【全文掲載】ピーター・アーツとAIJのトークショーに老若男女が殺到!「アントニオ猪木選手とスープレックスをやらせていただいた」
5月5日~7日に、日米の映画・コミックなどのポップカルチャーを扱った国内最大の祭典『コミックコンベンション(通称:コミコン)』が大阪に初上陸。その初日に“Mr.K-1"ピーター・アーツがAIJとともにトークショーを開催した。
大阪コミコンでは『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のデロリアンや『バットマン』シリーズのバットモービル、『タイタニック』のジャックとローズのコスチュームなどの展示が行われ、オーランド・ブルームやマイケル・ルーカーなどハリウッドスターが多数来場する世界的イベントにリングが立てられる事が決定。
K-1第1回大会から参加し、アーネスト・ホーストやマイク・ベルナルド、ジェロム・レ・バンナらとの激闘で様々な記録を打ち立てた“Mr. K-1”ピーター・アーツがコミコンのリングに登場することが決まった。昨今は『BreakingDown』のジャッジとしても話題だが、今回は大阪コミコン公式CMのナレーターも務める(K)NoW_NAMEのAIJとともにスペシャルトークショーを開催した。
――本日はよろしくお願いいたします。まずは、自己紹介をお願いします。
ピーター「みなさんこんにちは。ピーターアーツです」
AIJ「本日は通訳もさせていただきます。コミコンのCMのナレーションもやっております、音楽プロデューサーのAIJです。よろしくお願いいたします」
――本日司会進行をさせていただきます、プロレス格闘技メディアバトル・ニュースの伊藤です。よろしくお願いいたします。まずはお二人とも、コミコンの会場にお越しになるのは初めてだと思いますが、実際に来てみていかがでしょうか?
ピーター「すごく小さなころからみていた映画のキャラクターとかがいて、ものすごく楽しいです」
――AIJさんはいかがですか?
AIJ「あ、そうか。今日は通訳しながら僕もですね(笑)僕も楽しんでます。盛り上がりがすごいなと。(この会場に)いてワクワクしますね。うん」
――ここのステージに来る前にバットマンであったりダース・ベイダーであったりとコスプレイヤーさんと撮影されてましたけどテンションはあがりましたか?
ピーター「ものすごく嬉しかったです(満面の笑み)自分がやっぱり見たことのあるキャラクターであり、通常だと周りから写真撮りたいと言われるのですが、今日は僕から撮りたいと言いました」
――目の前にある自衛隊ブースで写真撮影もされてましたね
ピーター「若かったころ、自分はいわゆるソルジャーになりたかった。本当であれば軍隊に行きたかったが、キックボクシングをはじめたので、いわゆる武道の道に行ったんですけど。本当はやりたかったのは、実は自衛隊のような軍隊のお仕事でした」
――そうなんですね!それであれだけの強さをリング上でも発揮しているんですね。ここにいるみなさんは多分現役時代を見られている方も多いと思うので、後ほどその格闘技時代のお話もお聞きできればと思います
ピーター「はい」
――まずは先ほどもありましたが映画をよく見られるとのことですが、普段どのような映画を見ますか?
ピーター「今はちょっと忙しいというのもあり、色んな国を飛び回ってたり他国に行ったりすることも多いのですが、昔見た映画は『ハルク』、『スパイダーマン』、若かったころに見ていました」
――実際ハリウッドスターとかにお友達とかはいらっしゃるんですか?
ピーター「ジョン・トラボルタさんと昔やりとりしていたことはあります。戦ったりもしていた」
――戦ったりした・・・!?
ピーター「(ジョン・トラボルタが)私のファンでじゃれ合う感じで(苦笑)いろんな国で会いました」
――ご自身が映画に出たいと思われたことはなかったんでしょうか?
ピーター「実はオランダで4本の映画に出演しているのですが、わりと忙しかったので広げるということはしなかったです。アメリカのほうで撮影する映画にも誘われたのですが、3か月ほど休まなければいけなくて、長期の休みが取れないのでお断りしました」
――今後ピーターさんの中で映画への出演というのはありますか?
