【試合詳細】10・18 新日本プロレス両国国技館大会 【G1 CLIMAX決勝】飯伏幸太vsSANADA 内藤哲也&BUSHIvsEVIL&高橋裕二郎 オカダ・カズチカ&SHOvsウィル・オスプレイ&グレート-O-カーン

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『レック Presents G1 CLIMAX 30』
日程:2020年10月18日(日)
開始:15:00
会場:東京都・両国国技館
観衆:2,928人

▼8人タッグマッチ 30分1本勝負
[CHAOS]後藤洋央紀/石井智宏/●YOSHI-HASHI/矢野通
10分34秒 体固め
[鈴木軍]タイチ/ザック・セイバーJr./エル・デスペラード/○DOUKI

▼タッグマッチ 30分1本勝負
[L.I.J]鷹木信悟/○高橋ヒロム
11分54秒 TIME BOMB→片エビ固め
[鈴木軍]鈴木みのる(パンクラスMISSION)/●金丸義信

▼8人タッグマッチ 30分1本勝負
○棚橋弘至/ジュース・ロビンソン/ジェフ・コブ/マスター・ワト
9分12秒 テキサスクローバーホールド
[BULLET CLUB]ジェイ・ホワイト/KENTA/石森太二/●外道

▼タッグマッチ 30分1本勝負
[CHAOS]オカダ・カズチカ/●SHO
12分34秒 足4の字固め
[THE EMPIRE]○ウィル・オスプレイ/グレート-O-カーン

▼タッグマッチ 30分1本勝負
[L.I.J]内藤哲也/●BUSHI
14分14秒 Scorpion Deathlock
[BULLET CLUB]○“キング・オブ・ダークネス”EVIL/高橋裕二郎

▼「G1 CLIMAX 30」優勝決定戦 時間無制限1本勝負
【Aブロック1位】○飯伏幸太
35分12秒 カミゴェ→片エビ固め
【Bブロック1位/L.I.J】●SANADA

飯伏幸太が蝶野、天山に続く史上3人目のG1三連覇を達成!ジェイが飯伏から権利証奪取を表明!内藤とEVILの因縁が深化!オーカーンがオカダをアイアンクロー・スラムでKO!

第1試合


 石井とタイチでゴングが鳴るなりタイチが突っ込んでフロントハイキックを見舞い、石井も即座に逆水平チョップで反撃。タイチのローキックと石井の逆水平チョップがバチバチとぶつかり合い、石井がタイチのヒザにエルボースタンプを見舞えばタイチも同じ技でやり返し、石井がショルダータックル。両者足に大ダメージを負ってタッチへ。
 後藤とデスペラードの対面となると、デスペラードが後藤にガットショットを見舞って鼻をつまみ上げながら「どうしたオイそんなもんかぁ?」と挑発。後藤はエルボー連打からショルダータックルで反撃し、串刺しラリアットからブルドッギングヘッドロック。さらにロープに飛ぶが、エプロンからDOUKIが一撃入れ、後藤がそちらに気を取られた隙にデスペラードが後藤の負傷箇所である腕へのコードブレイカー。そのまま全員入り乱れた乱闘に発展していく。
 後藤は左腕で逆水平チョップを打ち込んでいくが威力に欠け、デスペラードがサミングで怯ませてDOUKIにタッチ。
 DOUKIは後藤の右肩へスライディングキック、代わるザックは右腕へチキンウイングアームロックと痛めつけ、カットに来たYOSHI-HASHIをデスペラードがスピアーで排除、石井はタイチとザックが排除。ザックは改めて後藤に向き直り、肩のテーピングを引上していくも後藤は怒りのエルボー連打。ザックはその腕を取って右肩を絞り上げる卍固め。後藤はこれを力技で振り払い、敢えて痛む右腕でローリングラリアット。矢野にタッチ。
 矢野は「外すぞーっ!」と宣言してからコーナーマットを外しにかかるが、ザックが矢野を腕固めで痛めつけてからしっかりとコーナーマットのヒモをしばり直す。しかし矢野は固く結ばれたヒモでも難なく解いてコーナーマットを外すとザックに殴りかかる。ザックはこれをかわしてスリーパーホールドで絞め上げてからコーナーマットをしっかりと結び直す。ザックは矢野をコブラツイストで絞り上げるが矢野はなんとかロープへ。ザックは矢野をロープに振るが、矢野はターザンで耐えてフロントスープレックス。YOSHI-HASHIにタッチ。
 YOSHI-HASHIはザックに串刺し逆水平チョップ連打からソバット、さらにヘッドバスターを狙うも、ザックが着地して腕へのオーバーヘッドキックを見舞ってDOUKIにタッチ。
 DOUKIはラリアット連覇ルからトラースキック、ソバット、延髄斬りと畳み掛けてラリアット。さらにデスペラードとトレイン攻撃を狙うが、YOSHI-HASHIはこれをかわしてデスペラードをヘッドシザースホイップで放り捨て、飛び込んできたタイチへはスピンキック。DOUKIはソバットを見舞い、CHAOS連携でDOUKIにトレイン攻撃から後藤とともにヘッドハーネス。YOSHI-HASHIがDOUKIの地獄突きを耐えてラリアットを叩き込みカルマの体勢も、ここにデスペラードが飛び込んできてロコ・モノ。タイチ&ザックがザック・メフィストを叩き込むと無理矢理DOUKIをYOSHI-HASHIの上に体固めの形でかぶせると3カウントが入った。
 試合後も鈴木軍は暴れまわり、タイチ&ザックが石井へユニオーネの竜巻、ザックが矢野を変形アームロックで痛めつけるとDOUKIがNEVER6人タッグのベルトを強奪し、タイチ&ザックとともに3本のベルトを高く掲げ上げた。

