DDT12.23後楽園大会 HARASHIMAvs.入江のKO-D無差別級戦、竹下&遠藤vs.KUDO&坂口のKO-Dタッグ戦
NEVER MIND 2014
日時:2014年12月23日(火・祝)
開場: 11:00 開始:12:00
会場:東京・後楽園ホール
観衆:2014人(超満員札止め)
▼ダークマッチ DNAによるタッグマッチ 10分1本勝負
○樋口和貞/岩崎孝樹
9分29秒 カナディアン・バックブリーカー
●中津良太/梅田公太
▼第1試合 8人タッグマッチ 30分1本勝負
ヤス・ウラノ/MIKAMI/●アントーニオ本多/DJニラ
9分29秒 奇跡を呼ぶ一発逆転首固め
石井慧介/高尾蒼馬/大鷲透/○平田一喜
▼第2試合 シングルマッチ 30分1本勝負
●彰人
7分54秒 ヒザ十字固め
○大石真翔
▼第3試合 シングルマッチ 30分1本勝負
○高木三四郎
4分8秒 ラ・マヒストラル
●ベルナール・アッカ with LiLiCo
▼アイアンマンヘビーメタル級選手権試合
[王 者]●LiLiCo
12時41秒 ダイビング・ボディーアタック→体固め
[挑戦者]○ヨシヒコ
※第1009代王者LiLiCoが防衛に失敗、ヨシヒコが第1010代王者となる。
▼第4試合 ゴールデン☆ストームライダーズ新メンバー最終オーディション
[審査員]飯伏幸太/佐々木大輔
11分34秒 伊橋1人残りでオーディション終了
[参加者]伊橋剛太/勝俣瞬馬/宮武俊/中邑珍輔
①○佐々木(4分42秒 クロス・フェースロック)勝俣●
②○飯伏(6分32秒 イージー・ラストライド→エビ固め)珍輔●
③○飯伏(11分34秒 シットダウン・ラストライド→エビ固め)宮武●
▼第5試合 中澤マイケル休業カウントダウン4「中澤歴史秘話ヒストリア〜その時歴史はさほど動かなかった〜」30分1本勝負
中澤マイケル/●松永智充
0分29秒 片エビ固め
佐藤光留/○マサ高梨
▼再試合 中澤マイケル休業カウントダウン4「中澤歴史秘話ヒストリア〜その時歴史はさほど動かなかった〜」 30分一本勝負
●中澤マイケル/松永智充
8分58秒 腕ひしぎ逆十字固め
○佐藤光留/マサ高梨
▼第6試合 KO-Dタッグ選手権試合 60分1本勝負
[王者組]○竹下幸之介/遠藤哲哉
18分8秒 ジャーマンスープレックス・ホールド
[挑戦者組]KUDO/●坂口征夫
※第50代王者組が4度目の防衛に成功
▼第7試合 KO-D無差別級選手権試合 60分1本勝負
[王 者]○HARASHIMA
22分21秒 蒼魔刀→体固め
[挑戦者]●入江茂弘
※第48代王者が7度目の防衛に成功。
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ダークマッチ
DNA勢によるダークマッチは樋口vs.中津で試合開始。腕を取っていった樋口だが、足をすくって倒した中津。レッグロックに捉えた中津はサイドにパスしてヘッドロック。しかし樋口はヘッドシザースで脱出。
続いて岩﨑と梅田がリングイン。ショルダータックルでなぎ倒した岩﨑だが、梅田もリープフロッグからドロップキック。スリーパーに捉えていった梅田だが、ロープに脱出した岩﨑。中津が入ってきてミドルキックから串刺しエルボー。さらに梅田に向かってホイップすると、梅田はアームホイップで投げていく。
逆に梅田は中津に向かって岩﨑をホイップしてアームホイップで投げていく。岩﨑も梅田にニーリフトを返すとランニングエルボーを返して樋口にタッチ。梅田に逆水平チョップ、中津にビッグブーツを叩き込んだ樋口は、合体攻撃を狙った中津と梅田をショルダータックルで吹っ飛ばすと、梅田に逆エビ固め。
何とかロープに脱出した梅田だが、岩﨑が串刺しランニングエルボーからミドルキックを連打。ダブルアームを狙った岩﨑だが、踏ん張った梅田はリバースで切り返すとソバットからミドルキックで倒して中津にタッチ。
ドロップキックからミドルキック、串刺しエルボーを決めた中津はスリングショット式アームドラッグで投げてからバックを取る。残り3分となり、エルボーで逃れた岩﨑はDDTで叩き付けて樋口にタッチ。樋口の逆水平チョップにローの連打を返して片膝をつかせた中津は、ミドルキックでダウンさせる。
さらにスクールボーイで丸め込んだ中津は、続けて飛び付き横十字固め。カウント2で返した樋口は串刺し攻撃を狙ったが、かわした中津は飛び付き腕十字。持ち上げてみせた樋口あが、中津はそこから三角絞めにスイッチ。崩れ落ちた樋口だが、岩﨑がカットに入る。
中津が走り込むが、樋口はドロップキックで迎撃すると相撲タックルで吹っ飛ばしてからカナディアンバックブリーカー。ガンガン揺らしてダメージを与えたところで中津はギブアップ。
オープニング
鶴見亜門GMがリングに上がり、まずはこの日から発売となった新グッズを紹介。続いてコーナーポストにスポンサードしている『リング☆ドリーム』の松田プロデューサーが登場。DDT美少女化計画が進行中だが、その第4弾として新たに3名の選手が美少女化したとのこと。
そこに登場したのは坂口征夫、HARASHIMA、そして松井レフェリーに連れてこられたヨシヒコ。スクリーンにそれぞれの選手を美少女化されたイラストが映し出されると、坂口は「すげーいい女っすね」、HARASHIMAは「健康的でいいですね」、ヨシヒコは「……」と、それぞれ感想を述べた。なお、ヨシヒコのデザインは『プラレス三四郎』の作画を担当した神矢みのるさんが担当したという。2015年初春よりゲームに登場予定とのこと。
さらに松田プロデューサーから2015年2月28日(土)新宿FACEでリング☆ドリーム主催で、美少女化した選手が出場するDDTの興行「愛は逢いよりいでて」を開催することと、2015年もDDTをスポンサードすることを発表。
ロゴが入ったコーナーポストを新しくするため、現在使用しているコーナーポストは2.28の興行に出場する全選手のサインを入れてオークションを行うとのこと。
1月11、12日と行われる大阪2連戦で初日の大会終了後に大阪初のファンクラブイベントとして、リング上での記念撮影を行うこと、さらに男性限定興行の野郎Zを新木場で、3月3日のBOYZの真裏で行うことを発表。
最後にオープニングコールを行う選手として欠場中の男色ディーノを呼び込む。ヘルニアのため大晦日の復帰を諦め、2.15さいたまスーパーアリーナ大会での復帰を目指すディーノは「出来ますよ!」と強がる。しかしGMストップをかけられると、「(医者から)キミの腰は尻から来てるよって言われました。今年最後のDDT、声出していこう! もっと声出せー! DDT今年最後の後楽園大会、スタート!」とオープニングコール。
