【試合詳細】11・10 PANCRASE新木場大会 瀧澤謙太vs石井逸人 八田亮vs曹竜也 沙弥子vsホン・イェリン
『PANCRASE310』
日程:2019年11月10日(日)
開始:17:00
会場:新木場スタジオコースト
観衆:1966人
[プレリミナリーファイト]
▼第1試合 バンタム級 3分3R
●大谷啓元(パンクラスイズム横浜)
判定0-3
○林 駿平(和術慧舟會HEARTS)
▼第2試合 フェザー級 3分3R
○加藤泰貴(rdeostyle)
判定3-0
●平田純一(AACC×SPIDER)
▼第3試合 バンタム級 3分3R
●田代悠生(パラエストラ千葉)
1R 0分44秒、チョークスリーパー
[メインカード]
▼第1試合 ミドル級 3分3R
○中村勇太(T-Rex Jiu-Jitsu Academy)
判定2-1
●一慶(フリー)
▼第2試合 フライ級 5分3R
●中村龍之(Lotus世田谷)
判定0-3
○杉山廣平(SPLASH)
▼第3試合 ライト級 5分3R
●岸本泰昭(総合格闘技道場コブラ会)
判定0-3
○松岡嵩志(パンクラスイズム横浜)
▼第4試合 5分3R
○田中半蔵(FUN’S)
判定2-1
●コンバ王子(HMC Japan)
▼第5試合 ストロー級 5分3R
●井島裕彰(GUTSMAN)
2R 0分33秒、フロントチョーク
○アダム・アントリン(AMERICAN KICKBOXING ACADEMY)
▼第6試合 バンタム級 5分3R
●大橋悠一(P’sLAB大泉)
1R 0分13秒、KO(スタンドのパンチ)
○ユ・スヨン(BON Jiu-Jitsu Academy)
▼第7試合 アトム級 5分3R
○沙弥子(リバーサルジム横浜グランドスラム)
判定3-0
●ホン・イェリン(DK GYM)
▼第8試合 セミファイナル キャッチウェイト 5分3R
●八田 亮(ストライプル オハナ)
3R 4分34秒、TKO(膝蹴り→レフェリーストップ)
○曹 竜也(闘心)
▼第9試合 メインイベント バンタム級 5分3R
○瀧澤謙太(EXFIGHT)
3R 1分59秒、TKO(膝蹴り→レフェリーストップ)
●石井逸人(TRIBE TOKYO M.M.A)
瀧澤謙太と石井逸人の注目の一戦は瀧澤の膝蹴り一閃のTKO勝利!八田が1年ぶりの復帰戦も惜敗!沙弥子が17歳のMMAデビュー戦の新星に貫禄勝利!
第1試合
中村は2005年よりパンクラスに参戦。柔道をバックボーンに持ち、柔術でも黒帯を持つ。しかし、2017年までは1勝を挙げるのみ、7連敗を喫していたが、昨年10月、ウェルター級で奈良貴明に一本勝ち。8年ぶりの勝利を挙げている。
対する一慶も柔道がバックボーン。2011年よりパンクラスに参戦しているが、今回は1年ぶりの参戦となる。
両者は、一慶のパンクラスデビュー戦(2011年3月)で闘い、一慶がKO勝ちしている。8年ぶり2度目の対戦は、どちらに軍配が上がるか。
1R。一慶が重いロー。効いた。一慶のパンチをくぐり、中村がケージへ押し込むと、外掛けでテイクダウン。バックマウントに。カカト連打。チョークを狙う中村だが、一慶は腕をつかみ防ぐ。チョークは極められないものの、中村がバックをキープして終了。
2R。一慶がパンチを振る。さらにロー。中村は組みついていく。しかし、一慶がテイクダウン! ハーフマウントに。しかし、一慶は立つ。
パンチで出た中村。一慶もパンチを振る。中村がケージへ押し込むと、一慶が入れ替えてヒザ。さらに中村が入れ替えてヒザ。一慶がミドルキック。最後は打ち合って終了。
3R。プレッシャーをかける中村。一慶はパンチ、蹴り。中村はロー。飛び込んでパンチを打つ一慶。さらにパンチを打ち込んで行くが、中村のローが効いた。中村さらにロー。一慶の左足が赤く腫れている。