<試合後コメント>
CHAOS&鈴木軍
矢野「ザック、聞けこの野郎! テメェ、人のやること邪魔してんじゃねぇ、この野郎!何度も何度も何度も何度も邪魔しやがって馬鹿野郎! テメェには借りがあるんだ、この野郎!(※手にしていた『KOPW』のトロフィーを示し)『KOPW』懸けて、テメェとやってやってもいいんだぞ、この野郎オイ! 分かるかオマエ、ザック・セイバーJr.、テメェ、オイ、俺がなぁ、とっておきのルールで、オマエを成敗してやる、この野郎!」
タイチ「見たか、オイ! オイ、何やったんだよ。(向かい側の赤コーナーのバックステージで矢野が吠えているのを聞いて)あっちはうるせえよ」
DOUKI「うるせえな、オイ!」

タイチ「ああ、何やったんだよ、こいつ?」
デスペラード「フィニッシュ、何したんだ、お前?」
ザック「よくやったぞ、DOUKI!」
タイチ「(赤コーナー側が吠えているのを聞いて)負けたんだから帰れ!」

石井「(※足を引きずってインタビュースペースに現れるも、遠くに鈴木軍の姿を見つけて)オイ、テメェこのやろう!」
デスペラード「(石井が近づいてくるのを見て)おいおい、何しに来たんだ、この野郎(と言って、鈴木軍の4人も石井のほうに近づいていく)」
タイチ「こいつに負けたんだろう、オイ!(と言って、4人で石井をなぶりにかかる)。こいつに負けたんだよ、オイ!」

※タイチたちが石井を捕まえると、DOUKIが鉄パイプで石井の左ヒザを攻撃する。

デスペラード「ハッハッハッハッ!」
タイチ「わかったか、石井! すぐやらせろ! なあ、石井。こいつに負けたんだよ(と言って、4人とも青コーナーのバックステージに引き返す)。オイ、『G1』に出た奴に勝ったんだよ、こいつは。どうすんだよ?」
ザック「DOUKI、こいつらに構わずコメントを続けろ」
DOUKI「オイ、YOSHI-HASHI、お前、弱いな。『G1』、1シリーズ出ていた奴が、1カ月何もなしで休んでいた奴によく負けるな、オイ!」
デスペラード「YOSHI-HASHI、お前、誰に勝ってたっけ、『G1』で? SANADAに勝ってなかったっけ?」
タイチ「おっ! ということは、お前が決勝戦に行け!」
DOUKI「俺が『G1』の決勝に出たほうがいいんじゃねえか?」
タイチ「やったことは一緒だよ」
DOUKI「いいか、YOSHI-HASHI! お前はメキシコにいた時から一番弱いと思っていたんだよ。新日本からメキシコに行った奴で、お前が一番弱い前から思ってたんだよ。オイ! お前な、ベルト! いっつも入場の時に大事に持ってきているベルトあるな? 俺以外みんなベルトを持ってんだよ。俺だけなくてな、寂しいと思ってたんだよ。挑戦させろ。今だったらな、今日みたいに勝っちゃうぞ、ハハハハ!」
タイチ「本当だな。何もしねえで勝ったもんな」
デスペラード「本当に何したの?」
DOUKI「知らねえよ」
ザック「(日本語で)スゴイヨ、スゴイヨ」
タイチ「あんなYOSHI-HASHIみたいなクズがもっているようだったらよ、俺らに寄越せよ。俺とザックとで行ってやるよ。こいつを最後まで面倒見てやっからよ、俺とザックがよ。これで二冠王だな。俺らも2本ベルト持ってよ」
ザック「次期NEVER6人タッグ王者は俺たちだ。でもベルトは3つともDOUKIに巻かせてやるよ」
タイチ「俺とザックはこれ(IWGPタッグベルト)を持っている限り、そしてNEVER6人も獲るし、これからまだまだやることがあるからよ。『G1』で2人で優勝決定戦できなかったかもしれねえけど、これがある限り俺とザックが中心にあるって忘れんなよ。まだまだこれから先も」
ザック「そもそも俺らは最初から『G1』なんてどうでもよかった。俺たちは現IWGPヘビー級タッグのチャンピオンだ。そして鈴木軍にはジュニアタッグのベルトもNEVERのベルトもある。次はデンジャラスD(DOUKI)がNEVER6人タッグのベルトをチームに増やしてくれる」

第2試合


 みのるはリングインするなり鷹木へベルトを見せつけながらぶつかっていき、鷹木がエルボーを見舞うと乱戦となる中でゴング。
 鷹木とみのるが場外で殴り合う中でヒロムと金丸がやり合い、ヒロムがヘッドシザースホイップから串刺しラリアット、低空ドロップキックと畳み掛けて先制。ヒロムは金丸のヒザを撃ち抜く低空ドロップキックからデスバレーボムを狙うが、着地した金丸がコーナーに向けてプッシュし、待ち受けていたみのるがぶら下がり式腕十字。そのまま4人で場外戦を展開する。鷹木とみのるがエルボーやナックルで殴り合い、金丸はヒロムの古傷である首に狙いを定めて低空ドロップキックなどを集中。
 リングに戻るとみのるとヒロムの対面となり、みのるが強烈なエルボーから逆エビ固め。鷹木がカットしてももう一度逆片エビ固めに捕らえ、その体勢のまま金丸にタッチ。
 金丸はブレーンバスターで叩きつけてみのるにタッチ。
 ヒロムはチョップ連打で突っ張るもみのるは串刺しブートからPK。ヒロムはこれをキャッチしてリストクラッチ式ドラゴンスクリューでやり返し鷹木にタッチ。
 鷹木はみのると金丸をコーナーに振り、往復式の串刺しラリアット。さらにみのるをブレーンバスターで叩きつけ、両者正面からエルボーの打ち合いに。鷹木は左右のエルボー連打からフルスイングのエルボーを見舞い、追走ラリアットもみのるがスリーパーホールド。鷹木はこれを抜け出してスライディングラリアットを放つもみのるは回避。さらにラリアットを放つがみのるが再びスリーパーホールドからゴッチ式パイルドライバーの体勢も、鷹木は無理やり担ぎ上げでデスバレーボム。みのるは即座に起き上がってPKを叩き込むと両者大の字に。
 両者タッチするとヒロムが金丸にエルボー連打からドロップキックを放つが、金丸がこれをすかして自爆させ飛びついてDDTを狙うがヒロムは着地。すると金丸が低空ドロップキックを見舞い、みのるが串刺しブートからスリーパーホールド。ヒロムを座らせてみのるのPK+金丸のスライディングキックの連携が決まり、金丸がディープインパクト。カットに来た鷹木をみのるが排除し、金丸がコーナーに上ってムーンサルト・プレスを発射。ヒロムがこれをかわすとみのるを振り切った鷹木が飛び込んできて金丸にホップアップ式デスバレーボム。さらに2人で金丸へトレイン攻撃から鷹木の低空タックル+ヒロムの低空ドロップキックでサンドイッチ。ヒロムが串刺しデスバレーボムから金丸の丸め込みも返して見せるが、金丸がヒロムにレフリーをぶつけてウィスキー瓶を手に取る。ヒロムはウィスキー瓶攻撃をかわしてトラースキックからのラリアット。最後はTIME BOMBで叩きつけて3カウント。
 鷹木とみのる、ヒロムと金丸は試合が終わっても乱闘が続き、ヒロムはカメラに向かって「BOSJが始まる前にジュニアタッグのベルトを俺とBUSHIさんでいただく!」と宣言して去っていった。

