DDT 9.27後楽園大会 坂口vs.佐々木のKO-D無差別級戦、ドリフvs.#大家帝国のKO-D6人タッグ戦、伊橋vs.高木のキング・オブ・ダーク戦
Who’s Gonna Top?〜DDTドラマティック総選挙2015〜
日時:2015年9月27日(日)
開場:11:00 開始:12:00
会場:東京・後楽園ホール
観衆:1750人(超満員札止め)
▼ダークマッチ キング・オブ・ダーク選手権試合 60分1本勝負
[王 者]○伊橋剛太
4分3秒 ムーンサルトプレス→片エビ固め
[挑戦者]●高木三四郎
※伊橋が14度目の防衛に失敗、高木が第4代王者となる。
▼第1試合 タッグマッチ 30分1本勝負
○伊橋剛太/松永智充/岩崎孝樹
2分47秒 ムーンサルトプレス→片エビ固め
大石真翔/●勝俣瞬馬/赤井沙希
▼第2試合 シングルマッチ 30分1本勝負
○大鷲透
7分2秒 横入り式エビ固め
●平田一喜
▼第3試合 タッグマッチ 30分1本勝負
マサ高梨/●梅田公太
9分12秒 スーパーキック→片エビ固め
○ジョーイ・ライアン/福田洋
▼第4試合 タッグマッチ 30分1本勝負
○飯伏幸太/宮武俊
12分50秒 シットダウン・ラストライド→エビ固め
樋口和貞/●中津良太
▼第5試合 KO-D6人タッグ選手権試合 60分1本勝負
[王者組]石井慧介/●入江茂弘/高尾蒼馬
15分22秒 炎のスピア→片エビ固め
[挑戦者]男色ディーノ/スーパー・ササダンゴ・マシン/○大家健
※第19代王者組チーム・ドリフが6度目の防衛に失敗、#大家帝国が第20代王者組となる。
▼第6試合 6人タッグマッチ 30分1本勝負
HARASHIMA/彰人/●ヤス・ウラノ
15分22秒 トーチャーラックボム→エビ固め
アントーニオ本多/竹下幸之介/○遠藤哲哉
▼第7試合 KO-D無差別級選手権試合 60分1本勝負
[王 者]○坂口征夫
23分34秒 神の右膝→片エビ固め
[挑戦者]●佐々木大輔
※第54代王者・坂口が初防衛に成功。
カリスマ佐々木を退け、無差別級V1の坂口「兄貴が帰ってくるまでベルトは守る!」
#大家帝国がついにドリフを破って6人タッグ王座奪取!ダーク王は伊橋から高木に
ダークマッチ
11時30分過ぎからダークマッチがスタート。まずは挑戦者の高木が入場すると、続いて伊橋が松永、岩﨑の豚ing2015のメンバーを従え登場。例によってベルトをリングに投げ込んだ伊橋に対し、そのベルトを拾って殴りかかっていった高木。
そのまま場外に逃げる伊橋を追いかけ、ベルトで殴っていった高木は南側客席の通路まで伊橋を連れ出すと、通路をダッシュしての真空飛び蹴り。
そのままリングまで連れ戻した高木は、なおもベルトで殴打していくとエルボー合戦へ。豚の鳴き声で挑発する高木は追走式タリアット。しかし伊橋も追走式の体当たりからレッグラリアットを返すと「イエイ、カモン!」と叫ぶながらコーナーへ。だが、ムーンサルトプレスをかわして自爆させた高木はラリアット。
カウント2で返した伊橋に高木はスピコリドライバー。だが、カウント2で場外の松永が木曽レフェリーを場外にヒッパッ理出すと、岩﨑と共に乱入。高木は合体攻撃を狙った松永と岩﨑をダブルラリアットで吹っ飛ばすと、岩﨑にシットダウン・ひまわりボムを狙う。
ここで伊橋が高木に向かってブルーミストを噴射すると、ムーンサルトプレスを投下して3カウント。何と高木にキング・オブ・ダークを奪取! ベルトを高木に投げつけた伊橋はコーナーに登ってガッツポーズ。高木のテーマ曲に乗ってファイアーを決めてみせた。
マイクを持った伊橋は「オイ高木、お前よ団体の社長とか言ってるけど、その社長がよ、そのベルト、ちょー似合ってるぜ〜」と挑発。怒った高木はベルトでタコ殴りにすると低空ドロップキックを見舞い。「ふざけるな!」と吐き捨てた高木は、引き上げようとする伊橋の背後から真空飛び蹴りを見舞っていった。
<試合後コメント>
高木三四郎
高木「ちくしょう! 何だこのベルトは!(※キング・オブ・ダークのベルトを投げ捨てる)何だよオイ! オイ! オイ加藤! 何だよ、このベルトは?」
週刊プロレス加藤記者「ハ、ハイ! ダークマッチにしか出られない素晴らしいベルトです」
高木「お前ふざけんなよ! オイ! オイ加藤、来いよ(※加藤記者を引っ張って横に並ばせる)何だよこのベルトはオイ! 加藤!」
加藤記者「このベルトはダークマッチにしか出ることは出来ない貴重なベルトです」
高木「何で俺がこんなベルトを巻かなくちゃいけないんだ! オイ加藤! 3つ入ったのか? 俺は負けたのか?」
加藤記者「はい。完璧に負けました」
高木「加藤、俺は負けたのか? 3つ入ったのか? 加藤さん、答えてくれよ。負けたのか?」
加藤記者「はい、負けました。これからはダークマッチにしか……」
高木「俺は認めねぇぞ!(※ベルトを加藤記者に投げつける)加藤、俺はどうすればいいんだこのベルトを。オイ加藤! 俺はどうすればいいんだこのベルトを」
加藤記者「か、勝てばいいんです」
高木「勝てばいいのか? 加藤……ホント勝てばいいのか? お前、じゃあ次から俺のセコンドについてくれ。俺に指示を出してくれ加藤。分かったか?」
加藤記者「はい」
高木「頼んだぞ。記者とか選手とか関係ない。マスコミと団体とか関係ないよ。男と男の約束だ。もう俺は誰かがいないと、この事実を受け止められない。この事実を受け止められない。負けたのか本当に?」
加藤記者「完璧に負けました」
高木「何で負けたんだ?」
加藤記者「ムーンサルトです」
高木「覚えてない。全然覚えてない。加藤、頼むぞ次の防衛戦。お前必ず(セコンドに)つけよ。分かったな? 加藤」(※加藤記者と握手)
オープニング
オープニングでは鶴見亜門GMが大阪府立第一大会の営業のため単身大阪に行っている鈴木大を呼び込む。営業マンらしくスーツ姿で登場した鈴木は「この間のノアさんの大阪府立大会で7枚売れました。それだけです」と報告。目標枚数2000枚にもかかわらず、まだ7枚しか売れていないという鈴木だが、この2週間で使った経費は3万円だという。
あまりにかかった経費が安かったこともあって、さすがのGMも「ま、まぁ頑張ったよ」と声をかける。鈴木はこのほかにも博多大会の営業に行くとのことだが、この博多大会にLinQの伊藤麻希さんが参戦することが決定した。
