ユニオン1.24横浜大会 FUMA&イサミvs.石川&柴田のUWAタッグ、美央vs.石川のFTE戦、福田洋復帰戦
雪ニモマケズユニオン2015
日時:2015年1月24日(土)
開場:17:30 開始:18:00
会場:神奈川・横浜ラジアントホール
観衆:246人(超満員)
▼第1試合 タッグマッチ 20分1本勝負
●SAGAT/河村知哉
10分51秒 ゴロースープレックス→片エビ固め
○ゴローJr./中津良太
▼第2試合 タッグマッチ 20分1本勝負
○レディビアード/里歩(我闘雲舞)
7分1秒 春夜恋を切り返して→片エビ固め
●チェリー/さくらえみ(我闘雲舞)
▼第3試合 シングルマッチ 20分1本勝負
○円華(フリー)with 立花はるみ
10分53秒 ランヒェイ
●風戸大智
▼第4試合 “Mr. Perfect”福田洋復帰戦&和志’s GYM ボディビルサークル再結成記念試合 20分1本勝負
▲福田洋/MEN’Sテイオー(大日本)
12分4秒 テイオーと宮本の結託による、お互いのパートナーへの裏切り行為→無効試合
宮本和志(和志組)/▲諸橋晴也
▼第5試合 ユニオンプロレス認定Fly to Everywhereワールドチャンピオン選手権試合 30分1本勝負
[王 者]○紫雷美央
10分12秒 エグ蹴り→片エビ固め
[挑戦者]●石橋葵(世界プロレス協会)
※第4代王者・美央の2度目の防衛に成功
▼第6試合 UWA世界タッグ選手権試合 30分1本勝負
[王者組]▲FUMA/木髙イサミ
18分15秒 テイオー&宮本の乱入→無効試合
[挑戦者組]石川修司/▲柴田正人(U-FILE)
※王座移動せず、第19代王者組が3度目の防衛に成功
▼再試合 UWA世界タッグ選手権試合 30分1本勝負 30分1本勝負
[王者組]●FUMA/木髙イサミ
5分54秒 スプラッシュ・マウンテン→エビ固め
[挑戦者組]○石川修司/柴田正人(U-FILE)
※第19代王者組の4度目の防衛に失敗。石川&柴田が第20代王者組となる
福田の復帰戦をブチ壊しにしたテイオーと宮本が結託!メインにも乱入!
無効試合となるも再びタイトル戦を行い、石川&柴田がUWA世界タッグを奪取
オープニング
まずは横浜出身の細身のシャイボーイリングアナが前説で、横浜の歴史について語る。なお、第2試合に出場予定だった竜剛馬がノロウィルスにかかったため欠場となり、急遽我闘雲舞のさくらえみが出場することがアナウンスされた。
続いて選手入場式へ。全所属選手と共にリングに上がったナオミ・スーザン代表が新グッズのアナウンスなどをしたあと、セミファイナルでFly to Everwhereワールドチャンピオンの防衛戦を行う美央にマイクを渡す。
美央は「今日のタイトルマッチ、石橋葵選手と初シングルマッチでタイトルマッチということで気合い入っています。石橋選手のことは、ぶっちゃけ私もよく知らないです。どんな試合になるかわかりませんが、ここで私が勝ってユニオンの女子選手は強いってことを見せつけたいと思います」と挨拶。
第1試合
ゴローvs.SAGATという謎の多い選手同士で試合開始。首を傾げるSAGATに対し、アフロヘアーを整えたゴローは、いきなりタックルでテイクダウンを奪う。SAGATもバックを取ってローリングするが、ガブっていったゴローはリストロック。そこから抑え込んだゴローだが、SAGATがカウント2で返したところで両者タッチ。
河村と中津は腕の取り合いを展開。そこから河村がロープに走るが、中津はカウンターエルボー。しかし河村もウラカンホイップを返すとSAGATにタッチ。奇声をあげながらチョークで首を絞めていったSAGATは、そのまま投げ捨てる。
恐怖で逃げる中津の首筋に噛みついたSAGATに続き、河村がフロントキックからブレーンバスター。中津もエルボーを返すが、SAGATはモンゴリアンチョップから張り手。中津はミドルキックを返すとカウンターのドロップキック。タッチを受けたゴローはダイビング・ブレーンチョップから蹴り脚をキャッチしてドラゴンスクリュー。
SAGATもサモアンドロップを返すと河村とトレイン攻撃。さらに河村がリバーススプラッシュを投下。しかしゴローもバックドロップを返して中津にタッチ。中津の蹴りに対し、スリングブレイドを返した河村はSAGATにタッチ。エクソシストの体勢からゴア・グラインド(=ハーフダウンの相手へのスピアー)を決めたSAGATだが、2発目をかわしたゴローはバックブロー。
場外で中津を振り切った河村がカウント2でどうにかカットしたが、ゴローは河村を場外に追いやると、SAGATにもう一発バックブローを叩き込んでから、ゴロースープレックスでSAGATの巨体を投げ、ガッチリと抑え込んで3カウントを奪った。
第2試合
竜の欠場によりチェリーとさくらの熟女タッグを結成。対するはビアードと里歩のkawaiiタッグ。kawaiiタッグから握手を求めていくと、さくらもチェリーもその手を払っていく。さらにチェリーが「私、行きます」と先発を買って出ると、さくらはなぜか「もちろん!」と言ってコーナーに下がる。
側転からブリッジでチェリーの攻撃から逃れる里歩に対し、掴んでの引き倒しから顔面を踏みつけたチェリー。しかし里歩がドロップキックを返すと、ビアードが入ってきてkawaiiトレインからニコニコ印を披露。
