全日本4.10後楽園大会 チャンピオン・カーニバル第2戦 潮崎vs.諏訪魔、秋山vs.ドーリング、曙vs.宮原
2015 チャンピオン・カーニバル
日時:2015年4月10日(金)
開始:19:00
会場:東京・後楽園ホール
観衆:707人
▼第1試合 タッグマッチ 30分1本勝負
○青木篤志/野村直矢
6分02秒 逆エビ固め
中島洋平/●青柳優馬
▼第2試合 タッグマッチ 30分1本勝負
○KENSO/南野タケシ(舎人一家)
11分41秒 ダイビング・エルボードロップ→体固め
真霜拳號(K-DOJO)/●タンク永井(K-DOJO)
▼第3試合 8人タッグマッチ 60分1本勝負
○大森隆男/金丸義信/渕正信/ウルティモ・ドラゴン(闘龍門MEXICO)
11分57秒 アックスボンバー→体固め
鈴木鼓太郎/SUSHI/吉江豊(フリー)/●井上雅央(フリー)
▼第4試合 2015 チャンピオン・カーニバル Bブロック公式戦 30分1本勝負
●曙【1勝1敗=2点】
10分34秒 スネークリミット
○宮原健斗【1勝=2点】
▼第5試合 2015 チャンピオン・カーニバル Bブロック公式戦 30分1本勝負
○秋山準【1勝=2点】
7分52秒 横入り式エビ固め
●ジョー・ドーリング【1敗=0点】
▼第6試合 2015 チャンピオン・カーニバル Aブロック公式戦 30分1本勝負
△潮崎豪【1敗1分=1点】
30分00秒 時間切れ引き分け
△諏訪魔【1勝1分=3点】
チャンピオン・カーニバル前半戦の天王山!潮崎と諏訪魔は30分時間切れ引き分け!
曙からギブアップを奪った宮原「本気で優勝する」!秋山はドーリングに辛くも勝利
第1試合
野村と青柳の先発で試合開始。ガブり合戦からバックの取り合いになると、野村が足をすくって倒してヘッドロックに捉える。青柳が自軍のコーナーに押し込んで中島にタッチすると、中島のチョップに対して野村はエルボーで応戦。
アームホイップで投げた野村は中島の串刺し攻撃を蹴りで止めるとミサイルキックを発射。だが、もう一度コーナーに登ったところをデッドリードライブで投げた中島はボディスラムからコーナーに投げて叩き付ける。
青柳がストンピングからエルボーを落としていくと、野村も歯を食いしばってエルボーを返す。青柳はジャンピングエルボーを叩き込むと、コーナーい飛び乗ってクロスボディー。しかしブレーンバスターを背後に逃れた野村はドロップキックを返して青木にタッチ。
青柳をショルダースルーで投げた青木は、中島のカットをかわして青柳に誤爆させる。さらに青木はサッカーボールキックを叩き込むと、ワンハンドバックブリーカーから逆エビ固めへ。シャチホコ式で大きく反ったため、青柳はギブアップ。
試合後、マイクを持った青木は中島、そして観客にに向かって「おい、今チャンピオンカーニバル中だけど、ジュニアヘビー級誰も何もしてねぇな! 俺がチャンピオンじゃねぇけど、チャンピオンが何もしねぇから俺がやるしかねぇんだよ。ジュニアヘビー級はお飾りじゃねぇぞ! 俺が必ずチャンピオンに返り咲いて面白くしてやるから待っててくれ」と言い放った。
<試合後コメント>
青木篤志
ーー今は青木選手が道場長の立場にいるそうですが、その視点での今日の対戦相手、パートナーはいかがでしたか?
