【試合詳細】4・21 RIZIN横浜アリーナ大会 那須川天心vsフリッツ・ビアグタン RENAvsサマンサ・ジャン=フランソワ 朝倉未来vsルイス・グスタボ

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『RIZIN.15』
日程:4月21日(日)
開始:15:00
会場:横浜アリーナ
観衆:12,914人

▼RIZIN キックボクシングルール 3分3R/61.0kg
●大雅(TRY HARD GYM)
2R 2分34秒 TKO
○タリソン・ゴメス・フェレイラ(Champions Factory)

▼RIZIN 女子MMAルール(肘あり) 5分3R/57.0kg
○村田夏南子(フリー)
2R 2分12秒 肩固め
●サライ・オロスコ(LEGION MMA)

▼RIZIN MMAルール(肘あり) 5分3R/58.0kg
○マネル・ケイプ(AKA Thailand)
2R 3分59秒 TKO
●伊藤盛一郎(リバーサルジム横浜グランドスラム)

▼RIZIN MMAルール(肘あり) 5分3R/71.0kg
○ダミアン・ブラウン(THE GARAGE/TEAM COMPTON)
判定3-0
●武田光司(BRAVE)

▼RIZIN 女子MMAルール(肘あり) 5分3R/57.0kg
○渡辺華奈(FIGHTER’S FLOW)
判定3-0
●ヤスティナ・ハバ(Spartakus Rzeszow)

▼RIZIN MMAルール 5分3R/68.0kg
○朝倉未来(トライフォース赤坂)
判定3-0
●ルイス・グスタボ(EVOLUCAO THAI)

▼RIZIN 女子MMAルール(肘あり) 5分3R/51.0kg
○RENA(SHOOTBOXING/シーザージム)
判定3-0
●サマンサ・ジャン=フランソワ(FURACAO)

▼RIZIN MMAルール(肘あり) 5分3R/93.0kg
○カール・アルブレックソン(PANCRASE GYM SWEDEN)
判定3-0
●クリスティアーノ・フロリッチ(EVOLUCAO THAI)

▼RIZIN MMAルール 5分3R/71.0kg
●北岡悟(ロータス世田谷/パンクラスイズム横浜)
2R 3分56秒 TKO
○ホベルト・サトシ・ソウザ(ボンサイ柔術)

▼RIZIN MMAルール(肘あり) 5分3R/60.0kg
○堀口恭司(アメリカン・トップチーム)
1R 2分53秒 KO
●ベン・ウィン(INTEGRATED MMA)

▼RIZIN キックボクシングルール 3分3R/59.0kg
○那須川天心(TARGET)
3R 1分24秒 TKO
●フリッツ・ビアグタン(Biagtan Martial Arts)

▼RIZINライトヘビー級タイトルマッチ RIZIN MMAルール(肘あり) 5分3R/93.0kg
●キング・モー(アメリカン・トップチーム)
3R 3分2秒 TKO
○イリー・プロハースカ(Jetsaam Gym Brno)

那須川天心がパッキャオ推薦選手を撃破!堀口恭司がベラトールのベルトに挑戦決定!RENAが判定勝利ながら復活!朝倉未来が勝利し「俺中心に68kgでトーナメントを組んで」

第1試合

 平成最後のRIZINのオープニングは電気グルーヴの『虹』からスタート。

 ガードを上げる大雅にタリソンがパンチやハイキックで攻めていくが、大雅も負けじと左右のジャブからフック。タリソンも一度距離を開けてから飛び込みバックブローやボディのストレートを打ち手を止めない。タリソンはミドルからローと攻撃の手を緩めないが、大雅はカウンターを狙って大ぶりフックもヒットせず。
 タリソンは飛び膝からのフック、大雅の打ち終わりを狙ったローからのバックブローと攻め続け、大雅のパンチにお返しとばかりにカウンター。もつれてブレイクとなると、タリソンはローを振り抜いていくが、回転しすぎてロープに足がかかる。

 仕切り直し、大雅が左右のストレートで前に出ていくがタリソンはバックブローから前に出るも大雅がボディで動きを止め攻めようとするが、タリソンはロープに押し込んでクリンチからブレイク。

 タリソンはバックブローから後ろ回し蹴りも大雅は避けて、前に出ようとしたタリソンのボディへ左膝を突き刺し、これでタリソンはダウン。

 再開し、大雅がラッシュを仕掛けるがここで1R終了。

 
 2R、タリソンが右ストレートで距離をあけようとするが、大雅はボディへのストレートから飛び膝。一度見合って攻めようとするが、タリソンは右ストレートをクリーンヒットさせ大雅はダウン。

 再開し、タリソンがロー連打。飛び込もうとした大雅の足に当たり大雅はそのまま落下するがスリップとなる。
 大雅が前蹴りからバックブローもかすり、タリソンがローからボディを避けるが大雅はジャンピングハイキック。これは着地に失敗しスリップ。

 大雅が前に前に出ていくが、タリソンは大ぶりの右ストレートから右フックを打ち込み大雅がダウン。

 再開し、タリソンが前蹴りからローキック。さらにフックから振り回し、大雅がボディから膝で距離を開けようとするが、タリソンは左右のパンチを振り回しクリンチから膝。
 一度離れると大雅はボディを打ち込んでいくが、タリソンは構わず前に出て前蹴り。大雅はスリップ。
 タリソンは大ぶりのストレートを振り回していき、耐えられずに後ろに倒れた大雅を見てレフェリーが試合を止めた。

<試合後コメント>
大雅
――試合を振り返って。
「倒されたという、それだけです。最初はそんなにやりづらいと思わなかったんですけど、見えないところでもらったのかもしれないです。

――今後は?
「ゆっくり考えていかないといけないと思います」

――有利に進めた1Rですが、2Rの頭に何かあったのでしょうか。
「1Rでいけると思って、隙が出たと思います。セコンドにもいけると言われて、油断して隙が生まれたのかも。そこでもらってしまいました。パンチをもらったのは覚えています」

――ダメージは?
「現時点ではないです」

――2発目以降は見えていなかった?
「なんとなくしか覚えてないんですけど、見えてないからもらったんだと思います。普段もらわないような位置にもらってしまいました。勝っても負けても判定はないなと思っていましたが……」

――天心戦が遠のいた形に。
「かなり遠のきましたが、やるしかないです。もっとやらないと変われません。ガンガンいくしかない。中途半端な試合はしたくないので」

タリソン・ゴメス・フェレイラ
―ー振り返って
「また日本に来られて嬉しいです。一言でいえば手強い試合でした。相手も全てを出して来たので本望です。今回のテーマは『克服』。私はどの試合も1つ1つ命をかけて戦っていますが、今日は特別な思いがあり、特別な試合でした」

――相手の印象は
「非常に強いボクサーだということを知っていましたし、私も全てをかけてやっています。自分も歴史の1ページを刻めたと思っています」

――初めてのRIZINは
「非常に名誉なことだと思っています。いろんな思いがあって言葉が見つかりません。特に日本のファンの皆さんには感謝の気持ちしかありません」

――先ほど話された“特別”とは?
「RIZINに初参戦したということもないことはないですが、私は全ての試合が最後の試合だと思って、ハートをかけて闘っています。そういう意味です」

――あなたの大きなスイングのパンチはなぜ当たるのでしょう?
「難しい質問ですが、私の所属しているクラブでは、全ての闘いで技を仕掛けるとき、絶対にできる、勝てるという自信を持ってやれと言われています。私にはそれしか思い当たりません」

――今後、日本でどんな活動をして行きますか
「私は自分の全てをかけてベストを尽くすことしかできません。この姿を焼き付けて、応援して欲しいです」

――右のダブルパンチは1つめと2つ目で角度を変えている?
「強いて言えば、いつも相手の腕の上を行くようにジャブを仕掛けています」

――フィジカルに関しては
「特にトレーニングはやっていません。天性のものと言えるかもしれません、でも、そういう難しいことを考えるのではなく、“できる”という気持ちでやっているだけです」

第2試合

 大会開催まで一週間を切った状態で真珠・野沢オークレアが足首じん帯損傷で急遽欠場となり、村田夏南子が代わりに出場することが発表されていた。

 お互い距離を見てリングを回る中、オロスコはハイキックで牽制。村田が左右のジャブからタックルで倒し、ハーフガードから顔面に鉄槌。亀になったオロスコにフロントチョークもそのままオロスコはコーナーを背に立ち上がりスタンドへ。

 オロスコは大ぶりの右フックも、村田は下がり前蹴りで牽制。村田が左フックで前に出ようとするオロスコの動きを止め、片足タックルもオロスコは倒れない。パンチに腕を絡めてグラウンドに押し込もうとし、回転したオロスコを村田はフロントネックのまま足を刈って倒しフロントチョークのまま顔面に膝。これを離して更に顔面を蹴り抜きロープに押し込み、再度腕を巻き込んでフロントネックから足を刈ってグラウンドへ。抜けたオロスコの顔面にローキックも、立ち上がったオロスコがバックを取って村田の顔面にパンチ連打も、村田はバックを取り直して顔面に膝。コーナに押し込みボディをコツコツ殴っていくが、ここで1R終了。

