【試合詳細】9・17 アイスリボンSKIPシティマッチ 安納サオリ&石川奈青 vs ステファニー・バッケル&柳川澄樺 ダリス&神姫楽ミサvs本間多恵&トトロさつき 真琴&星ハム子&キク vs 星いぶき&YuuRI&松下楓歩
『アイスリボン1228 in SKIPシティ』
日程:2022年9月17日(土)
開始:12:00
会場:SKIPシティ多目的ホール
観衆:127人
▼タッグマッチ20分1本勝負
真白優希/○山下りな(フリー)
11分31秒 ラリアット→片エビ固め
チェリー/●櫻井裕子(COLOR'S)
▼タッグマッチ20分1本勝負
ラム会長(666)/●咲蘭
11分18秒 ダブルリスト・アームサルト
尾﨑妹加(フリー)/○朝陽
▼6人タッグマッチ30分1本勝負
真琴(フリー)/○星ハム子/キク
17分09秒 ハルカゼ
星いぶき/YuuRI(ガンバレ☆プロレス)/●松下楓歩
▼タッグマッチ20分1本勝負
○ダリス(CMLL)/神姫楽ミサ(JTO)
11分26秒 セカンドからのダイビングセントーン→片エビ固め
本間多恵(フリー)/●トトロさつき
▼タッグマッチ30分1本勝負
○安納サオリ(フリー)/石川奈青
16分05秒 フロントフルネルソン・スープレックス・ホールド
ステファニー・バッケル(CMLL)/●柳川澄樺(JTO)
安納vsバッケルのICE×∞前哨戦最終ラウンドは安納が勝利!YuuRIの声掛けによりトトロ&YuuRIの絆トーナメント出場が決まった!
第1試合
9月24日後楽園ホール大会に向けての注目カードが揃った今回のSKIPシティ大会。第1試合では後楽園ホール大会でトライアングルリボン王座戦を行う真白が復帰戦でいきなり挑戦者のチェリーとの前哨戦に臨んだ。自ら先発を買って出た真白だが、あっという間にチェリーと櫻井に捕まってしまう。助けに入った山下とのダブル攻撃も櫻井をロープに振ったものの、やることが決まらず山下と言い合っている間に櫻井に反撃を浴びてしまい、さらには櫻井にコブラツイストを決めようとして入り方が分からずに動きが止まったところを逆にコブラツイストを決められてしまうなど、復帰後もそのドタバタぶりは健在。
一方、挑戦者のチェリーはインサイドワークで真白を翻弄していく。真白が目潰しにくるところを、その腕をキャッチすると、真白自身が自爆的に目潰しを浴びてしまう。視力が鈍った真白がレフェリーを松澤さんと勘違いして襲うように仕向けたのもチェリー。この辺のインサイドワークの巧さがタイトル戦ではまると、真白も危ない。最後は山下が櫻井をラリアットで沈め真白の復帰に花を添えた。
試合後、真白は復帰戦のパートナーに山下を指名していたことを明かし、10月30日両国大会で行われる絆トーナメントへのチームとしての出場を打診。しかし山下は「真白は私から勝ってトライアングルベルトを獲ってるんだよ。だから今度は真白が誰かを引っ張ってあげる番になってほしいんだよ。」とマイク。すると真白は何を勘違いしたか「わかりました。では私が先輩で山下さんが後輩ということですね。」と先走る。山下の意図とは違う答えに、山下はたじろぐが、「私たちは組まない。」と真白の成長を認めるからこそ、真白のパートナーになることを断った。
第2試合
10月30日両国大会で行われる絆トーナメントへのエントリーが決まっている会長と咲蘭がタッグを結成し、妹加&朝陽と対戦。張り切る咲蘭が開始早々に朝陽を捕まえて手を踏みつけてのフットスタンプを決めるが、逆に朝陽から同じ技でお返しを受けるばかりか、まさかの妹加からも重量級フットスタンプを浴びてしまう。なんとかドロップキックの連打で反撃し、会長に交代した咲蘭。
会長はいつもの手裏剣攻撃はもちろん、咲蘭との連係も積極的に仕掛けるなど、しっかりと咲蘭をリードしながらタッグチームとしての試合を意識した攻防を展開するが、最後は朝陽が咲蘭を捉え、ネックブリーカードロップからダブルリスト・アームサルトでホールドしてカウント3を奪取した。
