【試合結果】7・15 PANCRASE大阪大会 福島秀和vs山本哲也 合島大樹vs金太郎 土肥潤vs平田丈二 早坂優瑠vs三谷敏生

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大会名:『PANCRASE 旭区民センター大ホール大会』
日程:2018年7月15日(日)
開始:14:15
会場:大阪府・旭区民センター大ホール
観衆:700人(超満員)

[パンクラスゲート]
▼第1試合 フライ級 3分2R
●杉田将三(格闘技吉田道場)
1R 0分57秒、チョークスリーパー
○長屋正悟(パンクラス大阪)

▼第2試合 バンタム級 3分2R
●野山修平(総合格闘技スタジオSTYLE)
判定0-3
○平井拓次(SFK)

[本戦]
▼第1試合 バンタム級 3分3R
●井上暉也(パラエストラ加古川)
1R 0分58秒、TKO(グラウンドのパンチ→レフェリーストップ)
○MG眞介(パラエストラ東大阪)

▼第2試合 バンタム級 3分3R
○ハンセン玲雄(総合格闘技reliable)
3R 1分55秒、TKO(グラウンドのパンチ→レフェリーストップ)
●綿谷 誠(BLOWS)

▼第3試合 フライ級 3分3R
○和田教良(ZOOMER)
判定3-0
●矢野暢広(ALIVE)

▼第4試合 フェザー級 3分3R
○名田英平(総合格闘技道場コブラ会)
1R 2分02秒、フロントチョーク
●田上 隼(総合格闘技道場MIBURO)

▼第5試合 ストロー級 3分3R
●大崎勝海(総合格闘技道場reliable)
判定0-3
○尾崎龍紀(総合格闘技道場コブラ会)

▼第6試合 バンタム級 3分3R
○三村 亘(パンクラス大阪稲垣組)
判定3-0
●岩佐和哉(BLOWS)

▼第7試合 フェザー級 3分3R
○冨田翔市(パラエストラ東大阪)
判定3-0
●岩本達彦(BLOWS)

▼第8試合 ライト級 3分3R
○金田一孝介(K-PLACE)
判定3-0
●鈴木道場長(UBF)

▼第9試合 ストロー級 3分3R
●早坂優瑠(CORE QUEST KUSHIRO)
判定0-3
○三谷敏生(総合格闘技道場コブラ会/NASCER DO SOL)○

▼第10試合 バンタム級 3分3R
○土肥 潤(総合格闘技道場MIBURO)
判定3-0
●平田丈二(総合格闘技闇愚羅)

▼第11試合 セミファイナル バンタム級 3分3R
●合島大樹(GUTSMAN)
判定0-3
○金太郎(パンクラス大阪稲垣組)

▼第12試合 メインイベント バンタム級 3分3R
○福島秀和(BLOWS)
判定3-0
●山本哲也(SUBMIT MMA)

地元・大阪で福島秀和が山本哲也に勝利し「コンプレックスをひっくり返す力を格闘技を通して伝えたい」とメッセージ!25歳の金太郎が合島大樹を撃破し勝利しベテラン超え!

第1試合


 1R、ローを放つ井上に組みつくMG。体勢を立て直し、井上が組みにいくが、再び打撃に。MGのパンチをもらい、崩れながらも組みにいく井上。しかし、MGが殴り、レフェリーが止めた。

第2試合


 1R。フェイント、プレッシャーをかけていくハンセン。体を上下に振りながら綿谷が一気に詰めると、ハンセンはケージへ押し込む。綿谷が倒すが、上を奪ったハンセン。ハンセンは立とうとするが、綿谷は足を掴みにいく。綿谷が上になったところでゴング。
 2R。前に出るハンセン。入る隙をうかがう綿谷。綿谷がタックル、テイクダウン! パンチを落とすが、ハンセンに立たれてしまう。この後も綿谷はタックル、テイクダウンを繰り返すが、パウンドは打たずハンセンを立たせてしまう。
 3R。パンチで前に出たハンセン。綿谷はタックルに入り上を奪うが、追撃がない。またハンセンに立つ隙を与えてしまう。最後はハンセンがマウントを奪いパウンド。レフェリーが止めた。