 2R、ジャブで牽制するオロスコだったが、村田は片足タックルで倒しハーフガードからフロントネックもオロスコは回転してコーナーを背にしてスタンドへ。村田は巻き込んで膝を打ち込んでいくと、足をとって担ぐがオロスコはフロントチョーク。村田はバスターで叩きつけて肩固め。これでレフェリーが試合を止めた。

村田「ただいまです!今日みたいな試合してたら次決まってる6月の試合、ちょっと駄目かなって反省点が頭に入ってて、また、アメリカ戻って強くなってきたいと思います。今日ほんとに急な試合だったんですけど応援ありがとうございました。皆さんのおかげで勝てました。ありがとうございました」

<試合後コメント>
村田夏南子
――試合を振り返って
「まず、気持ちも身体も作れていなかったと反省しています」

――相手の印象は?
「相手はボクサーだと聞いていたんですけど、相手がレスリングをやっている動画を見て、レスリングもできるんだなと思っていました」

――今後の目標は?
「目標は、まずInvictaで6月に試合が決まったと聞いたので、そこに向けて身体も気持ちも作って行きたいです」

――その帽子は?(※メキシコっぽい大きい帽子をかぶっていた)
「相手からプレゼントすると言われて、もらいました」

――急遽の出場だったが、何%くらいで挑んだ?
「何%というか、オファーが来て、やると決めたらやるしかないので。やるしかない、やるしかないと自分に言い聞かせていました」

――一本勝ちだったが満足はしていない?
「1Rが勝負だと思っていて、焦ってしまったので満足はできていません」

――なぜ焦った?
「3R闘い抜く自信はありましたけど、フィニッシュさせたいという気持ちが強くて焦りました」

――1本勝ち自体に対しては?
「練習も試合みたいにやると心がけていますが、実際、試合をやってみて、やはり練習と、こういう大きな舞台でやるのは違うなと思いました」

――ギロチンになりそうなところで足をさばいたのは?
「しょうもない試合をしていると思っていて、持ち上げてぐるぐるしたらわーっとなるかなと思ってそうしたら、ギロチンになりそうになったので、こっそりうまくさばきました(笑)」

――このオファーが来たときの気持ちは?
「やるとは思わなかったです(笑)」

――今後もサブミッションを磨いていく?
「女子は関節が柔らかくてなかなかタップしてくれないので、絞めはどんどん磨いて行きたいと思っています」

――相手が病院に行ったことを知っている?
「私がその前に対戦したキーラという選手と対戦すると言っていたので、次に見た動画でシャンプーハットみたいなのをかぶっていたのでビックリしました」

サライ・オロスコ
――試合を振り返って
「まったくスタイルの違うファイター同士の対戦でした。私が試合前に考えていた試合運びができませんでした。でも、その中でも精一杯やりなしたし、いい経験になり、糧になったと思います。試合後、10秒くらい気を失っていましたが元気です」

――相手の印象は
「お互い攻撃の頃合いを見計らっていました。相手は非常に自信を持って出られたと思います。彼女の方が一枚上でした。出せるところは全て出しましたが、今回は彼女が勝ちました」

――初めてのRIZINの印象は?
「ここに参戦するのが夢だったので、負けたにもかかわらず夢がかなったという気持ちの方が大きいです。RIZINファミリーとなることができて感激です。また強くなって戻ってきたいです。今は感動、感激の気持ちの方が強いです」

第3試合

 ケイプがステップキックで挑発しミドルキックもこれがローブロー。

 再開し、伊藤がジャブからロー。さらに右フックもケイプは下がって距離を取る。ケイプは前に出て右フックも伊藤がガード。伊藤は突っ込んで右ストレートももつれてロープ際へ。

 一度離れ、お互いローで牽制からケイプがステップキックで伊藤の出足をくじいていくが、伊藤は倒れそうになるも体勢を立て直しジャブで牽制し前に出ていくが、ケイプはアッパーで牽制しタックルで倒すと顔面にラッシュ。伊藤は三角絞めを狙うが、ケイプが転がしていくが伊藤は立ち上がり一度距離を取る。

 ケイプはバックブローからミドルキックで牽制。伊藤の出足をパンチでとめていくも、再度タックルで組み付くがケイプは切っていく。
 お互い膝蹴りからケイプが飛び膝蹴り。そのまま担いで膝から、ミドルキックを打ち込みブラジリアンキックも伊藤は距離を取る。ケイプはタックルも伊藤は腰投げ。しかしケイプは飛びついていくがここで1R終了。

 2R、伊藤がジャブからローで牽制し右フックもケイプはガード。伊藤は体勢を低くして前に出ていくが、ケイプはアッパーでフェイント。再度アッパーが捉えるが伊藤は倒れず、ケイプが飛び膝からふらついた伊藤にラッシュを仕掛けるが、伊藤はコーナーを背にして倒れない。だが足を刈ったケイプがラッシュを仕掛けようとするが、伊藤は組み付いて押し返してスタンドへ。

 ケイプは飛び込んでアッパーからワンツーをあてていき、左フックも捉えるとジャブをかいくぐり二段蹴り。伊藤は手を出していくが、ケイプの左右のジャブが顔面を捉えて伊藤はリングを周り距離をとる。ケイプは左ジャブから左右のラッシュ。伊藤は下がっていくがケイプは飛び膝から左フック。くの字になった伊藤にケイプはラッシュを仕掛けようとするがなんとか逃れようとした伊藤の足をすくってバスターから顔面をコツコツ殴り、回転した伊藤の顔面に膝蹴りからパンチを打ち込んでいくも伊藤は立ち上がり距離を取る。

 伊藤のパンチを抑えてバックブローも伊藤は避ける。ケイプは右ストレートで顔面を捉えるが伊藤は倒れない。ケイプはボディブローから膝をついた伊藤の顔面をバックから殴り続けていくが、伊藤はなんとか立ち上がるが前に出ようとした伊藤が膝をつく。そこにケイプがラッシュを仕掛けようとしたがレフェリーが間に割って入り試合を止めた。

<試合後コメント>
伊藤盛一郎
――振り返って
「1ラウンド目は本当にめちゃくちゃ動けていて、いけると思いました。ケイプはもっと来るかなと思っていましたが、動きが悪くて、自分はパンチも蹴りも当たるし、ケイプは寝技を警戒しているなと思いましたが、1ラウンドでもっと行っておくべきでした」

――相手の印象は
「強かったですけど、まあ負けたので自分の方が弱いんですけど、勝てるなと思いました、というか、そう高い壁じゃないなと思いました。日本人と外国人の間にある壁は高くない、そんなに差はないなと」

―今後は
「前のZSTの試合では、こんな試合をしているようじゃダメだ、格闘技やっている意味がないと気持ち的にも落ちて、格闘技をやめようかどうか迷いました。でも、今回、結果は残念だったんですけど、もっともっと強くなれると思いました。怪我もしてなくて、まぶたをカットしただけなので、少し休んですぐ練習を始めたいです。自分がいないとRIZINのフライ級は盛り上がらないでしょう。すぐ復活したいです」

――試合前後でケイプの印象は変わった?
「向かい合う前は、もっと大きいかと思っていました。体もムキムキで背も高そうだなと。でも昨日向き合って見たら、意外に小さいなと思いました。今日、リングに上がって、あとからケイプが上がってきたとき、小さいねとコーナーでも話していたんです。普段、田中路教先輩とか小見川さんとか、すごい人たちとやっているので、試合前に想像していたよりケイプは強くなかったです」

――自分の打撃に可能性を感じた?
「今まで打撃は苦手だと思われていて、寝技だけだと思われていたと思うんですけど、鼻を守るためにフルフェイスのヘッドギアをつけて練習していたので視界は狭かったんですけど、試合では外すので視界がすごく広くなって、勝村先生にも『パンチがすごく見えている、反応もいい』と言われました。今までは苦手意識があった打撃ですけど、これからは打撃と寝技をうまくまぜて、もっとタックルも混ぜて、打撃、タックル、寝技とうまく『総合』ができるようにして行きたいです」

――フライ級を引っ張るとは?
「負けちゃったんですけど、僕はこんなもんじゃないです。まだまだやれると思っています。必ずリベンジして、必ず戻ってきたいです」

マネル・ケイプ
――試合を振り返って
「最高の気分です。想定していた展開ができましたし、トレーニングの成果も発揮できました」

――相手の印象は?
「試合前に過去の試合をしっかり分析してきたので、試合後も特に印象は変わっていません。しかし、相手が危険なのはわかっていたので、準備してきていたのでリラックスして試合ができました」

