【試合詳細】5・3 九州プロレス アクロス福岡大会 めんたい☆キッド&アレハンドロvs玄海&真霜拳號 佐々木日田丸vs冨宅飛駈 ばってん×ぶらぶら&野崎広大vsスペル・デルフィン&くいしんぼう仮面 桜島なおきvsビリーケン・キッド
『マンデーナイト・バイ!#2』
日程:2021年5月3日(月・祝)
開始:19:00
会場:福岡県・アクロス福岡 イベントホール
観衆:210名
▼シングルマッチ 20分1本勝負
●桜島なおき
7分21秒 サムソンクラッチ
○ビリーケン・キッド(アンサー)
▼タッグマッチ 30分1本勝負
●ばってん×ぶらぶら/野崎広大
10分42秒 デルフィンクラッチ
○スペル・デルフィン(海鮮)/くいしんぼう仮面(フリー)
▼シングルマッチ 45分1本勝負
○佐々木日田丸【-4ポイント】
9分19秒 アキレス腱固め
●冨宅飛駈(パンクラスMISSION)【-2ポイント】
▼めんたい☆キッド復帰戦 60分1本勝負
○めんたい☆キッド/アレハンドロ(フリー)
21分20秒 ウラカン・ラナ
●玄海/真霜拳號(2AW)
めんたい☆キッドが141日ぶりに復帰戦を勝利で飾り九プロタッグ王座奪還を宣言!デルフィン率いる大阪軍が襲来し“九州vs大阪”の地域対抗戦が開催!日田丸は20周年記念大会で石川修司と一騎打ちへ!
オープニング
大会オープニングには筑前りょう太が登場し、観衆に挨拶。
筑前「2回目を迎えました『マンデーナイト・バイ!』、ゴールデンウィークのお忙しい中、そして大変な状況の中でこの会場に起こしいただいた皆様、本当にありがとうございます!そして数あるチャンネルの中から、お忙しい中、九州プロレス公式チャンネルに合わせて見に来てくださっている国内・国外の皆様も本当にありがとうございます。本来であればこの時期は博多どんたく港まつりで街は大賑わいなはずですが、このような状況で中々どんたくも開催できない状況です。だからこそ、プロレスが多くの方に元気を提供できればという想いで、選手一同がんばりますので、最後まで応援よろしくお願いします!それでは、オープニングではありますが、この想いを抑えきれません!皆さんと一緒に『九州ば元気にするバイ!九州から元気にするバイ!』を叫ばせていただきたいのですが、ご唱和いただいても良いでしょうか?!皆さんご起立下さい!それでは大きく股を広げて下さい。僕が『九州ば、九州から』と言ったら、『元気にするバイ!』です!それでは参ります!九州ば!そして九州から……」
筑前が叫ぼうとした瞬間、会場が暗転し、大音量で鳴り響く『セニョール・ペルフェクト』に合わせてスペル・デルフィンが入場しリングイン。
デルフィン「こんばんは~!大阪和泉市議会議員、スペル・デルフィンです!今日はこの会場のリングで九州vs大阪……闘いませんか?今日このために最強のレスラーを用意してきました!どうですか?!」
筑前「ありがとうございます。対戦させて下さい。胸を貸して下さい!」
デルフィン「やりましょう!」
2人はガッチリと握手を交わし、九州vs大阪の地域対抗戦を宣言して退場していった。
第1試合
今大会はメインイベントのみカード発表がされており、入場曲が鳴って初めて登場選手が分かるという方式で実施。
第1試合はシングルマッチであることがアナウンスされ、桜島なおき、ビリーが順に入場する。
