DNA3 2.5北沢大会 樋口vs.中津、勝俣vs.梅田、宮武vs.宮本、黒潮&河村vs.鈴木&菊タロー

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DNA3
日時:2015年2月5日(木)
開場:18:30 開始:19:00
会場:東京・北沢タウンホール
観衆:215人(満員)

▼第1試合 シングルマッチ 20分1本勝負
●岩﨑孝樹
8分51秒 PK→片エビ固め
○那須晃太郎(U-FILE)

▼第2試合 タッグマッチ 20分1本勝負
黒潮“イケメン”二郎(W-1)/○河村知哉
14分31秒 首固め
●鈴木大/菊タロー(アキバプロレス)

▼第3試合 シングルマッチ 30分1本勝負
●宮武俊
12分21秒 卍コブラ
○宮本裕向(666)

▼第4試合 シングルマッチ 30分1本勝負
○勝俣瞬馬
9分27秒 カサドーラ
●梅田公太

▼第5試合 シングルマッチ 30分1本勝負
○樋口和貞
21分30秒 轟天→体固め
●中津良太

20分越えの熱戦を制し、中津を沈めた樋口!4.2北沢では宮武とのシングルが決定
梅田に勝利した勝俣はノア石森戦が決定!河村がイケメン風に変身して黒潮とタッグ

オープニング

2015-2-5DNA3北沢_オープニングオープニングVTRでは「DNA 2」の模様がダイジェストが流される。他団体の選手との対戦で全敗を喫したDNA勢に高木三四郎から「試練だと思うから試練なんだよ! こんなのは試練のうちに入らねぇんだよ!」と喝を入れられた。
VTRが終わると選手が次々に登場し、ステージ上に横一列に並び立つ。そこからリング上に移動すると、選手を代表して中津が「本日も天候の悪い中、ご来場いただきましてまことにありがとうございます。11月に始まったDNAも第3回になりました。前回の第2回で僕たちは残念ながら全敗したんですけど、ただ負けたわけじゃないです。その負けを今日のほうにつなげていきたいと、みんな思っております。それと今日はDNA勢同士の闘いもございます。僕もメインではこのデカイ奴をぶっ倒して、うまい酒飲んで帰りたいと思います! 応援よろしくお願いします! ありがとうございます」と挨拶した。

第1試合

2015-2-5DNA3北沢_第1試合ガッチリ握手を交わしてから試合が始まると、お互いに蹴りを得意としているため、牽制のローキックを出し合う。タックルでテイクダウンを奪った那須だが、ガブった岩﨑。腕を取って捻り上げた岩﨑だが、切り返した那須。
ならばと足をすくっていった岩﨑はステップオーバーのトーホールド。回転して逃れた那須はリバースのデスロックからヘッドロックにスイッチ。ロープに逃れた岩﨑だが、那須はスリーパーに捉えると顔面にエルボーを落とす。

岩﨑も立ち上がってエルボーを打っていくが、那須もエルボーで応戦すると、ミドルキックで蹴り倒す。那須はコーナーに岩﨑を追い込むと逆水平チョップ。さらにサッカーボールキックからボディスラムで叩き付けるとエルボードロップを落とす。岩﨑の顔面を足蹴にして挑発していった那須は「どうした、オラ!」。
岩﨑はチョップを打っていくとエルボーを連打。しかし、すべて受け止めた那須はミドルキックで蹴り倒すと張り手。岩﨑も張り手を返すとランニングエルボーでなぎ倒す。さらにキチンシンク、コブラツイストで追い込んだ岩﨑はダブルアームを狙う。

だが、踏ん張った那須はワキ固めで切り返す。何とかロープに逃れた岩﨑だが、那須はその左腕に蹴りを叩き込む。「来い!」と敢えて胸を突き出した岩﨑に容赦なく蹴りを叩き込んだ那須は、ソバットからハイキック。さらにサッカーボールキックでカウント2まで追い込むと、スリーパーに捉える。そこからPKを叩き込んで3カウント。
勝った那須は大の字に倒れた岩﨑に「もう1回やるか?」と声をかける。岩﨑は悔しそうに起き上がると、人差し指を出して「もう1回!」と訴えて握手を交わした。

<試合後コメント>
岩﨑孝樹
「今日は那須選手と試合だったんですけど、全然ダメで。弱い自分が出てしまったなと思いました。今後はしっかりと練習して、打撃も練習してより強くなりたいと思います」
ーー那須選手はスタイル的には似ていると思うんですけど、その辺に違いを感じましたか?
「経験の差ですとか、精神的な弱さが(自分は)出てしまいました。一発一発の重みも全然違ったので、すごく悔しいです」

