【試合詳細】12・31 RIZINさいたまスーパーアリーナ大会 【バンタム級GP決勝】 【RIZINライト級】ホベルト・サトシ・ソウザvs矢地祐介 斎藤裕vs朝倉未来 那須川天心vs五味隆典 RENAvsパク・シウ シバターvs久保優太 三浦孝太vsYUSHI

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『Yogibo presents RIZIN.33』
日程:2021年12月31日(金)
開始:13:30
会場:埼玉県・さいたまスーパーアリーナ
観衆:22499人

▼RIZIN MMAチャレンジルール(66.0kg):3分3R
○三浦孝太(BRAVE)
1R 3分0秒 TKO(グラウンドキック)
●YUSHI(Potential GYM)

▼RIZIN JAPAN GP 2021 バンタム級トーナメント 準決勝 RIZIN MMAトーナメントルール(61.0kg):5分3R
○朝倉海(トライフォース赤坂)
判定 3-0
●瀧澤謙太(フリー)
※朝倉海がバンタム級GP決勝戦進出

▼RIZIN JAPAN GP 2021 バンタム級トーナメント 準決勝 RIZIN MMAトーナメントルール(61.0kg):5分3R
○扇久保博正(パラエストラ松戸)
判定 3-0
●井上直樹(セラ・ロンゴ・ファイトチーム)
※扇久保博正がバンタム級GP決勝戦進出

▼RIZIN JAPAN GP 2021 バンタム級トーナメント リザーブマッチ RIZIN MMAトーナメントルール(61.0kg):5分3R
○元谷友貴(フリー)
判定 3-0
●金太郎(PANCRASE大阪稲垣組)

▼RIZIN MMAルール(61.0kg):5分3R
●祖根寿麻(ZOOMER)
2R 3分55秒 TKO(レフェリーストップ:グラウンドキック)
○太田忍(パラエストラ柏)

▼RIZIN MMA特別ルール(90.0kg):3分2R
○シバター(フリー)
1R 2分16秒 SUB(テクニカルサブミッション:アームバー)※コーナーストップ
●久保優太(PURGE TOKYO/BRAVE)

▼RIZIN キックボクシングルール(62.0kg):3分3R
●皇治(TEAM ONE)
判定 0-2
○YA-MAN(TARGET SHIBUYA)

▼RIZIN MMAルール(66.0kg):5分3R
○萩原京平(SMOKER GYM)
判定 3-0
●鈴木博昭(BELLWOOD GYM)

▼RIZIN MMAルール(120.0kg):5分3R
●シビサイ頌真(パラエストラ東京/巌流島)
2R 2分9秒 TKO(レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
○関根“シュレック”秀樹(ボンサイブルテリア)

▼RIZIN MMAルール(71.0kg):5分3R
○武田光司(BRAVE)
2R 4分12秒 SUB(タップアウト:アームバー)
●“ブラックパンサー”ベイノア(極真会館)

▼RIZIN 女子MMAルール(49.0kg):5分3R
●浜崎朱加(AACC)
2R 2分50秒 TKO(レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
○伊澤星花(フリー)

▼RIZIN 女子MMAルール(50.0kg):5分3R
●RENA(シーザージム)
判定 0-3
○パク・シウ(KRAZY BEE)

▼RIZIN スタンディングバウト特別ルール:3分2R
△那須川天心(TARGET/Cygames)
2R 終了
△五味隆典(イーストリンカンラスカルジム)

▼RIZIN MMAルール(66.0kg):5分3R
●斎藤裕(パラエストラ小岩)
判定 0-3
○朝倉未来(トライフォース赤坂)

▼RIZINライト級タイトルマッチ RIZIN MMAルール(71.0kg):5分3R
【王者】○ホベルト・サトシ・ソウザ(ボンサイ柔術)
2R 3分30秒 SUB(タップアウト:腕ひしぎ三角固め)
【挑戦者】●矢地祐介(フリー)
※初代王者が初防衛に成功

▼RIZIN JAPAN GP 2021 バンタム級トーナメント 決勝戦 RIZIN MMAトーナメントルール(61.0kg):5分3R
●朝倉海(トライフォース赤坂)
判定 0-3
○扇久保博正(パラエストラ松戸)
※扇久保博正がRIZIN JAPAN GP 2021優勝

扇久保がバンタム級Tを制しリング上で公開プロポーズ!天心が五味とのRIZIN卒業試合を終えて胴上げ!未来が斎藤にリベンジし王座獲りへ!シュレックが涙の大晦日勝利!三浦孝太が衝撃デビュー!

第1試合


 YUSHIが飛び込んでスーパーマンパンチも避けた三浦がローからカーフキック。バランスを崩しながらパンチを振り回していくYUSHIから三浦がテイクダウンを奪おうとするが、暴れたYUSHIがロープの反動をつけて三浦を倒しテイクダウンを奪おうとするも、三浦はそのままフロントチョークで捕らえる。一度落ちたかに見えて三浦が腕を離すが、レフェリーは試合を止めずに再度三浦はフロントチョークで絞り上げる。
 YUSHIは強引に抜けるとフックを三浦の顔面に叩き込んでいき、そのままガードポジションも三浦は三角絞めからそのまま腕ひしぎ。だがYUSHIは殴り続け、三浦は三角絞めを離して腕ひしぎで伸ばす。だがYUSHIは蹴り続け、三浦はこれを離すとサッカーボールキックでロープに吹っ飛ばし、YUSHIはロープにもたれかかりそこへ三浦は追撃のパンチ。これを見てレフェリーが試合を止めた。

 三浦はリングサイドで見ていた父・三浦知良さんへ走り込み抱き合った。

三浦「えー、今日、会場に来てくれた人や今テレビで見てる人、本当にありがとうございます。自分が出るってなった時は、すごい批判の声や誹謗中傷なども来てたんですが、徐々に徐々に応援のメッセージが増えて本当に力になりました。そしてこういうチャンスを与えてくれた榊原さんはじめRIZINの関係者の方、そして格闘技ファンの皆さんありがとうございます。そして何より、お父さんとお母さん、本当にいっぱいちっちゃいときは迷惑かけたにも関わらず、こうやって僕の初めての試合を見に来てくれて本当にありがとう。これから、格闘技界のキングになれるように一生懸命頑張るんで僕のファンになってください。ありがとうございました」

<試合後コメント>

三浦孝太

――試合後の率直な感想は
「ホッとしてますね」

――RIZINのリングの感想は
「想像以上にギリギリも緊張して無くて、逆にそれが心配になったんですけど、リングに立って始まってからは、痛いみたいなのを一切思わなかったんで、『あっ、こういう感じなんだ』って思ってて、流れでいつもやってきたことを出したんで、いつもどおりだなって感じですね」

――サッカーボールキックはフィニッシュとして狙っていた?
「フィニッシュの仕方は、正直パンチで効かせるとかまでは考えてたんですけど、正直サッカーボールキックはそんな簡単にチャンスは来ないだろうなって思って。そのサッカーボールキックの位置に顔が来る過程が一番難しいと思うので、そのチャンスが来るかなって思ってたんですけど……まさかの最後に来たんで、もうとっさに体が動いたって感じですね」

――対戦相手の印象は
「自分、ギロチンは結構得意で、組んだときにチャンスだなと思って、入っててトッ中で相手の力が一瞬抜けて。息もゼエゼエ言ってたのが一瞬切れたんで、落ちたのかなと思った。宮田さんも『落ちた落ちた!』って言ってたんで。『あれ?』って思ったら、そこから回復してきたんで、スゴいなと思って。すごいタフだなあって思いましたね」

――今後の展望は
「今後は正直、自分はまだこのチャンス、“いただいた”って感じで、実績で上り詰めてきたわけではないので、自分としてはこの舞台が自分が一番好きな舞台ですし、目指してる舞台なんで、また話をいただけたらこの舞台でチャンスを掴んでいきたいと思います。そういう感じで、今はとにかくまた練習してコツコツやっていこうかなって感じです」

――試合後にお父様と抱擁を交わしていましたが、どのような言葉をかけられましたか
「ちょっと覚えてないですね(笑)でも『おめでとう』ってのは言ってくれてましたね。細かいこととかは嬉しすぎて覚えてないです」

――フィニッシュとなったサッカーボールキックは練習した?
「正直サッカーボールキックはあんまりやってなくて、パスガードの状態に相手がなったときにやるっていうのは少しやってたんですけど、まさかあの状態でサッカーボールキックになるって想定はしてなかったんで。リング上がったときに自分の平常心でいるために、いつもサッカーの試合の前にアップでやってた動き、サッカーボールキックのストレッチみたいのをやってて、いつでもチャンスが来たらそれでフィニッシュして盛り上げるって気持ちはあったんですけど、練習で細かくサッカーボールキックを狙うっていうのはやってなかったです」

――サッカーボールキックはこれから得意技になっていく?
「まあ、あそこに来たら、ボールのほうが早いんで、あそこに顔が来たらいつでも蹴れるなっていうのは思ったんですけど、あそこに持っていくまでの過程が多分一番難しいと思うんで、その過程をもっと練習して、その場になったら絶対蹴れると思うんで」

――これからの課題
「全体的にまだまだだと思うんで、もっとトップ選手を自分は目指してるんで、BRAVEジムだったりで、これから過信せずにレベルアップしていきたいです」

――特例的なデビュー戦ということで注目度が高くプレッシャーもあったかと思います
「プレッシャーは正直無くて……無いっていうか、結構お父さんとかも、『決まったからには堂々としてろ』って言ってもらってたんで。あんまプレッシャーでヤバいヤバいとかは無く、普通に、平常心のままずっと過ごせたって感じなんで、なんか特別なことをしたとかではないですね」

――フィニッシュ含めて、『カズジュニアがサッカーボールキックで勝利!』といった記事の書かれ方をすると思うが、そういった言われ方・書かれ方は受け入れる?
「全然、自分自身も格闘技っていう競技を、言ったらサッカー界から来て、盛り上げたいなっていうのはありますし、ただ出るだけじゃなくて、こういう舞台に出してもらうってことは、勝つのはもちろんですけど、盛り上げるってところも意識しないといけないと思うんで、そこで盛り上がるために自分の名前がそういうふうに使われてしまうのは、実力がないんで仕方ないんで、全然望むところってとこですね」

――ギロチンのときと三角のときと攻め込んでいたときにセコンドの声は聞こえていたか
「ずっと聞こえてましたし、基本的にギロチン、ホントはあそこで決めたかったんですけど、起き上がってきたときにパウンドもらいたくないなっていうのがあったんで、とっさに。三角はいつも打ち込みとか最初にやるんで、セコンドの声を聞いて三角に切り替えたっていうよりは、とっさに出たって感じです」

――打撃戦になるかと思われたが、意外とグラウンド戦になった
「逆に自分は打撃で最初行って、相手は地下格闘技、キックボクシングで8戦7勝って、世間一般では『地下格だろ』とか、“元ホスト”っていう肩書があったんで、どうしてもそう思われてしまったのかも知れないですけど、全然自分からしてみれば打撃に関しては強いと思っていたんで。でも自分も打撃には自信があったんで、打撃で行って、万が一それで効いちゃったりしたときは自分から積極的にタックル行ったり、総合なんで全て見せられたらなっていうのがあったんで、グラウンドでの練習は結構やってたんで、全然焦りはなかったし、逆に『これなら絶対負けない』って感じでしたね」

――入場時も落ち着いていた
「緊張はなかったですね」

――入場時の寅さんのテーマは最初からアレにしようと決めていた?
「そうですね。寅さんしか無いなって思いました」

――ちなみに、サッカーのときの利き足は
「右足です」

――今日の試合で出したサッカーボールキックは左足でしたが、左のキックは得意ではない?
「得意ではないんですけど、サッカーのときは左にボールが来たら左足も使ってたんで、別にそこは何ら問題ないなって感じでした」

――今日も左足は自然に出た?
「そうですね。右に来ても左に来ても、あそこで多分右足でサッカーボールキックやってたら、サッカーだったらバランス崩れちゃう位置だったんで。ホントにあそこは、サッカーやってた動きが生かされたのかなって感じですね」

――デビュー戦を振り返ってみて、自分で何点くらいを付けたい?
「まあ、点数はちょっと分かんないですけど、でも寝技も打撃も少し見せられたんで、自分の中では良かったのかなっていうのは思うんですけど、でも終わってから想像以上に腕とかが疲れていたんで、もっとそういう、実際だったら5分3Rなんで、それに対応できる身体を徐々に作っていかないとなって思いました」

――サッカーをやっていたときのポジションは
「お父さんと一緒のフォワードです」

――ゴールを決めたときの嬉しさと、今日格闘技の試合で勝ったときの嬉しさはどちらが上?
「正直全然こっちのほうが嬉しくて。なんなら、今まで生きてきて一番嬉しい瞬間でした」

――勝利後、しゃがみこんで指を突き立てるようなポーズをされていましたが、アレはカズダンスと関連がある?
「カズダンスはちょっと悩んだんですけど、やっぱカズダンスっていうのはお父さんが長年サッカーを誰より愛してやってきて、ファンの方と一緒に作り上げてきたものだと思ってるんで、僕がそんな簡単に踊って良いものじゃないのかなっていうのはちょっとあって。なので、最後のポーズくらいは真似させてくれって感じです」

――マイクパフォーマンスも鮮やかでしたが、何を言うかは考えていた?
「いや、一切考えてないです(笑)やっぱ、そうやって応援してもらえる声が増えたときにすごい自分が、こんなにも力になるんだなっていうのを初めて感じて。なので、そうやって自分のことを、2世だったり、親の力って言われるのは自分は仕方のないことだと思っていますし、自分はそれ以外でなにか人に自慢できるものも大してなかったんで。それでも応援してくれる人っていると思うんで、そういう人に応援してもらえたらこれからも頑張れるんで、って気持ちで言わせてもらいました」

――お正月の予定は
「お父さんとお母さんは、『正月、勝ったらコレしようね』とか言ってくれてたんですけど、自分自身は勝っても負けても無傷で帰れると思って無くて、ホント病院で過ごすのを覚悟でいたというか、どうなってもいいと思っていたんで、1月の予定は正直一切決めてないんで、これから決めたいと思います」

――第1試合で試合を終えましたが、これから先の試合は観戦する?
「見ていきます!」

――気になる試合は
「ちょっと今放送しちゃってるかもしれないんですけど、金太郎選手とか自分は好きなんで、できれば見たいと思ってるんですけど……(※三浦のインタビュー中にまさに金太郎vs元谷の試合が行われていた)」

――そんなときにインタビューしてすみません……
「いやいや!全然!(笑)」

――金太郎のどこが好きですか
「自分にないものをすべて持ってるなっていう感じで。自分が真似したくても出来ない生き方ですし、でも自分とは真逆の人生ですけど、すごい今は、格闘技っていう競技に対して、アスリートとして一生懸命やってる姿っていうのにすごいなんか、リスペクトを持ってますし、ファイトスタイルとかも何も恐れずにガンガン行くっていうのにすごい憧れを持っています」

――締め、関節技がハイペースで決まっていきましたが、アレは試合時間が3分だからこそのペース?
「ってよりは、向こうは正直すごい瞬発力とかパワーはあると思ったんですけど、体力は自分のほうが全然あるっていう絶対的な自信があって。なので、最初にガンガン向こうが来て、多分インタビューでも『1RでKOしたい』とか言ってたと思うんで、最初ガンガン来て、いつもどおり普通に対処してたら後半チャンスが来るだろうなと思ってたんで。3分だからってよりは、向こうがガンガン来てくれたんで、自分もそれに合わせてガンガン出来たって感じですね。ただ、あそこで決めないで上取られたパウンドとかが一番嫌だったんで、なんとしても極めるか上を取るかしたいなっていう気持ちでいたんで、あそこはほんとにすべての力を使った感じですね」

――マイクで「昔は迷惑をかけた」という言葉もありましたが、ご両親へメッセージは
「実際今回の舞台も、お父さんやお母さんが偉業を成し遂げてきてくれたから自分は立てたと思ってますし、そういうのは、やっぱ大きくなればなるほどそういう感謝は感じてきてるんですけど、やっぱりちっちゃいときは、お父さんがすごいっていうのは頭にあった中でも、やっぱりお父さんとお母さんが悲しむようなことをしちゃったりとか、学校で問題起こして迷惑かけちゃったりもしてきたんで、それでもこうやって自分を見捨てずに、デビュー戦も見に来てくれて、ああやってリングサイドで応援してくれてるっていうのは本当に感謝したいんで、とにかく今は感謝の言葉しか思い浮かばないですね

――プロデビュー戦に向けて減量も経験したと思いますが、試合を終えた今、一番何を食べたいですか
「もんじゃ焼きっすね(笑)」


YUSHI
――試合後の率直な感想は
「散々カッコいいとこ見せたいって言ってて、ダサいところ見せちゃってすみません。ちょっと悔いが残る試合だったんですけど、応援してくれてる人がたくさんいたんで、絶対こう、意識が飛ぶまではやってやろうと思ってたんで、そこらへんの意地は見せられたかなと思うんですけど、悔しいですね」

――「意識が飛ぶまでは」という言葉が出ましたが、あのギロチンのときには意識を保っていた?
「大分朦朧としてたんですけど、ギリギリで意識があったんで『止めるぞ?!』みたいな審判の声に対して『いや、大丈夫大丈夫』っていうふうにギリギリで言っていた覚えがありますね」

――相手の印象は
「あんなに寝技が上手いと思ってなかったし、力もあんな強いと思ってなかったんで、もっと簡単に逃れられるし、組んで寝技の展開になったら自分が上になってパウンドで倒すっていうプランだったんですけど、あそこまで寝技に……多分、3回位、チョークから三角行って腕ひしぎまで行かれたと思うんですけど、あそこまでキレイに決めてくると思ってなかったんで、単純にすごい強かったなっていう印象ですね」

――ゴングと同時に飛び込んでいったのは元からのゲームプラン?
「そうですね。開始で大技でカッコよく決められたらと思ってたんですけど、そう甘くはなかったですね」

――今後の展望は
「ちょっとまだ今はちゃんと考えられてないですけど、単純に悔しかったんで、もっと強くなりたいって思いました」

――MMAは続けていきますか?
「ずっと格闘家としてやっていきたいとは元々思っていなかったんですけど、ただ負けたまま終わるのもカッコ悪いとは思うんで。今回はホント2~3週間しか試合に向けての練習機会っていうのは無かったんで。チャンスをものにするっていう部分で、2~3習慣の調整で試合に出たんですけど、そんなに甘くなかったなっていうのを感じたんで。向こうは2年くらいガッツリMMA練習してて、初戦だから勝てるかなと思ったんですけど、そんなに甘くなかったなって……逆に自分が人生の厳しさみたいのにぶち当たったなって思ったんで。もっと強くなって、またRIZINの舞台でしっかり勝って、カッコいい姿を見せたいなと思いましたね」

――入場時にはとてもうれしそうに見えた。そのときの気持ちは
「僕の中ですごく、格闘技が大好きで、ちっちゃいときから大晦日は格闘技を見るって決めてて、その夢の舞台自分が立ててるってことの幸せを噛み締めながら入場をしていたんで、楽しそうになっちゃったのかもしれないです。本当にすごく幸せな時間でした」

――対戦相手の三浦選手のお父様・キングカズさんがリングサイドにいましたが、その存在は気になった?
「試合始まる前に見えたんで、ちょっと気になったっすけど、終わったとにハグしていただいて。白いスーツを着ているのに、血だらけの僕にハグしてくれたっていう男気のカッコよさを感じさせてもらったので、国民的スターの息子さんの気持ちの強さも感じましたし、やっぱり国民的スターになる人って、それだけカッコいいんだなっていうのを直々に感じさせてもらったんで、それは幸せな時間でした、それは」

――キングカズさんになにか言葉をかけられましたか
「『よく頑張ったな』だったか……あんときはもう意識朦朧としてたんで、なんて言ってもらったかわからないですけど、ああいうふうにしてもらえたことが嬉しいなあって感じでしたね。ごめんなさい、覚えて無くて」

