【試合詳細】4・3 WRESTLE-1後楽園ホール大会 近藤修司vs羆嵐 【W-1タッグ】河野真幸&アレハンドロvsT-Hawk&山村武寛 カズ・ハヤシ&ペガソ・イルミナル vs征矢学&黒潮“イケメン”二郎 才木玲佳vs堀田祐美子
『WRESTLE-1 TOUR 2019 CHERRY BLOSSOM』
日程:2019年4月3日(水)
開始:18:30
会場:東京都・後楽園ホール
観衆:1113人
▼タッグマッチ 30分1本勝負
○トンドコロ隼/タナカ岩石
9分41秒 ドラゴンスープレックスホールド
●馬場拓海/三富政行(フリー)
▼6人タッグマッチ 30分1本勝負
アンディ・ウー/エル・イホ・デル・パンテーラ/○稲葉大樹
12分23秒 極反り卍固め
[Enfants Terribles]芦野祥太郎/児玉裕輔/●新井健一郎(DRAGON GATE)
▼シングルマッチ 30分1本勝負
●才木玲佳
6分52秒 ピラミッドドライバー→エビ固め
○堀田祐美子(フリー)
▼シングルマッチ 30分1本勝負
○立花誠吾
9分59秒 えびす落とし→片エビ固め
[#STRONGHEARTS]●エル・リンダマン(OWE)
▼黒潮“イケメン”二郎壮行試合タッグマッチ 30分1本勝負
●カズ・ハヤシ/ペガソ・イルミナル
11分31秒 ムーンサルトプレス→片エビ固め
征矢学/○黒潮“イケメン”二郎
▼WRESTLE-1タッグチャンピオンシップ 60分1本勝負
【第17代王者組】○河野真幸/アレハンドロ
9分56秒 レフェリーストップ
【挑戦者組/#STRONGHEARTS】T-Hawk(OWE)/●山村武寛(OWE)
※第17代王者組・河野真幸&アレハンドロが初防衛に成功。
▼WRESTLE-1チャンピオンシップ次期挑戦者決定戦シングルマッチ 時間無制限1本勝負
○近藤修司
20分13秒 キングコングラリアット→片エビ固め
●羆嵐
イケメンがWRESTLE-1ラストマッチで勝利し盟友・土肥の言葉に感涙!近藤が王座挑戦決定!堀田が才木に貫禄勝利!山村がタッグ王座戦に挑むも首を負傷し緊急搬送!
オープニング
WRESTLE-1公式サポーターのCheer♡1がパフォーマンを行い、「GO! WRESTLE-1!」の掛け声で大会の開始を宣言した。
第1試合
先発は岩石と三富。まずはグラウンドに誘う岩石。しかし、三富はそれに乗らない。続く馬場はアームドラッグでトンドコロを投げまくる。しかし、三富との呼吸が合わない。馬場がトンドコロを羽交い締めにしているところに三富がチョップを放つが誤爆。仲間割れをしている隙きに襲われて、2人ともヒップトスとボディスラムの餌食となってしまった。
これで流れを掴んだ岩石が馬場をグラウンドで攻撃。スリーパー、腕十字でいためつけていく。続くトンドコロはドロップキック。さらにタッチを受けた岩石はエルボーで馬場を攻撃だ。馬場がエルボーで反撃してくると岩石もエルボーで攻め立てる。しかし、馬場はカウンターのエルボーアタックで反撃して三富にタッチだ。
三富はショルダースルーで岩石を投げ飛ばし、コーナーに追い詰めてモンゴリアンチョップを連打。これをトンドコロがカットに入るが、三富は岩石と誤爆させ、さらにネックブリーカーで攻め立てる。そして再び馬場にタッチしてトレイン攻撃。
しかし、やはり呼吸が合わない。ブレーンバスターとバックドロップを同時に仕掛けようとして、攻撃がストップしてしまう。そしてダブルのブレーンバスターを仕掛けようとしたが、馬場が仕掛ける方向を間違えて三富を岩石と一緒に投げ飛ばしてしまった。
このチャンスにトンドコロがミサイルキックを馬場に発射。さらに岩石とのツープラトン攻撃で追い詰める。しかし、ここで三富が入ってきて、馬場とダブルのフラップジャック。ようやくツープラトンを成功させると、馬場が岩石にミサイルキックで追撃だ。
