【会見全文】那須川天心のRIZINラストマッチの相手は五味隆典!吉成名高、龍聖が天心戦のオファーを蹴ったことに榊原CEOが強い不快感を表明!

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 25日、RIZINが12月31日に開催するさいたまスーパーアリーナ大会『Yogibo presents RIZIN.33』に関する記者会見を実施した。

 まずは榊原信行CEOが「連日お集まりいただきましてありがとうございます。ようやく。『いいかげんにしろ』って感じだと思いますが、2021年の大晦日、最後のカード発表にこぎつけることが出来ました」と挨拶し、大会当日の放送等の案内へ。
 RIZIN LIVE、Exciting RIZINに加え、U-NEXTでRIZINのPPV配信が行われることが発表され、現在実施中のオンラインくじの宣伝を行った。


 続いて、那須川天心と武尊(?)が登場。
 武尊のお面を被って登場した五味だったが、すでにテーブルに「五味隆典」のネームプレートが置かれていたことで「出ちゃってんじゃ~ん、これ!」と苦笑しながらお面を外す。

▼RIZIN スタンディングバウト特別ルール:3分2R
那須川天心(TARGET/Cygames)
vs
五味隆典(イーストリンカンラスカルジム)

榊原「那須川天心のRIZINラストマッチ。……武尊選手ですか?(笑)どなたですか?(笑)ラストマッチの相手は五味隆典です。ここまでどういう経緯で天心のRIZINラストマッチをですね、僕からすると、ホント引き受けてもらったってことになるんですけど、経緯はこれから説明させていただきますが、那須川天心vs五味隆典!RIZINスペシャルエキシビジョンマッチとして、RIZINスタンディングバウト、スペシャルルールで行います。3分2R。ボクシングに準じた形の打撃の攻撃による試合になります。TKO、もしくはKO。判定無し。スペシャルエキシビジョンマッチとして行うことを発表させていただきます。
ここまでの経緯なんですけど、天心のRIZINラストマッチ。若干武尊選手とのことに関わってくると思うんですけど、ホントに天心と出会ったのは2016年、そこから5年間ともにRIZINの舞台で繰り広げてきた数々の闘い、それとともにRIZINも成長したし、天心も成長した。その中の最後の試合、やっぱり思いを以て臨む試合であるべきで、天心は最初からRIZINのファンのいる前でラストマッチ、アンダーRIZINの中で闘いたいということがあったんで、ワンチャンあるとすると武尊選手がRIZINの舞台に出てくる、そうすると今年の大晦日にチャンスはあったんだと思いますけど、やはり中立な舞台にってことが1つ天心と武尊戦の大きなテーマでもあったんで、RIZINの中では実現ができなかったですね。これは言葉でさらっと言うと終わっちゃうけど、そこにたどり着くまでには両陣営いろんな事がありました。それはそれとしておいて、天心としてはこのラストマッチ、まず1つ最初に掲げたのは、自分がキックボクシングを引退したあとに、次の世代、キックを引っ張っていってくれるような若手のホープと真剣勝負する。その中で、次の世代のキックを託していけるような、拳を交えることで思いを伝えられたらなということで。これは内々でというか、かなりオープンな形で、吉成名高選手に1年前から僕らはオファーをしてました。去年の時点で『来年の大晦日までには天心に届きたいよね。階級も含めてチャレンジしたいよね』ってことで話を進めてました。これは吉成選手に聞いてもらっても、吉成選手のジムに聞いてもらっても、そういうことで進んでました。今年の大晦日までにチャンスがあったんです。6月もオファーをしました。迷いました、悩みました。『まだちょっと体格がそこまで出来てないんで、大晦日に向けて照準絞って身体作ってます』ってことで吉成選手から返事をもらった。だったら、ラストマッチ大晦日は吉成名高が準備整えて出てくるだろうと、当然僕らはずっと思っていたんですね。だから、そういう中で12月5日に彼は試合をした。55kgにチャレンジした。伏線としては良いじゃないですか。その結果を受けて、『天心と大晦日行くよね?』っていう、当然のこととして僕らは思ってたんですけど、まあ、悩みに悩んで、『受けれません』というのが12月の10日過ぎです。