続いて8月の両国大会の模様が10月18日の26時35分よりテレビ東京で地上波放送されることが発表されたあと、ブラウザゲーム『リング☆ドリーム』の松田プロデューサーがリングに上がり、10月下旬から美少女化したHARASHIMA、ヨシヒコ、坂口がゲーム内に登場することが発表された。
さらに今年2月に新宿FACEで開催したリング☆ドリーム興行に続く、第2回大会が12月29日に後楽園ホールで『Encore(アンコール)』という大会名で開催することが発表された。前回に続くゲームの上位成績者が観戦できるのだが、今大会は1000円で一般観戦も出来るという。
GMに呼び込まれて飯伏が登場。体調のことを聞かれ「う〜ん、いいですよ」と答えた飯伏だが、自伝の発売を記念してサイン本お渡し&台車撮影会を、東京、宮城、愛知で開催することを発表。台車撮影会とは自伝購入者が台車に乗って、飯伏と撮影出来るというもの。GMが見本を見せると、飯伏は台車を押すと思いきや、後ろに引き倒すというどっきりをやってGMをビビってたじろかせた。
また、飯伏が出演している映画『クロスロード』の予告編も上映されたところ、飯伏によると「ちょっとしか出てないんですけど(苦笑)、ちゃんと台詞もあったんで」とのこと。最後は飯伏が「自伝と映画、よろしくお願いします。DDT後楽園スタート!」とオープニングコール。
第1試合
スクリーンでは控室で小競り合いする大鷲と平田が映し出される。大鷲曰く平田がGOしてしまうのがすべての元凶なので、今日のシングル対決に向けて平田のサングラス、ガウン、タイツを没収してしまう。コスチュームがない状態となった平田だが、対戦相手にも関わらず同じ控室の大鷲のスーツケースの中にあった大鷲のコスチュームを見付け、何だか悪〜い顔になっていた……
まずは『チャンカパーナ』を踊りながらKAT-TOOが入場。続いて口の周りが毒霧まみれの伊橋と共に松永&岩﨑が入場。伊橋は「後楽園にお越しの皆さん、こんにちは。今日もイッちゃうよ」と言うと、自作のラッパーを歌ってから後楽園あるあると披露するが、GMから「伊橋、お前何出てんだよ」と注意するが、キング・オブ・ダークを手放した伊橋は今日から本戦に出るという。
タッグマッチにも関わらず出ると言い張る伊橋に対し、GMはセコンドの渡瀬か井上を出そうとするが、伊橋は選挙活動のために来場していた赤井沙希を指名。当然嫌がる赤井だが、松永はいつの間にかチンしていた赤井の歯ブラシを取り出して、伊橋の口に入れようとする。
慌ててリングに飛び込んでいった赤井は松永にビッグブーツ。さらにダイビング・クロスボディーまで決めるが、勝俣のコーナーからのケブラーダをかわした伊橋。すると松永→岩﨑→伊橋へと“口移し”されたお茶を赤井にマーライオンでお見舞い。さらに伊橋はタイツを脱いでアルティメット・ベノムアームを狙ったが、これはかわされて松永と岩﨑に誤爆。
すかさず赤井が新人賞(=二段蹴り式の顔面蹴り)を叩き込むがカウントは2。伊橋のタイチが客席に飛んでいった隙に勝俣が伊橋にディランダルからファイアーバードスプラッシュ。だが、これをかわした伊橋は勝俣にもブルーミストを噴射するとムーンサルトプレスを投下して3カウント。
マイクを持った岩﨑が「いいかお前ら、この伊橋リーダーと俺たちでな、このDDTの本戦をかき乱してやるからな! お前ら目を離すなよ!」と言い放つと、ブーイングを浴びる。伊橋は口の中に歯磨き粉を大量に流し込んでから、チンした赤井の歯ブラシで歯を磨き出す。ブーイングが起こる中、「ストロベリーの味」と満足気に言った伊橋。松永が「試合に勝ったんだからいいですよね? 文句ないですよね、試合に勝ったのは俺たちなんだから」と言い放つと、最後は伊橋が「お前ら歯を磨けよ! 俺たちは…面白〜い!」と叫んだ。
第2試合
スクリーンでは控室で自分のコスチュームがなくて慌てる大鷲の姿が映し出される。慌ててロッカーを開けた大鷲だが、なぜかそこには“桃鷲”のコスチュームが入っていた!
まずは大鷲のテーマ曲に乗り、大鷲のコスチュームを着た平田が見栄を切りながら入場。続いて松浦亜弥の曲に乗って桃鷲が登場。
桃鷲はラリアットで奇襲攻撃を仕掛けるが、かわした平田はバックを取る。マントを取って離れた桃鷲はチョップ合戦。桃鷲がショルダータックルで平田を吹っ飛ばすが、平田は視界が狭い桃鷲の死角に入ってからランニングエルボー。
さらに平田は桃に“ストレッチプラム”を決めるが、ほとんどの観客に伝わっていない……。コーナーに登った平田に頭の桃を脱いで投げつけた桃鷲。しかし平田ものど輪落としを逃れて、ヒザへの低空ドロップキックから顔面へのスライディングキック。桃の被り物が吹っ飛んだ桃鷲だが、コーナーからダイブしてきた平田をのど輪で捕まえるとのど輪落とし。
さらにジャンピング・ボディプレスからのど輪落としで叩き付けるとコーナーへ。そこでセコンド鈴木から桃の被り物を受け取ろうとしたが、平田が鈴木を突き飛ばして大鷲に雪崩式腰振りフランケン。この絶好のチャンスに踊ろうとした平田だが、「メガネがなかったー!」と絶叫。
だが、密かに呼びのメガネを鈴木に預けていた平田は鈴木からメガネを受け取ろうとする。桃鷲が鈴木に襲いかかりメガネを渡すのを防いだが、平田はリングサイドの観客が持っていたサングラスを受け取ると、装着してアレをGO! さらに桃鷲にもサングラスをかけると、一緒にダンスをGO。
二人並んで手をクルクルさせ、腰がぐいんぐいんくねらせた直後、呆れ際の桃鷲がスクールボーイで丸め込んで3カウント。
勝った大鷲が「平田、テメー何してくれてんだ! めっちゃくっちゃ恥ずかしいじゃねぇか! どういうことだよ一体よ、説明しろ!」と言うと、平田はある思いを胸にこのシングルに臨んだという。その思いを手紙にしてきたという平田は、16小節のラブレターでお馴染みの『過ぎ去りし永遠の日々』が流れる中、手紙を読み始める。そこには大鷲自身も忘れていたと思われる大鷲のデビュー15周年、さらにDDTに参戦するようになって10周年を祝福するコメントが書かれてあった。