しかし、岩石は三富に払い腰を仕掛けてすぐに逆転。馬場もトンドコロにハイキック、ブレーンバスターで攻め込んでいくが、すぐにドロップキックでお返しをされる。流れを変えたトンドコロは最後はドラゴンスープレックスホールドでトドメを刺したのだった。
<試合後コメント>
トンドコロ隼&タナカ岩石
トンドコロ「なんで俺が第1試合なんだ? CIMAいたよな? これが会社的にもお客さん的にも俺の評価か……。とりあえず立花vsリンダマンがあるからセコンドに就く」
岩石「なんもない、なんもない。違う、あった! 土方さん! 土方隆司! あなたがいなくても俺はあなたとの再戦、もう一回あなたとやりたい!」
馬場拓海&三富政行
三富「タッグマッチじゃねえだろう! 1vs2、1vs3じゃねえか! こんな意味のないカード……と言いたいところだけど、どんなカードでも俺はお客さんを満足させる。対戦相手はTwitterに特になしなんて書いていましたけど、そんな気持ちで満足させられますか? 今日でイケメンさんがいなくなったら、W-1を担うのはあなたたちじゃないですか?」
馬場「三富とじゃ連携もクソもじゃねえか。あんな奴とは二度とやんねえよ。それとイケメンさんが今日でいなくなるよ。俺がやってやるって思っているのはW-1の選手だけじゃねえ。このリングに上がっている俺もそうなんだよ」
第2試合
先発の芦野と稲葉がレスリングでやり合い、クルーザーのタイトルマッチを控えているアンディと児玉がスピーディーにやり合う中、最初に存在感を見せたのはパンテーラ。新井をオールドスクールに捕らえると、妨害してきた芦野とまとめてヘッドシザーズ・ホイップで投げ飛ばし、さらに新井の身体を踏み台にしてのドロップキックを芦野に炸裂させる。
しかし、場外に向かってトペ・スイシーダを放とうとしたところを児玉に妨害される。これで捕まったパンテーラ。児玉のセントーン・アトミコ、芦野の俵返しが次々と決まっていく。しかし、息を吹き返したパンテーラはコーナーで串刺し式のドロップキックを児玉に決めてアンディにタッチ。
アンディはコーナーで身体を入れかえてトラースキックを決めると、続けてフライングボディアタックも炸裂させる。そしてエルボーパットを連打だ。児玉もロープの反動を利用してエルボーで反撃。そして、飛鴻を仕掛けてきたアンディをバックドロップで叩きつけ、垂直落下式のリバースDDTも決める。
ならばとアンディもスピンキック。両者痛み分けに終わり、それぞれ稲葉と芦野にタッチだ。両者エルボー合戦で打ち合う中、芦野がアンクルロックを仕掛ければ、稲葉はそれを脱出してジャンピングショルダータックル。そしてアンディ、パンテーラとトレイン攻撃だ。さらにパンテーラがスワントーンボム、稲葉がダイビングヘッドバットを芦野に投下。そして稲葉が卍固めを仕掛ける。
これを逃れた芦野はジャーマンで稲葉、アンディ、パンテーラを次々と放り投げる。Enfants Terriblesは稲葉を捕まえて児玉がフライングフォアアームだ。しかし、新井に向かって3人揃ってドロップキック。アンディが三角飛び式プランチャで場外に飛ぶと、同時にパンテーラもトペ・スイシーダ。最後は残った新井を稲葉がブルーサンダーから極反り卍固めでギブアップを奪い、勝利を飾ったのだった。
試合後、マイクを持った芦野。「おい、稲葉、お前、この勝利嬉しいか? 6人で勝って嬉しいかよ。お前のいるステージはそこかよ? このあと、イケメンのW-1最後試合があるよ。あいつが退団して、W-1マイナスなイメージが正直あると思うよ。でも、俺たちは残された人間じゃないだろう? このW-1にいたくて残っている人間なんだよ。やり方は違うかもしれないよ。でも、見ている方向は同じはずだろう。W-1、盛り上げるためにもっと上に持っていくためにお前の力が必要なんだよ。来月、もう一度試合しようぜ。新しい風景見せるのは俺たちだよ。やろうぜ」と稲葉に呼びかける。
