【ペットに夢中!〜格闘家のペットライフ〜】PANCRASE303に出場の翔兵が職場のペットショップで動物愛と愛犬・ルピへの想いを語る!

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 プロレス・格闘技ファンの皆さま、こんにちは。
 日頃、凛々しくカッコいい選手の皆さんですが、実は動物好きで、ペットにメロメロな人がたくさんいるんです。そんなステキ格闘家たちの知られざる一面をご紹介するこのコラム。筆者の愛犬、柴犬の伊吹とともに、格闘家のもとにお邪魔します!

 第1回は、『PANCRASE 303』(2019年3月17日、新木場スタジオコースト)でライリー・ドゥトロとの試合を控え、追い込み中の翔兵選手(升水組)です。

 翔兵選手といえば、試合後のマイクアピールでペットショップ勤務を公表したり、愛犬と一緒に勝ち名乗りを受けたことを記憶している人も多いのではないでしょうか。
 自他共に認める動物好きの翔兵選手と、その愛犬・ルピちゃんに会いに横浜・本牧まで出かけて来ました。

 春3月。出会いと別れの季節ですね。人生は、出会いと別れの繰り返しと言っていいしょう。
 様々な人や、ものとの出会いはうれしいものですが、パンクラス・フライ級で活躍する翔兵選手(升水組)は、「出会い」や「縁」をとても大切にしている1人です。それは、これまで会った人や、知ったこと、起きたこと。それ全てが、今の「翔兵」を作ってくれたから。
 そんな翔兵選手にとって特に大きかったのが、現在の職場との出会いでした。そこで、翔兵選手の職場である「ペットの専門店コジマ ベイタウン横浜本牧店(https://pets-kojima.com/)」にお邪魔し、お話をうかがいました。

 現在の、礼儀正しく腰の低い翔兵選手からは想像がつきませんが、コジマに入社した頃は、敬語もまともに使えなかったといいます。
「僕、本当にダメなやつだったんですよ。コジマを選んだのは、単に動物が好きだという理由から。求人サイトでたまたま見て決めただけで、業界最大手であるということや、創業100周年を迎えるような老舗だということも全然知りませんでした」

 もともと動物が好きで、息抜きによくペットショップに行っていたという翔兵選手ですが、実際に働き始めてみると、仕事は動物の世話だけではありませんでした。
「考えればわかることなんですけど、ショップですから接客も大切な仕事なわけです。コジマでいろいろなお客様に接することが、僕にとってすごい社会勉強になりました」


 翔兵選手の働く「ベイタウン横浜本牧店」は全国でも最大級のフロア面積を誇る店舗です。それだけに、お客様の数も半端ではありません。また、ペットという「命」とお客様の橋渡しをするというデリケートな仕事でもあるため、普通の接客よりは突っ込んだ話をすることも少なくありませんでした。
「僕は小動物担当なんですけど、フクロモモンガのオーナーのお客様とは長いお付き合いをさせていただいています。皆さんのモモンガの爪切りは、僕が担当しているんですよ。このご縁で、『モモンガの会』ができ、オーナーのオフ会をしたり、また、皆さん僕の格闘技も応援してくださっています」
 モモンガの会の皆さんは、会場にも応援に来てくれているそうです。

 そして、コジマで働く仲間との関係も、翔兵選手に大きな影響を与えました。コジマで働きはじめた頃は、総合格闘家としてほとんど知られていなかった翔兵選手でしたが……
「海のものとも山のものともつかない、強いかどうかもわからない選手なのに、僕が格闘技をやっていると聞いた社員さんが、3人で試合を見に来てくれたんです。ネオブラッド・トーナメントの2回戦(2014年6月・ディファ有明)でした。
 それから、会社の会長にも僕のことを話してくれて、今では会長、社長を始め、社を挙げて僕を応援してくれています」

 翔兵選手の試合コスチュームには、しっかり「コジマ」のロゴが入っていますね。
「会社の仲間との出会いは、僕の人生にとって本当に大きかったです。試合前は、練習の関係でどうしても休んだりしてしまうこともあります。それなのに、嫌な顔もせずカバーしてくれる。こんなありがたいことはないです。感謝してもしきれません。会社のみんなの気持ちに応えたいから頑張れるんです」

 でも、動物好きと格闘技って、ちょっとミスマッチな感じがします。
「実は、格闘技が好きな人って、けっこう動物好きな人が多かったりするんですよ」

 どうしてなんでしょう?
「格闘技ってすごく燃えるしかっこいいけど、ある意味ギスギスしている部分もあるじゃないですか。勝たなくちゃ上に行けないですし、それには人を押しのけていかなくちゃいけない部分がある。もちろん好きでやっていることですけど、やっぱり時には“癒し”が欲しくなるんですよね」

 確かに、動物の感触や体温は、触っているだけで心が癒されます。

「犬に限らずいろいろなペットを飼っている選手はたくさんいますけど、癒しを求めているからなんじゃないでしょうか。それは、選手だけじゃなくて、格闘技ファンの人も、正反対のものに触れることで、バランスを保てるっていうところがあるんじゃないかな」

 なるほど。
「もしゴリゴリに格闘技だけやっていたら、どんな風になっていただろうと思います。もちろん格闘技関係の仲間や知り合いもたくさんいますし、大好きだしすごくお世話になっています。だけど、そこだけじゃなくて、格闘技にないものを持っている職場の仲間と一緒に働くことが大きかったです。自分の中でうまくバランスが保てるし、視野も広く持てるようになりました」

