“大鵬三世”納谷幸男が『D王』でクリス・ブルックスから金星を挙げ、Bブロックの“台風の目”に!
DDTプロレスが11月12日、エディオンアリーナ大阪第2競技場で『D王 GRAND PRIX 2022 in Osaka』を開催。シングル最強を決める『D王』のBブロックで、“大鵬三世”納谷幸男が元DDT UNIVERSAL王者のクリス・ブルックスから金星を挙げ、“台風の目”として浮上した。
試合はクリスが奇襲を仕掛け、いきなりプレイング・マンティスボムからトペを敢行。リングに戻ると、ダイビング・フットスタンプ、変型卍固めで攻め立てた。納谷は雪崩式ブレーンバスターで豪快に投げ飛ばすと、クリスのチョップと納谷のエルボーの応酬に発展。クリスが張り手を連発すると、納谷はニーリフトを叩き込んで流れが変わった。納谷は座った状態のクリスに再度ヒザを入れると、チョークスラム、そしてバックドロップを見舞って3カウントを奪取。これまでの実績では上のクリスから殊勲の白星をマーク。納谷は11・3横浜では先輩のMAOを破っており、2勝1敗で勝ち点を4に伸ばした。
納谷は「強いクリスに勝てたのは自信になる。俺は一番下にいるんで。1勝1勝を積み重ねて、D王まだまだチャンスあるんで、優勝を目指してやっていくしかない。この自信を、次(11・13京都)のKANON。俺を道連れにしてやるって言ってるらしいけど、道連れにされねぇよ! オマエを蹴落として上に行ってやる。明日楽しみにしとけ」と意気込んだ。一方、1勝2敗(勝ち点2)で厳しい状況となったクリスは「ナヤ、いつからそんなに強くなったの? D王優勝は難しい。でも頑張る」と残り2戦に向け前を向いた。
また、KO-D無差別級王者・樋口和貞はMAOと公式戦で激突。樋口は昨年の「D王」でMAOに敗れており、侮れない相手。MAOはドロップキックで奇襲をかけ場外に落とすと、ラ・ケブラーダを敢行。リングインすると、MAOはエセ骨法仕込みの洗濯バサミで絞め上げた。樋口はかんぬきスープレックスで放り投げると、串刺しラリアット、アバランシュ・ホールドと攻め込むも、再び洗濯バサミに捕まるも、なんとかエスケープ。MAOが旋風脚連発も、樋口がブレーンクロー、すかさずMAOが首固めに丸め込むもカウントは2。MAOは大阪臨海アッパー、樋口がショルダータックルをかますと、MAOが再度大阪臨海アッパーからラ・マヒストラルを狙うと、樋口はよもやのジャパニーズ・レッグロールクラッチで固めて3カウントを奪った。これで樋口は2勝1分けで勝ち点を5に伸ばし、MAOは1勝3敗(2点)で脱落した。
樋口は「MAOはクセ者だった。ただこちらも隠しているものもある。今回ばかりは一つだけMAOの上にいけた。明日(11・13京都)のクリスは強敵。去年も京都でやったけど、去年のリベンジはさせない」とキッパリ。
決勝進出の目がなくなったMAOは「あんな引き出しがあったとは。KO-D無差別を巻く人間はユーモアがあるんだよね。ジャパニーズ・レッグロールクラッチは樋口さんのユーモアだと思う。トップに立つ人は強さ、厳しさ、たくましさ、ユーモアがあるからこそ人がついてくるんだと思う。ひとつまみのユーモアがあるから、KO-D無差別級王者になれるんだよな」と試合を振り返った。そして、「今年のD王はどう頑張っても上がれないんですけど、急に尿路結石、盲腸とかになるかもしれない。MAOが暇だから、MAOが決勝でいいんじゃないってなるかもしれない。明日(11・13京都)の火野裕士戦、絶対に勝ちてぇなぁ。こういうとこで勝てたらおいしい。優勝の望みは捨ててない」とMAO節全開で緊急事態が起きたときの可能性にかけていた。
この結果、Bブロックは樋口と火野が5点で首位に並んだ。この2人に4点の納谷、2点のクリスが続いている。