「ふざけるな!」とカットに入ったさくらは里歩をヘアーホイップで投げると、さくらえみ70キロ(=ランニング式串刺しクロスボディ)をお見舞い。さらにケブラドーラ・コンヒーロを決めたさくらは高笑いしてからチェリーにタッチ。口と鼻を手で塞いだチェリーは髪の毛を引き抜くと、腹パンをお見舞いしてからどっこいしょ大外刈りを狙う、これを回転十字固めで切り返した里歩だが、チェリーは背中を引っ掻いてタッチを阻止。
フロントネックロックで締めていったチェリーだが、里歩はこれをノーザンライト・スープレックスで切り返すとビアードにタッチ。ラリアットでチェリーとさくらをなぎ倒していったビアードだが、さくらは張り手からチョーク攻撃を返す。
さらに里歩がビアードの肩の上に乗って立ち上がり、さくらにダブルフットスタンプを投下すると、ビアードが串刺し攻撃を狙う。これをトラースキックで迎撃したさくらはダブルアーム式バックブリーカーからムーンサルトプレスを投下。続けてチェリーがチェリトーン・ボムを投下するが、里歩がカウント2でカット。
すると熟女コンビはサンドイッチ式熟女でドーンを里歩にお見舞い。さらにビアードにも合体攻撃を狙ったが、ダブルラリアットでビアードが迎撃すると里歩がさくらをハリケーン・ラナで場外まで投げ飛ばしてからコーナーに登ってプランチャを投下。
その間にリング上ではビアードがナッツ・クラッカー(=左右のロープに飛んでからのバーミヤンスタンプ)を狙ったが、チェリーは春夜恋(=チェリー式丸め込み)で切り返そうとする。しかしチェリーを肩口に担ぎ上げたビアードは、そこからWomens Liberation(=ジャンピング・スピンキック)。しかし、続くその場飛びムーンサルトをかわしたチェリーはもう一度春夜恋。だが、これを押し潰したビアードが3カウント奪って勝利。
試合後、熟女コンビは突き飛ばし合いをしてすっかり仲間割れしていた……
第3試合
セクシーなレースクイーン姿の立花はるみ嬢を帯同して入場した円華は、いきなり「はるみちゃん、キミとは組んでいろんなことがあったよね。今まで苦しいことがたくさんありました。それを乗り越えてこれたのははるみちゃんと2人だったからです。だからこれからはプロレスだけじゃなく、僕の人生も支えてください。僕と結婚してください!」と、リング上からプロポーズ。
しかしはるみ嬢の答えは「え……嫌です。ごめんね。ちょっと残念だ……」。あっさりフラれた円華だが、「まだそんな急に答えは出せないよね。今日の試合でカッコイイところみせたら考えてくれるかな?」と言うと、リングサイドのはるみ嬢にアピールしながら風戸にショルダータックル。
しかし足元をすくって倒していった風戸は、串刺し攻撃を狙う。これをエルボーで迎撃した円華はムーンサルトアタックを決めると、はるみ嬢にアピール。しかしそこにドロップキックを見舞った風戸。場外に落ちた円華ははるみ嬢に慰めてもらうが、そこに風戸はプランチャを投下。すると円華ははるみ嬢を盾にし、思わず動きが止まった風戸に殴りかかる。
風戸をリングに戻した円華はニードロップを落とすと、ガットバスターからのセントーン。さらにコブラツイストで締めていった円華だが、風戸はどうにかロープに脱出。きあいの雄叫びをあげて立ち上がった風戸はエルボースマッシュでカチあげる。さらにジャンピング・アックスボンバーを叩き込んだ風戸はエルボーからスリングショット式エルボードロップ。
ソバットから変型のメキシカンストレッチに捉えた風戸だが、円華はロープに近寄っていく。だが、風戸は後転すると変型のストレッチマフラーへ移行。さらにそのまま抑え込むがカウントは2。風戸の串刺し攻撃をかわした円華はフロントブレーンバスターでトップロープに風戸を叩き付けると、カナディアンロッキーバスターからコーナーに登る。
追いかけていった風戸を叩き落とした円華だが、風戸はコーナーに駆け上げると雪崩式フランケン。さらにジャンピングソバットから、座り込んだ円華にスライディング・アックスボンバーを狙ったが、円華はかわして十字固めで丸め込む。
カウント2で返した風戸だが、円華は垂直落下式ブレーンバスターからランヒェイ(=高速雁之助クラッチ)を狙う。これをかわした風戸はスライディング・アックスボンバーを叩き込むと、コブラクラッチ式バックブリーカーに捉えるが、円華は木曽レフェリーに腕を掴んで防御する。怒った風戸は木曽レフェリーを突き飛ばすが、円華はその隙をついて風戸に急所攻撃。
さらに風戸の急所を蹴り上げた円華はランヒェイを決めて3カウント。勝った円華は改めてはるみ嬢に求婚するが、はるみ嬢の答えは「無理かなあ。こっち見すぎだし、格好つけ過ぎだよ」と一蹴されてしまう。でもめげない円華は「今日の試合で株があがったと思うんで。俺は諦めないぞー!」と豪語した。
<試合後コメント>
円華
「今日は(はるな嬢から)『結婚します』って言葉はもらえなかったですけど、すごい前向きな返事をもらえたんじゃないかと思うんでね、次、いつになるか分からないですけど、2月か3月かのユニオンで一緒になったときに、これはもう結婚ですね。はい、次回は結婚です。結婚します」
ーーリング上では結婚指輪を入れるような(ジェスチャー)を(してましたが)
「ちょっといまね、(指輪を)持ってないんで。いや〜、次回までには用意しておきますよ。給料の3か月分? 2か月分? ね、用意しておきます。結婚します」
ーーもう結婚出来る?