第1試合
平田はまたもアイマスクがないようで怪訝そうな表情で登場。大鷲に紙テープが飛ぶと歓声が起こる。すると平田が「またマスクがないんですよ! 年末最終戦ですよ! これでマスクがなかったら俺、踊れないよ!」と嘆くと、あの曲がかかり、アイマスクをしたアントンが登場。
怒った平田が奇襲攻撃を仕掛けていって試合開始。リング上では高尾がヤスにドロップキックを叩き込むと、平田がタッチを要求。大鷲も手を伸ばすが、身を乗り出してタッチした平田だが、ヤスにあっさりやられてしまう。
「年内最終戦なのにこれで終わるパターンだよ」とぼやく大鷲。アントンはバイオニックエルボーを狙うが、トーキックで迎撃した平田は「俺は踊りたいのー! 俺の曲をかけろー!」と絶叫するが、そこにアントンがバイオニックエルボー。さらにニラが入ってきて「逃げてみろ!」と挑発。
平田が逃げようとすると、ニラは「逃げてんじゃねぇよ! 俺と向き合えよ!」と叫びながら耳に噛みついていく。防戦一方の平田を見て高尾が激を飛ばすが、ヤスがマンハッタンドロップからトップロープの上に乗せて逆さ吊りにしておいてのドロップキック。
「平田」コールが起こる中、ヤスにドロップキックを返した平田は石井にタッチ。ミサイルキックを発射した石井はフランケンシュタイナーからジャンピングニーアタック、サマーソルトドロップ。さらに高尾にタッチして連係攻撃を決めていくと、大鷲もジャンピング・ボディプレスを投下。
高尾にタッチを求める平田だが、高尾は無視してトラースキック。それでもタッチを要求する平田についに高尾もタッチしてしまう。だが、ヤスは走り込んできた平田にカウンターのフロントキックを叩き込むとアントンにタッチ。延髄斬りを叩き込んだ平田だが、横からMIKAMIがミサイルキック。
次々に選手が飛び込んでくるが、ニラのロケットパンチは高尾が避ける。しかしロープに飛ばされたニラはエプロンの大鷲にロケットパンチ。ここでアントンがケブラーダを狙うが、ロープを踏み外して転落。そこに平田がリングに上がってきてあの曲をかけて、満面の笑みで踊り出す。
踊りながら襲いかかってくる敵味方を関係なく蹴散らしていった平田だが、アントンが曲に合わせて南部式ナックルを叩き込むと、ダウンした平田にダイビング・フィストドロップを投下。これを足をあげて迎撃した平田は丸め込んで3カウント。今年最後の勝利のダンスを披露した平田は呆然と見ていた大鷲の頭をポンポンとすると、項垂れる大鷲に肩を貸して引き上げていった。
第2試合
大石から握手を求めるが、彰人は応じない。腕の取り合いからサミングを見舞った大石はアームドラッグで投げていく。しかし飛び付いてきた大石をキャッチして左ヒザからマットに叩き付けた彰人はドラゴンスクリュー。ロープに飛ばされるのをロープを掴んで拒否した大石は彰人をエプロンに出すと、低空ドロップキックで倒してからロープに右手足を絡ませるとスピニング・トーホールド。
だが、彰人は大石の低空ドロップキックをかわして逆に大石の左ヒザに低空ドロップキック。グラウンド・ドラゴンスクリューから左足へのDDTで左足を痛めつけていくが、大石も彰人の左ヒザにエルボーを叩き込んでから低空ドロップキック。
さらにロープに左足を巻き付けてから619。さらにヒザへのスワンダイブ式ミサイルキックを狙ったが、かわした彰人は足4の字固めを狙う。これを蹴り上げて阻止した大石だが、サソリ固めを狙った彰人の髪の毛を掴んで丸め込むと、さらに左足に絡みついてヒザ十字固め。
彰人もタイガースープレックスの体勢から大石の両ヒザをマットに叩き付けるが、大石も直伝トルネード・クラッチで丸め込む。そこで大石の左足を掴んだ彰人は変形のストレッチマフラーで切り返す。大石も丸め込みで切り返すが、彰人は丸め込みからのサソリ固めを狙う。だが、ステップオーバーされる前に大石はヒザ十字固めに切り返していき、EXTREME級王者の彰人からギブアップを奪ってみせた。
ニヤリと笑った大石は「してやられた」といった感じで苦笑いする彰人に向かって勝ち誇ってみせた。
<試合後コメント>
大石真翔
「僕が甘んじて、チャンピオンとのシングルマッチ、ノンタイトルで何も言わなかった。ここで勝てば発言権あると思ったから。バッチリ勝ってやりましたよ。彰人、EXTREMEのチャンピオンに。もうこれで、文句ないでしょう。文句言わせませんよ。僕がとって、EXTREMEのベルト挑戦させてもらいますよ。僕のベルトとったらね、また、何しようかな?アイドルランバーかなまた。アイドル呼んで、楽しいプロレス見せてやりますよ」
――どのような試合形式を望んでいますか?
「なんでしょうね、でもチャンピオンが決めるんでしょ?なんでもいいですよなんでもやってやりますよ。僕に発言権があるのなら、それなりに考えさせてもらいます。僕と彰人にしかできないタイトルマッチ、やってやりますよ」
――もし勝ったらどのアイドルを?
「そこかよー!? わかんない、まだわかんない。でも胸に(仮)って書いてあることだし、またチャンピオン権限でアプガ呼んじゃいましょうか? まあ(タイルマッチ)組んでもらいます」
彰人
「いや見事にやられちゃいましたね負けちゃいましたね。ベルトかかってないノンタイトル戦でも、チャンピオンが負けるっていうのはほんとベルトの価値落とすことだしイケないことだと思うんで、それは今日やってしまったなと思いましたね。けど、今日の結果で大石さんに一つ貸しができたなと。大石さん、この負けたのをこのベルト賭けて闘って取り返そうかなと思いましたね。そうですね、いつやろうかってなったら、GMと相談して決めますけど1月中がいいですね。1月の早いうちに大石さんとタイトルマッチをしたいと思います。大石さん、そうですね、大石さんは弱いんですよあの人。大石さんは弱いんですけど、自分のその弱いのをね、すごいわかってるんですよ。すごいわかってるから、ここぞという時にその弱さを生かして強くなるんですよあの人。弱いけど強いんですよあの人。そこをちょっと今日僕は忘れてましたね。なんか、また大石さんがベルトとって、僕が負けてベルトとってアイドルとか呼び出したら僕嫌なんで。EXTREMEはやっぱりね、無差別級に並ぶ強さの象徴にもってこうとしてるのに、またベルトの価値をそうやってそっちの方向で持ってかれたら僕は大変困るんで、頑として守ってベルトの価値をEXTREMEを無差別級に近づけていこうと思ってます」
――ルールに関しては?