――今後の展望は
「RIZINでトーナメントかタイトルマッチを組んでくれたら、獲りに行きたいです。でも私は1つ1つ勝って行くことを繰り返すだけです。RIZINでトーナメントかタイトルマッチを組んで欲しいです」

――タイに拠点を移した影響は?
「私の人生にいい変化が起きました。プロとしていい練習、王者になるための練習をしています。練習メニューもいいものを作ってもらっています。また、王者になれるようにマインドも作っています。王者になるためには非常にいい環境です」

――次の試合は考えていますか?
「いつでも準備はできています。試合後、1~2週間でトレーニングを始めます。毎日トレーニングをやっているので、年間4試合組まれても大丈夫。日々、準備はできています」

――今日、レスリングシューズを履いていたのは?
「足に怪我が続いたので、コーチから履いた方がいいと言われました。トレーニングの時に履いていたので、今回履いた方が精神的に安定して試合ができると思いました」

第4試合

 武田のローにダミアンがジャブで牽制。ダミアンがワンツーから前に出てハイキックも武田は下がってローで牽制。お互いローで牽制からダミアンが前に出ようとしたところに武田がワンツーで動きを止める。
 武田がワンツーもダミアンがミドルを打ち込み、フックから目に出た武田を巻き込みジャブも武田は距離を取る。
 お互いワンツーで様子見から武田が右ストレートで牽制し左ストレートもダミアンもストレートを合わしていきパンチが交差。お互い攻めあぐねる中パンチが交差していき、ダミアンのワンツーが捉えていくと武田は一瞬たたらを踏み下がるがすぐに体勢を立て直し、ダミアンがワンツーハイも武田は下がる。
 じっくりとお互い距離を見合い、ダミアンがワンツーも武田は下がる。ダミアンは両手を上げて挑発していき、膝をフェイントにストレートも武田は下がる。ダミアンがワンツーハイも武田はガード、ダミアンはバックブローも武田は避けてバックを取り、もつれ合って倒れたところで1R終了。

 2R、武田がワンツーからタックルでていくダウンを奪おうとするが、ダミアンがロープの間から落ちそうになり、リングに戻すとバックを取ったままコーナーに押し込み太ももへの膝を落としていく。ダミアンは回転しフロントチョークもすぐに武田が切り替えしてフロントチョークを狙ったところをダミアンは回転して距離を取る。

 ダミアンがストレートを顔面にあてていくが武田は動じず自分の距離へ。お互いパンチを避けあいダミアンが左右のフックからハイも武田が下がる。武田が前に出たところにダミアンが飛び膝も、武田は構わず前に出て組み付くとコーナーへ押し込みバックを取るとふとももへの膝。これはブレイク。

 ブラウンがハイキックからワンツーハイも、武田はミドルキックで撃墜。ダミアンがバックブローを放ったところで2R終了。

 3R、ジャブが交差するが武田の指がダミアンの目に入ったとのことでタイムストップ。

 再開し、武田がタックルを狙うがケイプがパンチ。武田がもつれてロープに腕が絡み、これを外すためタイムストップ。

 武田がタックルで組み付こうとするがダミアンは切ってフックも武田は逃れる。
 ダミアンはローで牽制し、武田はなかなか前に出れず。ダミアンは飛び膝からコーナーに押し込みワンツーハイも武田は逃れる、だがダミアンは右ストレートでたたらを踏ませるとワンツーストレートで押し込んでいくが武田はリングを周り避けていき、ダミアンは一度距離を開けパンチを落としてフックも武田はリングを回る。ダミアンはバックブローもこれはかすり、スイッチしながらプレッシャーを掛けていくと左右のラッシュも武田はミドルで距離を取る。ダミアンは両手を広げて挑発し、武田は飛び込めずに3R終了。

判定3-0でダミアンの勝利となった。

<試合後コメント>
武田光司
――振り返って
「強かったなというのもあるし、大きな舞台なので単純に距離感がわからなくて持っていかれました。でも、相手が強かったです」

――どんなところが強かった?
「1つ1つのテクニック、距離感もあるし、カウンターを狙っているのもわかったし、1つ1つの展開がうまかったです」

――RIZINは
「またやりたい、それだけです」

――初黒星となります
「今までが出来すぎというか、今までも負けてる試合もあって、悔しい気持ちもありますけど、妥当だと思います」

――自分の可能性についてはどう思いますか
「2年前にMMAを始めて、2年でここにいることは奇跡だと思います。これをきっかけに、またやって行きたいです。少し体を休めてから、打撃にしろ総合にしろ、また宮田先生に教わってスキルに磨きをかけて行きたいです」

――いま、DEEPでタイトルマッチを組まれたら?
「組まれたら、もちろんやると思います」

――今回の相手が今までと違うところは?
「対策されていましたね。レスリングを知っているなという感じ。スクランブルに持ち込めなかったので、改善しないといけないです」

――ギロチンは
「問題ありませんでしたが、違う展開に持ち込めませんでした。もっと踏み込めれば、違う展開が出来たかもしれません」

ダミアン・ブラウン
――試合を振り返って
「非常にタフな試合になるとわかっていました。でも、プラン通りできました。作戦は、最初からアグレッシブに行くというモボでした、左のオーバーハンドは警戒すべきというのもわかっていたので、準備ができたし、パワーが上回るようなパンチを入れて行きました。なので、予想通りの展開になりました」

――RIZINの印象は?
「最初と2回目で、勝ちと負けで、全く違う経験になりました。前回負けて契約も無くなったところから、また選んでもらったので、家族などに対してプレッシャーがあったのが前と違っていたところです。試合に対しては準備をしていたのでそれほどプレッシャーは感じませんでした。日本のファンは、格闘技や格闘家を非常に尊敬してくれます。試合前からメッセージをもらったりしました。またすぐ戻ってきたいです」

――今後は
「自分の中にあるものは明確です。RIZINでGPを開催してもらいたいです。私はそれに参加する資格は十分に示しました。GPに出たいです。また、RIZIN.16があれば、そちらでもマッチメイクしてもらいたいと思います。相手として私の中にあるのは五味隆典とブランドンです」

――試合前と後で、相手の印象で変わったところはありますか?
「ありません。印象は変わっていません。レスリングの人はタフだし、精神も強いとわかっていました。どんな場面でもくじけないのもわかっていました、でも、私は経験があるので想定内でした」

――相手の候補になぜ五味選手を挙げたのでしょうか。
「完全なリスペクトから名前を挙げました。総合格闘家として、世界一の人と闘いたいし、五味選手はそれに入る選手です。もしやれたらとても名誉なことです。レジェンドとなる人です。心からの敬意を表して五味選手の名前を挙げさせていただきました」

――サトシ・ソウザ、北岡悟など、他の選手は想定していますか?
「はっきりとは言えませんが、もしGPが設定されたら、2年で3敗、4回手術をしているので良い子状態で試合を迎えることが最重要事項です。ブランドン選手は何かSNSで発していましたが、契約がどうなっているのかわからないので、私は待つだけです。五味選手に関しては、日本で五味選手とやることに意味があります。ぜひやってみたいです。しかし、基本的に私は組まれた選手と誰でも闘います。あまり知らない選手でもやりますが、でも、できればビッグネームとやりたいですね」

――ダロンとの再戦は?
「私は相手を選びませんので、誰でも受けて立ちます。ダロン選手を過小評価しているわけではありませんが、勝てる相手だと思います。ギロチンがきても対応できます。ダロン選手を含めて誰とでもやります。発揮りさせて起きたいのは、当日ダロン選手とは誤解されるやり取りがありましたが、翌日しっかりお互いの陣営で和解しています」

第5試合

 渡辺がミドルで牽制し、ハバはローで牽制。お互いストレートが交差し、渡辺がミドルから右フックがかする。ハバのワンツーが顔面を捉えていき、右ミドルもキャッチしストレートも渡辺は下がっていき、ハバが前に出たところを渡辺がクリンチから膝。ハバはそのままコーナーに押し込むが渡辺は小内刈りでテイクダウンを奪う。
 ハバが足を絡めていくが、渡辺は顔面に肘連打。ハバはガードを固め1R終了。

 2R、渡辺が前に出ていき組み付くがハバが離れる。渡辺が前に出ようとしてスリップしたところをハバがラッシュを仕掛けるが、渡辺が組み付いてクリンチからテイクダウンを奪う。亀になるハバに渡辺は胴締めから腕をとろうとするが、ハバはなんとか抜けてスタンドへ。

 ハバが右ストレートで牽制していき、渡辺は前蹴りで牽制しながら組んでいこうとするがハバは下がる。ハバの右フックが顔面を捉えて前に出るが、渡辺はすかさず組み付いてコーナーに押し込むと腰投げを狙うがロープが引っかかり投げきれずコーナーに押し込むが、レフェリーが渡辺の鼻から出血があるとのことでドクターチェックへ。
 