「もう今日の感じだと、ハイ。次回と言わず、何なら明日にでも婚姻届を取ってこようかなって。何なら今日、もうOKもらったんじゃないかなって。どうですか?」
週プロ加藤記者「いや、残念な感じ……」
「え? どこが、どこが? ちょっと具体的に教えてもれますか」
加藤記者「会場の雰囲気も残念な感じで」
「いや、すごい大歓声だったと思うんですけど」
加藤記者「もう式場とかも押さえているんですか?」
「はい、押さえました。寿引退します」
ーーえ? 円華選手が寿引退するんですか?
「はい。立花さん、すごい月収が多い方なので、僕は専業主夫になろうかなと。次回のユニオンで寿引退します。そのうち皆さんにも招待状を送るので、マスコミの皆さんにも参加していただいて、盛大にやりたいと思います」
ーーそのときはお客さんも一緒に祝福されるような……
「そうですね。今日もだいぶお客さんの後押しがあったと思うんですけどね。『結婚しろ!』『引退しろ!』って。『早く引退しろ! 寿引退しろ』って聞こえましたけどね」
ーーじゃあ立花さんは恥ずかしがって、ああいう感じに?
「そうですね。ちょっとね恥ずかしかったんでしょうね。人前に出ることってないじゃないですか」
第4試合
肩の脱臼から約3か月ぶりに復帰する福田は星条旗柄の新コスチュームで登場。大「USA」コールで迎え入れられた福田は先発を買って出ると、宮本に対して筋肉ポーズ。さらに上を行く筋肉ポーズをしてみせた宮本に敬意を表して拍手をする福田。
続いて二代目ミスターパーフェクトことテイオーがフルネルソンに捉えるが、宮本はパワーではね除ける。逆にフルネルソンに捉えていった宮本だが、テイオーはコブラツイストで切り返したテイオーは福田にタッチ。
ハイテンションでショルダータックルを見舞っていく福田だが、宮本がショルダーブロックで逆になぎ倒すと諸橋にタッチ。「NO! ストップ!」とアピールする福田は「英語で何言ってるか分からない」という諸橋のタイツを掴んで場外に投げ捨てると、場外に出てテイオーと共に逆水平チョップを叩き込んでいく。
しかし諸橋も福田の古傷である右肩を鉄柱に叩き付けると、リングに戻って宮本にタッチ。「デタラメな英語しゃべりやがって。NOVAからやり直せ!」と言いながら逆水平チョップを叩き込んだ宮本は、変型のコブラクラッチに捉えてから諸橋にタッチ。
福田の右肩にエルボーを落としていった諸橋は、敬礼してから腕固めを決めると白目……ではなく寄り目になる。ナックルパートを連打した諸橋だが、串刺し攻撃をかわした福田は、背中を引っ掻いてからテイオーにタッチ。パワースラムで投げたテイオーは飛び込んできた宮本にはテキサス式ナックル。さらに諸橋を滞空時間の長いブレーンバスターで投げると、スピニング・トーホールドへ。
宮本がカットに入るが、福田が諸橋にダブルスレッジハンマーを狙う。これをボディブローで迎撃した諸橋はクリップラー・クロスフェースに捉えるが、テイオーがカット。宮本も入ってきてテイオーを蹴散らし、福田を羽交い締めにすると、諸橋がクォーラルボンバーを狙って走り込む。すると、宮本がラリアットで諸橋を迎撃!
そのまま宮本が場外に出ると、福田は諸橋にパーフェクトプレックスを狙うが、今度は背後からテイオーが福田にイス攻撃! 宮本がリングに入ってきて、何とテイオーと拳を合わせて結託。テイオーは福田の右肩をイスで攻撃していく。収集がつかなくなり無効試合を告げるゴングが鳴らされると、イサミが飛び込んできて福田を救出。
テイオーと宮本はイサミを威嚇しながら引き上げていく。大切な復帰戦を汚された上、右肩を痛めつけられれた福田だが、イサミの肩を借りて立ち上がると「いま目の前で起きたことは信じられないくらい最悪のことかもしれない。でもいままでの3か月に比べたら屁でもないです。何が起きても闘います!」と言い放った。
<試合後コメント>
福田洋
「いまの時点でリング上で何が起こったかというのは、私にも(分からない)…記憶も定かじゃないし、相手の顔もハッキリとは見えてなかったです。恐らく想像しうる中で最悪の状況だったんやないかと思います。でも、どういう形であれリングの上でプロレスが出来たということは、これ以上に僕にとって幸せなことはない。この3か月間、復帰するまでいろいろありましたけど……例えばドロップキックに入ってイサミさんをはじめとして、いろいろな先輩に教えていただいたりとか、プライベートにおいてもいろんなレスラー、先輩後輩、DDTの竹下(幸之介)とかトレーニングを一緒にやったりしてサポートしてもらって。それが全部、今日リングの上で試合をするためだった。もう一番底辺の部分は見てきているので、あとはここから上がっていくだけです。以上です。センキューソーマッチ」
ーー肩の具合はパーフェクトなんですか?