第3試合
後楽園大会のセミファイナルでリボンタッグ王座戦を行う真琴とハム子。この日は対角に挑戦者のいぶきがいる前哨戦としての6人タッグに臨んだ。パートナーである志田のTシャツで入場してきたいぶきはYuuRI、楓歩と開始前、握手と見せかけて奇襲を仕掛けると、真琴ら3人をコーナーに叩きつけてのアイストレイン。さらにいぶきが真琴とハム子2人をリング中央に引き出すが、逆にダブルのタックルを浴びてしまう。
さらにエプロンからいぶきの上半身を外に出してハム子が抑え込むと、場外で真琴が助走つきのニーを決め、場外に落ちたいぶきに柄の長いほうきを持ち出したハム子が蹲踞のポーズからいぶきにほうきを振り下ろす。明らかに志田のムーブを意識した王者チームの揺さぶり攻撃だ。めげずに真琴の背中に強烈なダブルチョップを叩き込んだいぶき。真琴のダブルアームスープレックスを浴びるも盛艶のうねりを腹固めで阻止し、ハム子とのだぶるのブレーンバスターをこらえて2人に交互にチョップを叩き込んでいくなど、タイトル獲りへの思いをぶつけていった。最後はハム子が楓歩の猛攻をしのいでのハルカゼでフィニッシュ。
「チャンピオンは最後まであきらめない。やられてもやられても、絶対に私が勝つ。チャンピオンだから。24日はベルトを防衛して、また悔しい思いをさせてやります。」と語るハム子に、いぶきは「ふざけんじゃねえぞ!今日勝ったからって24日、勝てるかどうかわかんないじゃん。悔しい思いをさせるのはこっちだよ。お前からスリー取って、赤いベルトを志田光を一緒に巻いてみせる。」と返した。また試合でハム子と2人で真琴が抱えたいぶきに親としてのお尻ペンペン攻撃を決めたキクが「自分も母としてデビューして本当に大変なことがわかりました。お母さんレスラーとして14年間、続けてきたハム子さんを尊敬しています。自分もレスラーとして強くなりたいし、母としても強くなりたい。」とハム子に絆トーナメントへのエントリーを申し出た。ハム子は「1回目はバニー、2回目はYappy、そしてキクさんですか…私、1回戦勝ったことないんですよ。」と語りながらも「でも私は組みたいと言ってくれる人と組みたい。」とキクの申し出を快く受け入れ、ハム子&キクの絆トーナメント出場が決まった。
第4試合
9月25日お台場で行われるルチャリブレの大会でCMLL日本女子王座戦を行うダリスと本間の前哨戦。試合はトトロvs神姫楽でスタート。トトロから交代した本間は初対戦の神姫楽にいきなり顔面ドロップキックを決めるとキャメルクラッチからの鼻フックと揺さぶり攻撃を仕掛ける。神姫楽は切り返しの串刺しラリアットで反撃するとダリスに交代。本間にチョップを要求したダリスは胸を張って連打を受けるとチョップ1発で本間を倒し、さらにコーナー逆さづりのジャンピングダブルニーを叩き込み、パワーの違いを見せる。
本間も脇固めでダリスの腕を絞め上げ、さらにヘッドシザースドロップから低空ドロップキックをヒットさせるなど、得意のムーブで応戦と一歩も退かない攻防を繰り広げる。最後はダリスとトトロがパワー全開でぶつかり合い、トトロが動くこと雷霆の如しを狙い、ダリスの巨体を抱え上げるも、回転エビ固めで切り返したダリスはドロップキックを決めるとバックフリップからダイビングセントーンを決め一気にトトロからカウント3を奪取。
場外で本間を足止めし、ダリスのアシストに回った神姫楽を「ボニータ!」と笑顔で向かい入れたダリスは試合後、本間と額を突き合わせつつリングを降りた。リングに残ったトトロのもとにYuuRIがマイクを持ってリングに上がると「私は(同じガンプロの)まなせさんを尊敬していて、まなせさんと組んでいるトトロさんの姿を見て、強くたくましく、今の試合も一番印象に残ったのはトトロさんでした。私はまなせさんと比べてキャリアも圧倒的に下かもしれないですけど、逆に若さとキャリアを含めて、自分の可能性は無限大だと思っています。その無限大の可能性にかけてくれませんか?」とトトロに絆トーナメントで組むことを打診。うなずいてYuuRIの思いを聞いていたトトロは「無限大、良い言葉やと思う。やるからには優勝しか狙ってへんけどいい?」と語ると、「もちろんです!いっしょにガンバレを燃やします!」とYuuRI。トトロ&YuuRIの絆トーナメント出場が決まった。