那須晃太郎
ーーDNA初参戦でしたが、いかがでしたか
「岩﨑選手、聞いたら同じU系らしいんですよ。ヤマケンさんのお弟子さんというか、まあ一緒に練習していたらしいんで。同じU系として、蹴りも重いし、僕よりも全然背も高いですし、足も長いし、手も長いし、すごい素質的なものはあると思うんですけど、まだちょっと荒削りなところが見えたんで。まだそんな人にはやられもしないんで。次回もしやるときは、もっと強くなってきてほしいですね。それまで待っているんで。まあ自分も強くなりますけど、またいつか再戦出来ればなと思います」
ーーDDTの若手だけのDNAというリング、初めてあがってみてどんなリングでした?
「やっぱお客さんいますし、暖かいですし、自分も若手のとき若手通信出ていたんで、それと比べるとすごいいいなと。恵まれているなと(苦笑)。お客さんもいなくて、会場も寒かったので、それと比べれば全然いい環境だと思うんで、ホントにこれにあぐらかくじゃないですけど、これをもうちょっとうまく活かして育ってほしいなと思います」

第2試合

イケメン風にイメチェンした河村なぜか静かに、そ〜っと入場してきた菊タロー&鈴木。一方、黒潮に合わせてベスト&ネクタイ、ハット姿で登場した河村は、黒潮と一緒にじっくりとリングサイドを周り、もったいぶってからようやくリングイン。
そして河村と鈴木の先発で試合開始となると、河村は「今日は熱い試合をしようじゃないか!」と言いながらベストを開く。「やりずれぇ!」と叫びながら向かっていった鈴木に「Go!」と言いながらロープに走らせる河村だが、怒った鈴木はアームドラッグで投げていく。

河村はカウンターエルボーを叩き込むと、なぜか咳き込みながら黒潮にタッチ。「お前ら入ってから全然W-1呼ばれへんやん!」と言いながら黒潮に向かっていった菊タローはアームドラッグを連発。しかしスカしてみせた黒潮が逆に菊タローをアームドラッグで何度も投げていく。
すると菊タローは一礼して鈴木にタッチ。顔面を蹴り飛ばした黒潮はニードロップを落とす。それを見た河村は「お〜、可哀想に」と嘆く。そこから黒潮&河村は合体攻撃。鈴木もボディスラムを返すと、菊タローにタッチ。

逆水平チョップを叩き込んだ菊タローは、河村のネクタイを使ってチョーク攻撃。さらにネクタイを河村の頭まで移動させて酔っ払いみたいにする。続いて鈴木が河村のベストをうまく利用しながらWARスペシャルに捉えると、控えの黒潮が「だからベストじゃダメなんだよ!」と嘆く。
河村も反撃しようとするが、張り手を見舞った菊タローはブレーンバスターで投げてからショルダースルーを狙う。だが、蹴り上げた河村はコルバタで投げていって黒潮にタッチ。ミサイルキックを発射した黒潮は、控えの鈴木にドロップキック。

2015-2-5DNA3北沢_第2試合さらに串刺し攻撃を狙う菊タローを蹴りで迎撃する黒潮。試しに菊タローが木曽レフェリーをホイップすると串刺し攻撃が成功。ならばと突進した菊タローだが、黒潮は延髄斬りで迎撃するとハリウッドスタープレスを投下。さらにイケメンクラッチを何度もトライするが、カウント2で返した菊タローが同じ形のデルフィンクラッチ。
黒潮がカウント2で返すと、菊タローは急所クローで黒潮を悶絶させてからシャイニング・菊ザードを発射。ここで河村と鈴木がリングイン。串刺しダブルニーを叩き込んだ河村は、黒潮ばりにフィニッシュ宣言してからリバーススプラッシュを投下。鈴木も河村の串刺し攻撃を蹴りで迎撃して、コーナー二段目から探偵パンチを発射するが、かわされて自爆。