「いまT2ひーのジャイアンとして僕をすごいいじめてきますね。辛いです。……辛いです。でも僕はそんな全部をひっくるめても大鷲さんのことが大好きです! これからも誤爆誤爆の嵐でしょう。しかし11年目もどうか一緒に頑張っていきましょう! そしておめでとうございます!」と締めくくった平田。
迂闊にもちょっと感動したという大鷲は「平田、お前の気持ち受け取ったよ。ありがとう! 平田、これからもDDTで最高にくだらねぇことやっていこうぜ! そして満員のお客さん、もう1回観たいですよね? 平田、思いっきり踊っちまえよ!」と言い放つ。平田は大鷲にも桃の被り物と平田サングラスをするように促すと「盛り上がれ〜」と叫んでから桃鷲と並んで東京をGOするダンスを二人で踊ってみせた。
<試合後コメント>
大鷲透
「思い起こせばですね、2005年、私もすっかり忘れていたんですけど、職務怠慢・素行不良の大鷲様がエンターテインメント・クソ団体DDTをぶっ潰してやると言って早10年が経ち、今ではすっかりDDTの住人として10年。10年といえばプロレスキャリアの半分以上ここにいるという。そんな日に平田にプレゼントじゃないですけど、今までのいろんなことを凝縮したような試合をしてもらってですね。何か複雑な部分もあるんですけど、私のやってきたことがまた次の世代に受け継がれて、また平田がこれからバラエティ班を引っ張ってくれるんじゃないかという期待を込めてですね、T2ひーと共に頑張っていきたいと思います。……何で、今日コメントを出すのかサッパリ意味も分からず(苦笑)。とにかくこれからもDDTでくだらないことを一生懸命やっていきたいと思いますのでよろしくお願いします。以上です」
第3試合
これが後楽園初登場となる噂のガイジン、ジョーイ・ライアン。チュッパチャップスを舐め回しながらセクスィーに入場してきたライアンはレフェリーチェックしようとする松井レフェリーにやたらろ股間を押し付け「ディズ・イズ・アメリカン」と言い放つ。
ライアンとハグしてから先発で出ていった福田は梅田をロープに押し込むとチョップ。しかしチョップを返されるともんどりうちながらライアンにタッチ。高梨と対峙したライアンはオイルを全身に塗りたくる。精神的にやらせろうになる高梨だが、どうにかロックアップ。
だが、ライアンはヘッドロックで捕まえてオイルまみれの胸毛に高足の顔面を押し付ける。そこからロープに飛ばした高梨はライアンを執拗にロープに走らせる。途中から完全に自力でロープに走ったライアンは疲れると「タイムアウト!」と要求して、吸入器でひと息入れる。
そこに福田が入ってきて高梨を攻撃すると、ライアンと二人でセクシーポーズ。執拗にカバーするライアンだが、高梨はカウント2で何度もキックアウト。なぜかライアンはカウント2を3回やったから「6カウント!」とアピールするが、何の意味もない。
福田は松井レフェリーが見ていない隙にアメリカ国旗でチョーク攻撃。さらにカウンターエルボーからパーフェクトプレックスの体勢に。これをサミングで脱出した高梨は低空ドロップキックを返して梅田にタッチ。ミドルキックから串刺しランニングミドル、スワンダイブ式ミサイルキックと畳みかけた梅田は、串刺しエルボーから串刺し式低空ドロップキック。
福田は走り込んできた梅田にアパッチの雄叫び的な攻撃をして足止めするとアックスボンバーを叩き込んでライアンにタッチ。高梨を踏み台にして梅田がミドルキックを叩き込むが、ライアンはまたもオイルを身体に塗りたくると、梅田に体当たり。
気持ち悪がる梅田はミドルキックで反撃するが、オイルまみれの胸毛に梅田の顔面をおしつけたライアン。そこにチュッパチャップスを持った福田が入ってきてライアンと一緒に舐め回すと、そのチュッパチャップスを高梨と梅田に押し付けようとするが、高梨がうまく福田とライアンの腕を入れ替えてお互いの口にねじ込んでいく。
卒倒した福田に高梨はタカタニックを狙うが、ライアンが自分の口に入っていたチュッパチャップスを高梨の口にねじ込んで阻止。梅田はライアンのチュッパチャップス攻撃をことごとくかわしてハイキックを狙ったが、そこにチュッパチャップスをねじ込んだライアンはスーパーキックを叩き込んで3カウント。
マイクを持った福田は「聞くところによると、今日でジャパン最後の試合だそうじゃないか。寂しいよ!」と言うと、16小節のラブレターの曲に乗せてライアンに向けて書いてきた手紙を読み上げる。「いつになるか分からないけど、またこのリングで闘おう! アイミスユー」と言ってハグした福田に、感動した様子のライアンは「ユーアー、ベストフレンズ・イン・ジャパン。バット・ビコーズ! ネクストタイム、ジョーイ・ライアン、カムバック・ジャパン! ベストタッグ・イン・ザ・ワールド! U・S・A! サンキューDDT」と福田をベストフレンドだと認めて、またDDTに帰ってくることを約束した。するとスクリーンで11月大会の参戦選手としてジョーイ・ライアンが発表された!
<試合後コメント>
福田洋&ジョーイ・ライアン
福田「私ね、今まで4年半ほどプロレスリングをしてきましたけど、まぁいろんな人と組みましたよ。その中でもジョーイがベストタッグパートナーだった。試合もそうなんですけど、控室での振る舞いとかを見ていてもね、本当に他人事じゃないなって。非常にこう(苦笑)私に似ているところがあって、そんなジョーイが帰ってしまうということで悲しかったんですけどもまた帰ってきてくれるということで、本当に私はねよかったです。ありがとう(※ジョーイと握手)」
※ジョーイが英語で話すと福田が訳そうとしたが、ナオミ・スーザンさんがいたので「言ってやってください! このジャパニーズどもに言ってやってください」とブン投げた。
ジョーイ「DDTのオーディエンスの皆さんはすごいジョーイ・ライアンを受け入れてくれた。この福田とのタッグチームも受け入れてくれたのですごく快適だった。この9月は自分にとってDDTデビュー戦だった。5試合やって5試合分の選手としか闘えなかったが、11月に来るときはもっといろいろな選手と対戦したい。中でも男色ディーノをはじめとするHIGH(トップクラスの選手)な選手と闘ってみたい」
ーーなぜディーノの名前を挙げたんですか?
ジョーイ「自分が思うには男色ディーノっていうのはDDTの中ではトップ選手だ」
ーーじゃあディーノのケツにキャンディーをツッ込んでやる、と?