第2試合


 瀧澤がリングを周り、海がジャブやローで牽制。瀧澤のローに海がワンツーを合わせていき、さらに右フックで追撃も瀧澤は動きを止める。
 再度リングを回る瀧澤に海が右フックからボディー。再度み右フックを打ち込み動きをとめに行くと、向かい合った瀧澤に右ストレートやロー。瀧澤もハイで返していくが、海は打ち終わりを狙っていく。
 海は左ハイで牽制し、ラッシュを仕掛けるが瀧澤は下がっていき、海は飛び込んでボディーから左フック。動きが止まりつつある瀧澤がミドルで牽制するが、海が大ぶり右フックから距離を詰めようとするが瀧澤は右ミドルからバックスピンキック。さらにバックブローを狙うが海は打ち終わりにワンツを合わせていく。
 海はバックスピンを避けて左ハイもガードするとミドルからロー。
 海は距離を詰めきれずに1R終了。

 2R、海はローで牽制しフェイントも瀧澤が右ストレート。これが顔面をカスり海はローで牽制。
 瀧澤がミドルで牽制すると 海がワンツー。ローで牽制をし合うと、瀧澤がソバットを叩き込む。海はロープに吹っ飛ばすが、すぐに距離を詰めると瀧澤がローからハイと牽制して距離を守る。
 瀧澤はリングを回りながらハイを打ち込み、海が右フックから右ストレートをボディに叩き込む。さらに飛び込んでワンツーからアッパも瀧澤はガード。
 瀧澤のバックブローに海がフックを合わせていくが浅い。
 海がミドルを打ち込み、瀧澤もバックスピンキックがボディに炸裂。
 海は右ストレートをボディに狙うが、瀧澤が下がって避けるとロー。海が前に出ようとすると瀧澤が膝を入れて距離を守り、海はフックを打ち込んでいくが瀧澤はガード。
 海はミドルを打ち込みコーナーに押し込もうとするが、瀧澤がリングを周りローの打ち合いから瀧澤が大ぶり右フックもこれは空を切る。
 瀧澤が左のボディからワンツーで前に出るが、海もミドルをキャッチし前に出るが瀧澤が距離を守ったまま2R終了。

 3R、瀧澤がローからバックスピンキック。海が右フックから左のフックをボディに散らしていき、リングを回る瀧澤に再度右フックからボディに散らしてワンツー。これは瀧澤の顔面をカスり、瀧澤はミドルから下がってリングを回る。
 海はアッパー気味の右フックから前に出ようとするが瀧澤は下がる。
 海はワンツーも瀧澤が下がり、打ち終わりにフックを狙うが海はスウェーで避けてワンツー。避けた瀧澤がスピンキックもこれは当たらず。
 瀧澤はミドルも海は飛び込んでアッパーを狙うが遠い。
 瀧澤はスピンキックで牽制し、リングを回り始めた海にワンツー。距離を詰めたとところでお互いカウンターのストレートが顔面を捕らえるが浅い。
 瀧澤のローの打ち終わりに海がワンツーを打ちこむ瀧澤がたたらを踏んで海がラッシュを仕掛けるが、瀧澤はすぐに立ち上がり距離を詰めて打ち合いに。お互い決め手無くローやフックを散らしていき、瀧澤がバックブローも避けてふらついた海にワンツー。海は浅く当たるが、すぐに海がワンツーで捕らえ、瀧澤がふらつくがすぐに瀧澤がフックを振り回していく。海が全てスウェーで避けきり3Rが終了。

判定3-0で海の勝利となった。

第3試合


 井上がローからワンツーで距離を詰めていき、扇久保はミドルで牽制。お互いローの打ち合いから扇久保が前に出てプレッシャーをかけていくと、コーナー際に追い込みローから右フック連打。扇久保は距離をとって避けていくも、井上はワンツーで前に出ていくのをやめない。そのままミドルも、これがローブローとなりタイムストップ。

 再開し、井上がミドルからワンツーも扇久保が下がりローを打ち込んでいく。井上がワンツーの連打から脇へパンチを叩き込み、一瞬扇久保の足が止まるがリングを回るとハイで牽制。
 井上がジャブで様子を見てカーフキック。扇久保が体勢を崩すが、すぐに立ち上がると井上はジャブで前に出る。扇久保は足にダメージがある様子でけんけんすると、井上が前に出ようとするが扇久保がタックルでテイクダウンを奪おうとするも、井上が上を取りパウンド連打からハーフガードで肘を落としていく。
 ガードを固めようとする扇久保の側頭部に肘打ち連打も、足を伸ばして距離を取り立ち上がった扇久保が大ぶりの左右のフック。ガードした井上がワンツーも、扇久保がタックルもこれを切った井上がボディに膝。一度距離をとった扇久保がワンツーをかわしてロー。
 扇久保はタックルもバックを取った井上が腕を取ろうとするが、ガードした扇久保を見てチョークを狙うも扇久保はガード。そのまま極めきれず1R終了。

 2R、井上はローからワンツー。扇久保も打ち終わりにワンツーを狙っていき、前に出ようとした井上を前蹴りで牽制。
 井上はジャブも扇久保はロー。さらにワンツーも下がって避けた井上がワンツーから膝。キャッチした扇久保だったが、そのまま押し倒した井上がサイドポジションからマウントをとり、肘を落としてくが扇久保は亀になり回転して逃れるも、井上が三角締めを狙うが扇久保が潰して耐える。
 ガードポジションの扇久保が肩固めも井上は逃れるも扇久保は追撃のパウンドからバックを取って胴締めフェイスロック。腕を入れて逃れた井上にパウンドを落としていくがここで2R終了。

 3R、井上がローからワンツー。扇久保がタックルでロープに押し込み離れ際にアッパーからタックルも、井上の下半身がロープの外に出てしまう。
 リングに戻って立ち上がった井上を離した扇久保がワンツーから前に出てタックルでコーナーに押し込みバックドロップ気味にテイクダウンを奪うとマウントを取る。亀になろうとした井上に扇久保は肩固め。回転して逃れようとした井上にフロントチョークを仕掛け、これを離すとバックを取り胴締めスリーパーを狙う。そのまま仰向けにさせるとスリーパーを狙うが、これを離して顔面に膝蹴りからスリーパーを狙うが、回転して逃れようとした井上に再度スリーパーを狙う。だが井上がそのまま耐えて3R終了。

判定3-0で扇久保が勝利した。

<試合後コメント>

井上直樹
――試合後の率直な感想は
「無事です。はい」

――相手の印象は
「いやまあ、そう来るだろうなあと思って、来た。そんな感じだと思いました」

――今後の展望は
「ホントにずっと勝ってきて、ここで負けてしまったんで、全然、ホントに1から練習を見直して頑張らないといけないと思います」

――井上選手にとってのバンタム級トーナメントとはどういうものだったか
「自分の力を勝って証明して世界に行けるレベルでありたかったですけど、負けちゃったんでまた頑張るかなって感じですね」

――序盤は打撃でペースを握っていたが、後半でテイクダウンを許した要因は
「全然練習不足だなと思います。自分の力が出せなかったことと、作戦がもうちょっと試合の中で考えるべきだったなと思いました」

第4試合


 元谷が前に出てハイキックで牽制し、ローから目に出るが金太郎が下がる。元谷はミドルを打ち込むが金太郎は左右のジャブで距離を取る。
 元谷が前に出るが金太郎がワンツーで動きを止め、前に出ようとすると元谷がジャブで動きを止めハイキック。打ち終わりに金太郎がワンツーから前に出て膝も、元谷がミドルから前に出てロープに押し込み前蹴りからバックブロー。避けた金太郎とローの打ち合いから金太郎がハイ。ガードした元谷が蹴りつけると左右のワンツー。お互いパンチを振り回すが当てきれずに距離を取る。
 金太郎うがストレートで牽制し、膝を出すが元谷も膝を合わせる。
 金太郎がワンツーも元谷は避けると前蹴り連打から膝。元やがコーナーに押し込みバックを取り、そのまま振り回しテイクダウンを奪うとスリーパーを狙う。回転して逃れた金太郎が上を取ろうとするが、元谷がフロントチョークから腕ひしぎを狙うも金太郎は起き上がりサッカーボールキックで逃れパウンドを狙うが、元谷がガードすると金太王は立ち上がりスタンドを要求。
 元谷がローを打つと金太郎が右フック。ガードした元谷に左フックを打ち込み向き合うが、ここで1R終了。

 2R、元谷がローを狙うが金太郎が下がる。金太郎が前に出るが、元谷が体勢を切り返しロープ際で絡み合うが一度距離を取る。
 両者ローで牽制し、金太郎が前に出ようとするが元谷がラッシュを仕掛けロープに押し込むとそのままクリンチしテイクダウンを狙う。元谷は胴締めスリーパーの体勢になるが、金太郎が抜けてスタンドへ。

 金太郎がハイも元谷が打ち終わりにボディ。元谷のローに金太郎が右ストレートを合わせていきここで2R終了。

 3R、元谷がローで牽制しミドル。金太郎が右ストレートで牽制し、元谷がミドル連打からロー。金太郎もミドルを返すがこれがローブローになりタイムストップ。

 再開し、金太郎がジャブで前に出るが元谷がミドル。金太郎はワンツーで牽制し、元谷が前に出ようとしたところに右フックが当たる。
 元谷はガードを上げていき、金太郎がミドルとローを散らしていくとお互い距離を見合いながら一進一退の攻防。金太郎がプレッシャーを掛けてロープを背負わせフックが顔面を捕らえるが浅い。金太郎がワンツーも元谷は動じず、膝の相打ちから元谷が前蹴り連打から前に出てパンチの打ち合いも、金太郎が手数を多く仕掛けたところで試合終了。

判定3-0で元谷が勝利した。

<試合後コメント>

元谷友貴
――試合後の率直な感想は
「ホント、金太郎選手、すごく強かったです。しっかり勝ててよかったと思います」

――相手の印象は
「やっぱり印象通り、打撃が強くて、圧力があって、一発あるなと思いました」

――トーナメント決勝は朝倉海選手と扇久保選手になったことについて
「試合に出て、そうなるかなと思いました」

――今後の展望は
「今後まだまだ力不足なんで、しっかり少しずつ力をつけて上の選手をやっつけていきたいと思います」

――金太郎選手と闘ってみて、想像以上だった部分、以下だった部分はどこだったか
「想像以下ってことはないですけど、打撃は圧力あるなって試合前から思ってて。一発もらったりもしたんで、不用意にもらうと危ないなって感じはしました」

――差がついた部分はどこだったか
「打撃、今回パンチ出せてなかったですけど、蹴りはローと前蹴りをしっかり入れて、ラウンドごとに1R、2R、テイクダウン取ってポジション取れたことかなと思います」

――前回の試合の反省点は活かせた?
「そうですね。前回、悪かった流れ、相手のペースに持っていかれないように最初から自分のペースで作ったんで、良かったと思います」

――年末大晦日に勝利したのは久しぶりですが、今のお気持ちは
「ここ2年くらいかな?年末負けて、いい気持ちじゃなかったんで、久しぶりにゆっくり過ごせるかなと思います」


金太郎
――試合後の率直な感想は
「ちょっと、あんまりどこで負けたかあんまり分かってないです」

――相手の印象は
「自分の印象とはあまり変わらなかったです」

――判定に納得していない?
「いや、試合中に、ダメージ的には全然なかったんで、自分は試合中はいい感じに進めてると思ってたんですけど、自分の考えでそれを進めてしまって、最後ちょっとそれを、負けてるっていうのを分かってなかったと言うか、自分の中ではいい感じに行けてると思ってたんで、そこは自分と周りから見たときのかみ合わせが違ったのかなって。だから、どこで負けたかあんまり分かってないです」

――今後の展望は
「うーん、全然わからないです」

――このバンタム級GPに参加したことについて
「夢のある1年だったなって。1回戦勝って、2回戦井上選手に負けたんですけど、チャンスとしてリザーブに選ばれて、なんて言うんかな。とりあえず勝ちたかったなって。あんまり自分の中では、整理ができない感じです」

第5試合


 両者様子を見合いロープ際になると、太田がテイクダウンを奪いフロントチョークから顔面に膝を連打。チョークを離さないまま立ち上がると、そのまま回転しテイクダウンを奪うと首を捻りながらサイドポジションへ。
 祖根は下から腕十字を狙うが、太田はバスターで逃れようとするが祖根は離さない。太田は再度バスターで逃れるとガードポジションからハーフガードとなり、亀になった祖根にフロントチョークから顔面に膝。嫌がった祖根のバックを取るが、足を取ろうとしたところで1R終了。

 2R、ジャブで牽制した太田がバックブロー。後ろに倒れた祖根へパウンドでトドメを刺そうとするが、祖根が足を取って逃れ組み付いていく。太田はサイドポジションになり、顔面に膝からフロントチョークで絞り上げる。これを離して顔面に膝連打。上半身をロープ外に出した祖根にパウンドを落としていくが、これはレフェリーが注意しリングへ。
 太田が顔面に膝連打からサッカーボールキック連打。続けてパウンド連打から踏みつけを行い、動けない祖根を見てレフェリーが試合を止めた。

太田「会場の皆さん、判定ダメだよKOじゃなきゃ!会見ででかいこと言って、1R、KOって言ってましたけど、2Rになっちゃいました。もっともっと頑張ります。そして対戦していただいた祖根選手ほんとにありがとうございます。前回の試合から一ヶ月しか無くても対戦してくれてほんとにありがとうございます。僕が試合前に大先輩扇久保さんが優勝候補の井上選手を倒してバンタム級トーナメントの決勝に進出しました。パラエストラ松戸の扇久保選手応援よろしくお願いします!ありがとうございました!」

<試合後コメント>

祖根寿麻
――試合後の率直な感想は
「やっぱり、レスリングオリンピックメダリストってことで、投げが強かったです」

――相手の印象は
「この展開から投げられるんだっていうのがあって、予想以上でしたね」

――初のRIZIN大晦日でした
「やっぱ、すごくいい舞台に立たせてもらってすごく感動しました」

――今後の展望は
「もう、勝っても負けても新しい夢の方に向かうってことは決めてたので、今回で選手としては一線を退こうかなと思ってます」

――新しい夢というのは
「格闘技には携わっていくんですけど、ジムの経営をして、格闘技を頑張ってる子達に格闘技をしながら稼げる環境を作っていくというのが僕の新しい夢です」

――大晦日も含めてRIZINでの日々を振り返っていかがですか
「格闘技のプロをやって13年はすごく充実した日々で、大晦日RIZINに出させてもらっていい格闘技人生を過ごせたなと思います」

――格闘技キャリアの中で得たもののなにを後輩たちに伝えていきたいか
「僕は格闘技を教えられるっていうのは、あまり上手いほうじゃないと思っているので、僕も経験したことは、やっぱり格闘技だけじゃ食べていけないのが若い子たちにもあると思うんで、僕が補って格闘技に専念できる環境を作ってあげたらもっと強い子が生まれるんだろうなと思うんで、そこを頑張っていきたいと思います」

太田忍
――試合後の率直な感想は
「一安心っていうのが一番で、バンタム級のトーナメントをやってる中でバンタム級のカードを組んでいただいたことの意味を理解した上で試合に臨んだつもりだったので、試合前から言われていたように、RIZINの中で中堅選手って言われている祖根選手との対戦で勝たなければ意味がないと思って臨んだ試合だったので、それなりに一本で勝ちたかったですけど……あ、KOか。TKOで勝てたっていうのはまずまず良かったと思います」

――相手の印象は
「本当に打撃が強いってイメージだったので、プレッシャーっていうのは感じてましたし
僕のリズムになるっていうのも思っていたので、そのとおりの試合ができたかなと思います」

――満員の会場の雰囲気はどうだったか
「試合中とか試合前っていうのは感じないって言ったらアレなんですけど、終わったあと』に気持ちよくなって、五味選手の『判定ダメだよKOじゃなきゃ!』って使ってしまうくらい気持ちよかったです(笑)」

――今後の展望は
「今回の試合、勝つことが出来たので、1年を通してですけど、急に今のトップの選手っていうのは自分の今の状況を客観的に見て、もっともっとやってかなきゃいけないと思っているので、1年かけてトップ戦線に絡んでいけたらと思ってます。また、本当は一本獲りたかったんですけど、練習してきたことをすべて出せたわけではないですし、僕のやりたかった試合ができたわけでもないので。サッカーボールキックとか踏みつけの練習は出来ないので、その練習しなかった技で勝ってしまった。嬉しい、すごく嬉しいんですけど、練習してきた技で決めたかったという気持ちがあるので、今度はしっかり練習した技で決められるような試合したいなと思います」

――かんぬきからの反り投げ、がぶってからの首の絞りなどグレコローマンを応用した技を使っていた印象があった
「その時の流れ、その時の体勢で有効な技を選択したつもりです。その動きが結果的にグレコの動きになったっていうだけです。まあかんぬきっていうのはグレコであんましちゃいけない体勢なので、レスリングだったら良くはないんですけどMMAに於いて、そのときのベストな選択ができたかなと思ってます」

――全体的にフィジカルで押している印象が強かった
「うーん、そういう風に見えてしまっているのであれば僕のMMAの能力がまだまだ低いのではないかなと。MMAの能力で押したかったと思うので。でもフィジカルで上回っていたというのは、僕のほうがフィジカル面では強いのは分かっていたので。もっともっとMMAの技術で押していけるような試合をしたいと思います」

――レスリングの話で言うと、MMAではレスリングの技術で活かせるもの・活かせないものの取捨選択は済んだ?
「レスリングは本当に点数を取るだけの……取るだけって言ったらアレですけど、点数取る、相手を転がす、テイクダウンするまでの競技なんですけど、その先もありますし、その前もあるのがMMAなので、その練習の中では活かせるところは活かす、活かさなくていいところは使わないっていうような練習をします」

――ずっと組み技競技をやっていた中でサッカーボールキックがとっさに出るというのはMMAの適正を感じます
「さっき練習ではやってないというふうには言ったんですけども、スパーリングに於いては当然やらないですけど、想定してサッカーボールキック、ミットを持ってのサッカーボールキックの練習だったり、今日の直前のアップでもやりましたし、そういう想定をして練習をしているので、それが活きたのかなと思います」

――グラウンドは圧倒的だった
「今日も祖根選手、十字であったり、下から足の特殊なロックの仕方だったりを仕掛けてきたんですけども、次はしっかりと対応する練習、グラップリングの練習に於いても、相手に仕掛けさせて、グラップリングのスパーリングの中でも仕掛けさせて自分が逆に対応するという練習を行っているので、あまり怖さはないですし、逆にそれを利用して僕が有利な体勢に持ち込むということも出来るようになってきているので。まだまだ高いレベルではないですけど、少しずつ出来るようになってきていると思います」

――デビューから1年経ちましたが、成長をどう感じているか
「単純にMMAの対人練習の経験が1年分あるっていうのが一番かなと。格闘技はやってナンボだと僕は思っているので。レスリングも20年続けてやっと世界チャンピオンになれました。オリンピック前も練習を重ねて重ねて、ちゃんと身体にインプットしてアウトプットしての繰り返しでやってきたので、総合格闘技もそうだと思っていて、少しずつ少しずつですけど、1年分MMAの経験が増えた。試合への適正が出来てきている、だと思います」

――ここまではプラン通り?
「去年のこの大晦日、所選手との対戦で、ヒジの靭帯断裂、筋断裂、胸骨の骨挫傷、半年練習できませんでした。1年って言いましたけど僕の中では半年しか出来ていないってイメージなので、もっともっと遅れしまった半年というのを単純に、ただ練習量を増やすってだけだと追いつかないと思うので、もっと考えながら試合を想定した練習であったり、高みを目指した密度の濃い練習をしていかなければいけないと思っています」