「まあ僕のEXTREME戦がGMに相談していないし、正式にOK出すかわかんないですけど。ルールですか? 僕はたぶんDDTの中で大石さん…ここ最近の大石さんのこと一番知ってるんですよ。大石さんと2年間、僕が東京出てきて一緒に住んで、公私ともに共同生活してきて。だから、自分だけが有利じゃない。ルールで勝ちたいとかないんで、今日はルール無しで僕は負けてるわけなんで、お互いに有利なルールを入れて、なおかつそれで勝ちたいなと。まだ今日のあれなんで、ルールは決めてないですけど、そうですね、大石さんと2年間一緒に居た集大成をタイトルマッチでできればいいかなと」
第3試合
アイアンマン王者LiLiCoの用心棒である元K-1ファイターのベルナール・アッカ。アッカに勝てばLiLiCoが防衛戦をやるということで、まずは平田がアッカに挑んだが完敗。そこで今回高木がアッカと対戦することに。
アッカが入場したあとに『ファイナルカウントダウン』に乗ってベルトをたすき掛けにしたLiLiCoが入場。すると高木が「オイ、LiLiCoさん! 今日、このアッカに勝ったら大人しくそのアイアンマンをDDTに返しなさい!」と言うが、LiLiCoは「はぁ? っていうかさベルちゃんはあんたのことをボコボコにするからな! なぁベルちゃん?」。
アッカが「本当に本当に…」と言ったところで、観客から「ボビー(オロゴン)!」という声が飛ぶと、アッカはボビーのモノマネをしながら「ボビーじゃねぇよ!」と返し、爆笑を誘ってから「この試合が終わったときはみんな黙ってんだよ! なぜならボコボコにするんだよ! 大体社長、カカト大丈夫なの? ドラゴンリングインとか俺に効くわけないじゃねぇかよ!」と挑発。「ふざけるなー!」と襲いかかった高木は、いきなりドラゴンリングインを仕掛けるが、エプロンからLiLiCoが足を掴んでいくと、アッカが引きずり降ろしてマウントパンチを連打。
ダウンを取られた高木はどうにか立ち上がるが、アッカはさらにパンチの連打でダウンを奪う。どうにか立ち上がった高木はアッカの前蹴りで吹っ飛ばされるが、走り込んできたアッカをフライング・クロスチョップで迎撃。
さらにフライング・クロスチョップから「ルチャ舐めるな!」と619を決めると、大鷲と平田の制止を振り切ってドラゴンリングイン。しかし着地したところにアッカがソバットからの二段蹴りで高木を場外に吹っ飛ばす。アッカが場外に追いかけていくと逃走した高木は、先にリングに戻り、アッカが戻ってきたところに低空ドロップキック。
ロープ越しにぶっこ抜きブレーンバスターで投げていった高木はスピコリドライバーを狙うが、踏ん張ったアッカはパンチを叩き込む。そして羽交い締めにしたアッカが「LiLiCoさん、やっちゃって!」と言うと、リングに上がったLiLiCoが急所攻撃。一気にアッカがパンチでトドメを刺そうとするが、背後に回り込んだ高木はアッカのズボンを下げるとラ・マヒストラルで丸め込んで3カウント。
LiLiCoはそ〜っと逃げようとするが、大鷲、平田、DNA勢が捕まえ、担ぎ上げてリングに上げる。そして高木が「LiLiCoさん、アッカに勝ったんだよ、オラ! 大人しくそのベルトを返してくださいよ!」と言うと、大人しくベルトを外したLiLiCo。高木にベルトを返すと思いきや、ベルトで高木をタコ殴りにしていく。
そして「馬鹿かよ、お前! 返すわけないだろ! 私が永遠のチャンピオンだー!」と叫んだLiLiCoだが、場内が暗転。LiLiCoが慌てふためく中、明かりが点くとコーナーポスト上にはヨシヒコの姿が! 後ろを振り返ったLiLiCoにヨシヒコがダイビング・クロスボディーを浴びせていき3カウント。王座陥落となったLiLiCoはアッカにお姫様抱っこされながら退場。ヨシヒコが見事にDDTに至宝を取り戻した。
<試合後コメント>
ベルナール・アッカ with LiLiCo
LiLiCo「もう、なんなんだよー!」
アッカ「ゴメンナサイ。ほんとゴメンナサイ!」
LiLiCo「ボディガードとして、役に立たねーじゃねーかよぉ!」
アッカ「ほんとゴメンナサイ。ほんとゴメンナサイ!」
LiLiCo「なんなんだよ〜! わっけわかんねーよ!」
アッカ「違うんですよ! 汚いんすよ、高木が! なんなんすか!? パンツ、ガッて(降ろして)おかしいでしょ!」
LiLiCo「ふざけんなよ、もう! 役立たず、もう! もうイヤ!」
アッカ「LiLiCoさん!(LiLiCoは控室へ)あー、くそ。もう! (LiLiCoに)嫌われただろ? 高木、なんでパンツだって。何あれ? あー、プロレス奥が深けーわ。総合辞めてから飲んで食ってね、ちょっと練習足りなかった。もっとプロレス勉強しますよ、俺。いやー、プロレス奥深い。もっとやりたいな、プロレスな! もう1回勝負してぇ。高木さん強かった、アレ汚ねぇよ! 次、絶対負けねぇ!」
第4試合
ケニー・オメガに代わる3人目のメンバーを決めるべく最終オーディションを行うゴールデン☆ストームライダーズ。まずは審査員の飯伏と佐々木が登場。続いてオーディション参加メンバーの勝俣、宮武、伊橋が登場。最後に『Subconscious』が流れる中、赤いロングタイツを新調した中邑珍輔が、ビッグマッチ仕様のマタドール風ジャケットを羽織って登場。
オーディションという名の試合が始まると、まずは飯伏と佐々木は勝俣と宮武を場外に追いやる。すると伊橋が自ら一旦リングを降りて、飯伏vs.中邑の前哨戦に。白ベルトを肩に飯伏と睨み合った中邑は、ストレッチしてから握手を求める。飯伏が応じようとすると、スカした中邑。
飯伏が組み付いていくが、ロープに押し込んだ中邑は脱力ブレイクすると伊橋にタッチ。佐々木と相対した伊橋は「闘わないほうが得だろ? 残ったほうが得だろ?」と言って何もせずに宮武にタッチ。
佐々木のショルダータックルを受け止めて筋肉アピールをする宮武にドロップキックを叩き込んだ佐々木。さらに勝俣もドロップキックからミサイルキック。飯伏がカットに入るが、勝俣はカサドーラで丸め込むと、そこからフットスタンプ。さらに片膝立ちの飯伏にフランケンシュタイナーを決めると、ウルトラ・ウラカン・ラナで丸め込む。
ここで味方なのにカットに入った伊橋は「イエイ、カモン」。その間に佐々木がダイビング・ラリアットからケブラドーラ・コンヒーロを決めると、飯伏がダイビング・フットスタンプを投下。そこから佐々木がクロスフェースを決めると勝俣はギブアップして失格に。