ジョーイ「勝つためには何も恐れないことだ」
ーー福田選手とのタッグは継続したい?
ジョーイ「イエス! ベストフレンド・イン・ジャパン!」
福田「言葉じゃないんでプロレスは。言葉も通じますけど」
第4試合
KUDOの負傷欠場により、樋口&中津が飯伏&宮武のゴールデン☆ストームライダーズと対戦することに。宮武は台車と変な色の液体を手に入場。飯伏と宮武はその変な色の液体を飲んでテンションをあげる。
テンションがあがってしまい、一人がコーナーに下がらないゴールデン☆ストームライダーズ。ようやく飯伏が下がり、宮武vs.中津で試合開始。あっさりたっくるでテイクダウンされた宮武。中津はバックマウントから殴っていくと、ニーオンザベリーからパウンド。
するとを腕に噛みついていった宮武。樋口が入ってきて突き飛ばすと、飯伏も入ってきて中津と樋口を蹴っていくが、勢い余って宮武も蹴ってしまう。そのまま4選手は場外に雪崩れ込んでいくと、またも飯伏は勢い余って宮武を殴り飛ばすが、宮武は台車を持って逃げる中津を追いかける。
南側客席の通路まで逃げた中津は前蹴り。しかし飯伏が追いかけてきて中津を捕まえると、宮武は樋口を台車に乗せようとする。しかしあっさり樋口が宮武を台車に乗せると、中津が羽交い締めにした飯伏に向かって突進。
飯伏は一切躊躇することなく、台車の上の宮武の顔面に蹴りを見舞って台車を迎撃。リングサイドまで戻った飯伏はまたも怪しい液体を摂取。リング上では宮武がなおも中津に蹴られる。宮武も体勢を入れ替えて逆水平チョップを返すが、中津は宮武をコーナー下に座らせると蹴りまくる。
続いて樋口がボディスラムで叩き付けてから踏みつけフォール。カットに入った飯伏は宮武にストンピング。気合いの入った宮武は樋口をボディスラムで投げようとするが、やっぱり逆にボディスラムで叩き付けられてしまう。
中津がスリーパーで捕獲するが、宮武はどうにかロープに脱出。逆水平チョップで反撃に出た宮武だが、走り込んできた宮武をミドルキックで迎撃した中津。しかし宮武はジャンピング・バックエルボーを返すと飯伏にタッチ。スワンダイブした飯伏をかわした中津だが、飯伏はそのまま控えの樋口を攻撃。
そこから中津にソバットを叩き込むと、走り込んできたところをミドルで迎撃してからその場飛びムーンサルト。中津も武者返し(=スタンディング式肩固めからの大外刈り)を返して樋口にタッチ。四股を踏んでからのスモータックルで飯伏を吹っ飛ばした樋口は、のど輪で飯伏をコーナーに投げつけてから肩口に担ぐと、コーナーに叩き付けてからのオクラホマスタンピート。
轟天(=カナディアンバックブリーカー→高角度のど輪落とし)の体勢に入った樋口だが、リバースで切り返した飯伏は宮武にタッチ。エルボーで向かっていった宮武はブレーンバスターの体勢。樋口が逆に投げようとしたが、宮武は逆水平チョップからロープに飛ぶ。ラリアットで迎撃した樋口は中津とトレイン攻撃。
さらに樋口の逆水平チョップと中津の低空レッグラリアットのサンドイッチ攻撃から、轟天の体勢に。カナディアンバックブリーカーの状態のところに飯伏が入ってきて、何と樋口をジャーマンで投げ捨てる。宮武も大きなダメージを負ったが飯伏にタッチ。
中津とミドルキックを蹴り合った飯伏だが、中津はハイキックをかわして飛び付き腕十字。宮武がカットに入ると「連係、連係」と言いながらタイツを脱ぐ。そしてコーナーに登って「チ●コ! チ●コ!」と絶叫しながら股間をグイッと突き出す。飯伏は中津にやり投げの体勢。しかし背後に逃れた中津は逆に飯伏を押して宮武の股間に顔面から激突させると、ジャーマンで投げてから蹴り飛ばす。
さらにジャーマンで投げた中津だが、着地した飯伏はラリアットで中津を吹っ飛ばすと、豪快なシットダウン・ラストライドで叩き付けて3カウント。
第5試合
8月の両国大会でチームドリフに敗れた#大家帝国。その直後からドリフに再戦を要求してきたが、ことごとく拒否するドリフ。是が非でもベルトが欲しい#大家帝国は負けても負けても乱入までして再戦をしようとした結果、ようやくドリフとのリマッチが組まれた。
ついにディーノだけでなくササダンゴも大家も「ホモです」とアナウンスされてから入場してきた#大家帝国。『BAD COMMUNICATION』が流れる中、現れたディーノは金髪姿!
#大家帝国はゴング前に奇襲攻撃。いきなりササダンゴが石井に垂直落下式リーマンショックを狙うが、石井は踏ん張って投球フォーム・チョップ。だが、ロープに飛んだところで場外のディーノが足をすくって倒すと、今度こそササダンゴは垂直落下式リーマンショック。タッチを受けた大家がミサイルキックを発射するが、かわした石井はサンダーファイアーのような体勢で大家を持ち上げてマットに叩き付ける。
そこに高尾にミサイルキックを発射し、さらに逆水平チョップを見舞ってから入江にタッチ。強烈なエルボーを叩き込んでいった入江はブレーンバスターで投げていく。早くも青息吐息の大家に石井がフロントキックからドロップキック。
入江が大家を抑え付けると、高尾と石井がスリングショット式フットスタンプを投下。さらに入江がスリングショット式テディベア(=ヒップドロップ)。高尾がエルボー、ドロップキックから逆片エビ固め。大家は必死にロープに逃れようとするが、高尾はリング中央に引き戻す。だが、大家は自力でロープに脱出する。
高尾はボディへのエルボーから側頭部に低空ドロップキック。しかしローリングエルボーをかわした大家はジャーマンで投げ捨ててササダンゴにタッチ。ラリアットで吹っ飛ばしたササダンゴはコーナーからダイブした高尾をキャッチしてブロックバスターで投げるとディーノにタッチ。
リップロックで高尾をダウンさせたディーノは、飛び込んできた石井にもリップロック。入江には張り手と好みを全開させると、高尾にコックボトムからナイトメアー。入江が入ってきてエルボーを見舞ったため、結果的に高尾に顔面騎乗したディーノはファイト一発!から男色ドライバーの体勢。そこにササダンゴと大家が子泣きじじい状態で体重を乗せて叩き付ける。
大きなダメージを負った高尾にディーノはもう一度リップロック。腕取り式リップロックを払いのけた高尾はトラースキックを返すと、嘔吐きながら石井にタッチ。大家が飛び込んできて串刺しエルボーからカミカゼを決めると、ミサイルキックを発射。
10分を経過し、石井はカウンターの延髄斬りから投げ捨て式タイガースープレックス。大家もエルボーを返すが、巻き込んで膝(=コブラクラッチ式ニーリフト)を決めた石井はロープへ。ディーノが足をすくって倒すと、ササダンゴが垂直落下式リーマンショック2連発。大家にカバーさせるがカウントは2。足を踏み鳴らした大家は炎のスピアーを狙ったが、石井がドロップキックで迎撃して入江にタッチ。
串刺しラリアットを叩き込んだ入江だが、大家は足にしがみついて立ち上がるとエルボー合戦へ。大家は張り手を返していくと、左右の連打から右の連打。そしてブレーンバスターで投げた大家はもう一度足を踏み鳴らして炎のスピアー。
カウント2で返した入江だが、大家は右の張り手の連打からヘッドバットの連打。そこから走り込むが、入江はカウンターのビーストボンバー。さらにブラックホールスラム(=旋回式スクラップバスター)で叩き付ける。ディーノとササダンゴを高尾と石井が場外に追いやると、入江はコーナーからフライング・ソーセージを投下。
これをカウント2で返した大家は入江のビーストボンバーをかわすと、カウンターで炎のスピアーを叩き込む、ガッチリと押さえ込んで3カウント!