第6試合


 Youtuberのヒカル、てんちむ、へらへら三銃士、Repezen FoxxのDJまるに加え、前回戦ったHIROYAとともに踊りながら『俺たち金持ちYoutuber』を生歌で歌いながらシバターが入場。

 シバターは動かずに睨みつけるが、久保は容赦なく近づいてロー。シバターはロープに飛ぶが、久保が一切付き合わない。シバターはリック・フレアーばりに土下座して謝ろうとするが、久保は容赦無いローを打ち込みシバターにふざけさせない。
 シバターはタイガーステップでリングを回ろうとするが、久保はすぐにローを打ち込んで防ぎハイキック。
 シバターはガードを上げて久保の蹴りを受けていき、格闘ゲームのようにフラフラして効いた感じになるが、久保が前に出るとシバターが容赦ないワンツー。
 久保が尻もちをつくが、立ち上がるのを待ち久保が前に出るも、シバターは首を掴んで高山vsドン・フライ戦を彷彿とさせるパンチのラッシュ、さらにケンドーカシンを彷彿とさせる引きこみ腕ひしぎで勝利した。

 勝利したシバターは「なんも言うことねーよ!久保さん、次は、Youtubeで、闘いましょう。ほんとに、ネタじゃなくて、今日このリングに上がるのが嫌でした。ほんとに昨日というか、さっきまで逃げ出したいと思ってて、でも、ヒカルくんとかてんちむちゃんとかHIROYAさんとか、へらへらのYoutuberのみんな来てくれて、俺らの背中を押してくれました。みんなほんとにありがとう!あと、みんな、俺が負けると思っただろ?おい、ざまーみろ!Youtuberは強いんだー!」と叫んだ。

<試合後コメント>

シバター
――試合後の率直な感想は
「いやもう、ホッとしましたね。今年はおうちで年を越せないと思っていたんで。病院で、集中治療室の中で年を越すとばかり思ったんで。勝ったことももちろん嬉しいんですけど、無事に大きな怪我なく家に帰れることがすごい嬉しいです」

――相手の印象は
「久保さんの怖さって、多分、僕は見れてないと思うんですけど、なんていうんだろうな。ちゃんと真面目にキックの試合やったらメチャクチャ強いんだろうなっていうのと、存在感は怖かったですね、対峙して。ニコニコしたYouTubeとかテレビの雰囲気は全く無くて、ホントに殺戮マシーンみたいな目をしていたので怖かったです」

――すったもんだの末にRIZINに出ると決めた理由はあったのですか
「無いですよ、理由は。もうRIZINがどうしても、どぉーしてもシバターさんに出て欲しいっていうのと、あと動き出しちゃってたから。ヒカルくんにも、てんちむちゃんにも、へらへらにも、HIROYAさんとか、みんなにも『出るかも』って言っといて予定も明けてもらってて。あんな超大物のスケジュールも押さえて、ホントに逃げたいんだけど、『もうあとには引けねーよな、しょーがねーよな』と思って」

――今後の展望は
「とりあえず、今すぐ控室に帰って動画を撮って、テレビの放送に合わせて『勝ちました!』っていう動画をアップしたいんで、YouTubeの動画を撮って編集しに行きたいですね」

――来年はどうする予定ですか
「来年は出ないよ俺は。来年は出ない!……いやもう、ホント奇跡だよ、これは。自分でわかる。自分の実力は自分でわかるから。こんなことがもう3度は絶対ないから。で、次は次は絶対大きな怪我するから。来年は出ないです。もし、『どーしても出て欲しい!』って言うんだったら、1億円で!メイウェザー呼ぶと思ってシバター呼んでください」

――試合前の弱気な感じ、今の謙虚な姿勢、どこまで本気?
「全部本気です!0を100には出来ないんで。今回は普通に80ある気持ちを、そのまま100くらいにして発信してるんですけど、怖い、出たくない、絶対危ない、危険だっていうのは本音でしたし、僕が普段練習してる道場のパンクラスイズム横浜でも、『危険度はかなり高いから、久保さんとやることによって大丈夫だなんて言えない』って。北岡悟さんから『大丈夫とは言えないけども、出たいんだったら自分の意志で出てください』って言葉をもらってですね、周りも私も危険だと思ってたし、怖いっていうのは本音でした」

――今回は100%マジで挑んだ?
「え?マジですよ?基本、多少の演出はあれど、思ってもないことを動画で言ったり配信したりしないんで。基本的に思ってることを言うのが僕のYouTubeチャンネルなんで。僕は本音で思ってたことですね。『辞めたい』って泣いたんですけど、アレも本物の涙です。やりたくないっていう」

――久保選手の怖さは感じた?
「存在感と言うか、強さと言うか、ローもメチャクチャ強かったですし、久保選手の怖さっていうのは対峙した時点で。なんか柔道家が相手の帯の締め方を見て相手の実力が分かるように、組んだ瞬間に分かるように、対峙した時点で、なんかすごい恐怖が有りましたね。怖いと思いました」

――飛びつき腕十字は狙っていた?
「狙ってたっていうか、RIZINのインタビューでも言ったんですけど、結局相手が久保選手になったのが1ヶ月切ってたんですよね。なので、久保選手対策みたいのが全く出来てなくて。アレは僕がずっとずっと総合格闘技を19から練習してきて、よく使う技の1つです。別に狙ってたとかじゃなくて、たまたま首相撲でヒザの撃ち合いみたいな体勢になったから、『あ。入るかも。仕掛けてみるか』って仕掛けた感じですね」

――相手がローガン・ポールだったらまたRIZINに出たいと思いますか
「でもねえ、ローガン・ポール、だんだん強くなってるでしょう?(笑)ローガン・ポールこそ、ぶっちゃけやりたくないですね。ホント危険ですよ、アイツ」

――これがシバター選手のラストマッチになる可能性もある?
「プロレスは今後もやるつもりですけどね。でもRIZINにまた上がりたいかって言われたら、契約とかで揉めたし、カードで揉めたし、ここまで来るのにRIZINと大分大揉めしてるんで。とりあえず、またRIZINに上がりたい、また大晦日RIZINに出たいって気持ちは今の所ゼロですね。でもどうなんだろう。ちょっと含みをもたせたほうが良いのかな?でももし、すごい大きな金額をRIZINが提示してくるのであれば、もしかしたら気が動くかも。でもまあまあな金額じゃないとやらないよっていう、そんなテンションですね(笑)」

――見ている限りでは、まんまと久保選手を罠にはめたという印象の試合でした
「ハハハハ!(笑)罠じゃないんだけどなぁ~!(笑)でも結果的にはそういう形になってしまったかもしれないですね」

――久保選手は「かなり油断させられた」とコメントしていました
「っていう形になったと思いますね。でも、リングの上も闘いですけど、リングに上がるまでも、リングを降りたあとも戦いなんでね。油断させるも、油断したのも自分の責任で、まあ、別に狙ってやったわけじゃないんですけども、結果的に油断してくれたのなら、それはラッキーで、ありがたいです」

――HIROYA戦の際にも仰っていた「たまたま振ったボールが場外ホームランになった」という感想は今回も同じですか?
「今回なんてもう、まさに……僕さっき動画見ましたけど、ホントたまたま振った右がたまたま顔に入ってちょっとフラッシュダウンみたいなのした感じで、あんなんホント、たまたまですよ。でも、どうなんだろう。この前ね、パンクラスで練習してて、梅木レフェリーにミット持ってもらってて、『1万発打ってないパンチは当たんないから』ってことを梅木さんが言ってて。当たったのはたまたまだと思うんですけども、とはいえ1万発練習したパンチではあるんで、そのパンチがラッキーを呼べて良かったと思ってます」

――竹原慎二さんにも右のパンチを当てていたと思いますが、あれもたまたまですか?
「あー……基本、打撃で狙ってとか、こういうプランで、っていう感じじゃないんですよね。結構本能タイプで、練習してるコンビネーションをキレイに当てるっていうタイプじゃないんで。もしかしたら得意なのかも知れないですけど、得意っていう意識もないし、自分の中ではたまたまですね、全部」

――ロープワーク、土下座については?
「アレはやろうと思ってました。1Rで殺されるって思ってたんで、1Rで全部出そうって思って。ホントは、ロープワークはして距離取って時間つぶしてっていう作戦で、ロープワークはして。で、リック・フレアーやったんですけど。アレ、リック・フレアーなんすよ。それは、リック・フレアーやったら戸惑って立ち止まってくれるかなとか、様子見てくれるかなと思ったら、リック・フレアーやってるところに思い切り蹴られたんで。ガンガン距離詰められてくるし。あの距離、あんなに距離潰されるのは想定外で、ちょっと焦りましたね。でも、やろうとは思ってました、あそこらへんのムーブは」


久保優太&サラ
――試合後の率直な感想は
久保「そうですねえ、やらかしてしまいましたね。率直な感想は、まだ現実を受け入れられないと言うか、まだ行けたって気持ちもあるんですけど、セコンドが『危ない形だったんで』ということでタオルを投入してくれて、試合が終わっちゃったって感じですね」

――シバター選手が戦う前にひどく怯えていたが、あれは演技だったと思う?
久保「それよりも自分は試合でやりに言ったつもりだったんですけど、案の定遊んできたので……まあ、油断しちゃったのか。サラちゃんからは、『ふわふわして全然気合が入ってなかった』って感じで怒られちゃって、さっきから口もきいてもらえない状態で……はい……」
サラ「シバターの作戦に乗った久保優太でした」

――サラさんから見て、久保選手はふわふわしていた?
サラ「ふわふわしてて、久保は油断してました」

――今後の展望は
久保「そうですねえ、なんか……結構、なんか、僕はMMA向いてないのかなって思っちゃうくらい、2連敗しちゃってちょっと、壁を感じていると言うか、ホント、そんな、気分ですね」
サラ「カッコ悪いです。久保優太」
久保「すみません」
サラ「その言葉だけは聞きたくないゾ。みんな」
久保「はい……。そうすね、諦めずに頑張るしか無いなって感じなのか。そんな心境ですね」

――飛びつき腕十字は想定外だった?
久保「練習してて、それこそ竹原さんがコラボしてたやつとかで決めてた形だったんで練習はしてたんですけど、自分が首相撲で効いたなって思って深追いしすぎちゃって首の展開に持っていっちゃって、それでアレでしたね。気付いたらあの形に入ってしまったと言うか、深追いしすぎちゃったなっていうのが率直な印象です」

――とっさの判断が遅れた?
久保「そうですね、あそこですぐ距離開けなきゃいけなかったんですけど、コーナーに詰めて首相撲行っちゃったんで、ミスりましたね」

――体重差はどれほど左右した?
久保「体重差は、うーん……体重差はそんなに、別に気にならないというか、自分より重いというのは想定していたと言うか、そこよりもまあ、自分の問題かなあという感じでしたね」

――自信喪失中とのことだが、MMAの試合は時間を空けたい?
久保「どうなんだろ。先が見えないって感じですね。うん。壁にぶち当たってしまいましたね、正直」

――サラさん、その衣装は小林幸子さんをイメージしている?
サラ「令和の小林幸子です」

――久保選手、ロープワークや土下座を見せられたときの気持ちは
久保「なにを攻撃しようっていうのが率直な。ロープワークも前回の試合で見せてたんでアレだったんですけど、戸惑いましたね。ああいうことをやって来る人は今までいなかったんで、一瞬、自分がなんの攻撃を出して良いのか躊躇してしまって。それで自分が不用意に行ってカウンターのいいフックもらっちゃったり、引きこみの腕十字にやられてしまったり、相手のペースにやられてしまいました」

――自身の攻撃の手応えは
「ローキックとミドル、ヒザで、効いたなって下がられたところに、それがもしかして罠でアレを狙われたのかもしれないですよね。そこで僕は深追いして首相撲行っちゃったんで。キックの悪い癖というか、そこはMMAと違う難しさっていうか、うん、感じましたね」

――この後、シバター選手とYouTubeでのコラボなどをする気はありますか
久保「どうする?」
サラ「コラボは、一生しません」
久保「だそうです」

――K-1、キック時代からクレバーさを感じるファイトを見せてきました。その頭脳はMMAのリングでは勝手が違う?
久保「自分自身、MMAを7月に初めて、ちゃんと初めて半年くらい経ってみて、まだ研究中な部分、分析しきれていない部分、今回も結局、キックでは別に大丈夫な動きだけどMMAではやっちゃいけない動き、そういうところが結構違うなあっていうのを、まだまだ勉強不足と言うか、それは感じですね。今現時点ではちょっと2連敗してしまって自信がなくなってます」

――サラさん、今日の入場パフォーマンスの自己採点をお願いします
サラ「自己採点は、正直30点です。なぜならあの曲が、短くなってしまっていたのと、リハーサルのときの、みんなお子さんが来てくれて、お子さんが隣りにいて、剣、振り回したら切っちゃう所だったっていう、そういうおもいがあったので、私なりにも30点なんですけど、いつか絶対私は100点のステージを作りたい。だから久保も同じ気持ちでいてほしいのが私の本音です。でも久保は今自信を失っていて私とは違う方向を向いている気がするので、私は悪いけど、そっちの100点のステージを目指します」

――サラさんから見て、久保選手にどのような期待をしているか
サラ「私と久保優太は、ライバルであり、一緒に戦う友のようなものであります。だから、私が久保に期待するってことは正直ほぼないです。久保が自分で立ち上がるって思えばそれは応援するし、だけど久保が自信がなくて立ち上がらないときに『久保頑張れ』『久保自信持て』『行けるよ』って言ったところで全然久保優太のためにならないので、私は自分で自分の進むべき道に向かって頑張るだけです。それに対して久保優太がついてくるかどうか。ただそれだけです」

――久保選手、今の言葉を聞いてどう思いますか
久保「たしかに。なんもいえないです。負けたあとなんで、普通の人だったら確かに慰められるのかも知れないですけど、格闘家としては確かに強くならないですよね。だから自分の尻は自分でたたけってこと?」
サラ「私は悪いけど、進むよ?久保はどうするの?」
久保「そうねえ、もっかい、頑張らないとダメかなって。今すぐにはちょっとアレなんですけど、なんか、ちょっと落ち込んでますね」

第7試合


 皇治がロー。YA-MANがローからワンツーで前に出るが、皇治はガードを上げてローで牽制。
 額をこすりつけ合い殴り合いからYA-MANのストレートに皇治がローをあわせるがこれがローブローに。

 再開し、皇治がローもYA-MANがラッシュを仕掛けるが皇治が全てガードしカウンターのアッパーも、YA-MANはかまわずラッシュ。皇治もワンツーで距離を取るが、YA-MANはすぐさま距離を詰めてラッシュ。皇治はガードをあげながらワンツーやハイキック、YA-MANはかまわずラッシュ。皇治はガードを上げていくが、YA-MANが前に出ようとしたところで皇治が頭を下げてボディへワンツーから頭を上げるとこれがバッティングに。
 
 再開し、ローの打ち合いから皇治がスリップ。YA-MANがローを打つと皇治が再度スリップ。
 ローの打ち合いから皇治がミドルもYA-MANの左フックが当たる。皇治がワンツーローも、YA-MANがガードしてから右フック。皇治が距離を詰めてコーナーに押し込むがレフェリーがこれは引き剥がす。
 YA-MANが大振りパンチの打ち終わりに皇治が前に出ようとするが、YA-MANがローやワンツーで返していき、YA-MANのアッパーが浅く当たった所で1R終了。

 2R、YA-MANがローからワンツー。皇治もローから距離を詰めるがYA-MANがアッパーを打ち込み、皇治は距離を明けてワンツーの打ち合いへ。
 YA-MANがジャブからワンツーロー。皇治がワンツーから大ぶりフックや膝を打ち込むが、YA-MANはカウンターのフックアッパー。ロープを背にした皇治にラッシュを仕掛けるが、皇治も的確にパンチを当てて自分の距離に戻すもYA-MANのアッパーが顔面を捕らえていく。皇治はボディやアッパーを織り交ぜていくが、YA-MANはワンツーのカウンター。皇治もアッパーのカウンターを狙っていき、お互い近距離でパンチを振り回し皇治はハイキック。殴り合うがお互い倒せず2R終了。

 3R、足を止めて殴り合い、YA-MANが手数で圧倒するが皇治が左右のストレートのカウンター。YA-MANのワンツーローに皇治がボディブロー。
 皇治が左右のストレートを連打するがYA-MANがアッパーを打ちこむと皇治がアッパー連打。さらにショートフックからボディへのワンツーハイ。YA-MANはアッパーと左右のストレートを織り交ぜていくが、皇治はボディを殴りお互い殴るのを止めない。

判定2-0でYA-MANの勝利となった。

YA-MAN「RISEから来ました、ターゲット渋谷のYA-MANです。RIZINのみなさんは知らないかも知れないんですけど、自分家庭環境とか複雑で、底辺からここまで来ました。どんな環境からでも成り上がれるんで、今キツいと思ってる人たちも自分で道切り開きたいと思うと思うんで、頑張ってみてください。僕は道ひらきました!ありがとうございました!」

<試合後コメント>

皇治
――試合後の率直な感想は
「いやもう、なんも言うことないですね。YA-MAN選手におめでとうと。それだけですね」

――相手の印象は
「いやいや、強かったですよ?」

――殴り合い上等の精神は感じたか
「そうですね、強かったです」

――今後の展望は
「いやあ、冬眠します。ちょっと冬眠しようかなと。それだけです」

――自分のやりたいことは出来たか
「いやあ、まあ、出来なかったです。なんも出来なかったですし、カッコ悪いなと、改めて人生は難しいなと痛感しています」

――自分の方の攻撃の手応えはあったか
「有りましたよ?打たれ強かったですね。彼の気迫も感じましたし、素直に彼におめでとうと言いたいですね」

――相手の気迫は感じたか
「まあまあ、それは全選手一緒ですけど」

――皇治選手は最後まで勝ちに行くという気持ちは出せたか
「まあまあ、そうですね。まあまあ。うーん。まあ、どうすかねえ。申し訳ない気持ちでいっぱいですね」

――試合後に笑顔でYA-MAN選手と抱き合っていた
「素直に自分がこうやってできるのはみんなのおかげで、キックボクシングのおかげやったんで、それはキックボクシングをRIZINのリングで出来たっていうことと、彼と撃ち合いが出来たので楽しかったですし、彼の気迫を感じたので、それを讃えたというか。それだけですね」

――ゲームプランはどう考えていたか
「うーん、まあ、まあまあ。敗者に口なしなんで言うことないですけど、色々考えてましたよ。けどまだまだケツが青いなと。そういうことですね」

――冬眠するという言葉は、長期間の休養という意味か
「今までもそうですけど、山あり谷ありの人生を歩んできましたけど、やっぱりデカいこと言ってるんでね、その言葉の意味っていうのはしっかり考えなダメですし、冬眠しようかなと」

――天心選手が今回RIZINを卒業します。冬眠期間が長引くとRIZINキックボクシングのポジションも危うくなるかも知れません
「まあそうですよね、そのためにも自分がしっかり勝ってカッコいいこと言おうと思ってましたけど、さっきも言いましたけど、人生甘くないなと。でも、YA-MAN選手のような若い選手もいっぱいね、上がってきてるんで、彼らに頑張ってほしいなと思ってますし、自分はホントにここまで皆さんに助けてもらって支えられて、ファンにもアンチにも支えられてこうやって来れたので感謝してますし、このリングに立てたことはみんなのおかげなんで心から感謝してます。まあ、今後のことは、冬眠しようと。うん。そんな感じですかね」

――YA-MAN選手には、今日の試合で勝ったことでキックの未来が託されたと思う?
「YA-MAN選手だけじゃなく、若い選手にはもっともっと頑張って欲しいですし、自分がいっちょ前に言うことじゃないですけど、キックボクシングをもっともっと盛り上げてほしいですし、MMAに負けない素晴らしさがあると思うんで、若い選手に頑張ってほしいなと思ってます」

