【試合詳細】9・16 スターダム後楽園ホール大会 朱里vs中野たむ 林下詩美vs小波 岩谷麻優vsコグマ ウナギ・サヤカvs彩羽匠
『5★STAR GP 2021 後楽園大会』
日程:2021年9月16日(木)
開始:18:30
会場:東京都・後楽園ホール
観衆:363人
▼シングルマッチ 15分1本勝負
[STARS]○羽南
6分27秒 ブロックバスターホールド
●レディ・C
▼月山和香スターダムチャレンジ 第三戦 15分1本勝負
●月山和香(フリー)
9分44秒 テキサスクローバーホールド
[大江戸隊]○スターライト・キッド
▼桜井まいスターダムチャレンジ 第七戦 15分1本勝負
●桜井まい(フリー)
8分11秒 ラリアット→体固め
[Donna Del Mondo]○ひめか
▼5★STAR GP 2021レッドスターズ公式リーグ戦 20分1本勝負
[Donna Del Mondo]○なつぽい【3勝1敗1分1不戦勝=9点】
5分24秒 回転式ラ・マヒストラル
[大江戸隊]●鹿島沙希【1勝4敗=2点】
▼5★STAR GP 2021レッドスターズ公式リーグ戦 20分1本勝負
●白川未奈(フリー)【2勝4敗=4点】
8分26秒 ピーチ・サンダー→片エビ固め
[Queens Quest]○渡辺桃【5勝2敗=10点】
▼5★STAR GP 2021ブルースターズ公式リーグ戦 20分1本勝負
[Queens Quest]●AZM【1勝5敗=2点】
8分34秒 回転エビ固め
[Queens Quest]○上谷沙弥【5勝2敗1分=11点】
▼5★STAR GP 2021ブルースターズ公式リーグ戦 20分1本勝負
[COSMIC ANGELS]●ウナギ・サヤカ【2勝4敗1分=5点】
10分34秒 ライガーボム→エビ固め
○彩羽匠(Marvelous)【4勝1敗1分=9点】
▼5★STAR GP 2021レッドスターズ公式リーグ戦 20分1本勝負
[STARS]△岩谷麻優【3勝2敗1分=7点】
10分1秒 両者リングアウト
[STARS]△コグマ【2勝2敗1分=5点】
▼5★STAR GP 2021ブルースターズ公式リーグ戦 20分1本勝負
[Queens Quest]●林下詩美【3勝2敗1分=7点】
11分26秒 首固め
[大江戸隊]○小波【5勝2敗=10点】
▼5★STAR GP 2021ブルースターズ公式リーグ戦 20分1本勝負
[COSMIC ANGELS]●中野たむ【4勝4敗=8点】
12分11秒 流炎→片エビ固め
[Donna Del Mondo]○朱里【4勝2敗1分=9点】
朱里が初シングルのたむとの二冠王対決に激勝し5★STAR優勝宣言!彩羽がウナギを一蹴も「ちゃんとプロレスラーでした」と太鼓判!小波が赤の王者・詩美から技アリ勝利!