第3試合


 昨年12月、大阪大会・パンクラスゲートに出場した矢野が本戦デビュー。和田は4勝3敗1分とキャリアの差がある。空手をバックボーンに持つ矢野はどう闘うか。
 1R。お互いパンチで出ると、和田が組んでケージへ押し込む。矢野が入れ替えるが、和田は投げて上になりパンチを見舞う。立とうとする矢野のバックに回る。矢野は正対しケージへ押し込んでいく。背中はつけられないままゴング。
 2R。矢野は左パンチ、右フック。和田もパンチで応酬する。激しく打ち合うと、和田がケージを背にした矢野を押し込んでいく。矢野は尻餅状態となるが立つ。再び打ち合う両者。和田が組み、矢野が立って和田のバックに回ったところで終了。
 3R。スタンドの打撃戦となり、お互いに譲らない。矢野が組むが、和田が対処し、首相撲からのヒザ。さらに倒してサイドポジション! 和田は逃さず、カメになった矢野を殴って終了。
 判定は 3-0で和田の勝利。キャリアの差を見せつけた。

第4試合


 1R、打ち合う両者。名田のパンチで田上がダウン! 名田は突っ込んでいくが、ケージ際で田上が上に。立ち上がった名田がケージに押し込むが、田上は逃れて殴る。名田が立つと、田上はケージへ押し込む。いったん離れ、打ち合いに。名田がケージ際で引き込み、フロントチョーク! これが極まり、レフェリーが止めた。

第5試合


 1R、大崎がプレッシャーをかけていく。尾崎はパンチで尻餅をつかせ上に。大崎は足を狙うが、尾崎は外して立ち、バックに回る。首は狙えなかったが、殴りながらキープして終了。
 2R。尾崎のパンチの圧力で下がり気味の大崎。タックルに入るが、尾崎がフロントチョークにとる。大崎はそのまま押して行き、外してパンチを落とす。しかし、尾崎がケージへ押し込み。お互い入れ替えあうが、尾崎がテイクダウン! 大崎を立たせず、ヒジ、パンチを落として終了。
 3R。ハイキック、ローと足を使って前に出る大崎。しかし尾崎のパンチが効いた! ヒザをつく大崎。尾崎は追撃に入るが、大崎は片足にしがみつく。鉄槌を落とす尾崎。しかし、大崎は諦めず片足を抱えたままケージへ。叩きつけて上に! だが、尾崎が立ってケージへ。大崎はこれを潰して上になり殴る。猛攻! 終了間際、尾崎が立って終了。
 判定は3-0で尾崎。

第6試合


 1R。フェイントをかける岩佐。一気に距離を縮め、パンチ。再び離れると、長い距離のタックルからケージへ押し込む。三村は離れたが、岩佐のパンチでダウン! しかし、すぐに立つ。岩佐がケージへ押し込むと、お互いにヒザを打ち込み合う。お互い入れ替えて終了。
 2R。今度は三村が一気に寄ってパンチを打ち込む。岩佐はタックルに入るが、目まぐるしく入れ替わりながらも三村がバックを取る。岩佐がヒジを打つが、三村はバックマウント! バックをキープしたまま殴って終了。
 3R。開始直後、三村が走ってイキのいいところを見せる。岩佐のパンチをかいくぐり、タックルからバックポジション! 暴れる岩佐。三村をおぶって立とうとするが、三村は逃がさない。正対できない岩佐。三村がガッチリ抱えてゴングを聞いた。
 判定は3-0で三村が勝利。

第7試合


 1R、お互いにプレッシャーをかける。冨田のハイキックをくぐり、岩本が組み付くと、冨田が組みつく。岩本はフロントチョークに取るが、冨田は構わず持ち上げて運ぶようにケージへ押す。岩本に尻餅をつかせると上になる。岩本がガードを取ったところで終了。
 2R。パンチを振って出る冨田。テイクダウンするが、岩本はフロントチョークを狙うが極まらず。富田は上をキープしながらポジションを変えていく。細かく殴るが、ここから展開は作れず終了。
 3R。冨田がパンチから組んでケージへ押し込む。片足をすくうが倒せない。しかし、諦めずテイクダウンを狙っていく。なんとか逃れたい岩本だが、冨田がテイクダウン! 岩本は首を抱えているが、時間切れ。
 判定は3-0で冨田の粘り勝ち。