――ボクシングの技術も教わって完成してきたスタイルがあると思うが、試合で出せたか
「ね。もっと出せることいっぱいありましたし、出さなアカンこともいっぱいありましたし、飯田トレーナーはじめ、自分のチームには心から感謝してますし、それを結果で出せないのも、まだまだアカンな、アカンタレやなっていう思いですね」

――今後もボクシングの練習は継続する?
「とりあえず、まあ、ゆっくり冬眠して、腹が減ったらまた生き返るのか、それからずっと冬眠するか、それはわかんないですけどね、考えようと思いますよ」


YA-MAN
――試合後の率直な感想は
「夢見たいっすね(笑)起きたらホテルのベッドの上かなっていう感覚です」

――相手の印象は
「いやぁ、打たれ強いっすね。普通の選手だったら倒れてますよ。映像とか見たんですけど、モロにカウンターで左フック入ってるのに、グラついてんのに、そのあとラッシュかけて仕留めに行ってるのに倒れない。あんな打たれ強い人いるんだって思いました(笑)」

――どういった作戦を立てていたか
「打たれ強いっていうのは事前にわかっていたので、それを超すパンチで仕留めようとはずっと思ってました」

――今年1年はどういう年でしたか
「もう、飛躍の1年としか言いようがないですね。今年の2月に横浜アリーナのRISEの大会に出させてもらったんですけど、そのときなんて誰も自分の事を知らなかったと思うんですよ。それで5月にオープンフィンガーの大会に出させてもらって、そっからどんどんどんどん名前が上がって、気付けば格闘技の祭典の大晦日にいるんで、ホント飛躍の1年でした」

――今回は試合までの期間も短かった
「いつでも試合はできるっていう状態ではいたんで、常に練習はしていたんで、別に不安とかはなかったですね。今までやってきたことを出すだけなんで」

――今後の展望は
「6月に天心と武尊のビッグマッチが決まってるんで、そこを目指していきたいと思います。自分の中では天心と武尊がやったらキックボクシング界が衰退していくって言ってる人がいると思うんですけど、自分の中ではそこが始まりだと思っているんで。『こっから盛り上げていくのは俺だぞ!』って気持ちでがんばります」

――1Rにローブローとバッティングを受けましたが、あのときのダメージは
「試合でローブローもらったの初めてで、結構キツかったですね。立てなくなるくらいキツくて、ダメージは相当有りましたね。バッティングも前歯折れたかなと思ったんですけど、でも全然闘える状態でした。でも決して皇治選手もわざとじゃないんで、ローブローも左のインローで、距離的な問題で当たっちゃっただけですし、バッティングも自分がボディで距離近くなって、自分から行ったところに頭があったみたいな感じなんで、決してわざとではないんで、事故っすね」

――打たれ強さ以外に感じた皇治選手の強みは
「やっぱ、気持ちじゃないですかね。あんなに殴って、効いてるの分かってるのに、なんでこの人は倒れないんだ、諦めないんだっていうのは思いました。普通の選手だったら下がったりするんですけど、どんどん前に来て。そこに関してはリスペクトするところはありますね」

――1年前の大晦日は何をしていましたか
「RIZIN見てたと思います。家で」

――では、今は夢のような気持ち?
「そうですね。ホント夢なのかなって思っちゃってます(笑)」

――皇治選手のパンチに合わせてくるハイキックは対策していた?
「そうっすね、気をつけていたのがハイキックだけは気をつけようっていうのはずっと徹底して練習してきて、それはもらわないように対策してまいした」

――気持ちのいい殴り合いが出来ましたか?
「ホントに、魂と魂のぶつかり合いが出来たんじゃないかと思ってます」

――今年のオープンフィンガーグローブの試合で飛躍しましたが、飛躍の要因は何だったと思いますか
「結構色んな記者さんにも言ってるんですけど、2月に負けたことが一番だと思ってて。自分はプロデビューしたときに『3敗したら引退しようかな』って思ってて、今年の2月の試合が3敗目だったんですけど、『キックボクシング楽しいから続けたいな』と思って、『でも負けちゃったし』って悩んでたたときにオープンフィンガーグローブの話があって、そこで『負けたもいいから面白い試合をしよう』と思って、負けにビビらなくなった、負けが怖くなくなったのが一番大きいと思ってます」

――今日で那須川天心選手がRIZIN卒業ですが、今後のRIZINキックボクシングについて思うことは
「天心が色んな無謀って言われるチャレンジをしてきて、こうやってRIZINにキックが出来るようになって、世間の方々にキック・立ち技を見ていただくことが増えたので、キックの道を広げていきたいと思ってます。自分もどんなチャレンジでもしていって、その道を残せるならやっていきたいですね」

――今まさに地上波でYA-MAN選手の試合が放送されていますが、大晦日のゴールデンに映るということの気持ちは
「やっぱ、素直に嬉しいの一言だと思います。自分がキックボクシング始めた頃にこんなことになるとは思ってもいなかったんで、なんかホント、予想以上に来ちゃったなって思ってます」

――お母様が見に来ていたとのことですが、メッセージは
「ホント、ここまでこれたのはお母さんのおかげだと思ってるんで、本当にありがとうって伝えたいですね」

第8試合


 リング中央で睨み合い、萩原がリング中央をとりスピンキックで牽制。鈴木はローで牽制しリングを周り、萩原がハイキックからスピンキック。コーナーを背にした鈴木へ串刺し式の前蹴りも、鈴木が避けて距離を保つ。
 萩原は前に出て左右のフックを繰り出していくが、鈴木はスウェーで交わしていく。
 鈴木はワンツーミドルで牽制し、萩原がストレートを出していくが飛び膝蹴り。鈴木はガードも萩原がワンツーからスピンキック。鈴木はロー。
 萩原の前蹴りをキャッチした鈴木へ萩原はバックブローも鈴木はガード。鈴木はガードを上げていき、萩原が左右のストレートからミドル。続けてスピンキックから左ストレート。プレッシャーをかけてハイキックも鈴木はガード。
 鈴木の前蹴りをキャッチした萩原が前に出るが、鈴木はガードを上げて鈴木も二段式のスピンキックから大ぶりフックもリーチの差があり距離が合わず。
 鈴木が延髄斬りのように蹴りつけ、猪木アリ状態で萩原が踏みつけたところで1R終了。

 2R、鈴木がガードを上げてミドル連打。萩原はスピンキックからワンツーフェイントに右ストレートも鈴木はスウェーからロー。
 萩原のバックブローから前に出るが鈴木が左フックを合わせていき、萩原が前に出てクリンチからテイクダウンを奪う。マウントを取った萩原だったが、鈴木は膝を曲げてこれを逃れ猪木アリ状態に、萩原が飛び込んでサイドポジションから顔面に肘を落としていく。そのまま回転してマウントを取ろうとするが、鈴木は的確にガードし腕ひしぎを狙うが、立ち上がった萩原が踏みつけ。肘を落としたところで2R終了。

 3R、鈴木はハイキックで牽制し萩原がワンツーから前に出ていくが鈴木は一度下がりハイキック。萩原はキャッチしてテイクダウンを奪うとガードポジションから攻めようとするが鈴木は的確にコーナー際でガード。
 萩原は一度立ち上がり、飛び込んで踏みつけ。鈴木は立ち上がろうとするが萩原が転がしてハーフガード。
 そのままフロントチョークを仕掛けながら上を取り続ける。残り10秒でこれを離して助走をつけて踏みつけ。鈴木は受けきって立ち上がりハイキックも時間切れとなった。

判定3-0で萩原の勝利となった。

<試合後コメント>

萩原京平
――試合後の率直な感想は
「あんまり勝った気しないですね、正直」

――相手の印象は
「んー、まあ、やりにくかったというかガードが固くて攻めあぐねてしまったと言うか、ちょっと攻め方の点でちょっと上手いこといかんかったなってのがありましたね」

――試合は作戦通りに行ったか
「今回は、基本的には打撃で、距離が近くなったら組みを入れていったり、最終ラウンドで見せた蹴りをキャッチしてテイクダウンっていうのをやって。テイク取ってから踏みつけとかサッカーボールキックで攻撃しようと思ってたんですけど、結構寝技に差があったというか、そこで勝負しちゃったなあっていうのがありましたね」

――今年後半は試合が連続していたが、試合間隔のベストはどのくらいの期間か
「正直分かんないですけど、今回の3ヶ月連続試合があった中で成長できたっていうのがあるんで、試合間隔は短ければ短いほど強くなっていくんかなって思いますね」

――今後の展望は
「来年はまず自分の苦手なところをちょっと集中的に練習してフェザー級のトップ戦線とやり合える総合力を付けたいなと思ってますね」

――判定のときに冴えない顔をしていた
「あのときは、ちょっと自分のやりたかったことが出来なかったんで、その不完全燃焼やったと言うか、やりきれない感じがしてましたね」

――寝技の差があったとのことだが、寝技でも勝てると思ったから寝技で極めに言った?
「まあ、僕が上になってるときに、ヒジだったりとか、そこから攻撃をしていくつもりやったんですけど、結構ポジショニングというか、鈴木選手が、自分が、僕が殴れないようなところを押さえたりとか、そういうのがうまかったんで組みに集中しちゃったというか。そこの展開になってしまいましたね」

――寝技でやりたいようにやらせてもらえなかった?
「んー、まあ寝技でも正直練習してきたことは出たんですけど、なんていうか、自分の中ではKOか一本かで決着付けたかったんで。その点で自分の中で悔しかったと言うか、打撃に関しても寝技に関しても練習したことは全部出てたんですけど、自分の中で喜びきれないというか、そういう気持ちになってましたね」

――裏RIZIN感はない試合だった
「期待されてた展開にはならなかったんですけど、それも次に向けての課題というか。色々課題が見つかったのでそれはそれで良かったのかなと思いますね」


鈴木博昭
――試合後の率直な感想は
「負けたなあ!負けたなあ~って感じなんですけど、へこたれてる暇なんか僕に1ミリも残って無いんで、すぐ立ち上がって、強くなって次に行くだけです」

――相手の印象は
「うーん、グラウンドうまかったなあっていうのは率直な印象ですね」

――萩原選手は「鈴木選手のグラウンドが上手くて自分のフィールドで戦えなかった」と言っていた
「まあ、グラウンドはボンサイ柔術で練習してて、グラウンドを逃げる練習をしていたのでグラウンドで有効打は一発ももらってないんですけど、自分も『ディフェンス出来てるな』で終わってんなーっていう、いい勉強になったなって感じですね。グラウンドでやられたって感覚はないけど、ずーっとトップをキープされてたからポイント取られてるんだろうなって、終わって。やってるときはやられてるって印象無かったんですけど、やられなかっただけで、勝ってねーなっていう」

――今後の展望は
「実際、これで2戦目終わって負けたんですけど、僕はエリートでもないし、こっからこの負けをね、僕は37なんですけど、何回もつまずきながら上がっていった男なんで、そのうちのただの1つなんでね。ちっせぇプライド守ってる暇なんて無いんで、戻ってくるだけです。マジで」

――試合の中でテイクダウンは警戒していたか
「来るんだろうなとは思ってたんですけど、グラウンドになっても普段練習してるしなって感覚でいて。結局しのいだだけだったんで、攻められてなかったんだろうなっていう、そんな感想かなって」

――練習・実戦の時間を取れればそれは解消する?
「それはもう、これからやるだけですね」

――萩原選手のテイクダウンのプレッシャーがある中でのスタンドの闘いについて
「色々と試したかったこともあったんですけど、それで悩んじゃった部分もあったなあって。試そうと思ったことをやろうとしすぎて逆にうまく行かなかったなって。萩原選手のほうが距離遠いのが分かってたから、その中で距離の勝負したいなと思ったんですけど、なかなか難しかったですね」

――下になったときにはずして立ち上がるという選択はなかった?
「ホントだったら立ち上がるべきだったんですけど、ボンサイ習ってるっていうのもあって、ちょっと決めたいなっていう欲が出ちゃったのかなって。下から三角ないし十字で極めて勝ちたいなっていう欲が出ちゃったのかなっていう。アレは立ってスタンドに戻すべきだったなと反省してます。しのいでるだけでしたね。いい勉強になりやした!」

貴源治&佐山聖斗挨拶

貴源治「スダリオ、ではなく、貴賢神と言います。今回有り難いことにRIZIN様からお声掛けいただき、来年から参戦させて頂くことになりました。自分がヘビー級の中心となり、ここを世界基準と出来るよう精進していきます。ファンの皆様に、格闘技はやっぱりヘビー級だなと思って頂けるようにがんばります」

佐山聖斗「来年7月のRIZINにチャレンジさせていただくこととなりました。応援よろしくお願い致します。総合格闘技の歴史を辿れば力道山先生、馬場先生、そしてアントニオ猪木先生。そこからUWFが起きて、アウトサイダーを作られた前田先生、そして修斗を作ったうちの父。総合格闘技に憧れた、本当にかっこいい大人たちが素晴らしい競技だと思っています。ぜひ皆さんの力で、この歴史有るスポーツを次の若い世代に繋いでいきましょう」

第9試合


 関根のタックルを頌真が切り、ガードポジションからパウンドを落とす。関根が腕を取ろうとするが、抜けて立ち上がった頌真がラッシュを仕掛け、ハイキックから膝蹴り。関根はパンチを振り回していくが、頌真が下がりタックルも切ると、足に組み付いた関根にパンチを連打。そのまま亀になった関根のバックをとった頌真が腕ひしぎでとらえようとするが、回転して腕を獲ろうとした関根に頌真は三角締めを仕掛けるも、逃れた関根に頌真がパウンド連打。頌真が踏みつけから顔面に膝蹴り。頌真は関根を押し倒していくも、関根がなんとかバックを取るとジャーマンを狙うが、頌真は腕をとっていくが関根は無理やりジャーマンからハーフガード。パウンドを落としていくがここで1R終了。

 2R、関根がロシアンフックからアッパー。さらに前蹴りも、頌真はリーチ外からストレートを打ち込むが関根はタックル。
 頌真はこれを切りスタンドへ。関根は大ぶりフックを振り回していきミドルキック。さらにロー連打も頌真は首相撲にいこうとするが関根はアッパー連打からベイダーハンマー。頌真がテイクダウンを奪うが関根が回転してサイドポジションから肘を落としていきパウンド連打。これで頌真が動かなくなり、関根の勝利となった。

関根「ボンサイ柔術、BELLWWOD FIGHT TEAMの関根シュレック秀樹だよ。勝って、言いたかったことは3つある。一つは、UWF、プロレス最強!2つ目はね、今日は大晦日、明日はお正月でも働いている警察官最強!40代50代、まあ30代も、60代も、まだまだ、平成生まれ、負けないね!昭和生まれ最強!この3つを叫びたかった、だけど!今もっと言いたいことがある!俺みたいなね、アラフィフの親父でも、日本最強に諦めなきゃ、根性がありゃ勝てるんだよ!病気があってもね、困難があっても、YA-MANもさっき言ってたけど、諦めずに生きてたらいいことあるから!なんかね、悩みがあったら俺に言ってきてや!続きはYoutubeのコメント欄でね」

<試合後コメント>

シビサイ頌真
――試合後の率直な感想は
「負けてしまったなと思ってます」

――相手の印象は
「印象は変わらないんですけど、相手の方が気迫で勝っていたと思います」

――今後の展望は
「やっぱり負けることもアレば勝つこともありますので、一旦ちょっとゆっくり考えてまたやり直したいと思ってます」

――最後の場面で下になった形だったが、急に動きが止まったように見えた
「ちょっとホントに最後の形になるまでをあまり覚えてないんですけど、映像も見て無くて。自分が思ったより体が動かないなというのが有りました」


関根“シュレック”秀樹
――試合後の率直な感想は
「最高ぉ、大晦日最高ぉ……」

――彼岸の大晦日SSAで勝利でした
「自分にとってはね、本当に夢の中にいる感じ。入場する前、自分がここにいること自体が、いるんだけど信じられない。今から入場するのに……。そんな感じでね、ゲートを潜りました」

――相手の印象は
「シビサイだからこそ、がんばれたのかも知れません」

――今後の展望は
「自分の場合は今回、最強のシビサイくんとやって勝ったわけですけど、ダメージ的には自分のほうが全然ダメージあります。左目も見たとおり潰れちゃってるし、脇腹も多分、ヒザで折れてるかどうかしてると思うんです。ちょっとここまで歩いてくるのも大変で……。僕にとっては……(※涙で声をつまらせ天を仰ぐ)ゴールであり、死んでもいいと思って……やったからね、勝てたのかも知れません」

――ギリギリの闘いでした。踏ん張れた、粘れた要因は何だったか
「まず1つは、色んな人の応援です。師匠のマルキーニョスが『秀樹は強い。自分を信じて。大晦日だから死んでも諦めるな。秀樹は心さえ保てば最強だから』と言ってくれました。打撃の師匠の鈴木博昭さん。今もう大晦日だから拳潰しても、どっか怪我しても、等価交換どころかお釣りが来る。だからがんばれたっていうのもあるし。自分はね、下垂体腺腫……まあ、巨人病ですよね。そういった病気もあって、色んな所、身体に不調があるし、1ヶ月に1度以上は血液検査もして、毎月何回も病院に行かないといけない身体です。そういった病気の人にも元気になってもらいたいし。今回ね、12月、たくさんプロレスのオファーも頂いたんですけど、これ1本にかけてきたんで、プロレスのファンの皆さん、そしてプロレスラーの皆さんにもね、プロレスは最強だっていうのを証明したくて。本当に色んな人の思いが自分を頑張らせてくれました」

――ジャーマンのあとにシビサイ選手が完全に動きが止まったように見えたが、あれはプロレスラーとしての意地で出したものか
「そうです。自分はプロレスでジャーマンを決め技にしてて。ジャーマンってね、すげーんすよ。自分の場合はね、UWFインターでゲイリー・オブライトのジャーマンを見て、学生時代ずーっと練習してね、今も決め技として使っています。そりゃあ、ジャーマン食らったら、動けねえっす」

第10試合


 ベイノアが前に出てミドルを打ち込んでいく。武田は前に出ようとするが、ベイノアが左右のストレートをラッシュして距離を詰めさせない。
 ベイノアはミドルからハイ。さらにローからミドル。ローから左右のストレート。続けてフック連打も武田はガードの合間を縫ってストレート連打からクリンチしてロープに押し込む。そのままバックを取りジャーマンスープレックスからサイドポジションへ。亀になって逃れたベイノアの腕を武田が取ろうとするが、暴れて逃れようとしたベイノアを潰すとサイドポジションへ。
 武田は顔面に膝蹴りから再度ジャマンスープレックス。亀になったベイノアを殴っていき、横四方から仰向けになると顔面に膝。改めて亀になったベイノアを返した武田がマウントをとりパウンド連打。再度亀になったベイノアの側頭部を殴っていき、胴締めチョークから腕ひしぎを狙うが、ベイノアが立ち上がると踏みつけ。すぐさま武田がタックルから担ぎ上げて水車落とし。すぐにベイノアがフロントチョーク。ここで1R終了。

 2R、両者前に出てパンチの打ち合いからベイノアがワンツー。武田は膝をつくが、すぐに立ち上がりクリンチでロープに押し込む。
 武田は担いでバスターからハーフガードになり、回転して腕を取ろうとるがベイノアは亀になり立ち上がる。武田は担いでバスターからマウントを取り、パウンド連打から腕ひしぎ。これでベイノアはギブアップした。

武田「ブレイブジムの武田です。ベイノア選手打撃強くてビビっちゃったんですけど、宮田先生と話をしてて必ず今回は一本を極めると話をしてたんで、今年の締めくくりとしては最後の試合で一本取れてよかったなと思います。心残りとしては9月僕が勝ってれば今日ベルト賭けてやってたと思うんで、また来年は、RIZINで活躍したいと思ってるんで、榊原さんこれからもよろしくお願いします。あと最後にちょっと一個だけ言わせてください。地元の僕の友だちが6月ぐらいに癌になって、それで余命が一週間ぐらいって言われてたんですけど、僕も格闘技やってるからお前も頑張れという話をしててそれで無事退院できたんで、コロナで厳しい時期だと思うんですけど、そうやって頑張る奴もいるんで皆も頑張っていきましょう。ありがとうございました!」