再び飯伏と中邑が相対すると、飯伏は串刺し攻撃を狙うが、かわした中邑が踏みつけバイブレーション。さらにたぎってからのボマイェを発射するが、飯伏はビクともしない。もう一発ボマイェを狙った中邑だが、フロントキックで迎撃した飯伏は一気にシットダウン・ラストライドの体勢で持ち上げると、まるでスローモーションのようにゆっくりとマットに叩き付け……というよりは、降ろして3カウント。
失格となった中邑は引き上げながら花道で「イヤァオ!」と観客と共に気持ち良さそうにシャウトした。リング上では紗空きが宮武にナックルからボディスラムを連発。ダイビング・エルボードロップを投下したが、宮武もカウント2で返す。
続いて飯伏がエルボーを打っていくが、宮武もチョップで反撃。しかし掌底の蹴りのコンビネーションを返した飯伏はムーンサルト・ニープレスを投下。だが、佐々木とのトレイン攻撃をかわした宮武は飯伏にジャンピングエルボーを叩き込むと、佐々木にバックフリップ。だが、またしても伊橋がカット。「何するんだよ!」と突っ掛かっていった宮武に「テメー邪魔なんだよ!」と言ってパンチを叩き込む伊橋。
宮武もチョップを返すと、伊橋は体当たり。だが、ハートアタック(=スピアー)を見舞った宮武は伊橋からボクシンググローブを奪い取ると、それを拳にはめて「俺が最強だー!」と絶叫。
飯伏と佐々木が2人がかりで襲いかかるが、ダブルラリアットで吹っ飛ばした宮武は飯伏にパンチ。しかしソバットからハイキックを飯伏が返すと、佐々木がキークラッシャーで叩き付け、さらに飯伏がシットダウン・ラストライドで叩き付けて3カウント。
伊橋の一人残りでオーディションは終了したのだが、改めて審査員の飯伏が合格者を「宮武です」と発表。宮武は大の字に倒れたまま「生き別れになった家族に伝えたいです……」と喜びの弁。決め手を聞かれた飯伏は「オーディション前から決めてました」。
「オーディションやった意味ないだろ、どういうことだよ!」と抗議する伊橋だが、佐々木がトラースキックをお見舞いすると、飯伏はストレートパンチ。さらに飯伏と佐々木がホイップした伊橋を新メンバーの宮武がラリアットで吹っ飛ばす。早速新メンバーとして連係攻撃を見せた宮武。
するとGMからプレゼントとして1.3後楽園で松野&バラモン兄弟のKO-D6人タッグ王座への挑戦権がプレゼントされた。最後に宮武は「今日から僕がゴールデン☆ストームライダーズの一員になったので、ゴールデン☆ストームライダーズの名に恥じないようにこれから頑張りたいと思います。応援よろしくお願いします!」と意気込みを述べた。
<試合後コメント>
ゴールデン☆ストームライダーズ
――今日のオーディションに集まったメンバーはいかがでした?
飯伏「そうですね、楽しかったですよね(笑)」
佐々木「あはは(笑)」
飯伏「ほんとに集まりましたからね、あれ」
佐々木「僕は、中邑(珍輔)さん押しだったんですけど」
飯伏「そうなんですか」
佐々木「業界的にやっぱNG」
――飯伏さんは中邑さんに関しては
飯伏「最後の前哨戦で…」
――前哨戦?
飯伏「ドームの前哨戦で、終わって、なんかちょっとおかしかったですけど無事終わりました」
――今日の相手はどなたでした?
飯伏「真輔さん」
――中邑真輔さん?
飯伏「はい」
――白いベルトを見せつけられてやる気も変わったというか…
飯伏「まあ変わりましたね。出しきりましたよ」
――でもメンバーではないんですね?
飯伏「そうですね。やっぱり対戦相手、ドームのなんで」
――ボマイェも完全に攻略した感じですが、軽かったですか?
飯伏「なんかね、軽かったですね。当たりましたけどね。でもイケるんじゃないですか? イケる可能性ありますね」
――オーディションの前から宮武選手と決めていたと言っていましたが決め手は
飯伏「いやもう、完全に狂ってますよ! いやー、ヤバイですよ、こいつは!」
佐々木「ね!」
宮武「僕はその自覚はあんまないんですけど…」
飯伏「いやいや、もう、結構今までの中で、結構、中澤さんの同じか、狂った部分だと越えてますね!」
――中澤さんよりも?
飯伏「はい。その部分のみ」
――その部分のみで、今回合格?
飯伏「そうですね」
佐々木「僕は結構この肉体が……100万ドルの身体が」
飯伏「●●●●●ボディ」
宮武「いやいや、●●●●●な身体なんで」
佐々木「●●●●●も使いません! 使わないでください」
宮武「毎日の練習と、週1回の●●で」
佐々木「使いません!」
――これからどんなチームに。
佐々木「どうなるんですかね(苦笑)」
飯伏「これはあの…わからないじゃないですか、どうなるか。それが楽しみですね。宮武次第というか」
佐々木「宮武次第ですね」
飯伏「楽しみです」
――年明けにクレイジーなチームとタイトルマッチになりました
佐々木「バラモンと、松野さん。宮武のほうが狂ってると思うんで」
飯伏「いや勝ってますね。その部分うち全面に出してもらって」
――狂ってる部分を
飯伏「はい」
――それで勝てると
飯伏「はい」
――ということですが
宮武「人類を超えた何かをちょっと見せられれば。人間じゃないなという所を思わせられるようにしないと、あいつはミュータントなんじゃないかなと思われるぐらいの何かを。見つけて出していきたいかなと。ようは人間を越えたいということです」
飯伏「人間を越えたい(笑)」
宮武「人間を通り超えた別の生き物になって、腕がもう一本生えてくるとかそんなんでいいんですけど、そういう何かを」
佐々木「何言ってんだよお前」
宮武「強くなりたいんです。そんな感じです」
第5試合
『UWFメインテーマ』に乗って、佐藤光留が約11か月ぶりにDDTのリングに登場。そして光留のDOATシャツを着たマイケルが松永と共に登場すると、それぞれ握手を交わす。マイケルと光留が握手をすると、場内からどよめきが起きる。
松永と高梨で試合開始。ショートレンジラリアットからバックドロップを狙った松永だが、そこを丸め込んだ高梨。すると、まさかの3カウント。出番がないままラスト後楽園が終わってしまったマイケルは呆然。
光留、高梨、松永の3人は記念撮影まで済まして終わる気満々だが、マイケルは「はい、というわけですね、私がシンガポールに行くまでの貴重な3試合のうちの1試合がこうやってサクッと終わったですね。これでケガなく無事にシンガポール行けるなっていうことで、残り2試合、皆さんお付き合いくださいね。それでは皆さん、サヨナラ! サヨナラ! サヨナラ!……って、おーい! ♪寒さ爆発、みんなのなか〜ざわ〜」とノリツッコミ。