 再開し、ハバの右フックが当たりラッシュも渡辺は腕を掴んで動きを止めて距離を取る。ここで2R終了。

 3R、ハバがリングを回りながらストレートを打ち込んでいき、渡辺はスウェーで避けていくがなかなか飛び込めない。
 渡辺がワンツーから組み付いていくがハバは膝蹴りからなかなかテイクダウンをとらせない。渡辺は足をかけて膝をつかせるとコツコツ顔面を殴っていき、亀になったハバにダメージを与えていく。側頭部に肘を連打し、ハバは腕を掴んでいくがそのまま3R終了。

判定3-0で渡辺が勝利した。

<試合後コメント>
▼渡辺華奈
――振り返って
「素直に嬉しいです。相手はタフで体が強くて強かったです。自分の中でもまた課題が多く出たので、また1つ1つ改善して行きたいです」

――相手の印象は
「組むのをすごく嫌がっていて、自分とやる選手は組まない人が多くなっていくと思いますけど、徹底していかれました。寝技でくると思っていましたが、打撃ばかりでビックリしました」

――今後の展望は
「前から言っていることなんですけど、フライ級を引っ張る存在になりたいので、ベルトを作っていただきたいです」

――ギリギリのところで体が動いた?
「組み合ってからは、本能というか体が勝手に動きました。しっかり組めれば絶対に自分の方が上だと思っていました」

――相手の打撃の圧力は?
「前半はしっかり打撃を見て組み立てて行く作戦でした。自分から組みに行ったりするのではなく、しっかり相手の動きを見るのが作戦でした、でも、もらってしまったので首に行きました」

――3Rは
「組みに行った際、ディフェンスされてもらったりしてしまったので」

――チェックしたのは鼻血?
「はい、出やすいんです(笑)。毎回出てしまって(笑)」

――先ほど本能で動いたとおっしゃいましたが
「はい、松本さんに内股はすごく強いと言っていただいたので、自分から技をかけに行けました」

――判定の時に微妙な表情をしていたが
「勝ったことはすごく嬉しいんですけど、フィニッシュを狙っていたので。相手が強くてフィニッシュできなかったのが出てしまっていました」

――欧米の選手はどうですか
「柔道は道着を掴んで組んだり、ルールが限定されているのでアラが出ますが、全然違いました。体が強かったですし、柔道とは全然違います」

――今後は
「RIZINで強い選手と闘ってどんどん成長して、フライ級を引っ張る選手になりたいです。王者になりたいという気持ちもあります。それには、勝って1つ1つやるしかありません」

――榊原さんにアピールできたと思いますか?
「できたとは思いますが、もっともっとしないと、と思います」

ヤスティナ・ハバ
――感想は
「まだ映像を見ていないので、どこが悪かったか具体的にはわかりません。ただ、立ち技で自分を出せたという思いはあります」

――相手は
「非常に強い選手です。もともと寝技が強いことは覚悟して、寝技にいかない、寝技を防ぐ練習をしましたが、寝技になった時は自分が負けている感じがしました」

――相手のパワーは?
「パワーがありました。特に寝技になると、その力を感じました。ヒジを当てられましたが、ヒジが強かったです。立ち技の方ではあまりパワーは感じませんでした」

――今後は
「もっともっと練習したいです。負けた試合ほど糧になります。もっと練習して帰ってきたいです」

――RIZINの印象は
「もちろん、時間だけ与えてもらえれば、準備してまた出場指定です。

――仕事もありますが、頻繁に来日できる?
「休みを取ることは問題ありません」

――自分と渡辺選手、どのくらい差があると思いますか
「映像をまだ見ていないので、具体的にどこと言えません。答えづらいです」

――判定には納得していますか
「確かに、1ラウンド、3ラウンドは寝技になりましたが、寝技で自分の強さは見せられませんでした、でも、2ラウンドは私の方が勝っていると思いました。負けることは悔しいです。できるだけ負けたくありません。練習のメニューも前回と変わり、勉強になりました。この試合をゆっくり振り返って、次の練習メニューを組みたいと思います。もちろん、またRIZINでチャンスをいただければ試合をしたいです。相手は特にこの人、というのはありません」

第6試合

 グスタボのハイキックが顔面を捉え、飛び膝もなんとか未来は避けてパンチを振り回す。グスタボが前に出ようとしたところを未来がクリンチしそのまま押し倒すと、グスタボは足を絡めて胴締めから両腕を抱えて動きを止める。これはブレイク。

 未来のワンツーにグスタボがフックもこれがサミングとなりタイムストップ。
 再開し、グスタボがハイからワンツー。さらに飛び膝も未来が前に出て押し倒すもグスタボはフロントチョーク。そのまま上半身がロープから出たためブレイク。

 お互いストレートが交差し、グスタボがミドルからワンツーも未来は避けて下がるとお互いアッパーが交差しハイキックの撃ち合い。グスタボがタックルも未来はキャッチし振り回すとバックを取っていく。ここで1R終了。

 2R、未来がローで牽制。さらにミドルを打ち込みグスタボの動きをとめるが、グスタボは踏み込んで飛び膝蹴り。未来は軸をずらして受け止めると押し倒し、コーナーに押し込む。
 スタンドに戻ると近距離でパンチの打ち合い。未来は大ぶりの打ち上げ式ストレートもこれは当たらず。

 お互い殴り合いになり、未来がストレートでグスタボが後ろに倒れると、そのままズリズリと下がっていくが未来はパンチを打ち下ろす。避けたグスタボが立ち上がるが未来は膝蹴りを打ち込み、グスタボはパンチを振り回すが立ち上がると未来がタックルで倒し顔面にパンチを打ち下ろす。グスタボは場外に逃れようとしたのでイエローカード。

 未来がアッパーから左右のストレート。グスタボのパンチや膝蹴りに構わず未来は手を出すのを止めず、グスタボがワンツーも打ち終わりに未来がハイキック。未来が右ストレートもグスタボはガード。グスタボは左右のストレートも未来は下がって避けていき2R終了。

 3R、未来のボディブローにグスタボがハイキックで牽制。グスタボが左フックから前蹴りも、未来は下がって右ストレートのヒット・アンド・アウェイ。お互いハイキックの打ち合いになるとグスタボがスリップ。
 グスタボがストレートも未来がボディへカウンターを打ち込み、リングを回るグスタボが前に出ようとするが左ストレートが顔面を捉える。
 動じず前に出ようとしたグスタボに左ミドルを打ち込むが、グスタボはリングを回って自分の距離に戻るとワンツー。グスタボがボディに膝を打ち込んで前に出るが未来はワンツーを交わして回し蹴りも交わすとハイキック。未来のワンツーにグスタボがボディブロー。さらにワンツーが顔面を捉えるとラッシュを仕掛け、未来が頭を振って避けていくとアッパーも避けてタックルでテイクダウンを奪うと、コーナー際でグスタボが背中を見せて場外に逃れようとしたためレフェリーが口頭注意。

 ラスト10秒お互いパンチを出すが決めきれずに3R終了。

 判定3-0で未来の勝利となった。 

未来「前歯折っちゃったよ。今日の試合、この結果に、言葉はいらないでしょう。みんな応援ありがとう!」

<試合後コメント>
朝倉未来
「歯が折れちゃったのでマウスピースをしています」

――試合を振り返って
「1Rはどっちがとったかな、2、3は俺が取った、完勝だったと思います」

――勝利のポイントは
「俺はテイクダウンを許さなかったし、テイクダウンした。そこで体力の差が生まれたと思います」

――相手の印象は
「拳がめっちゃ硬かったです。試合当日、体重差は8kgくらいあると言われていましたけど、それよりパンチが痛かったです。でも、倒したかった。反省して、何が悪かったのか考えたいです」

――GPは
「わかりません。ベラトールのトーナメントもあるみたいですし、海外でもやってみたいので。でも、今、ぶっちゃけスター選手がいないので、俺中心に68kgでトーナメントを組んでもらいたいです」

――練習の手応えは?
「基本的に、他の人より分析する方なんですよ。それで、自分の思った通りになる。今回は思っていたより楽でした」

――応援団がかなり来ていました
「横浜アリーナ、最高でした。気持ちよかったです」

――今日はベストパフォーマンスでしたか?
「相手が一番強かったので、やっと実力を出せたという感じです」

――相手の攻め方は想定していましたか?
「ほとんど全部、作戦通りにできました。跳びヒザにフックを合わせたり、左ストレートだったり、全部思い通りに行ったと思います」

――朝倉選手は兄弟で注目されています。
「僕はあまり有名になりたいとは思ってないんです。ただお金が稼ぎたいだけ。プライベートは変装して声をかけられないようにしているので、反響はわからないです。でも、兄弟で一緒にやっていけば大きなお金が稼げると思ってやっています」