両者しっかりと両手で握手を交わしてからゴングが鳴ると、ロックアップからリストの取り合いとなり、桜島がグラウンドに引き込んで腕十字を狙う。ビリーは上体を起こして体勢を入れ替えて胴絞スリーパーに捕らえ、桜島の抵抗に合わせてフロントネックロックに切り替えつつグラウンドに引き込んでヘッドシザース。これを脱出した桜島が追撃を狙うビリーの足を払い、距離を取って一旦クリーンブレイク。
桜島が突っ込んでいくとビリーが足を取って倒しロープに飛ぶが、桜島はカウンターのドロップキックをヒット。さらに首投げから後頭部への低空ドロップキックを叩き込み、ビリーを起こしてチョップ合戦を挑む。ビリーのチョップを受けきった桜島はボディスラムで叩きつけ、引き起こしながらコブラツイスト。これをヒップトスで切り返したビリーは再びチョップで攻めるも、桜島がチョップ連打で反撃しコーナーに押し込んでいく。さらに距離を取って串刺し攻撃を狙うが、ビリーはこれをかわして自爆させ、ジャンピングハイキックからビリンコバスター。さらに長距離を飛んでの串刺しドロップキックを突き刺していく。
ビリーはコウモリ吊り落としを狙うが、桜島が耐えて回転エビ固めでの切り返しを試みる。ビリーは倒れず耐えてフットスタンプを発射も、桜島がこれを回避してラリアットを発射。ビリーはこれをキャッチしてリバースDDTで叩きつけ、ロープに飛んでいくが、桜島がドロップキックでカウンター。さらにブレーンバスターで叩きつけてからスライディングDを発射もビリーはこれを回避。
ビリーのエルボーをかわした桜島がバックを取ってぶっこ抜きのバックドロップ。さらにコブラツイストからグラウンドコブラ、キックアウトしたビリーにヘッドバッドを見舞ってジャーマン・スープレックスを狙うが、ビリーがサムソンクラッチで丸め込んで3カウント。
阿蘇山あいさつ
第1試合終了後、阿蘇山が登場しファンへ挨拶を行った。
阿蘇山「九州プロレスの阿蘇山です。本日はご来場いただきましてありがとうございます!私事ではございますが、昨年左肩の腱板を断裂いたしまして、3月に手術をいたしまして、本日は欠場させていただきます。まだリハビリを始めたばっかりで、しばらく時間はかかりますが必ずこのリングに戻ってまた熱い戦いを見せていきたいと思います。よろしくお願いします!」
第2試合
第2試合もシングルマッチであることがアナウンスされ、まずはばってんが入場。続いて、なぜかにわか面に似たなにかを装着したスペル・デルフィンが入場してくると、ばってんは腰を抜かしてマイクを要求。
ばってん「いやいやいやばってんばってん!ばってんよ!ちょちょ、ちょっと!いきなりじゃないいきなり!前回も東北の英雄だったけど、今回ちょっと……えっ?!大阪のまた英雄じゃないの!荷が重すぎるよちょっと!こうなったらよ、ばってんですよ。わかりました。ああ、ああ。九州の怪物呼びましょう。九州の怪物でコテンパンにしてやりますよ!九州の怪物、出てこいやぁ~!」
ばってんが某総統のポーズを決めながらばってんモンスター軍を呼び込むと、野崎が困惑した表情を浮かべながら入場してくる。
ばってん「よし!これでバランスが取れたな!」
デルフィン「おいおいおいおい、なんのバランスだよ。シングルマッチじゃないのか?!」
ばってん「いやいや、2人で1人」
デルフィン「シングルでやる話ちゃうんかオイ!」
ばってん「戦わせたいじゃんねえ?メッチャいいよ、スペル・デルフィンさんとやるって」
デルフィン「メッチャ強そうやないか!(日焼けして肌が)真っ黒やないか!……分かった分かった。1人呼んできたということなら、大阪からももう1人、超最強レスラーを呼んできている。身長は、2m4cm。体重は、190kg。呼んできてる。ソイツやソイツ!……よしっ、(入場曲を)流して?」