光留、高梨、松永は無視して引き上げようとするが、マイケルは「オイ、ちょっと待って! 戻ってきて! いいから並べ! 大体、お前(=光留)1年ぶりにDDT戻ってきて何やってんだよ! 試合も何もしていないじゃん! 大体この試合、元ヌルヌルブラザーズとか、元変態團とか、何ならベルトハンター×ハンターとか、そこら辺をしがらみを見せる人間交差点みたいな試合じゃないんですか? とっとと戻ってこい! 戻ってきて! 一応中澤マイケルカウントダウンって名前がついているんだから。(試合に)出てないでしょ!」と言うと、引き上げようとしていた3人を呼び戻す。
「僕の思い出作りに協力してください! ゴングを鳴らせ!」と叫んだマイケルだが、光留&高梨は「思い出をありがとう!」と叫びながらトレイン攻撃を決めると、ダブルのランニングロー。そこから光留はマイケルをコーナーに追い詰めてミドルキックを叩き込む。
続いて高梨が「試合になったらシーンとしちまったじゃねぇか!」と痛いところを突きながら攻撃。すると松永が観客に「レッツゴーマイコー」コールを煽る。高梨が顔面への低空ドロップキックを叩き込むと、光留が重たいミドルキックを連打。さらにハンマーロックで絞め上げると、ワキ固めへ移行。
ロープに逃れたマイケルだが、光留はなかなか離さない。高梨もその左腕にフットスタンプを落とすと、サミングから串刺し攻撃を狙う。だが、エルボーで迎撃したマイケルはスピアを決めて松永にタッチ。突っ張り電車道からスモーラリアットを叩き込んだ松永はバックドロップからスモーピオンデスロックを狙うが、高梨は丸め込みで切り返すと延髄斬りからトラースキック。
しかし松永もカチ上げ式ラリアットを返してマイケルにタッチ。光留とエルボー合戦を展開したマイケルは逆水平チョップとエルボーを交互に叩き込むが、光留はソバットを返すと、串刺し式ミドルキックから水車落とし。さらに腕十字を極めていくが、松永がカット。光留はミドルキックの連打からバックを取るが、マイケルがバックを取り返す。
すると股下からマイケルの足を掴んだ光留がアンクルホールド。だが、松永が入ってきてオイルを注ぎかけると、滑って脱出したマイケル。松永との合体攻撃から松永がラリアット。さらに高梨と光留にオイルミストを噴射したマイケルは、光留に回転足折り固め。
カウント2で返した光留に腕十字を極めたマイケル。高梨がカットしても離さないマイケル。松永が高梨を場外に連れ出すが、光留は自力でロープに脱出。ここでマイケルはアンダータイツを脱ぐとアルティメット・ベノムアームの体勢に。かわしてソバットを叩き込んだ光留はハイキックからバックドロップ。
さらに腕十字を狙うが、マイケルはクラッチしたままアルティメット・ベノムアーム。しかしはね除けた光留はクラッチを切ってマイケルの腕を伸ばしてギブアップを奪った。
マイクを持った光留は「オエッ……何にも変わらないね! ビックリするくらい臭かったよ! でもこのリングのメンバー見ても、『また帰ってきたら一緒に変態團やろうね』って言ったのに、勝手に決めてLINEで『俺、海外に行くことになりました』ってメッセージ送ってくるその薄情さも、すべてあの頃のままだよ。懐かしかったよ! こんなでも、パンツ脱いでも、何かちょっとメジャー面して帰ってきても、でも俺たちプロレスラーだからさ。きっとみんないろいろと旅に出るけど、でも俺たちプロレスラーである限り、プロレスのリングに帰ってきたらプロレスが出来るってことだから。だからプロレスラーでなくなったりはしないで、マイケル」と言うと、リング上に座り込んだマイケルも力強く頷いた。
さらに光留が「帰ってきたら、今度は本当にネオ変態團結成のときだから。その時はベルトハンター×ハンターと……シットハートって言ってもらいたいけど、でもヌルブラとか誰かとやってんだよ(苦笑)。知ってんだよ。でもそれでいいよ。必ずまたやろうよ。俺たちには俺たちのDDTがあるから、また必ずここで、このメンバー揃ってプロレスやろう! 約束ね! 今日はありがとうございました!」と高梨と松永にもメッセージを送りながら再会を約束した。
最後は変態團のテーマ曲が流れる中、4選手が笑顔で腕を挙げたのだが、光留から「じゃあ恒例の謎かけから休憩いこうか」とムチャぶりされると、松永が「今日の中澤さんは面白いですよ!」とハードルをあげられる。マイケルは「最後までこんな感じなの? 私がいくシンがポールとかけまして、指パッチンと解く。その心はシンガポール牧!」と言うが、観客からは「もう1回」コール。
「えー、いまの私の心境とかけまして、武田鉄矢と解く。その心はまた逢う日まで」と言ってどうにか観客の納得を得たマイケルに、GMは苦笑いしながら「とっとと捌けろ」と言うと、2.15さいたまスーパーアリーナ大会で高木三四郎&葛西純vs.X&XXのスーパーTLCマッチが行われことが決定したと発表。しかもスーパーTLCということで、テーブル10脚、ラダー3つ、イス100脚で行われるとのこと。
さらに『劇場版プロレスキャノンボール』の第一弾予告編がスクリーンで上映された。
<試合後コメント>
中澤マイケル
「なかなかしびれる試合でしたね。うんともすんと、これさよならムードとかなのになんも反応ないとか終わってますね」
――中邑珍輔のほうが受けてましたね
「素人に負けたな(苦笑)」
――光留さんからはもう一度変態團をという声もありました
「それももちろん、全然リングに戻ってこないわけじゃないんで絶対戻ってくるんで。それは是非、いくら時間がかかろうが変態團をやりたいです。変態團もヌルヌルブラザーズもどちらも」
――もう残りの試合数も少なくなってきました
「そうですね、さいたま入れて、1.3とさいたまと2試合。まあさいたまはカードわかってるけど、1.3まだわかんない。ですけど、どんなカードであれ全力で。今日も全力でやったけど沸かなかったな!」
――今まで沸いたことって
「ねーな! それが中澤マイケルですよ。ある意味懐かしかったです。昔通りだった」
第6試合
ケニー・オメガからDDTの未来を託され、これまで3度の防衛に成功しているKO-Dタッグ王者の竹下&遠藤が、最強の挑戦者KUDO&坂口を迎えた4度目の防衛戦。
アントンを加えたハッピーモーテルトレインで入場した王者組は円陣を組んでからリングイン。竹下とKUDOの先発で試合開始。プレッシャーをかけていくKUDOだが、竹下はバックを取りに行く。
腕を取ったいったKUDOはグラウンドに持ち込んで袈裟固め。ヘッドシザースで切り返した竹下だが、首を抜いて脱出したKUDO。ここで遠藤と坂口がリングイン。鋭い眼光で遠藤を睨み付けた坂口はミドルキックで倒すと顔面にニーリフト。場外にエスケープした遠藤は、エプロンからのランニングローをかわす。
