【全文掲載】四天王プロレスが蘇る!小橋建太vs川田利明vs田上明のトークバトルで“あの頃”を振り返り衝撃エピソード連発!「だからみんな早く体壊したんでしょうね(笑)」

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 15日、東京都・後楽園ホールにて小橋建太プロデュース興行『Fortune Dream 7』が行われ、小橋建太vs川田利明vs田上明のトークバトルが開催された。

 これまでは年に1度行われてきた『Fortune Dream』では、小橋が大物選手たちとのトークバトルを実施することが定番となっており、これまでには長州力、天龍源一郎、佐々木健介、豊田真奈美、蝶野正洋、前田日明と激闘を繰り広げた。
 コロナ禍に入ってから開催されずにいたFDは約3年ぶりの開催。今大会では小橋建太vsスタン・ハンセンのトークバトルが予定され、大きな期待が寄せられていた。
 しかし、ハンセンが新型コロナに罹患して来日が不可能となったため、小橋と同じ時代にハンセンへと立ち向かい、ともに“プロレス四天王”と称された川田利明&田上明が緊急参戦。ファンの期待を裏切らない豪華な3WAYトークバトルが実施された。

――当初ハンセンが登場する予定であったが、急遽このメンバーになった。決まったときにどう思いましたか
小橋「ハンセンがコロナになったって話を聞いて、どうしようと思ったときに、2人の顔が浮かびました。それで連絡を取ったら難しいかなと思ったら、『いいよ~』って(笑)」

――オファーを受けたときはどのような思いだったか
川田「『いいよ』って」
田上「大変ありがたいと思いました。『お願いします』と」

――四天王が揃ったということで、みなさん思い出深いと思うハンセンの話を聞かせてください
小橋「いやぁ~本当に色々やられました(笑)そのお蔭で強くなれたと思っているので、今となっては感謝しています。やはり若手の頃、『ホントになんで俺ばっかりやるんだよ』ってくらいラリアットを(笑)試合やってないのに、セコンドに入ってるのにラリアットするんですよ。なんでかなと思って(笑)前田さんのときにも話しましたけど、前田さんも新日本のときに一番やられたって」

――川田さんも若手時代にハンセンにやられましたか?
川田「うちらはラリアット喰らったら、次の日休みでした。そういう制度があったんです」
小橋「初めて聞いたよ、そんな話!(笑)」
川田「いや、本当の話で。それは若手に限らず」

――えっ、出てましたよね?
田上「休みでしたよ、確かに」
川田「ホントにハンセンは最初来たときにホント衝撃的だった!」
田上「スタンと初めてタッグ組んで、なんか出たんだよね(※世界最強タッグ決定リーグ戦)。そんときブルロープっていうの?それで俺顔バチンバッチンと叩かれて。仲間なのに。リングに上って『ふざけんな!』つったら、ぱっと謝って『ソーリーソーリー♪』って……」

――ハンセンとの対戦の思い出は
田上「イヤだったねぇ……『ウィーーーッ!』が……」
小橋「『youth』なんだって」
田上「俺、ウィーーーッにしか聞こえない(笑)」

――対戦するには嫌な相手だったと
田上「嫌な相手っていうか、嫌いだよな(笑)」

――川田さんはハンセンに相当ひどい目にあったと思いますが、1992年6月5日の日本武道館大会でのハンセン戦はバストバウトを受賞しました
川田「あの頃って、ハンセンとやると殴り合い蹴り合いしかしてなかったんで、それしかやってないのにベストバウトが取れたっていうのはすごいことなんだなって思って。試合終わってから1週間位歩けなかったですね」