「それは俺がどうのこうの言う事じゃないし。それを決めるのはお客さんだからさ。俺がどうのこうの言ったって、お客さんがいいと思わなかったら意味がないんだからさ。そこを本人たちが分かっているか分かっていないかだよね。まぁ分かっちゃいないからそこはもっと教えていかなきゃいけないし。自信もつけさせせなくちゃいけないから、俺はやる事いっぱいある。まぁ野村と青柳は元々すごいセンスがあるわけじゃないけど、体が大きいのと若いっていうのがあるし。それが最大の武器だから。それを最大限活かしていかなきゃいけないんだし。別に俺がどうこう言うところじゃないと思う」
ーーリング上での発言ですが、やはりジュニアを盛り上げていきたいという……
「当たり前だよ! チャンピオン・カーニバルはやってるけど、ジュニアはジュニアでやっていかないと面白くないだろう。忘れられちゃうぞ! チャンピオンが鼓太郎になったって何も変わってないじゃん。発信もしねぇ、何もしねぇ。言った言葉が『挑戦者が現れたら対戦してもいい』。そんな事言ってるからつまんねぇんだよ。俺も負けちゃったから偉そうな事言えないけど、だから余計に獲り返さないといけないと思うし。そこは考えの違いがあるかもしれないし、俺は俺の考えがあるから突っ走っていかなきゃいけないし。別に俺はベルトがないからってしゃべんないわけじゃないし。いつまで経ってもベルトがないままでいたくないし。やっぱり世界ジュニアは全日本ジュニアの象徴だからさ。あんなベルトを飾りにしか思っていないやつに獲られたら面白くないからさ。まぁ獲り返しますよ」
ーー鼓太郎選手も青木選手に言われたことで発信する事の大切さを感じたと言っていましたが?
青木「当たり前だよ。びっくりしたよ。入場が大事だって言って、やった事がマスクかぶって出てきて、ロープ飛び越えて。……それ見た事あるぞ。誰とは言わないけど(笑)。そんな事やっちゃダメだよ」
第2試合
KENSO&南野がDKを裏切った真霜と真霜とはK-DOJOの凶月に所属するタンクと対戦。KENSOが真霜をいきなり蹴り上げて試合開始。そのままゴングと同時に凶月を場外に連れ出したDK。KENSOは真霜に張り手。タンクは南野を鉄柵にったきつけるが、南野の観客から奪い取った傘で殴打。タンクも南野を傘で殴打してからリングに戻りエルボー。
南野がはっドバットを返すと、タンクもヘッドバットで応戦。すると南野はサミングを見舞ってKENSOにタッチ。張り手を叩き込んだKENSOにエルボーを返したタンクだが、ロープに飛ばしたKENSOは腰紐でチョーク攻撃。
エプロンからタンクに檄を飛ばす真霜にビッグブーツを叩き込んだKENSOは南野にタッチ。南野は鉄パイプを使ってチョーク攻撃。真霜がカットに入るが、南野はなおもテーピングを使ってチョーク攻撃。そこから場外に放り投げると、KENSOがDDTで床に叩き付ける。
リングに戻ったタンクは南野にエルボーで向かっていくが、ソバットを叩き込んだ南野はロープに飛ばそうとする。踏ん張ったタンクにサミングを見舞った南野は、スタンディングのシャイニング・ウィザード。
低空ブレーンバスターをロコモーション式で決めた南野だが、3発目を踏ん張ったタンクは逆に投げようとする。しかし背後に着地した南野はグーパンチ。タックもスクラップバスターを返してようやく真霜にタッチ。KENSOにキチンシンクを見舞った真霜は、串刺しランニングエルボーからランニングロー。
さらにタンクとのトレイン攻撃からベアハッグとダイビング・ネックブリーカーの合体攻撃。タンクがスピアーからバックを取るが、ここでKENSOは急所蹴りをお見舞い。そしてレフェリーを場外に投げ捨てると、南野が持ち込んだGAORA TVのベルトで殴打。
KENSOもベルトで殴打していくと、南野がホイップしたタンクをベルトで殴り倒す。そこから垂直落下式ブレーンバスターで叩き付けるが、真霜がカウント2でカット。南野が真霜を場外に連れ出すと、KENSOはもう一度タンクに垂直落下式ブレーンバスター。今度は自力でキックアウトしたタンクだが、KENSOはダイビング・エルボードロップを投下して3カウントを奪った。
<試合後コメント>
真霜拳號&タンク永井