ルイス・グスタボ
――感想は
「負けてしまったので、言葉が出ません。何も言うことはありません。帰国してまた練習するだけです」

――相手の印象は
「正直なところ、彼はそんなにすごくありません。今日は自分がツイていなかった、ただただそれだけ」

――明暗を分けたのは?
「勝てなかったので、ただ悪い1日に過ぎません。また頑張るしかないです」

――右手の包帯は?(拳を覆っている)
「右手の2箇所を骨折してしまいました。1Rの終わりごろに右手に違和感を感じました」

――怪我の影響は?
「怪我をしてしまいましたが、結果については全く関係ないと思います。今日は自分がツイていませんでした。またミスを修正してやり直します」

――今後ともご指導、ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。「とりあえず帰国して、次の試合に向けて一所懸命練習するだけです」

――前回も右手を骨折していたが、復帰までに時間がかかりそうですか
「治療に専念しますし、リカバリーにも専念して。できるだけ早く復活するよう努力します」

――シウバさんから言葉は?
「短い会話でしたが、『負けてしまったが、今日はもう過去です。より強くなって再びこのリングに上がりましょう』と言われました」

――リベンジしたいですか?
「そうですね。私は相手を選ばないので、機会があれば」

第7試合

 サマンサがジャブとローで牽制。前蹴りをRENAがキャッチするがサマンサはそのまま引き込んで投げようとする。
 これを離すとジャブで距離を取り、ワンツーから前に出てクリンチするがRENAは回転しながら逃れようとするがサマンサはコーナーに押し込む。
 サマンサは肘やボディへの膝を打ち込んでいき、RENAは足を刈って投げるがサマンサは構わず腕をとってバックをとる。RENAは振り回していくがサマンサは腕をとったままボディへパンチ。RENAが逆に腕を絡めていきアームロックの体勢も、サマンサは立ち上がりコーナーを背にして耐える。RENAは肘打ちからストレート。そのまま背負い投げを狙うがサマンサが胴締めスリーパーの体勢に。そのまま極めきれずに1R終了。

 2R、ローの打ち合いから大ぶりフックの打ち合い。サマンサが足を刈って倒しガードポジションも、RENAが腕を掴んで動きを止める。サマンサはバスターもRENAは足関節をとろうとするが、回転してRENAが立ち上がり猪木アリ状態でローを打ち続ける。RENAは勢いをつけて鉄槌も、避けたサマンサにRENAはガードポジションのまま鉄槌。サマンサは腕をとって三角絞めを狙うが、RENAは一度立ち上がり距離を取る。

 RENAはラッシュを仕掛けようとするがサマンサはタックルも、RENAが回転してマウントを取る。そのままパウンドと肘を落としていき、亀になったサマンサに腕ひしぎ。サマンサは回転して逃れるとガードポジションからパウンドも、RENAは腕ひしぎを狙うが2R終了。

 3R、前蹴りの打ち合いから首相撲からRENAがワンツーラッシュを仕掛ける。サマンサはクリンチからロープに押し込み、投げようとするがRENAが潰してマウントに。パウンドもサマンサはボディシザースで倒しアンクルホールド。RENAはコツコツ殴り抜けていくが、一度距離を取りスタンドへ。

 サマンサがワンツーで突っ込むがRENAがさばき、グラウンドになるとRENAが顔面に膝を落としていく。サマンサが立ち上がりパンチの打ち合いになるがここで試合終了。

RENA「すいませんまず一言皆様に年末大変ご迷惑、そしてがっかりさせてしまったことを心からお詫びします。すいませんでした。このリングに戻ってこれてほんとすごく嬉しいです。でも、総合格闘技難しいこと実感しました。でもMMAファイター、シュートボクサーながらMMAファイターに近づけていますでしょうか?これからもっと寝技もしっかり頑張って一本取れるようにトータルファイター目指して一生懸命頑張りたいと思います。そして来週後楽園ホールでSHOOT BOXINGの大会があります。ABEMATVで実況させていただきますので皆さん見に来てくれたら嬉しいです。ありがとうございました!(入場曲が鳴る)すいません、忘れてました、恒例の、久々の、1、2、3、シュートやらせてください。ではいきます!1,2,3、シュート!」

<試合後コメント>
RENA
――終わってみて
「出し切れたと思います。ダメなところも、いいところも出ました。51kgにまだ体がアジャストしていなくて、体のキレなど物足りなかったですが、できるだけのことはしました」

――ホッとしていますか?
「はい、ホッとはしました」

――相手の印象
「すごく強くて、気持ちがすごく強い選手でした。お腹も効いたのがわかっていましたけど、寝技も、パウンドを打っても目が死んでいなくて、やっていて楽しかったです。でも、まだまだ極めきるまでないけなかったですけど、返し返され、いろんな展開を見せられたと思います」

――今後は
「決まってないですけど、あまり間隔を空けずに試合をしたいです。SBに年1回出ているんですけど、何かできることはないかシーザー会長と話しているところです。何かできたら嬉しいです」

――平成は終われましたか?
「入場の時、ブーイングが凄かったらどうしようと思っていました。でも、歓声しか聞こえなくて泣きそうになりました。令和に向けて、平成は終われたと思います。Rの時代なので、まだまだ私の時代を突っ走って行かなきゃいけないので、それをできたらと思います」

――アームロックは勝機だったのでは?
「ちょっと、もう少し手が下だったら力を使わずに極められたんですけど、足もハーフガードだったので、あれがクロスガードだったらと。もう少しでしたけど、少しのミスで極められませんでした。でも、それも楽しかったです。やっと練習していることが出せたなと。この3〜4年で頑張ってきたことが、やっと試合に出たなと満足しています」

――歓声が大きかったです
「アジャストするのは大変ですけど、SBで培ってこた打撃を活かしつつ、今やっているAACCでやっている寝技も合わせて、まだですけど完成形は見えています」

――ベルトは
「階級を上げると思いますし、今はベルトというより強くなりたいです。その先にベルトがあったら獲りに行きたいです」

――海外への興味は?
「(堀口選手)NYですもんね、すごいなあと思います。私もアメリカで試合をしてみたいですけど、いつになるか分からないので、自分のレベルをもっと上げて行きたいです」

――くるりんぱは?
「体が勝手に動いてる感じですね。体重移動とか、練習の中でもよくある動きなので」

――2Rの十字では、パウンドも打てたのでは?
「十字が取れそうになって、伸びたところもありました。パウンドも打てたんですけど、そこまで気が回りませんでした。今後は余裕を持って、パウンドを打ちながら極めるとかやりたいです」

サマンサ・ジャン=フランソワ
――感想は
「この大会に参加できて嬉しく、楽しく試合をしました。RENA選手と楽しく試合をしたいと思っていて、結果は負けてしまいましたが、KOを取られたわけではないし、15分持ちこたえられたのでよかったです」

――相手の印象は
「もっと体格的に違いが出るかと思っていました。49kgでも51kgでもあまり変わらなかったです。上から乗りかかってくるのが優れていました。それが彼女の勝利に繋がったのでしょう」

――今後について
「できるだけ早く次の試合をすることです。ミスを直し、先に進みたいと思っています」

――RENAに対する感情は
「もちろん、一生怒りを保ち続けるつもりはないですし、怒っていません。今は対戦できて嬉しく思っています。ただ、51kgになって準備は1ヶ月でした。もう少し時間があればと思います。でも、自分は十分頑張ってきました。このような試合があれば、もっとちゃんとした条件できちんと準備して臨みたいです」

――RENAの技は
「RENA選手の寝技は優れていて、小さなものを含め、良いチャンスを与えたのでしょう。打撃は特に私から申し上げることはありません。でも、グチャグチャになった顔で息子に会うようなことがなく済んでよかったです」

――RENAと決着をつけたいですか
「もちろん次の機会を持てたら嬉しいですね。おそらく49kgではやっていただけないと思うので、準備期間をしっかり取って欲しいです。RENA選手のメンタル面については、コーナーのことを考えると、そんなに完璧なものではないように思います。次は十分チャンスがあると思います。まだ引退とか早いです。私のためにも続けて欲しいです」

――RENAの打撃は怖くなかったですか?
「私たちはリングに立っている準備を十分していたので、怖くはないです。KOされるような怖さも全然ありませんでした。RENA選手が打撃で攻めてきているのがわかっていましたが、自分がそれで倒れるなど想像だにしていませんでした」

第8試合

 距離を見合い、カールの左ストレートが顔面を捉えるとワンツー。フロリッチも攻めようとするが、カールのミドルでフロリッチが吹っ飛び倒れると、カールが飛び込みガードポジションからハーフガードへ。ボディを殴りながらポジションを変えようとするが、耐えるフロリッチに肘。カールは一度立ち上がり攻めようとするが、フロリッチは下から蹴り続け耐える。カールは改めてガードポジションから肘を打ち込んでいくが、フロリッチが蹴り抜いてカールはたたらを踏んで後ろに吹っ飛ぶ。フロリッチが立ち上がり突っ込んでいくが、カールはクリンチしてコーナーに押し込む。カールは膝を入れていくがこれがローブローとなりタイムストップ。同時にカールの鼻から出血があるためドクターチェックへ。