第8試合


 1R。金田一がサイドキック。鈴木は体を上下にふり、プレッシャーをかける。金田一はハイキック、パンチ。さらに片足タックルからバックを取る。そのまま潰して首を狙うが、これは極まらず。殴りながら立ち、さらにパンチ。終了。
 2R。金田一がさらに攻める。ハイキックからケージ際でパンチ。離れるが、ヒザ。さらに飛び込むようにヒザ。鈴木がパンチを返すが、金田一はパンチからタックル、ケージ際でバックを取る。さらに金田一が大きくパンチを入れてゴング。
 3R。金田一がサイドキック。鈴木は走ってケージへ押し込むが、金田一はすぐに離れる。鈴木がパンチを打つと、金田一はパンチ、そして圧力の強い前蹴り。さらにロー、ミドルと勢いが止まらない。鈴木も果敢にパンチで前に出るが、いかんせん手数が足りない。鈴木は組むが、金田一はすぐに離れてパンチ。
判定は3-0で金田一が勝利した。

第9試合


 地元・北海道大会での活躍が著しい早坂に、5月20日「PANCRASE 296」に出場したばかりの三谷が挑む。
 1R、プレッシャーをかけ合う両者。組んだ三谷が軽く投げてサイドポジション。早坂は片腕を絡めるが、三谷が立って猪木アリ状態に。お互い蹴るが、展開なくゴング。
 2R。ハイキックで奇襲をかける早坂。しかし三谷は冷静に組んでテイクダウン! 1R同様の展開に。立ち上がるタイミングを掴めず終了。
 3R、飛び込んでいく両者がぶつかるが、三谷が組んでテイクダウン。早坂を立たせずコントロールする。終盤でスタンドに戻し、ケージへ押し込んだ早坂だが、倒せないままゴングを聞いた。
 判定はフルマークで三谷の勝利。4連勝と星を伸ばした。

第10試合


 2015年にパンクラス初参戦の平田。2敗と白星がなく、ここはどうしても勝ちたい一戦だ。対する土肥は2011年より参戦。5勝2敗の成績をあげている曲者寝業師だ。
 1R、土肥が前に出てケージへ押し込む。胴を抱えたままローリングして上下が入れ替わる。土肥がバックを取りチョークを狙うが終了。
 2R。パンチで前に出る平田。今度は平田がバックを取り土肥の首を狙う。さらにマウントを奪って殴るが、土肥が再びバックに。なんとか逃れた平田だが、土肥は畳み掛けるように腕十字! 平田が耐えて外しゴング。
 3R、果敢にパンチで前に出る平田。しかし、これを受け止めた土肥がまたしてもバックを奪う。決め手はなかったものの、土肥がポジションをキープして終了。
 判定3-0で土肥が勝利。

第11試合


 25歳と若い金太郎のパンクラス参戦歴は意外に古く、2012年から上がっている。前戦は昨年12月、土肥潤にTKO勝ち。
 対する合島は東京でのナンバーシリーズでおなじみのベテラン。コンスタントに闘っているが、3連敗中。ここで星を戻しておきたいところだ。
 1R。ローを出し回る両者。が、金太郎が左の鋭いパンチ! 合島フラッシュダウン! 金太郎はパンチ、蹴りでたたみかける。しかしすぐ立て直した合島は飛び込んでいく。これを受け止めた金太郎はさらに打撃で攻めるが、合島も打ち返して終了。
 2R、金太郎がパンチからタックルに入るが、ケージ際でもつれ離れる。金太郎は圧力のある打撃で攻め込むが、合島も打ち返し、組んでケージ際でテイクダウン! しかし金太郎は下から足を狙う。
 3R、プレッシャーをかけていく合島。しかし金太郎が、まるで突き飛ばすようなパンチで合島を吹っ飛ばす。上になった金太郎はパウンド。郷島が上体を起こそうとしてもパンチで潰す。残り10秒、合島が立った! 激しい打ち合いとなるがゴング。両者は肩を抱き健闘を称えあった。
 判定は3-0で金太郎がベテラン超えを果たした。

 金太郎はマイクを執り「勝ったけど、自分らしさが出ていなかった。でも、最後まで頑張れたのは、応援してくれるみんなのパワーがあったからです」と感謝を述べ、「次までに、ランカーとメインを張れるくらい強くなります」と誓った。