デルフィンの呼びかけに応えて入場してきたのは、マスクのポンポンを含めても2mなさそうなくいしんぼう仮面。
ばってん「ちょっと待て!どこが2mですか!赤い部分と緑の部分も合わせるんですか?ばってんでしょ!どこが190kgですか、ばってんですよ。ていうか、このくいしんぼう仮面とスペル・デルフィンがいたら、ここはもう……大阪やぁ~!(※会場が冷え切る)このくいしんぼう仮面とスペル・デルフィンがいたら、そこは……大阪やぁ~!(※さらに会場が冷え切る)だったらワテも大阪になったるで。今日はな、大阪名物エルボーなるものをやってやるで!たこ焼きとかお好み焼きとか串揚げとかたくさんあるわな。そこからメッチャ選んで大阪名物エルボーやったるで!行くで!イッツ・ショータイム!フゥウ~!『たーじん!たかじん!上沼恵美子!』……どやっ!」
くいしんぼう「たかじんは分かるけどたーじんは分からへん……」
ばってん「大阪エルボーでこの2人、倒したるで!だからみんな、ばってんと野崎を応援してくれへんかったら……ハイ!ばってんばってんやでぇ~!(※会場がこの上なく冷え切る)……試合を始めようね」
くいしんぼう「おい……こんな雰囲気にしてくれやがって……どうしてくれんねん?!(※会場が沸く)」
デルフィン「見事にあっためてくれたなぁ!あったまったあったまった!」
ようやく試合が始まることになり、まずはデルフィンとばってんの対面でゴング。
エプロンの中央でくいしんぼう仮面が声援を飛ばす中、デルフィンとばってんがロックアップでの押し込み合いやショルダータックルで突っ込んでいくが、これがことごとくくいしんぼう仮面にぶつかってしまい、まだ何もしていないくいしんぼう仮面が大ダメージを負う。
ばってんがくいしんぼう仮面をフォールすると、デルフィンがエルボードロップでカットを試みるがこれがくいしんぼう仮面に誤爆。その際ににわか面が外れるも、デルフィンは額ににわか面が装着されていたことに今気付いた様子。
デルフィン「これ付いてた!」
くいしんぼう仮面「いや、もういいのかなって、それで」
デルフィン「なんで俺はリングの中にいるんだ?!これ付いてるからか?!」
にわか面の意志に操られていつの間にかリングの中にいたという旨を主張するデルフィンだったが、大阪の笑いと九州の笑いのギャップに苦しんでいる間にばってんが急襲。これを捕獲したくいしんぼう仮面がばってんを羽交い締めにし、デルフィンへチョップを要求。
デルフィンは「しっかり持っとけよ!」と手刀を振り落とすが、ばってんが回避したためくいしんぼう仮面の脳天にヒット。デルフィンは「しっかり持っとかないと当たる!」と注意してもう一度同じ形で手刀を落とすと、くいしんぼう仮面が白刃取りを試みるも失敗して再び脳天に被弾。ばってんが「いまのは避けれたでしょ」と冷静に指摘すると今度はデルフィンがばってんを羽交い締めにしてくいしんぼう仮面が手刀を狙うが、ばってんが逆に手刀をクリーンヒット。なお、くいしんぼう仮面はまた白刃取りに失敗。ばってんは「オーイエー!」とセクシーに漏らしながらニードロップを見舞い、野崎にタッチ。
野崎が力強いヘッドロックでくいしんぼう仮面を絞め上げると、くいしんぼう仮面は悲鳴を上げながら苦しみ「ギブ……ギブ……ギブミーチョコレート!」とギブアップを拒否。ならばと野崎はショルダータックルでくいしんぼう仮面をなぎ倒していくが、くいしんぼう仮面は「ちょっと待って!これ以上やったら俺は死んでしまう!違うことで勝負しよう!違う方法で勝負させてくれや!」と命乞いしながら腹ばいになり、野崎へ腕相撲での勝負を要求。