そのあとも若手のホープとして今後期待したいキックの選手にはオファーしました。怪我をして出られなかった龍聖もそうだし。僕らとすると、もちろんやりたいって選手もたくさんいると思いますけど、ここまでのRIZINの経緯も含めていくと、名高選手に受けてもらうべきだったなあと思いますし、こういうこと言っちゃアレですけど、手のひらの上に載せられたチャンスをその場で掴めなかったらスターなんかになれないと思うんで、本当に残念だし悔しいです。そのために僕らは吉成選手とRIZINの中で何試合も彼に試合の機会を作ってますからね。ただ、まあ、選べなかった。彼にも理由があると思うし、それはそれで仕方のないこととして。でも、そのタイミングで3週間切ってたと思います。天心としては、チーム天心としてですけど、やるべき思いを持って向き合える選手、その間にもいろんな選手、若手で天心にも話をするんですけど、やっぱりラストマッチなんでビビッドにハートに来る選手じゃないと意味がないんで。そういう中で、『いやちょっと違うんだよな』って感じで来てて。天心自体としては『もういいかな』って。ラストマッチ組むはずだったけど、挨拶だけでも良いのかなって思いにも傾いたときもあって。『天心、そんなこと言わずに戦おう』と。やっぱり最後、躍動する姿を見せるべきだと。『誰と闘いたいとか無いの?』ってところで出たのが、憧れも含めて、リスペクトも含めて、『五味さんとだったらワンチャンあるかな、面白いんじゃないかな』って天心サイドからのコメントが出てきたので。それが2週間前です。ホントに困りに困って、ラストマッチだし、意味のある・意義のある、メッセージ性の強くて、それでいて大晦日のお祭りでド派手に行きたいし、地上波ゴールデンで流れますからね。まあ、ちょっと2週間なんで、どうかなと思いながら、なんとなく意を決して五味さんに電話してみたんです。『なんすか?』って感じだったんですけど、『五味。大晦日、試合してくれ』って。2週間前です。フジテレビさんの収録現場から電話したんです。この男はですね、準備は全くしてなかったと思うんですけど、『えーっ!2週間っすよぉ?!』って言いながらも、天心と最後、『RIZINとして天心を気持ちよく送り出してあげたいし、そこに気持ちが通ってない試合になったら意味がない。勝負論もあるけどそれ以上にメッセージとして、思いが伝えられるドラマチックな試合には五味隆典が必要だ。やってくれ』って話に対して、この人は『分かりました。いろんな条件詰めましょう』ってその場でほぼ受けてくれた。『じゃあ明日東林間のジムまでお伺いします』って言ってお邪魔するんですけど、ホント五味隆典にRIZINとしては助けられた。自信を持って、大晦日、ド派手な天心ラストマッチの試合を五味隆典に託して、描いてもらえる。2人の世界で魅せてもらえると、そう思ってます。期待してほしいと思います。以上です」

 続いて、両選手からコメントが発表された。


五味隆典
「なんで僕がここにいるかわかんないくらい忙しいと言うか、よく分かってないですよ、正直。なんですけどね、今回も同じ階級の選手とかは自分でやりたいってことを言うような選手もいる中、やっぱり年齢とか体力を考えると、正直現実的ではないし。あとはですね、今年RIZINに挑戦した選手をジムで指導してるときとかも、どうやったらトップのサトシ選手に勝てるだろうとか、俺もこのトレーニングを今でもやればサトシ選手に届くかなって、そういった思いが、指導したり一緒に練習する中で思い続けてるんですけど、それが現実的かって言われると……ねっ?ちょっと違うわけで。あとは実際そういったオファーは来なかったので、そういったものは一発勝負でやるようなレベルの話じゃないですし、まあ今年全部RIZINに出場する可能性はなくなったので、『ようやく1年終わったな、さあ飲みに行くか』ってとこだったんですけど(笑)天心とエキシビジョンってことで……なので、すごくエキシビジョンってすごく難しいんですけど、でも20年近く前の動きに少しでも近づけられればまたそういったリングで披露する機会もいただけるでしょうし、出来なければどんどんどんどん声がかからなくなると思いますので。出来る限り一生懸命練習してます。体重も絞って、ちょっと短い期間ですけど。まあ、そんな感じです」