真霜「なんだよ、あれはよぉ! 明らかに、明らかにレフェリーに手を出して。なんだ全日本は。そんなに俺らに勝たせたくないのか? プロレスをナメるな!」
タンク「一発反則だよ!」
第3試合
ジュニアヘビー級王者となった鼓太郎は真っ赤なザク風のマスクを被って入場。ウルティモは観戦に来ていた山田邦子さんにソンブレロをプレゼントすると、コーナーに登ってアジアタッグのベルトをアピール。パートナーの金丸もアジアタッグのベルトをアピールしながら入場。
ウルティモとSUSHIの先発で試合開始。「ヘイ、らっしゃい!」と寿司ポーズをアピールするSUSHIを蹴飛ばしていったウルティモだが、腕の取り合いからSUSHIがリストロック。トリッキーな動きから切り返してアームドラッグで投げたウルティモは、足をすくってレッグロック。
さらにコークスクリュー・シザースで投げていったウルティモは、ダブルチョップからSUSHIをコーナーに投げていくが、エプロンに出たSUSHIはスワンダイブ式ミサイルキック。ここでウルティモが金丸にタッチすると、金丸はSUSHIへのカウンターエルボーから控えの鼓太郎にエルボ-。
鼓太郎が入ってきてエルボーを返していくと、金丸はエルボースマッシュ。鼓太郎がボディへのエルボーを打っていくと、金丸は飛び付き式のスイングDDT。ここでウルティモが入ってきてSUSHIにローリングソバットを叩き込むと、アジアタッグ王者組が合体攻撃を狙う。
これをビット(=ハンドスプリング・エルボー)で切り返した鼓太郎は、金丸に地獄の断頭台。しかしうまく回避した金丸はディープ・インパクト。鼓太郎もエクスカリバー(=旋回式ツームストンパイルドライバー)を返していくが、金丸が渕にタッチすると、渕は滞空時間の長いボディスラム。すると鼓太郎は吉江にタッチ。
困惑する渕だが、大森もウルティモもタッチには応じない。チョップ一発打ってタッチしようとする渕だが、これも無理。渕はサミングからボディスラムを狙うが、吉江が逆に叩き付ける。それでも渕はサミング、ナックルパートからボディスラムにトライ。
しかし、やっぱり吉江が逆にボディスラム。そして井上にタッチすると、渕はボディスラムを決めて大森にタッチ。ビッグブーツからニールキックを決めた大森だが、井上がオリャーラリアットを返すと、吉江たちが一斉に入ってきてトレイン攻撃。しかし井上の攻撃だけ大森は2度もビッグブーツで迎撃。さらに吉江の体当たりをかわして井上に誤爆させると、大森組は次々に吉江を攻撃していき後退させる。
背後には井上がコーナー下でグッタリしており、そこに後退した吉江がスティンクフェイスを決める形で下がってくる。ますますグロッキー状態の井上に大森は、吉江のジャンピング・ボディプレスもかわして誤爆させると、ダメ押しのアックスボンバーを叩き込んで3カウント。
<試合後コメント>
金丸義信
「話す事は何もないけど、濃い8人が集まったんで存在感を出そうと思って。向こうもジュニアのチャンピオンがいたんでちょっとその辺は意識してね。狙える時が来たら狙おうかなと思ってます」
ーーアジアタッグチャンピオンとしての存在感も見せてもらいました。
「そうですね。チャンピオンになってからは東京では初めてだったんで。結果も良かったと思うし、さっき青木が言ったようにジュニアをどんどん盛り上げていきたいと思っています。以上です」
第4試合
後半の3試合はチャンピオン・カーニバルの公式戦。まずは3.27後楽園大会で潮崎の三冠王座に挑戦し、王者・潮崎をあと一歩まで追い詰めた宮原が横綱に挑む。曙は沖縄での開幕戦でゼウスを下して白星スタート。
真っ赤なロングタイツ、シューズ、ロングガウンを新調してきた宮原。ゆっくりリングを回った両者は、まずはロックアップ。ロープまで一気に押し込んだ曙は殴りかかるが、これはかわした宮原。
手四つの力比べになると、一気に曙が押し込む。ロープまで押し込んだ曙は睨み付けながらブレイク。そこに蹴りを入れてヘッドロックに捉えた宮原はショルダータックルでぶつかっていく。ビクともしない曙は、走り込んできた宮原を張り手で迎撃するとエルボードロップ。さらに上から乗っかっていくと、宮原は堪らず場外にエスケープ。
曙も場外に追いかけていくと、宮原を鉄柱まで突き飛ばして体当たり。しかしラリアットをかわして鉄柱に誤爆させた宮原はさらに鉄柵に巻き付けてその右腕を蹴り飛ばす。リングに戻った宮原はショルダーアームブリーカーを決めていくが、曙もコーナーに押し込んで張り手。