しかし、さらにパンチを出していく一慶。両者の蹴りが相打ちとなり、同時にスリップダウンしたところで終了。
ジャッジは1人が29-28で一慶、二者が29-28で中村を支持し、中村が8年越しのリベンジを果たした。
第2試合
中村は2015年よりパンクラスに参戦。コンスタントに試合を続け、現在10位につける。しかし、昨年は2連敗。白星で今年を締めたいところだ。
対する杉山は2016年より参戦。昨年は2連敗で終わったが、今年は3月に加マーク納に判定勝ち。
両者は2016年12月に対戦しており、この時は中村が判定勝ちしている。
1R。中村がジャブ、ロー、ミドルと攻めていく。杉山もロー。プレッシャーをかけていく中村。杉山の前蹴りを取ってパンチ。さらにパンチで前に出ていく。
杉山がタックルからテイクダウン! 中村は回るが、返せない。殴り、三角絞めを狙うが、リバースして立つ中村。今度は中村がタックル。杉山はこれを受けてケージへ押し込む。中村が離れ、打ち合って終了。
ジャッジは三者10-9で中村。
2R。パンチを出す中村。杉山が飛び込むと、組んだ中村はバックに回りチョークを狙う。しかし、杉山が上に。中村は立つ。組みついていく杉山。さらに立つ中村。
杉山はバックに回り殴る。中村も殴るが、杉山がバックマウントに。首を狙う。さらに連打。残り20秒。首を狙いながら殴る杉山。中村効いている。
ジャッジは二者10-9杉山、1人が10-8杉山。
3R。お互いジャブ。杉山が組んでケージへ押す。中村はがぶって上に。相手を立たせない中村。しかし、杉山が上に! ヒジ、パンチ連打。さらにボディも連打。苦しい中村。残り1分。
ハーフマウントになった杉山はパウンド連打。逃がさない。なんとか立つ中村だが、杉山は胴を抱えて離さない。中村が投げたところで終了。
ジャッジが二者29-28杉山、1人が29-27杉山。3-0で杉山がリベンジを果たした。
第3試合
2008年よりDEEPを主戦場に闘ってきた岸本。2012年にはDEEPライト級王者決定戦の経験も持つ。パンクラスには今年7月に初参戦。菊入正行に1-1でドローとなった。来年に向け、勝利を挙げたい。
松岡は2011年よりパンクラス参戦。2015年以降、3分3Rの試合が続いていたが、今回は久しぶりに5分3Rで闘う。
1R。距離を見合う両者。岸本がロー。松岡がプレッシャーをかけていく。松岡が組むと、岸本は片足を取って倒そうとする。そのままケージへ押し込み、投げるが、松岡は体勢を崩しながらも立つ。粘り強く組んでいく岸本。バックに回る。
背負うようにしてたった松岡。ケージへ押す。岸本は入れ替えて片足を取るが松岡は倒れない。お互い蹴り。いったん離れ、再び岸本がケージへ押すが、入れ替えた松岡は胴を抱え、尻もちをつかせる。立った岸本がケージへ押してヒザ。松岡が入れ替えてヒザ。さらに岸本が入れ替え、片足を取って倒すが、松岡はすぐに立つ。岸本がケージへ押したところで終了。
ジャッジは二者10-9岸本、1人が10-9松岡。
2R。松岡が右ミドルキック。組むと、殴って倒す松岡。しかし、岸本は立ってケージへ押す。松岡は突き放してパンチ! 岸本はケージへ押すが、入れ替えた松岡はバックを取る。しかし岸本は正対してヒザを入れ、ケージへ押し付ける。松岡はヒザ連打! さらに入れ替えてケージへ押し込む。岸本もヒザを入れるが、松岡はヒザを連打し入れ替えさせない。残り1分。
松岡はヒザ、パンチを連打。突き放した岸本がパンチを打ったところで終了。
ジャッジは三者10-9で松岡。
3R。松岡のミドルをキャッチした岸本がバックを取り、ケージへ押し込む。松岡入れ替えた。岸本はパンチを入れるが、突き放した松岡。ピリピリした緊張感が走る。