那須川天心
「こんちは!那須川天心です!初めはRIZINの引退試合を公式の形で試合をするってつもりでずっと考えてて、2ヶ月前から減量だったり調整だったりとかしてたんですけど、やっぱり、相手がこう……見つからないと言うか、オファーをしても断られてしまうという。ちょっと悲しくはなったんですけど、そういったときに五味さんがオファーを受けてくださって。五味さんとだったら、最高の引退を出来ると言うか。RIZINで僕はPRIDEを体験できると思ってなかったんで、非常に興奮してますし、自分のやってきた思いをすべてRIZIN最後の試合で五味さんにぶつけたいと思ってます。よろしくお願いします!」

――両選手、今回のルールについて思うところは
五味「まあ、スタンディングバウト、キック無しね。僕格闘技はじめたきっかけがボクシングだったので、すごくそういったものは嬉しいですし、天心も来年の大きな試合を終えればボクシングに転向するってことで、そういう意味でボクシング、スタンディングバウト、グローブマッチはやりやすいというか、今できる唯一の形かなって思います」
天心「僕も、五味さんとであればどんなルールでも闘えることが光栄だなと思って、この試合をこのルールで。ハイ!」

――榊原CEO、契約体重についてはどのようになりますか
榊原「アレじゃないですか?ガチガチに契約体重作ってないですね。階級を遥かに超えてますんで。多分五味さんが77、8で来るんじゃないですかね?天心選手は、そこに合わせるとかってのは無いですから自由な体重でってことになるんで、階級を超えた異次元マッチになります」

――グローブの重さは変わりますか?
榊原「これからですけど、体格差があるんでグローブハンデがあったほうがいいかなと思ってます。だから、天心からすると、多分メイウェザーと同じくらいの体格、当日の体重差ははそうなるんじゃないかと思いますね。あのときもグローブハンデはイヤイヤですけど、メイウェザー選手は飲んでましたんで。五味さんも飲んでくれるかなあと思います。五味さんは逆に『自分の方にグローブハンデくれ』って言ってましたから(笑)」
五味「腕が重いんですからグローブ大きければ大きいほど腕上がんないですから(笑)天心が『五味さん、ヘッドギア付けたほうがいいんじゃないですか?』って言ってくれるの待ってんだけど(笑)去年俺が言ったことさ(笑)」

――天心選手、体重差がある中でやり合うことに恐怖はあるか
天心「怖くはないと言ったら嘘になりますけど、怖いですけど、楽しみな部分のほうが大きいですよね。そこはあんま考えてないです」

――五味選手のどこに憧れていた?
天心「いや、もうパフォーマンスだったり、動きもそうですし、僕がKOしたときにロープ上がったりするじゃないですか。それは五味さんのマネしてますし。『いい試合したらやっていいよ』って言われたのでやってますし、そういった部分も含めてですね」

――五味選手、最初に天心選手とやると聞かされたときの気持ちは
五味「うーん、どうだったんだろう。2週間前だったので、『お客さんに魅せられる動きができるのかな』って思いがあったんじゃないですかね。ただこういった機会はね。どんな選手でも格闘技やる人だったら大晦日のリングに立ちたい、ボクシングの方もそうでしょうし、そういった思いがあると思うので、エキシビジョンって形ですけど、立てる機会があるなら立ちたいですよね」

――天心選手、「五味選手と大晦日に対戦する」ということについての思い、そして普段とは違う勝敗有りきの試合ではない今回の試合についての思い
天心「やっぱり、格闘家の中でもそうですし、僕の中でも大晦日といえば五味さんってイメージがあると思うし。多分、闘うにおいて、エキシビジョンっていうこともありますし、ホント思い切りぶつかっていこうというか、それしか考えてないですね。技術とかも大事かもしれないですけど、そういうところじゃないなって部分も多少はあります」