<試合後コメント>
武田光司
――試合後の率直な感想は
「ファンのみんなも思ってる人もいると思うんですけど、MMAでは僕の方が強いと言われている試合だったんで、その中でしっかり一本で勝ち切ることが出来てホッとしています」

――相手の印象は
「RISEのチャンピオンなんで、打撃もメチャクチャ強かったし一発キレイにもらっちゃって、フラッシュダウンみたいな感じなんですけど。打撃もディフェンスだったりオフェンスだったりは僕自身がもっと強化しないと上がないなっていうふうに思いました」

――今回の作戦は
「久米選手とやったときは、完全な打ち合いになったんですけど、今回は宮田先生から『打撃は2割位でいいから』ってご指摘を頂いて。ジャブが僕の独特の距離感でポンポン何発も当たってたんですけど、『すごい当たるから行けるかな』って思ってたんですけど、宮田先生から『ちょっと当たったからって行かなくていいから』って言われてたんで、今回は組みに徹するMMAをやってやろうと思ってたんで。そこはそこで型にはまってよかったなと思います。メチャクチャありがたいです。今回は芦田さんもいたんで。あと、この間TRIGGERに出た川中さんと、宮田先生の3人がいて、控室とかがメチャクチャ心強くて楽しかったっす、なんか(笑)」

――今後の展望は
「さっきマイクでも喋ったんですけど、僕は9月勝ってればタイトルマッチやってたはずだなって自分で思ってるし、オミクロンの影響でわからなかった部分もあると思うんですけど、9月負けちゃったんで、また1マス戻ってしまったので、来年はRIZINに出てる以上チャンピオンになりたい気持ちはあるので、タイトルマッチに近づけるようにもっともっと勝ち星を積んで上に行きたいなと思いました。外国人勢とも闘い気持ちがあるので。ムサエフ選手とやる予定だったんですよ、ホントは。まあ、分かんないですけど、誰とやるかは全然。そういう話になってたんで。ムサエフ選手の契約の問題とかも僕は全然わかんないんですけど、そういうのもあると思うんで、『やりたい』『やらせろ』って言うのは言えないんですけど、外国人勢と闘いたいって気持ちはあるんで、よろしくお願いしますって感じですね」

――今日みたいな闘いは相手がベイノア選手だったから?それとも今の自分にとって一番のスタイル?
「いや、『これもあるんだ』って感じですよ、わかりやすく言えば。殴り合いがMMAじゃないんで。テイクダウンだったりってのもあるし。あと、ベイノア選手のことを悪く言うとかそういうつもりじゃないんですけど、テイクダウンのディフェンスに関してはもちろんなんですけど、全然だったなっていうのがあって。ホントはもっと色んなテイクダウンの仕方とか練習してたんです、MMAなりのテイクダウンの仕方の練習というか。だから、『こういう展開もあるんだぞ』って感じです」

――宮田先生が闘っていた大晦日の舞台に初めて立った気持ちは
「さっきくるみさんにも言ったんですけど、セコンドに芦田さん、川中さん、宮田先生ももちろんいたんですけど、宮田先生がアンディ・サワーとやったときとかくらいに、僕はBRAVEジムに入って、そのときはまだ会員だったんですけど、宮田先生がパスをくれて、僕は一緒に入場したんですよ、大晦日の大会で。だから、今度は逆に僕が選手で入場して、宮田先生がセコンドで後ろからくるっていうのは感極まるものがすごくあったし、すごく楽しかったっすね。今回の試合に関しては。MMAをナメてるわけではないし、試合をナメてるわけでもないんですけど、そういった意味ではすごい楽しい試合だったし、宮田先生が出てた舞台で一本勝ち出来たっていうのも、宮田先生も確かアンディ・サワー選手に一本勝ちしてたと思うんで、色々嬉しい気持ちがにじみ出ていました」

“ブラックパンサー”ベイノア
――試合後の率直な感想は
「悔しいです!押忍!非常に悔しいですね。押忍」

――相手の印象は
「タフで、組力も経験もある。ガチンコでというか、試合で同じ階級のホントのトップの選手とやったことがなかったので、自分の中でイメージが出来ていなかったと言うか。どういう展開になるか、組んでみてどれくらい力があるのか楽しみな部分もあったんですけど、なるほどなと。非常に勉強になりました。押忍」

――打撃もヒットしていたが、手応えは
「右がガツンと当たった感触は有りましたね。押忍」

――投げられる場面が多く見られた
「いや、効いてる感じは無かったですね。宙を舞ってる感じでダメージはなかったんですけど、投げられましたね。押忍」

――大晦日RIZINのリングの風景は
「お客さんがパンパンに入っている状況も久しぶりでしたし、さいたまスーパーアリーナも初めてだったので、やはり夢舞台でしたね。夢舞台“でした”だとコレで終わりみたいですけど、絶対またこの舞台に戻ってきたいと思います。来年また戻ってきます。押忍」

――左腕の具合は
「痛いですね」

――ドクターからの診断は
「痛めてるよって。折れてはいないです。大丈夫です。押忍!大丈夫です!押忍ッ!」

――何時頃から復帰したい?
「ホントはすぐにでもやりたいですけど、怪我を治さないと次に進めないので、治り次第来年のこの舞台に向けて。ずっと、自分はデビューして大晦日にでたいっていうのは2年、3年くらいずっと言ってきて。出るという目標は叶ったんですけど、勝つという目標は達成できなかったので、来年は大晦日絶対に出て勝ちたいと思います。押忍。絶対です。押忍。押忍」

――国内ライト級のトップ選手の力をどう感じたか
「必死だったんであんまわかんなかったですけど、やはりああいうふとしたところでフィニッシュ、一本取られるっていうのもそうですし、何回も投げられてたってのもそうですし、『これがトップなんだな』っていうのが身にしみて、トップの高さを感じたと同時に、行きたいなというか、行けなくはないなと。空手とRISEを背負ってこのルールにっていうふうに言ってきたんですけど、かつてフィリォ選手が空手からキックに挑戦したりとか、ミルコ選手がキックから総合に挑戦したりとかっていうふうに自分もやっていきたいって気持ちは今後も変わらないので、空手とキックを背負って、このルールで、この階級でトップに行きたいって気持ちは改めて今、芽生えましたね。やっていきたいなと、このルールで極めたいなと思ってます。押忍!」

――MMAを3戦やってみての感想は
「難しいですけど、楽しいですね。押忍!新しいことが色々覚えられて楽しんですけど、まあ勝たないと。やっぱYogiboに座れて無いんで。3回中2回パイプ椅子ってことで、勝率上げていかないとなって思ってます。押忍」

第11試合


 伊澤がパンチからバックをとっていき、浜崎は足を刈っていくが浜崎は立ち上がる。だが伊澤が再度倒そうとするも浜崎が腕をとってハーフガード。マウントを取ろうとするが伊澤が足を固めて腕ひしぎを狙うも、浜崎はガードポジションからパウンドを落としていく。伊澤は下から蹴りあげていき、立ち上がった浜崎に走りこんで距離を詰めるとクリンチから振り回しテイクダウンを奪う。
 伊澤はサイドポジションから顔面に膝を打ち込み、フロントチョークから足を絡めていくがここで1R終了。

 2R、伊澤がミドルから組み付いていき、胴締めフロントチョークから三角絞めを狙うが、浜崎はガードポジションからパウンドを落とそうとするも、伊澤は三角絞めの体勢。そのまま腕を決めて顔面を殴っていくが、浜崎は足で伊澤の顔面を押して逃れようとするも、伊澤はそのまま回転してマウントをとり顔面に肘を打ち込んでいく。これでレフェリーが試合を止めた。

伊澤「RIZINファンの皆様、はじめまして、DEEPジュエルスストロー級チャンピオンの伊澤星花です。まず、今回ほんとにメリットのない試合を受けてくださった浜崎さん本当にありがとうございます。そして試合を組んでくださった、RIZIN関係者の皆様、試合に送り出してくださったDEEPの皆様、いつも練習してくれる横田さんやジムの皆本当にありがとうございます。いつも応援してくださるファンの皆さんも本当にありがとうございます。私は、MMAデビューしてまだ1年半しかやってないんですけど、本気で世界で一番強くなりたいと思っています。浜崎さんとかジョシカクって言葉が嫌いって言ってるんですけど、私はジョシカクって言葉がすごく好きで、男子格闘技のほうが上って思われるのがほんとに悔しくて、女子でもこんだけ技術があって色んなしなやかな動きができるのは本当に魅力だなと思うんで、女子格闘技をもっともっと引っ張って男子格闘技に負け無いぐらいの競技にしたいと思っているので、これからも伊澤星花の応援をよろしくお願いします」

<試合後コメント>

浜崎朱加
――試合後の率直な感想は
「そうっすね、悔しいっすね」

――相手の印象は
「思ったより出来る。力も強かったですし、トータルで強かったという印象です」

――若くて勢いのある選手と闘ったことについてベテランとして思うことは
「うーん、今は悔しいって言葉しか出てこないですけど、新しく強い選手出てきたなって思いましたね」

――今後の展望は
「ちょっとまだ次のこと考えられなくて。とりあえず少し休もうかなって感じです」

――今日のゲームプランは
「プランはあんまり立ててなかったんですけど、タックルが得意なんで、タックルが来たら都度切ってって感じのプランでしたね」

――途中からそのプランが狂ってきた?
「クラッチが強くて剥がせなかったのもあって。多分、自分では効いた感じ無かったんですけど、下からの蹴り上げが効いちゃったっぽくて、そこでぼーっとしちゃったっていうのがあります。それだけではないと思うんですけど、自分の思った動きができなかったのはあります」

――明日になったらどんな気持ちになっているでしょう
「明日になったらもっと悔しいと思います」

――伊澤選手は「次はタイトルをかけての試合を」と
「そうっすね、ノンタイトルで負けちゃってるんで、その義務はあるのかなと思ってます」

――最後、三角に捕らえられつつのパンチ、見ている限りはあまり当たってないように見えた
「全然効いてなかったです、パンチは。動けなかったんで止められたと思うんですけど、パンチ自体は全然効いてなかったです」

――三角の体勢から動けないというのは想定外?
「いや、想定内ですね。私結構変な癖があって、ハム・ソヒ戦もそうだったんですけど、あの形に入られちゃうことがあるんで、想定内ではありました」

――悔しい気持ちは、今後にどう繋がっていくか
「そうっすねえ、ちょっと休まないとわからないですね。先のことが考えられないです。すみません」

――キャリアの浅さからくる粗さは感じた?
「粗さは感じなかったですね。要所要所で上手いなって思ったし。まあ強い選手だなって思いました」


伊澤星花
――試合後の率直な感想は
「すごく嬉しいです!」

――RIZIN初戦が浜崎選手でしたが、相手の印象は
「まだ4戦しかしてなかったんですけど、『あっ!浜崎選手と出来るんだ!』っていうのが嬉しくて光栄な気持ちでした」

――4戦しかしていないとは思えない強さでした
「毎日K-Clannで厳しい練習を乗り越えているからだと思います」

――浜崎選手は闘ってみてどうでしたか
「すごいやっぱり、風格もあってオーラもあって、アームロックも強くて、やっぱりテレビで見ているような強い選手だなって感じました」

――今後の展望は
「今回極めて終わることが出来たので、これからも極めて攻め続けられるような試合をできるようになりたいなと思います」

――ゲームプランについて
「今日はとにかく攻めるっていうのが1つあって、あと寝技になったときに焦らないっていうプランでやっていました」

――警戒していたものは
「アームロックをすごい警戒していたのと、あとすごいステップが上手なので、捕まらなくても焦らないっていうようなのを持ってやってました」

――中盤からは完封しているように見えた
「自分が練習でやってきたことを出せたので良かったかなと思います」

――来年の目標は
「今DEEP JEWELSでストロー級のベルトを持っているので、そのベルトをしっかりと守ってRIZINのベルトも(肩に)かけて二冠王になりたいと思っています」

――番狂わせで驚いているファンも多いが、ご自分の感想は
「試合が決まるまでは厳しいかなって思ってたんですけど、決まってからの練習でしっかり勝てるようなイメージを作ってやってきたので、試合で勝ったのは練習の成果かなという気持ちがあります」

――普段はストロー級、今回は一回り軽いスーパーアトム級でした
「やっぱりストロー級の選手より身体が一回り小さいなという印象があります」

――いきなり国内トップの選手に勝ってしまったが、次なる目標は
「闘いたい選手とかはあんまり考えてないんですけど、オファーがあれば誰でもやりたいし、たくさん試合をしたいなと思っています」

――二冠王の野望を口にしましたが、浜崎選手とベルトをかけての再戦を望む?
「もしオファーが来てくれるなら、二冠王になるための試合をしたいと思います」

――序盤のアームロックは警戒していたから大丈夫だった?
「そうですね。すごいアームロックは警戒していたんですけど、それ以上に極めに来る力が強くて、で展開するのは難しいなっていう印象がありました」

――相手はキャリアも実績も上回っていたが、自分が上回っていたと思う部分は
「自分の体力があるところが上回っていて、体力があるからこそ最初からアグレッシブ にどんどん攻めて行けたのかなと思います」

――体力というのは、スタミナなのかパワーなのか
「スタミナが一番大きな要因です」

――下になるポジションからの展開について、RIZINルールで有りとなっている下からの蹴り上げがあったから安心していたか
「それもあったのかなと思うんですけど、そもそも寝技になったときに、下からでも上からでも攻められる自信があるので、どこの場所でもいいかなって感じであの引き込みの形になりました」

――リングインする際にスキップをしていました
「スキップするって言ったからキレイにスキップするぞーって思ったんですけど
映像を見て確認したいと思います(笑)」

――何を食べたいか
「ミルクレープ食べたいです!」

平本蓮が登場


平本蓮「へいガイズ、マイネームイズ、レンヒラモト。アイラブユー。来年の2月に、RIZINランドマークが開催されるらしいんだけど、俺出ようと思ってるんですけどどうすかね?相手は、そうっすね、先程MMA素人にしょっぱい試合していた萩原くんなんかどうかな?どうっすか?俺たちの試合のほうが、リングじゃなくて2回目はケージでどうすか?平本連vs萩原恭平2決定で、2月RIZINランドマークメインです。以上」

第12試合


 RENAがジャブで牽制しロー。シウのローでRENAがたたらを踏むが、すぐに体勢を立て直したRENAがローで牽制。シウのローにRENAが右ジャブを合わせて動きを制し、シウの打ち終わりを狙っていくが、シウもジャブで変化をつける。
 シウがワンツーもRENAはハイキックで牽制。シウがラッシュを仕掛けようとするが、RENAとパンチが交差する。
 シウが突っ込んでRENAをコーナーに押し込みコツコツ殴っていき、RENAが体勢を切り返してボディをコツコツ殴っていくがシウも膝を曲げて距離をとりお互いショートレンジで殴っていくが、離れ際にRENAが追走し顔面にパンチをあてていく。そのままもつれてロープ際になるがここで1R終了。

 2R、RENAの前蹴りにシウがローからワンツー。RENAが担いでクリンチするとロープ際での攻防になり、RENAは離れ際にパンチから近距離でパンチの打ち合い。クリンチからコーナー際での攻防になり、RENAが押し込み膝を打ち込むがシウは前蹴りで距離をとりパンチが交差する。
 シウがタックルからテイクダウンを奪いガードポジションに。
 一度離れたシウがサッカーボールキックから距離を詰めるがRENAがクリンチ。コーナー際での攻防になり、シウが前蹴りで距離をとると近距離で顔面の打ち合い。
 RENAがクリンチしてコーナーに押し込むが、体勢を切り返したシウがテイクダウンを奪いハーフガードもRENAが離れて立ち上がるがシウが膝蹴りを叩き込むとRENAがクリンチしコーナーへ押し込む。
 シウが体勢を切り返し距離をとると、RENAのジャブを下がって避けてロー。前に出てきたシウをRENAが腰投げもすぐに立ち上がったシウとRENAがコーナー際での攻防。
 お互い距離を取るとローの打ち合いからRENAがボディにワンツー。シウもワンツーを繰り出すがRENAは下がる。
 RENAはボディにワンツーからクリンチしてコーナーに押し込むが、ここで2R終了。

 3R、クリンチからコーナー際での攻防になり、RENAがテイクダウンを奪おうとするがシウが猪木アリ状態となりRENAが蹴って立つよう指示。
 スタンドになるとRENAがワンツーからローでシウの出鼻をくじいて前に出ていくがシウがクリンチ。
 離れ際にお互いパンチをラッシュするが、すぐにクリンチした両者がコーナー際で崩れるようにグラウンドへ。
 RENAが上を取ろうとするが、シウが下から蹴り上げていき、足を上半身にかけるがRENAが巻き込んでマウントを取ろうとするが一度これは距離を取りスタンドへ。

 シウが前蹴りからワンツー。タックルで組み付くがRENAはコーナーを背に耐えると一度両者距離を取る。
 パンチの打ち合いから距離を詰めてシウがクリンチでコーナーに押し込むが、一度離れてからRENAが前に出るもここで時間切れ。

 判定3-0でシウの勝利となった。

<試合後コメント>

RENA
――試合後の率直な感想は
「悔しい部分はすごくあるんですけど、研究されてたなっていうのと、勝ちたい気持ちが、向こうのほうが強かったなって感じてます」

――相手の印象は
「ケンカって言われてたんでもう少し殴り合ってくれるのかなと思ってたんですけど、腹効いてたのも分かってたんで、押し込まれて、そういう展開が長くなったからちょっと判定に響いたのかなと思います。パンチのヒット数で言ったら当ててたのは私なのかなとも思うんですけど、色々改善していかないといけないなと思ってます」

――今後の展望は
「んー……いやもう、ちょっと2ヶ月に2試合はちょっと色々しんどすぎたんで、1ヶ月は少しのんびりゆっくりして。でも全然やる気、自分の気持ち的には切れてないんで、来年はリベンジに燃える闘いにしたいなと思ってます」

――直前に浜崎選手が破れたことに精神的な影響はあったか
「同じチームの仲間としてショックというか衝撃は大きかったんですけど、でももうこれはプロの世界なんでそこは全然関係ないと思いたいです。でも、ショックはショックでした」

――試合展開は、打撃戦を想定したところに思ったより組んできたからプランが狂った?
「私の得意分野であるボディ、三日月っていうところはみんな色々対策してきてて。まあ、効かせることは出来るけど倒し切ることが出来ないって所まで来ているので、それが試合に響いたってところですかね。もっともっと、もう1回改めて色々レベルアップしていかないといけないと思います」

――テイクダウンを奪われすぎたという印象は?
「2回くらいですよね?別にそんな焦りとかもなかったんでなんとも思ってなかったんですけど、ダメージ点としては勝ってるはずなんだけどなあと思いつつ。まあ、結果を受け止めるしか無いですね」

――前の試合の疲れは感じたか
「うーん、やっぱり精神的に『行くぞッ!』っていう気持ちがホントに絞りきれなかったっていうのは少し感じていますね。まあでも、それを言ったら試合に臨んだ自分がアレなんで。オファーを受けた時点でそこはもう切り替えなきゃいけないのがプロなんで。でも大変っちゃ大変だったんで。色々、勉強ですね、すごく。勉強になりました」

――ダイレクトリマッチをしたい?
「そうですね、やりたいです。次は絶対にぶっ倒します」


パク・シウ
――試合後の率直な感想は
「日本に来て1年位経つが、今まで5試合くらいした。今まで結果には恵まれなかった。RIZINのデビュー戦ということもあり非常に今日の結果に関してはいいデビュー戦、いい結果になったと思う」