ならばとエアプレンスピンで左右何度も回していった鈴木。黒潮がカットに入ると、菊タローは急所クローで蹴散らすと、菊タローと鈴木は串刺し攻撃。四つん這いになった菊タローは踏み台に……ではなく、ふつうに乗り越えて攻撃した鈴木。そこから菊タローが菊落とし(=ハリケーンドライバー)で叩き付けると、鈴木は今度こそ探偵パンチを発射。
またも黒潮がカットに入ると、菊タローと鈴木はお互いにホイップで鉢合わせにしようとするが、黒潮が河村を飛び越えてかわすと、逆に菊タローと鈴木を鉢合わせにする。さらに黒潮は菊タローを場外に追いやったプランチャを投下。その間に河村が鈴木にトラースキック。カウント2で返した鈴木は泡盛ボンバーを狙ったが、河村はカウンターの首固めで丸め込んで3カウント。

<試合後コメント>
黒潮“イケメン”二郎&河村知哉
黒潮「センキュー」
河村「センキュー!」
ーー河村選手、大胆なイメージチェンジですが、その意図は?
河村「私……やっぱりね、人間持っているんですよ。誰でも。鏡の前で髪チャックするでしょ? それを今日、リング上で大きく表現しただけですよ」
ーー黒潮選手、二度目のDNA出場ですが、前回対戦した河村選手とタッグを組んで、変身した河村選手はいかがでしたか?
黒潮「もしかしたらネクタイはやめたほうがいいかもしれない」
河村「ホワイ?」
黒潮「首が絞まっちゃうから……。それとロープワークしたとき、ネクタイが引っかかって、自分で落ちるとかあるかもしれないからネクタイは気を付けたほうがいいですよ」
河村「オ〜、ソーリー。気を付けます」
黒潮「あとは……なんだろうな。あとはもっと大きく出して……あと、たぶんね、たまに闘いってことを忘れているかもしれないから。そこを忘れちゃうと危なくなるから、最後気を付けて……」
河村「黒潮さん! センキュー!」
黒潮「……センキュー」
河村「センキュー!」

鈴木大&菊タロー
菊タロー「DNA初参戦で……若手多いですね。所属は8人くらいいるんですか? 今日、お呼ばれに預かりまして来させてもらいましたけど、若い選手が多いってことはいいことじゃないですか。これからのDDTの未来というか、強いてはプロレス全体を背負ってくれるかもしれないわけであって。いま恵まれてますよね。だってデビューからそうでしょ。デビューから自分たちをフィーチャリングした大会をやってもらえる環境にあることが、ものすごい幸せ……ってことは、その環境を作ってくれた高木三四郎という男は、ああすごいなぁと。だって(北沢タウンホールは)DDTが毎回苦戦して定期戦を行ってきた会場ですからね。そこで若手の大会をやれるランクまで来てるってことはすごいなって思います。ただやっぱりデビューしたばっかりですね! 基本的なルールがまだ把握出来ていないなってところは感じました。キャラもいいですし、これからキャラクターは重要ですけど、まずやっぱりタッグマッチでタッグするとき、タッチロープがあるリングではタッチロープを持てっていう。これは僕とかいろんなインディーから出てきた人間が、全日本とかメジャーに上がらせてもらって和田京平さんからまず言われたことですからね。『ちゃんとタッチロープを持って、ロープの上からタッチをしろ』『ロープに上がるな』とかね。セカンドからタッチして出ていく選手も多いですから、そういうところがないようにしていけば、キャラはついてるけどちゃんちしっかり基本は出来てんねんなってなってくると、みんなの見方も変わってくるし。自分たちじゃなくて、僕なんかも今日は外から人間だけど、そういう人間ともどんどんやっていけば、延びてくるのも早いんじゃなですかね。やっぱりDDTには出来る選手も多いから、その選手たちを見てどんどん育っていくんじゃないかなと思います。あとロゴがちょっとTNAに似てるなって思いましたね。ドラマティック・ノンストップ・アクションなのかなって。まあマンタロウに関しては……」
鈴木「(※慌てて割って入ってきて)いや……DNAの鈴木です。よろしくお願いします!」
菊タロー「鈴木? スーパーマンタロウ改め泡盛男?」
鈴木「い、いえ、改めではなく鈴木大ですね。はい、よく知る名前ではありますけど……」
菊タロー「あれ、沖縄におったよね?」
鈴木「そ、その沖縄でお会いしたことがあります」
菊タロー「なぜか琉球ドラゴン(プロレス)の合宿所にいたよね?」
鈴木「そうですね。そこでお会いしてますけど、マンタロウではないです」
菊タロー「ああ、そうなんだ。ニーパットがね、スーパーマンタロウとお揃いなんですよね」
鈴木「ま、まあお揃いなんですけど……沖縄でやってきたこと出来れば皆さんにお見せしたいなと思いながら、孤独感に苛まれていましたが、何となく吹っ切れたかなという気がしないでもないです。ただ、ただまだ皆様に見せたのは8割くらいなので」
菊タロー「8割も見せたの? かなり見せてるじゃん(笑)」
鈴木「スミマセン、まだまだですね。まだまだ皆さんに見せたいものはたくさんございますし……」
菊タロー「うん、これからね、タッグで頑張っていきましょう」
鈴木「はい、よろしくお願いします……あれタッグ?(苦笑)」
菊タロー「毎回呼べ、コラ! DNA毎回呼べ、コラ。仕事よこせ。イケメンともまだまだ決着つけなきゃいけないし。また鷲掴みにしてやりますよ」
鈴木「また掴むんですか?(苦笑)」
菊タロー「今日はまあデルフィンクラッチが出せたからよかったかな。まあそんなこんなで……やっぱ女性ファンも多くてね、何が一番ショックって那須鼓太郎に飛んだ紙テープがお手には飛ばない」
鈴木「つ、次からですよ!」
菊タロー「これはいよいよ引退の時期が迫ってきたな、と」
鈴木「やめてください、やめてください! 一緒に頑張っていきましょう」
菊タロー「いつまでも見られると思うな菊タロー」
鈴木「やめましょう……あ、でも本当にそうですよ! DNAでしか見られませんよ!」
菊タロー「見てろチクショー。旅立ってやるからな、もう。海外に。来年の終わりくらいには」
鈴木「旅立たないでくださいよ。寂しいこと言わないでくださいよ」
菊タロー「まあそんな中、また呼ばれたら楽しい試合もやるし、しっかりやれって言うんだったらちょっとしっかりやったりとかしつつ、まああの……一応もうすぐ5月には(キャリアが)21年になるんでアドバイス出来ることはどんどん。提供していけてドンドン伸びてくれたら、プロレス界全体がよくなっていくんで。いま新日本さんがあれだけ来てるんですからね。メジャーが元気いいってことは全体がよくなっていくんで。『インディーと呼ばれているところもしっかりしているんだ』『さすが飯伏幸太が育ったところだな』『飯伏だけじゃないんだな』って思ってもらえるような団体になっていってね! ガンバレよ、マンタロウ。じゃあね」
鈴木「鈴木大、頑張って参ります! よろしくお願いします!」