「まあパーフェクトではないですけど、外れてないんで(苦笑)。あとはここからよくなるだけですから、ご安心ください。痛いが、試合が出来ないほどではないと皆さんにお伝えください」
スーザン代表から発表ごと
せっかくの福田の復帰戦をブチ壊しにされたためか、スーザン代表が感極まった表情でリング上へ。「こんな復帰になっちゃったけど、福ちゃん、復帰おめでとう!」と言ってから2.22王子での昼夜興行で、ユニオン所属選手12名による『第2回Get the glory!トーナメント』を開催することを発表した。
2013年に第1回大会が行われたGet the glory!トーナメントは8人制だったが、所属も増えたため12名制で行われることになった。
第5試合
初対決となる両者はガッチリと握手を交わしてから試合開始。まずは手四つの力比べから石橋がエルボー。美央も蹴りを返すが、石橋はショルダータックルからボディシザースに捉えていく。レッグロックで応戦する美央に対し、石橋はサッカーボールキック。
美央もすかさずサッカーボールキックを返すと、石橋はさらにサッカーボールキック。美央ももう一発返すと、その場に座って「来い」と手招き。石橋も座って対抗すると、美央はサッカーボールキックと思わせておいて頭部を蹴り飛ばす。
さらにヘアーホイップで投げた美央はコーナー下で踏みつけてから、石橋の胸を蹴り飛ばす。さらに石橋をロープに貼り付けると、「石橋葵ちゃんの顔をしっかり覚えて帰ってくださいね」と言いながら鼻フック。さらに背後からジャンピング・フロントキックを叩き込んだ美央はスリーパーに捉える。
胴絞めスリーパーからボディシザースで絞め上げていった美央は、ロープに逃れた石橋を女郎蜘蛛(=ぶら下がり式首4の字固め)に捉えてからミサイルキック。これをかわした石橋はハイキック。かわした美央は水面蹴り。これをかわしてバズソーキックを叩き込んだ石橋はジョン・ウーで吹っ飛ばす。
フィッシャーマンを狙った石橋だが、美央はローキックを返す。だが、石橋は意地で立ち上がるとフィッシャーマンズ・スープレックスで投げてからコーナーへ。だが、下から蹴り上げた美央はデッドリードライブで投げると首4の字固めへ。どうにかロープに逃れた石橋だが、美央はロープにもたれかかる石橋に619を狙う。かわした石橋だが、美央は間髪入れず紫閃光(=シャイニング式延髄斬り)。
これをかわした石橋はスクールボーイから120%スクールボーイで丸め込んだが、カウントは2。美央は飛び付いていって卍固めを狙うが、石橋は力づくで振り払うとコーナーに登っていく。だが、追いかけていった美央はヘッドバットをお見舞いすると雪崩式ブレーンバスター。そこから石橋の顔面にエグ蹴りを叩き込んで3カウント。
試合後、石橋はなかなか立ち上がれないほどのダメージ。初対決・初挑戦ながら善戦した石橋に声をかけた美央は、試合前に宣言していた通り、ユニオン女子の強さを見せつけた格好となった。
<試合後コメント>
紫雷美央
「無事に防衛が出来て、ちょっとホッとしております。石橋ちゃんを指名したのは、あまりユニオンに出ていなくて、自分自身もそんなに絡みがない、女子の団体でもあまり見ることのないカードにしたほうが、お客さんに響くかなと思ってお願いしたんですけど、皆さんいかがだったんですかね? 大丈夫そうですかね。最後はエグ蹴りで勝ちました! 何分やってました?」
ーー10分12秒
「はい、なるほど。自分的にはいつも通りの自分を出しつつ、ユニオンらしいところも出せたかなと思っております。今後もせっかく今日防衛出来て、2回目の防衛に成功ってことで、このあとも防衛記録を伸ばしつつ、他団体の自分が所属する団体のベルトを狙いつつ。まあぶっちゃけ明日、(WAVEの)タッグのタイトルマッチなんで。二冠になれるチャンスなんで! 無事に(FTEは)防衛したんで、ベルト増やしにちょっとかかってみたいなと思います」
ーー今後の防衛ロードっていうのは?
「初防衛はアイス(リボン)でやったんで、また機会があったらまた自分が所属する団体でであもいいかなと思いますし。でもWAVEではちょっと今タッグに重きを置いているところで、アイスリボンではICE×∞のベルトを狙ってトーナメントってことで、一応それぞれの団体でのベルト狙いで増やすってほうが、今の所属しているほかの3つでは大事かなって。OZアカデミーでもちょっと機会を狙っているところがあるので。そこは様子見ながらなんで、ユニオンのベルトはほかのところで出すっていうのは、ちょっと控えるつもりなんですが、その分ユニオンのほうでまたチャレンジしてくれる人を探して。また皆さんに響くタイチルマッチが出来たらな思っています」
ーーオープニングでユニオンの女子の強さを見せると言ってましたが、今後もユニオンファンがあまり見たことがない選手を呼んで倒すことで、強さを見せていく?