 再開し、カールのミドルとフロリッチの左フックが交差。フロリッチのワンツーフックでカールが倒れラッシュを仕掛けるが仕留めきれずに1R終了。

 2R、カールがワンツーもフロリッチは下がる。カールのミドルをガードしたフロリッチがワンツー。カールがスイッチしながらローからフックも、フロリッチが左ミドルもスリップ。すかさずカールが飛び込むがフロリッチはクリンチし立ち上がり距離を取る。

 ローの打ち合いはカールが打ち勝ち走り込むも、フロリッチはすぐに立ち上がる。
 カールの右ストレートが浅く入り、フロリッチはワンツー膝もカスる。アッパーを避けたカールがボディを打ち込んでいくが、お互い距離を見合い決め手なく2R終了。

 3R、カールがタックルもそのままフロリッチの身体がロープから出てしまいブレイク。

 カールのワンツーが浅く捕らえ、ボディブローからタックルもフロリッチはこれを切る。だがカールはそのままコーナーに押し込み、バックから殴っていくがフロリッチは回転し逃れようとする。そこをカールがサイドポジションからコツコツ殴っていき、ボディに膝から嫌がるフロリッチの顔面に肘。そのまま殴り続け、試合終了直前に顔面に膝を打ち込み3R終了。

判定3-0でカールが勝利した。

<試合後コメント>
カール・アルブレックソン
――試合を振り返って
「非常にタフな試合でした。落ち着いて振り返る必要がありますが、勝てたことは嬉しいです」

――相手について
「思ったより強かったです。そういう意味では、もっと準備するべきでした」

――勝因は
「思ったより強かったですが、アグレッシブに前へ前へ攻め続けたこと「どこ す」

――今後の目標は
「次の試合です。いつになるかわかりませんが、それに向けて頑張りたいと思います」

――RIZINへ要望はありますか?
「ベルトが獲りたいです」

クリスティアーノ・フロリッチ
――感想は
「今夜のような展開を期待してました。相手がレスリングから寝技に持っていくのを予想していました。それを阻止する方法を練習していましたが、出せずに悔しいです。自分にもいい点があったと思いますが、ベストを見せられず残念です」

――相手について
「あまり言うことはありませんが、手強いことは手強いですが、技のバリエーションやテクニックはそんなにないと思います。マットでの勝負に持っていく一辺倒だと思いました。

――勝利へのポイントは?
「何と言っても3Rだと思います。1Rが終わったとき、かなり手応えを感じていて、2Rが終わった時は行けると思いました。3Rに寝技に持って行かれると予想していたのに防げませんでした。また、ラウンド毎の評価ではなく、全体的、特に3Rが評価されますよね。そこが勝敗を分けたと思います。今回、確かに負けましたが、それ以上に日本に来られて嬉しい気持ちの方が強いです。12歳からマーシャルアーツを始めて、地球の裏側からこうして過酷な環境で育った自分がきている。それが何よりの感動でした」

――勝利まであと少しだったと思いますが、何が足りなかったのでしょう?
「1Rのタイム。さあそこで自分が技を仕掛けて、あと数秒で極め切れませんでした。2Rは、自分のミスは技を仕掛けるタイミングを見極められなかったことだと思います」

――シウバからは何か話がありましたか
「よくやったとねぎらってくれました。『王の位置は決して平坦ではない。1回や2回負けてもめげるな』と。シウバの刺客としてきたので、それにふさわしいKOで勝ちたかったです。彼に謝りました。でも、シウバは『これを糧にして、こういった敗戦から何を得るのかよく考えて、次に繋げて欲しい』と言われました。でも、全力でいけたことは良かったと褒められました」

第9試合

 北岡の大ぶりフックをソウザが下がって避ける。北岡はワンツーフックで前に出ていくと、ハイキックを避けてクリンチ。ボディに膝もソウザが足をとって引き込もうとするが、北岡はフロントチョークで捕らえ膝を顔面に打ち込んでいく。ソウザは自ら後ろに倒れこれを抜けるとコーナーに押し込むが、ソウザの額から出血がありドクターチェックへ。

 再開し、ソウザが飛び込んでジャンピングミドルも、気にせず北岡が前に出るがソウザはミドルをキャッチした北岡を引き込んでグラウンドを狙うが北岡は付き合わない。

 北岡はタックルからテイクダウンを奪うがソウザはフロントチョーク。北岡は抜けてスタンドに戻る。

 北岡はワンツーで前に出ていくがソウザは下がって自分の距離へ。北岡はミドルからバックブローもソウザは避けてハイキック。北岡はこれをガードして前蹴りもさばくとワンツーで前に前に出ていくが、ソウザはすべてさばいて距離をとる。
 ソウザはジャンピングニーも北岡は距離をとったところで1R終了。

 2R、ソウザが前蹴りから左ジャブも、北岡は受けきって左右のフック連打で前に出ていき、ソウザが付き合おうとジャブを打ったところで北岡はタックルからテイクダウンを奪う。
 サイドポジションから攻めようとするが、北岡の目元から出血が見られドクターチェックへ。

 再開し、ソウザがハイキックも北岡は避けて片足タックルでテイクダウン。暴れるソウザに北岡がアンクルホールドも、抜いたソウザが胴締めスリーパー。回転した北岡に三角絞めから腕ひしぎも、北岡が潰していく。これはブレイク。

 北岡のおおぶり右フックにソウザがパンチのラッシュで付き合うと、北岡が後ろに吹っ飛びここでレフェリーが試合をとめた。

<試合後コメント>
北岡悟
――終わってみて
「相手の左を被弾しすぎました。もっとちゃんとディフェンスしなきゃいけなかったんですけど、もらってもいけるだろうなと思ってしまいました。負けるときは安易な方にいくものです。仕上がりが良くて自信になっていましたけど。不正解と受け止めています。諦めちゃいけないと思うので、いや、諦められないと思うので、またやります」

――相手について
「寝技は強いですけど、これはMMAだからとは思っていました。見ての通りというか、生き物としても僕より上だと思いました。叩いて磨いて挑んだつもりでしたが、及びませんでした」

――ソウザは最初、北岡選手が出てきたことに驚いていました。
「作戦というか、それが俺の勝つ方法だと思っていましたし、ボクシングでもキックでも、いわゆる打撃格闘技じゃなくて、「僕の打撃術」みたいな作ってきたもので、このルールで勝つというところでやっています。誤解を恐れずに言うと、練習という表現を使っていましたけど、練習を甘くみていました。誤解されてもいいです、負けたんですから。叩かれてもいいです」

――テイクダウンした後のドクターチェックでスタンドからになったが
「そういうルールなんでしょう」

――重要な場面だったと思いますが。
「でも、そういうルールですから。基本的には殴って攻めるつもりでした、ボディストレートは好きですけど、当たらないのはわかっていました。でも、遠い間合いから攻めるとテイクダウンになってしまうんです。三角やギロチンがもっと待っているかと思っていましたけど。結果論ですけど」

ホベルト・サトシ・ソウザ
――感想は
「最初、びっくりしました。傷も首絞めもレベルが高いと思いました。それだけ最初はちょっとビックリしたけど、少しずつ良くなって、私のゲームプランでできたので良かったです」

――相手の印象
「本当に強い人だと思いました。グラウンドもよく知っているので、極めるのも難しいです。体は小さいけれど巧いから、首、腕、三角、どれも逃げられてしまいます。みんな知りませんが、私のプランは打撃を使うことでした。最初から打撃で闘おうと思っていました。もちろんチャンスがあれば極めますが、多分(北岡選手を)極めることはできない。だから、打撃の方がいいと思いました」

――RIZINに出てみて
「すごく大きくて良かったです。いつもは絶対に勝つと言われますけど、今日はそのプレッシャーがないので良かったです」

――今後は
「ちょっと休みたいです。本当に疲れました。たくさん食べたいです。そして、また強い選手と闘いたいです。私は柔術だけではありません。強い選手と闘って、私の力を見せたいというのはありますが、ベルトまではまだ考えていません」

――日本とブラジルの関わりについて
「どこに行っても簡単ではありません。どこでも難しいです。自分を心の底から信じて、できると信じて頑張るからできるんです。それを生徒たちに見せたいです」

――右足を冷やしているが
「3回目くらいにハイキックが入ったのですが、相手のヒジに当たりました。でも、明日には良くなります。それより目(左目)の方が、傷が入ったので1週間くらいかかると思います」