ついにKO-D6人タッグ王座を奪取した#大家帝国! 勝った大家も負けた入江もなかなか立ち上がれないほどの激闘。ディーノが大家とササダンゴを立たせて、『BAD COMMUNICATION』に合わせて拳を突き上げる。入江を抱きしめた大家。入江はサポーターを投げつけ悔しさを爆発させたが、大家は「オイオイオイオイ!あー、勝ったー! 勝ったー! 勝ったー! 勝ったー! 勝ったぞオイ! オイ! オイ! ベルト獲ったぞオイ! ついにベルト獲ったぞ。オイ! オイ! 俺たち……いくつだ? 38歳だよお前! いくつからでもな、夢は叶えられるんだよ! そしてな、これが終わりじゃねぇ。これが始まりだー! そして今日ベルト獲れたのは俺たちの力だけじぇねぇ。お前たちの力もだ。なぁ? その意味も込めて締めるからお前ら立て。なぁ? 立てや! 早く立てや! なぁ? なぁ? 俺たちが一体になれたからベルト獲れたんだろ? いくぞーって言ったら魂込めて力の限りオーって言えよ。そしてウィアー#大家帝国だ。俺たちも#大家帝国! でもな、お前たち全員も#大家帝国だ! いくぞー! ウィアー#大家帝国!」と叫んだ。
<試合後コメント>
チームドリフ
石井「まぁショックですね。すごい自信持って闘ってきたんで。結構長い間、抗争してきたんで。38歳チームの何か最後の最後、意地をすごく感じましたね」
高尾「うちらが今回負けは負けですけど、チーム力では…それだけは負けたと思っていませんので。結果は負けましたけど」
入江「僕は大家さんと正面からぶつかり合って、僕が負けたので。今日は僕よりも大家さんが強かったっていう、それだけのことだと思います。僕は全然こんなんで心折れてないし。僕も頑張っていくんで。大家さんも頑張っていくんで、僕もそれ以上もっともっと頑張っていって、大家さんとはまた何度でもまたぶつかり合いたいですね」
#大家帝国
大家「オイ勝ったぞ! 俺が獲ったんだ、俺が! なぁ? 俺獲ったんだぞオイ! なぁ? ベルト獲ったんだぞ。ベルト獲ったからな俺たちがプロレスをメジャースポーツにする第一歩になったんだろう? なぁ? そうじゃねぇのか、スーパー・ササダンゴ。マシン!」
ササダンゴ「はい」
大家「男色ディーノ、そうだろ?」
ディーノ「おぅ。そうですよー」
大家「やっぱりこの間言ったことは間違えなかったろ?」
ディーノ「なんでしたっけ、大家さん?」
大家「この間勝ったから120%勝てるっていうのは! なぁ?」
ディーノ「そんなこと誰も覚えてないですよ(苦笑)」
大家「言っただろうが俺が!」
ディーノ「大家さん……大家さんっ! どうするんですか? ベルト獲ったあと、アタチたちはどうでるんですか?」
大家「おおぅ! ベルト獲ったあとの……なぁ?」
ディーノ「どうしたらいいんですか? もう目標がないんじゃないですか?」
ササダンゴ「ハハハハハハ」
ディーノ「俺たち目標がないんじゃないですか?」
大家「目標はたくさんあるよ。目標はたくさんあるんだ。6人タッグのベルト以外にもベルトあるだろうが!」
ササダンゴ「え、(6人タッグの)防衛じゃなく?」
大家「それもあるし!」
ディーノ「おざなりですか!」
ササダンゴ「せっかく獲ったんだから」
大家「おざなりじゃねぇよ、俺たち3人で獲ったベルトだ」
ディーノ「何ちょっと個人のベルトを狙おうとしてるんですか!」
大家「……たくさんあったほうがプロレスをメジャースポーツに出来る! 確かにベルトの価値をあげる=防衛戦を続けるということだ。防衛を続ければ……」
ディーノ「何でですか? 何でそういうことになるんですか?」
大家「オイ、一見ブレているように見えるがブレてねぇぞ!」
ディーノ「自分で言わないでくださいよ!」
大家「ふざけんじゃねぇぞこの野郎! ベルトを守り続ければ守り続けるほど、このベルトの価値は上がっていく」
ディーノ「何でですかー!」
大家「それはな、それはな、それはな……」
ディーノ「何ですか大家さん……」
大家「それはな、敵がいなくなっていくからだよお前」
ディーノ「どういうことですか?」
大家「敵がいなくなっていけば平和になっていくだろ? 平和になっていけばな、プロレスをメジャースポーツに出来るんだよ」
ディーノ「……へ、平和に出来ればプロレスはメジャースポーツになるんですか?」
大家「出来るんだよ! 出来るんだよお前。とにかく防衛だ! 防衛していくから! なぁ? 6人タッグのベルト防衛していくから。お前ら。なぁ?」
ディーノ「はい」
大家「次! 絶対に防衛するぞ、相手決まってねぇけどな」
ディーノ「はい」
大家「というわけで……」
ディーノ「大家さん、大丈夫ですか?」
大家「とにかく締めるからお前らついてこいよな。いくぞー! いくぞー! いくぞー!」
ディーノ&ササダンゴ「オー」
全員で「ウィアー#大家帝国ー!」
ディーノ「何なんですかこれ……」
試合後、スクリーンで10.12『DNA10』北沢タウンホール大会の決定カードとして、樋口&中嶋勝彦vs.坂口&梅田が発表された。
第6試合
福田を含めたフルメンバーでのトレインで入場してきたハッピーモーテルは円陣を組んでからリングイン。対するは昨年のユニット総選挙1位のスマイルスカッシュ。ハピモが珍しく奇襲攻撃を仕掛けていくと、逃げるヤスを追いかけた竹下が逆水平チョップ。リング上では遠藤が彰人に飛び付いてのアームドラッグからドロップキックで城外に追いやる。
入れ替わるようにリングに入ってきたアントンがHARASHIMAにショルダータックルを見舞っていくが、伏せたHARASHIMAに躓いてコケたアントン。そこにヤスも入ってくるが、竹下がミサイルキックでまとめて吹っ飛ばす。さらに竹下はヤスにカウンターのダブルチョップ。
そしてスマスカを場外に出して遠藤と二人で抑え付けると、アントンが場外ダイブをしようとするが、またもコケて失敗。リング上に戻ったハピモとスマスカだが、トリプルブレーンバスターで投げたハピモ。アントンはヤスのバンダナを奪い取ると、それでペチペチ叩いてから自らの頭に巻いてリッキー・スティムボードみたいになる。