――あの試合は小橋さんも田上さんもご覧になっていたと思いますが、いかがでしたか
小橋「あれはすごくいい試合でした。それはよーく覚えてます」
田上「わすれました」

――ちなみに、小橋さんとハンセンの試合については
田上「いや、もぉ……大変だなあって。やんちゃオジサン(笑)」

――そんなハンセンに鍛えられた部分もあると思います
小橋「スタン・ハンセンという大きな壁があったから、やられてもやられても立ち上がっていけたのかなと。だから、尊敬してますよ。僕はハンセンの最後のライバルだと自負していますけども、尊敬もやはりしています。師匠というか、先生だと思ってます。そういうイメージがあります」
川田「ハンセンのラリアットがスゴいってのは知ってるけどね、あなたのラリアットも酷いよ(笑)」
小橋「言わせていただきますけど、川田さんの顔面蹴りも酷かったです(笑)」

――田上さんにとって、小橋さんのラリアットと川田さんの顔面蹴りはどっちが嫌でしたか?
田上「いやぁ、俺も川田の顔面蹴りのほうがイヤだった。小橋のラリアットもエグいけど、川田のはもう、最悪だよ……」
小橋「田上さんは背が高いから」
川田「二度と喰らいたくないのは田上の場外の喉輪落とし!二度と喰らいたくない!(笑)」

――みんなそれぞれの技は嫌だったんですね……
川田「だからみんな早く体壊したんでしょうね(笑)」

――四天王プロレス時代は地方大会でも凄まじい試合をしていました。そのためのコンディション、モチベーションの維持はどのようにしていたのでしょう
川田「それは朝まで呑むことですね。試合の痛みを忘れるために呑んでたのかもしれない」
小橋「僕は違います(笑)僕はやっぱり、会場で受ける声援が……これ真面目に答えますよ?(笑)良い答えを言ってるんじゃなくて、真面目に。ホントに各地方・各会場に行って、大きい会場だろうが小さい会場だろうが、関係なしに応援をしてくれる声っていうのはすごく嬉しかったんで。その声を聞くのが嬉しかった。田上くんはどうですか」
田上「くっさいこと真面目に言ってさぁ、いやだなあ俺は。感じ悪いなぁ~」
(※3人で言い合いになり収拾つかず)
川田「俺は(小橋が)スクワットやるって言うから期待してたんだよ」
小橋「やった。もうやったから!」
川田「出来るんじゃん!」
小橋「実は今日、ふくらはぎを肉離れをしてて、ホントはスクワットできなかったんです。でもSNSで発信してて、『スクワットやりましょう』って。だからやらないわけにはいかなかったんですよ(笑)」
川田「こないだ鶴田さんの大会(※5月31日、ジャンボ鶴田23回忌追善興行)で、同じ控室にいて、タイガー戸口さんが試合終わって来て、ガッチリとテープをしたのを『おい川田!これ外せ!』って(笑)俺は一生懸命やってあげたの。でもガッチリテープを留めちゃうんだよ。外れるわけがない!いくら引っ張っても外れないから『小橋、お前力があるんだから頼むよ』って言ったら『僕ヒザが悪いから出来ません』つったんだ。その小橋が今日スクワットやるっていうから、『なにこの野郎?!』と思って!(笑)」
田上「それは小橋さんが悪いよぉ~」
川田「俺もう60近いのに『おい川田!ヒザ外せ!』って、考えられないよぉ~」

――先輩の川田さんがそう言われてるとき、田上さんはそのときどうしていたんですか
田上「横目で見て、『やばいな』って」
川田「さっき控室で言ってたけど、俺言われたらカチ食らわせてやろうかと思った」
田上「川田さんが、『こんなのマジックテープしてるから外れないよなあ』なんつって、『小橋やってくれよ』っつったら、『いやヒザ悪いんで……』って」
川田「それでスクワットやるっつーんだからなあ?!」
小橋「いや、僕はがんの子供を守る会のためだったらやるよ」
川田「ハッキリ言って戸口さんは守りたくなかったんだろ?」
小橋「いや……んにゃ……戸口さんと会うのも2回目か3回目くらい……」
田上「あのおっさんよう喋るよなあ~」
小橋「公開(のトークショー)でそんなこと言っていいんですか?!(笑)」
田上「ビックリしちゃったよ隣で。よう喋るねえ」