第10試合

 堀口が突っ込んできたベンに組み付き投げようとするが、ベンがこれを抜けて背中に飛びつき胴締めスリーパーを狙う。堀口が耐えるとベンは着地し向かい合い、飛び込もうとした堀口をミドルで迎撃。
 堀口の右フックをダッキングして組み付いたベンをロープに押し込んだ堀口が、離れ際にフックもベンは前に前に出てハイキック。堀口は常に動き続けヒットアンドアウェイ。だがベンもカウンターをあわせようとするが、堀口は飛び退いて逃れていくとバックを取る。
 これを離すとワンツーも、ベンは下がって避けていく、お互いパンチが交差すると堀口の左ストレートが顔面をとらえ、そのまま的確にワンツーを打ち込んでいくとベンが倒れる。堀口がそのままラッシュを仕掛け、ベンはコーナーで顔面をガードしていくが、その場で崩れ落ちレフェリーが試合を止めた。

堀口「全部打撃で行こうと思ってて、全部プランどおりです(応援は力になった?)皆さんの応援がやっぱりこの拳に乗るんで、もっと応援してくださいお願いします!(2019年はどんな試合を?)格闘技なんでしっかりKO一本、やっぱり面白い試合を見せるんで、是非会場に来てください。会場に来れない方はフジテレビとかギャオとかスカパーで見てください。是非会場に来てください。やっぱり生の音は違うんで是非会場に来てください!」
榊原代表「おめでとうございます。今日この試合を多分堀口選手が勝つか負けるかハラハラして見てたもう一人がアメリカの向こうにいます。その男が6月の14日、マディソン・スクエア・ガーデンで、ダリオン・コールドウェルと、ベラトールのベルトを掛けて、恭司、やりますか?」
堀口「絶対やりますよね!?」
榊原代表「じゃあ6月14日、ファンの皆さん、生は違うんです。ライブで見なきゃいけないんです、ニューヨークにいきましょう。ベラトールのアウェイのケージで一人で戦わせるわけにいかないです。みんなで6月14日、堀口恭司がコールドウェルとベラトールのベルトを掛けて戦うことをここに宣言します。ありがとうございました」

<試合後コメント>
堀口恭司
――感想
「自分の距離を作らせないようにしてきたので、やりにくい相手だなと思いました」

――相手の印象
「あの短い時間だとよくわかりませんが、対策は練ってきたんだなと。あの距離を潰すところですね。自分は回りながらジャブを出したり、カウンターを狙うことで対応しました。

――勝因は?
「冷静に相手を見られたことだと思います」

――ベラトール参戦について
「しっかりと向こうのベルトも獲ってきたいと思います」

――自信は?
「あります!」

――MSGのイメージは?
「行ったこともないですし、どこでやろうと自分の中では関係ないです。しっかり倒すことだけです」

――久しぶりにアメリカでの試合です
「それは嬉しいですね。多分、世界中の人が見てくれると思います」

ベン・ウィン
――振り返って
「残念な気持ちです。最初からプレッシャーをかけていったが、ジャブを許してしまい、タイミングがつかめませんでした。相手はタイミングが良かったです。それも勝負の一部です。ただ、ファンが喜んでくれたなら良かったです」

――相手の印象
「非常に良い選手です。実力もわかっていますし、彼のベストを引き出しましたが、私は自分のベストを出せませんでした。次の機会を待ちたいと思います」

――相手はどこが強い?
「打撃に尽きます。特に速さ。目に見えません。どこから飛んでくるか分からないパンチで、その中で自分を見失って行きました」

――グラウンドに行くというプランはなかった?
「レスリングというのもオプションとして持っていますが、彼を捕まえる機会がつかめず、出すことができませんでした」

――RIZINの印象は
「非常に楽しめました。勝利というよりは良いパフォーマンスを見せることが私の役割だったと思います。エンターテインメント性のある試合をするというところでは、一定の仕事ができたと思います。家に帰って試合を分析し、強化すべきところを抽出します」

――プレッシャーをかけ続けた理由は?
「プランでした。堀口選手はある程度距離を手折った打撃に持ち込むのが得意だったので、チームでプランを立てました。戦略としては良かったと思いますが、前後左右のスムーズな動きで自分が対応するべきでした」

マニー・パッキャオ挨拶

パッキャオ「皆さんこんばんは。このようにRIZINのリングに来場できてとても嬉しい。榊原代表、フィリピンの若い選手に機会を与えてくれてありがとう。これから皆さんにご覧いただく私の同胞、フィリピンのフリッツ・ビアグタン、そして那須川天心の二人の戦いは間違いなく素晴らしい対戦になる。この試合を一緒に見れることをとても嬉しく思う。ありがとう」

第11試合

 フリッツがローで牽制していくが、天心は左ストレートで距離を測る。天心はローから右ジャブ連打で動きを止め左ハイ。フリッツが左ハイから前に出るが、天心は右ミドルから右ジャブもフリッツが前蹴り。天心が右フックもフリッツが避けて勢い回って回転。フリッツがそこにパンチを合わせようとするが天心が距離を取る。

 お互いパンチが交差し、ミドルも相打ちになるとフリッツのストレートと天心のボディが交差。天心が飛び膝蹴りを打ち込むとフリッツが膝を付く。だが天心もフリッツの腕がローブローに入ったようで一度タイムストップ。

 再開し、フリッツのハイキックをスウェーでかわすが、フリッツがワンツーからコーナーに押し込むがブレイク。お互いフックで牽制し、天心が前蹴りを打ち込んだところで1R終了。

 2R、天心のジャブにフリッツは左ハイ。お互い近距離でパンチの打ち合いからクリンチしてお互い膝。天心は左ミドルをキャッチしたパンチも、足をとめてのパンチの打ち合いでフリッツのパンチが顔面に入る。天心は浴びせ蹴りもフリッツは避けてスタンドで再開。

 天心がローで動きをとめ左ストレート。フリッツはヘッドスリップで抜けてワンツーも天心は膝からクリンチ。
 ブレイクし、お互いパンチの打ち合いから天心が左ストレートを顔面に打ち込み続けるがフリッツは動じずに前に出て左ミドル。天心はガードを上げて左ミドルから、飛び込んで来たフリッツをかわしてコーナーに押し込むと左右のストレートをラッシュするが、フリッツはリングを周りこれを抜けると、天心のハイキックを避けて拍手し挑発。ここで2R終了。

 3R、天心がミドルからローを受けきりワンツー。ミドルはフリッツがキャッチし右ストレートも天心はガードしハイキックも打ち合いへ。
 天心が左ハイからストレートを打ち抜きワンツーからクリンチして膝。ブレイクするが、フリッツの動きが止まり、天心がラッシュを仕掛けるとフリッツがダウン。

 再開し、ローを受けながらも天心がワンツーラッシュ。フリッツが手を出すが、かまわず天心が打ち抜きフリッツは崩れ落ちる。そのフリッツを見て天心はかめはめ波を発射し勝利した。

天心「RIZINに帰ってきました!フィリピンの選手初めて戦ったんですけどものすごいタフで勇敢で前に前に出てきて自分も見習うことあるなと思いました。本当にビアグタン選手ありがとうございました。(パッキャオの前での試合でした)そうですね、少し硬くなって緊張したんですけどパッキャオ選手の前でKO見せることできて本当に嬉しいなと思います(世界へ)ちょっと今日力みすぎちゃってあんまりパフォーマンス出せなかったんですけど一生懸命やったんでしっかりこういう形になって良かったと思います(2019年どのような一年に)すごい格闘技盛り上がってるんですけど、RIZINて素晴らしい舞台だと思うんですけどどうですか皆さん?RIZINは基本はMMAの団体だと思うんですが自分にMMAやボクシングみたいなこともチャレンジさせてもらってこういう舞台なかなかないと思います。自分はキックボクサーですけど格闘技、RIZINを盛り上げて強い選手と戦っていきたいと思います。2019年は自分のRIZEの試合もあるんですけど世界最強トーナメント大阪エディオンアリーナで強い相手、二回戦戦うんで是非応援来てください。最後メインすごい迫力ある試合やると思うんですけど自分も負けない試合できたと思います。今日はありがとうございました!」

<試合後コメント>
那須川天心
――振り返ってみて
「試合が急に決まって、いろんなことを試そうと思っていました」

――相手の印象は
「すごいタフで、蹴りがけっこう重かったです。すごく覚悟が決まっている人。距離は、自分とあまり合わなかったです。3Rは修正できましたけど、それでは遅いですね。ゲームでいうとコマンドが頭の中に5個くらい出て来ちゃって、それを試そうと思ってしまいました」

――次は?
「RISE? でも、急に試合が決まるかもしれないですし、わかりません」

――パッキャオとは話した?
「すごい君良かったね、強いね、みたいなことを言われましたが。本当に強い人は多くを語らないなと思いました。パッキャオは圧がありました。試合が終わったばかりで良く分からなかったです」

――急遽決まった試合だが、対策は
「全くしていないです。データもないですし、いつもあまり対策はしないです。最近は、少しはしていますけど。あの技を出そうか、出すためにはどうしようか、と。今回は自分を高めていくことだけですね。1Rで倒すチャンスがありましたけど、攻めあぐねてしまいました。でも、KOに終わって、実践に優る演習はないと思いました」