すかさず坂口に竹下が襲いかかっていくが、くどうが入ってきてスピンキック。遠藤をリングに戻した坂口はミドルキックで蹴り倒すと、遠藤の顔面を踏みつける。続いてKUDOがストンピングを落としてからサッカーボールキック。
さらに坂口もサッカーボールキックを叩き込むと、ニーリフトから低空ブレーンバスター。そこにKUDOがスリングショット式ニードロップを投下。竹下が入ってくるが、KUDOがニーリフトで場外に叩き落とす。KUDOがコーナーにもたれ掛かる遠藤を踏みつけてから蹴りやヒザを入れていく。
遠藤も坂口にエルボーで向かっていくが、敢えて受け止めた坂口は飛び付き腕十字。しかし腕を抜いた遠藤はフットスタンプからその場飛びムーンサルト。これを剣山で迎撃した坂口はスリーパー。さらに胴絞めフロントネックロックに移行するが、遠藤はその状態からブレーンバスターで投げていく。
タッチを受けた竹下はタックルで当たっていくが、坂口はミドルキック。竹下は逆水平チョップを返していくと、蹴り脚をキャッチして脚にエルボー。さらに連続でシュミット流バックブリーカーを決めてからウォール・オブ・タケシタ。これをKUDOが蹴りでカットすると、坂口は走り込んできた竹下にドロップキック。
タッチを受けたKUDOは8×4(=走り込み串刺しジャンピング肘打ち)。これをキャッチした竹下だが、KUDOは延髄斬り。だが、遠藤がスワンダイブ式ラリアットで飛び込んでくると、竹下のバックフリップに遠藤がトラースキックで合体。さらに遠藤のその場飛びシューティングスターから合体攻撃を狙うが、KUDOはうまく回避。
キチンシンクで竹下を場外に追いやったKUDOは遠藤に8×4からダイビング・ダブルニーアタック。さらに坂口がランニングニーから串刺し式飛びヒザ蹴り。だが、串刺しランニングニーリフトをかわした遠藤は逆に串刺し攻撃を狙う。これをかわした坂口はコーナーに逆さ吊りにしていく。KUDOがコーナーに登るが、竹下がカット。坂口は遠藤にスリーパーを仕掛けるが、前方に投げ捨てた遠藤はコーナー上のKUDOに雪崩式フランケン。
竹下が坂口に向かっていくが、蹴りで迎撃するとKUDOとのサンドイッチローキック。さらに坂口は場外の遠藤にエプロンからランニングロー。KUDOが竹下をコーナーの上に寝かせると、坂口が串刺し式ランニングニーリフト。さらに逆さ吊りになった竹下にKUDOが垂直落下式ダイビング・ダブルニードロップを投下するがカウントは2。
坂口のPKとKUDOのバズソーキックを同時に叩き込むが、カウント2で遠藤がカット。遠藤は突進するが、KUDO&坂口はダブルのミドルキックで迎撃。場外に出た遠藤にKUDOがトペを発射するが、これは遠藤が避ける。リング上では竹下が坂口のバックを取るが、坂口はロープを掴む。そこに遠藤がスワンダイブ式ミサイルキックを発射すると、坂口の手がロープから離れる。
竹下はブルーサンダーで叩き付けるが、坂口もランニングキックを返す。竹下はラリアットを叩き込むが、坂口はハイキック。だが、蹴り脚を掴んだ竹下はショートレンジラリアット。そこに遠藤がスカイツイスター・プレスを投下すると、竹下がぶっこ抜きジャーマンで投げていって3カウント。
最強の挑戦者を退け4度目の防衛に成功した竹下&遠藤は、タッグ王者としてさいたまスーパーアリーナへ。マイクを持った竹下は「坂口……さん、KUDOさん、ありがとうございました。煽りVで蹴り全然痛くないとか言いましたけど、超痛いです。でも僕たちまだ負けるわけにはいかないんですよ。ケニーさんからDDT託されたんで、まだまだ負けるわけいかないんですよ! 2015年も僕たち防衛して、2015年僕たちの年にしたいと思いますので応援よろしくお願いします!」と言うと遠藤にマイクを渡す。
遠藤は「痛い……。イテーよ! イテーに決まってるよ! 我慢できるって言ったけどな、我慢……何とか出来ました。ハッキリ言って今日はね僕たちの我慢強さが勝ったと思います。またねこのベルトを防衛し続けて、あの2人と試合したいですね」と言うが、竹下は嫌そうな表情。だが、遠藤は「こう言ってるけどな、本当は竹下もやりたいはずなんだよ!」。
そんな竹下が「そろそろ締めですか?」と言うと、GMが「待て待て、そう焦るなよ! 若いときは焦りがちだな。防衛おめでとう。次の防衛戦なんだけど、2月15日のさいたまスーパーアリーナで行おうと思っています。挑戦者はプロレス界屈指のタッグチームを用意しました。今日、どちらが勝っても面白いカードになると思います」と言うと、大日本プロレスの関本大介&岡林裕二組の挑戦が発表された。
場内が大きくどよめいた中、挑戦者を知った遠藤が「2月15日まであと1か月ちょっとですか? 2か月? 2か月ないですけど、この2人よりもバルクをつけてまたこのベルトを防衛したいと思います」と言うと、竹下は「またそんなこと言うでしょ。……関本大介をジャーマンで投げたいと思います」と言ってみせた。
<試合後コメント>
竹下幸之介&遠藤哲哉
竹下「非常に厳しい試合だったと思います、が、遠藤選手どうでしたか?」
遠藤「えー、最強のチャレンジャー、いわばボスを倒したと言っても過言ではない」
竹下「いやラスボス感ありましたね」
遠藤「ただ次ね、さいたま」
竹下「裏ボス!」
遠藤「裏ボス、早速出てきましたよ」
竹下「いやー、どうしましょう」
遠藤「どうしましょう」
竹下「でも、今日あんだけ蹴られて蹴られて、あんだけ蹴られまくったんで、でも、最後まで我慢して耐えられたってことはやっぱり、日頃のトレーニングで我慢強さがついたからだと思うんですよ僕は。もう限界ってところからさらにそっからもうワンレップ、もうワンレップ、ワンモアレップ」
遠藤「ワンモアレップ」
竹下「その精神で僕達やってきたじゃないですか?その結果が今日ですよね。僕らがそのワンモアレップの精神を勝手に、教えてもらった気になってる人がやっぱり関本さんと岡林さん。だから、僕の中で関本さんは神です。プロレスの神。僕がプロレスラーになろうと思ったきっかけの1人でもあるし、やっぱり今一番やりたい相手、世界で一番やりたい相手誰ですかって聞かれたら僕は関本さんと答えます。そんな選手とまさかさいたまでできると思ってなかった。でもそれは僕達が9月にベルト取って、そっから頑張って防衛し続けれた事が結果だと思いますんで。でも僕らスタートはゴールデン☆ラヴァーズに勝ってるわけなんで。次、さいたまスーパーアリーナで相手が関本さんと岡林さんでも、気後れする必要は無いと思います。神ですけど」