野崎が「この試合難しいな……」と困惑しながらも腹ばいになると、その瞬間にくいしんぼう仮面が立ち上がってストンピング。さらに勝ち誇りながらチョップを放っていくが怒りの表情となった野崎には全く効かず。デルフィンの「効いてるよ!効いてるよ!」の掛け声を信じてさらにチョップを打ち込んでいくくいしんぼう仮面だったが、野崎に圧をかけられてコーナーに追い込まれてしまい「絶体絶命や!」と悲鳴を上げる。野崎は「気をつけ」と号令をかけ、がら空きの胸板に強烈な逆水平チョップ。さらに串刺し攻撃を狙っていくが、くいしんぼう仮面はこれをかわして自爆させ、野崎、ばってん、味方のデルフィンやレフェリーまでアームドラッグで放り捨て、全員での欽ちゃんジャンプという伝統芸能を見せる。
しかし、野崎だけジャンプしておらず、くいしんぼう仮面は激怒。
くいしんぼう仮面「どういう教育しとるんや!萩本欽一知らんのか!」
野崎は「世代が違うんです、世代が……こんなに怒られます?」
くいしんぼう仮面「お前何年プロレスやってんねや!」
野崎「5年です」
くいしんぼう仮面「俺は22年やってんで!」
デルフィン「言うたれ言うたれ!」
くいしんぼう仮面「今からパワハラ始めて良いっすか?プロレスは上下関係大事やからな。きっちり叩き込んだる!」
デルフィン「いいでぇ!教育や!」
くいしんぼう仮面が野崎に殴りかかるも、野崎に頭を抑えられぐるぐるパンチが虚空を切る状態に。野崎はくいしんぼう仮面をコーナーに叩きつけてベイダーハンマーを連打。そして野崎がくいしんぼう仮面を、ばってんがデルフィンをヘッドロックに捕らえて正面衝突し、4人で大の字になりカウント2で全員で跳ね起きるという伝統芸能を見せる。
ばってんとデルフィンの対面となると、ばってんが「大阪名物エルボーや!イッツショーターイ!フゥウ~!たーじん!たかじん!上沼恵美子!」と叫んで大阪名物エルボーを発射も、デルフィンが回避したため自爆。するとここでくいしんぼう仮面が「まだ照れが残ってるからアカンねん。『フゥウ~!』じゃなくて『Fooooo!!』くらいの元気で行かないと」とアドバイスを送る。ばってんは「うるさいんじゃ!」とくいしんぼう仮面をなぎ倒し、一連の流れから『Fooooo!!』の声を再現しようとするが声が裏返り失敗。2発目でなんとかヒットさせてフォールもデルフィンがカット。
デルフィンはダブル攻撃を宣言し、くいしんぼう仮面が方向を間違えるアクシデントを経ながらダブルブレーンバスターを決め、ばってんにトレイン攻撃を狙う。デルフィンが先に自分をばってんに振るように支持すると、くいしんぼう仮面がアームドラッグのようにデルフィンを投げ捨ててしまい失敗。その隙にばってんはくいしんぼう仮面にソバットからの延髄斬り、ばってんボンバーを叩き込み、くいしんぼう仮面を羽交い締めにして野崎へラリアットを要求。案の定野崎のラリアットはばってんに誤爆してしまい、くいしんぼう仮面がカンチョー攻撃で野崎を撃退。
最後はデルフィンが大阪臨海アッパー、スイングDDT、デルフィンクラッチと必殺技フルコースを決めてばってんから3カウントを奪った。
第3試合
田村潔司のU-FILE CAMP出身の日田丸が入場すると、その対戦相手として冨宅がUWFのメインテーマに乗って入場。Uの系譜に名を連ねる2人のシングルマッチはUWFルール(※3カウントルールは無し。ギブアップ、KO、TKO、レフェリーストップで決着。ダウン、ロープエスケープはロストポイント1。5ポイントを奪われるとTKO負け)で行われることとなった。