第5試合
後楽園大会メインでICE×∞王座戦を行う安納とバッケルの前哨戦最終ラウンド。前回の9月10日横浜リボンではバッケルのバッケルDDTにフォール負けを喫した安納にとっては1週間後のタイトル戦を前に、これ以上の負けは許されない。試合は9月10日横浜リボン大会でバッケルに絆トーナメントでのタッグを申し出るも、あっさり断られた石川が先発を買って出ると、バッケルも先発に。手四つからグランドに持ち込んだバッケルが石川のバックに回ってのフェイスロックで絞め上げる。
さらにスタンドでの顔面へのクロー攻撃と石川を追い込む。ボディスラムで切り返した石川が安納にタッチ。笑みを浮かべてバックルの足を掴んだ安納は足4の字固めを決める。ロープに逃れたバッケルだが、安納はバッケルの足をロープに絡めると踏みつけからロープに飛んでのスライディングの蹴りを叩き込む。起き上がったバッケルは安納の足をすくい上げて倒すと、首4の字から自ら反転して安納の頭部をガンガンとマットに叩きつけると柳川に交代。
柳川にかかと落としを入れた安納が石川に交代。石川にライダーキックを決めた柳川がバッケルに交代。倒れている石川の顔面を踏みつけたバッケルはギロチンドロップを顔面に入れ、さらにコーナーに詰めて石川の顔面を踏みつける。リング中央に戻すと高速ブレーンバスターからフェイスバスターと徹底して石川の顔面を狙う。石川がカウンターのクロスボディで反撃し、安納につなぐ。安納がミサイルキックをヒットさせるが、バッケルは回り込んでテイクダウンを奪うと腕十字へ。エルボーとチョップの打ち合いから紙の掴み合い、そして安納がビックブーツから延髄ハイ、フィッシャーマンズ・スープレックスを決めれば、バッケルがバックドロップを決め柳川に交代。柳川が串刺しジャンピング、ライダーキック、バッククラッカーから鎌固めへ。ロープに逃れた安納はビックブーツからコーナーに上がる。バッケルがアシストに入ると石川がバッケルと柳川を捕まえ、そこに安納がミサイルキックを決める。
柳川にフィッシャーマンズ・スープレックスを決めた安納は再びバックに回るが、ここでバッケルが安納にチョップを入れ倒れた安納を柳川が丸め込むもカウントは2。さらに1010を決めるとバッケルとのダブルのクローズラインを狙うがこれを逃れた安納はバッケルを柳川にぶつけバッケルに延髄ハイ。柳川の回し蹴りを浴びた安納だがバックに回り込むとジャーマン・スープレックス。さらにカットに入ったバッケルにもジャーマンを決めた。石川がバッケルをカット。安納はダメージの残る柳川を引き起こすとフロントフルネルソン・スープレックスでホールドしカウント3を奪った。
セコンドから受け取ったICE×∞のベルトを手にバッケルを挑発する安納。マイクを手にすると「バッケルよ、欲張りツノ美人のバッケルさんよ。これで2勝2敗やな。でも今日あなたから取れなかったことだけが悔いやわ。でもいいよ。来週の土曜日、24日、後楽園ホールであなたから勝利すればいいだけの話やし。なあバッケル、最後はバッケルのすべてを感じさせてよ。私も私のすべてを感じさせたうえでベルトを守るから。よろしく。」とバッケルに握手の手を差し出した安納だが、バッケルは安納に襲い掛かかる。止めに入るセコンドを無視して安納を引き起こすとにらみ合いから安納の顔面をかきむしり、1人リングを降りた。ここで石川が安納に歩み寄り「私達のタッグ勝ちましたよね。ナイスタッグワークだったと思うんですよ!強くて美しい安納さん、私はまだ美しいだけなんですけど、安納さんと組んで強くて美しいタッグになりたいと思うので、ぜひ絆トーナメント、私と出てください!」