宮原はエルボーを返していくと、ヒザへの低空ドロップキックから頭部への低空ドロップキック。さらに串刺しニーからノーザンライト・スープレックスを狙うが、これは曙が体重をかけて押し潰す。曙は一気にヨコヅナインパクト(=ジャンピングパイルドライバー)を狙うが、踏ん張った宮原はフロントキックからブレイクハート(=ペディグリー)を狙うが、曙は持ち上がらない。
ラリアットを狙った曙の右上にフロントキックを叩き込んだ宮原だが、曙は返す刀で強烈な張り手。崩れ落ちるようにダウンした宮原にヨコヅナインパクトを狙った曙だが、これをリバースで切り返してみせた宮原はスネークリミット(=三角絞めからの腕十字)で引き込む。散々右腕を痛めつけられていた曙は必死で脱出しようとしたが、もがけばもがくほど決まってしまいついにタップ。この結果には場内からも大きなどよめきが起こった。
<試合後コメント>
宮原健斗
ーー公式戦初戦を曙選手からの勝利で飾りました。
「……もう! このチャンピオン・カーニバルに出ている人は、すべて……もちろん元三冠チャンピオン、曙選手もいるけど、みんな変わらなく強いからそんなに意識はしていないけど、俺はちょうど1年前にここ(=後楽園ホール)で三冠初挑戦して、あの曙選手に10分以内にやられたのを俺は根に持ってたからね。だから早いところで絶対決めてやるってずっとそのつもりで試合していましたよ」
ーー最後まであきらめないという気持ちが勝利を呼び込んだと思うのですが?
「俺は本気だから。本気で優勝するつもりだから。俺の本気が自分自身を成長させて、そして見てる人に伝わるって分かってるから。俺は本気で優勝するつもりです。そしてチャンピオン・カーニバルのてっぺんという称号をいただいて、この全日本の顔になる! 俺はそういうつもりです」
第5試合
ロックアップから秋山がショルダータックルでぶつかっていくが、ビクともしないドーリングが逆にショルダータックルでなぎ倒す。秋山はエルボー合戦を挑んでいくと、そこからヘッドバット。ドーリングは突進するが、ラリアットで迎撃した秋山はランニングニー。そこからドーリングをエプロンに出した秋山は場外へのカーフブランディングを狙う。
しかしドーリングはエプロンの秋山を担ぐと、場外でデスバレーボム。大きなダメージを負った秋山が朦朧としながらリングに戻ると、ドーリングはラリアット。さらにランニングブレーンバスター。続くレボリューションボム(=スパイラルボム)をリバースで切り返した秋山はラリアットを叩き込むと、フロントネックロックへ。
胴絞め式で一気に絞め上げた秋山は、グッタリしたドーリングをニーリフトでカチ上げるとエクスプロイダーで投げていく。さらにニーリフトでカチ上げるが、走り込んできた秋山をスパインバスターで叩き付けたドーリング。ダブルダウン状態からほぼ同時に立ち上がった両者はラリアットの相打ちに。
そこからドーリングがショートレンジラリアットを叩き込むと、シットダウン・パワーボム。カウント2でどうにか返した秋山に対し、ドーリングはレボリューションボムを狙うが、秋山は回転エビ固めで切り返す。カウント2で返されると、秋山は後方回転のネックロック。
これもカウント2で返したドーリングはカウンターでのクロスボディーを狙ってジャンプ。これをかわしてロープに激突させた秋山は背後からスクールボーイで丸め込んで3カウントを奪った。勝利と引き替えにかなり大きなダメージを負った様子の秋山だが、前三冠王者のドーリングからあげたこの1勝は大きいだろう。
<試合後コメント>
秋山準
ーー苦しい戦いではありましたが、見事に勝利を収めました。
「いやもう力で安全に押し込められて。もう……あれしかなかった」
ーーあそこでクロスボディをかわせた事が本当に大きかったと思います。
「もう決まってたら終わってたね」
ーーBブロックは秋山選手とドーリング選手がツートップという見方がされていたので、この勝利は大きいと思います。
「いやぁ、これでツートップと言われてもね。もう一回気合いを入れ直さないと」
ーー終盤よりも序盤でドーリング選手から勝てたのは大きいと思うのですが?