稲葉もマイクを持つと、「W-1もしかしたらピンチと思っている人がいるかもしれないけど、俺自身は稲葉大樹を信用してます。稲葉大樹が上げてくれると思っています。俺じゃなきゃダメだと思っています。W-1も稲葉大樹も大きくなっていきます。だからついてきてください、W-1に」とアピールしたのだった。
<試合後コメント>
芦野祥太郎
「俺たちが残っているのはこのリングでプロレスをやりたいから。だから盛り上げていく。今は自分のやりたいことを優先しているかもしれないけど。今日、クマが勝ったらT-Hawkに挑戦するけど、ガンガンいってほしい。イケメンいなくなってから ピンチだって動くんじゃなくて、俺らは常に危機感持っているから。俺たちは常に危機感を持ってこれからよろしくお願いします。今日はクマも絶対勝つから」
稲葉大樹&アンディ・ウー
アンディ「チャンピオン・児玉、今日全然本気出してへんやろ。ただ、クルーザーへの気持ちは俺のほうがあるし、『CRUISER FES』1回戦負けやったけど、運も実力の内やから。必ずこのチャンスものにします」
稲葉「リング上で芦野に言われたけど、俺は俺自身に期待します。稲葉大樹がW-1を絶対大きくして、もっと上のステージに連れていくと思うので、これから稲葉大樹、ドンドンと進化していきますんで、ついてきてください」
第3試合
才木が自ら望んだ一騎打ち。まずは力比べを挑むが、堀田に押し込まれる。さらにショルダータックルで攻め込むが、堀田はびくともしない。逆にふっ飛ばして逆片エビ固めでいたぶっていく。
才木がエルボーで反撃しても余裕で受けて、ローキックでなぎ倒す。さらに背中にサッカーボールキックだ。しかし、才木もPKを避けてスクールボーイ。さらに背中にドロップキックを炸裂させる。続けてカウンターのドロップキックを打ち込んだ才木。
しかし、コーナートップに上がったところを堀田に捕まり雪崩式ブレーンバスターを被弾。それでも才木は続く堀田のダブルアームスープレックスを脱出してエルボーで反撃。武藤譲りのシャイニングウィザードを炸裂させてみせた。
しかし、ブレーンバスターが上がらないとスモールパッケージから再びシャイニングウィザードだ。さらに逆さ押さえ込みで焦らせると、3発目のシャイニングウィザード。だが、それでも堀田から3カウント奪えない。
堀田は突っ込んできた才木を捕まえるとタイガードライバー。これを返した才木はスモールパッケージを繰り出すが、堀田はこれを返して蹴り飛ばす。最後はピラミッドドライバーで才木から3カウントを奪ったのだった。
試合後、才木の勝利への執念を認めた堀田は自ら才木に歩み寄って助け起こし、2人で肩を組んで観客席へ頭を下げてから退場していった。
<試合後コメント>
才木玲佳
「悔しいです。全てにおいて差があるとはわかっていましたけど、リングで実際に闘ってみてこれほどまでに差があるのかと思い知らされました。自分の中では凄くイメージをして本当に倒すつもりで立ち向かったんですけど、全然歯が立たなかったです。でも、やっぱり私の目標は強くなることなので、ここまで打ちのめされて、こんなところで負けちゃいけないと思って、もっとがんばろうと思いました」
堀田祐美子