――五味選手、登場のときの武尊選手のマスクについての真意は
五味「ホントは、まあ、昨日の発表がなければ、ね?武尊くんのお面と天心くんのTシャツ着て出ようと思ってたんですよ。でも昨日すごくいい形で来年、ファンの人も期待しながらって形で終わったんですけど、それでもなんとなく気恥ずかしい!(笑)ちょっとね、武尊くんの力を借りないと……これ、武尊くんをおちょくってるわけじゃなくて、武尊くんの力を借りないと出てこられない。なんとなくね。そういう気持ちです。だけど、これ(ネームプレート)!これ先に出しちゃったらダメよぉ~!(笑)」

――五味選手から見た武尊vs天心戦というカードへの思いは
五味「6月、大きな会場でやると。うーん、そうねえ。お互いそこまで怪我なくベストコンディションで行って盛り上げてくれたら。勝敗を超越して、『やってよかったな』『見てよかったな』って試合になれば。勝敗ってのは必ずついてまわるんだけど、そんなのが気にならない好ファイトを期待してますね。大きなイベントで。実はですね、これを、今回の無茶な、急な対戦を受ける条件として、僕もそのメガイベントに出場させていただくという約束と、契約をもらってます!それがどういった対戦カードか、またエキシビジョンなのかっていうのはちょっと……どうしても闘いたい人がいるんですよ。その方はね……榊原さん!」
榊原「はい」
五味「6月、やりますよ。柔術でもいいですし、ボクシングでもいいですし、キックボクシングでもいいですし」
榊原「誰とやんの?」
五味「榊原さんですよぉ!半年あります」
榊原「誰と?……俺とやるのォ?!」
五味「俺は2週間でやってるんですから!半年期間あります。柔術の練習、半年!」
榊原「なんもやったことないよぉ、俺」
五味「それで少しでも選手の気持ちがわかるように!だって俺と天心より榊原さんと俺のほうが年近いんだよ?だから、半年あります!3週間じゃないんですよ?!なんでもいいです。カラオケ勝負でもお酒の勝負でもなんでも良いです」
榊原「お酒の勝負は何回もしてるでしょうよ(笑)まあ、ホントに6月、このあと色々RISEさん、K-1さんとともにアンダーカードを組んでいくんですけど、五味隆典の参戦はあっていいんじゃないかなって、昨日もそんな話をして。ホント相手は、冗談は冗談で置いておくとして、しっかり相手を準備してですね、今回ホント、これ当然、6月っていう風に言ってますけど、6月もそうですし来年のRIZINのナンバーシリーズも含めて、しっかり準備して五味隆典のファイターとしての思いを持って準備して、準備した結果、試合に臨める機会は、これは今回本当に助けてもらいました。感謝もしてるし、こうやって会見に出てくるとどうしてこんな優等生な発言をするのに、裏であんなにひどい事を言うのかなあと」
五味「それ2週間だからですよォ~ッ?!(笑)」
榊原「すごい二枚舌な人だなあって(笑)」
五味「期間が長ければぁ!(笑)」
榊原「外面のいい人だと思って今聞いてたんですけど(笑)でも、本当に感謝してるから、必ずこの男が思いを持って闘う機会は作る。僕ではなくてですね。こんな素人捕まえて、60近いオヤジを捕まえてオヤジ狩りしてもしょうがないでしょ(笑)」
五味「天心にもそのまま言いますよ!『オヤジ狩りしてもしょうがない』って!(笑)だって息子でもおかしくない。23?」
天心「23です」
五味「俺43なんで、俺はプロデビューしたのが20歳だから……ちょうどそのとき生まれたんですよね。プロデビューしたとき。20コ違う……」

――当日のリングは何kgで上がる?
五味「正直、80前後でいつもタイ人や総合の選手の指導をしてますから、自分よりも大きい体重の選手も受け止めて練習しないといけないんで80前後でやってましたんで、たった1週間なんですけど、昨日76.5です。頑張って」
榊原「スゴいねえ?!目標は75まで落とせればいいなと本人は言ってましたけど」
五味「汗出して、水抜きして動きが良くなるかって言うと別の問題なんで。正直、今日まで結構一気に落として、日曜日までやりますけど、今日まで落として、75を食事制限とかして一気に切ればいいパフォーマンスになるかっていうとまた年齢もアレなんで微妙なところなので。ただ、絞れるところまで絞ってっていう思いはあります」