ピーター「今はどんなチャンスにもオープンなので、もし機会があれば是非やりたいと思います」
――いまこの会場で見られてる方々は映画関係者が多数いらっしゃると思いますので、是非オファーをいただけましたらと思います!ちなみにこれは個人的な質問なのですが、ピーター・アーツ選手の入場曲は『パルプフィクション』のミシルルーを使われているんですが、こちらは何か思い出があったりなどするのでしょうか?
ピーター「あの時代の映画が大好きなので、それもあってあの曲を選んでいます」
――ちなみに曲繋がりで、AIJさんは現在大人気アニメのSPY×FAMILYの曲も(K)NoW_NAMEとして担当されていると思うのですが、その作品が大ヒットした影響などはございましたか?
AIJ「SPY×FAMILYは挿入歌を作っているグループが(K)NoW_NAMEと言うのですけど、そのメンバーも僕やってて。近くのお子さんとかがSPY×FAMILYを好きだとちょっと印象が良くなるっていうのはありますね。『ウチの子供が見てます』みたいなことを言われると嬉しいですね」
――AIJさんはドロヘドロとかも歌ってらっしゃったり?
AIJ「(苦笑)ドロヘドロとかご存知の方はいらっしゃいますか?」
――ご存知の方いらっしゃいますよね?
AIJ「(客席の反応みて)あ、結構いらっしゃいますね。ありがとうございます。あっち(ドロヘドロ)は音楽はほとんどやってるんです」
――会場の皆さんからそろそろ聞けと言う空気感を感じてきていますので、K-1時代のお話を聞いていきたいと思うんですけど、一番思い出に残っている試合というのはどの試合でしょうか?
ピーター「やっぱりアンディ・フグ選手との試合が最も記憶に残っている試合です。K-1時代のリング内でもものすごく近い友人だったので。リング内だともうやりあうしかないんですけど、外だと友人だったのですごく思い出に残ってます」
――K-1四天王と呼ばれたアンディ・フグ、アーネスト・ホースト、マイク・ベルナルドはピーターさんにとってどのような存在ですか?
ピーター「やっぱりマイク・ベルナルドは(亡くなってしまったので)ものすごく悲しい思いがあって・・・ですがアーネストは実は会う機会が多いので、ちょくちょく実は最近も会ったりしてます」
――その様子は今後ご自身のYouTubeチャンネル『アーツチャンネル』で公開をされていくことはありますでしょうか?
ピーター「(日本語で)チャンネルトウロクオネガイシマス!まさにそういう機会が増えると思うので、レイ・セフォーとかいろんな選手とかと機会を作って、紹介してゆきたいと思っています」
――ちなみにK-1黄金期を作ってきた選手として、今のK-1をどのように見ていますか?
ピーター「日本はやはり、ライトウェイトの選手がものすごく良くて、ヘビーウェイトの選手があまり伸びていないところはあるのかな、という印象です。とても大きく変化したと思います。これは日本に限らず、世界中のヘビーウェイトのファイターたちは以前よりもちょっと変わってきたかなと。ライトウェイトの方がもっと目立つような試合が多いですね」
――ご自身でヘビー級のファイターを日本に送り込みたいという思いや、日本人ファイターを育てていきたいという思いはありますか?
ピーター「今ちょうど、来年以降に東京でジムを作るような準備をしているので今後海外の選手を呼んだり、日本の選手を育てたりというのはやっていきたいと思っています」
――ちなみにピーターさんは、一時期プロレスをIGFのリングでやられていたと思うんですけど、その時はどういう思いでリングに上がられてたんでしょうか?
ピーター「アントニオ猪木さんがいた時ですよね。初めて、10試合か12試合くらいをやらせていただいて、すごく楽しい試合が出来ました」
――いまここに立ってらっしゃるのはプロレスのリングになりますが、今後またプロレスのリングで試合をしてみたいという思いはありませんでしょうか?