「ハートが違うんですよね。ハートが強いので、アクトレスガールズを見ていてハートで勝つ選手はないないかなって。試合をしたとしても才木玲佳に勝てないかなと。技術とかじゃなくてハートの問題であって、絶対にフォールを獲ってやろうという気持ちを感じて、これから次は井上京子とか、レジェンドと当たっていくっていうのを聞いているので、その中であの子は頭がいいのでレジェンドとの闘いで吸収する力を持っていると思うんで、次当たった時に手強いなと思いますが、それぐらいの選手が出てきたもらったほうが絶対に負けられないという気持ちが出てくるので、それは刺激になるんじゃないかなと思います。アクトレスガールズにはお前ら負けてるわっていうことを言ってやりました。それを彼女たちがどう感じるかです。楽しかったです」
──アクトレスガールズに出てもらいたいとおっしゃっていましたが。
「なんか面白くできればいいし、才木玲佳のハートを彼女たちに感じてもらいたいので、すぐでもいいので、才木玲佳が参戦するなり、アクトレスガールズがW-1さんに出るのでもいいので、若手同士で闘ってもらいたい。そこで味わってもらいたいと思います」
第4試合
序盤から立花を攻め立てるリンダマン。立花の武者返しも逆に投げ返し、エルボーで反撃してきてもサミングでやり返す。だが、ロープに押されたところをセコンドのトンドコロがリンダマンに一撃。
これで息を吹き返した立花は武者返しからコーナーでのエルボーアタックからパンチを連打だ。しかし、リンダマンもエルボーでやり返す。両者リング中央でエルボー合戦だ。ここを押し込んだリンダマン。だが、立花もカウンターでやり返す。
ならばとリンダマンもエルボーで一撃加えてエクスプロイダー。立花もバックを奪ってC.T.Bで反撃だ。しかし、リンダマンはターンバックルを外して立花に蟹挟み。立花をコーナーに叩きつけると、レフェリーの気をそらして急所蹴りだ。
さらにセコンドの吉岡がレフェリーを引きつけている。しかし、ここで逆にトンドコロがミサイルキック。このチャンスに立花はイケメン落とし。最後はえびす落としで叩きつけてリンダマンから殊勲の白星を奪ったのだった。
試合後、兄貴コールが鳴り響く中、マイクを持った立花「勝ったぞ! イスやら金的やらさんざんやってくれたな。秒殺だって言ってたな? どっちが秒殺だ? まずは#STRONGHEARTSvsW-1、W-1の1勝だ!」と勝利の雄叫びを上げる。
続いてマイクを持ったリンダマンは「明らかに1vs2だろ! W-1はえこひいきすんのか? 俺は認めないぞ。今日のはシングルマッチじゃない。ノーコンテスト、無効試合、やり直しだろう! 見ていただろう、お前ら!」と負け惜しみを言うが、そこに今度はトンドコロがマイクを持つ。
トンドコロは脱臼で欠場になったCIMAがいないことを指摘。そして、「俺は自分の頓所(トンショ)という名前を取り戻しに来たんだ。次、CIMAと改名マッチだ」とリンダマンに要求。リンダマンは「お前が空回りしているのはわかるけど、お客さんはわりとトンドコロという名前を好きだと思うぞ。でも、強い気持ちがあるのなら、俺が大阪にいるCIMAさんに5月3日の後楽園でやりたいって伝えておいてやる」とCIMAの代理でトンドコロの要求を受諾した。
しかし、それには条件があり、前回の試合ではCIMAがエスケープしたら負け、2カウントで負けという特別ルールだったことを指摘。リンダマンが「CIMAさんが勝つなら2カウント、お前が勝つなら3カウント」という特別ルールを逆提案した。トンドコロもこれを受け入れ、「俺がCIMAをぶっ潰して名前を取り戻します」と宣言した。
最後は立花が再びマイクを持ち、「さっき2試合目で稲葉が埋めるとか引っ張るっつってたけど、あいつじゃねえよ。今年は俺がやってやるからよ。しっかり見とけ。それともう一つベストフレンドTシャツはすぐ売り切れたらしいな。この俺が会社での地位を使って、特別に増販してやるよ。欲しいだろ? もう30枚、俺の権限を使って作ってやるよ。あいつのサインが欲しかったら黒潮言ってくれ。俺はいつでもサインしてやる」と言い放ったのだった。