「難しいところだね。今日も俺は体が動いてなかったし、あいつも来たばかりで動けていなかったのかもわかんないけど、もうそんな事言ってられないんで。とりあえず勝つというのが条件なんで。でもちょっとこれじゃ……ダメですね。体が動いていないですもんね。この状態でずっと改善がないんであれば、トップ戦線からは下りないといけないですね。自分の動きに納得できないんならしょうがない。もうちょっと、一日あるんで立て直します。そこからどうかという感じです」
第6試合
ここまで両者の戦績は2勝2敗1分とまったくの五分。ここで勝ったほうが勢いに乗るのは間違いない。開幕戦で吉江を撃破して幸先のいいスタートを切った諏訪魔に対し、大森に敗れて黒星スタートとなった潮崎としてはもうあとがない。
両者への声援が交差する中、まずはロックアップ。ジリジリとロープに押し込んだ諏訪魔だが、体勢を入れ替えた潮崎はクリーンブレイク。ロックアップからロープに押し込んだ諏訪魔を足を押す潮崎に対し、その足を邪魔そうに払った諏訪魔。ヘッドロックに捉えた潮崎をロープに飛ばすと潮崎はショルダータックル。
受け止めた諏訪魔は一発のショルダータックルでなぎ倒す。目を痛めた様子の潮崎に対し、諏訪魔はタックルを切るとすかさずサミング。これに怒った潮崎は逆水平チョップ。諏訪魔はエルボーで応戦すると、潮崎のドロップキックを自爆させておいてのジャンピング・エルボードロップ。
チンロックに捉えた諏訪魔は肘を顔面に落とすと、なおもサミング。潮崎ものど輪で押し返すが、諏訪魔は肘グリ。揉み合う両者だが、諏訪魔はそこからサッカーボールキック。潮崎は逆水平チョップを連打するが、諏訪魔もエルボーの連打からジャンピングショルダー。しかし、潮崎は袈裟斬りチョップで撃ち落とすと、スライディング式の袈裟斬りチョップ。
場外にエスケープした諏訪魔だが、追いかけていった潮崎は鉄柵に押し付けてのカカト落とし。さらに鉄柵に叩き付けると、鉄柵の外に出た諏訪魔を引き起こして鉄柱に押し付けてエルボー。さらにエプロンに寝かせてから場外をダッシュしてニーリフトでカチあげる。
諏訪魔はかなりダメージが大きい様子でリングに戻る。潮崎はDDT2連発で叩き付けると、ジャンピングニーを放っていくが、諏訪魔も返す刀でドロップキック。だが、首のダメージが大きい諏訪魔に対し、首筋にエルボーを落とした潮崎はコーナーに叩き付けての逆水平チョップからブレーンバスターを狙う。
10分が経過し、これを踏ん張った諏訪魔は逆にブレーンバスターで投げる。そしてダブルチョップを叩き込む。潮崎も首筋へのチョップを返すが、諏訪魔は串刺しラリアットからスロイダー。首筋へのチョップからロープに飛んだ潮崎にキチンシンクを決めた諏訪魔は、もう一度キチンシンク。悶絶しながらエプロンに出た潮崎にナックルを叩き込んだ諏訪魔だが、潮崎も袈裟斬りチョップを返す。
諏訪魔はダッシュするとキチンシンクを叩き込んで潮崎を鉄柵まで吹っ飛ばす。そして自分も場外に出ると鉄柵に投げつけてからキチンシンク。司令塔の青木が何やら耳元で囁くと、諏訪魔は鉄柵の外まで潮崎を連れていってニーリフトを連打。太々しい表情でリングに戻った諏訪魔に対し、潮崎は苦しそうにリングに戻る。
15分が経過しコブラツイストに捉えた諏訪魔は拷問式でグイグイと潮崎の顔面を押し込む。さらにニーリフトからレフトハンド・ラリアット。さらにバックドロップで投げた諏訪魔はオクラホマスタンピートからラストライドを狙う。だが、これをリバースで切り返した潮崎はロープに飛ぶ。