「そうですね。やっぱり内々になっても意味がないと思うんですね。やっぱり男子の団体なんで、男子のベルトしかないんでしょって思っているところが多いと思うので。でもせっかくこうして、私、顔が広い選手なので。ベルト持ってますよってアピール出来るところなので、ここは普段から見ている人以外のところから(挑戦者を)呼んで、集客力のある選手を呼んで、さらに『男子も面白いじゃん』って思ってもらいつつ、ユニオンを見てた人たちには『女子プロレスも面白いじゃん』って同時に思ってもらえるようなタイトルマッチを今後も続けたいです。なので、いまも常に入って来てる人もよいんですけど、ちょっとまたいいなと思う選手がいたら他のところから引っ張ってきたいなと思います」
加藤記者 裏切り者ですか?
「な、何の話?」
加藤記者 テイオー選手がこの中に裏切り者がいると……
「何の裏切り? 私、諸橋さんを(バックステージに)下げていたんで、何てテイオーさんが言ってたか分からないですけど、私、裏切って……」
加藤記者 ユニオンの人に頼まれてやっていると言ってました!
「いや〜、私、結構そういうのに巻き込まれやすいタイプの人間ではあると、いままでのユニオンの歴史ではありますけど、私のことではないと思います(苦笑)。すげーガン見してる! スゲー疑ってる目で見てる!(笑)」
加藤記者 いや、普通に「裏切り者ではない」と断言していただければ
「そ、そうだね(苦笑)。探偵? 裏切り者ではございません! 私は自らそのような裏切り行為をするつまりはまったくもってございません」
加藤記者 はい。ありがとうございました。
「完全に疑りの目でありがとうございますって言われた!(苦笑)」
第6試合
柴田正人とスーパーヘビー級タッグを結成してイサミ&FUMAのUWA世界タッグ王座に挑戦する石川。MAX王座のベルトを腰に巻いたFUMAのテーマ曲で入場した王者組。FUMAvs.石川で試合開始。蹴りから石川が前に出たところにタックルを合わせたFUMAだが、上からガブっていった石川。しかしFUMAも足をすくって上になるとレッグロックに捉える。
エルボーで脱出した石川はヘッドロックに捉える。ロープに飛ばしたFUMAだが、石川はショルダータックル。しかしFUMAもカウンターのジャンピング・フロントキックを返していく。
続いてイサミと柴田がリングイン。片足タックルでテイクダウンを奪ったイサミはマウントを取るが、柴田ははね除けて立ち上がる。腕の取り合いから柴田がリストロックで絞め上げるが、イサミもテクニックで切り返す。しかし柴田はそのままボディスラムで叩き付けていく。場外にエスケープしたイサミだが、追いかけていった柴田。石川もFUMAも客席に投げつけると、イサミをボディスラムで床に叩き付ける。
イサミをリングに戻した柴田は両足で体重を乗せて踏みつけると、石川にタッチ。ダブルタックルでイサミを吹っ飛ばしてからサーフボードストレッチに捉えた石川だが、イサミはどうにかロープに脱出。だが、柴田がボディスラムからエルボードロップを落とす。
さらに石川と柴田は2人でイサミの上に乗って踏みつけると、ストレッチマフラーに捉える。どうにかロープに逃れたイサミだが、柴田が挑発しながら重たいエルボーを叩き込む。イサミもエルボーを返すが、柴田のエルボー一発でダウン。さらに柴田は逆水平チョップから串刺し攻撃を狙ったが、これをかわしたイサミは意地のボディスラムを決めてFUMAにタッチ。
レッグラリアットを柴田に叩き込んだFUMAだが、石川が入ってきて柴田と合体攻撃を狙う。だが、FUMAはミドルキックで石川を場外に追いやると、柴田とエルボー合戦からミドルキック。蹴り脚をキャッチされても延髄斬りから串刺しジャンピングエルボーを叩き込むとランニングロー。
バックを取ったFUMAだが、エルボーで逃れた柴田はミドルキックから走り込んできたFUMAにテーズプレス。続いて石川が串刺しラリアットからバックドロップ。さらにコーナー二段目からダイビング・フットスタンプを落とした石川はバックを取るとジャイアントコブラに捉える。どうにかロープに逃れたFUMAはレッグラリアットを返すとイサミにタッチ。
しかし飛び付いたイサミをキャッチした石川はブロックバスターで投げ捨てる。イサミもフェイントから腹パンを返すとドロップキックから卍固め。柴田がカットするが、イサミは柴田にFUMAとダブルのミドルキック。さらに石川にはサンドイッチ・バズソーキック。そこからコーナーに上がったイサミはダイビング・ダブルニードロップを投下。
これをかわした石川はイサミのバックを取るとスリーパースープレックスでブン投げると、柴田と合体式チョークスラムで叩き付ける。カウント2でFUMAがカットするが、柴田が場外に連れ出すと、石川がイサミにスプラッシュ・マウンテン(=BTボム)を狙う。これをウラカン・ラナに切り返したイサミは、カウント2で返した石川を勇脚(=トラースキック)で場外に蹴り出すとトペを発射。
ここで第4試合で結託したテイオーと宮本がフラリとリングサイドに現れる。セコンド陣も警戒する中、石川をリングに戻したイサミがダイビング・ダブルニードロップを投下してカバー。すると宮本がリングに乱入してカット。イサミをリフトアップスラムで叩き付けると、イスを持ったテイオーもリングに上がってきて石川と柴田にイス攻撃を見舞ってから、猛抗議する松井レフェリーの脳天にイスを振り下ろす!
