17執念を迎えた666でデビュー25執念の怨霊が無秩序無差別級王座を防衛!「そろそろ就職先を探そうかしら」
26日、東京都・新木場1stRINGにて『666vol.101~組織旗揚十七執念記念大会~』が行われ、怨霊が児玉裕輔から無秩序無差別級王座を防衛した
666こと暗黒プロレス組織666は、殺害塩化ビニールの“バカ社長”ことザ・クレイジーSKBと怨霊によって2013年に旗揚げされ、今大会をもって17“執念”を迎えたインディー界では古株の部類となっている団体。
宮本裕向や忍といった他団体でも多くのタイトルを獲得するスター選手や、小仲=ペールワンや山田太郎といったインディープロレス界屈指のテクニシャンも在籍。さらに、2005年に史上最年少の小学生レスラーとしてデビューして様々なメディアで話題となり現在はアイスリボンでも活躍する“元祖・チビっ子レスラー”ラム会長もアイドル的存在としてインディー界を騒がせている。
そして、ラム会長が666軍を率いて佐野直率いる奇妙な軍団との奇妙な抗争を展開する試合は観客・マスコミ含めて一切の写真・動画の撮影が禁止されており、試合内容についてもSNS等で発信することが禁止されている。ラム会長の試合は毎回筆舌に尽くしがたい衝撃的な内容であり、これが口コミを通じてカルト的人気を獲得。平時には月1回ペースで行われる新木場1stRINGでの大会は常に超満員札止めとなっている。
そして、666では2018年にシングル王座である無秩序無差別級王座を創設。王者決定トーナメントを制した宮本裕向が長らく王者として君臨してきたが、「年を取って身体もボロボロで、若い頃の仲間も死んだり、引退したり、セミリタイアしていたり、『自分もそろそろ潮時かなあ』と思っていた」と前線から身を引こうとしていた怨霊を挑戦者に指名。
紆余曲折の末に怨霊が奮起し、今年6月には自身のデビュー二十五執念記念大会で裕向との王座戦に大流血の末に勝利。第2代王者となっていた。
そして怨霊は、児玉裕輔を相手に初防衛戦を実施。怨霊は児玉から金的攻撃からの丸め込みなどで2度のフォール負けを喫しており、王者としての意地をかけて臨んだ。
スタミナでは不利と感じたか、怨霊は試合前に握手を求めるフリからエクトプラズムで奇襲し怨霊クラッチ。児玉は即座にキックアウトし、徹底した足攻めからの場外戦でじっくりと怨霊のスタミナを奪う。
怨霊は水面蹴りなどの普段は見せない技の引き出しを開け、児玉のマッドスプラッシュを被弾した際には下からエクトプラズムを噴射して返すなど形振り構わず勝利を求めるギラついたファイトを見せ、最後はレフリーの死角を突いて自身のコスチュームの一部であるネクタイで児玉の腕を縛ってからの怨霊クラッチで3カウント。
児玉はこの結末に猛抗議するも、解説の須山浩継氏が「レフェリーが3つ叩いた以上は3つではないでしょうか。コスチュームの一部を使っての攻撃というのはホイス・グレイシーの柔術着を使った絞めのようなものではないかと」と返すと矛を収める。そして交換条件として666への継続参戦を要求すると、怨霊も「666に新しい風を、新しい風、新型の風を、よろしく」と言葉選びは不穏ながらこれを快諾した。
バックステージに戻った怨霊は「3度負けるのは悔しいから」と素直に巧妙な反則を使って勝利したことを認めつつ「何度やっても飽きない。児玉とまだ闘いたい」と児玉に高評価。
そして児玉と仲が良いという竹田光珠とのタッグなどを提案しつつ、「若者たちに頑張ってもらって、そろそろ就職先を探そうかしら。……嘘!がんばります。イエ~イ♪勝ったぞ~♪……ダメだ、撮り直す……?」と情緒不安定になりながらゆらりと去っていった。