第3試合

2015-2-5DNA3北沢_第3試合DNA 2での葛西純に続き、今度は宮本裕向とシングルマッチが組まれた宮武。宮本から握手を求めると、宮武は両手で応じていく。試合が始まると、まずはロックアップ。バックを取った宮武。腕の取り合いからヘッドロックに捉えた宮武だが、足をかけて倒した宮本はヘッドロックを狙うが、宮武はヘッドシザースで脱出。
力比べの体勢からヘッドロックに捉えた宮本をロープに振った宮武。宮本のショルダータックルを受け止めた宮武からぶつかっていき、3度目のアタックでようやく宮本をなぎ倒す。場外に出て間を取った宮本だが、宮武はリングに戻るところに襲いかかり、逆水平チョップとエルボーを連打。

しかし宮本は宮武の左腕に狙いを定めると、腕固めからジャンピング・アームブリーカーから、コーナーポストをズラして向き出しになった金具に宮武の左肩を叩き付けてから腕十字。どうにかロープに逃れた宮武はカウンターのジャンピングショルダーを返すとバックフリップから逆水平チョップ。さらにダブルチョップでなぎ倒した宮武は、コーナーの金具に宮本を投げつける。
しかし串刺し式スピアーをかわした宮本は、宮武を鉄柱に誤爆させるとコブラツイストに捉える。ロープに逃れた宮武だが、宮本はダイビング・ブレーンチョップを投下するが、ブロックした宮本。だが、宮本は突進してきた宮武をフロントスープレックスで投げると、そこから串刺し式コンドルキック、串刺し式低空ドロップキックを連続で叩き込む。

だが、宮武もブレーンバスターを狙った宮本を逆に投げるとハートアタック(=スピアー)。2発目をキャッチした宮本だが、後方にブン投げた宮武。しかしワキ固めに捉えた宮本は腕十字にスイッチ。宮武もロープに逃れるが、宮本はコーナーからローリングセントーンを投下すると、卍コブラに捉えてギブアップを奪った。
宮本に一礼した宮武だが、左肩を押さえ苦悶の表情でリングを降りていった。