両者しっかりと握手を交わしてからゴングが鳴ると、互いに小刻みなステップで距離を測りながらローキック、ミドルキックで牽制。日田丸が低空タックルで足を刈っていくが、冨宅はすぐに上体を起こして腕を取り、腕十字の体勢へ。日田丸が足を取りながら回転し逆に腕十字の体勢に入ろうとするが、冨宅は上を取りながらチキンウイングアームロック。日田丸も自身の足を挟みながらニーロックに捕らえ、我慢比べとなるも、冨宅が再び腕十字の体勢へ。日田丸は対処が間に合わず腕が伸び切ってしまい、足を伸ばしてロープブレイク。日田丸がロストポイント1。
再びスタンドで向き合って掌底やローで距離刻んでいき、今度は冨宅が低空タックルを仕掛けるも、これを読んでいた日田丸は倒れ込みながら下から足を取りヒザ十字。冨宅は決まり切る前にロープに手を伸ばし、ロストポイント1。
冨宅が一気に距離を詰めながら掌底を連打してくが、日田丸は腰投げでグラウンドへ持ち込む。冨宅はヘッドシザースで首を固めながらのアームロックを狙い、日田丸が暴れて跳ね上げた足を取ってヒザ十字。日田丸も決まり切る前にロープに手を伸ばし、ロストポイント2。
互いに一歩距離を開けながらミドルキックを打ち合っていき、冨宅が倒れ込んだと見せかけて足を取りに行きニーロックに捕らえる。日田丸も上体を起こしてフェイスロックで絞め上げて意地の張り合いとなり、冨宅が技を解いた瞬間に強引に持ち上げて日田丸式パイルドライバーを狙っていく。冨宅はクラッチを切りながら着地と同時に脇固めに捕らえ、日田丸の抵抗に合わせて形を変えて肩固めへ。日田丸もたまらず足を伸ばしてロープブレイク。ロストポイント3。
ポイントで先行されてしまった日田丸は蹴り技でのラッシュをかけ、冨宅のガードの上からミドルキックを連打。さらにガードの上から首相撲でニーリフトを連打し、たたらを踏んだ冨宅の腹部にソバットを突き刺す。たまらず冨宅もバタリと倒れ込みダウン。ロストポイント2。
これを勝機と見た日田丸は左右のミドルキックでラッシュをかけていくが、冨宅は蹴り足をキャッチして持ち上げ、そのままバスター。足を離さずアキレス腱固めに持ち込みねじり上げていくと日田丸は思わず痛みに声を上げながら必死にロープへ。ロストポイント4。
あと1点で日田丸がTKOとなる状況となり、冨宅もミドルキックを連打。しかし日田丸がカウンターのビンタを顔面にヒットさせると冨宅がぐらつき、その隙を見逃さずに日田丸がミドルキックから天凌。冨宅は倒れ込むと見せかけて足を取りに行くが、日田丸もこれを読んでおりタックルを切りながらフロントネックロック。冨宅が状態を起こそうとすると三角絞めに切り替えるが、冨宅は足を使って強引にクラッチを切りヒザ十字へ。日田丸はローリングしながら足を取り返し、一瞬の隙を突いてアキレス腱固め。これがキレイに入ると冨宅は悲鳴を上げて即座にタップ。日田丸が逆転TKO勝利を決めた。
日田丸「冨宅さん、今日は僕のワガママにつきあってくれてありがとうございました!冨宅さん、僕があなたとシングルで対決するなら、申し訳ないけどこのスタイルしか考えられなかった。お願いして、このルールでやらせてもらいました。冨宅さん、あなたもご存知だと思いますが、僕の身体の中にもUの魂が入ってるんですよ。あの赤いパンツのナントカ者の魂が少しは入ってると思うんで、僕はこのUのスタイルを、この九州プロレスで残していって……いや、残すんじゃない。進化させていって、この九州でもっともっと広めていきたいと思うんで、冨宅さん、また相手して下さい。ありがとうございました!(※冨宅と日田丸が握手を交わし、冨宅が退場していく)あと1つ!やることがあるぞ。分かってるよな?みんな!5月9日、日曜日!春日大会で佐々木日田丸デビュー20周年興行、やるよな?そこの俺の対戦相手だ。まだ返事がねえんだよオイ!どうなってんだ!」