彰人が遠藤に逆水平チョップからカウンターエルボー、エルボードロップと決めてからHARASHIMAにタッチ。レッグドロップを落としたHARASHIMAは串刺しエルボーから遠藤をセカンドロープの上に寝かせてからフットスタンプを落とす。
さらにヤスと彰人がトレイン攻撃を決めると、彰人のボディスラムからヤスがシルバーブレットを投下。ヤスはマンハッタンドロップから遠藤をトップロープに一度叩き付けてバウンドさせてからブレーンバスター。さらに耳元で絶叫してからの逆エビ固め。どうにかロープに逃れた遠藤にヤスはロケットパンチを発射するが、遠藤もカウンターのドロップキック。
ようやくタッチを受けた竹下は逆水平チョップからヤスをk-なーに力一杯投げつけるとゼロ戦キックを叩き込む。ヤスもチンクラッシャーを返すとHARASHIMAにタッチ。ダイビング・カンフーキックから串刺しフロントキックを叩き込んだHARASHIMAは、竹下をコーナーに乗せると雪崩式ブレーンバスター。だが、そこからHARASHIMAをぶっこ抜いた竹下がブレーンバスターを返す。
エルボー合戦からミドルキックを打っていったHARASHIMAに対し、竹下はフォアアームで対抗。強烈な逆水平チョップからラリアットを狙った竹下だが、相打ちに持ち込んだHARASHIMAはカウンターのジャンピングハイ。だが、竹下も返す刀でラリアット。
10分経過し、アントンと彰人がリングイン。エルボーからロープに振った彰人だが、アントンはテーズプレス。しかし足に絡みついた彰人はアンクルホールド。そして握手をした両者はそのまま相手の手首を握ってのエルボー合戦を展開。
そこからバックドロップで投げたアントンは串刺し攻撃を狙うが、彰人はヒザへの低空ドロップキックから俵返し。タッチを受けたヤスだが、遠藤がスワンダイブ式エルボーアタック。ヤスの延髄斬りをかわしてコンプリート・ショットで叩き付けた遠藤はその場飛びムーンサルト。
さらにHARASHIMAと彰人が入ってくると、アントンと竹下も入ってきてハピモが3人同時に南部式ナックルからのバイオニックエルボー。そして遠藤がヤスにムーンサルトプレス。ヤスがかわすと着地した遠藤だが、ヤスがウラカンホイップで投げたところにHARASHIMAがスワンダイブ式ボディプレス。
さらにヤスと彰人が3Dを決めると、ヤスは遠藤の顔面に低空ドロップキック。ヤスはツームストンパイルドライバーを狙ったが、逆に持ち上げた遠藤。ヤスはコーナーに押し込んで串刺し攻撃を狙ったが、遠藤がかわすと竹下が走り込んできた串刺しフロントキック。
さらに垂直落下式ブレーンバスターで叩き付けると、続けて遠藤がぶっこ抜きブレーンバスターで叩き付けてからのトーチャーラックボムで叩き付けて3カウント。
遠藤がヤスから3カウントを奪ってハッピーモーテルが勝利。すると、そこにKO-D6人タッグ王者チームとなった#大家帝国が入って来る。リングに上がった大家は「おめでとう。次期挑戦者決定戦に勝利、おめでとう! 遠藤! お前最近まで足ケガして長期欠場してたらしいじゃねぇか。その間に周りのみんなに追い抜かされ、冷やかされ、悲しかっただろう。辛かっただろう。その気持ち、俺はよく分かる! 遠藤、テメー! テメーのその気持ち全部ぶっ潰す! 俺は出る杭を打つ! それが俺のやり方だ。GM、こいつらと次期……タイトルマッチ組め!」と要求。
「お、おう……」とかなり面食らった様子のGMがハッピーモーテルに挑戦するかどうか確認すると、遠藤が「えーとですね、審議の結果……断るわけないでしょうが! やりましょうよ」と承諾。そこでGMが#大家帝国vs.ハッピーモーテルのKO-D6人タッグ戦を決定するが、日時と場所に関しては総選挙の結果発表を待って決定するという言うと、大家は「何、勝手に決めてんだよ! 何勝手に決めてんだって言ってるんだよ!」と食ってかかる。
苦笑いするGMに大家「だったらそれでいいよ。そんなに挑戦したいんだったら挑戦受けてやるよ! 挑戦受けてやる。俺たちが#大家帝国だからな! プロレスをメジャースポーツにするために、日々頑張っております! ベルトを防衛すること、それがプロレスをメジャースポーツにするために必要な第一歩だと思っております。いくぞー!」と締めようとする。
だが、アントンが「おいおい、常識を持て。お前、いまセミファイナルで行われていたのはハッピーモーテルvs.スマイルスカッシュの激戦だよ。それを制したハッピーモーテルが気持ち良くリングに立っているときに、お前どのツラ下げて来ているんだよ! この場は我々が締めるのが当然でしょう」と言い放つ。それを聞いた大家は「お前の言うことは一理ある。だったらな、お前が締めろ! いくぞー! ウィーアー#大家……」と言ったところでアントンがスタナーをお見舞い! リング上から#大家帝国を排除してハッピーモーテルがリングを占拠する中、ディーノはセコンドの井上を凌辱した。
<試合後コメント>
ハッピーモーテル
アントン「今日の試合の総括、まず我々のリーダーである福田洋のほうからまとめてもらいます」
福田「はい。えー、みんなよく頑張っていました。通信簿で言うと『大変良い』が並びましたね。とくに監督」
アントン「私? ありがとうございます(苦笑)。私は見ていてトーチャーラックボム、いい感じで回ってたね」
遠藤「回りました」
アントン「あれ見てて俺が失神しそうになったからね」
福田「あと竹ちゃんのクローズラインね。すごかったね」
竹下「最近はクローズラインの調子がいいっすよ。これには理由があるんです」
福田「何ですか?」
竹下「佐々木大輔選手に褒められたいです。『クローズラインの威力がすごい』って」
アントン「竹ちゃんとか俺とか遠藤、福田も含め、褒められると伸びる人間なんですよ。怒られると縮む人間なんです。皆さん本当、褒めてください」
竹下「1か月前くらいにカリスマに褒められてからね、何かが宿ってるんです」
福田「確かにそうだね」
アントン「俺も福田なんかが褒めてくれれば、俺の技がすごいことになる」
竹下「鯔背だねぇ」
アントン「ほら! 鯔背いただきました。……何ですかコレ?(笑)」