――天心選手、RIZINラストマッチがキックではなくエキシビジョンということについて
天心「うーん……まあ、もちろんキックでやりたいというのはありましたけど、やれる相手もいないので仕方ないなって言うことは思いましたし。でもホント、RIZINはMMAのルールからスタートしてるんで、ホント最終的にどんなルールでも戦えればいいなっていうのは思ってましたね」

――伝えたいメッセージはありますか
天心「やってみないと分からないですけど、試合でって言うよりは、今後も僕は4月、6月の試合がありますし、ホント若い子にはいろんなことに挑戦してもらいたいなっていうのは身体で体現してるかなとは思うんで。なんだかんだ、みんな保守的になると思うんで、失敗も失敗と思わなければ失敗じゃないし、攻め続けてほしいなっていうのは常に思って。試合をするにもそうですけど、なにかに飛び込まないと、賛否も生まれないと思いますし、なにかにチャレンジしないと成功も失敗も無いんで。そこはやっぱり僕が昔から思っていることで、そこがブレたら負けだなと思ってるんで、そこはブレずにやってます」

――五味選手、大晦日ですがKOは狙いますか
五味「KO、うーん。そのつもりで行かないと、そんなね、『打ってこいよ』なんて余裕はちょっと……スピードについて行けるかどうかね、わかんない所あるんで。それぐらいの気持ちでやらないと、難しいかなと思いますね。体重差ってよりは動体視力とかに差があると思うので、どうやってやろうかなって感じです」

――天心選手、五味選手は「倒しに行く」と言っています
五味「そんなこと言ってねーじゃねーかよォーッ?!(笑)」
天心「僕も倒すつもりで行きたいと思います!(笑)」
五味「それ書きてえだけじゃねーかよォーッ!(笑)」

――視聴者に向けてのメッセージをお願いします
五味「とにかく、今一番元気のあるファイター、那須川天心と、20年近く前からなんとか頑張ってた選手がこういう形でリングで向かい合うってことで、その当時見てくれてた人も応援してくれるでしょうし、頑張ってる姿を見せられるかなっていう思いもありますし。あとは、最近ちょっと暗いニュースとかね、コロナもそうですし、ちょっと怖いニュースとかね、そういうネガティブなニュースが多いので、2人で、ウン。頑張ってね、世代は違いますけど、思い切り盛り上げることが出来たらと思います。それで楽しんでいただいて、少しでも明るい気持ちになっていただければと思ってます」
天心「大晦日ですし、お祭りなんで。色んな人に見てもらいたいっていうのもあるし、これを見て、いつも言うっすけど、元気だったりとか、『俺もなんかやってやろう』って思ってもられるように闘うしか無いと、それは常に思ってます。そういう姿を見て、なにかアクションを起こして欲しいなっていうのは思います」


<会見後囲み取材>

榊原信行CEO
――全カードが出揃いましたが、シバター選手について……
「まあ、ありますね。今最終でシバターとは話をしてますけど。ひょっとすると、編成あるんじゃないですかね。わかんないんすよね。どこまでが本気でどこまでが本気じゃないのか。ボーダーレスになっちゃってるんだろうけど、交渉の過程とかお互いのやり取りを全部自分のネタにするんで、うかつに話せないんですよね。『榊原にこういうこと言われた』とかを発信されたりすると、大抵の人は『そんなことねえだろう』って思っても、何割のかの人は『そうかもしんないな』って。結局100:0は無いので。ホント怖いですね。ああいう人たちと向き合うのって。発信力があるだけに。お互いの中で、試合をすることって当然、僕らの契約の中で、五味に2週間前にオファーすることって、とっても出る側からすると失礼な話なんですよ。出るための準備だったり、パンツ一丁で闘うんでですね、メンタルの部分、フィジカルの部分の準備のための時間としては短いと思いますし、当然その試合が近づいてくればみんななーバスになるんですよね。当然、『プロはそういうところの折り合いを上手く付けていくものでしょ。以上!』では済まないと言うか。今シバターについて僕らの中で思ってるのは、格闘技だけで食ってる人じゃない。どちらかと言えば格闘技がセカンドかサードの仕事で、一年ぶりのファイトじゃないですか。だから、やりたい・やるって思いとは裏腹に、そこに向けての準備の時間を重ねていくと、『いよいよ来週か』ってことになると、ブルーになるんですよ。準備ができてない、思うように体調が上がらない、メンタルもそこに整っていかないってなると、それは通常の精神状態と違う環境・状況にはなるんだろうなあと。その中で、彼が言ってる、発信してる言葉を忖度というか咀嚼して彼と向き合っていく。だから、僕らは最終、全カード出揃っていますけど、シバター選手の試合に関して言うと、彼の精神面も含めたところの最終調整をして……嫌がっているものとか、肉体的にも精神的にもコンディションが整っていない人を無理やり出させるようなことはしたくないし。そこはしっかり彼と正面に立って向き合った上で、最終、お互いの腹落ちするところを決めたいと思います」