と観客よりもセコンドからのブーイングを浴びながら直談判。さらにセコンドに入っていた真白がリングに上がり、安納に「私と組んでもらえませんか?」と申し出た。さらにさらに、この日の対角で対戦した柳川が「実は私、安納さんと同い年なんです。しかも91年2月生まれです。密かに狙っていました。私とぜひタッグを組んでください!」と割って入った。困ったような表情を見せつつ「あー人気やな。どうしよう、モテモテやなあ。」とまんざらではない安納。「じゃあ、ジャンケンして。運を持っている人、私は好きかな。」と自分では決めずに3人のジャンケンにゆだねた。なんだかんだありつつも最終的にジャンケンで勝利したのは柳川。安納もこれを認め、絆トーナメント6組目のエントリーが決まった。また真白と石川はこれで2度、絆トーナメントのタッグパートナーを断られたことでリザーバーに。
ひと段落ついたタイミングで今度はいぶきがリングイン。マイクを手にすると「ちょっといいですか?来週が後楽園ホールなのに、なんで今絆トーナメントで盛り上がっているのかわからないんですけど、自分。」と訴える。これには安納も同意。「でしょ!安納さん、タイトルマッチありますよね。自分もタイトルマッチがあるんですよ。気合入ってるんですよ、24日に。絆トーナメントは10月30日、まだまだじゃないですか!盛り上げていくのは後楽園ホールですよね、皆さん!自分は24日、絶対に志田光と巻いて、そしてICE×∞も巻いちゃって二冠を目指しますよ。あきらめてないってことです。自分はそのベルトも狙っていくので、赤と青も巻いてみせるので。」と後楽園ホール大会をアピールすると同時に改めて安納にも宣戦布告。そしてなぜかいぶきがいきなり「エイエイオー!」で締めるが、最後は安納が改めて全選手を呼び込み「プロレスでハッピー!アイスリボーン!」で大会を締めた。
〈試合後の安納サオリ&石川奈青〉
安納「最後、モテる感じとか、狙われている感じとか、すごい何年か前の以前いた団体の頃をちょっと思い出してしまって、最後締める時、ついそこの締め言葉が出そうになってしまいました、安納です。おい、石川さあ。」
石川「はい! 勝ちましたね、私達!」
安納「なんなん、気合い入れてバッケル見せつけてやるって言ってたのに、メチャクチャやられてるやん。」
石川「いや・・・、そこは安納さんのおかげで無事勝つことができて、本当にありがとうございます。」
安納「絆トーナメントのことも言ってくれて」
石川 「そうなんですよ、 私が一番最初に安納さんに告白したんですよね。」
安納「おい、違うぞ。あなたは先週の横浜ラジアントでバッケルに言ってフラれたから私に来たんでしょ。」
石川「いえいえ!でも、安納さんに初めて言ったのは私じゃないですか(汗)。」
安納「気の多い女、石川奈青でした。」
石川「今回は組めなかったんですけど、次回またあのたんなおたんで組みたいと思います。」
――試合、試合後とバッケル選手からかなり意識されていましたが?
安納「遂に来たかって感じですね。1カ月かけて、バッケルのことを知って、勝って負けて、勝って負けて。お互いに繰り返して、前回私はすごい反省したんで。今日はちょっと違う気持ちでリングに上がったんですけど、この子(=石川)がいるとちょっと調子が狂うところも多々あり。でも、それが心がほっとするところでもあったので。(石川に)今日はありがとう。」
石川「ハッ!ありがとうございます!」
安納「さっきもマイクで言いましたけど、最後はバッケルのすべてを感じたいし、バッケルにも私のすべてを感じてもらいたいし。その上でこのベルトを守って、そして10月、11月、12月ってずーっと守り続けていきたいなって思ってます。バッケル、最後もいっぱいいっぱい楽しんで、9月24日、後楽園にいらしゃったお客様に!このベルト巻いてる姿をまた見てもらいますので。皆さん、お待ちしております!イエイ!」