ーー試合後には#大家帝国から(KO-D6人タッグに)挑戦しなさいと……
アントン「記者のほうから話を転がせという、この感じ。いいですね」
福田「いいですね。で、何?」
アントン「大家帝国に関して言えばですね、非常にバブリーな感じで勝利をもぎ取ってチャンピオンになりました。大家健についてはですね、結構我々知っているので。声が大きくなれば大きくなるほど薄っぺらくなるっていうのを知っているんですよ。なので、むしろ怖いのは他の二人ですね。とくにマッスル坂井は平気でベンチプレス……マッスル坂井じゃないや!(笑)……まぁマッスル坂井はね、ベンチプレスをノーモーションで150あげますから」
福田「いや〜、めっちゃ強いですからね」
アントン「めっちゃ強いんですよ。現状で力の使い方を間違えているだけなんです、あの選手は。プロレスがうまくないだけで」
福田「うまくないだけで体はすっげー強い」
アントン「だからそこをねプロレスをうまくされちゃうと結構厳しいんです」
竹下「プロレスそんなにうまくないじゃないですか。でも力すっごい強いんですよ。だからあれプロレスできない分、危ない技とか仕掛けてくるんですよ」
アントン&福田「ワハハハハハ」
竹下「だからね、どっちかと言うと綱渡りのような試合になりますよ。間違いなく。やるかやられるかの全面戦争だこの野郎!」
アントン「やってやんのか?」
遠藤「あぁ!」
アントン「全面戦争だよ。何が帝国だよ。3人しかいねぇのに帝国ってどういうことだよ。モーテルくらいがちょうどいいよな!」
福田「なぁ〜」
アントン「そんな僕らを皆さん褒めながら応援すれば、我々必ずベルト獲ると思いますので」
竹下「褒めてくれ!」
アントン「もっと褒めてくれ!」
福田「誰か褒める人は?」
アントン「加藤さん、褒めてくれ!」
週刊プロレス加藤記者「100点満点でした」
アントン「何がだよ! 何の数値が100点満点なんだよ。どの辺が?」
加藤記者「いや、顔が」
アントン「顔ね」
福田「確かに」
遠藤「そりゃあ、ねぇ」
竹下「鯔背だねぇ」
アントン「というわけで(苦笑)、まぁ余裕ですよ。余裕ではないんですけど。厳しい闘いになるとは思います。でも何と言うか……強いんで、二人(=竹下と遠藤)が。大丈夫です」
第7試合
両国大会で兄貴であるKUDOに勝利してKO-D無差別級王座を初戴冠した坂口征夫。初防衛戦の相手は春日部大会で坂口からピンフォールを奪った佐々木大輔。飯伏、宮武と新生ゴールデン☆ストームライダーズを結成して以来、カリスマ化した佐々木は、宮武が押す台車に乗って入場。カリスマを深厚している飯伏も後ろから祈りを捧げる。一方、坂口は松葉杖姿で登場したKUDOと抱き合い、気合いを入れてからリングイン。
試合開始のゴングが鳴ると、緊張感から場内が静寂に包まれる。すると佐々木は谷津ガードでプレッシャーかけていきタックル。これを坂口が切ると、ひとまず離れた佐々木。もう一度タックルを仕掛けた佐々木だが、ガブった坂口。佐々木は背後に回るが、坂口が前転して脱出。
猪木-アリの体勢からアリキックを出していった坂口だが、坂口はフットスタンプ・パスガードから立ち上がった佐々木にボディブロー。佐々木はまたもタックルを仕掛けるが、坂口は腕を取ってスタンディングのアームロック。だが、佐々木はそのままボディスラムのようなカタチで坂口を場外に落とす。
すかさず佐々木はトペを狙ってダッシュするが、坂口はロープをくぐった瞬間にハイキックで迎撃。場外に落ちた佐々木を蹴り飛ばした坂口は、エプロンに上がるとランニングロー。しかし佐々木はセコンドの宮武を盾に防御。坂口は宮武に八つ当たりするが、佐々木はニークラッシャーで坂口をイスに叩き付けるとリングに戻す。
佐々木はレッグロックから坂口の左ヒザをマットに叩き付けるとローキック。坂口もどうにか反撃しようとするが、左ヒザのダメージでうずくまってしまう。すかさずドラゴンスクリューを決めた佐々木は左ヒザにヒップトスを落とすと、エプロンに出てロープ越しのドラゴンスクリュー。
裏足4の字固めに捉えた佐々木だが、坂口はロープに逃れる。立ち上がることもままならない坂口に対し、左足を蹴り飛ばしていった佐々木だが、坂口もどうにか右足でのローキックを返して佐々木を蹴り倒す。さらにドラスクを狙った佐々木に飛びヒザを叩き込んだ坂口がジャンピングミドルで場外に出すと、今度こそエプロンからランニングローを叩き込む。
自ら左ヒザを叩いて気合いを入れた坂口は佐々木をリングに戻すと、ランニングミドルを叩き込む。さらに掌底からスーパーマンエルボーを叩き込んだ坂口はカウンターの払い腰からチキンウイング・アームロック。どうにかロープに逃れた佐々木だが、坂口は左ミドルの連打から右ミドルで倒す。
ランニングローをキャッチした佐々木はドラゴンスープレックスで投げ捨てると、コーナーに登ってダイビング・エルボードロップ。これをかわして自爆させた坂口はエルボー。佐々木もエルボーで応戦すると、坂口はミドルキック。佐々木はボディブローの連打からパンチを狙ったが、坂口はカウンターの飛び付き腕十字。
佐々木もクロスフェースで切り返すが、坂口は横回転して腕十字で切り返す。佐々木は立ち上がって坂口の顔面を踏んで脱出すると、顔面への低空ドロップキック。15分が経過して坂口の顔面を踏みつけた佐々木は「どうしたオイ!」と挑発。坂口は怒りの高速タックルからマウントを取るとパウンドやマウントエルボーを落としていく。
ナックル攻撃を注意するレフェリーを突き飛ばし、セコンドの高梨が「落ち着け!」と叫ぶが、坂口は佐々木を引き起こすとハイキックを叩き込む。ダウンカウント9でどうにか立ち上がった佐々木は坂口の串刺し攻撃をかわしてエプロンに出すとトラースキックで場外に転落させてからトペ・スイシーダを発射。
佐々木をイスに座らせた佐々木は人差し指を突き上げると、コーナーに登ってダイビングバックエルボーを発射。坂口をリングに戻した佐々木はキークラッシャーで叩き付けると、カウント2で返した坂口の力を利用してのクロスフェース。どうにかロープを掴んだ坂口。