松岡がケージへ押し込むと、岸本がヒザを打ち込んで入れ替え。両足を抱えて倒す! 松岡は立つが、岸本は片足を離さない。ケージへ押し込んでヒザ。松岡が入れ替える。岸本がテイクダウンを狙うが、松岡が潰して上に。押さえて殴る松岡。しかし、岸本が立った。左ハイキック、パンチを出すが終了。
ジャッジは三者29-28、松岡が3-0で勝利。
第4試合
田中は2006年、ZSTでデビュー。その後、修斗を主戦場に闘い、2014年にはONE参戦。2016年、パンクラス初参戦。内村洋次郎(2016年12月)、日沖発(2017年5月)に連勝するが、そのあとは3連敗を喫している。連敗を止めたいところだ。
コンバ王子は2015年のパンクラス北海道大会に初参戦。コンスタントに試合を行なってきたが、2018年は出場せず、2019年7月、2年ぶりに上がり、林大陽にTKO勝利している。
1R。フェイントをかける田中。一気に入るコンバ王子だが、田中は付き合わない。コンバ王子が長い距離のタックルに入るが、田中は上になり殴る。立った田中、蹴り上げるコンバ王子。田中はかぶさり、バックを取って殴る。
コンバ王子は立つも、田中はバックを取ったままでヒザ連打。脱出したコンバ王子だが、田中は逃さない。コンバ王子が振りほどく。スタンドに戻ったが、両者見合って終了。
ジャッジは三者10-9で田中。
2R。田中がタックル。コンバ王子は下から手首を取る。田中はバックに回り殴る。コンバ王子が立つ。
殴る田中。コンバ王子はケージへ押して行き、一気に立ってパンチ! しかし田中は離れる。残り30秒。お互い手が出ず終了。
ジャッジは1人が10-9コンバ王子、二者が10-9田中。
3R。田中がタックル。しかしコンバ王子は切り、左右パンチ。田中も長い距離のパンチを返すが、コンバ王子のパンチがヒットしダウン! 腕を狙うコンバ王子だが、田中は腕を抜き離れてケージへ押し込む。立って左ハイキック! コンバ王子も出てパンチを打ち合う。コンバ王子のパンチがヒット、田中がダウン! 腕を狙うコンバ王子だが、田中は取らせず、バックを取る。殴りながら上になる。コンバ王子も殴るが、終了。田中の左目が腫れている。
ジャッジは二者29-28田中、1人が29-28コンバ王子で、田中が勝利。連敗を脱した。
第5試合
2014年よりパンクラスに参戦している井島。2017年は3連勝と波に乗ったが、昨年は2連敗。今年はこれが最初の試合になるが、来年を見据え連敗を止めたい。
アントリンは今年6月に初参戦。ランカー・前山哲兵を相手に終始ペースを握り、ほとんど何もさせないままTKO勝ちを収めた。
井島38歳、アントリン37歳の対戦。
1R。井島が入ってボディブロー。さらに左フック、ローと攻める。アントリンのローでバランスを崩してしまう。しかし、井島タックル。アントリンはこれを切る。左パンチからケージへ押し込んだ井島。しかしアントリンが上に。井島は足を取りに行くが、アントリンが立つ。
離れて、井島がパンチ、ローで攻めて行く。ボディブロー。井島のパンチでアントリンが尻もち。井島は上になりハーフマウント。ボディを連打。アントリンも殴るが、井島はガッチリ押さえ込んで逃さず、ボディ、顔面を殴る。
しかしアントリンが返した! 殴ったところで終了。
ジャッジは三者10-9で井島。
2R。井島がパンチからタックルに入るが、アントリンが首を取った。井島が落ち、アントリンが一本勝ち。
アントリン ケージ上コメント
「相手がタフなのはわかっていたので、キャン王で戦略を練ってきた。フロントチョークは、自分の中で好きなテクニックのひとつ。今日は楽しんでいただけたと思う。次はタイトルに挑戦させてほしい」
第6試合
大橋は2015年よりパンクラスに参戦。この年は2連敗に終わったが、このあと5連勝。うち、昨年はNBT同級優勝している。柔道がバックボーン。