――相手の印象は
「思ったよりは、そこまで強くはなかった。イメージはもっと強敵という印象だった」

――今後の展望は
「私は1試合1試合、常に最後の試合だと思って臨んでいる。日本で試合ができることは楽しいし嬉しい。今回の結果は本当に良かった。1試合1試合頑張っていきたい」

――試合を終えた今、一番したいことは
「とりあえず、ゆっくり休みたい。そしてたくさん寝たい」

――試合前にハム・ソヒ選手からもらっていたアドバイスはどういうものだったか
「かなり前にはなるが、シュートボクシングのときにハム・ソヒ選手から受けたアドバイスは、単調にならず上下に散らし、MMA、トータル的に攻撃を散らしていくというものでした」

――伊澤星花選手が浜崎朱加選手に勝って最強の座が入れ替わったと言えるが、伊澤選手、浜崎選手に興味は湧いたか。
「伊澤選手の試合の結果は、一言で言えばビックリした。選手によってスタイルが違うので、誰が強い・弱いとかは思っていない。浜崎選手は試合運びが上手く非常に強い選手という印象だ」

――韓国の女子選手界での自分の立ち位置はどのあたりだと思うか
「格付けについては一生懸命頑張っているという段階で、自分の位置を考える段階にない」

第13試合


 天心がジャブで牽制し、五味が左ジャブで距離を見てポジションをとる。天心が前に出ようとすると五味がフックで迎撃し、天心のパンチに五味がストレートを合わせようとしてカウンター狙いへ。
 天心が右をフェイントに左のボディブロー。五味もカウンターで打ち合いパンチをパンチで落としていく。
 天心がワンツーボディをハイスピードに叩き込み、五味はストレートで牽制。天心も打ち終わりにパンチをあわせていくようになるが五味がクリンチ。
 一度ブレイクとなり、五味が頭を下げてボディブロー。天心がアッパー気味のストレートやフックを放っていくが、五味も打ち下ろし式の右。
 天心がフックの打ち終わりにラッシュを仕掛けるも五味は一度下がる。
 お互いパンチを大ぶりしていくが空を切り、天心がボディへのワンツーから前に出ようとするが五味がフックで牽制。
 天心はボディとアッパーを散らしていき、ここで1R終了。

 2R、天心が前に出るが五味がジャブで牽制。天心が前に出ようとしたところに五味がアッパーボディブロー。天心が前に出るが五味はクリンチ。
 天心が細かいパンチを繰り出していくが、五味はカウンターのアッパーを狙っていく。
 五味はストレートも天心が左右のアッパー連打。お互いジャブが顔面を捕らえ、五味が左右のフックを顔面とボディに当てていく。天心がジャブで様子を見るが五味が左右のストレートを当てていくがそのままクリンチしてロープを背にもつれて倒れてしまう。

 スタンドに戻り、天心のジャブが空を切り、五味のフックアッパーが顔面を捕らえ始め、天心はガードを上げるがワンツーストレート。五味が大ぶりフックも天心がジャブから飛び込んでアッパー。避けた五味が振りかぶって左右のフック、天心が左右のフックからストレート。ここで時間切れ。

五味「もう無茶させないで。榊原さん、リング呼ぶぞ。俺いくつだと思ってんだよ?2週間で天心はねーだろ。2週間ダメだよ、2ヶ月じゃなきゃ。天心は一年前、半年前練習来た時より強くなってました。武尊はもっと強いぞ!」
天心「こんばんはみなさん、那須川天心です!えーまず初めに、こういったタイミングで僕との試合を受けてくださった五味さん、ほんとにありがとうございます感謝しか無いです」
五味「無茶言うな俺に」
天心「ほんとすいません。いやー、ほんとなんだろう?体格差はあったんですけど体格差というよりかは、それよりも重い気持ちがこもっていたと言うか、もうPRIDEが拳に宿ってて、ひじょうに楽しいというか、ちょっと悲しくもあり、なんだろう、色んな気持ちが混じった試合でした。本当にありがとうございました。そうですねあのえっと、この試合で僕はRIZINに出ることは、RIZIN卒業ということになるんですけど、ほんとなんだろうな、もうあの(泣きながら)ずっと、僕RIZIN大好きで、もうほんとに、MMAから、ほんとRIZINが大好きです。ほんとにみなさん、こんな僕ですけど迎えてくださってほんとにありがとうございました。何者でもない僕にチャンスを与えてくれたRIZINの舞台だったり榊原さん、そして僕をRIZINに快く送り出してくれた会長、父親、そしてチームの皆さん、ほんとにありがとうございます。僕は、これでRIZINを卒業となるんですけど、今後はまだ2試合残ってます。4月のRIZEの試合、そして6月の武尊選手との試合、ほんとにここが大勝負なんで、絶対にRIZIN代表としてしっかり勝ってキックボクシングを卒業したいと思います。そして、今テレビを見てる子どもたち、僕はほんとに何者でもなかったんですけど、こうやって、いろんな舞台に挑戦して、ほんとに色んな人に止められたりしたんですけど、常識を変えるやつはほんとに非常識なやつしかいないと思うんで、何でも挑戦して、限界なんて、人が決めた限界なんて、人しか超えられないと思うんで、そこはしっかり心に持って、学校や大人たちが教えてくれないことを俺が体で体現したいと思うんで、皆さん、これからもなにかチャレンジしたいと思ったら、信念を持って前に前に進んでいってください。今日は皆さん本当にありがとうございました。またよろしくお願いします」
五味「ちょっと待て天心、ちょっと待って。俺からも一言喋らせろ。これは、これからも武尊選手ともね、すごい試合やってくと思う。ボクシングに行っても素晴らしい選手になると思います。これから期待してください。あとネガティブに捕らえてほしくないんですけど、えーとね、僕がこのさいたまに、長いのわかってるんだけどチョット待って。このね、リングに初めて上がった時、一番勝利した時に真っ先に喜んでくれた木口宣昭先生、今年ちょっと、お亡くなりになられたんで、佐藤ルミナ選手、山本KID選手、桜井マッハ選手、あと自分。そういった選手をね、このリングに創り上げたとても優しい偉大な先生でした。なので、これからキックボクシングも総合格闘技も応援していく上で、そういった面白くて偉大な、木口宣昭先生という方がいらっしゃったことをね、心に留めてこれからも応援してくれると嬉しいです。天国の木口宣昭先生も喜んでいると思います。そんな感じです!天心頑張れよこれからも!」

 続いて榊原CEOと武尊がリングへ。
武尊「えー、こんにちは。会場にお集まりのRIZINファンの皆様、格闘技ファンの皆様、テレビの前のRIZINをご覧の皆様、こんにちは、K-1の武尊です。来年の6月に、那須川天心選手と試合を決定することができました。この試合は、榊原さんも言ってくれたんですけど、K-1でもRIZINでもなく、RISEでもなく、中立な新しいリングを作るという、格闘技界にとって格闘技が一つになる切っ掛けになる試合だと思うんで、格闘技界、日本格闘技界最高のカードを来年6月は、日本格闘技界最高の試合にして勝つんでよろしくお願いします、そして那須川天心選手、沢山期待してくれてたファン待たせてしまったと思うんで、6月は最高の果し合いにしましょう。ありがとうございました」
天心「そうですね、あの、しんみりモードからグッと、モードの切り替えがすごい大変なんですけど、泣かないよ!そうですねあの、ほんと皆さんが待った試合、僕も非常にワクワクしてまして、4月で元々キックを引退するはずだったんですけど、まあこれやらなきゃ終われないよねってみんな思いますよね?まああの、元々は階級一緒で、僕から対戦表明した感じなんで、僕から初めた物語なんで僕がしっかり終わらせようと思います。応援よろしくお願いします」

<試合後コメント>

那須川天心
――試合を終えたお気持ちは
「エキシビションという形で最後を終えたんですけど、これでRIZINは卒業って感じなんですけど、色んな感情があった試合でした」

――最後のRIZIN、花道をどのような気持ちで歩きましたか
「なんも考えないようにしようと思ってたんですけど、5年間、か……。その思いだったり、気持ちだったりが出てきたと言うか、非常に感極まりそうになりました」

――RIZINでの5年間はどういうものだったか
「色んなことに挑戦させてくれる舞台でしたし、本来僕はキックボクサーなんで、RIZIN、MMAがメインの団体なんですけど、キックで試合をさせてくれたりとか。もちろん最初はMMAをやりましたけど、そこからキックをやらせてくれたりとか、メイウェザー選手とまさかボクシングをやるとは思わなかったし、堀口さんとキックの試合をやったりとか、ホント面白いことをさせてくれる舞台でした」

――五味選手との試合はどうでしたか
「ホント、五味さんとやれてよかったと思いましたね。試合っていう感情ではなかったですけど、パンチももらってみたいなと思ったし、お客さんにもしっかり見せたいなっていうのもあったし。普段だったらしっかり駆け引きしてっていうのがあったんですけど、なんかそういうの関係なく、『ちょっと思い切り殴ってみようかな』とか、そういう気持ちでスッキリ出来たかなと思います」

――今後の展望について
「4月、6月と大きな試合が最後2つ決まっているんで、それをしっかりと乗り越えると言うか、勝って、みんながホント期待してる試合なんで、そこをしっかり終えたいなと思います」

――五味選手のプレッシャー、圧力はどのようなものでしたか
「いや、メッチャありましたよ!ホント、ハンマーで殴られてるような感覚でしたけど、最初は避けようと思ったっすけど、最後はハンマーに当たりに行きましたね。当たりに行ったというか、駆け引きとかよりは自分の思いを拳で伝えたって感じですね」

――お互いに拳で思いを伝え合えたと思う?
「僕はそう思ってますね。なんか、顔面に思い切りガンッともらったとかは無かったんですけど、肩にパンチもらって、肩いてーなって……」

――それは何Rのパンチですか?
「1かRですね。……1か2しかやってねーか(笑)1か2のどっちかっす(笑)」

――試合後には武尊選手もリングインしてエールの交換を行いました
「感情が行ったり来たりと言うか、気持ちの作りというか、ちょっと色々わかんなかったっすけど、今はなんすかね、皆さんもやっぱり、『ホントにホントにやるんだよね?』って感じだと思うんですけど、ホントにやりますから(笑)そこをしっかりと。まだみんな決まった実感があんま無いと思うんで、日にちが経つにつれて色々煽りとかあると思いますし、実感湧いてくると思うんで、しっかりと最後、キックの集大成をやってやろうじゃないかって感じっすね」

――4月、6月に向けてどんな調整をしていきたいか
「今回の試合は全く、大晦日の試合は全く対策とかは考えて無かったっすけど、ここからしっかり6月まで仕上げて。キック最後ですから。あと半年しかないですから。皆さん、僕のキックの引退は伸びましたけどコレなら誰も文句言えないと思うんで、しっかり仕上げますよ。キックボクサーとして!」

――RIZINの最後、超満員の熱気の会場で試合をした感想は
「歓声がちょっとダメですね。なんか……あんな、ワーってやられちゃうと……。やめてほしーっすよねぇ。やめてほしーっていうと違いますけど、ホント感極まると言うか……。もうホントね、泣きたくないんですよね。ホントRIZINが大好きというか、お客さんもRIZINを楽しみに来てますし、1つの興行として、エンターテインメントとして、非常に良い思い出がありました」

――そのRIZINでは榊原ゲンドウから色々な無茶振りがあって、批判を受けたこともあると思うが、RIZINのマッチメイクについてどう思うか
「当初はもう、ホントに榊原さんが鬼に見えたと言うか、『なんでこの人こんなこと言ってくんだろ』って。嫌いでしたね(笑)当初はね?(笑)でも、毎回本気で言ってくるんで、軽くな感じじゃないんで、本当に『俺はこういうのをやります』って思いが伝わってくると言うか。だからこそ、それに応えたいなっていうか。やっぱ、あの人がいなければRIZINはこういうふうに大きくなってないと思いますし、あの人にこういうふうに提案されたからやるって極めましたし、それを一緒に作り上げてきたものと、うちのチームのみんなにはホント感謝してますし。ホント、ね。終わりよければ全てよしというか、いい思い出はたくさんありました。あと、メイウェザーとやるなんて、発想ないですよね。いや、すごいなあと思って。で、今回の6月も、『引退伸ばせないか?』って……誰も言わないでしょって(笑)ホントそういうところも、格闘技が大好きなんだなっていうのが伝わってきたんで、それにしっかりと応えようというか、それ以上のことをしてやろうと。毎回ワクワクをくれる、そんな人でしたね」

――五味選手の入場時に音楽を聞いている姿が印象的でした
「もう僕はずっと大好きな選手だったんで、まさか闘うっていうか、僕をめがけて入場してくるって思わなかったし、あの入場が聞けただけで僕はもう、ホントに良かったなってのがありましたね。お客さんも、試合もそうですけど、やっぱ僕も五味さんの入場が見れただけで、こう……『おっしゃあ!』って思ってもらえると言うか、そういうのは僕の中でも有りましたね」

――試合前には「PRIDEを体感できるのは嬉しい」と言っていましたが、実際にPRIDEを体感してみていかがでしたか
「なにがなんでもというか、意地が見えましたよね。パンチも正直、多分相当イヤだったと思うんですけど、それでも前に出てきたというか、それでも前に出てきてタックルしてでもみたいな、そういった気持ちを感じられたんで。今の格闘家にはないものをたくさん持ってるなっていうのを改めて実感というか体験できたので、この1戦は自分の記憶にすごく残るというか、ホントやってよかったなって今思いますね」

――拳と拳で会話が出来たという言葉がありましたが、五味さんから何を言われたと感じ、天心選手から何を伝えたと思っていますか
「僕は伝えると言うか、ガムシャラにというか、駆け引き無くというか、グーで行ったんですけど、五味さんもグーを出してくれたんで。さっきも言ったっすけど、今の格闘家には無い気持ちをいただけたと思います。活を入れていただいたというか。そう思います」

――天心選手の姿を見て格闘家を目指すキッズも多いと思いますが、未来の若者たちにメッセージをお願いします
「ホントになんでもいいんで、チャレンジをすると言うか、信念を持って動くことが大事かなと思いますね。言い方悪いっすけど、口だけで言ってる人も結構いるんですけど、信念が大事かなと思うんで、ブレたら負けると思いますし、どういう形であれ『自分はこうやる』って目標を持って。色んな人、否定すると思うんですよ。僕も否定されたし。中学校でも『僕は格闘家になって飯食っていきます』って先生に相談したりしても、『気持ちはわかるけど、就職して、そこからでもいいんじゃない?』とかって。もちろん学校の先生はそう言うんですけど、それに負けたらダメだなっていう。誰かに止められたら辞めるんじゃなくて、自分がやりたいと思ったことを自信持って『俺はコレがやりたい!』っていうふうに言えるようになってほしいなって思いますね。そうすればやっぱ、同じエネルギーを持った人もついてくると思いますし、そういう人が寄ってくると思うんで。ホント、なにかに挑戦してる姿っていつまでもカッコいいと思いますし、キラキラしてるって思うんで、その気持だけはどんだけ年をとっても僕は忘れたくないですね」

第14試合


 お互いローで牽制し、未来が前に出るが斎藤がリングを回る。未来の蹴り足をキャッチした斎藤がジャブを放つが未来はすぐに足を引く。
 斎藤が前に出ようとするが未来はフックで牽制。
 さらに前に出るが、斎藤がタックルでロープに押し込み、そのままコーナーにずらし膝を打ち込んでいく。お互い体勢を切り返しあうがこれはブレイク。

 斎藤がローから未来はハイ。斎藤がローから前に出ようとするが未来がワンツーで牽制するも、斎藤のローがローブローとなっていたようでタイムストップ。

 再開し、お互い右フックが顔面を浅く捕らえ、未来がワンツーも斎藤がタックル。ここで1R終了。

 2R、未来が膝蹴りからワンツーも斎藤が距離をとる。
 未来がカーフキックからプレッシャーをかけていくが、斎藤がタックルで未来を倒すも斎藤もスリップしてしまいすぐに攻められず、未来が立ち上がるも斎藤は組み付いてコーナーに押し込む。
 これはブレイク。

 右のフックに斎藤のフックがカウンターで入り、斎藤のワンツーも捕らえ始める。斎藤が前に出ようとするが未来の右フックが入り、斎藤の腕がダランと下がると未来がラッシュを仕掛け斎藤のタックルも切り膝蹴り。斎藤は体を振って逃れていくが、未来がテイクダウンを奪うと斎藤の鼻から出血。
 未来はガードポジションになり、斎藤は下からクリンチして耐える。そのまま2R終了。

 3R、斎藤がワンツーからハイも、未来は前に出ようとするが斎藤の膝蹴りが入り。未来も膝蹴りで返し、未来が走りこんでテイクダウンを奪うも斎藤はコーナーを背に立ち上がる。そのまま未来が膝を入れていくが、これがローブローとなりタイムストップ。

 再開し、未来の前蹴りをキャッチした斎藤がタックルも、未来が体勢を低くして耐えようとするがそのままもつれてロープ際になると斎藤がロープを超えてエプロンに落ちてしまう。

 リングに戻り再開し、未来がミドルからロー。お互いストレートとハイが空を切り、斎藤がタックルも未来は倒れずコーナーを背に耐える。
 未来が離れ際にラッシュを仕掛け、斎藤がタックルも未来がストレート。
 斎藤は再度タックルも未来が切ってサイドポジションから肘をコツコツ落としていき、顔面に膝を連打。パウンドを落としここで3R終了。

判定3-0で未来の勝利となった。

未来「僕結構強気な性格でYoutubeとか色んなメディアに出させてもらってるんですけど、結構ほんと毎日悪夢見るぐらい色んな重圧とかプレッシャーに耐えて今日勝つことできたんで、ほんと嬉しいです。やっぱ斎藤選手強いなってほんとに、フェザーのトップ選手だし、ほんとに絶対負けたくない、死んでも負けたくないという気持ちで戦ってました。ほんとに練習からすごいキツイことやってきたんで、斎藤選手のおかげですね強くなれたのは。久々に、コロナとかあるんですけど、こんな大勢の前で試合できて幸せです。テレビの前で見てる方も、格闘技は素晴らしいということを僕はこれからも伝えていきたいんで皆さんこれからも応援よろしくお願いします。ありがとうございました」

<試合後コメント>

斎藤裕
――試合後の率直な感想は
「負けたなあって感じで。もうちょっと自分のできる展開にしたかったと思いますけど、先にもらってしまったので、それは自分が悪いなと」

――相手の印象は
「ちょっと試合映像をもう1回見たいなと思うんですけど、全体的にパワーが付いてるなって。前回に比べて感じました。自分のいい組み立てをコントロールできなかったりしたんで、パワーは全体的に付いているのかなという印象ですね」

――今回は初の大晦日、本当は良くないのですが観衆から大きなコールが起きていました。聞こえていましたか?
「聞こえてました。今回は3万人ですか。たくさんのお客さんが集まってる中で、たくさんの期待というか、試合に対しての思いとか、入場のときにすごく感じました。自分への声援も結構あって、ただただ感謝しか無いです」

――今後の展望は
「今後は、今すぐは決められないですけど、10月、12月と試合が続いたんで、この先どうするかも含めてしっかり考えて、順番建てて目標立ててやっていきたいですね。少し休みたいと思います」

――前回の対戦以降、斎藤選手に対しての期待感、プレッシャーが大きくなった1年だったと思います。収穫は有りましたか
「結構大きい会場にも立たせてもらったり、自分がメインで試合することがあったりっていうので、今まで日本の格闘技の偉大な先輩たちが、こういう思いで皆さん興行を背負って身を削って命を削ってやってるんだなっていうのを感じることが出来たので、盛り上げるっていうか、格闘技として大会として話題になるためにやらなきゃいけないこともあるし、試合もそうだしそれ以外のことも勉強になった1年でした」

――朝倉選手の攻撃で予想外だったものは
「1Rはそんなに大きいミスはないかなと思ったんですけど、2Rで先に打撃でもらったのがちょっと、相打ちで自分がぐらついたときに朝倉選手が詰めてきたので、そこが1つの分かれ目だったのかなと思いますね。自分も反撃体制はできていたんですけど、先に当てられてしまったので。まず映像を見たいと思います」