第1試合
両者しっかり握手を交わしてからゴングが鳴ると、ロックアップからバックの取り合い、ヘッドロックからショルダータックルを狙うレディ・Cに羽南がドロップキックで先制。さらに羽南がコーナーに振って串刺しドロップキックから巴投げ。続けて連続フォールでスタミナを削っていく。
羽南は「元先生よぉ?!最近宿題多いんだよ!睡眠時間が短くてボロボロなんだよ!」と八つ当たりしながらストンピングの雨あられ、さらに「宿題減らせ!」とエルボー連打していくと、レディ・Cは脳天唐竹割りの連打で教育的指導。エルボーと脳天唐竹割りの打ち合いとなり、レディ・Cがこれを制すと河津掛けから椰子の実割りでロープに飛ばして串刺しビッグブート。レディ・Cがチョークスラムを狙うが、羽南がスクールボーイで切り返し、払腰からコーナーに上ってダイビングクロスボディ。そのまま体固めに入り、レディ・Cが返した瞬間に捕獲式腕十字。
レディ・Cがこれをブレイクすると、羽南がノーザンライト・スープレックス・ホールドからロープに飛ぶが、レディ・Cがビッグブートでカウンター。レディ・Cはコブラツイストで羽南を絞り上げ、続けてチョークスラムを炸裂させる。これがまさかのカウント2で返されると、レディ・Cはコーナーに上げて雪崩式の攻撃を狙うが、羽南が飛びつき腕十字。これを返したレディ・Cが飛びかかるも、羽南が大外刈りで叩きつけ、カナディアンバックブリーカーからのフェイスバスター。羽南は「終わり!」と宣言してブロックバスターホールドで叩きつけ、これでカウント3を奪った。
第2試合
月山が「よろしくお願いします!」と膝をついて握手を求めるも、キッドはけだるげに顔をそむけて無視。
ゴングが鳴ると月山が低空タックルで組み付いていくも、キッドは余裕を持ってバックを取り、足、首と巧みに固めてグラウンドを支配。さらにじっくりとヘッドロックで絞り上げ、月山がドロップキックで反撃するとキッドも「ナメんな!」とドロップキックで返して場外に放り出し、「小波、やってやれ!」と呼びかけ小波が月山にミドルキック。さらにキッドが鉄柵攻撃を連発。
キッドは月山をリングに放り込んで踏みつけフォール。さらに挑発的に顔面を蹴りつけていくと月山は膝立ちになりながらエルボー連打。キッドは「終わるぞぉ~」とビンタを放つも、これをかわした月山が意地のドロップキック連打。さらに串刺しドロップキックから引き起こすが、キッドは「ナメんな!」とエルボーで突き放してボディスラムを狙う。月山は力づくで突き飛ばしてコーナーに上っていき、追いすがってきたキッドの腕を取りながら飛びつき、パロ・スペシャル。さらにアームドラッグからのスクールボーイもカウントは2。続けてドロップキックを狙うもキッドがかわしてロープに飛び、顔面への低空ドロップキック。さらにロープを貫く顔面への低空ドロップキック。
半泣きの月山がエルボーを連打していくと、キッドは両手を広げて「そんなもんか!」と余裕で受け止めた上で顔面に強烈なビンタ。さらに胸板への重いエルボー連打から串刺しジャンピングエルボー、スリングブレイド、「一発食らえ!」とその場飛びムーンサルト。さらにロープに飛ぶが月山がクロスボディで迎え撃ち、エビ固めの連打もキッドが返して「ナメんな!」と顔面への低空ドロップキック。月山は金切り声を上げながらエルボー、ドロップキックを連打してコーナーに上がってミサイルキック。月山がロープに飛ぶが、キッドは下から足を絡め取って逆片エビ固め。月山はなんとかロープブレイク。
キッドは裏投げ式バックブリーカーから体固めに入るが、月山が下から首固め。続けてスクールボーイから胴絞スリーパーホールドで大金星を狙うが、キッドが上から潰してフォールし、キックアウトに合わせてコブラクラッチ。月山がぐったりと力を失うと、背後からの蒼魔刀を叩き込み、テキサスクローバーホールドで絞り上げると月山は無念のタップ。
<試合後コメント>
スターライト・キッド