「前回はすぐ終わってしまった(5月、ディションバイ・バキトベックに1R41秒でTKO勝ち)ので、今回は3R闘いたい」と話していた大橋。NBT優勝の実力を余すとことなく見せられるか。
一方のスヨンは初参戦。韓国では5連勝中だという。
1R。開始すぐ、パンチで出るスヨン。大橋、もらって効いた。さらに連打をもらい、崩れ落ちた。カバーに入るスヨンを制し、レフェリーが止めた。
なんと13秒での秒殺。
スヨン ケージ上コメント
「こんにちは。初めてパンクラスで試合をさせていただきましたユ・スヨンと申します。このように、日本のパンクラスで試合ができたことを光栄に思っています。
相手の試合を見て、距離を取られたら危ないと思っていたので、距離を取られない練習をしてきました。勝利できたことを嬉しく思います」
第7試合
沙弥子は柔道がバックボーンで、日体大柔道部出身。2015年、REALデビュー。ライカの対戦相手に抜擢されたが、KO負け。17年12月には、GRACHANに参戦。現在4連勝中だ。
フィットネスインストラクターとしても活動し、ボディビルにも挑戦している。グランドスラム横浜へ所属を変え心機一転、パンクラスに初参戦する。
対するイェリンはキックボクシングがバックボーン。まだ17歳で、これがMMAプロデビュー戦となる。
1R。沙弥子のロー。パンチを打ち合うが、沙弥子がきれいなタックルからケージへ押し込んだ。こらえるイェリン。沙弥子はヒザ連打。ローから外掛けでテイクダウン! さらにハーフマウントとなり殴る。ヒジ、ボディを連打。サイドに回り、逃がさない。
脱出席ないイェリン。なんとか隙を狙おうとするが、沙弥子が逃がさずヒジを連打。イェリンが下から腕を狙うが、沙弥子は耐えてパンチを落とす。終了。
ジャッジは三者10-9で沙弥子。
2R。1Rの鬱憤を晴らすようにパンチを振るイェリン。バックハンド。気の強さが窺える。沙弥子はロー。イェリンが右パンチを放つが、沙弥子は組んでケージへ押し込む。
入れ替えたイェリン。しかし沙弥子がテイクダウン! 細かく殴って行く。一度抜け、かぶさって殴る。イェリンが立ち、パンチ。
両者離れ打ち合う。沙弥子が組んでテイクダウン! 殴る。立ったイェリン。沙弥子がケージへ持って行くが離れる。
パンチを振り回すイェリン。しかし沙弥子は組んでケージへ押し込む。打ち合うが、離れる。沙弥子がタックルに入り、イェリンに尻もちをつかせたところで終了。
ジャッジは三者10-9で沙弥子。
3R。フェイントを入れる沙弥子。イェリンがパンチ連打するが、沙弥子がタックルからテイクダウン。殴る。イェリンは回るが、沙弥子がサイドで押さえ殴る。ハーフ、サイドと移行し、大きく殴る。
残り1分。逃げられないイェリン。沙弥子がサイドポジションで殴り続けて終了。
ジャッジは三者30-27で沙弥子が勝利。
沙弥子 ケージ上コメント
「緊張するかなと思いましたが、ジムのみんなが和ませてくれたので大丈夫でした。
相手はデビュー戦でしたけど、デビュー戦だからといって強くないわけじゃない。強い子は強いですから、油断しないで向かいました。相手はアグレッシブで若さがあって、楽しく試合できました。
まだ大きなことを言えるほど実力も実績もないですけど、1人1人倒して実績と自信をつけて、自分の道を見つけたいです」
第8試合
元ZST王者の八田は2016年よりパンクラスに参戦。前戦は昨年11月、アンソニー・ドゥ戦で3R、TKO負け。今回は1年ぶりの復帰戦となる。
対する曹は2006年より参戦。元ストロー級王者・砂辺光久の背中を追い、ストロー級に落として闘ってきたが、今回、計量オーバー。キャッチウェイトでの試合となった。