20分を経過し、佐々木はフィニッシュ宣言。しかし佐々木にミドルキックを叩き込む坂口。佐々木はカウンターのドロップキックから師匠からのペディグリー。さらにNOW OR NEVER(=カナディアンバックブリーカーの体勢からのリバースDDT)でカウント2まで追い込む。
満を持してベトナムドライバーII(=カナディアンバックブリーカーからのシットダウン式フェースバスター)を狙った佐々木だが、背後に逃れた坂口はスリーパー。佐々木は後転してエビ固めで押さえ込むと、キックアウトした坂口に佐々木式ウラカン・ラナ(=両足で相手の頭を挟むように飛び付き、捻りを加えながら丸め込むウラカン)。
辛くもキックアウトした坂口だが、佐々木は串刺しドロップキックから坂口をコーナーに乗せると、雪崩式ペディグリーを狙う。だが、坂口は直角的なエルボーを落として、佐々木をコーナーに逆さ吊りにすると、両手のシュートサインで指差してからKUDOの得意技である断頭台式ダイビング・ダブルニードロップを投下。カウント2で返した佐々木だが坂口はスリーパーに捉えて座らせるとコブラクラッチに。
中指を立てながらどうにか落ちるのを堪える意地を見せた佐々木だが、坂口は顔面にニーを叩き込む。さらに立ち上がった佐々木の背後からジャンピングニー。これでコーナーまで吹っ飛んだ佐々木に神の右膝(=串刺しニー)をブチ込んで3カウント。
エンディング
難敵を下して初防衛に成功した坂口。飯伏と宮武は大の字に倒れたカリスマに祈りを捧げる。腰にベルトを巻いて佐々木を見下ろした坂口はその手を握って握手をすると、佐々木に対して一礼。立ち上がれないカリスマを飯伏と宮武が抱えて引き上げると、GMが「坂口さん、初防衛おめでとうございます。次のタイトルマッチは10月25日、ここ後楽園ホール。総選挙の2位の選手の挑戦を受けてもらいます」と告げる。坂口が2位だった場合は防衛戦の相手を指名出来る。
そこで勝った選手は11.28大阪府立第一大会で総選挙1位の選手を相手に防衛戦を行うのだが、坂口だった1位だった場合は挑戦者を指名する。
坂口は「大丈夫です。2位でも1位でも、3位でも4位でも、やりたい奴全員、順番にかかってこい。全員ぶっ殺してやる」と受けて立つ構え。
そして改めてファンに向けて「まぁ初防衛戦なんですけど、自分なりに言わせてもらうと、また生き残りました。このままこの先もずっとこのリングで生き残ってってやります。やりたい奴誰でもいいよ。片っ端からぶっ殺してやる。かかってこい!」と言ってから「そして兄貴、上がってほしいんですけど」と、記者席からメインを見ていたKUDOを呼び込む。
松葉杖をつきながら歩く姿はまだ痛々しいKUDOだが、リングに上がったKUDOに坂口は「兄貴から譲ってもらったこのベルト守りました。そしてすげーケガかもしれないけど、俺たちから言わせれば大したことないケガです。1日も早く酒呑の真ん中に戻ってきて…それまで俺、こいつ守っているんでもう一丁……1勝1敗なんで、帰ってきた暁には勝負しましょう。お願いします」と言うと、KUDOは「坂口さん! 負けたままで終われねぇんだよ。これからの防衛戦サポートするから、必ず復帰するまでベルト守ってくれ。今日は本当におめでとう!」と返答。
すると高梨が「こんなさ、めでたい日はやっぱり酒盛りでしょう」と言って坂口に缶ビールを渡す(※KUDOと高梨はエナジードリンク)。最後は坂口が「いま言ったよりに、うちら酒呑童子、兄貴が帰ってくるまで自分も兄弟も崩さぬまま突っ走っていってやります。今日は本当にありがとうございました。というわけで、後楽園ホールの皆さんと酒盛りだー!」と叫んで後楽園大会を締めた。
<試合後コメント>
佐々木大輔
「何も……何も見えなくなってしまいました」
ーー未来が見えていたカリスマが、実際にタイトルマッチをやったら何も見えなくなってしまった?
「最後のほうから……何も……見えなくなってしまいました」
ーー勝ちパターンまでは見えていたんですね?
「はい。返された辺りから……なぜでしょう? 何が起こったんでしょうか?」
ーーカリスマ性が足らなかったんですかね?
「……私はこのまままた負け犬の生活に戻るのですか? オイ、カト吉!」
週刊プロレス加藤記者「この先、何が見えますか?」
「だから今! 何も見えねぇって言ってんだろ! オイ! お前、いい加減にしろよ!」
坂口征夫
「生き残りました。両国で兄貴から奪ったベルト、で、兄貴がこういう大きなケガをして欠場の期間も長く、何とか自分の中でこのベルトが兄貴みたいなもので、これを守り続けないといけないし。今日はもう絶対、何が何でも勝たないといけない試合だったんで。まぁ生き残れてよかったです」
ーー地獄の断頭台は……
「やりました。あれは兄貴へのエールみたいな。兄貴が帰ってくるまで。まぁ(KUDOのことを)忘れるお客さんはいないと思いますけど、ああやって自分ら酒呑の中に兄貴がいるよっていうのを試みたかったので使いました」
ーー結構、試合の流れとして苦しい場面が続いたかなという印象ですが。
「そうですね。やっぱり自分の中でのイメージであったキャリアもあるし、引き出しの多い選手だったんで。プラス、今の狂った感じだと何をしてくるのかなっていう。耐えた中で一瞬の隙見るしかないのかなっていうイメージはしていたので。それでも結構ヤバかったですけどね。すごい強くてテクニックのある強い選手でした」
ーー意地でも返すというか、それがKUDO選手への……
「そうですね。やっぱし欠場を発表してから、自分と高梨さんは今日初めて会ったんで。これで(ベルトを)獲られちゃったら兄貴に会わせる顔がないんで」
ーー次の後楽園は総選挙2位の相手。坂口選手が2位であれば指名できるんですけど。そのあとの防衛戦は大阪でのビッグマッチ。
「まぁ大阪っていうのはまだ全然先の話だし。その前に1回勝負しなきゃいけないんで。まぁ2位(の相手)だろうが、自分が2位でも、誰が2位か分からないですけど、誰でもいいっすよ。本当に。殺(や)られる覚悟がある奴は来い。ぶっ殺してやるって感じです」