<試合後コメント>
立花誠吾&トンドコロ隼
立花「ベストフレンドTシャツは増販する。それと稲葉が言っていたピンチだって、端から見たらそうかもしれないけど、俺がいるから任せとけ、ああ~ん?」
トンドコロ「W-1が勝ちました。リング上のやり取りを見てたらわかると思うけど、5月3日、改名マッチ決まりました。名前変わっていろいろあったけど、5月で戻す。俺は頓所という名前を取り戻して、このW-1に新しい風を吹かせます」
土肥孝司あいさつ&プロレス総合学院8期生入校式
欠場中の土肥がリングに登場。5月3日の後楽園大会で復帰することを宣言した。
また、プロレス総合学院8期生がリングに上がり、入校式を行った。
<バックステージコメント>
土肥孝司
「やっと復帰が決まりました。正直、今年に入ってずっと怪我していて、特に今年のW-1は動きが早いなと言う気がしたので、かなり悔しい気持ちで試合を見ていました。イケメンが辞める。『俺が俺が』って言っている奴らもいるけど、芦野でもなければ稲葉でもねえよ。土肥孝司が新しいW-1の顔になるよ」
第5試合
イケメンの壮行試合。大イケメンコールが鳴り響く中、入場したイケメン。神林レフェリー、征矢、ペガソ、そしてカズもコールに促されてコーナーでの三点倒立に挑戦していく。そして相変わらずのテンションで試合はスタート。
イケメンは握手と見せかけてペガソに手を差し出すと、そのまま固めていく。しかし、ペガソはショルダータックルで反撃。ならばとイケメンもペガソにボディアタックを食らわし、征矢と一緒にワイルド&イケメンポーズだ。
続いて征矢とカズの攻防。しかし、カズは征矢を無視してコーナーのイケメンに突っかかる。そのカズをスリーパーで捕まえた征矢。イケメンが「俺が行きます」と言うと征矢もタッチ。カズは「最後だろ! なんでも受けてやるよ、来い!」と挑発だ。
ならばとイケメンはミサイルキック。しかし、カズはあっさりかわしてストンピングを連打。自軍のコーナーに追い詰めていたぶっていく。続くペガソも攻め込んでいくが、イケメンはショルダースルー。タッチを受けた征矢がブルドッキングヘッドロックから、入ってきたとカズも捕まえてまとめてだ。
しかし、ペガソは掌底とローリングソバットで反撃。素早い動きで串刺し式エルボーアタックを食らわせるとショットガンドロップキックも炸裂させる。そして、コーナーに上がったペガソ。征矢はそれを追いかけて雪崩式ブレーンバスターでお返しだ。
ここで再びイケメン登場。ジャケットパンチでカズをいたぶり、イケメンスペシャルも投下。さらにカズが場外に出るとラ・ケブラーダを狙う。これはカズが足を引っ張って阻止。そこにペガソがトルニージョを投下だ。ならばと征矢がぎこちない動きでエプロンからダイブ。そして、今度こそはとイケメンがケブラーダを炸裂させてみせる。
リングに戻るとカズにイケメンクラッチ。だが、カズもイケメンが一回転するようなバックドロップをお見舞い。さらに蹴り上げからペガソとトレイン攻撃。続けてハンドスプリング式レッグラリアットで追撃だ。
しかし、イケメンもトラースキックで反撃。再び放ってきたカズのハンドスプリング式レッグラリアットもジャンピングニーで迎撃し、ハイブリッドブラスターに捕獲する。カズがファイナルカットに切り返そうとするとイケメン落とし。さらに打撃のコンビネーションで攻撃してきたペガソを征矢がラリアットで排除する。
カズを孤立させるとイケメンはイケメンスラッシュをカズに発射。顔面を打ち抜くと、カズに一礼をしてからムーンサルトプレスを発射。カズを圧殺して3カウントを奪い、W-1のラストマッチを勝利で飾ったのだった。