<試合後コメント>
宮武俊
「何かありますか? 今日も負けてしまいましたけど」
ーー前回の葛西純選手に続き、今回は宮本裕向選手と、高木社長から「試練だと思うな」という言葉がありましたが、なかなか強敵との対戦でしたが
「いや〜強敵でしたね。ただ前回、コテンパンにされて、ボッコボコにされて、意識も飛んで、ケガもして、そこまでされたんで、今回は前回の悔しさをバネにいろいろ練習してきました。なので、前回より自分の中ではワンステップ進歩できたなと思っています。やっぱり僕、前回の葛西純選手との試合から肩を痛めていて、それをちょっと狙われてしまったのが今回の試合に大きく響いてしまったかなと。途中、左方をずっと攻められていたんですけど、右肩まで攻められて。両肩が動かないと、僕の必殺技のスピアーがやっぱり出すことが出来なかったんで。それがやっぱ勝敗に結び付いてしまったかなと思っています」
ーーDNA、今回で3回目となりましたが、自分の中で成長できているという確信みたいなものはありますか?
「成長出来ている確信は間違いなくあります。ただ、結果がまだ……結果がまだ出ていないんで、結果が早く出せるように、明日も明後日もトレーニングに励みます。なので、1日でも1時間でも多く、もっと練習して、もっと試合して、もっと強くなりたいです」

宮本裕向
「宮武君と試合したんですけど…あと何試合か見たんですけど、DNA凄いな、と。まだデビューして3か月くらいしか経っていない選手がこんなにいて、みんな体もしっかりしているし、プロレスもやる気ある子ばっかりだし。何か可能性を感じますよね。もっと宮武もそうですけど、それ以外の選手とも闘ってみたいなと思ったのが正直な気持ちですね。何かいま一番若手としては一番、全体で一番で可能性のあるのがDNAじゃないかなと、自分は思います。面白かった、みんな。とても3か月のレスラーとは思えない」
ーー宮武選手に対して左肩攻撃が印象的でしたが
「何かスピアーを得意としてるって言っていたんで。スピアーってこう来るんで、それを防ごうかなっていう気持ちで。あと彼、たぶんああいう試合ってしたことないと思って。逆に敢えてそういうねちっこいプロレスをね、敢えて見せようかなと思いましたね。やっぱ原点はプロレスだと思うんで。いま派手なプロレスって多いと思うんですけど、そんな中で敢えて地味なプロレスをして、それも彼の経験だと思うんで。そのために敢えてああいう試合をしましたね」
ーー前回、葛西さんと宮武はやったんですけど、デスマッチの適正はどうでしょう? 葛西さんはパートナーにしたいくらいは言っていたんですが
「やっぱ本人の意見を尊重したほうがいいと思いますね。本人がやりたくないんだったら、やらせないほうがいいと思います(苦笑)。いままでそうやってやらされてきた選手もいるんで(苦笑)。本人がやりたくてやってるのと違うんですよ。やりたくないけどやってるって人は違う。根本的に気持ちも違うし、本人はやっぱり(通常の)プロレスをやりたいんだと思うんで。プロレスをしっかり勉強してもらって。僕らももちろん、いまでも勉強はしてますけど、もっともっと経験を積んで。まだ若いんで試合をこなしていってほしいですね。いっぱい試合をしたほうがいいと思いますね」

第4試合

2015-2-5DNA3北沢_第4試合セミとメインはDNA同士のシングルマッチ。まずは勝俣と梅田の一戦。勝俣から両手で握手を求めていくと、梅田は応じると思わせておいてスカしていった。試合が始まると、まずは梅田がヘッドロックに捉える。ロープに振った勝俣だが、梅田はショルダータックル。さらにアームホイップで投げてからドロップキック。
スリーパーに捉えた梅田は、続いてミドルキックで蹴り倒してから顔面を蹴飛ばしていく。再びスリーパーに捉えた梅田は首4の字固めのスイッチ。ロープに逃れた勝俣は場外にエスケープ。

プランチャを狙った梅田だが、足をすくって倒した勝俣は場外に引きずり出して痛めつける。リングに戻った勝俣は三角跳び式串刺しドロップキック。串刺し式低空ドロップキック、ダイビング・クロスボディーと決めると、その場飛びムーンサルトからフェイントを入れてから顔面への低空ドロップキック。
コーナーに登った勝俣だが、梅田はコーナーに飛び乗ってミドルキックを叩き込み、勝俣を場外に蹴り落とすとプランチャを投下。さらに場外で勝俣を蹴飛ばした梅田は、勝俣をリングに戻すとスワンダイブ式ミサイルキック。カウント2で返した勝俣はエルボー。梅田もエルボーで応戦。

