武藤敬司から「高木、頼むよ」と言われ、高木三四郎がWRESTLE-1のCEOに就任
5月5日(火・祝)に東京・後楽園ホールで行われたWRESTLE-1『WRESTLE-1 TOUR 2015 TRIUMPH』。大会のオープニングで武藤敬司社長が「WRESTLE-1、これからますます飛躍するためにある人物を招き入れることになりました。これからWRESTLE-1の最高経営責任者、CEOに就任した人です。紹介します、カモン!」と呼び込むと、ガラスの割れる音と共に『FIRE』が流れ、DDTの大社長である高木三四郎がスーツ姿で登場! まさかの人物の登場にどよめく場内。リングインして武藤と握手をした高木は「WRESTLE-1の皆様、はじめまして。高木三四郎でございます! このたび5月より株式会社DDTプロレスリングの社長業と兼任という形ではございますが、WRESTLE-1の最高経営責任者、CEOに就任しました! 私が選手、そして登場人物としてこのリングに上がるわけではございません。あくまで裏方としてWRESTLE-1の経営に携わっていきたいと思っています。えー、日産、ルノー、この2つの会社のCEOであるカルロス・ゴーンさんのように、2団体経営者として、このプロレス業界をファンの皆さんと一緒に盛り上げていきたいと思います! よろしくお願いします!」と“WRESTLE-1のCEO”に就任したと挨拶。
プロレス界では前代未聞の出来事だが、高木はCEOに就任した経緯を、これまでWRESTLE-1の経営をしていた人物が諸事情により退任することになり、経営者を武藤のほうで探している中で、3月末頃に武藤から「高木、頼むよ」と“丸投げ”されたと説明。
そこで、まだWRESTLE-1を見たことがなかった高木は4月1日の後楽園大会を密かに視察。「お客さんの熱がすごかったんですよ。とにかく熱のある団体だ」と思ったという。さらに現在のプロレス界でも1、2を争う若い選手が豊富な団体でもあることから“伸びシロ”があると判断。小さいな団体だったDDTを現在のところまで大きくしたノウハウを活かしながら、武藤敬司という世界に通用するスーパースターを御輿に担ぎたいとやる気満々。
DDTの社長であり経営者でもある高木だが、日産とルノーの2つの会社のCEOをやったカルロス・ゴーン氏をお手本に、2つの団体を経営していくことを決意。ただし、WRESTLE-1の試合に出たり、“登場人物の一人”として表舞台に出ることはなく、あくまでもWRESTLE-1では裏方だと強調。DDTの選手をWRESTLE-1に上げたりすることも「それをやっても一過性のものに過ぎない。そんなことじゃなくて、現有戦力で盛り上げていくってことがまず第一」だと語った。
課題としてきちんとした組織づくりをして採算ベースに見合った興行をやっていくことを挙げた高木CEOは、まずは興行数を増やし、地方にもどんどん出て行くことで露出も増やしていくとのこと。ここ最近、後楽園ホール大会に集客に苦戦していたWRESTLE-1だが、祝日だったこの日は超満員札止めとなる1500人を動員(主催者発表)。高木CEOのいう通り、お客さんに熱があるのは確かなだけにその手腕に注目だ。