遠藤「いい試合するのはあたり前。勝ちに、勝ちに行きましょう!もちろん」
竹下「外敵、完全に外敵、黒船みたいな。僕ら外敵とあんまやったことないじゃないですか? DDTを守るって、ベルトって。今までのタイトルマッチとは意味合いが違ってくると思います。僕達が挑戦するわけでもなく、向こうが挑戦するわけでもなく、やっぱりDDT対大日本プロレスっていうその図式もあると思うんで、できますかねさいたままでに? できますか? あと2か月しかないですけど」
遠藤「えー……適度な睡眠、そして、適度な栄養、そして適度なトレーニング、これで、あの二人のバルクを越したいと思います」
竹下「イート、スリープ、ワークアウト、イートスリープワークアウト、僕らこれしかしてないんで生活のうえで。強くなるしか無いですよ。強くなって、デッドリフトあと20kgぐらい上げて」
遠藤「体重もあと40kgぐらい」
竹下「できるぐらい増やして、さいたまの関本さん達に力で負けないよう頑張ります」
KUDO&坂口征夫
坂口「まあ、自分が弱くてあいつらが強かった、それだけじゃないですか?ただ、終わらないです。また這い上がります。なんか、去年の12月のあれをまた思い出して、今年もこういうところで。またDDTのベルトって所にどれだけ近づけたかわからないですけど、これからまた這い上がっていきます。今は自分一人じゃないんで、仲間がいますんで、いくらでも這い上がれると思います」
KUDO「歳とか関係ないんで、気持ちで、気持ちだけあればどっからでも、何回でも這い上がれると思うんで。またいいじゃないですか、年始めゼロからスタートで」
坂口「また這い上がって頑張ります」
KUDO「頑張りましょう! ありがとうございました」
第7試合
絶対王者HARASHIMAに大好きな石井、高尾が敗れ、感情の赴くままに挑戦表明した入江だが、これまでどうしても超えられなかったHARASHIMA超えに挑む。石井、高尾と共に入場した入江は左目にひび割れメイク。そして、いつものように花道で狂気の目つきに変わったHARASHIMAがリングインしてくると、場内を緊張感が包む。
ドリフのメンバーで円陣を組んでからHARASHIMAと向き合った入江。睨み合いからまずはロックアップ。入江がロープに押し込んでいくが、まずはクリーンブレイク。HARASHIMAはローキックから足をすくって倒すと、マウントを取る。バックに回ったHARASHIMAは腕十字を狙う。
クラッチして防御した入江は自ら立ち上がって脱出。ヘッドロックに捉えた入江はロープに振ったHARASHIMAをショルダータックルでなぎ倒すと、ハンマーを振り下ろしていく。スリーパーに捉えていった入江は、ボディシザースにスイッチすると、胸板にハンマーを振り下ろす。
HARASHIMAもレッグロックに捉えるが、入江は後頭部へのヘッドバットで脱出すると、HARASHIMAを場外に出してから場外でエルボー。さらに鉄柱に叩き付けてから、倒れたHARASHIMAにボディプレスを落とすとパワーボムの体勢に。
これをリバースで切り返したHARASHIMAは蹴り飛ばしてから、エプロンからボムズアウェイを落とし、さらにリング上からスリングショット式フットスタンプを投下。入江をリングに戻しスリングショット式フットスタンプをもう一発落としたHARASHIMAは、入江の背中に乗ってから仰向けにしてボディにニーを落とす。
さらにキャメルクラッチに捉えながら入江の腕を足でロック。すると入江はロープに噛みついてエスケープ。10分が経過し、ガットバスターからスワンダイブ式ボディプレスを投下したHARASHIMAだが、入江もロープに振ってブラックホールスラム(=旋回式スクラップバスター)。
気合いの雄叫びをあげた入江は強烈なエルボーを叩き込む。さらに串刺しラリアットからブレーンバスター。HARASHIMAもかなり苦しそうな表情だが、入江がコーナーに登ると素早く立ち上がってフロントキックでエプロンに蹴り落とし、さらに水面蹴りで倒してからロープで入江を固定してから断崖式レッグドロップ。
入江をリングに戻したHARASHIMAはダイビング・カンフーキックから串刺しフロントキック。さらに入江をコーナーに乗せて雪崩式ブレーンバスターで投げていく。HARASHIMAは立ち上がろうとする入江を蹴っていくが、入江は「来い!」と胸を突き出して受け止める。
そしてブレーンバスターを狙ったHARASHIMAにエルボーを叩き込む。HARASHIMAもエルボーを返すとフロントキックを連打。HARASHIMAがロープに飛ぶと、入江は真横のロープから突進するが、HARASHIMAはハイキックで迎撃。だが、入江は返す刀でタックルを見舞ってHARASHIMAを大きく吹っ飛ばすと、ブレーンバスターからフライング・ソーセージを投下。カウント2で返したHARASHIMA。
15分が経過し、入江はファイアーマンキャリーで担ぎ上げるが、HARASHIMAは強引にリバースフランケンで投げていくと、立ちがあった入江に蒼魔刀。さらにもう一発蒼魔刀を狙ったが、石井の得意技であるニールキックで迎撃した入江は、高尾の得意技であるジントニックで叩き付ける。
額をくっつけながら立ち上がった両者はエルボー合戦。ゴツゴツと鈍い打撃音が響く中、入江の重たいエルボーにフラついたHARASHIMAだが、張り手を叩き込むと、下から顔面を蹴り上げ、さらにハイキック。そのまま突進したHARASHIMAだが、入江はラリアットで迎撃してダブルダウン。
カウント6で立ち上がった入江が走り込むと、HARASHIMAはジャンピングハで迎撃。20分が経過し、入江はHARASHIMAの腕を掴んでヘッドバットを叩き込むとビーストボンバー。カウント2で返したHARASHIMAに間髪入れずもう一発ビーストボンバーを叩き込んだ入江だが、これもカウントは2。
入江はファイアーマンキャリーで担ごうとするが、踏ん張ったHARASHIMAはニーリフトの連打から急角度のつるべ落とし(=カナディアンバックブリーカーから前方に落とすフェースバスター)で叩き付ける。カウント2で返した入江だが、HARASHIMAはバズソーキック。さらに四つん這いの入江の顔面を下から蹴り上げると顔面蹴りから突進。
だが、立ち上がった入江はファイアーサンダーで叩き付ける。そこから自分が垂直落下式バックフリップを狙った入江だが、これも持ち上げさせなかったHARASHIMAはその場跳びの蒼魔刀で吹っ飛ばすと、充分に距離を取って渾身の蒼魔刀を叩き込んで3カウント!