フロントキックで迎撃した諏訪魔だが、潮崎はトラースキックを返す。さらにローリング袈裟斬りからジャンピングショルダー。フィッシャーマンバスターからローリング袈裟斬りを連打した潮崎はロープに飛ぶが、諏訪魔はカウンターのフロントスープレックスで投げる。場外に出た潮崎にトペを狙ったが、潮崎は場外からのドロップキックで迎撃。
20分が経過し、諏訪魔をリングに戻した潮崎はダイビング・ニードロップを後頭部に投下。カウント2で諏訪魔が返すと、潮崎はゴーフラッシャー。これもカウント2でどうにか返した諏訪魔。ショートレンジラリアットで倒れない諏訪魔は、カウンターのダブルチョップからジャーマンで投げ捨てると、万力スリーパーホールドで絞め上げる。
潮崎がグッタリしたところでラストライドを狙ったが、潮崎は辛くも脱出。しかし諏訪魔は串刺しラリアットからもう一度ラストライド狙い。これをウラカンで切り返した潮崎はラリアットを相打ちに持ち込むと逆水平チョップ。諏訪魔もダブルチョップとエルボーで対抗。ローリング袈裟斬りもダブルチョップで迎撃した諏訪魔はジャーマンで投げ捨てる。
しかし潮崎もすぐに立ち上がってジャーマンで投げ捨てるとラリアット。これを相打ちに持ち込んだ諏訪魔。25分が経過し、先に絶叫しながら立ち上がった潮崎はラリアット。諏訪魔も相打ちに持ち込んだが、倒れたのは諏訪魔のほう。潮崎は飛び付いてウラカンを狙ったが、諏訪魔はパワーボムで切り返す。
バックを取った諏訪魔はジャーマンでブン投げて顔面から潮崎をマットに叩き付けると、残り3分でローリングラリアット。潮崎もラリアットを返すとトドメを刺そうとするが、諏訪魔をそこを首固めで丸め込む。カウント2で返した潮崎は改めてゴーフラッシャーを決めるが、諏訪魔かカウント3寸前で肩をあげる。
潮崎はなおも諏訪魔を捕まるが、諏訪魔は一瞬の隙を突いてバックドロップで投げていく。お互いマットにヒザをついたままエルボーとチョップを打ち合う。諏訪魔は四つん這いのままヘッドバットまで入れていくと、潮崎のバックを取ってジャーマンスープレックス。だが、潮崎がこれをカウント2で返すと諏訪魔は串刺しラリアット。だが、潮崎は返す刀で豪腕ラリアットを叩き込み、カバーしようとするが、ここで30分時間切れのゴングが鳴った。
お互いしばらく大の字に倒れていたが、立ち上がると睨み合い。さらにお互いにまだやれるとばかりに掴みかかるが、セコンドが両者を分けると、疲れ切った様子でリングを降りていった。
<試合後コメント>
潮崎豪
――今年のカーニバルの事実上の決勝戦と言われたこの試合ですが、やはり2人に30分は短すぎたということでしょうか?
「……同じ、同じブロックで決勝戦はないでしょう。あいつを超えて、その先に決勝があるんだから。事実上とか関係ないよ。引き分けは引き分け。1点は1点。厳しいね」
――今のところまだ1点という状況です。ここからの巻き返しにみな期待していますが?
潮崎「巻き返すしかないでしょう。久しぶりにね、あいつと、諏訪魔とやったけど。……まだ行くね。まだやるよ。まだまだやるよ。まだまだあいつとやり合わないと収まりがつかないね」
諏訪魔
「いや、久々に潮崎と三冠戦やったけど……三冠じゃねぇや! でも気分は三冠だよお前。やっぱアイツとはギリギリの勝負になるというか。ただ、今日見たら分かるだろ? 責任はすべて三冠チャンピオンにある。みんな俺を待ってんだよ! 俺らEvolutionが活躍するの待ってんだろ? 俺はそういうふうに感じたし、ここからの俺自身の闘いというのは、今までと同じ感覚でやるわけにはいかないって。いいんだよ。まだまだ自分がね、トップでいれると。そういう確信は得た大会だったな。……まだまだ。とにかく俺はチャンピオン・カーニバル優勝して、Evolutionは新しいステップに進んでいく。そこを楽しみにしてくれっていうの! 以上!」