これで第4試合に続いてまたも無効試合に。メインイベント、しかもタイトルマッチをブチ壊してブーイングを浴びるテイオーと宮本だが、不適な笑みを浮かべたテイオーは「ヘイヘイヘイ、俺らは別に好きでオメーらのくっだらない試合を潰しに来てるわけじゃないんだよ。この会場にいるある人に頼まれて、俺らは仕事人としてこういうことをやってるんだ。さぁ誰がお前らの裏切り者なんだろうな? フフフフ……楽しくなってきたねぇ。もしかしたらお前らが俺らのボスか? これからも楽しくしてやろうぜ」と意味深発言。
セコンド陣にも暴行を働きながら引き上げていったテイオーと宮本。そこにはもう二代目ミスターパーフェクトも和志’s GYMボディビルサークルの見る影もない。細身リングアナが「ただいまの試合はノーコンテストとなり、タイトルは移動せず、第19代王者3度目の防衛に成功となります」とアナウンス。
それを聞いたイサミが「それで構いません。ただ、MEN’Sテイオー、俺が知ってる仕事人っていうのはな、いいことのために働くんだ。お前のやってるのは仕事であるかもしれねぇが、仕事人の名前を使っちゃいけないことだと俺は思うぞ。修ちゃん、柴田さん、僕とFUMAの防衛です。ですが、もう一度やりましょう。今日のところは…とか、そんなバカなことを言うチャンピオンではございません。いまからやりましょう! 試合が壊されたのなら、またはじめからやればいいじゃないですか」と言って、すぐに緊急決定試合によるタッグタイトル戦を提案した。
再試合
ゴングと同時にイサミが石川にエルボーで突っ込んでいくと、石川もエルボーで応戦。ロープに飛んだイサミに追走した石川はニーリフト。イサミも追走してフロントキックを返すが、石川はニーリフトからスプラッシュ・マウンテン(=BTボム)。これを着地してスライディングキックを叩き込んだイサミ。
続いて柴田がFUMAにハンマーを叩き込むが、トラースキックを返したFUMAはバックドロップ。FUMAのミドルキックに逆水平チョップを返した柴田はコーナースプラッシュからスティンクフェイス。さらにリバーススプラッシュを投下するがカウントは2。
柴田はSTFに捉えるが、これはイサミがカット。FUMAミドルキックを連打するが、蹴り脚をキャッチした柴田はフィッシャーマンバスター。石川にタッチすると、柴田がジャーマンで投げ捨てたFUMAに石川がランニング・ニーリフト。カウント2でイサミがカットしたが、石川はレインメーカー式ヘッドバットを狙う。
これを延髄斬りで迎撃したFUMAはジャーマンで投げるとバズソーキック。ジョーブレーカー(=顔面へのソバット)をかわした石川はファイヤーサンダーで叩き付けるとランニング・ニーリフト。カバーした石川だが、その背中にイサミがダイビング・ダブルニードロップを投下してカット。
柴田が入ってきてイサミにラリアットを叩き込むが、FUMAが柴田にハイキック。4者ともにダウンする中、立ち上がったFUMAと石川がエルボー合戦。そこから石川がニーリフトを叩き込むと、スプラッシュ・マウンテン(=BTボム)の体勢に。だが、背後に逃れたFUMAは逆さ押さえ込み。カウント2で石川が返すが、FUMAはミドルキックからバズソーキック。さらにハイキックを放ったが、キャッチした石川は左足を大きく引いてからのニーを叩き込むと、今度こそスプラッシュ・マウンテンで叩き付けて3カウントを奪った。
エンディング
UWA世界タッグのベルトを奪取した石川は「1回、ノーコンテストになったけど、再試合でこうやって柴ちゃんとベルトが獲れてよかったです。もっともっとたくさん食べて、もっともっと強くなりましょう。ありがとうございました。FUMA、会見で『もう誰にも負けられない』と言っていたけど、俺も同じだよ! まだ俺も負けられない! お前がもっと強くなりたいって願っているように、俺ももっと強くなりたいと思ってやってるから。どんどんやろうぜ。ありがとう。……よしっ! ちょっと乱入があったりして、どんよりした感じになってしまったんで、やっぱりこれを解消するには歌うしかないなと思ってます! バックコーラスのユニオンのみなさん、リングに上がってください」と言い出す。
ジャイアンの呼び掛けを聞いてユニオン所属選手がリングに上がってくると、石川が「今日、福田が復帰したんで、福田も一緒に歌います! ミュージック、スタート!」と言ってジャイアントリサイタルが始まる。歌う曲はH Jungle with tの『WOW WAR TONIGHT〜時には起こせよムーヴメント〜』。
福田がiPhoneで急いで歌詞を検索し、それを見ながら石川、柴田、福田でフルコーラス歌いきった。ちなみにラップ部分はSAGATもエアDJをしながら担当。イサミとFUMAは敗戦の悔しさから歌には加わらなかったが、最後は2人もリングに上がり、石川の「これからもっともっとユニオンプロレス、闘って歌って、盛り上げていきたいと思いますんで、これからもよろしくお願いします! スリー、ツー、ワン、いくぞー、ユニオン!」で締めくくった。
<試合後コメント>
石川修司&柴田正人
石川「柴タンクとスーパーヘビー級タッグっていうことで、ちょっと試合途中にワケの分からないことがあって、ちょっと無効試合になったんですけど、イサミがもう1回って言ってくれたお陰で、もう1回そのままチャンスもらってベルトが獲れたんで。やっぱり柴タンクくらいのスーパーヘビーの選手、なかなか今少ないと思うんでね。希少価値の高い2人ってことで、これからいろんな選手相手にデカいプロレスを見せていきたいなと思います」
柴田「プロレスの醍醐味はやっぱりスーパーヘビーだと思っているんで。何キロ?」
石川「135(キロ)」
柴田「俺、136(キロ)。おー、1キロ勝ったよ(笑)。やっぱりそれくらいないとさ、プロレス面白くないからさ。あんなガリガリのヒョロヒョロで蹴りが強いとかさ、デスマッチやったりとか言っても、石川修司はデカくて、さらにデスマッチもやって怖いものないよ、うちら。ドンドンやっていこうよ。よろしく」
ーーユニオンMAX王者を倒したことで、また勢力図が変わるのかなと思うんですが
石川「ちょっとFUMAが会見のときに『もう誰にも負けない』って言ってましたけど、その言葉を聞いて、じゃあ俺を倒してみろよっていう気持ちももちろんあるんでね。あいつもチャンピオンかもしれないけど、自分とかイサミとかが作ってきて、今まで培ってきたもっていうのは、そんな簡単に崩せるものじゃないんで。それを今日、証明できたんじゃないかな。また今度シングルトーナメントがあるので、そこでも重みっていうか強さっていうのをいまのチャンピオンに知らしめたいと思います」
ーーその中でもテイオー選手と宮本選手の動向っていうのは?