――最初は前向きにオファーを受けていた?
「そうですね。だって、当然やるっていう確定があって僕らも発表してるし。お互い意思確認も含めてぜぇ~んぶのことが整った上で。彼もそこまで、YouTubeの中ではそういう方向の発信をしてるわけじゃないですか。だからあそこで突然『辞退します』ってのも、通常であれば主催者に『どうにもこういう事情で試合をキャンセルしたい』ってことを言ってくるものなんだと思うんだけど、その前に動画が上がっちゃうから。ただ、それが1つのブラフなのかアングルづくりなのか、本当の本意が分からない。今のこのタイミングでも、それはネタで言ってるのか?本気で言ってるのか?っていうのがよう分からんです。だから、ちゃんと向き合って、本気で話をする」

――榊原CEOにはYouTubeでのアプローチしか来ていない?
「無い」

――シバター選手は交渉はしていると……
「僕と直接ではしてないです。ウチの笹原とかとコミュニケーションはもちろん取ってますけど」

――RIZINのスタンスとして、これから「YouTuberなど格闘技がファーストでない人たちとは仕事にならん」となるのか、アメリカの流れなども鑑みてそういう人とも上手く付き合っていくのか
「僕らはそういう意味でいうと守備範囲が広いんですよね。これまでもそうなんですけど。『こうじゃなくちゃいけない!』ってのは決める必要ないと思います。我々が扱う世界観の中で、グランプリとかタイトルマッチ、これはゴリゴリの勝負論のあるもの。みんなの見たいものも色々ある、バラエティに富んでると思うから、守備範囲広くこれからも具現化していきたいと思いますし、当然シバター選手のような、日本でいうとシバターくらいだと思うんだよね。YouTuberでRIZINに出てくるだけの格闘技のベースがある人って。アメリカで言うとジェイク・ポールにしてもローガン・ポールにしても色んな人達が今セレブリティファイトで話題を博してますけど、日本を見渡したときに、闘うだけのベースのある、発信力のある人気YouTuber的な人がいるかっていうと、そうはいないんですよね。そんなにそこの分野が広がっていくとは思わないから、ワンチャン、シバターにはチャンスが有ると思う。ただ、僕らもそういう日々格闘技と向き合って鍛錬を積んでいるわけではない人とこういう仕事をともにするってことに対して、僕らの側の準備も、しなやかにというか、そういう人達とも向き合えるような我々にも対応力・順応力が必要だろうなあと思ってます。だから、そういう力を身に着けながらこれからも当然、シバターじゃない、誰じゃない、三浦孝太もそうですけど、色んなもの、みんなが見たいもの、僕らが作り出していきたいものを具現化していけるようにしたいと思ってます」