――RIZINの舞台
「世界中から注目されているので、知ってもらえて嬉しいです。根本的にはMMAの団体だと思いますが、お客さんも温かいし、盛り上げて行きたいですね。考えたら、メイウェザーもパッキャオもマクレガーも自分のことを知っている。まだ20歳ですけど、ずいぶん展開の早いマンガだなあという感じです」

――肉体改造の成果は?
「いい部分も悪い部分もありますね。反省していろいろ(な部分が)でてきました。格闘家としてどう生きたいか考えながらやるのは楽しいです。すごく成長していると実感しています。俺を倒すなら今のうちだぞと。今も倒れないですけど」

――相手とは話した?
「さっきも来て『そのTシャツくれよ』とか。あげましたけど。明るすぎだろと(笑)。でも、良い人でした。こういうことがあるから、格闘技っていいなと思います」

――試したいこととは?
「左で倒すことが多いので、右を使って倒したいと思いました。でも、力んでしまいました。次はできるかも。でも、まだまだ練習不足という感じですね」

――パッキャオとは?
「ノーコメントで」

フリッツ・ビアグタン
――感想
「試合直後、フラフラしていてあまり覚えていません。オファーは2週間前で、私にとっては直前でした。天心は速すぎます。彼は私のアイドルです」

――相手の印象は
「まだ私にとってアイドルです。インスピレーションを与えてくれた存在ですね。しっかり準備して、また闘ったときに、夢がかなったと言いたいです」

――天心のどこにビックリした?
「直感力というか、反射神経。私が100%の速さで打ちに行っても、天心にはスローモーションで見えていそうです」

――良かったところは?
「闘ったこと自体がハッピー。また、無事で健康体で帰れたこと。RIZINという素晴らしいイベントに呼んでいただいたこと」

――パッキャオからのアドバイスは?
「『とにかくベストを尽くさなければいけない、勝ち負けは関係ない、ベストを尽くせ、そして試合を楽しめ』と言われました」

第12試合

 モーがジャブで牽制しローを打ち込んでいくと、イリーは前に出てフックもモーは下がり距離を取る。モーが右ストレートで狙っていくが、お互い距離を見合い前に出ることができない。イリーがダッキングしながらのワンツーもモーが下がり、イリーが飛び膝もモーが前に出ずにこれはすかされる。
 モーがローで倒すと、ラッシュを仕掛けようとするがイリーはすぐに立ち上がり距離をとるが、一転してワンツーから右フック。前に出てラッシュを仕掛けるが、モーは下がっていくがだんだんとイリーのパンチが捕らえ始める。ここで1R終了。 

 2R、モーがワンツーから前に出ていくが、イリーは下がってくがモーがタックル。だがイリーが切って向き合うと、お互い距離を取り攻めあぐねる展開へ。イリーがワンツーからモーにコーナーを背負わせようとするがモーはリングを周り、イリーの右フックが当たるが浅い。パンチが交差すると、イリーの目元から出血が見られるとのことでドクターチェックへ。

 再開し、イリーが前に出ていきボディからバックブローもモーは距離を取り近づかせない。イリーは前蹴りからワンツーを出していくも、モーは防御に徹し2R終了。

 3R、イリーがバックブリーからクリンチし膝。モーが下がっていくがイリーがパンチから距離を詰めようとする展開が続く。
 イリーが飛び膝もモーはガードし、バックブローからラッシュを仕掛けると少しづつ顔面に当たリ始める。モーがタックルを狙うが走りこむことができず、イリーがボディからパンチをラッシュし、これでモーが倒れてレフェリーが試合を止めた。

イリー「私の先生であるキング・モーと戦うことができ光栄だった。この3年間の間、以前キング・モーに敗れてからどうやったら彼を倒すことができるのか、これを目的にトレーニングしてきた。そして私は日本で何回か試合をしている間にだんだんとパフォーマンスを高くよりベターにするために今日に至った。私のこれからの目的はこのチャンピオンベルトに恥じないように技術を磨き、チャンピオンという役割を維持していくことです。そして日本の各地を旅行して、日本をより深く知りたいと思います。ニホンダイスキ、RIZINダイスキ、サンキュー!」
モー「RIZINの皆さん関係者の皆さん今日はありがとうございました。チームにも感謝。今日は破れたが皆さんと時間を共有できてよかったです」

<試合後コメント>
イリー・プロハースカ
――試合の感想
「まず最初に申し上げたいのは、3年前に負けた相手のキング・モーと対戦できて光栄だった。3年間の間、講師を打ち負かしたいという思いで練習してきた。対戦相手であり結果を出せた事が一番の成果だと思う」

――ベルトを巻いた気分は
「すでに申し上げたがチャンピオンベルトを獲得するのはい一つの目標だった。チャンスをもらえて結果を残してベルトを獲得できた。この機会をいただけたRIZIN、榊原委員長に感謝を述べたい。目的をもって獲得できたことが嬉しい」

――今後の防衛戦に関して
「今この時点では防衛戦のことを考えていない。ただ当然ながらこのベルトと地位を守っていきたい。守れるように準備もするし、試合内容、戦いの質をどんどん上げていかなければいけない。質を上げることによってベルトを死守し何回でも防衛戦に立ち向かっていく」

――3年前の試合との一番の違いはなんだと思う?
「3年前と違うのは戦略を準備して試合に臨んだ。タイトルマッチではどういった戦略で試合運びをするのかが重要になる。実際に相手をよく評価し、彼のテクニックや取り組み方を考えどのような動きがあるのかを見極め、自分がどういう形で試合を終われせたいのかのイメージをもつことが大事。3年前は気持ちが前に出て焦ってしまい、結局相手の動きを考えていなかった。そこが大きな違いだと思う。

――飛び膝蹴りをあまり使わなかったのはなぜか
「慎重に試合運びをしようと思った。責任も感じたいし、チャンピオンベルトを取ることを一番の目的としていたのでいつもより慎重になっていた。100%いけるといったテクニック、その時これを使えば100%活かせるということがない限りあえて使うことはしなかった」

――そのベルトを今日は抱いて眠りますか?
「もちろん(笑)」

――キング・モーは今年で引退と先ほど言っていたが、それを聞いてどう思う?
「彼の立場から言えば理解できる決断。彼ほどのキャリアがあれば、目もいいし戦略も素晴らしいしボクサーとしての能力も高い。だが今回対戦してみて感じたのは、自分自身のほうが動きも早いし力も強いと感じた。大変残念ではあるが彼の決心は妥当と思う」

キング・モー
――感想は
「タフな試合でした。いい調子でいけるかと思いましたが、相手はかなり大きいサイズでした。3Rが悔やまれます。つけ込まれて崩れてしまいました。でも、日本はとても楽しんだのでまた来たいです。そして勝ちたい。また日本でしっかり良い勝負をしたいので、戻ってきたいと思います」

――以前と比べて変わったことは
「一番は、我慢することができたことです。長時間闘うことに準備ができていました。体力的・精神的に。だから、しっかり見極めるという闘い方ができたと思います」

――久しぶりのRIZINは
「RIZINのリングは、やはりRIZINでした、ファイターのレベルが高いですし、技術を見せるために徹している特別なリングです。日本のRIZINで闘うという経験を、みんなができたらいいのにと思います。アメリカで闘うのとも、ヨーロッパで闘うのとも違う、格闘技の歴史ある日本で闘うことは、経験してみないとわかりません。ファイターにはみんな経験して欲しいです」

――今後の展望は
「今年が、私にとって現役最後の年としています。数試合組んで欲しいです。できたら、お正月のこの舞台で現役生活に幕を下ろしたい。私のキャリアは日本でスタートしました。なので、この日本の地でキャリアを終えることは本望だと思っています。この年末年始で終えてもいいと思っています」

――それはいつ決めたのですか?試合の前?あと?
「試合前から決めていました。足、膝、股関節、ひじ、数えきれないくらい手術しています。子供もいますし、これからの人生を考えて、今年が潮時だと思いました」

――3Rでタックルを切られたのはなぜ?
「その場面は覚えています。疲れもあって、しっかり踏ん張ることができませんでした。また、汗でリングが濡れていて滑ったのもあります」

――最後に闘いたい相手は?
「特にありません。勝って有終の美を飾って終わりたいです」

――あと何試合くらい組んで欲しいですか?
「正直、ないです。ただ、50試合を目標にしてやって来ましたが、怪我などもあり、50試合に到達しないのはわかっていました。あとは4試合くらいやりたいですが、現実的には2〜3試合というところでしょう。話がくればいいなと思っています」

――堀口恭司選手がベラトールに出場しますが、見に行きますか?
「それは置いておいて、堀口はとても良い選手です。なぜアメリカに行くのかはわかりませんが。堀口、天心はトップレベルだと思います。堀口はベラトールに行ってもベルトを獲るでしょう。2団体制覇、頑張ってください」

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