ミラ・ショジョビッチがプロレスリングアートで文部科学大臣賞を受賞

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 11月7日から11月12日まで東京・代官山ヒルサイドテラスにて開催されている『第44回 MAF展』にて、プロレスリングアートが文部科学大臣賞を受賞した。

 『第44回 MAF展』は石破茂議員が名誉会長を務める映像・芸術・文化に関わる展覧会であり、今年は『芸術作品を展覧会場の中だけにとどめないこと、そして東日本大震災を契機とした自然と人間の創造性とが共存し、人々のこころを癒すことのできる場所を形にしていくことを目的として、主に福島地域を発信元として世界中に展開していく芸術活動』とした“サンクチュアリアート”が、福島県いわき市や福島県伊達郡川俣町にて9月に先行展示を行っていた。

 10日に授賞式が開催され、プロレスリングアートを出展していた一橋大学世界プロレスリング同盟(HWWA/一橋大学、武蔵野美術大学、東京造形大学、東京大学、津田塾など)に所属する東京造形大学の菅家彩香さん(リングネーム:ミラ・ショジョビッチ)が文部科学大臣賞を受賞した。

 今回受賞したプロレスリングアートは、身体にペンキを塗って試合を行い、ライブペインティングのようにその衝撃によってアートを生み出したもの。
 
 昨年のMAF展にて、総合学園ヒューマンアカデミーと歌舞伎町プロレスのコラボで、3Dプリンターを使用して作られたプロレスマスクが同賞を受賞していたが、これを報道で見かけた事をきっかけに出展したという菅家さんは、今回の受賞に関して「周りがキチッとした作品が多い中で、ライブペインティングな感じは異質な感じも少ししたんですけど、こういう形で賞をいただけるとは思いませんでした。プロレスにおいての芸術性みたいなものを、大学在学中に探っている3年間ですので、それを精一杯発揮したような作品を作る事を目標にしました。自分が思っている芸術性みたいなものを、プロレスが好きな人にも芸術に関してすごく詳しい人にも伝えられるような形で今後作品を作れるように、ただそれだけを頑張っていくのが目標です」とコメント。

 今年2月に開催された学生プロレスサミットに出場する際のインタビューにて「柔道家の方が受け身をすることで紙に受け身の跡がつくアート作品が有名になっているんです。それをブレーンバスターとかでやったらすごい面白そうじゃないですか?魚拓みたいにバチーンと。痛いんだぞって、プロレスのライブ感や衝撃とかが生々しく伝わって面白そうだなと思います」と語っていたが、今回はその思いが形になり結果に結びついた。

 審査員の一人は「柔道を芸術に取り入れたフランスの芸術家『イブ・クライン』を彷彿とさせる」と評価。
 学生ならではの発想で、プロレスとアートという新たな可能性が生まれた。


<ミラ・ショジョビッチ(HWWA3年/東京造形大学)>
――受賞された今のお気持ちは
「まさか自分が受賞できるとは思っていませんでして、周りがキチッとした作品が多い中で、ライブペインティングな感じは異質な感じも少ししたんですけど、こういう形で賞をいただけるとは思いませんでした」

――今回の作品はどのようなテーマで作られたものなのでしょうか?
「プロレスにおいての芸術性みたいなものを、大学在学中に探っている3年間ですので、それを精一杯発揮したような作品を作る事を目標にしました」

――この作品で一番苦労した面はどこでしたか?
「後始末です!やっぱり絵の具を身体に身にまとってプロレスをするということで、純粋に汚れてしまって大変だったという部分と、どういう形でアートに繋げようと思った時にリングに落下した時の生々しい痛みや衝撃を表すのに結構苦労しました」

――現在3年生ということで後一年在学期間がありますが、今後チャレンジしたいアートはありますか?
「やっぱりプロレス関連で、自分が思っている芸術性みたいなものを、プロレスが好きな人にも芸術に関してすごく詳しい人にも伝えられるような形で今後作品を作れるように、ただそれだけを頑張っていくのが目標ですね」

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