<試合後コメント>
鷹木信悟
「鈴木の野郎! ナメやがって! 一昨日の負けなんてアイツ、何も感じてねぇぞオイ! ふざけやがって! だったらオイ、もう1回! 決着つけるしかないんじゃねぇか? 神宮の時に言ったように、どっちかがぶっ倒れるまで、病院送りにされるまで、とことんやろうじゃねぇか。新日本プロレス! カード組めよ。鈴木とのシングルマッチ! 秋に始まったことは、秋に終わらす。早急に組めよ! もちろん、NEVERのタイトルを懸けてだ! あの野郎、俺が持ってる時はよぉ、『宝物』とか言っといてよぉ、獲ったら獲ったでNEVERのベルトに対して何のリスペクトもねぇじゃねぇかオイ! あんなヤツが持ってたってなぁ、宝の持ち腐れだ! だったら俺が再び奪い返して、価値を高めてやるよ。とにかく新日本プロレス! 早急に組めよ、次の後楽園でもいいぞ? 俺は、いつでもやってやるからな!」

高橋ヒロム
「(※両手を広げて現れ)さあ! 決定したぞ! 決定したぞ! 世界で一番強いプロレスラーを決める大会、『BEST OF THE SUPER Jr』が、ついに開幕する! だがー! その前に、どうしても、どうしても、獲っておかなきゃいけないものがある! 必要な、ベルトがあるんだ! ジュニア、負けたまんまで、『BEST OF THE SUPER Jr』に出れるか? 出れねぇよなぁ? (※天を仰いで)あー、聞こえてくるぜ、みんなの声が、ほらー!『出れませんよー!』『無冠の人間なんて出ちゃいけませんよー!』『ヒロムはちゃんとチャンピオンじゃなきゃダメですよー!』って、聞こえてきてるだろ? 俺にも聞こえてきてるんだ、みんなに聞こえるように! だから、改めて言ってやる。金丸、デスペラードの持つ、IWGPジュニアタッグチャンピオン、俺たちに、俺と、BUSHIさんに、挑戦させろよ。もちろん、もらっちゃうよ~ん! IWGPジュニアタッグのベルト、俺とBUSHIさんで巻いて、2人でチャンピオンのまま『BEST OF THE SUPER Jr』に行く。俺は100%決勝に行き、優勝する。決勝の相手、BUSHIさん、BUSHIさん、来てくれるよね? 『BEST OF THE SUPER Jr』の前に、盛り上がろうぜ! 金丸とデスペラードの持つ、IWGPジュニアタッグ、俺とBUSHIさんで、いただくー!」

鈴木みのる
「オイ、鷹木信悟! 鷹木信悟! オイ、NEVERのベルト、俺からの命令だ。お前が獲りに来い。NEVER、この次の対戦相手は鷹木信悟、貴様だ。オイ、ぶちのめしてやるよ。前よりも、一昨日よりも、昨日よりも、今よりも! ぶちのめしてやる……ぶち殺してやる! ヘヘヘ! お前、俺の(囁くように)生贄になれ……」
※金丸はノーコメント

第3試合


 ジュースとジェイでゴングが鳴るとジュースが観衆に手拍子を煽って気分を高めていくが、ジェイはなにもせずに下がって石森にタッチ。興が削がれたジュースもワトにタッチ。
 ワトは石森に突っ込んでいき、互いにリープフロッグなどで攻撃をかわし合うロープワークの攻防からワトがヘッドシザースホイップ。ワトは石森をコーナーに振って突っ込むも、石森はエプロンに出て回避するとスワンダイブ式のヒップドロップ。石森はチョップやビッグブートで自軍コーナーまで押し込んで外道にタッチ。
 外道がワトを場外に放り出すとジェイが場外でワトを鉄柵に叩きつけていき、リングに戻すと外道がフォール。これを返されるとKENTAにタッチ。
 KENTAはワトの頭頂部にナックルを落としていき、自軍コーナーにたたきつけてジェイにタッチ。
 ジェイはワトをアームロックで固めながらがら空きのボディへエルボーを叩き込んでいき、バックエルボーで倒してから赤コーナーに向け中指を立てながらフォール。そしてワトに声援を送るセコンドの天山の方を見やってからモンゴリアンチョップを放つ挑発。手が出せない天山の眼前で無防備な姿を晒す挑発を重ねるが、その背後からワトがドロップキックを放ってロープ際まで吹き飛ばすと場外から天山がモンゴリアンチョップ。コブにタッチ。
 コブはジェイの突撃をリープフロッグでかわしてからのドロップキック、さらにベリートゥベリーで投げ飛ばし、カットに来た石森をブロックバスター、さらにジェイへツアー・オブ・ジ・アイランドを狙うがジェイが着地してDDTで突き刺し、両者タッチ。
 KENTAと棚橋の対面となるとKENTAが顔面へのビッグブートを連発も、棚橋がツイスト・アンド・シャウトからスリングブレイドを狙う。KENTAはこれを耐えるとバックブローを叩き込んでPKも、棚橋が蹴り足を捕らえてドラゴンスクリューからテキサスクローバーホールド。KENTAがブレイクすると棚橋はスリングブレイドを狙うが、KENTAがパワースラムで迎え撃って外道にタッチ。
 外道はトラースキックを放つが棚橋がドラゴンスクリュー。ジェイが入ってきて棚橋にドラゴンスクリュー。ここへジュースが入ってきて外道とジェイにナックルを連打し、外道にサミングを見舞うとコブがジェイ、石森を軽々と持ち上げて外道に向けて投げつけ、場外に逃れたジェイへジュースがトルニージョ、石森へはワトがトルニージョで追撃。棚橋は外道にスリングブレイドからコブがその場飛びムーンサルト・プレスで追撃し、棚橋がテキサスクローバーホールドでタップを奪った。