 違う世界観が、翔兵選手の中でいい形でミックスされているんですね。そんな翔兵選手に、いま一番「癒し」を与えてくれているのは、愛犬のルピちゃんですね。
「はい!」


 やっぱり、愛犬のことを話すときは、目尻が下がっちゃいますね。まず、ルピちゃんとの出会いから教えてください。
「ルピに出会ったのは、ちょうど格闘技で負けていて、心に穴が空いていたときだったんです。落ち込むと、僕は自分の環境とか、何かを変えてリフレッシュするんですけど、そのときはルピとの出会いでした。コジマのホームページを見ていたときに、ルピが一瞬載ったんですよ。もう、一目惚れでした。ルピの笑顔を見たら『うちのコにする!』と即決でしたね」

 でも、可愛い子はすぐに売れてしまったりしますよね。
「そうなんです! タッチの差なんてよくあるので、ドキドキしながら調べてもらったら、まだお店にいて。無事、うちのコとして迎えることができました」

 よかったですねえ。ご縁があったんですね。ルピちゃんという名前ですけど、由来は?
「ルピは本当に可愛くてキラキラしていたので、宝石みたいで、最初は『ルビー』にしようと思ったんです。でも、呼んでみると何か合ってない感じがして。それで、ちょっと変えて『ルピ』にしました」

 いやー、可愛いお名前ですよ。個性的だし、お似合いだと思います。さて、格闘技にお仕事にお忙しい翔兵選手ですが、普段のルピちゃんとの過ごし方は?
「毎朝、僕のロードワークに付き合ってもらってます」

 えっ、こんな小さな身体で一緒に走るんですか!?
「はい。僕は毎朝5時半ぐらいから10km走るんですけど、一緒に走りますよ。と言っても、さすがにルピは2kmくらいでヘトヘトになっちゃうので、最初は普通に走って、残りはグラウンドの真ん中で見ていてもらって、僕はその周りをグルグル走ります」

 それでも2kmはすごいですね。
「毎日たくさん走るので、僕が仕事や練習に行っている間、ぐっすり眠ってくれていますね」

 手のかからない、いい子ですねえ。
「昔、『グラップラー刃牙』っていう漫画の1巻か2巻あたりで、主人公のバキが犬を連れて走るシーンがあったんですよ。それに憧れて、僕もいつか犬を連れて走りたいって思ってたんです。バキの場合は大型犬で、でもバキの体力がすごいので、最後はバキが犬を抱えて帰ってくるんですけど、結果的に僕も同じことをやってますね(笑)。犬種は全然違いますけど(笑)」

 アハハ、ルピちゃんを抱えて帰る翔兵選手、想像すると微笑ましいです。そのあと、お仕事や練習で疲れて帰るとルピちゃんが待ってくれている……
「はい。もうこれ以上の癒しはないですね。犬って、たかだか何時間かしか離れていなくても、帰ると10年ぶりに会ったみたいに喜んでくれるじゃないですか。それがもう可愛くて可愛くて。本当にルピと出会えてよかったです。人生の楽しみが何倍にも増えたし、同じことでも何倍も嬉しく感じられますね」

 家で愛犬が待っていると思うと、早く帰ろうって思いますよね。
「そうなんです! ただ、ちょっと困るのは、最近、結婚できなそうな気がしてきてるんです……」

 あー……。一人暮らしでペットにハマると結婚できないって言いますよね。
「ルピは僕の子供でもあり、恋人みたいなところもあり、なんでも察してくれるパートナーなんです。嫌なところなんて全然ないから、いいとこ取りの完璧な存在なんですよね」

 翔兵選手、モテそうですけど。
「いやー全然。女の人ともお付き合いしたいですし、いつかは結婚もしたいですけど……今はルピが一番です」

 ルピちゃんとフィーリングの合う、素敵な女性が現れるといいですね。さて、ルピちゃんといえば、日本格闘技界初、大会でケージインしたワンコです。パンクラスはディファ有明からスタジオコーストにホームが変わりましたけど、またルピちゃんをケージに上げたりは?
「はい、またぜひ上げたいですね。そうできるように頑張ります!」

 「総合格闘家・翔兵」から、すっかり「ルピパパ」の顔になった翔兵選手でしたが、ベタベタに甘やかすだけでなく、躾もしっかりしていることがうかがえました。
 小さなチワワのルピちゃんですが、お話をしている間も、全く吠えることなく、大人しく抱かれていました。小型犬には吠える子も少なくない中、さすが本当の動物好きな翔兵選手の愛犬だけあります。
 落ち着いたレディといった雰囲気のルピちゃん。身体の大きな伊吹が遊びに誘っても、動じることなく軽くいなす様子は、まるで大女優のようでした。
 こんな可愛いルピちゃんの応援で、翔兵選手の練習も充実しています。3月17日は、スタジオコーストでその成果に期待です!

(取材/2019年2月28日、写真・文/佐佐木 澪)

【愛犬データ】
名前:升水ルピ
犬種:チワワ
好きなもの:ジャーキー
嫌いなもの:洋服を着ること
得意技:呼び戻し、探し物

【店舗データ】
ペットの専門店 コジマ ベイタウン横浜本牧店
所在地:神奈川県横浜市中区本牧原12-1 ベイタウン本牧5番街4F
TEL:045-628-4613
営業時間:10:00〜20:00
休日:年中無休(ベイタウンの休日のみ)
ホームページ:https://pets-kojima.com/
駐車場あり。また、ペット連れ専用のエレベーターもあります。

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