――吉成名高選手が会見中に「今回の大晦日、那須川天心選手との試合のオファーはいただきました。正直、逃げたと言われるような行動はしていないです。事実と異なることが伝わってしまい悲しいし悔しいです。」とツイートをされています
「条件が合わなかったんでしょうねえ、きっと。条件が合わないって、僕らは55kg、ヒジ無しルールで大晦日の提案をしています。でもそれは、ここまでもずーっと天心との試合を6月にもそれでオファーしてるんですね、彼には。で、彼らは54kgでとかいろんなものがあるかもしれないけど、『何言ってんのかな?』って感じです。僕らは、もういいんです。受けなかったのは受けないで本当に残念だけど、彼らの自由だから。それは条件が合わなかったってことなので。だったら天心の名前を出すべきじゃないし、ウチのRIZINとかにも天心とやることを匂わせて試合をするべきじゃないです。昨日今日、2週間前に提案したわけじゃなくて、1年前から『今年の大晦日に天心を目指していくんだよ』『分かりました』って言ったのがスタートの話なんで、この人とは。別に喧嘩する気もないけど、結果1年そういう機会を彼らも精進して頑張ったけど、天心の前に立つ勇気が無かった。それだけだと思います。だから、チャンスはあったんだもん。条件が合わなかったんじゃなくて、立つ勇気がなかった。条件ではない。その条件は最初から言ってるんだから。そこに向けて身体も作るって言ってたんですよ。『53kgだったらやります』で、平行線じゃないんだから。これは条件が合わなかったってことだけど、55kgにアジャストしていける体を作って、12月5日に55kgで彼らは一応ウォームアップで試合してるじゃないですか。そこでやってみて、『55kgでやったけどパンチはいつものように入ってるのに相手が倒れないんです、これじゃ天心に勝てません』という風になったんじゃないですか?悪くは言わないけど、感情的になっちゃいます。ホントは天心はラストマッチは勝負論のある試合で若い選手に拳を交えて、天心のラストマッチとしてキックの未来を託される機会を得られた。僕は『名高で受けないんじゃないか』と思ったんです。ラストマッチは。武尊戦も見据えた中で言うとね?でも、天心は逃げずにそこは『名高でいいですよ』って。それは、RIZIN的にもずっと名高を光らせてきたわけですし、『ワンチャン名高天心あるのかな』って、前回の名高戦のときの名高の煽りVもそういう煽りにしてますよ。本人ともそういう共通の認識の中でそこに積み上げたはずなのに、最後でスカされた。12月5日ですよ。僕らは『名高が最後受けるだろう』と思って天心ラストマッチは準備してたんです。『最終返事は5日の試合まで待ってください』って、終わって7日かなんかに彼と初めて会う人が事務所まで来て、中川さん(中川夏生会長)も来ずに、『やれません』って言って。『えぇ……』ですよ。『やります』って返事じゃないの?って。『もう1回考えてよ』って。それでもう一晩考えたけど、相変わらず『出れません』って言って、そこから迷走するんです。そこから怪我してる龍聖口説いて、龍聖もやるんだかやらんのだかって。もちろん怪我してるんでアレだけど。無茶苦茶ビッグチャンスですよ。何度も言いますけど、吉成名高、龍聖でフジテレビの地上波ゴールデンだって、100年経ったって開かないんだって。そんなチャンスを掴めないのは、僕は……それはもう人のことだからいいんだけど。この競技で、ムエタイで、キックボクシングで生業として飯を食ってスーパースターになって、未来で夢を叶えていくんだって思うんだったら、ここはチャレンジすべきとき。ホント勝ち負けを超えたところに価値があるし、僕は名高にも、ムエタイ・立ち技だけど似て非なるものでムエタイという競技から敢えて那須川天心というキックボクサーに相手のルールを飲んで体重も彼の体重に合わせていってでもチャレンジをする。うーん。その結果、万が一負けたとしても……何も失うものない。僕はそう思います。そこの感性が合う人とじゃないと、RIZINの中でともに未来は作れない。ムエタイが日本の中でメジャーなスポーツとして日本中・世界中の人を魅了することはきっと無いと思う。残念ながら。……って思います」

――クレベル選手についてはいかがでしょう
「クレベルは、色々近々発表できると思いますけど、いろんな彼の取り巻くマネジメント環境も含めて変わる形が見えてきているので、新しい体制の中でRIZINに今後出てくるための今、最終調整をしてます。残念ながら当然大晦日に向けて彼も、もう気持ちというか準備は終わってると思うけど、2週間前くらいまではそういう準備はしてたし、誰とでも闘うって彼は想いを僕はクレベルと会って話は何度かしましたけど、ホントに純粋な思いを持ってるけどホントお互いランゲージバリアがあるんでコミュニケーション不足にどうしても陥りがちなんで、これまで以上にポルトガル語の通訳の人に入ってもらうなりして、しっかり彼本人と向き合う体制を整えて、新しい発表が近々、お互いにできるんじゃないかなと言うところで最終調整をしています」