ピーター「何が起きるかわからないので、どんなチャンスにも、基本的にはオープンに考えています」
――Youtubeチャンネルで、明日このリングでプロレスをされるアクトレスガールズの松井珠紗、青野未来、夏葵たちに打撃の指導をされてましたが、彼女たちに才能は感じたりしましたでしょうか?
ピーター「何か月か前に一緒にトレーニングをするきっかけをいただいて、その時にやっぱり相手をした時に、ものすごくパンチングに対してとかキックに対してどうやったらいいのかっていうのを積極的に聞いてくれたので、本人たちはすごくやる気があるという印象を持ちました。そしてやっぱりその中で輝くものも『あ、この子たちあるな』という印象も持ちました」
――K-1にしてもRIZINにしても女子の試合が組まれるようになり盛り上がっていますが、女子選手の育成に興味はありますでしょうか?
ピーター「女性のファイターがどんどんどんどん増えてきていて、娘のウォンタナの試合が5/14にあるんですけど、そういった女性ファイターを応援することも、男性もそう、自分の知識とか経験をとにかくそういった日本のファイターの方々にたくさんたくさんシェアしたいと思っています」
――現在、朝倉未来選手のやられているブレイキングダウンのジャッジを務められていますが、ピーターさんから見てブレイキングダウンはどのように写っているのでしょうか?
ピーター「やっぱりブレイキングダウンさんに出ること自体はものすごく楽しくやらせてもらっているんですが、そもそも試合が1分で完結しなければいけないというので、1分間で勝負を決める。そのいわゆるインパクトというか、ものすごく迫力のある試合なので、それは見ていてエンターテイメントとして、ものすごく面白いなあと思っています」
―― 一時期出場されるという噂もありましたがそれは?
ピーター「そこはちょっと、AIJに聞かないとわからない(苦笑)まあマネジメントが決めることになると思います」
――ちなみにAIJさんも現場にはいらっしゃいますけど、AIJさんは出てみたいという気は?
AIJ「えっとですね、僕はアニソン界でもっとも大きい体をしているんですけど。あ、お茶目な身体をしてるんですけど。あのー、実は誘われたんですよ。やらないですか?って」
――どなたに?
AIJ「溝口(勇児)さんに(苦笑)丁重にお断り致しました。やらないって」
――でも現場にはいらっしゃるので、次回のオーディションなどで巻き込まれる姿というのを僕も楽しみにさせていただいて(笑)
AIJ「いやあの多分ですね、SPY×FAMILYの曲書いてる人がブレイキングダウンでボコボコにって言うのは、ちょっと色んな人に何か迷惑がかかりそうで(苦笑)。出来ないですよね。やりたいけど。うん。現実的にはちょっとね」
――ちなみにお二人ともブレイキングダウンを現場で見られていて興味がある選手だったり才能を感じる選手はいらっしゃいますか?
ピーター「まだちょっと2回ほどしか行ってないので、選手の名前とかしっかり覚えられてはいないんですけど、その場で見た限りレベルの差はありつつも、いい選手もいたっていう印象はありました。やっぱりエンターテイメントとして見ているので、エンターテイメントとしては色んなストーリーがあって1分間のショーを入れて、勝ちか負けかを決めるって言うのは見ててすごく面白いんじゃないかと思います。今後出来ればそういったK-1系の選手とかも入れて盛り上げられたらなっていうのを思ってます」
――先日ちょうど安保瑠輝也さんもK-1ファイター出身としてブレイキングダウンにあがりましたし、今後もK-1ファイターの活躍に期待ですね。ちなみにK-1ファイターで言いますと、明日のRIZINにブアカーオが出ますけども
ピーター「アシタ、イキマス(笑)以前もシリル・アビディが来たりとか懐かしい選手が出てるんですけど、やっぱりこう久しぶりに見る選手だと、どのくらいのトレーニングを普段からしてるかによってもちろん変わるし、人類みな平等に年齢も重ねるので、どんな試合になるかわからないですけど、見ててすごく楽しみではあります。ブアカーオ選手はやっぱりすごく経験値が高いので、その経験値を生かしてやることはものすごく面白い試合になるんじゃないかと思います」
――もちろんその中でピーターさんもRIZINにという言葉も多分出てくると思うんですけれどもご自身はいかがでしょうか?