<試合後コメント>
マスター・ワト&天山広吉
ワト「俺はもう、『BEST OF THE SUPER Jr』に向けて、調子を整えてきたから。やってやりますよ、初出場、初優勝。『BEST OF THE SUPER Jr』、そして今日やった石森太二、ベルト奪ってやるよ!」
天山「その調子や! このまま力を蓄えてなぁ、『BEST OF THE SUPER Jr』、一発で獲ったれよ! 応援してるからよぉ、ガッチリ行こうぜ!(※ワトと握手)」
※ワトは先に控室へ。
天山「今日は久しぶりに会場に来て、『G1 CLIMAX』の最終日ってことで。この両国っていう会場はね、俺にとっては思い出深い会場でもあるけど、ワトの試合を応援して、しっかりとワトの成長を(見て)。もっともっと上がっていくから。次の次の、ジュニアの大会、初出場で初優勝、しっかりやってもらいたいね。俺は『WORLD TAG LEAGUE』、出たいけど、分かんない」

棚橋弘至
「『G1 CLIMAX』での結果は振るいませんでしたけれども、手応えは掴みました。キャリアね、10月10日で21年か。22年目に向けてますけども、最初の行き先は……ドゥルルルルルル~デン! USヘビー権利証。KENTA、『G1 CLIMAX』で俺が勝ってるしね、挑戦する権利はあるだろう……し、今こういう中で、海外への渡航とかなかなか厳しい状況ではありますけど、少しずつ海外の選手も来てる。だからこう、一つずつね、『無理だな』って思ってたことが、一個ずつ一個ずつ実現していくことこそ、それをファンの皆さんに『一歩ずつ進んでいけるな』っていうことを見せていけると思うんで、まず、USヘビーの権利証を獲る。そして、今のチャンピオンのジョン・モクスリーがどうなるか。という段階をちゃんと見せて、それと同時に、プロレスっていうものがまた盛り上がっていく、その過程を皆さんに見せたいし、共有したいし。それがね、そう遠くない将来、来ると信じてるから。『G1 CLIMAX』、駆け抜けました! 充実感はあります」
※ジェフ、ジュースはノーコメント
 
ジェイ・ホワイト
「(スタッフに向かって)椅子、ありがとな」

――もちろんです。
「じゃ、失せろ。JAY1最終日、こんな結果になるはずじゃなかった。まぁ今年は本物のJAY1とはいかなかったようだな。新日本オフィス、これがお前らの望んでたシナリオなんだろ? レッドシューズのおかげだな。でも俺は最後には欲しいものは必ず手に入れる。開幕時にも、それから凱旋帰国した時にも言ったが…最後は全部俺のものになるんだ。もうそこまできている。俺は新日本のトップだ。お前たちファンはベルトがなければ新日本のトップとは呼べないと思ってるのか? そうなのか? じゃ、お前らのお望み通りにしてやろう。お前たちファンのサポートが俺の全てだからな。俺のやり方でお前たちに見せてやる。その瞬間まで…呼吸して待ってろ」

石森太二
「しばらく見ない間にジェイとEVIL、揉めてんの? どうなんだよ。コメント見て、俺ヒヤヒヤしちゃったよ。逆にKENTAさんのコメントには凄え笑わせてもらったけど。あれ? 今日、例のデブはいないの? いない? あっ、君? 例のデブ? 太ってんなぁ、ハハハハハ! まあ、それはいいとして、バレットはフルでメンバー揃ってないから、なるようにしかなんねえけど、仲良く行こうや」

