”義足レスラー”谷津嘉章率いる『チーム・オリンピアン』がベルト獲得!「60歳になってまたベルト巻けるなんて相当遅咲きかもしれない」

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4日、東京都・後楽園ホールにてDDT『BLACK OUT presents KING OF DDT 2021 FINAL!!』が開催。第1試合では“親の七光り軍団”こと【チーム・サラブレッド】高木三四郎&納谷幸男&力&なべやかんの持つKO-D8人タッグ王座に、谷津嘉章率いる五輪コンビならぬ【チーム・オリンピアン】が挑戦した。

 谷津はレスリングの日本代表として1976年のモントリオールオリンピックに出場。その後新日本プロレスに入団し、アントニオ猪木とのタッグで日本デビュー。新日本プロレス退団後はジャパンプロレス、SWS、PWC、SPWF、WJなどを渡り歩き2010年に引退する。
 2015年に復帰すると限定的に試合を行っていたが、2019年にDDTプロレスへの定期参戦を発表。しかし糖尿病が悪化し、わずか2ヶ月で右足を切断する事態となった。
 だがDDTの高木三四郎社長の同級生が代表を務める川村義肢株式会社が、史上初のプロレス用義足を完成させ谷津をサポート。リハビリを終え、東京オリンピックの聖火リレーも無事勤め上げると、今年6月に約2年ぶりのプロレス復帰。
 今回は、彰人(2004年JOC杯ジュニアオリンピック全日本ジュニアレスリング選手権大会カデット部フリースタイル63kg級2位)、大和ヒロシ(2002年JOC杯ジュニアオリンピック・ジュニア部グレコローマンスタイル76kg級3位)、中村圭吾(2016年JOC杯ジュニアオリンピック・カデット部フリースタイル54kg級出場)というオリンピックにゆかりがあるにはある3人とともに栄冠獲得に挑んだ。


 試合が始まると谷津のエルボーと三四郎のチョップの打ち合いへ。谷津が義足でのガットショットで大ダメージを与えるとワンダー・スープレックスで投げ捨て歓声を浴びる。
 中村となべやかんが濃密なグラウンドの攻防を見せ、三四郎と大和がXの鍔迫り合い。力が谷津に逆水平チョップからブレーンバスターを叩き込むとサラブレッドが谷津に集中攻撃を仕掛けるが、トドメと放ったトリプルセーバーチョップを谷津が避けて納谷に誤爆させる。これを勝機と見た彰人と大和が納谷にダブルの足横須賀から谷津が義足での変形カミゴェを叩き込み、最後は義足を使った監獄固めで納谷を捕らえると、オリンピアンがサラブレッドをそれぞれ監獄固めで捕らえギブアップを奪った。

 義足かつ64歳でのベルト獲得となった谷津は「(最後にベルト巻いたのは)全日本の頃はインタータッグだから40年くらい前かな?60になってまたベルト巻けるなんてね、これは自分の力じゃなくてチームワークだと思ってます。自分も動けないけどフォローしてもらって、もっとコンビネーション作ろう。ちょっとまた作り直して。自分もこうやって何十年かぶりにベルト巻いたけど、相当遅咲きかもしれないですけど、これからも頑張っていきましょう。よろしく!」と笑顔でコメント。

 谷津は1989年にジャンボ鶴田と世界タッグを巻いており、その後はSWSタッグ、IWA世界タッグと戴冠。東京オリンピック開催を前に元オリンピック選手の約30年ぶりとなるベルト戴冠に、会場は大きな拍手に包まれた。

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