――戸口さんとは、川田さんが一番接点が多かったのではないですか
川田「入った頃は新日本行っちゃってていなかったんですよ。そのあと戻ってきたんですけど誰もいなくなっちゃって。戸口さんまだまだ出来るんだけどなあ」
田上「ああいうおっさん苦手……」

――馬場さん、鶴田さん、天龍さん、三沢さんなど影響を受けた先輩も多いかと思いますが、どなたから強く影響を受けましたか
川田「3人とも影響受けてます。僕の場合は15歳で出会った三沢さんと一緒だったから、それが一番長かったですからね。アニキ的存在と言うか、プロレスをやっててあの人と出会ってなければいろんなことがもっと違う方向いってたんじゃないかと」

――その相手が馬場さん、鶴田さんであったら違ったと
川田「また違いますね」

――小橋さんはいかがですか
小橋「やっぱり3人とも影響受けてます。大きく受けてます。馬場さんはやっぱり、本当の父親のような先輩ですし。本当に口きいてくれなかったんですけど、デビューした日に初めて口をきいてくれて。これが馬場さん流の教育だったのかなと思います。やっぱり三沢さんはやっぱり、入門テスト受けたときに、『控室に挨拶に行け』って言われて行ったときに、挨拶するときに三沢さんはいなかったんです。川田さんは第1試合で試合やってたんで。三沢さんはタイガーマスクでマスク被って試合を見てたんです。それで『よろしくお願いします』って言ったら『がんばれよ』って。ジャンボさんは『よろしくお願いします』って言ったら、『はいは~い』って(笑)でもプロレスは鶴龍対決にすごく影響受けてます」

――田上さんは相撲出身で期待も大きく、馬場さんとのコンビでデビューでしたが、馬場さんの影響は大きいですか
田上「そうですね。やっぱり、師匠ですね。まあ、鶴田さんもアニキみたいなもので色々プロレス教えてくれて。あとのもう1人、カブキさんがプロレス教えてくれてね。天龍さんはあんま教えてくれなかった。イタズラばっかりされて。ロレックス壊されましたからね(笑)」
川田「アロエ食わせてもらったじゃん、アロエ」
田上「酔っ払って。もう酔っ払ってて寝てたらアロエが口の中に入ってきて苦くて起きたんだよ、俺は……」
川田「酔っ払ってホテルに飾ってあったアロエかなんかをちぎって田上の口の中に(笑)」
田上「そういうことばっかする……」

――川田さんは天龍同盟で一緒にいる機会も多かったと思いますが、そういったエピソードは
川田「それが当たり前の世界だったから普通に感じるようようになってた自分がおかしかった」
小橋「あの頃はね、酷いですよ。ホントに。今は時効ですけど、このくらいのジョッキ(※大ジョッキ程度)になみなみと焼酎つがれて、川田さんが僕の方見て、(ジェスチャーで)『一気しろ一気しろ』って。川田さんに『水で割りたいんですけど』って言ったら、『あっ、わりーわりー』って、1滴だけ入れたの(笑)もう、これは飲むしか無いなと思って一気しました。そういう時代ですよね」
川田「小橋はお酒強かったもんな」
小橋「いやいやいや!強い強くないの問題じゃないですよ!(笑)」


――このトークバトルは3WAYですが、1997年のチャンピオン・カーニバルの優勝決定戦は、三沢さん、小橋さん、川田さんの巴戦になりました。ちなみに、田上さんは覚えてますか?
田上「ぜんぜんおぼえてない」

――小橋さんはいかがですか
小橋「覚えてますよ。クジを引いたときに、三沢さんと最初だなと。30分時間切れで、あれで力を使い果たしましたね。川田さんが三沢さんとやって、6分くらい?」
川田「8分くらいやったんだけど……」
小橋「そんな変わんないですよ(笑)んで、早いなぁ~って。回復してないんですよ。なんとか、まだ呼吸も整わないし」
川田「小橋なら回復してるよ。鉄人だもん」
小橋「そんときは鉄人じゃなかったんですぅ~(※拗ねたように)」
川田「オレンジクラッシュの頃か(笑)」
小橋「そうです。恥ずかしいですね(笑)」