KENTA
「(バックステージに来るなり、太ったTVカメラマンの横に立ち、カメラレンズを手で覆って)だ~れだ? って、なんちゃって(笑)。(急に驚いた表情となり)って、なんでお前がいんの? なんであの娘との待ち合わせにお前がいんだよ! 太ってんなぁ! なんでいんだよ。お前、今日見てみろよ。お前がいたせいで、負けてんだよ、今日。お前がいて、あの娘が来ちゃったらまずいから帰って、本当。お前、汗かいてる! 汗凄いな、お前。汗拭けよ。拭け、そのタオルで。YOSHI-HASHIのタオルじゃねえかよ! 何使ってんだよ、何買ってんだよ、そんなの。またおにぎりいっぱいつけて! 困るから、本当困るから。こんなお前と話してるところ、あの娘に見られたら本当に困るから、帰って。本当にマジで困るから帰って。(痩せているTVカメラマンのカメラに向かって)いや、これ本当に何でもないから(苦笑)。勝手に来てただけだから、これ本当に関係ないからね。(また太ったTVカメラマンに向かって)お前のせいだぞ。お前、帰れ! 帰れよ、お前! こいつと勘違いされるんだったら、もっと他の人にされたい。これ本当に勘弁して。帰れ! 帰れ! お前も帰れ。(痩せているTVカメラマンに向かって)ごめんね。変な勘違いさせちゃって、ごめん。あれ、関係ないから。マジで関係ないから。常識的に普通に考えて? おにぎり持って、YOSHI-HASHIのタオルで汗拭いている奴、マジであり得ないでしょ? ね、頼むよ? 信じて。信じてくれる?(痩せたTVカメラマンのカメラがうなずくと)良かった~。今日は俺、君の本当の気持ちが聞きたい。俺がこんだけ思ってんだけど、君が俺をどれぐらい思ってくれているか、今日は知りたい。今日はもう言うよ。俺は、君のことを、(しばらく間を置いて)愛してる。それの答えを君の口から聞きたいんだ。答えてくれる?(痩せたTVカメラマンのカメラがうなずくと)じゃあ、聞かせてくれるかな?」
痩せたTVカメラマン「愛してる」
KENTA「いや、オッサンじゃねえかよ、声! なんだ、こんな引っ張って、お前、オッサンじゃねえかよ! ただのなんだこれ……ちょっと1回待て。(2人のTVカメラマンに向かって)お前もお前も、ちょっと座れ、座れ。怒るぞ、俺。なんだこれ? 俺がマジで2台用意しろと言ったと思われたら、本当に困るから。勝手にお前らが2台用意してんだからな。なあ? バックステージコメント、2台用意して、どんだけ俺のハードル上げんのこれ? 全て俺のせい? 無責任? そんなのあり得ねえだろう。どうなってんだよ、本当に。頼むぜ。もうこれ、バックステージコメントのそれじゃないよ、他の人と比べて。試合のこと、一言もしゃべってないこともあるからね。どうなってんだよ。頼むぜ、本当に。(痩せたTVカメラマンに向かって)ほんで、お前、聞いたぜ。なんか、お前、転職するらしいな? まあ、俺は別にお前がいなくなったって、寂しくもないし、余計な奴がいなくなってせいせいするよ……いや、青春ドラマかよ! 本当に転職すんの?(痩せたTVカメラマンのカメラがうなずくと)めちゃくちゃ寂しくなるじゃん。このタイミングでうなずいてくれたり、ウーンウンって言ってくれるやつで俺の心は癒えてたし、もしかしたらそれが好きな視聴者がいたかもしれないけど、じゃあそれももういなくなっちゃうんだ。もしかしたら、一人二人はこのやり取りのファンがいたかもしれないから。(太ったTVカメラマンに向かって)お前、ちょっと聞いてろよ! 息づかいが荒いぞ、お前! 静かに聞いてろよ。鼻息荒いし!(気を取り直して)このやり取りがもしかしたら好きな人もいたかもしれないから、そういうファンの人に一言言いなさい。お礼を言いなさい!」
痩せたTVカメラマン「ありがとうございました」
KENTA「普通ぅぅぅ! お前、普通だな、オイ! まあまあ確かにありがとうございましたってことだな。えっ、じゃあ何? (太ったTVカメラマンに向かって)これからずっとお前? それはわかんないの?(太ったTVカメラマンのカメラがうなずくのを見て)チッ! うなずきもちっちぇえし、お腹が邪魔してんの? 時計似合わねえな、なんか。本当によぉ。まあ、でもお前らのおかげで『G1』楽しませてもらったよ。結局、俺が何が言いたいかって言うと、『NEW JAPAN WORLD』のこれからの未来に幸あれってこと!」
※先に引き上げてきた外道はコメントを残さず、まっすぐ控室へ

第4試合


 オスプレイの裏切りに怒りが頂点に達していたか、オカダは入場するなり珍しく奇襲しオスプレイにエルボー連打から場外で殴打。リング上ではオーカーンがSHOのミドルキックを正面から受け止め、突っ込んできたSHOを投げっぱなしのフラップジャック。さらに耳削ぎチョップから鼻をつまみ上げながらのチョップ、ロープへSHOの目をこすりつけるラフ攻撃からオスプレイにタッチ。
 オスプレイはSHOに串刺しバックエルボーからバックドロップ。さらにトゥーホールドからニークラッシャー。
 代わるオーカーンは余裕の表情でSHOに打撃を打たせていき、奇声を発しながらのモンゴリアンチョップ。さらにSHOの顔面を尻に敷きながらコーナーで座り込んで皇帝ポーズ。コスチューム姿で現れていたビー・プレストリーも顔面踏みつけに参加する。
 代わるオスプレイはSHOのヒザへのストンピングやローキックを重ね、ニークラッシャー。
 オーカーンに代わると2人でSHOのヒザを踏みつけ、スリーパーホールド+サミング。さらにバイシクルキックを放つがSHOがかわしてスピアー。オカダにタッチ。
 岡田はエルボー連打からランニングバックエルボー。さらにDDTからリバースネックブリーカーの体勢も、オーカーンが抜け出すとCTB。さらにオカダをコーナーに上げてモンゴリアンチョップで逆さ吊りにし、顔面を荒々しく踏みつけてから雄叫びを上げて顔面へのスライディングキック。オーカーンはブレーンバスターを狙うが、オカダが耐えると奇声を発しながらのモンゴリアンチョップ。オカダはロープに飛ぶが、オーカーンはバイシクルキックを叩き込んでオスプレイにタッチ。
 オスプレイはピッピーチェリオからトラースキックを放つが、オカダはこれをキャッチしてエルボー。両者正面からエルボーで打ち合い、オスプレイが逆水平チョップもオカダは組み付いてマネークリップを狙う。すかさずオーカーンがカットに来ると技を解いてオーカーンを蹴散らすが、オスプレイがサマーソルトキック、トラースキックと連撃。さらにロープに飛ぶがオカダがカウンターのドロップキックを突き刺してSHOにタッチ。
 SHOはオスプレイをコーナーエルボー、ニーバッドの連打でコーナーダウンに追い込むと串刺しラリアットからブレーンバスターを狙うが、着地したオスプレイが膝裏へのエルボーを叩き込んで膝をつかせてから飛びついていくが、SHOがキャッチしてロコモーション式ジャーマン・スープレックスで3連撃。SHOはトラースキックを放つが、これをキャッチしたオスプレイはSHOの足をロープに引っ掛け、後頭部へのエルボーバッドから髪を掴んで後頭部からマットに叩きつける。そしてビーがロープに絡まったままのSHOの足を取ってエプロンからドラゴンスクリューを見舞うと足4の字固め。カットに来たオカダはオーカーンがアイアンクロー・スラムで叩きつけてKOすると、SHOは無念のタップ。