ピーター「まだちょっと、わからないです」
――明日行かれるってことは解説とかで参加されるんでしょうか?
ピーター「明日は一家で、双子の子供たちと妻と一緒に家族で見に行きます。観戦ですね」
――ちなみに、いつかコミコンのリングで格闘技をやる機会が会った時に、ジャッジや解説をお願いすることは可能なんでしょうか?
ピーター「ぜひぜひ。やらせていただきたいと思います。審査員も」
――AIJさんは今回大阪コミコンのCMナレーションをしていただいてますが、次回このリングステージで歌を披露してもらえますか?
AIJ「あのー。需要ありますかね?僕の歌、どうでしょうか?(大きな拍手が上がり)えー。優しいんですね。コミコンの皆さん。あのーもしもこんなので見てて楽しいのであればいくらでも歌います」
――是非、お二人には次回も出ていただければと思います!ここで残り時間も少なくなってきましたので、お客さんの中から質問を受けられればと思います
――『いっぱい映画をみてるとおっしゃったんですが、一番好きな映画はなんですか?』
ピーター「ドラマシリーズになるんですが、『バイキング』というアイリッシュ系のファイターが出る作品です。そういったシリーズ化したドラマはすごく見ています。よく『スパイダーマン』とかも好きで見ていました」
――『プロレスの技の中で一番すきな技はなんですか?』
ピーター「キックボクシングをメインでやってきているので、きちんとした的確なことは申し上げられないんですけど、過去にMMAの試合にも出てる中で、やっぱり好きなのはキックを使った、ハイキックだったりが自分の好きな技です。猪木選手とスープレックスをちょっとやらせていただいた時はあったので、スープレックスも好きです」
――『今まで戦った相手の中で一番強かったのはだれになりますか?』
ピーター「やっぱりセーム・シュルト選手が一番強かったと思います。あの大きさが尋常じゃないので、リーチも違うし、威力もとにかく違うという印象です」
――『今まで戦うのが怖かった。戦う前に怖かったり寝れなかったりとかはありますか?』
ピーター「昔は戦う時に恐怖を感じたことはありましたが、一番怖いと思った時は、自分の子供たちが試合をするときが一番自分は怖いです。私は一切、今は怖さはもちろんないんですけど、子供たちが試合をする前は一番すごく緊張して怖いなあと思います」
――ご自身が格闘技の怖さを一番知ってらっしゃると思うんですけど、お子さんたちが格闘技を始めると聞いたときはどう思われましたか?
ピーター「子供たちには、実はキックボクシングをやらせたくはなかったんです。なので最初息子にはサッカー、バスケ。娘にはバレエやいろんなことをやらせたときに、結果的に本人たちがやりたいと言ってきたので、個人的にはやらせたくなかったけど、大事なことはスポーツをさせる、スポーツを楽しくエンジョイしてやることだと思っています。基本的にはもう、本人たちがやりたいことをサポートしたいと思っています」
――ありがとうございます。お時間になってしまいましたので最後に集まっていただいているお客さんへ何か一言メッセージをお願いします
ピーター「今日は皆さん来ていただきありがとうございます。今日は大阪コミコンを本当に楽しんでいってください」
――AIJさんからもお願いします
AIJ「CMの声も聞いていただきありがとうございます。大阪コミコンはこれが初だと思うので、また継続的な出来るように皆さんのお力を貸してください。これからも楽しんでいきましょう。今日はありがとうございました」
リング周りに用意された席も満席となり、立ち見で通路まではみ出すほど老若男女が詰めかけたトークショー。この日夜に行われたダブプロレスも会場をわかせ、2日目にはアクトリングとPPPTOKYOが、最終日の7日にはSTARDOMが大阪コミコンのリングを盛り上げる。