石川「あまり何をしたいのかっていうのがまだ分からないですけど、試合壊されて、両方ともダメージ食らっただけなんで、目的はまだ分からないですけど、本当に試合組まれたらそれはもう倒していなくなってもらうだけ。キャリアありますけど、そんなのは関係ない。柴タンクっていう強力なパートナーがいるんで、自分たちが主役となって引っ張っていきたいと思います」
ーー柴田選手、今日対戦したFUMA選手は佐藤光留選手を倒して、いまユニオンのシングル王者なんですけどいかがでしたか?
柴田「すごい蹴り強いよね。でも蹴りが強いとかは、俺、一応U-FILE CAMPで格闘技やってるから、あんなの別にどうってことないから。ドンドン来ていただいて。若いけどチャンピオンなんでしょ? いい蹴りしてたなぁ〜。気持ちよかった。もっと食らいたいくらい。どんなに食らっても俺は壊れないからね。まだ若いからこれからなんじゃないっすか。頑張ってほしいですね」
ーーテイオー選手が「裏切り者は誰かな?」と疑心暗鬼になるようなことを言ってましたが
石川「関係ないって言いたいところなんですけど、あんだけキャリアがある選手なんで分からないですね。本当にそういうことがあって言ってるのか、僕らを疑心暗鬼にするためだけに言ってるのか…テイオーさんはプロレス頭がすごい優れた選手なので、分からない部分はありますけど、さっき言った通り目の前に来たら、僕と柴タンクでぶっ潰すだけなんで。いろんな策をこうじられても正面からぶっ壊す」
ーーユニオンの仲間で裏切っているっていうのは?
石川「いないと思いますけどね。ちゃんと最後、みんな歌ってましたからね。裏切り者はいないんじゃないですか? みんなちゃんと歌ってひとつになったなと思っています。何、笑ってんの?」
柴田「いや〜、アレはキツかったよ(苦笑)。正直キツかったよ」
石川「まあユニオンのチャンピオンになったからね。チャンピオンは闘うのはもちんだけど、やっぱり歌えないとね」
柴田「ああいうの、いいね(笑)、よかったよ。よかった、よかった」
ーー今後も防衛したら歌う?
石川「いや、何て言うんですかね、あまり……」
柴田「いや、もう試合で…」
石川「やり過ぎるとダメなんで。プレミアつけるためにもたまにっていう。時々やりたいと思います」
柴田「そうそうそう」
石川「乱発するとバレちゃうんで。珍味もいつも食べちゃうとちょっとクドくなっちゃうんで、時々がいいんじゃないですか」
ーー選曲は敢えて?
石川「そうですね。僕とか柴タンクの場合、小室世代なんで。小室世代が一番ひとつになれるんじゃないかって(苦笑)。この乱れきった空気をひとつにするにはTKサウンドしかないなと思います。ちょっとTRFとどっちかなと思ったんですけど、ここはやっぱりH Jungleかなって」
FUMA&木高イサミ
イサミ「ちょっと……やっぱりデカイ2人とやるっていうのは、もちろん試合前から分かっていたことですし、石川修司とは何回も手を合わせているし、柴田正人とも別に初めての試合じゃないんで、何回もやってるし、実際勝ったことがある人間たちですけど、ちょっと今日は如何せん完敗ですね。途中ちょっとアクシデントがあったとはいえ、五分の状態でのスタートなんで。でもまぁもう1回! さすがに悔しいっすね。直接取られたのはFUMAかもしれないですけど、タッグでの負けは直接的に自分も負けてるとの一緒だと、僕の中ではそういう解釈なので。それはどkどえも誰と組んでいても一緒なんで。おかつタッグチャンピオンだったら、取られたのがFUMAであろうが僕であろうが、それは僕の負けなので。もう一回ですね。もう一回、UWAのベルトを獲りにいきたいと思います。まあ…もう一回いきましょう。だってUWAのベルトを獲ったのってレスラーになって初めてだよね?」
FUMA「はい」
イサミ「ベルトはタッグのベルトが初めてなんですよ。本当に喜んでいて。これからってときに……それからユニオンMAXのベルトもあって。俺にはあの時の気持ちとか嬉しそうな顔があるので、もう一回いきましょう」
FUMA「自分で自分が本当腹立たしいですね。せっかく去年UWAのベルトを、自分の初となるタイトルを取って、年末には佐藤光留を倒して……こんなに苦労してタッグのベルトとシングルのベルトの二冠王になったのに、あっけなく負けてしまって。前回の王子の大会でも変則的なタッグとはいえイサミさんに負けて、今回石川修司に負けて、タイトルも失って。せっかく苦労して二冠王になったのに結局はイサミ、石川修司に勝てないのかって、お客さんが見たらそう思うだろうし。このタイトル、名前だけじゃ終われない。自分自身をもっと変えないといけないし、自分を変えるために考えないといけないことがあるので……。イサミさんもさっき必ずまたUWAのベルトを2人で獲ると言ったけど、それもそうだし、ユニオンもイサミ、石川修司の団体だっていう認識を変えるためにも、自分がもっと強くなるためにも、自分にもちょっと考えがあるんで、これからに注目していただきたいですね」
――チャンピオンとして巻き返す舞台はシングルトーナメントに?