<試合後コメント>
ウィル・オスプレイ&ビー・プレストリー&グレート-O-カーン
オスプレイ「世界最高のレスラーのコメントが欲しいのか? 言っただろ、ビーはただスタイルが良いだけの女じゃない。もちろん彼女のお尻は素晴らしいが……それ以上に危険な女だ。オカダ、ファンに目を向けることもなく、真っ先に俺に飛びかかってきたな。俺と1vs1でやりたくてたまらないのか? まずはグレート-O-カーンが相手になってやる」
-O-カーン「ひれ伏せ、愚民ども! 余の力が理解できたか? オカダ……楽しみだなぁ!」
オスプレイ「グレート-O-カーンをナメてもらっちゃ困る。TVの前で飲んでるみんな、THE EMPIREに乾杯! 高級レストランでステーキとワインでお祝いでもするか?」
ビー・プレストリー「ピザでもいい?」
オスプレイ「いいよ、ピザにしよう」
 
※オカダ、SHOともにノーコメントで肩を借りて控室へ。

第5試合


 内藤と裕二郎という旧パートナー対決でゴングが鳴ると、ロックアップでガッチリ組み合いが、その瞬間にEVILが背後からハンマーパンチ。
 タッチを受けたEVILは内藤をボディスラムで叩きつけて踏みつけフォール。
 代わる裕二郎はエルボー、チョップ連打からロープに飛ぶが、内藤はアームドラッグから変形ネックブリーカー、ネックロックと絞り上げながらBUSHIにタッチ。
 BUSHIはスイングネックブリーカー、チンロックと首攻めを引き継ぐが、裕二郎はBUSHIの指に噛み付いて脱出。怒るBUSHIをロープスタンガンで叩きつけて場外に放り出すと4人共に場外へ。EVILがリングの下からパイプイスを取り出すと内藤を殴打し、裕二郎はディック東郷とともにBUSHIに暴行。
 裕二郎はBUSHIをリングに戻すとストンピングで痛めつけ、ギロチンドロップ、エルボードロップ、ヘッドドロップと3連打。
 代わるEVILがBUSHIを場外に放り出すと東郷がBUSHIを場外鉄柵に叩きつけてリングに戻し、EVILが連続フォールでBUSHIを消耗させる。
 裕二郎に代わるとスライディングキックを放つが、BUSHIがかわして延髄斬りからティヘラを見舞い内藤にタッチ。
 内藤は裕二郎をロープに振ってバックエルボーから低空ドロップキック、振り子式ドロップキック、さらにスイングネックブリーカーを狙うが裕二郎が指に噛み付いて脱出しスライディングキック。EVILにタッチ。
 EVILは内藤の足をコーナーに引っ掛けて延髄ラリアットから宙吊りにしてからの高高度ストンピング。さらに変則的なロープワークで翻弄してからのラリアットを叩き込み、Scorpion Deathlockを狙うが内藤が下から打撃を見舞って脱出。さらにマンハッタンドロップから延髄斬りを見舞い、EVILのダークネスフォールズも着地してスイングDDT。
 代わるBUSHIはEVILをミサイルキックで場外に吹き飛ばしてトペ・スイシーダで追撃。さらにDDTからフィッシャーマンスクリューを狙っていくがEVILが暴れて脱出。ここに裕二郎が入ってきてトレイン攻撃を見舞うとEVILがフィッシャーマンバスター。さらにEVILがEVILの体勢も、内藤が低空ドロップキックでカットすると裕二郎が内藤をリバースDDTで撃退。裕二郎はBUSHIに串刺しラリアットを狙うが、BUSHIはこれをかわしてヘッドロックに捕らえ、突っ込んでくるEVILにドロップキックを見舞いながら裕二郎をブルドッギングヘッドロックの形で叩きつける同時攻撃。BUSHIはEVILにフィッシャーマンスクリューから二段式延髄斬り。さらにロープに飛ぶがEVILがカウンターのラリアットを叩き込み、ダークネスフォールズからScorpion Deathlockで腰を落とすとBUSHIはたまらずギブアップ。
 試合後も内藤は因縁のEVILに突っかかっていくが、その背後から東郷がスポイラーズチョーカーで首を絞めあげ、EVILがEVILで叩きつけて内藤をKO。そして内藤の2本のベルトを両手に持って内藤を踏みつけながら勝ち誇った。

<試合後コメント>
EVIL&ディック東郷
東郷「オイ、内藤! 今月でレンタル期間、終わりだよ。そろそろEVILの腰にベルト返してもらおうか」
EVIL「オイ、リング上、見たまんまだよ。内藤、受けるか受けないかは、お前自身に委ねてやるよ。よし、行くぞ……(と言って東郷の肩を抱きながら控室へ)」
※裕二郎はノーコメント

内藤哲也
「(※フラフラとインタビュースペースにたどり着くと床に片膝をついて)EVILは、(※床に置かれたベルトに目をやり)この2本のベルト、もしくはどちらかのベルトに挑戦したいってことで、いいのかな。まぁ、口に出すことは自由だし、口に出さなきゃ、誰にも伝わらないんで、いいんじゃないですか。この『G1 CLIMAX』、俺に土をつけた選手に、俺とのタイトルマッチを主張する権利は、十分にあると思うんでね。いいと思いますよ。あとは、新日本次第なんじゃないの? 今夜、EVILには、菅林会長に電話して、お願いすることをオススメしますよ。もちろん、ダークネスな時間にね」
※BUSHIはノーコメント。