ここでスクリーンにかねてより日田丸が対戦を要求していた全日本プロレスの石川修司が登場。
石川は「佐々木日田丸……いや、恭介か?相変わらずだな。20周年ってことは、俺の先輩か。お前が闘いたいというのは嬉しかった。相手してやるよ。用意しとけ!」と日田丸との対戦を了承した。
日田丸「おいおいおい、なにお前カッコいい登場してんだよ。1つ言わせてくれ。相変わらずお前は喋りが下手だな。思っただろ?みんなも。何言ってるかわかんねーから(動画に)テロップが付くんだろうが。お前偉そうなこと言ってんじゃねーよ。俺のほうが先輩だよ!石川修司、お前は絶対俺の要求は断らないと思ってたよ。20周年記念大会、5月9日、春日大会です。無料ですよ。無料で石川修司vs佐々木恭介……じゃねえぞ、佐々木日田丸!決定だァ!修司、どっちかが倒れるまでだ!お前が全日本でどれだけやってんのか知らねーけど、お前には負ける気はさらさら無いんでどっちかが春日のリングでどっちかが倒れるまでバチバチにしばきあってやるから楽しみにしとけこの野郎!」
第4試合
メインイベントで行われるのは、めんたい☆キッドの141日ぶりの復帰戦。
めんたいは、昨年12月に行われた『博多華味鳥杯1DAYトーナメント』の決勝戦にて、試合開始直後に仕掛けた場外トペコンヒーロで左足首脱臼骨折靭帯断裂の重症を負い途中退場。パートナーのアレハンドロが孤軍奮闘するものの、玄海&真霜拳號の実力者タッグには力及ばず敗退した。
約4ヶ月半の欠場を強いられためんたいだったが、先月の『マンデーナイト・バイ!』にて復帰を宣言し、「あのときから僕のプロレス時間は止まったまま。そろそろ進めないと」と、怪我をした試合と同じ会場&同じカード(めんたい☆キッド&アレハンドロvs玄海&真霜拳號)での復帰戦を要求。これを受けた玄海は「去年の暮れに悔しい思いをしたのはお前だけじゃないんだよ!俺と真霜、アレハンドロもじゃ!万全で来いよ!」と厳しくも愛あるエールとともにこれを了承していた。
観衆はめんたいを応援するためのピンクのバルーン棒や応援ボードを掲げてめんたいの復帰を祝福した。
めんたいと玄海でゴングが鳴ると、めんたいがロックアップを仕掛けようとしたところで玄海がその怪力でコーナーに吹き飛ばす。続けて串刺しラリアットを放つもめんたいはローリングしてかわし腕を取っていく。リストの取り合いから玄海がショルダータックルでなぎ倒すも、めんたいはネックスプリングで即座に起き上がりノーダメージをアピール。玄海がロープに飛ぶとめんたいはドロップダウンしてかわしカウンターのドロップキックをヒットさせるも玄海は倒れず耐え、いきなりのぶっこ抜きジャーマン。互いに距離を取り、両者タッチへ。
アレハンドロと真霜がリストを取り合っていくが、アレハンドロのスピードとテクニックを真霜はそのパワーで封じ込める。ならばとアレハンドロは突っ込んでくる真霜の股の間をスライディングで抜けて下から蹴り上げて場外に落とす。玄海がカットに来るとめんたい&アレハンドロがダブルのドロップキックを放って場外に叩き落とし、めんたいが真霜へ、アレハンドロが玄海へノータッチ・トペ・コンヒーロの編隊飛行。めんたいが負傷した場面の再現となり、会場からざわめきが起きるも、めんたいはリング上で「痛くなーいッ!」と快調をアピール。