「はあ~あ。今日は楽しませてくれると思ったんだけど、全然だったねえ。ていうか、スターダムのリングに上がり始めたばかりの月山がなあ、気安く小波の名前出してんじゃねーよ。わかってんのか?今日はこの程度にしてやったけど、大江戸隊を、そしてスターダムをナメんじゃねーぞ。ここのリングで生き残りてーんだったら、もっと死ぬ気で闘えよ!まあ私は5★STAR GPの残り3戦、そこで全勝して決勝。そして優勝するだけだよ」
月山和香
「大江戸隊のスターライト・キッドさん、闇に堕ちたって聞いてたけど、それはそれは痛くて、腰骨が折れたかと思いました。でも試合前までは『腰骨折れてもタップアウトしない』って思ってたけど……負けてしまって。でも、私のこと、小波選手も蹴ってましたよね?鉄柵にぶつけましたよね?それがキッドさんのやり方ですか?また正々堂々戦わせてください。ありがとうございました」
第3試合
ロックアップでの押し込み合いにひめかが圧勝し、両手で胸を強めに叩いてクリーンブレイク。
腕の取り合いからヘッドロックの攻防となるも、ひめかがショルダータックルで吹き飛ばす。桜井が即座に起き上がってエルボー連打でコーナーに押し込んでいくが、ひめかは攻撃を受けながらも一歩ずつ前に進んで「来いよ」と挑発し、逆に強烈なエルボー一発で桜井をふっとばしてからボディスラム。そして顔面をグリグリと踏みつけて屈辱を与え、ヘアホイップでコーナーに叩きつけて再び顔面を踏みつける。
ひめかは滞空時間の長いボディスラムからキャメルクラッチ。桜井がなんとかロープに辿り着くと、ひめかはファイヤーマンで担いでいくが、桜井がスタナーで切り返し串刺しビッグブートからフェイスクラッシャー、エルボードロップからのSTFと自分のパターンに持ち込んでいく。ひめかがこれをロープブレイクすると、桜井がボディスラムを狙うが、ひめかが耐えるとエルボー。ひめかは両手を広げて吼えながら余裕で受け止めつつエルボーで反撃。桜井が雄叫びを上げながら怒涛の連打を見せるも、ひめかは串刺しジャンピングニーからバックフリップ、エビ固めから足を離さず逆エビ固め。ロープにもたれかかる桜井にひめかが貫通ランニングニーを狙うが、桜井がかわして逆に貫通式ビッグブート。さらに桜井がコーナーに上ってダイビングエルボードロップを狙うが、ひめかがデッドリードライブで叩き落としてスライディングラリアット。さらにロープに飛んでラリアットを狙うが、桜井がビッグブートでカウンターし、ランニングビッグブート。もう一発を狙うがひめかがラリアットでカウンターし、スライディングラリアットで追撃。さらにダメ押しのラリアットで3カウントを奪った。
第4試合
なつぽいが「お願いします」と笑顔で両手を差し出し、鹿島が応えようとすると「ぽ~い♪」とぽいポーズ。キレた鹿島がブートを見舞い、髪を掴んでロープにくくりつけながら「なにがぽいじゃ!」とスタンド式キャメルクラッチ with ぽいポーズ。さらに鹿島がボディスラムからバックマウントを取って髪を引っ張り、ストンピングの雨あられ。
鹿島がロープに押し付けながら顔面を踏みつけていくと、なつぽいは膝立ちになりながらエルボー連打。鹿島が上から叩き下ろすエルボーで黙らせてからロープに飛ぶが、なつぽいはソバットで迎え撃ってからヘッドハンター。さらに低空ドロップキックでロープ際に追い込んで貫通ドロップキック。コーナーに上ってダイビングクロスボディからグラウンドでのカンパーナ。さらにフィッシャーマンズ・スープレックス・ホールドを狙うが、鹿島が振り払ってビッグブート。ロープ際に吹き飛んだなつぽいに顔面ウォッシュを叩き込み、セカンドロープに飛び乗ってからのダイビングフェイスクラッシャーからバズソーキック。鹿島は「終わり!」と宣言してダブルアーム・スープレックスを狙うが、なつぽいが暴れて脱出し顔面へのドロップキックからジャックナイフ。さらに丸め込みを狙うと鹿島が起死回生での切り返しを狙う。しかしこれを先読みしたなつぽいがエンドレス・ワルツで転がしていき、そのままカウント3を奪った。
第5試合
白川は入場時にスクリーンで流れたムービーで「熟した女」と大文字で書かれているのを不満げに指差しながらリングイン。