蝶野正洋あいさつ


 メインイベント開始前、第1回、第2回の連覇を含む5度の最多優勝を果たしている“G1男”蝶野正洋がリングに登場

蝶野「ガッデーム!アイ・アム・チョーノ!第30回G1 CLIMAX開催、おめでとうございます。今日の決勝戦は、特別な試合です。2020年、新型コロナウイルスでみんなが苦しんでいます。新日本プロレスは“ウィズコロナ”。行動と勇気を教えてくれました。新日本プロレスOBを代表し、そしてG1 OBを代表し、感謝します。ありがとうございます!ガッデームG1!今日の決勝戦、勝ち残った2人の戦士!勇気を!アイ・アム・チョーノ!」

第6試合


 ゴングが鳴ると両者動かずじっくりとにらみ合い、ロックアップの押し込み合い、腕の取り合いからグラウンドでの首の取り合い、再び腕の取り合いを見せてからクリーンブレイク。
 再び組み合って腕の取り合いとなり、グラウンドでのヘッドロックの奪い合い、立ち上がっての腕の取り合いとなるが、飯伏がSANADAの左腕にエルボースタンプやアームブリーカーを見舞い始める。SANADAがチョップを放てば飯伏もチョップでやり返し、両者間を取りながらチョップ、エルボーでの打ち合いに。SANADAが怯むと飯伏はミドルキックを放っていき、「来いコラ」と挑発。SANADAはエルボースマッシュ、飯伏はミドルキックで打ち合っていき、SANADAが飯伏の負傷箇所である左足にガットショットを連打。さらにSANADAはドロップキックを放つが、飯伏はその真下をスライディングで通過して回避し、一旦場外に出て間を取る。
 飯伏がリングに戻るとSANADAは左足へのエルボードロップからレッグロック。飯伏はバックマウントを取ってキャメルクラッチから解説の蝶野が見守る目の前でSTFも、SANADAは冷静にロープブレイク。
 両者正面からフロントハイキックの打ち合いも、飯伏は軸足である左足に力が入らずスリップダウン。両者3発ずつエルボーを打ち合うラリーを展開し、SANADAがニークラッシャーから足4の字固め。
 飯伏はなんとかロープブレイクするも足の踏ん張りが効かなくなり、勝機と見たSANADAが串刺し攻撃を放つも飯伏はこれを回避してその場飛びムーンサルト・プレス。さらにロープに飛んだSANADAをフランケンシュタイナーで場外に放り捨てるとプランチャで追撃。さらにSANADAをリングに戻してスワンダイブ式ミサイルキック。飯伏はミドルキック連打からロープに飛ぶが、SANADAはリープフロッグでかわしてからのドロップキックで飯伏を場外に吹き飛ばし、SANADAもプランチャを見舞ってお返し。
 SANADAは飯伏をリングに戻してラウンディングボディプレスを発射も、飯伏がこれを回避してパワースラム。さらに軽やかにコーナーに飛び乗ってカンクーントルネードもSANADAがこれを回避し、ラウンディングボディプレス。飯伏が回避すると着地してフランケンシュタイナーで放り捨て、場外飛びを狙うも、飯伏が入れ違いにリングに入ってSANADAを場外へ蹴落としてからの三角飛びプランチャを狙い、先読みしたSANADAがエプロンに飛び乗るとさらにその先を読んでいた飯伏がフットスタンプ。飯伏は場外ブレーンバスターを狙うが、SANADAがエプロンを使った場外マジックスクリューで切り返し、両者場外で大の字に。
 両者場外カウント18でリングに戻ると、膝立ちになりながらもエルボーで打ち合っていく。この打ち合いをSANADAが低空ドロップキックで制してマジックスクリュー。SANADAはTKOの形から入るドラゴンスリーパー。飯伏はなんとかコーナーに押し込んで外すと串刺しタックルも、SANADAがひらりとエプロンに逃れてスワンダイブ式ミサイルキックを発射も、飯伏は空中でキャッチしてパワーボムで叩きつけるという離れ業を見せる。
 飯伏はコンビネーションキックからシットダウン式パワーボム。さらにSANADAの低空ドロップキックを耐えて倒れ込み式ラリアット。さらにラリアットを狙うが、これをかわしたSANADAがタイガースープレックスホールド。さらにTKOからスイングドラゴンスリーパーからSkull End。飯伏がギブアップしないと見るやSANADAはラウンディングボディプレスを発射も、飯伏が回避したためヒザから自爆。
 これを勝機と見た飯伏はハイキックからボマイェからカミゴェを放つが、SANADAはこれをキャッチしてホップアップ式TKOでやり返し、背中へのラウンディングボディプレスから正面へのラウンディングボディプレスという必勝パターンも、飯伏は2発目を剣山で迎撃。SANADAはラウンディングボディプレス式のドラゴンスリーパーで組み付いていくが、飯伏は強引に抱えあげて人でなしドライバー。
 飯伏は満を持してカミゴェを放つが、SANADAは回避してバックスライドで押さえ込み、オコーナーブリッジ。あわや3カウントと思われたがこれは2.9で場内から大きなどよめき。SANADAはコリエンド式ドラゴンスリーパーを見せるも、飯伏が振りほどいてハイキックからジャンピングニー、さらにカミゴェを叩き込むもカウント2。飯伏は雄叫びを上げて2発目のカミゴェを叩き込むと、SANADAも力尽きてカウント3が入った。

 これにより、飯伏が2年連続2回目のG1 CLIMAX制覇。35分12秒というG1 CLIMAX史上最長の決勝戦となった
 飯伏には蝶野からG1優勝トロフィー&優勝旗が手渡され、飯伏はトロフィーを力強く抱きしめる。

飯伏「本当にありがとうございます。本当にありがとうございます。蝶野さん、天山さんに続く2年連続G1制覇、果たしました。3年連続、この優勝決定戦に名前を残しました飯伏幸太です!こういう時代に、こんなにたくさん集まってくれて本当に、本当にありがとうございます。僕は、早く前みたいなプロレスの時代が来ることを願っている。早く、一刻も早く、このG1を、IWGPヘビー級のベルトに変えたいと思います。そして、いつも言ってますけど、僕は逃げない、負けない、諦めない。そして裏切らなかった。僕は!本当の神になる!」