めんたいとアレハンドロは真霜をリングに挙げて2人でロープに振っていくが、真霜はスライディングで場外へ。その背後から玄海が突撃し、2人をダブルラリアットでなぎ倒す。さらにアレハンドロをコーナーに叩きつけ、めんたいをショットガンドロップキックで吹き飛ばしてアレハンドロにぶつけるという荒業を見せる。
真霜とアレハンドロの対面となると、真霜はチンロックやサーフボードストレッチで痛めつけ玄海にタッチ。
玄海はアレハンドロをリフトアップスラムで叩きつけ、起き上がるのを待って超人拳を発射。アレハンドロはこれをかわしてソバットを突き刺してロープに飛ぶが、玄海はパワースラムで迎え撃ち、真霜にタッチ。
真霜はアレハンドロをコーナーに振って串刺しラリアットを放つが、アレハンドロはこれをかわしてスクールボーイで転がしてからの低空ドロップキックで一矢報い、めんたいにタッチ。
めんたいは真霜の突撃をビッグブートで止め、トップロープを使ったミサイルキック。さらにめんたいバスターで叩きつけてからコーナーに上っていくが、真霜が下から左足にすがりついて雪崩式のドラゴンスクリュー。古傷である左足首に強烈な一撃を喰らい、めんたいは痛みにのたうち回るが、真霜は容赦せずに左足をマットに叩きつけたりローキックを連打したりといたぶってから玄海にタッチ。
玄海はめんたいを風車式サイドバスターで叩きつけ、コーナーで逆水平チョップを連打。さらに自軍コーナーに連れ帰って真霜にも串刺しミドルキックを連発させる。
真霜はめんたいをリバース・インディアン・デスロックに捕らえ、カットに来たアレハンドロをそのままブレーンバスターで投げ飛ばし、2人に同時にダメージを与える。
代わる玄海はめんたいをリフトアップスラムでコーナーに叩きつけるという荒業を見せ、玄界灘を狙っていくが、めんたいが着地してロープに飛びコルバタで放り捨てる。アレハンドロへのタッチを一度は妨害されるものの、めんたいはハンドスプリングエルボーで一撃返し、アレハンドロにタッチ。
アレハンドロは玄海の攻撃をかわしながらありとあらゆる体勢から低空ドロップキックを見舞ってヒザに集中攻撃をかけ、カットに来た真霜も合わせて2人まとめてミサイルキックで吹き飛ばす。さらにスワンダイブで飛んでいくヒャッホーイ・プレスから変形足4の字固めに捕らえ、玄海がこれをロープブレイクするとコーナーに駆け上ってダイビング・クロスボディを発射。しかし玄海はこれをガッチリと受け止めるとホップアップ式デスバレーボム。両者タッチへ。
めんたいは突っ込んでくる真霜にカウンターのソバットを叩き込み、座り込んだ真霜に低空クロスボディ。真霜はめんたいをコーナーに振って串刺し攻撃を狙うも、めんたいが回避しアレハンドロがエプロンから延髄斬りを叩き込む。さらにめんたいは619からダイビングダブルフットスタンプ、コーナートップからのダイビングボディプレス、さらにアレハンドロとのサンドイッチトラースキックを決めるなど猛攻。さらに2人での合体バックドロップを狙うが、真霜は振り払ってめんたいをアレハンドロにぶつけ、めんたいにエクスプロイダー。玄海にタッチ。
玄海はめんたいにラリアットから超人拳、さらにバックドロップで叩きつけてからペディグリーの体勢に入るが、アレハンドロが延髄斬りでカット。ふらついた玄海へめんたいがリバース・フランケンシュタイナーで脳天から突き刺し、スワンダイブ式ミサイルキック。さらにめんたいスプラッシュを決めてみせるもこれは真霜がカット。
