【#プロレス今日は何の日】2000年5・26 コロシアム2000東京ドーム 船木誠勝vsヒクソン・グレイシー
- 2020-5-26
- プロレス今日は何の日
【#プロレス今日は何の日】
2000年5月26日 コロシアム2000 東京ドーム大会
船木誠勝vsヒクソン・グレイシー!
1993年に現在世界最大規模の格闘技団体であるUFCの第1回大会が行われ、圧倒的な強さで優勝したホイス・グレイシーが「兄のヒクソンは私の十倍強い」と発言したことで一躍有名になったヒクソン・グレイシー。
1994年に初来日したヒクソンは噂通りの強さを見せ、日本格闘技界の威信をかけて挑んだ高田延彦から二度の完勝。「あの高田が二度も敗れた」という事実は当時のファンの心を絶望に染め上げました。
しかし、グレイシー一族が日本格闘技界を席巻する中、UWFの魂を継ぐ選手たちは高田の仇をとっていきます。
2000年2月には田村潔司がヘンゾ・グレイシーを、同年5月には桜庭和志がホイス・グレイシーを破るなどグレイシー一族に反撃の狼煙を上げます。そしてついに、船木とヒクソンの対決が実現したのです!
第一試合で教え子である近藤有己がサウロ・ヒベイロにハイキックからパウンドラッシュ!船木の勝利へ期待を高める秒殺!
その後のメインまでの試合の間、みんなそわそわしながら観てました(という感じがしてました)。待ちに待った船木の入場、入場テーマなんで聞こえないほどの大歓声、選手コールに「(船木ぃぃ!)お前を観に来たんや〜!」私大声で叫びました。
ゴングと同時に右フック!すぐさま左フック!これ『行ける!』思いました。
コーナーに詰められても倒されない!ここでも『行ける!』と思いました。
首と左腕を取ったとき『行ける!』と思いました。
ヒクソンがストッと潜って引き込み倒しを狙ったところ身体を返して上を取ったとき『行ける!』と思いました。
立ち上がって足を蹴飛ばしまくる船木に「行ける」どころか『行ってくれ!もうバッシバシ行ってくれ!』と願いました。
立ち上がったヒクソンにフックを打ち込む船木に行けると思いたかった瞬間、ヒクソンが引き倒しました。
ススっとマウントを取ったヒクソン!奥にクロンが見えます。
船木の腕を取りガツガツ殴るヒクソン、血が滲む船木、リング上が見づらいのでスクリーン見てたんですけど一瞬セコンドを映した次の瞬間、『え!バック取られてるやん!?』『うそ!?チョーク!?あ!あ、落ちた…』
近藤が激勝したその数時間後、まるでドームの天井が落ちてきましたよ・・・。
私はこの試合を通路に面したスタンド席で見ていたんです。
その通路を上からダダダ~ッと走ってきて「やった~!やった~ヒクソンが勝った~!」と大声で叫んだ人がいたんですね。殺気立ったファンが拳を握って立ち上がる前に警備員さんがガシっとバックを取ってその客を客席の外までダダダッと引っ張って行ってくれたという思い出があります。
あの時の警備員さんプロフェッショナルでしたわ……。
大阪から友達Kと2人で密行し、池袋の友達H(プロレス・格闘技ファンではない)の家に泊めてもらうことになってましたんで、まあ向かうわけですけども、何を喋るでもなく気づけば池袋のH宅に着いてました。およそ一年ぶりの再会に喜ぶ男1人、うつむいてる男2人。テレビつけたらこれまた「コロシアム2000特番」で再度船木敗戦を突きつけられ下向く男2人。快く迎えてくれた上にただただ再会に乾杯したい男1人。そんな友人を図らずも無視してしまう最悪な男2人。とてもアンバランスな再会でした…
この試合でヒクソンは船木のパンチを受けて左眼窩底を骨折。惜しくも敗れた船木でしたが、爪痕はしっかり残せたのかなと思えるのが救いかもしれません。
そして、この試合後に船木は「15年間本当にいい思いができて。格闘技は勝負は1回だけなので、失神したら終わりですから。潔く足を洗う決心をしました」と引退を表明します。また、ヒクソンも公式の試合はこれが最後とされており、なにか運命めいたものを感じます。
しかしこの試合で「15年間ありがとうございました!」と言った船木誠勝はね、31歳です。もう日本中の期待に応えるべく戦ったわけですが、自分が31歳の時にそんなこと出来たんか?と問えばそりゃもうここで集大成と区切りを付けたくなる気持ちもね、分かるとは言えませんが多少なりとも理解出来ます。
でも、
そう言った船木がね、プロレスに戻ってきた時の感激ったら、みなさんわかりますよねっ!
もうお終いにしますと決めた男がまた戻って来ますと言ったらね、そりゃもう無条件で応援ですよ!
96年のバス・ルッテン戦、打撃でボロボロにやられた船木が控え室のインタビューで言いました。「でもね、立とうと思えば立てるんですよ!諦めるから死ぬんですよ。どっかで諦めるから。」そうだ!終わる人間なんかいないんだ!
船木は今年でデビュー35周年を迎えた今もリアルジャパンプロレスなどに参戦し最前線で活躍中です。
私としては「日の丸パンツ復活してくれないかなあ」と思ったりもしております。
今日もプロレス最高っ!
著者:AJスレンダー
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キン肉マン、プロレス、ファミコンで育った少年期から早や数十年、
「ほんとにこれで良かったのかな・・・?」と自分の判断に自信がないと相談されたら
「それは選ばれし者の恍惚と不安だよ!ごちゃごちゃ言わんと迷わず行けよ!行けばわかるさ!」と
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