FUMA「そうですね。もちろん王子と、今回とは負けたとはいえ、苦労して獲ったユニオンMAXのベルトですから、もちろんこのベルトは誰にも渡さないし、トーナメントとかもちろん自分が優勝するつもりでいるし。もうこれ以上、王者として負けは認められないと思うんで。自分を鍛え直して、またイチからいきます」
――テイオー選手と宮本選手の乱入については?
FUMA「別に。僕は何も知らないですね。ああいうアクシデントがあったけど、最終的に再試合して自分が負けたので、今回の負けは負けとして認めて、認めた上でまた2人に挑戦したいですね」
イサミ「いろいろあると思うんですけど、僕も普段からダラダラしている人間で、いつも笑ってはいますけど、さすがに負けたあとに歌の中に入るのはなんか、ちょっと抵抗がありましたね。入れなかったですね。今からユニオンっていうのを、これからどうしていくか考えてる途中じゃ、もう遅いと思うんですよね。動き出さないと。でも、僕の中ではもう考えてるつもりではいるんで。もうちょっと修司とか柴田選手もそうですし、もちろんFUMAのユニオンMAXも狙いたいし。なおかつUWA世界タッグもユニオンで防衛戦が行われないんであれば、やっぱり取り返して……。僕の中でも嬉しいんですよ。FUMAが育ってきた? 育ってきたというか、もともと育ってはいたんですよ。表に出すのが苦手なだけで。じゃあ表に出すのが苦手って何だよと。僕らは格闘家かもしれないですけど、魅せる部分で表現者でもあると思う。前に北千住でFUMAとシングルをやった時に、いいものを隠してないで出せよというのがあって、出してそれが佐藤光留を倒すという結果まで結びついた。嬉しいし、気持ちいいですよね。そのFUMAと、やってみたいなという気持ちも若干ありはしますよね。みんなそれぞれプロレスラー、闘い方は人それぞれあると思うんですけど、僕はそういうのユニオンのアットホーム感というのも好きだし、どこかで何かをもっと壊すとは言わないですけど、爆発させる何かをやるのが僕ら表現者…僕らの使命かなと。もっともっと爆発させていかないといけないと思ってる。さっきも修司とか柴田選手とやってキツイ、キツイとか言ってましたけど、キツいとか言ってる場合じゃないんで。もっと爆発させて楽しいユニオンプロレスをみんなに知ってもらえるように頑張ります」
――テイオー選手と宮本選手の乱入と誰かに雇われているっていう件についてどう思いますか?
イサミ「雇われてるって言ってるだけなんで、真実かどうかは分からないし。僕が知ってる仕事人は違うんですよ。必殺仕事人はやっぱりいい仕事! 結局、裏稼業ですけど、何か理由があって動く。そんなふうに仕事人という言葉を使われたくはないですね。せっかくこれで福田も戻ってきたし。自分の試合前でしたけど、福田のマイクとか僕も勇気づけられるものがありましたね。僕らレスラーもお客さんも含めて困惑してる中で、その中で福田のセリフっていうか、気持ちっていうか、何だろう……気持ちよかったというか、コイツが帰ってきて本当に良かったというか。改めて僕はそう思いましたね。僕に関してはテイオー&宮本はもちろんビックリしましたよ。ビックリししたしショックだったし、何が起こったのかも分からないし、実は今もチンプンカンプンな状態ですけど。自分が負けたショックと、それと福田が帰ってきた嬉しさと……何か複雑ですね。もうゴチャゴチャなんですよ(苦笑)。頭のなかが整理つかないですよね。たくましい人間が帰ってきたなって思う部分と、実際僕らはメインで勝ってないわけで」
――そういう感情を爆発させるのはシングルトーナメント?
イサミ「そうですね。発表されているんで。僕は今、爆発することだと思ってますね。ユニオンプロレス云々じゃないですよ。僕個人、木高イサミという人間に対して言ってるんです。僕が爆発しないと。もっと面白くしないと。今日試合が終わったあとに自分に憤りが一番強かったです」
加藤記者「イサミさんは、ユニオンの仲間たちを信じて、裏切り者はいないと断言しますね?」
イサミ「いない! 断言しますね(苦笑)」
加藤記者「犯人探しはしない?」
イサミ「あなたが犯人探ししてる! 名探偵カトウみたいになるのはやめろよ!(苦笑)犯人捜しとか、信じようと思うことがダメ。信じようと思ってる時点で何パーセントかは疑ってるんですよ。信じようとすら思わないです。疑いすらしない」