めんたいは玄海をコーナーに上げて雪崩式フランケンシュタイナーを狙うも、玄海がこれを耐えてめんたいを逆さ吊りにし、そのまま雪崩式スタイルズクラッシュ。なおも肩を上げるめんたいに対し、真霜がフロントハイキックを放つもこれが玄海に誤爆してしまう。さらに真霜がめんたいを羽交い締めにするも、玄海の超人拳が真霜に誤爆。2人の絆に亀裂が生じたのを感じためんたいは玄海にコルバタを仕掛けるが、玄海が一回転して着地して即座にバズソーキックを叩き込むという圧倒的な強さを発揮。
玄海は肩に担いだめんたいをそのまま前にぶん投げて叩きつけるフェイスバスターからペディグリー。必殺技を完璧に決め、勝利を確信しながらフォールに入る玄海だったが、真霜が押さえていたはずのアレハンドロが脱出してカット。玄海はアレハンドロを取り逃がした真霜に対して怒りを顕にして突き飛ばし、真霜はギロリと玄海を睨みつける。
玄海はめんたいを引き起こして玄界灘を狙うが、めんたいは空中で体勢を入れ替えて組み付き、ウラカン・ラナでフォール。真霜はこれを目視しながらもカットに入る様子はなく、玄海が3カウントを獲られる様子を冷たい目で見下ろした。
この決着に納得がいかない玄海はレフェリーに掴みかかり、止めに来た真霜も突き飛ばす。2人は激しい口論を展開するが、真霜が玄海へ決別のハイキックを叩き込み荒々しくリングを後に。玄海も怒りをむき出しにした表情を浮かべながらよろよろと退場していった。
141日ぶりの復帰戦を勝利で飾っためんたいはアレハンドロとともに勝利を喜び合い、マイクを取る。
めんたい「皆さん、141日ぶりにめんたい☆キッド、九州プロレスのリングに帰ってきました!昨年末、この会場で左足首を骨折、靭帯を断裂したときは、僕の年齢的なものもあって、『もう引き際なんじゃないかな』とか『もう無理なんじゃないかな』とか『もう引退しか無いのかな』とか、色んなマイナス思考なことが浮かんできました。でも、今、このリングに立って試合ができたのは、家族だったり、九州プロレスのスタッフだったり、治療してくれた病院の皆さんだったり、なによりもこうやってピンクのボードを掲げて応援してくれる皆さんのおかげで復帰をするということができました!本当にありがとうございました!めんたい☆キッド、皆さんに救ってもらったこのプロレスラー生命、しっかりこのリングで恩返ししていきます!応援して下さる皆さんはもちろん、応援して下さらない皆さんも、よく聞いていて下さい。これからのめんたい☆キッドの活躍を見逃すな!とりあえず、このパートナーのアレハンドロ選手と組んで、DRAGON GATEの堀口元気選手と横須賀ススム選手が持ってる、九州プロレスのタッグベルトを取り返しに行きます!堀口元気、横須賀ススム!待ってろよ!ホントはね、1人1人に面と向かってお礼を伝えたいのですが、YouTubeの時間もあるということで、一旦ここで締めさせていただきたいと思います。最後、九州プロレスの合言葉、『九州ば元気にするバイ!』を皆さんで立って、ご唱和いただいて終わりにしたいと思います。ご起立をお願いします。初めての方もいらっしゃると思うので練習させて下さい。僕が『九州ば!日本全国ば!全世界ば!』と言いますので、皆さんで『元気にするバイ!』です。皆さん声を出せない状況ですので、バンザイだけしっかり力を込めてやっていただけたらと思います!行きます!このマンデーナイトバイから、九州ば!日本全国ば!いや、全世界ば!元気にするバ~イ!ありがとうございましたァ~ッ!」