――これで1勝1敗です。3戦目は頭にありますか
「3試合目?うーん、2人にどういったストーリーが、どういった闘いを続けていくかってことも大事だと思うんですけど、どうなんですかね。王座戦とかになれたらいいのかな?」

――あるいは、フェザー級グランプリ
「グランプリ……過酷ですよね、1日2試合もね。フェザー級の選手たちはみんなキャラクター立ってるので盛り上がるとは思うんですけど、この悔しさを忘れたくないと思います」

――試合後、朝倉選手と長い間抱擁を交わして言葉をかわしているように見えた。どのような言葉を?
「あんま言いたくないですね。……まだ次があるかも知れないんで。まあ、ちらっと。朝倉選手のインタビューって終わったんですか?まだ?『短い期間で受けてくれてありがとう』と言われました」


朝倉未来
――試合後の率直な感想は
「んー、まあ色んなプレッシャーがあったのでとりあえずホッとしました」

――リベンジを果たした気持ちは
「斎藤選手はやっぱり強い選手だと思いましたし、僕もそうですけど、斎藤選手は短い期間のオファーで、盛り上げるために出てもらったんですごく感謝しています」

――相手の印象は
「すごく強い選手だと思いました」

――今回は「100%勝つ」を強調していましたが、秘策・作戦はあったのでしょうか
「これ以上出来ないくらい努力してきたんで、自分に言い聞かせてきた感じですね」

――今後の展望は
「とりあえずフェザー級の頂点に立ちたいですね」

――この半年で新たに取り組んだことの成果は
「打撃で言うとミット打ちを毎日続けてきたんですけど、打撃がコンマ何秒速くなって、近い距離に自信を持てたということで、プレッシャーが強くなりましたね。だからカウンターも入りやすくなったし、自分からの入りも増えた。ウエイトトレーニングとか、スパーリングは組み技中心でやってたんで、組み力も自信がついたというか、強くなったと思います。組み力が」

――勝敗を分けたものは何だったと思うか
「カウンターの右フックが入ったことと、壁の展開でずっとその場に居ずに僕が投げを使ってバランスを崩させて変えたことですかね」

――コンマ何秒早くなったことで、右フックのカウンターを意識していた?
「全体的に早くなったんで。蹴りもパンチも。あの頃のスパーリングだけやってた頃とはぜんぜん違うなって。タイミングが変わるんですよね」

――左手の具合は
「ちょっと骨が浮いちゃってるみたいなんで、病院行こうかなと思ってますけど。折れてはないです」

――2Rでニヤっと笑ったシーンが有った。あのときの心境は
「ちょっと覚えてないんですけど、どのあたりですか」

――カウンターで取る前のタイミングです
「あー……ちょっと距離をもう半歩近づけようと思って。斎藤選手のパン地をもらったときに『これ倒れないな』っていうのが分かったんで、もらってもいいから半歩詰めて、『殴り合いになるぞ』ってことでちょっと笑ったかもしんないです」

――2022年の試合は最初の試合はいつ頃、誰とやりたいか
「RIZINのスケジュールが発表されて無くて、いつあるか分かんないですけど。別にいつでもいいし、誰でもいいですね。できればクレベル選手か、牛久選手とやりたいっすね」

――RIZINも、LANDMARKや金網の試合などバリエーションが増えているが、どういった形式を望むか
「なんでも大丈夫ですね。金網は毎日やってるし、リングも慣れてるんで、誰でもなんでもいいです」

――来年はフェザー級トーナメントの噂もある
「え。やる必要なくないですか?斎藤選手と俺がやってて、ここからトーナメントやる必要ないと思いますよ」

――SNSでやりあっている平本選手の来年の試合も決まりました
「えっ!平本、試合決まったんですか?へー!いつですか?

――2月です
「2月?誰とやるんですか?」

――まだ未定です
「あっ、決まって無いんだ。へー……」

――色々やりあっていたので、対戦したいという気持ちは?
「いやいやいや(笑)平本とはやりたくないですよ(笑)流石にプロレスやってるだけで。レベル違うんで。まあ、平本もすごい面白い存在だなと思ってて。日本の格闘技を盛り上げてくれる重要な1人だと思ってるんで、楽しみですね、試合が」

――重圧で悪夢を見たと言っていたが、その内容は
「体重が結構ホントに……。試合が決まったのが12月6日で、76.5kgだったんですね。だけどまあ、やるしかないし、68kgでやったらね、すごい騒がれちゃうし、斎藤選手だからもう66でやらないといけないし。10.5kgの減量で、毎日すごい運動量と少ない食事で過ごしてきたんですけど、まあ計量失敗は格闘家の終わりだと思うんで、そこの夢を見ましたね。なんか……3日前なのに残り10kgみたいな、そんな感じの夢を見ました」

第15試合


 お互い突進して飛び蹴りもサトシのミドルを矢地がキャッチし殴ろうとするがサトシが足を抜いて距離を取る。
 お互いパンチが交差し、サトシがス-パーマンパンチ気味のフックからテイクダウンを奪い、コーナーを背にした矢地へサトシはバックからフロントチョーク。矢地はこれを耐えるとサトシはバックから胴締めチョークを狙う。矢地は回転して逃れると、サトシは足を掴んで矢地を立たせず。矢地はコーナーを背になんとか立ち上がる。
 サトシはすぐに足を刈って座らせ、ボディに膝を入れていくが矢地が立ち上がり、体勢を切り返そうとしながら大外刈りで倒しガードポジションからパウンド。サトシはそのまま三角絞めで捕らえようとするが、矢地は回転して逃れるとサトシはハーフガードからコツコツ殴っていく。
 サトシはマウントになるが矢地は暴れてこれを抜け、サトシがサイドポジションからパウンド連打。ここで1R終了。

 2R、矢地がミドルから左フック。サトシはストレートをフェイントにテイクダウンを奪うと、グラウンドでコントロールし逃れようとする矢地にパウンドを落としていく。
 サトシは腕を取ると、回転して逃れようとした矢地に三角絞めから腕を伸ばしてギブアップを奪った。

サトシ「ほんとにクリスマスの時はダイエット嫌だな(笑)わたしのRIZINデビュー戦から私の夢はベルト。RIZINのベルト帰ってきたからほんとに嬉しい。みんなもちょっと言いたいことあるから、榊原社長。頼みがあるね。ほんとに私ちょっと、堀口選手と同じぐらいになりたい。ベルトの選手とも戦いたい。ダブルチャンピオン日本でなりたい。どうみんな?面白くないですか?いつも皆応援してくれたからほんとにありがとう。私ほんとにとても嬉しいです」

<試合後コメント>

ホベルト・サトシ・ソウザ
――試合後の率直な感想は
「ホントにうれしい。優勝したから、ホントにとてもよかったです」

――相手の印象は
「ああもう、もちろん、強くになったね。投げのディフェンスとか、極めのディフェンスとか、それで強きになったから、ホントによかった。RIZINのレベルが、ライト級のレベルが上げたから、ホントに良かったです」

――大晦日の舞台でベルトを守ったことの感想は
「本当に嬉しいね。初めてディフェンス(防衛)が出来たらから。私、よく言うのが、獲るだけじゃなくて、そのまま(防衛)が多分一番難しい。獲る人が多いけど、長いに守る人が少ない。だからもう、ホントに初めてのディフェンスが出来たから、ホントに良かったです」

――今後の展望は
「もっと強くなりたい。もっといい試合やりたい。そのあとにも、言ったのは、来年ちょっと、BELLATORの選手も闘いたいから。絶対にBELLATORの選手もこのベルト獲りたいから、それで強きに、絶対に、強きになる。(先のことは)今はまだちょっと考えないけど、それだけ。世界のトップ選手、やりたいから。だからこれからもBELLATORの選手、やりたいです。誰でもいいから」

――「長い試合をやりたい」と言っていましたが、1Rでフィニッシュ出来ず鼻から血が出て弱気になったりはしたか
「いや、もうホントに、色々のインタビューで私に話したのは、ホントにこの試合が、2Rまで行きたい。いつも私、1Rが、試合が決めたとか、KOで勝つとか、それから2Rとか3Rまでがホントにちょっと行きたい。もちろん1Rのチャンスがあれば決めてく。でも私ちょっとディフェンスで我慢したとか、私チャンスが出来ないから。でも2Rまで行けたから、ホントに良かった」

――BELLATORのチャンピオンともやりたい?
「ホントにだれでもいーよね。今が私の階級が、ピッドブル選手が彼のチャンピオン。ホントに私とかとスゲー中にいい選手でたまに話しするから、私、ムサエフと話して私に送ったから。でも、いいお金払ってるから、もう大丈夫ね(笑)15分だけ(笑)大丈夫ね、闘う、するから。誰でも大丈夫ね」

――試合前、「パンチとキックでKO出来る」と言っていたが、闘ってどう思った?
「私、打撃がもう自信あるけど、私まだ柔術のクセあるね。ちょっと打撃使ってからその後にグラウンドとか極め行ったりとか。でももちろん、今日が多分だから、打撃で使って、投げが出来ないから、打撃でやるなと思った。打撃で行けるなと思った。もちろん、自信があります」

――矢地選手のすごいと思うところは
「ホント、よく勉強した、投げのディフェンス、極めのディフェンス、よくできたから。ホントによかった。もっと私、ポイントが、もっとポイント直してるとか、もっと強くになるとか、彼も強きになったから、RIZINのレベル上げるから、ホントによかった」

――関根“シュレック”秀樹選手も今日は勝利しました
「そうね、それ私、みんなが言う。ホント、関根選手が私すごいリスペクトあるね。たまに、練習のときが、私疲れた絵k度、彼が行くとか、すごい頑張るとか、皆が彼がよく言うのは『彼大きい』『彼重い』。でもみんな忘れるね。彼、48歳。48歳の人が大晦日RIZINでMMAやるいうの、全然少ないでしょ?だからホントに彼が勝ったから、ホント私とても嬉しいですね。彼、私のモチベーション。たまに私疲れたとか、今日練習やらないなと思ったけど、私知ってる。彼ジムにいるから。私強くなる。私、色々出来たのが、優勝したのが、ホントに彼のおかげ」


矢地祐介
――試合後の率直な感想は
「悔しいっすね、シンプルに」

――相手の印象は
「相手の印象は、前回が特に印象が逆にないくらいで負けてしまったのでなんとも言えないですけど、やはり強いなと。仕掛けも多いし圧力もあるし。ただ、その中でも……負けてこんなこと言うのもアレですけど、手応え感じた部分もたくさんあったんで、全然ネガティブじゃなくて、次に向けてまた、ベルトに向かって一歩ずつ歩いていこうと思ってます」

――エンディングでリングに上ったときもサトシ選手と笑顔で言葉をかわしていました
「いやあ、まあ、心は全然笑ってなかったっすけどね(笑)まあ、もう2回も闘ってね、顔見知りになっちゃったんで。ただ全然仲良しこよしやるつもりは無くて、また俺は彼がベルトを持ってる限り……ベルトを失ったとしても俺は彼にまたやり返すチャンスをもらえるまでは1つずつ闘って勝っていこうと思ってるんで、全然まだまだこれからだと思ってます」

――前回と比べてサトシ選手が成長したと思う部分は
「いや、サトシ選手はそのまま強いってだけで、それに俺が俺が寝技の展開で食らいついてしのいでいって、作戦通りではあったんですけど、仕掛けの多さと多彩さ、で、最後は予想外の展開から一歩形に入られてしまったんで、サトシ選手の成長っていうか、負けたけど自分の成長は感じたかなっていうイメージです。負け惜しみですけど」

第16試合


 お互いローで牽制していき、海が左ストレートをボディや顔面に散らしていくが、扇久保が踏み込んでロー。
 扇久保はハイからタックルをフェイントに攻めようとするが、海がハイキックも打ち終わりに扇久保が距離を詰めるが海もリングを周り距離を取る。
 海が飛び膝蹴りも扇久保は下がり、お互い一定の距離を保ちながら牽制し合う。
 海がワンツーロー。扇久保もローを振り抜き牽制。
 海がジャブからミドルも扇久保が打ち終わりに足を掴みテイクダウンを奪う。
 ハーフガードからパウンドを落としていき、逃れようとする海をコントロールしマウントへ。そのままコツコツ殴っていき、亀になった海のバックを取り胴締めスリーパーを狙うが、立ち上がった海をボディスラムのように叩きつける。
 だが海はすぐに立ち上がり、扇久保はバックから太ももへ膝蹴り連発。海は体勢を切り返そうとするが、扇久保はショルダータックルから足への膝蹴りを打ち込んでいくがここで1R終了。

 2R、扇久保がローからハイで牽制。海はリングを周り、ジャブのワンツーで前に出ようとするが扇久保がローで牽制。だが海は左のストレートとローで前に出ていき、扇久保もワンツーを振り回し牽制。
 扇久保のワンツーが浅く捕らえ、ローから海がロープに押し込むも、扇久保が体勢を切り返し扇久保がストレートの3連撃。海が下がって様子を見ながらミドルで牽制も打ち終わりに合わせて扇久保がタックルで足に組み付く。海はコーナーを背に耐えると体勢を切り返し、扇久保が膝蹴りから距離をとり左右の大ぶりフックも海は下がる。
 海のジャブに合わせて扇久保がタックルで足をキャッチし、首相撲から膝。
 海もタックルを試みるが扇久保がジャブ。
 扇久保が左右のフックを打ち込んでいき、海が下がって逃れる。
 扇久保はロー連打も海がワンツーで前に出ようとするが、すぐに扇久保が左右のストレートを打ち込んでいき海のバックを取ると強引に投げ捨て顔面に膝連打からサッカーボールキック。バックを取るがここで2R終了。

 3R、海がフックから前に出ようとするが扇久保はローで牽制。
 海はミドルも扇久保はガードし、海はすかさずジャブで顔面を捕らえていく。
 海の手数が多くなりジャブをフェイントにミドル。組み付こうとするが扇久保のフックが捕らえていく。
 扇久保はローからタックルも海はロープを背に耐える。これを離すと扇久保のフックが捕らえていき、さらに右ストレートも画面を捕らえていく。
 海も返そうとストレートの扇久保がタックルで組み付く。
 一度離すが再度組み付くと、海はロープを背負い耐えるが一度距離を取る。
 扇久保が左右のパンチを振り回し、海は下がって避けるが扇久保がタックルから投げようとするが海は耐える。
 扇久保のワンツーが顔面を捕らえ、海は膝蹴りをフェイントに前に出ようとするが扇久保がパンチを振り回しなかなか前に出れない。
 扇久保はタックルも海はロープを背負い耐えると、ボディブローから膝蹴りも扇久保は打ち終わりにタックル。離れ際に海が顔面を蹴りあげようとするが、避けた扇久保がタックル。
 海は強引に振りほどいて蹴り上げるが、これは当たらず海は攻めようとするがスリップ。ここで3R終了。

判定3-0で扇久保の勝利となった。

扇久保「みなさん、ほんとに応援ありがとうございました!何回も何回もほんとに格闘技やめようって落ち込んだときもあったんですけど、続けてやってきてよかったです。本当にありがとうございました!えー、一言だけ。あの、言いたいんですけど、ずっと、ここまで、僕を支えてきてくれた彼女の、京香さん。ほんとに支えてくれてありがとう。もし、よかったら・・・僕と結婚してください。(手を広げて丸ポーズ)やったー!必ず、幸せにします。えーこれからも、RIZIN、盛り上げていくんで、皆さん、是非応援よろしくお願いします。ありがとうございました!」

那須川天心RIZIN卒業セレモニー


 試合後に各選手がリングに上がり、まずは堀口恭司からのビデオメッセージ。続いて榊原CEOより卒業証書の授与。
天心「(泣きながら)えー、みなさん、5年間ありがとうございました。僕の、今思い返すとめちゃめちゃ楽しかったですね。RIZINMMAでデビューして、最初はMMAに挑戦して、最初榊原さんにMMAやれって言われた時になんでだろうって気持ちになったんですけどMMAやってやっとRIZINに認めてもらえたと思いますし、ほんとに沢山29日31日と試合して、無謀だったかも知れないですけどメイウェザーと戦ったりとかここにいる沢山のRIZINファイターたちに感謝したいと思います。ほんとにありがとうございます。俺は何をすればいいですか?僕はほんとに、榊原さんがさっき言ってくれたように、一生RIZINファイターであり続けると心の中に決めているので、4月6月としっかり勝って、RIZIN最強というところを見せたいと思います」

 最後は天心を胴上げし、セレモニーが終了した。

<試合後コメント>

朝倉海
――試合後の率直な感想は
「悔しいの一言に尽きるんですけど、応援してくれた方々に本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです」

――相手の印象は
「やっぱり、試合運びだったり、技術がすごく上手だったなっていう印象です」

――バンタム級トーナメントが終わりましたが、海選手にとってコレはどういうものでしたか
「このバンタム級で、日本人最強を証明するためのトーナメントだったし、ここで僕が優勝してもっと格闘技を広めていったり盛り上げていくっていう約束をしてたのに叶えることが出来なくて本当に不甲斐ない気持ちでいっぱいです」

――今後の展望は
「シンプルに自分が弱かったんで、もっと実力をつけるしか無いと思います」

――扇久保選手の動きで一番やりにくかったものは
「僕の攻撃を多分しっかり分析して、それに対応してきたことと、あとはテイクダウンの圧力が強かったなと思いました」

――海選手の手数も多くないように感じた。不調はどこかにあったか
「なんか、試合に負けたのでちょっと言い訳になるのがイヤで言いたくなかったんですけど、1回戦の滝澤選手との試合で右手を骨折しちゃいました。今回は扇久保選手が強かったですし、完全に自分の実力不足だと思ってます」

――決勝に行くまでに右手が遣えないという状況下でどのような作戦を立てていたか
「まず痛み止めの注射を何回か打ってもらって。拳は壊れてもいいやと思っていたので、それでも打ちに行こうって作戦と、左を上手く使って組み立てる作戦でした」

――実際にやってみて手応えは
「右のプレッシャーを上手くかけられなかったなっていうのと、テイクダウンも自分から入れたらもっと良かったんですけど、それも上手く出来なかったです」

――右拳の骨折もあったとはいえ、決勝では蹴りも少なくなっていました。扇久保選手に足からのテイクダウンを狙われていたか?
「ちょっと警戒してる部分もありましたね。一発を狙いすぎてた、打撃で最後まで倒す可能性を狙いすぎてしまったことが要因だったかなと」

――セコンドには未来選手は付いていなかった?
「付いてなかったです」

――不安ではなかった?
「元々決まっていたセコンドの人たちと作戦を立てていたので、そこに不安要素は有りませんでした」

――右拳ということで、前回のヤマニハ戦と同じ部分の負傷ですか?
「違う部分と、どこが折れてるのかわからない状態です」

――来年のビジョンは
「まずは怪我を治してからなので、ちょっと時期はなんとも言えないですけど、また1からやり直すつもりで。まず対戦相手云々より自分の足りないところを補ってレベルアップしないといけないと実感しました」


扇久保博正
――試合を終えたお気持ちは
「いやもう、最高ですね!」

――プロポーズも成功して、良い日ですね!
「ありがとうございます!(笑)」

――6月から始まったトーナメントを振り返って
「周りは井上選手とか朝倉選手が優勝するんじゃないかって言ってたんですけど、僕はずっと自分のことを信じていたので、今日は勝ててよかったです」

――2試合とも優勝候補を打ち破っての優勝。ゲームプランは
「最後まで気持ちを切らさずに戦おうと思っていたので、そこが勝てた要因かなと思います」

――朝倉選手については
「ホントに相変わらずパンチが……2R目、効かされて、強かったです」

――リベンジを果たしましたが、今後の展望について
「ホントに、僕がもう1人リベンジしないといけない相手がいるんで。堀口選手ともう1度やることが目標ですし、来年コロナが明けて海外から強い選手が入ってくると思うんで、その選手たちを日本代表として迎え撃ちたいと思います」