エンディング
7度目の防衛に成功したHARASHIMAは王者としてさいたまスーパーアリーナのメインのリングに立ち、飯伏幸太の挑戦を受けることが決定した。試合後、悔しそうにHARASHIMAを睨み付けた入江は石井と高尾に謝るが、2人は入江を励ましながら退場。
そしてマイクを持ったHARASHIMAが「入江、やっぱりねキミはね、すごく強かったよ。一撃一撃がすごく効いて危なかったよ。あんなに攻撃力強いのズルいよ、本当に体ボロボロだよ。でもね勝ったのは僕だから、まだまだ僕のほうが強いけどね」と言って笑顔をみせた。
そしてGMが本部席からこの試合を見ていた飯伏をリングに呼び込む。5年半ぶりの一騎打ちが決まった飯伏が「HARASHIMAさん、久しぶりですね。さいたまスーパーアリーナ、よろしくお願いします」と言うと、「飯伏君、久しぶりだよね。こちらこそさいたまスーパーアリーナ、メインイベントよろしくお願いします。ただ僕はキミに負けた両国の、最初の両国のあの悔しさを忘れてないから。二度とあの思いをしないように絶対このベルト防衛しますんで、そこんとこもよろしくお願いします」と言い返す。
GMがDDT最高峰の闘いをお届けすると言うと、両者はガッチリ握手。そして全選手をリング上に呼び込むと、クリスマスイブイブということで選手のサイン入りお菓子がプレゼントされる。リング上から選手たちがお菓子を客席に投げると、最後はHARASHIMAが「2014年、DDTプロレスたくさんのご観戦ありがとうございました! 2015年も僕らいっぱい試合して、どんどん突っ走るんで皆さんついてきてくださーい! みんなー、DDTについてきてやるさー!(なんでー?)さいたまスーパーアリーナも大成功させてやるさー!(なんでー?)夏の両国国技館も大成功させてやるさー!(なんでー?)2015年、どんどんもっともっともっともっとDDTでっかくなってやるさー!(なんでー?)なんでかって、それは鍛えているからだー!」と叫んでからの三本締めで2014年のDDTを締めくくった。
HARASHIMA
「入江戦、防衛してさいたまスーパーアリーナのメインのリングに立つチャンピオンのHARASHIMAです(※爽やかな笑顔)」
――改めて入江選手いかがでした?
「一つ一つの技の破壊力が半端ない。いやちょっと途中何度か危なかったですね。身体のダメージがさすがに大きいですね。まあ、鍛えてるんで大丈夫ですけど」
――入江選手から仲間の力を感じることが多かったと思いますが。ニールキックやジントニックなど。
「あぁ確かに」
――その辺りでこれまでと違うものを感じました?
「言われてみればそうですね。必死に闘ってたんであまり技までは(苦笑)じゃあ僕も追い詰められたら、ウラノくんの丸め込み使って、キン肉大移動出しますよ。僕はまだそこの引き出しとってあるんで」
――今回vs.入江とさいたまスーパーアリーナと二つあったと思うが、さいたまのメインは意識していましたか?
「そうですね。さいたまスーパーアリーナでやるって言った時点で、僕はそこまで勝ち続けてチャンピオンとして勝ち続けてリングに上がるって言い続けたんで、やっぱりこう、ビッグマッチのメインていうのは注目度が違うんで、目立つ所で目立つ事をやりたいです」
――結果的にHARASHIMAvs.飯伏という最初の両国と同じカードになりましたが、俺たちが今回もメインを飾るんだという意識はありますか?
「世代的なもの云々ではなくて、最初の両国っていうビッグマッチでチャンピオンとして両国のリングにあがって飯伏にとられてるんで、そういうビッグマッチで初めてのビッグマッチでとられた初めてのシチュエーションと同じ状態なんで取り返したいです。それ以降飯伏とシングルやる機会はなかったんですけど、それはもうチャンスかと自分にとって」
――この5年というのはHARASHIMA選手も飯伏選手も大きな経験や変化があったと思うが飯伏幸太を迎え撃つというのはどういう思いで
「ほんとに新日本とニ団体所属になって、いろんな選手と試合して、すごい彼自身の経験値も、身体も大きくなって、ほんとにあの、日本を代表するスーパースターだと、ゴールデンスターだと思うんで。でもね、僕はDDTを守ってきた自信があるんで、絶対に勝ちます」
――1年間絶対王者という形でDDTに居続けて、改めて一年振り返っていかがですか?
「楽しい1年でしたね」
――やりたいことはできました?
「そうですね、はい」
――HARASHIMA選手にとって飯伏選手はどういう存在ですか?
「どういう存在? どういう存在?? どういう存在(苦笑)…どういう存在、どういう存在、どういう存在??」
――特別意識するわけではない
「はい。まあ……どういう存在? まあ、プロレス界のゴールデンスター…まあ、はい。ちょっとわかんないですね。飯伏幸太は飯伏幸太ですよ」
――さいたまスーパーアリーナっていうのは今まで参加したりとかは
「試合してますよ僕。戦国武将祭で。あとは戦極とか見に行ってますねお客さんとしては」
――大きな空間だと思いますが
「コミュニティホールですけどね、大きい会場なんで楽しみです」
――今日七度目の防衛で次勝つと記録になりますが
「全く気にしてないです」
入江茂弘
「悔しいしか無いです。なんかこう、全日本プロレスとか出て、アジアタッグ巻いたりとかして、今日のために色々特訓したりとかもあって、自分の中では強くなったのかなと思ってたんですけど全然。自分が思ってただけなのかなって。ただ自分のほうが弱かったってそれだけなので、また自分が強くなれるように、頑張っていきます。三人で上にもっともっと行けるように頑張って行きたいですね」
――石井選手のニールキックや高尾選手のジントニックなど出されて背中を押してもらう部分もあったと思うが。
「そうですね。ちょうどHARASHIMAさんが僕に蒼魔刀で向かってきてる時の体格に居たのがリーダー(=石井)と高尾くんで、そこで見えたからそう動いたという感じですね」
飯伏幸太
――対戦相手がHARASHIMAさんに決まりました。
「五年半ぶりぐらいですかね? 一気に高まりましたね、緊張したというか、思い出したというか。いやー」
―――ほんとに最初の両国以来となるわけですが、HARASHIMA選手チャンピオンとして引っ張ってきたなと思いますが今日の試合見られていてどう思いました?
「そうですね、正直自分の試合の前でHARASHIMAさんの試合、いつも見てないんですけど、すごい進化したなと思いましたね。ちょっと焦ってます」
――さいたまスーパーアリーナという会場に関しては?
「えーと、そうですね。DDTでも初めてだし、プロレスで一回だけちょっと違う感じで出たことあるんですけど、なんか嬉しいですね、さいたまスーパーアリーナでメインイベントできるのは。色んなやっぱり大きな会場でメインをやってきたんですけど、やっぱりさいたまスーパーアリーナのメインイベントっていうのは初めてなんで、それはもちろん非常に嬉しいです」
――DDTでタイトルマッチのシングルマッチも久々だと思うが、DDTのベルトを意識する部分はありますか?
「ありますね、自分が最後に巻いたの…2009年?」
――日本武道館です
「2012年? 2年半ぐらい前ですか。それからほとんど、一回ぐらいですかね? ほとんど絡んでないんじゃないですか? その久々の相手がHARASHIMAさん、結構、本気でいかないと勝てない気がしてます」
――DDT初めての両国でHARASHIMAさんからとって、初めての日本武道館ではケニー・オメガからとって、初めてのさいたまスーパーアリーナでまたHARASHIMAさんからベルトとるって意識してますか?
「そうですね。結構そのビッグマッチのメインイベントっていうのはその費気が強いじゃないですけど運がいいというか、やっぱりビッグマッチのほうがテンションが、他の人より上がるのかなという気がしてます」