――試合順について
「これで最終カードが決まりましたんで。決まりましたけど、最後シバターのことをどうするかってことで、ひょっとして16が15に減るかもしれないし。その中で地上波ゴールデンで何を生放送にしてウンヌンカンヌンっていうのは大体目処は立ってるけど、火曜日くらいかな?火曜日くらいには対戦順をズバっと発表できる。『って言ってもおっそいじゃん』ってところですよね。まあまあ、28日くらいには発表させていただいて、と思ってます。4つから5つくらいが生放送になる形で今は進めてます」

『Yogibo presents RIZIN.33』
日程:2021年12月31日(金)
開始:13:30
会場:埼玉県・さいたまスーパーアリーナ

<新規発表カード>
▼RIZIN スタンディングバウト特別ルール:3分2R
那須川天心(TARGET/Cygames)
vs
五味隆典(イーストリンカンラスカルジム)

<既報カード>
▼RIZIN キックボクシングルール(62.0kg):3分3R
皇治(TEAM ONE)
vs
YA-MAN(TARGET SHIBUYA)

▼RIZIN MMAチャレンジルール(66.0kg):3分3R
三浦孝太(BRAVE)
vs
YUSHI(Potential GYM)

▼RIZIN MMAルール(61.0kg):5分3R
祖根寿麻(ZOOMER)
vs
太田忍(パラエストラ柏)

▼RIZIN 女子MMAルール(50.0kg):5分3R
RENA(シーザージム)
vs
パク・シウ(KRAZY BEE)

▼RIZIN MMA特別ルール(90.0kg):3分2R
シバター(フリー)
vs
久保優太(PURGE TOKYO/BRAVE)

▼RIZIN MMAルール(120.0kg):5分3R
シビサイ頌真(パラエストラ東京/巌流島)
vs
関根“シュレック”秀樹(ボンサイブルテリア)

▼RIZIN MMAルール(71.0kg):5分3R
武田光司(BRAVE)
vs
“ブラックパンサー”ベイノア(極真会館)

▼RIZIN MMAルール(66.0kg):5分3R
萩原京平(SMOKER GYM)
vs
鈴木博昭(BELLWOOD GYM)

▼RIZIN 女子MMAルール(49.0kg):5分3R
浜崎朱加(AACC)
vs
伊澤星花(フリー)

▼RIZIN MMAルール(66.0kg):5分3R
斎藤裕(パラエストラ小岩)
vs
朝倉未来(トライフォース赤坂)

▼RIZINライト級タイトルマッチ RIZIN MMAルール(71.0kg):5分3R
【王者】ホベルト・サトシ・ソウザ(ボンサイ柔術)
vs
【挑戦者】矢地祐介(フリー)
※初代王者は初防衛戦

▼RIZIN JAPAN GP 2021 バンタム級トーナメント リザーブマッチ RIZIN MMAトーナメントルール(61.0kg):5分3R
元谷友貴(フリー)
vs
金太郎(PANCRASE大阪稲垣組)

▼RIZIN JAPAN GP 2021 バンタム級トーナメント 準決勝 RIZIN MMAトーナメントルール(61.0kg):5分3R
扇久保博正(パラエストラ松戸)
vs
井上直樹(セラ・ロンゴ・ファイトチーム)

▼RIZIN JAPAN GP 2021 バンタム級トーナメント 準決勝 RIZIN MMAトーナメントルール(61.0kg):5分3R
朝倉海(トライフォース赤坂)
vs
瀧澤謙太(フリー)

▼RIZIN JAPAN GP 2021 バンタム級トーナメント 決勝戦 RIZIN MMAトーナメントルール(61.0kg):5分3R
扇久保vs井上の勝者
vs
朝倉vs瀧澤の勝者

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