ゴングが鳴るとともに2人同時に突っ込んでいって足を止めてのエルボー合戦。白川が連打で押していくと桃がミドルキックからロープに飛ぶが、白川が低空ドロップキックでカウンターし、ニークラッシャー連打からダブルレッグロックで痛めつけ、「チャンスぅ~♪」と叫んでロメロ・スペシャル。
白川がロープに飛ぶが、桃はドロップキックで迎え撃ってコーナーに飛ばし、串刺しドロップキックから座り込んだ白川の胸板へマシンガンローキック。さらに串刺しドロップキックを狙うが白川は低空ドロップキックでヒザを打ち抜き、足4の字固め。白川はブリッジを効かせて絞り上げるが、桃はなんとかブレイク。
白川は「OK!上げるぞ!」と担ぎ上げようとするが、桃が耐えて裏投げから後頭部への蒼魔刀、正面からの蒼魔刀と連撃し、チキンウイングフェイスロック。白川は空いた腕を伸ばしてブレイクしようとすると、桃はその腕を掴んでリング中央に引き戻してバズソーキック。さらに白川をコーナーに上げて雪崩式裏投げの体勢も、白川がエルボー連打で抵抗し、雪崩式インプラントDDTと大技を炸裂。さらに天を仰いで雄叫びを上げ、正調インプラントDDTを狙うが、振り払った桃がハイキック。白川はバックブローをかわされるも回転力をそのまま使って浴びせ蹴りを顔面にクリーンヒットさせ、回転エビ固めから起き上がりに空中胴絞め落とし。さらに「桃ーッ!」と叫んで突撃も、桃がカウンターのハイキックをクリーンヒットさせ、コーナー上からのダイビング蒼魔刀を叩き込んでからのチキンウイングフェイスロック、そのまま引き起こしてからチキンウイング式変形マスキュラーボムで突き刺して3カウント。
第6試合
QQ対決となるこの試合、両者しっかり握手を交わしてからゴング。
上谷がブートで先制してロープワークの攻防となり、AZMのフランケンシュタイナーを上谷が側転で着地するといったスピーディな動きの末にクリーンブレイク。
AZMが組み付いて首投げからサッカーボールキックから串刺しドロップキック。エルボーの打ち合いを制したAZMがロープに飛ぶと、上谷が「ナメんな!」とドロップキックでカウンターし、三角跳びクロスボディを狙うAZMの足を引き倒してそのまま逆エビ固めへ。AZMがブレイクすると、上谷はロープにくくりつけて串刺しドロップキック。さらに上谷がニールキックを発射するが、AZMは空中で腕をキャッチして腕固めに捕らえるという離れ業を見せて逆転の狼煙を上げる。
AZMと上谷は真っ向から大ぶりの全力エルボーのラリーを展開し、互いにロープに飛んでいくがスピード戦を制した上谷がフライングニールキック。さらにコーナーに上ってミサイルキック、スター・クラッシャーを狙うが、AZMが着地して三角跳び式ダイビングクロスボディからミスティカ式腕固め。上谷がこれをスクールボーイで返すとAZMもエビ固めに捕らえ、永遠に続くかと思われるほどのエビ固めのシーソーゲーム。これを抜け出したAZMがバズソーキックを叩き込んでコーナーに上がりダイビングフットスタンプ。これを返されるとAZMは「終わり!」とアメシスト・ストームを狙うが、上谷が振り払って地対空ドロップキックで場外に叩き落とし、場外へのスワンダイブ式ダイビングクロスボディ。AZMも場外で倒れ込む上谷に場外ダイビングフットスタンプを見舞い、上谷もエプロンからのダイビングニードロップ。
場外カウントギリギリで両者リングインし、めまぐるしいロープワークの攻防を見せるが、一瞬の隙を付いたAZMがウラカン・ラナ。完璧に決まったと思われたが、これを読んでいた上谷が即座にひっくり返して下から丸め込み、そのまま3カウントを奪った。
第7試合
ウナギが握手を求めると彩羽が快く応じるも、ウナギが突如顔面へビッグブート。彩羽が静かにブチ切れ、苦笑いで後退りするウナギにハイキック。
ウナギが崩れ落ちる中でゴングが鳴り、彩羽がサッカーボールキック、その場飛びフロッグスプラッシュ、ヒジへのオーバーヘッドキック、ショルダーアームブリーカーと猛攻をかけ、場外へのエスケープも許さず踏みつけて腕も固める変形逆エビ固め。なんとかブレイクしたウナギは場外に転がり出て大の字に。彩羽はリング中央であぐらをかいて余裕の笑みを浮かべ、ウナギがリングに戻ろうとすると突き落として「上がってこい!」と挑発。