1R。蹴りを出す曹。八田は右パンチ、前蹴り。フェイントをかける曹。八田は右ハイキックから片足をつかみテイクダウン! しかし曹リバース。カカトを連打する八田。頭を抱えているが、曹が頭を抜く。八田は側頭部を殴る。
曹はパンチを落とし、立ってローを入れる。ブレイクがかかり、スタンドへ。
八田がローから一気に入ってパンチ。ローを入れようとした曹に八田がパンチ。八田はタックルに入るが、曹が潰し、鉄槌を落として終了。
ジャッジは三者10-9で八田。
2R。八田が片足タックルに入ると、曹が上に。八田は大きく足を上げるが返せない。曹はハーフマウントからボディ連打。八田はがっちり押さえ込まれ、返させてもらえない。ケージ際へ持っていく曹。殴って立ち、寝ている八田にロー。ブレイクがかかる。
残り30秒。八田はパンチを出すが、バランスを崩してしまう。曹が抱えてバックを取ったところで終了。
ジャッジは三者10-9で曹。
最終ラウンド。いきなりタックルに入る八田。しかし、曹は回って上になり立つ。ブレイクがかかる・
曹がパンチから上に。首を狙うか。八田はスタミナ切れか? エネルギーが感じられない。絡もうとするが、曹は鉄槌を落とし、潰して上に。サイドポジションとなる。上体を起こした八田だが、曹はパンチ連打。
しかし八田が三角絞め! 曹が頭を抜いた。八田は殴る。しかし、またも曹が立ち、猪木アリ状態となりブレイク。
パンチで出る八田。しかし曹も襲いかかるようなパンチ。曹のパンチをもらい八田がダウン! レフェリーが止めた。
第9試合
瀧澤は2015年よりパンクラスに参戦。今年3月には同級王者ハファエル・シウバに挑戦するも一本負け。続く6月に組まれた試合では、相手が急きょ変更、さらに変更された相手がメディカルチェックをパスできず試合中止になるという事態となった。
今回は所属ジムを移籍し、新たな気持ちで出直す一戦となる。
対する石井は2015年、修斗デビュー。今年7月までに10戦7勝2敗という戦績を誇り、世界ランキング2位につける。
以前は「覇彌斗」というリングネームで闘っていたが、今年に入り「石井逸人」に変更。さらに、所属ジムも広島県福山市の総合格闘技道場BURSTからTRIBE TOKYO M.M.Aに移籍した。
今年9月1日に行われた『Road to ONE:CENTURY』では修斗との対抗戦が行われ、石井は古間木崇宏(パラエストラ八王子)にチョークスリーパーで一本勝ちを挙げている。さらに、10月にはONE両国大会でパンクラスと修斗の王者が激突。今回は、対抗戦と銘打ってこそいないが、パンクラスVS修斗の意味合いも持つ。両者はどのような闘いを見せるのか。
1R。石井がロー。瀧澤はローからバックキック、さらに入ってボディブロー。石井がローを打つとスリップするが、すぐに立つ。瀧澤が前下痢、左ハイ、入って左パンチ。石井もパンチを返すが、瀧澤はさらに左ハイ、パンチからプレッシャーをかけ、ボディ、蹴りと攻めていく。
石井が片足タックルから押していくが、瀧澤は倒れない。離れてバックキック。入ってパンチ。残り30秒。石井もパンチを振るが、瀧澤はバックスピンキック、パンチ、ローと攻め続けて終了。
2R。瀧澤がローからハイキック。石井はミドルからフェイントをかけ、右パンチ。瀧澤もパンチ、蹴り。石井は組みにいくが切られる。瀧澤は組みに付き合わず、蹴り、ボディブロー。
石井がタックルに入るが、瀧澤が潰して殴る。石井、効いている。先に立つ瀧澤。石井は鼻から出血している。タックルに入れず、疲れが見える。瀧澤が最後まで攻めて終了。
ジャッジは三者10-9で瀧澤。
3R。石がタックルに入るが、瀧澤は付き合わない。瀧澤はパンチ、バックキック。石井もパンチ。瀧澤が左右パンチ。石井がタックルに入ったタイミングで瀧澤が飛び膝! 石井ダウン!