<試合後コメント>
飯伏幸太&ジェイ・ホワイト
飯伏「(※トロフィーと優勝旗を手に、ヨロヨロと会見場にたどり着くと、イスに座って深くため息。机に覆い被さるようにして、しばらく呼吸を整える)」

──連覇おめでとうございます。
飯伏「ありがとうございます」

──改めて、今のお気持ち聞かせてください。
飯伏「もう一回、いや、何度でも言います。僕は、逃げない、負けない、諦めない。そして裏切らない。最後まで、諦めなかったから(優勝できました)。いやー、メチャクチャうれしいですよ。でも体はね、ボロボロですよ。ボロボロ。みんなに、ホントに……」
※通路の奥から拍手をしながらジェイ・ホワイトが現れる。ジェイは飯伏の前にまで来る。
ジェイ「カッコいい優勝旗にトロフィーだなぁ。おめでとう」
飯伏「ありがとう」
ジェイ「いつも椅子を持ってくるあの女はどこだ?俺に椅子はないのか?」
※ジェイはイスを探し、会見場の片隅に見つけるとそれを飯伏が座る机の前まで運び、座り込む。
ジェイ「オーケー。座って話そうじゃないか。おめでとう。お前が『G1 CLIMAX』覇者だ。本当に『G1』覇者って気分か?」
※飯伏は優勝者のために用意されていたドリンクを一本、ジェイに渡して乾杯。
ジェイ「カンパイ。でもお前も俺も本当の所はわかってる。お前は真の『G1』覇者なんかじゃない。何故ならお前は(この『G1』で)俺に勝っていない」
飯伏「俺の勝ちだ」
ジェイ「黙れ。俺が話してるんだ。今までもこれからもお前は俺に勝てない。挑戦権利証の入ったブリーフケースが贈呈されるんだろ?でも俺がお前から奪ってやる。今日の所はトロフィーと一緒に楽しめよ」
飯伏「いつでもいいよ。いつでも」
ジェイ「じゃあな。楽しめ」※ジェイ立ち去る。
飯伏「(※報道陣に)落ち着きましょう。今は、うれしい時間だから。邪魔されたくない。これは僕の時間だから。もう一回言います。僕は3年連続、この優勝決定戦に出場。これは史上初だと思います。そして、2年連続優勝。これは蝶野さん、天山さん以来3人目。これは間違いない、事実。次、彼(ジェイ)が言ったように、いつでもやっていいよ」

──優勝決定戦は35分12秒、優勝決定戦史上最長記録というのを樹立したんですが、そのことに関してはどうですか? SANADA選手との対戦ということも踏まえて。
飯伏「しばらく……去年ぶりですかね、(SANADAと)対戦するのは。僕は、去年、言ったと思います。やっぱり彼は、“こっち側”だと思います。と、僕は思います。そう思いました。これは改めて、言いたいと思います」

──リング上では「この優勝をIWGPにつなげたい」という発言がありました。その思いは?
飯伏「『G1 CLIMAX』優勝っていうのは、IWGPへのチャンスを掴むことだと思います。チャンスは得たかなと。(※ドームまでの)期間がいつもより短いので、チャンスはいつも以上にあるんじゃないかなと。ちょっと怖いのは、今まで、権利証があったとして、それが挑戦されて奪われた場合、これは分からないですよ。このテンションを、キープしていきたいと思います。東京ドームにつなぎます」

──去年は『G1 CLIMAX』に優勝しましたが、IWGPは獲れませんでした。そこにかける思いというのもありますよね。
飯伏「それはもちろんです。前回、彼(ジェイ)に負けてるんで。彼と次にやってもいいし、もし権利証があるならやってもいいし、いつでもいいですよ。リベンジしますよ。リベンジした上で、俺がベルトを巻きますよ。あとはやるのみですよ。何も残ってない。これが本心。これが全てです」

──偉大な大先輩、蝶野正洋さんからトロフィーを受け取った気持ちは?
飯伏「(※うれしそうに笑顔で)正直、僕が見てた頃の『G1 CLIMAX』の覇者といえば、蝶野さん。不思議ですよね。不思議な感覚になりました。あの蝶野さんから……(※優勝旗とトロフィーに目をやる)あのトロフィーと、旗をもらうっていう。ファンに戻った気持ちですね。非常にうれしいです(※ニッコリ)。ホントに。……でも僕はプロレスラーなんで、そこは捨てて、もう一度原点に戻って、プロレスを頑張りたいと思います。来年も再来年も、ずっとプロレスをやり続けて、また優勝したいと思いますよ。何回でも。

──今日、1.4、1.5東京ドーム大会が発表されましたが。
飯伏「このコロナの時代に、東京ドームでイベントができるっていう。イベントごとが、たぶんあまりない中、それをプロレスが実現できている、人の前でイベントができる。これは最高にうれしいことなんで。どんどんどんどん、僕は発信できる力を得たんで、あとはIWGPヘビー級を獲るだけ。そしたらもっと、僕の言っていた“神”に近づけると思います」

──リング上も今も、「2冠」ではなく「IWGP」という発言がありました。現状、2冠ではなくIWGPということですか?
飯伏「そうですね。IWGPも強いし、僕の中ではこの2連覇というのもあり得ないことなので。実現したなという気持ちですね。そう思わないですか? これは夢なんじゃないかって」

──まだ達成してないことというとIWGP?
飯伏「そうです。僕はジュニアからやってきて、ジュニアのタイトルも全部獲って、ヘビー級に挑戦して、ヘビー級に転向して、それからここまでたどり着いて。あと残るは、IWGPヘビー級。これだけだと思うんで。

──それを東京ドームで?
飯伏「成し遂げたいと思います」

※SANADAはノーコメント

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