勝俣はカウンターのソバットからロープに飛ぶが、梅田はロープに飛び乗るとジャンピングミドルを叩き込む。立ち上がってきた勝俣にハイキック。ブロックした勝俣はドロップキックを返すが、これをかwした梅田はフィッシャーマンバスターを狙う。だが、着地した勝俣はドロップキック。
グラウディング・シューティングスターを投下した勝俣はスワンダイブ式Xファクター(=相手の頭を掴んでジャンプして決める開脚式フェースバスター)を狙ってジャンプ。これをミドルキックで迎撃した梅田だが、勝俣はハイキックをかわしてオクラホマロールで丸め込む。カウント2で返した梅田だが、勝俣はカサドーラで飛び付きガッチリと抑え込んで3カウントを奪った。

<試合後コメント>
梅田公太
ーー勝俣選手のシングルマッチでしたが
「いや、負けた感じはしないですね」
ーー具体的にどの辺が?
「何て言うんですか、気迫でも負けた気持ちはしてないですし、気迫でも負けん気でも全然、僕のほうが上回っていたなって自分では思います」
ーーでは勝敗の差は自分ではどこだと思いますか?
「勝敗の差は……どうなんですかね。う〜ん……でも勝俣さんのほうが上手だったなというのが一番最後に出ましたね」
ーー勝俣選手は先輩でもあるんですけど、どんな選手ですか?
「僕からしたら、僕に持っていないものを持っているので、そういうところではすごいなと思ってました。でも負ける気は全然しなかったです」
ーー結構、先輩相手でもバシバシ蹴りますよね
「はい(苦笑)」
ーーそういう度胸を持っているのかなって
「やっぱり相手も張り手とかで挑発してきたんで、それ以上にやり返してやろうっていう気持ちで蹴っていきました」

第5試合

2015-2-5DNA3北沢_第5試合①メインはDDT大阪大会のダークマッチで行われ、10分時間切れ引き分けに終わっている樋口と中津のシングルマッチ。煽りVでは週刊プロレスなどで大きく取り上げられる樋口に対し、ジェラシーを抱く中津を紹介。
ガッチリ握手を交わしてから試合が始まると、まずは中津がローキック。組んでいった樋口は一気にロープまで押し込むが、ここはクイーンブレイク。片足タックルを狙った中津は、テイクダウンを奪うとサイドにパスガード。さらにバックを取った中津だが、樋口もバックを取り返す。

一気に持ち上げてマットに叩き付けていった樋口。スイープしてバックマウントを取った中津はボディシザースに捉える。レッグロックで切り返す樋口を抑え込んだ中津。カウント2で返した樋口にショルダータックルでぶつかっていくが、樋口は倒れない。ならばとドロップキックを叩き込むが、それでも倒れない樋口。
中津はワキ固めに捉えるが、腕の力で脱出した樋口。しかし中津は樋口の左肩を一点集中攻撃。パンチを叩き込んだりコーナーに叩き付けたりしてから、ロープ越しのアームブリーカー。さらにアームロックで絞め上げるが、樋口はボディスラムの体勢で一気に持ち上げると、トップロープの上から場外に投げ落としていった。

エプロンからスレッジハンマーを落としていった樋口は、中津を持ち上げると超しを鉄柱に叩き付けてからハンマーを振り下ろす。リングに戻った樋口はアイアンクローでコーナーまで押し込むと、スリーパーに捉えていく。必死にロープまで足を伸ばした中津だが、樋口はさらにリング中央まで引きずり込むと首を両手でワシ掴みにして捻り上げる。
これもどうにかロープに逃れた中津だが、樋口はジャンピング・ボディプレスを投下。10分が経過し、顔面を踏みつけた樋口は逆エビ固めに捉えていく。腰を落とした樋口は、さらに逆片エビ固めにスイッチするが、中津はどうにかロープに逃れる。