彩羽はウナギをロープに振ってから飛びつき式スリーパーホールド。そのままバックチョークのように締め上げるがウナギ・サヤカはロープへ。さらに彩羽がロープへ飛ぶとウナギが開脚式フェイスクラッシャーで迎え撃ち、ビッグブートで顔面を撃ち抜く。さらに大ふへん固めを狙うが、振り払った彩羽が左右のステップキックから顔面へのスライディングキック。さらに高速ブレーンバスターからの胴締めスリーパー。
ウナギがブレイクすると彩羽が鋭いミドルキック連打から腹部にソバットを突き刺す。さらにロープへ飛ぶがウナギがコードブレイカーで迎え撃ち、ギロチンドロップ2連打から踵落とし3連打。続けて大ふへん固めを狙うが、彩羽が抵抗を見せるとロープへ振る。彩羽はフライングニールキックで吹き飛ばしてからバズソーキック。そしてコーナーに上ってスワントーンボムを投下し、これを返されるとパワーボムの体勢も、ウナギが暴れて脱出し、エルボー合戦へと持ち込む。
ウナギが雄叫びを上げながらの連打を見せるも、彩羽の強烈なローリングエルボーがクリーンヒット。ウナギはガクリと膝をつくも前のめりになりながらエルボー連打。しかし途中で力なく倒れ込んでしまう。彩羽はかまわずロープに振ってトラースキックからフォール。ウナギが下から首固めで丸め込み、さらにバックスライドの体勢から大ふへん固め。彩羽がギブアップしないとみるや、大儀であったを狙うが、彩羽が振り払って旋風脚。彩羽はパワーボムからシットダウン式バワーボムで叩きつけ、そのまま押さえ込んで3カウント。
マットに伏しながらもズボンの裾を掴んで追いすがるウナギに対し、彩羽は頭を撫でて健闘を讃えた。
<試合後コメント>
彩羽匠
「粘ったね、ウナギ。意外に……。なんか変なヤツっていうのはTwitterで聞いてたところがあったので覚悟はしてたんですけど、いやあ……まだキャリア2、3年ですか?」
――3年弱です
「3年弱!いやあ、最初見た目だけかなって思ってたんです、ウナギ・サヤカのこと。でも、まだ技は少ない中でも攻めどころがわかってるなと思いましたね。でも自分も落ち着いてはいられないので、2点をしっかり取らなきゃいけない立場です。前の試合で上谷沙弥が11点になってちょっとヤバいと思ったんで、早く畳み掛けようと思ったら、まさか10分も試合しちゃいました。でも、他の人が言うほど変なヤツじゃなかったです。ちゃんとプロレスラーでした」
第8試合
STARS対決となるこの試合、コグマが握手を求めると岩谷は警戒しながらも両手で握り返してからゴング。
ハイスピード戦線に踏み込んだコグマと、元ハイスピード戦線のトップクラスだった岩谷がめまぐるしいアームドラッグの応酬を見せ、互角と見るやコグマがドロップキックを発射。岩谷はこれを先読みして自爆させ、ロープに押し付けて顔面をグリグリ踏みつけてからサッカーボールキック。コグマが絹を裂くような悲鳴を上げる中、岩谷は構わずキャメルクラッチ。ロープにたどり着いたコグマの背中に飛び乗って足踏みする形で踏みつけていき、逆片エビ固め。ロープを掴んだコグマの背中にサッカーボールキックを叩き込むという容赦のない攻撃を見せ、「やり返してこいや!」とコグマにエルボーを打たせていく。
コグマはロープに飛んだ岩谷の足を掴んで変形ヨーロピアンクラッチから顔面への低空ドロップキック。さらにお返しとばかりに本家の足踏み式背中踏みつけからブレーンバスターの体勢も、岩谷が振り払ってソバット。岩谷がロープに飛んで貫通ドロップキックを叩き込み、「おっしゃ行くぞ!」と叫んでからコーナーに上がりダイビングフットスタンプ。岩谷は「終わり!」と叫んでドラゴン・スープレックスの体勢も、コグマが回転エビ固め。さらに岩谷のトラースキックをキャッチしてなぎ倒しながらのジャックナイフ、起き上がりにラリアットを狙うが岩谷がかわしてジャーマン・スープレックス。コグマが即座に起き上がってお返しのジャーマン・スープレックスで叩きつけると、両者大の字になりダブルダウン。