<試合後コメント>
金太郎
「KOではなかったけど、次に繋がる勝ちが自分の中ではできたかなと思う。でも、全体的に見たらホンマの僕の強さはこんなもんじゃないです。50%くらいしか出せてない。100%出せたら、日本の上位ランカーと倒し合いができると思ってます。でも、練習と試合は違うんだなということがよくわかりました。べテランとやれていい勉強ができました。
 左のオーバーハンドを狙っていて、当たったら本来なら相手は倒れていて、パウンドで勝てると思っていました。でも、相手は倒れたのに起き上がってきて。いつもなら終わるはずなのに違いました。僕は秒殺をするという気持ちがいつでもあります。だから、今日はKOできなくて悔しいです。でも、まあ、勝ちは勝ちかなと。
 今回、相手がベテランということでかなり緊張していました。ベテランは粘り強いというイメージがあって、そうそう簡単には倒せないと思っていました。負けたらどうしよう、倒し切れるだろうかと不安でしたし、怖さもありましたね。
 今、パンクラスのバンタム級は石渡選手、シウバ選手とチャンピオンが多いですね。強さには差がなくても、「試合での強さ」は違うんだなと思います。上位の選手は、「試合で強い」んですね。僕も「試合で」強くならないといけない。次は成長を見せます。
 応援してくれている人に本当に感謝しています。パワーになりました。次はもっといい試合を見せられると思いますし、みんなに注目される選手に絶対なります」

第12試合


 福島は2014年よりパンクラスに参戦。大阪出身だが、大阪大会よりも東京での試合が多く、現在バンタム級6位と、東京のファンにもおなじみ。小気味よい動きのオールラウンダーだ。前戦は今年3月、TSUNEに判定負けを喫しており、連敗は避けたいところ。
 福島に挑戦するのは、昨年のネオブラッド・トーナメント同級優勝の山本哲也だ。前戦(昨年11月)では、当時10位のTSUNEに敗退。今回もランカーとの対戦。ランカー超えを狙う。
 1R。約11cmの身長差のある両者が打ち合う。山本が組んでケージへ押し込もヒザ。福島は離れてパンチで攻め込むが、ケージへ押されてしまう。福島は首相撲からヒザを打ち込むが、展開なく終了。
 2Rも同様の展開に。福島がパンチを打ち、山本が組んでケージ際でのヒザ。終了間際に福島が入れ替えた。
 3R。流れを変えたい福島がタックルからテイクダウン。しかし、山本がリバース。そのまま上からは攻めず、立ってケージ際で攻める。お互いヒザを入れ合う。残り1分でブレイクがかかるが、再開後も山本がケージに押し込んだ。しかし、山本はそれ以上の攻撃に至らず。判定3-0で福島が勝利、連敗を免れた。

 福島は「メインを張る者として、もっとアグレッシブに行ってフィニッシュしたかったが、山本選手も強くて判定になってしまった。でも、こうしてたくさんの人に見てもらい、1人でも格闘技に興味を持ってくれる人が増えたらうれしい。ぜひいろんな団体の興行も見てください」と格闘技愛を語った。

<試合後コメント>
福島秀和
「相手は、蹴っても蹴っても前に出てくる。いいファイトをしてくれたので、なかなか決め切れませんでした。でも、自分の中の幅が広がった気がしています。
 今まではチャレンジャーの気持ちでしたが、地元での試合ということで、もちろん知っている人も見てくれていますし、知らない人であっても大阪の人も前では絶対に負けられないという気持ちでした。やはり、地元はいいですね。
 今日は同門の選手が勝てていませんが、自分はなぜか、同門が大負けしたり、直前に負けたりした時に勝っているんです。逆境に向かうという気持ちが、自分にいい流れを持ってくるのかもしれません。ある意味、無神経なのかもしれませんけど(笑)、その無神経がプラスになっています。
 年内の目標としては、もう1〜2試合できると思うので、いい勝ち方をしたいですね。きっちり成長を見せて、チャンピオンに近く人間であるというところを見せたいです。1試合ごとにレベルアップした内容を見せたいですね。
 (バンタムは最激戦区と言われるが)今いる選手の中でやってないのは石渡選手とシウバ選手だけですね。藤井(伸樹)選手には勝っています(※2015年7月)。藤井選手との試合はきつかったですねえ(笑)。誰と闘うかも大切ですし、より上のレベルの試合を組んでもらえるような内容を見せて行きたいですね。
 コンプレックスを持っていることって、何かを頑張れるきっかけになると思います。僕は体が大きくないですけど、今日のような身長差のある相手にも勝てる、何かをひっくり返すことってできると思うんです。誰でもそうだよ、誰だってできるんだよということを格闘技を通じて伝えたいですね。そのためにも、もっと上のステージで活躍して、どんな状況でもやり直しはきくし、やれるんだということを伝えられる選手になりたいです」

(写真・文/佐佐木 澪)

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