瀧澤が3R 1分59秒でKO勝ちを収めた。
瀧澤 ケージ上コメント
「みんな! 明日もまた生きるぞ!
まあ、バンタムで日本が盛り上がっていますが、僕もどんどん強いやつを倒していって、日本を盛り上げたいです」
瀧澤 試合後コメント
「もっと早く1Rで倒す予定だったんですけど、相手の気持ちが強かったですね。自分も慎重になって、深追いはしなかったですし。腹が効いていたり、頭が効いていた感じはあったんですけど、ちょっと時間がかかりました。
腹や足を効かせて行くのは、もともと空手をやっていたので得意です。ローは、相手がちょっと反応していたので、腹の方が入るかなと。
ハファエル戦後の課題としてやってきた、浮かない動き、低い構えからの蹴りなど、練習してきたことが出ました。成果が見せられ良かったです。テイクダウンも深く入らなかったですし、危ない形はなかったと思います。
3Rの最初は、回復に充てました。2Rで仕留められると思ってガンガン行ってしまったので、焦って行って寝るより、パンチが当たらない距離にいようと思いました。
(右の拳に包帯をしていますが……)いつしたのか、わからないです。いつの間にか痛めていました。カウンターの右のクロスを打ったとき、頭に当たって、相手がグラッと効いたときかな。僕も手をちょっと振っていたので、その時じゃないかと思います。
(フィニッシュの跳びヒザは)相手の映像を、見て、右の骨盤に頭をつけてくることがわかっていたので、アップのときから右の跳びヒザを当てる準備をしていました。試合で狙えたら狙おうと思っていて。相手のタックルが微妙で、ちょっとした迷いがあるタックルだったので、当てることができました。
(試合後の「明日、また生きるぞ」は何故?)
「今回、パンクラスVS修斗の対抗戦の流れだったので。試合前に言った一言が“秒殺”だったのも、これがパンクラスから生まれた言葉だったので使いました。勝ったらあの言葉を言おうと、試合前から決めていました。
自分も、いずれは海外に進出したい、絶対に行こうと思っています。でも、世界の選手と闘っていくには、まず日本で敵がいない状況になってからじゃないと、と思うんです。
今って、早い段階で海外に行く選手も多くて、負けたらすぐリリースされるという感じじゃないですか。僕は、そうじゃなくて、今、日本のバンタムで強い選手はいっぱいいるので、そこを倒してから海外に行きたいと思っています。今、パンクラスの日本人ではそんなに敵がいないと思っているので、大晦日とか……やっぱり、日本で盛り上がっているので、ジェラシーがありますね。もちろん、社長とも相談しないといけないですけど。でも、自分がそこに劣るとは思っていないので。
(十字を切って礼をしてケージを降りたのは)空手時代からずっとしている動きで、今日は新極真で世界大会もある中、先輩も世界大会の会場からここに来てくださいました。勝ててよかったです」
(写真・文/佐佐木 澪)