チョップを叩き込む樋口にミドルキックで応戦する中津。樋口も逆水平チョップを叩き込むが、中津はドロップキックで樋口をダウンさせると、前蹴りから串刺しジャンピングニー。さらにハーフダウンの樋口に低空ドロップキックを叩き込むと、レッグドロップを落とす。突きと蹴りのコンビネーションからつかもうとする樋口をかわし、ミドルキックで蹴り倒した中津。
スロイダーを狙った中津だが、突き飛ばした樋口はコーナーに中津をホイップ。しかしコーナーに飛び乗った中津はクロスボディーを浴びせるとダブルリストロックに捉える。必死でロープに逃れた樋口はロープに飛ばした中津にドロップキック。さらにビッグブーツを叩き込むと、ブレーンバスターの体勢で持ち上げてからボディスラムのような形でマットに叩き付ける。

樋口はフィニッシュ宣言してカナディアンバックブリーカーを狙ったが、うまく逃れた中津はロープに飛ぶ。だが、カウンターのビッグブーツで迎撃した樋口はコーナーに登る。中津も追いかけるが、張り手で叩き落とした樋口。だが、気合いの雄叫びと共にもう一度追いかけた中津はヘッドバットから雪崩式ブレーンバスター。
ダブルダウンからカウント8で立ち上がった両者はチョップ合戦。強烈な逆水平チョップでなぎ倒した樋口は続けて串刺しラリアット。さらに四股を踏んでから突進するが、中津は相撲タックルをかわしてうまくバックに回る。だが、振り解いた樋口は肩口に中津を担ぎ上げると、オクラホマスタンピートを狙ってまずはコーナーに叩き付ける。しかし背後に脱出した中津はジャーマンで投げる。カウントは2。

2015-2-5DNA3北沢_第5試合②中津の張り手に「来い!」と挑発した樋口は一発の張り手でダウンさせるが、中津は掌底の連打からタックルでテイクダウンを奪うと馬乗りになって張り手を連打。樋口も立ち上がって反撃しようとするが、そこに飛び付いた中津が腕十字に捉えていく。逃げようとする樋口だが、中津は三角絞めにスイッチ。だが、樋口は持ち上げながら立ち上がる。中津は回転しながら再びグラウンドに持ち込んで腕十字に捉える。
しかし樋口はもう一度持ち上げながら立ち上がると、そのままシットダウン。バスターで叩き付けて何とか脱出した樋口は、ラリアットで豪快になぎ倒すと、豪快な中津をカナディアンバックブリーカーで担ぎ上げてからのど輪落としで叩き付ける轟天を決めて3カウント。

エンディング

2015-2-5DNA3北沢_エンディングマイクを持った樋口は「中津さん、今日はありがとうございました」と一礼すると「正直、自分体デカイから小さいあなたと闘ったら、叩き潰してしまうんじゃないかと思ったんですけど、全然そんなことなかったっすね! あの…今まで取組してきた相撲取りより全然強かったっす(苦笑)」と言うと、座り込んだ中津も苦笑い。
そしてDNAの選手にリングに上がるように言った樋口は「今日は雪が降っている中、お足元が悪い中、ご来場いただきまことにありがとうございます。自分らDNAもっともっと熱い試合して、今度は新宿FACEみたいに全敗じゃなくて全勝できるように頑張りたいとお思います! そして、そして…DNAを俺が…俺が引っ張っていきたいと思います! 今日はどうもごっつぁんでした!」と挨拶。

選手たちがリングからステージに移動する中、樋口は中津に握手を求めるが、中津は応じると見せかけてスカす。そして「もう1回」というジャスチャーをしながらステージへ。全選手がステージ上に並び立つと、次回4.2北沢タウンホールで行われる『DNA 4』の決定カードとして、樋口和貞vs.宮武俊、鈴木大vs.丸山敦、そして勝俣瞬馬vs.プロレスリング・ノアの石森太二が電撃決定したと発表された。
DNA4でノアの石森太二とのシングルマッチが決まった勝俣観客から驚きの声があがる中、自身も驚いた表情でマイクを渡された勝俣は「いや…びっくりしてますけど、でも全力を出してぶつかりにいきたいと思います。来月も…あ、4月か。4月も頑張りますので応援よろしくお願いします!」と挨拶。選手が退場していく中、最後に残った樋口は四股を踏んでから手刀を切った。