――川田さんは振り返っていかがですか
川田「まあラッキーだったってのはあるんですけど、その中で最終的にあのときに『全日本プロレスを見せられたな』って自分の中で思えたんです。頭の中に浮かんだのは、『これが全日本プロレス』ってのができたと思うんです」

――名言が残りましたね
川田「名言かどうかは分からないですけど」

――戦いが終わって思わず出てきた言葉だったと
川田「そうですね」

――小橋さんはその言葉を聞いてどう思いましたか
小橋「僕もその試合、3WAYの試合全部、3人でやった試合が川田さんの言うように、集約されてると思います」

――田上さん、思い出しましたか?
田上「ぜんぜんおぼえてない」

――1995年のベストバウトには三沢&小橋vs川田&田上のタッグマッチが選ばれましたが、その闘いは覚えてますか
田上「おぼえてない」

――小橋さん、川田さんはこの試合については
小橋「95年ですよね?川田さんが三沢さんをフォールした試合……違いましたっけ?」
川田「よう覚えてんなあ。俺も覚えてない」
田上「俺なんて昨日食った飯忘れてるよ」
小橋「そこまで行ってます?!(笑)」
田上「最近ヤバいのよ……」
小橋「いやあ、四天王プロレス時代、1993年に四天王って言葉ができて、2年経ってその試合が賞を受賞できたっていうのも、逆に言えば、2年経ってから受賞したってのはすごいことだなと思いますし」

――川田さんとしてはこの試合のシチュエーションについてはどう思っていましたか
川田「田上は横にいてくれるとホント気を遣わなくていいんで、ガンガンできた。やっぱり三沢さんと組んでるときってどこかで、引っ張ってくれる、1つ上でも先輩は先輩なんで、どこかでそういうところがあったんで。田上の場合はそれがなかったんで伸び伸びできました」

――田上さんは川田さんとのタッグはどうでしたか
田上「一番頼れる、信頼出来るとかそういうのが、なんつーのかねえ?阿つったら吽っつー、阿吽の呼吸だね。呼吸はバッチリなんで」

――それぞれ皆さんリングを離れていて、今現在の互いの活躍を見てどう思いますか
川田「小橋さんがそういう、プロレスにずっと関わってくれてるから、長く続けられてるのは素晴らしいし、繋がりがね、ジムとか経営してるっていうのは。まあ、ホントに入ってきた頃から『僕はそう長く続けられないから、そっちのビジネスをやりたい』っていうのは意欲満々だったんで」
小橋「えっ!?俺……僕がですか?!」
川田「ガタガタになってくると絶対続けられなくなるから、そういう方向にお互いやらなきゃいけないっていうのは若い頃から言ってたから」
田上「すばらしいねえ」
小橋「言ってねーっすよ!(笑)引退すると思ってなかったんですよ。だって、師匠の馬場さんがレスラーのままいなくなった。だから自分も引退する日が来るって思ってなかったから。そういうのは川田さん、お金に困ってないなら……」
川田「そろそろリングに復活したほうがいいんじゃないの?」
小橋「僕は引退しました。田上さんも引退しました。川田さんだけです(笑)来年オファーしていいですか?(笑)フォーチュンドリーム」

――川田さんも田上さんもお店をやっていますが、小橋さんは行かれているんですか?
小橋「川田さんのお店には取材に行きました」
川田「俺ら、『食べに来なくていい』って言ってんですよ。そういうレスラーとか来ると逆に俺が気ぃ遣っちゃうから。こんな偉大な人が来ちゃったらさあ」

――田上さんのところに小橋さんは来ますか?
田上「来るわけがない」
川田「出来た奥さんだから、奥さんは何回か来てくれてるんで」
田上「多分『お前俺の代わりに行ってこいよ』って言ってる」
小橋「いや、あの……(※小橋が口ごもったところで30分フルタイムドローのゴング))」

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