――井上戦、朝倉戦、ともに身長もリーチも上回っている相手でした。攻略法はなんだったのでしょう
「2人とも打撃は突出して強いんですけど、僕は全部できるので、打撃も、レスリングも、寝技も。そこで勝負しようと思ってました」

――準決勝の1Rは劣勢でしたが、2R目はどういうふうに挽回しようと思っていたか
「1R目バック取られてるときに井上選手の息がかなり上がっていたので、2R目から行けると思ってました」

――決勝戦の朝倉戦について
「気持ちを切らさずに絶対に勝ってやろうと思っていたので、執念で勝ちきりました」

――前回からどのような改善をしたか
「自分のクセとかも見直して。頭を下げるクセだったりとか、そういうのを直してきました」

――朝倉選手との前回の対戦と比べて作戦が全く違った。前回は打撃中心だった
「前回は打撃だけっていう頭になってしまっていたんですけど、今回は自分が16年間やってきたすべてを出そうと思って挑んだので、打投極で闘おうと思って出し切りました」

――2R目はパンチがかなり当たっていました。どのあたりで手応えを感じたか
「自分のローも効いてたので、そこから突破口が見いだせたと思います」

――トーナメントを通して自身が成長したと思う部分は
「1回戦で拳を骨折して、正直その時はヤバいかなと思ったんですけど、そこから気持ちを切らさずに優勝できたので、自分にすごい自信が持てるようになったと思います」

――今日の初戦でダメージは無かったか
「今日は2試合するつもりでいたんで、ダメージは全然大丈夫でした」

――朝倉海選手の強打を封じ込めるのに前足へのカーフキック、シングルレッグは作戦でしたか
「作戦でした。去年堀口選手に海選手がやられてから、絶対にカーフは入ると思ってたんで。1年で絶対修正はできないと思ってたから絶対に入ると思ってやってました」

――MMAとして打投極のトータルでは勝っているという自信はありましたか
「自信もありましたし、今日勝ったことでさらに自信が深まりました」

――奥様とどのようなお正月を迎えたい?
「おせち料理を食べたいと思います(笑)」

――ベスト4の中では最年長ですが、世の中の頑張るおじさんたちの希望の星になったと思います
「そうですね。年齢は関係ないんだっていうのを見せられたかなと思います」

――シングルレッグでテイクダウンに行ったとき、深追いせずに際の打撃に行こうというのも作戦?
「そうですね。1回戦の井上戦から首の際の離れ際の打撃っていうのは狙ってたので、そこはもう練習通りでした」

――決勝戦で「これは行ける」と思ったタイミングは
「2R目からですかね」

――YouTuberとしての来年の抱負は
「来年こそ100万人。行けると思います。……鼻で笑いましたね?(笑)」

――しかし、今日の地上波放送でその可能性は高まったと思います
「あっ、そうですね……マイクで言えば良かったです……」

――プロポーズして、奥様のお返事はどのような言葉でしたか
「『お願いします』と返ってきました」

<榊原信行CEO大会総括>

榊原「総評としてはですね、なんて言うんだろ。RIZINの魅力……っていうと薄っぺらく聞こえちゃうんですけど、RIZINの人間ドラマと言うか、今日この日まで色んなものを犠牲にしながら本気で頑張ってきた人間同士じゃなければ生み出せない、作り出せない空間、緊張感、臨場感。すべてそういうものがやっぱり、努力は嘘をつかないんだなってことを気付かさせていただいた。選手たちから。プロモーターとしても主催者としてもメチャクチャパワーを貰った今年、2021年のシーズンピークのイベントになったなと。選手たち全員に、そして選手たちを支えた関係者全員に。そしてその背中を押したファンの皆さん全員に、この場を借りて感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございました。
 ホント1試合ずつ振り返るべき部分かもしれませんが、まず、グランプリ。トーナメントっていうかグランプリの面白さが全部詰まった、アップセットがあってですね、ドラマチックな……ドラマチック過ぎましたね。扇久保がすべてをかっさらう2021年の大晦日っていう、格闘技ならではのダイナミズムあふれるエンディング、本当に胸を打たれましたし、ソウザ・サトシのタイトルマッチ。矢地の頑張りというか、前回の試合と同じような結果を想像する人が多かったのかも知れませんが、覚悟を持ってこのタイトルマッチに挑んだ矢地の頑張りに、頑張る姿にしっかり今日の試合には出たかなと。それ以上にサトシは恐るべしだなと。ホント、BELLATORって言葉も出ましたけど、コロナが落ち着くに合わせてですね、外国勢が早く入ってきて欲しいなと、そんな思いをさせました。ホントにこのRIZINのチャンピオンが世界中のライト級の王者と向き合っても遜色ない、それ以上に十分凌駕できるだけのテクニックもフィジカルもメンタルも、全て持ち兼ね備えているホント頼もしいチャンピオンだなと、そう思いました。
 朝倉未来、斎藤裕の再戦。まず、この場を借りてお礼というか、正直ちょっと斎藤裕選手
10月24日の敗戦が彼を焦らせたのかも知れませんし、早く取り戻したいって思いと、RIZINの中でチャンピオンとして芽生えた『王者たるものこうあるべき』っていうファイトスタイル以上のですね、見る人達に喜んでもらって、求められてナンボだっていうとこころを斎藤裕も感じる機会が多分RIZINに来る中で、チャンピオンベルトを保持する中で、そういう欲も出ただろうし、そういう責任感も出た。その中で未来との再戦。正直オファーしてからすぐ返事が出なかったですね。そういう意味では彼の中で忸怩たる思いがありながら、こうやって考えると、彼も会見の中でも求められてナンボ、求められる声があるからその期待に応えたいっていうその思いに背中を押されたのかなと。だから少し、今日の試合を見る限りではベストなコンディションではなかったのかなと見受けられました。一方、朝倉未来
大晦日に向けて、いずれにしてもクレベルになるのか、斎藤裕になるのか、誰になるのかってことが決まる前から大晦日に向かった準備がしっかり整って、その中で彼が望む斎藤選手との再戦ということだったんでさらにモチベーションが上がっていい仕上がりだったなと思いますし、これで1勝1敗ですから、これから先2022年以降の2人のドラマもTo be Continuedな感じではないかなと思いますんで、3度目。それがグランプリの中なのか、はたまたワンマッチなのか、奪ったあとのタイトルマッチなのか、色んな形で目が離せないかなと、そう思っています。
 で、天心なんですけど、個人的にはRIZINの中で一緒に共に磨き上げたファイターとしての作品というか、モデルケースというかですね、誰しも将来、先のことはわからない中で、2016年、天心のお父さん、そしてRISEの伊藤代表が『とにかくコイツはスゴいからみんなに知ってほしい!』『テレビに出したいんだ!』と、テレビに出して『ウチの息子を見てくれ!』ってすごい迫力で僕らに向き合ってこられて、僕も後楽園ホールに、他の人からも『すごい選手いるよ』って。熊窪さんだったかな?そういう人たちもまだ、15歳とか16歳なんだの頃から『スゴいのがいる』と。それで見に行ったら、やっぱホントにバケモンでしたね。ただ、RIZINの中でキックをそれほど……っていうか全くだな。やる気がなかったんですよ。だから、2015年の大晦日、K-1の皆さんと蜜月だった頃、それはK-1提供試合として武尊が出てきたりHIROYAが出てきたこともあった。けども、僕らはMMAを純粋に極めたいと思ってましたが、その中で天心が、天心チームがすごい熱い思いで僕らにラブコールを贈ってくれて。それに応える形で天心との契約を僕らは5年間、一緒に育てようとなった。その当時はホントに、MMAファイターになってでもこの息子に託すオヤジの思いも含めて世間をあっと言わせたいんだって言う。まあ、僕は今思えば無茶を言ったのかもしれませんが、MMAでのデビュー戦。その当時は『キックで』ってことは全く考えてなかったんで、『それでもいいんですか?』って言って、彼らは迷うことはなかったです。『MMAだろうとなんだろうとやってやる。その代わりにRIZINに出してくれ』ってところから5年間かけてですね、天心も頑張ったし、天心が頑張る中で、いつの間にかRIZINにキックっていうジャンルを持ち込んで、それでも天心の試合が見たいってファンを作って、そうやってRIZINの中で天心ブランドというか、天心という存在感は本当に大きくなった。彼がもたらしてくれたRIZINへの貢献も本当に大きいですし、キック界への貢献も本当に大きいと思ってる。でも、キックボクサーって、RIZINに転向してきてから久保優太のように新しいチャレンジをする、HIROYAのように新しいチャレンジをする選手はいるんですけど、もっとキックを現役でバリバリやってる頃に那須川天心のようにMMAまでやってしまうとか、メイウェザーとボクシングルールでやるとか、はみ出すことで熱が生まれるし、議論が生まれるし、注目されるし。もっとチャレンジがあって、アピールがあっていいかなって。これはキック全体の中で、そんな簡単なもんじゃないとは思いますけども、木村”フィリップ”ミノル選手が一度チャレンジしましたけど、色んなチャレンジをこれからまた、今後もう少し格闘技界のプロモーションの関係が良好になると思いますんで、そういう中で色々K-1の皆さんとも積極的に相談をして、ずっとK-1とRIZINの中で、K-1がRIZINに出ることは無かったですが、この2022年からはですね、天心vs武尊戦の実現とともにK-1さんともっと近い関係になっていけるかなと思ってます。で、まあ、天心には色んな思いがありますけど、RIZINがここまでこれたのはある部分、天心のそういう破天荒なチャレンジがあって、世間の人たち、多くの若い世代の人たちがファンになってくれた。そういうことに、この場を借りて感謝したいと思います。ありがとうございました。そして、当然6月も一緒に仕事をさせていただきますけども、その先の天心の格闘家としてのチャレンジ、しっかりやれることがあればなんでも応援していきたいと、そう思ってます。
 RENAとパク・シウですが、今日の女子の2カードはある意味、時代が動く瞬間なのかなと思いました。パク・シウとRENAは同級生ではありますが、ここまで実力はありながらもなかなかスポットライトが当たらないことが多かったんですけど、これで一躍女子格闘技界では追われる立場に回ると思いますし、まあ、少しRENA選手とも紙一重だったなと思いますが。少しRENAもちょっと無理させたかなと。11月から1ヶ月強。本人も怪我もありながらしっかりトレーニングが出来なかったところもあるのかなと。それは彼女は言い訳にしないと思いますが、いずれにしても復活劇をRIZINの中で作り出していければなと、そう思っています。
そしてまあ、伊澤選手ですね。戦前から僕はこういうふうになる可能性が最も高い、すごくリスキーな、浜崎朱加からするとリスキーな選手だと思ってましたけど、DEEPで何試合か見させていただいたんですけど、とにかくちょっと、スケール感もそうだし、フィジカルとかテクニックだけじゃなくてですね、今日もそうですけど、ノーストレスですからね。チャンピオンとこの大舞台で闘うんですけど、笑顔とともになにも臆すること無くチャンピオンを一蹴するっていうですね。あの、若干浜崎朱加の体調が整ってなかったのかなと思わなくもないですが、いずれにしてもこの2人は多分タイトルをかける形で再戦を2022年の早いタイミングで行わせていただくことになると、そう思ってます。
 その下、色々ありますけど、圧倒的に印象に残ったのは三浦孝太ですね。素晴らしかったですYUSHIも素晴らしかったですけど、これがファンの人達、マスコミの皆さんにどう届くか。お互いMMAデビュー戦。三浦孝太に至っては人と闘うことがホントに今日が初めての日。まあ、その中での人間ドラマとか、必ずしもトップアスリートたちの闘いが、ホントに多くの人たちの心をつかむわけではない。みんなが見たいものって、闘いを通じてやっぱりその中であるそれぞれのドラマに心を揺さぶられるわけですよね。だから、三浦カズ、奥さん含め、自分の子供とか親子関係とかをオーバーラップさせて色んなご家族の方が見ていただいたんじゃないかなと思いますし、孝太に至っては素晴らしいデビュー戦でしたので、ちょっとTRIGGERのエースにすべくですね、コンスタントに、なによりも実戦が最も強くなる早道だと思いますんで、宮田コーチとも話をして早いタイミングで2戦目をTRIGGERとかで組めたら良いと、そう思ってます。
それ以外の各試合、見どころ、たくさんありましたが、言い出すときりがないですね。シバターも『1億円くれ』って言ってましたけど視聴率、今回の瞬間最高含めて、ナンバーワン視聴率獲ってたら1億円出してもいいですけどね。そうじゃなければそこの価値がないと、そう思います。いずれにしても、どこまでホントでどこまでフェイクなのか。色んなジャンルの人たちを広く受け入れるRIZINとしてはですね、なかなか彼と向き合っていくのは難しいなと思いつつ、独特の存在感を見せてくれたことには『流石だなあ』とそう思います。ざっとそんなところです。あとは質問に答えさせていただきます」

――敢えてベストバウトを挙げるなら
榊原「難しいなあ……。そういう意味では、井上直樹と扇久保かな。それか、シュレックとシビサイっていうのもあるんですけど、大方の前評判を覆してみせる。なんか、直樹がああいう形で扇久保に付けられちゃうというか、ちょっと考えにくい展開ではあったけど、そこまで扇久保選手の思いが強かったんだろうし、派手な試合ではないかも知れないけど、今日のグランプリ、あそこを突破したっていうのは扇久保が今日の中ですごい自信になったし、確実に海に勝てるって自分を信じられたんじゃないかなって思いますし、その試合を挙げたいですね」

――次点のシュレックvsシビサイ戦については
榊原「試合のレベルからすると、アレなんですけども。シュレックの、これもう脈々と流れる日本の格闘史をリマインドさせる効果も含めて、良いもの見せてもらったなという、そういう気がして、個人的にはすごく良かったなと思いますけどね」

――終わったばかりですが、来年のグランプリはフェザー級が最有力?
榊原「フェザーにするかフライにするか迷ってます。ちょっとこれももう少し、なんで躊躇してるかって言うと、やっぱりコロナなんですよ。外国勢が、この段階で多分3月くらいまで入れない公算が高いって言われてるんですね。4月以降入れるのかって確約もない中で、ワールドグランプリにするか、ジャパングランプリにするか。ジャパングランプリにしても、フライもフェザーも揃えられるとは思いますけど、もう少しちょっと、状況を見定めてそこはジャッジしたいなと。年明け早々からそれぞれどっちでどういうメンバーをラインナップ出来るかっていうのは、その2階級で色々考えを始めたいと思ってます」

――平本蓮選手が2月に出場が決まりました
榊原「本人は今日、萩原選手のことを言ってましたけど、萩原京平とのリマッチもいいと思いますし、敢えてTRIGGERにこの2月……2月の前半から中盤までにって思ってますけど、LANDMARK Vol.2をですね、また某所で行いますんで、そこの対戦相手、少し相談をして、パンチの効いた相手を用意したいなあと思ってます」

――今日負けた選手たちの今後の再生ドラマについて
榊原「負けた選手も落ちてないと言うか、また見たいなと思わせる選手ばかりだったと思うんで。いずれにしても今日新しく発表することは、2月にLANDMARKをやります。平本蓮がメインで登場します。対戦相手は近日中に決めます。そしてもう1つ。2月の23日。TRIGGER Vol.2を静岡のエコパアリーナで開催します。……で、ちょっと、今日のサプライズ発表としてはクレベルが来てるんで。クレベル、ちょっと来てください」


(※コメント会場にクレベル・コイケが登場)

榊原「クレベル選手とずっとこう、僕がクレベルのことを悪く言ってる感じでアレでしたけど、ホントは今日の大晦日のリング上でもと思ったんですけど、正式にクレベルと、お互いのミスアンダースタンディングとか色んなものが無くなりまして。RIZINでまた闘います。そして2月23日、エコパアリーナで試合します。じゃ、クレベルから思ってる気持ちを。これからリニューアルして、新しくクレベルとダイレクトなコミュニケーションがしっかり取れるようになりましたんで、むっちゃ仲良く……『いきなり仲良しかよぉ?!』って(笑)」

クレベル「一番最初で、みんな今年で出てない、皆様、ごめんなさいです。榊原さんにもごめんなさいです。最初で、今年で、もう1回で、RIZINにチャンスで、ありがとうございました。私も榊原さん、仲いいからなんでも問題ないです。でももう1回で、チャンスでありがとうございました。社長、今年でお願いします」(※ここは日本語でコメント。以下通訳)

クレベル「皆さん、今年の大晦日、出て無くて、すごい痛みがある。今全部、解決、クリアしてコミュニケーション取れるようになって、次2月23日、静岡大会に出ることになりました。今年は頑張りますので、必ずチャンピオンになってサトシ先生と同じベルトを獲ってきます。榊原さん、本当にありがとうございました。今年のスタートは地元ということで、頑張りますので」

榊原「いずれにしても本当にいい選手だし、クレベルのことを個人的に嫌いとか思ってるわけでは全く無くて、お互い、選手とプロモーター・主催者の間に色んな人が入ってコミュニケーションを取るので、誰が悪かったってことではなく、これからはもっとストレートに、みんな通訳の人も入ってもらって話をしようってことになりましたんで、良いときも悪いときも、喧嘩するときもあるかも知れないけど、直接向き合って話をする。そういうふうにして、しっかりとクレベルをRIZINの中でリスタートしてもらって、本人はフェザー級のベルトを目指しますんで、その新しいチャレンジを応援していただけたらと思います。2月23日エコパアリーナで、今年1回目のTRIGGER、クレベルの試合を組ませていただきます。相手はまた調整します。以上です。クレベルの質疑応答もやる?(笑)」

――今日、試合を終えた朝倉未来選手が「クレベル選手にもリベンジをしたい」と言っていました
クレベル「ホント?でも私、タイトルマッチやりたい。でも今日、朝倉勝つで、多分、次彼がタイトルマッチ。でも彼がタイトル獲ったら、彼が私、もう1回試合で、終わったら、できれば、今年で、6月くらい?自分でもう1回、調整できれば、朝倉、闘う、やりたいです。次の試合で、絶対牛久と朝倉の試合で、絶対朝倉勝つで、次の試合2月23日で、相手、誰でもいいよ、私だったら勝てます。あとで私、RIZINでチャンス出して、もう1回、朝倉と闘いをやりたいです」(※日本語でコメント)

榊原「クレベルはいずれにしても未来との試合はやることは問題ないと思いますんで、タイミングですよね。フェザー級GPの1回戦になるかもしれないし。あのー、BELLATOR方式で、グランプリの中だけどチャンピオンの試合はタイトルマッチにしちゃって良いんじゃないかってアイディアもあるんですよ。そのへんも含めて、マッチメイカーのそのへん柏木ともしっかり相談して、どういうラインナップになるのか。何度も言うけど、そこに外国人を絡められるかどうか。やっぱりクレベル、サトシなんかはホントに、日本を代表して、アメリカ人とかロシア人とかブラジル人とか、そういう選手と戦っていけるような機会を2022年は作りたいなと思ってます」

――サトシ選手のようにチャンピオンになってBELLATORと闘おうという考えについてどう思うか
「クレベルが同じBELLATORだろうが、今榊原さんから2022年のRIZINでリスタートのチャンスを与えられて、日本の旗を背負って代表として誰が相手でも闘っていきたいと思います」

――2月23日の静岡大会、クレベル選手の地元、外国人もたくさんいる地域での大会です。ホームでの大会への想いは
「まず地元でチャンスを与えてくれるのは本当に嬉しい。家族、生徒、東京まで来られない人がたくさんいるが、地元でやれることは本当に嬉しい。地元でRIZINがチャンスを与えてくれて嬉しい。2022年は2つのモチベーションがある。まず、タイトルマッチ、必ず僕が獲る。そして2つ目は子どもたちに試合を見せるということ。このモチベーション2つを大事にしていきたいと思う」

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