<試合後コメント>
樋口和貞
ーーメインでDDT大阪大会のダークマッチで対戦した際は10分時間切れだった中津選手との決着戦。それに勝利しました
「そうですね。大阪のときは白黒つけられなかったんで、とりあえず今日、一旦白黒つけたのかなと思います。まあたぶんこれから中津さんも強くなるし、自分も強くなるんで、もっとつながっていろいろ続いていくと思います。これから先」
ーーリング上で「体が大きい自分が簡単に勝てると思った」みたいな発言がありましたが、実際やってみて強くなっている中津選手を感じたと思うんですけど
「やっぱり体格じゃないんだなと思いましたね。気持ちひとつでどんな相手でも立ち向かっていけるって、今日中津さんから学んだ気がします」
ーー今日は自分の持っている100%で闘えた?
「今日はそうですね、100%出せたと思います」

中津良太
ーーメインでDDT大阪大会のダークマッチで対戦した際は10分時間切れだった中津選手との決着戦。惜しくも敗れてしまいました
「負けたのは悔しいんですけど、何か出すものはすべて出したんで、悔いは…後悔はないかなって感じですね」
ーー樋口選手が試合後、「体がデカイ自分が圧倒するかと思っていたけど、そんなことはなかった」みたいな発言をしていましたが、実際に20分を越える試合をしてみて樋口選手はいかがでしたか?
「う〜ん、タフでしたね。一発一発が重いのと、どんだけ腕を極めても最後持ち上げるっていう。まあゲームで言うとHPが高い人なのかなって感じですね」
ーー今日、勝ち所っていうのは自分でここだって決めていたところはあったんですか?
「決めていたっていうか最後はちょっと思いました。いけるって。十字を極めて、三角に移行して(樋口が)持ち上げたのをもう一度十字にいったときは、これはいける!……とは思ったんですけど、あそこでまた持ち上げられたんで(苦笑)」
ーーあれは作戦として最初から考えていたんですか? 狙っていた?
「ちょっと狙っていました。いままで樋口さんとやるときは、絶対にあれを出してきたので。絶対に十字に来たら持ち上げるっていうのは分かっていたので、その対策として一応準備はしていました」
ーー想定していた以上に?
「そういうことですね。向こうのほうが折れなかったってことですね」
ーー樋口選手はさっきコメントで「これで白黒ついた」と言ってましたけど
「いや〜、ついてないっすね(笑)。試合前から思っていたんですけど、とりあえず一応決着は…一応つきましたけど、たぶんお互いが引退しない限り、これからも恐らくこういったカタチでやるでしょうし、僕もやりたいので。決着は一旦つきましたけど、完全決着、完全に白黒ついたとは僕は思ってないです」
ーー最初の第1戦が終わったぐらいの感じ?
「そうですね。ここから樋口さんと僕の闘いの歴史が始まればいいかなと思います。本当にいいライバルだとは思っているので、二人でどんどん熱い試合をして、プロレス界に名を残していきたいなっていうのはあります」

勝俣瞬馬
ーーセミで梅田選手とシングルマッチでしたが、いかがでしたか?
「う〜ん……何かもっと出来るんじゃないかなって。純粋に梅田君とは闘うの楽しかったですし、やっててよかったんですけど、たぶん梅田君にはもっと何かこう隠している部分があるんじゃないかなって(苦笑)。僕は梅田君のすべてを出したかったんですよ。でもまだ梅田君には何かがあると思うので、もう1回やったときにはもっといい試合をしたいなとは思いました」
ーー梅田選手はさっき「自分は負けた気がしない。負けん気でも負けていなかった」という発言をしていたんですが
「そうですね。僕もがっつし梅田を倒したわけではないので。ちょっと僕も追い込まれてヤバかったので、まあカサドーラっていう技で3(カウント)は叩けましたけど、完全に決着がついたわけじゃないので。相手をドーンって倒したわけじゃないので、それはたぶん……まあ差はありますけど、そこまで差がなくっていうか、梅田が上がってきたいるんじゃないかって。僕も気を抜いたらすぐ抜かされちゃうなって思いました。今日はちょっと危なかったですね。気抜いたら負けるところでした」
ーー次回4月の大会ではプロレスリング・ノアの石森太二選手との対戦が発表されましたが、石森選手のイメージは?
「いや、もう……憧れというか理想というか……理想に近いですね! やっぱり身長はそんなにデカくないじゃないですか。でも筋肉もあって、それで飛べて。僕が目指しているのはたぶんそこだと思うんですよ。なので、試合に関してはビックリしましたけど、すごく楽しみで。これもチャンスだなって思いましたね。よく石森さんに似てるって言われることがあるんですよ、顔が。なので、そういう部分でも共通点というか、そういう憧れの部分はありましたね。まあ石森さんは強いかもしれないですけど、頑張って全力でぶつかって倒したいと思います!」

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