先に起きて突っ込んでいった岩谷をガン・スタンで迎え撃ったコグマがミサイルキックからスリーパーホールド、グラウンドでの胴締めスリーパーホールドと攻め立てるとあわや湿疹KOかと思われたが、コグマは自ら引き起こして急角度ジャーマン・スープレックス・ホールド。岩谷がこれをギリギリで返すと、コグマは雪崩式ジャーマン・スープレックスを狙っていくが、岩谷がヘッドバッドで突き放す。コグマはまたすぐに追いすがり、雪崩式ロープスタンガンで岩谷を場外に叩き出し、コーナートップから場外へのダイビングクロスボディ。
コグマは場外でのジャーマン・スープレックス・ホールドを狙うが、振り払った岩谷がトラースキック一閃。コグマはエプロンを踏み台にしたスイングDDTでやり返し、場外ヨシタニック。場外で2人が倒れ込む中、場外カウント20が告げられ両リンでドローの裁定となった。
両者場外で健闘を称え合い、岩谷が人差し指を立てて再戦を要求。コグマもこれに笑顔で応え、誓いのグータッチを交わした。
第9試合
入場した詩美がコーナーに上ってポーズを決めている背後から小波が場外に突き落とし、小波がレフェリーの気を引いている間に大江戸隊の仲間たちが詩美を暴行。波乱の幕開けの中でゴングが鳴る。
小波はエプロンを駆けての空対地サッカーボールキックを発射も、詩美がキャッチして場外パワーボムを狙う。小波がなんとか脱出すると詩美が鉄柵に叩きつけ、加勢に来たキッドはセコンドのAZMが排除。
詩美は小波をリングに放り込むとボディスラムから串刺しランニングバックエルボー、後頭部への低空ドロップキック、キャメルクラッチと得意のパターンに持ち込んで優勢を掴み、小波がブレイクするとコーナーで顔面を踏みつけていく。
詩美はボディスラム2連打から腰へのエルボーを連打。さらにロープに振っていくが、小波はブーメランアタック式レッグラリアートを叩き込み、詩美をコーナーに誘い込んでぶら下がり式腕十字。反則カウント4で手を離し、ロープに捕まっていた詩美の腕へのダイビングフットスタンプ。腕を押さえてのたうちまわる詩美だったが、小波はその腕を掴んで脇固めから三角絞め。詩美はこれを力づくで持ち上げてバスターしようとするが、小波が着地すると詩美がバックフリップからスライディングラリアット。
詩美はジャーマン・スープレックス・ホールドを狙うが、小波が振り払ってエルボーを叩き込み、両者足を止めてのエルボー合戦を展開。互いにロープに走って追走攻撃を見舞っていくが、詩美が小波のランニングエルボーごとラリアットでなぎ倒す。両者膝立ちになりながらもエルボーを撃ち合っていき、小波がミドルキックの速射で詩美をダウンさせる。力なくエルボーを発射する詩美の腕をキャッチして三角締めに持ち込んだ小波だったが、詩美はこれを強引に持ち上げてパワーボムの体勢へ。小波はクラッチを切らず腕十字に捕らえ直し、詩美がブレイクすると投げっぱなしジャーマン・スープレックスから顔面へのスライディングキック。小波はトライアングルランサーのフェイントからスリーパーホールドに捕らえるが、詩美も抜け出してスリーパーホールドでやり返し、逆落としから首を離さず胴絞スリーパーホールド。小波が背中から覆いかぶさってフォールに入り、キックアウトした詩美の側頭部にハイキックからジャーマン・スープレックス・ホールド。
小波は観衆を煽りながらバズソーキックを発射も、これをキャッチした詩美がトルネードボム。さらに詩美はコウモリ吊り落としからジャーマン・スープレックス・ホールドで叩きつけ、トーチャーラック・ボムの体勢も、小波が暴れて着地する反動を使って首固めに捕らえて3カウント。
<試合後コメント>
小波
「勝ったぞお!林下詩美、アイツに3カウント、獲ったぞ!この5★STAR GP、彩羽匠、朱里、そして林下詩美。このスターダムの3大巨頭を私が下した。今、まさにスターダムに起きているのは小波という名のビッグウェーブだ!(笑)今年の5★STAR GP、このまま私が優勝のきっぷを手にする。絶対見逃すんじゃねーぞ。THE END!」
第10試合
たむがゆっくりと握手を求めるが、朱里は両手を上げて拒否の姿勢を見せる。
ゴングが鳴ると、手4つからグラウンドでのバックの取り合い、腕の取り合い、首の取り合いと堅実なレスリングで互いのコンディションを確かめ合う。たむが左右に持ち替えながらの軽快なヘッドロックを見せると朱里は腰投げで切り返し、クリーンブレイク。
再び向き合って手4つも、朱里がガットショットで怯ませてサッカーボールキック。たむをコーナーに押し付けて串刺しニーリフトからハーフハッチ・スープレックスで叩きつけてスリーパーホールドも、決まり切る前にたむが足を伸ばしてロープブレイク。
朱里は容赦ないストンピングの連打からロープに飛ぶが、たむがカウンターのスピンキックをクリーンヒットさせ、場外に逃れた朱里への場外プランチャを狙うが、朱里が即座にエプロンに上がってきて阻止。しかしたむは朱里を絞首刑式ドラゴンスリーパーで絞め上げ、リング内に落下した朱里にダイビングクロスボディを発射するが、朱里はなんと地対空ミドルキックでたむを撃ち落とすという離れ業を見せる。
両者エプロン上でエルボーを撃ち合っていき、たむが怒涛の連打からエプロンジャーマンを狙う。これを振り払った朱里が奈落式ジャーマンを狙うが、たむがロープに必死に捕まって堪えハイキックからエプロンジャーマン・スープレックス・ホールド。場外に落下した朱里へ場外ジャーマンでの追い打ちを狙うが、朱里がバックを取り返して場外ジャーマン。両者場外で大の字に。
場外カウント19で2人同時にリングに戻ると、満身創痍の2人は片膝を付きながらもう片方の足で相手の顔面を蹴りつけていく意地の張り合いを展開。続けて足を止めての激しいエルボー合戦となり、朱里が雄叫びを上げながらの連打からバックブロー3連打。朱里はバズソーキックを発射も、たむはこれをキャッチしてスピンキックからバイオレット・シューティング3連打。たむは天を仰いで雄叫びを上げ、タイガースープレックス・ホールド。これを返されるとたむはトワイライト・ドリームを狙っていくが、朱里は踏みとどまってロープをまたぐ。
たむは四つん這い状態の朱里の顔面を下から蹴り上げ、バイオレット・スクリュー・ドライバーを狙うがこれをかわした朱里が山折りからお返しの顔面蹴り上げ。さらに流炎を狙うが、たむが着地して側転で腕を巻き込みながらクラッチ。しかし朱里は即座にバックを取ってスリーパーホールドでグラウンドに組み伏せる。たむは意識を失いかけながらもロープを掴むが、朱里は引っ剥がして投げっぱなしジャーマンからバズソーキック。力なく倒れ込むたむに対して朱里はフォールに行かず「立てェーッ!」と絶叫して無理やり立たせ、流炎で頭から突き刺してカウント3。
朱里「中野たむ!白いベルト、呪いのベルトを持つチャンピオン!今日、初シングルマッチだった!私は今日シングルマッチをやって、また1人面白い相手を見つけたと思ったよ!もっともっと……やり合おうな。(※たむが退場)5★STAR GP、あと私は2戦です。絶対2勝して、私が5★STAR GP、優勝します!」
<試合後コメント>
朱里
「5★STAR GP、中野たむ、勝利しました。中野たむとは、シングルマッチ、初で本当に交わることはなかった。でも、今日やって、自分はジュリアとタッグを組んでて、『ジュリアはあんなおもしれーヤツとずっと闘ってたんだな』って思いました。これから、もっともっとやり合いたいなって思った相手です。5★STAR GP、あと2戦。絶対絶対勝利して、私が優勝します。そして、私は決勝でジュリアとアリカバ対決がしたいと思ってたんですけど、でもジュリアにはしっかりと怪我を治してもらって、ジュリアの分まで自分が優勝したい気持ちもすごくあります。私が5★STAR GPを制して、今度こそ今度こそ!チャンスを掴んで、赤いベルトを私がつかみ取ります!」
中野たむ
(※コメントブースにたどり着くなりベンチに倒れ込んで)
「朱里!朱里こえーっ!負けたあ!5★STAR GP優勝……無い……?無い?無いけど、たむは5★STAR GPで負けたやつ全員に復讐してくから!中野たむは体は死んでも心は死なないんで!……朱里こえー」