試合後、イケメンコールが鳴り響く中、マイクを持ったイケメン。「なんて言っていいかわからないけど、本当にありがとう。本当にありがとうございます。俺はきっとW-1で会社に一番迷惑をかけました。リングの上でも下でもいろんな人に頭を下げさせました。そんな俺を切らないでかわいがってくれてありがとうございました。みんな泣くのを期待してたかもしれないけど、泣かないよ。とにかくW-1のリングで闘うのは最後です。そしてこんな俺を応援してくれてありがとうございました。俺はまだまだ強くなりたい。そしてもっともっと世界で有名になりたい。その夢を追いかけて、一度行ってきます」と挨拶した。
そして、セコンドに就き、この日、復帰宣言を行なった土肥に向かって、「土肥ちゃん! いろいろあったよ。いろいろあった。でも、ちょっと1回W-1辞めるからさ、新しい道に進むけど、俺が言うのはおかしいけど、W-1でもっと強くなって、俺は違うところで強くなってまた会いたい」とエールを送った。
それに対して土肥は「知らない人もいるかもしれないですけど、プロレスラーになる前もなったあともずっと一緒でした。新人の頃に語り合った夢があります。後楽園のメインでシングルやりたいなって語り合いました。俺ももっともっと大きくなって、お前が帰ってきたら実現させよう。ありがとう、本当に」と語り、イケメンと抱擁をかわす。
これでイケメンも号泣。土肥は「泣いちゃいました。こんなにたくさんの人がお前を愛しているんだから、最後しっかりと挨拶して帰りなさい」とエールを送る。イケメンも泣きながら、「今日は俺一人で出ていくのに泣くのはおかしいでしょう……。本当にこれしか言えないけど、W-1ありがとう。もう『HELLO』流してくれよ」と曲を流させ、W-1のリングをあとにしたのだった。
そこに入場ゲートをくぐって芦野が登場。芦野とイケメンは無言で抱擁をかわした。
<試合後コメント>
黒潮“イケメン”二郎&征矢学&カズ・ハヤシ&ペガソ・イルミナル
カズ「どんだけ大変なのとか想像できてないかもしれないけど、そのほうが絶対強くなるから。新しいイケメンを見るのを楽しみにしています」
イケメン「本当にありがとうございます」
征矢「引退するわけじゃないからな! またどっかでやろうぜ!」
ペガソ「短い間でしたけど、ありがとうございました」
イケメン「最後お前だと全然泣けないな」
ペガソ「またどっかでお会いしたいです。ありがとうございました」
イケメン「マジでありがとう。W-1には6年しかいなかったんですけど、思い出が多すぎますね。でも、もっとこれからいろんなことが待っていると思います。俺はこのW-1を離れると自分で決めました。だから俺を引き止めてくれたW-1の人たちに『あいつがんばってるな、大きくなってるな』と思われるようにがんばっていかなきゃいけないと思います。これから冒険が始まりますけど、俺はがんばまります。自分でSMASHでもない、WNCでもない、W-1でもない新しいプロレスの旅を始めて、いろんなことを見て刺激をもらって必ずみんなに認めてもらえるようなプロレスラーになって、その時は強い敵としてこのリングに帰ってきたいと思います。その時まで見ていてほしいです。とりあえず明日からアメリカに行ってきます。以上です。本当にありがとうございました」
第6試合
河野&アレハンドロのW-1タッグ王座初防衛戦。先発は河野。山村のタックルを涼しい顔で受ける。ならばと山村は低空ドロップキックでテイクダウンする。そして、両軍、アレハンドロとT-Hawkにタッチ。
アレハンドロはT-Hawkの胸板にチョップを連打。T-Hawkはこれを受けるとチョップを放つ。しかし、アレハンドロはこれをかわしていたが、ついに一撃を食らう。ならばとヘッドシザーズ・ホイップを仕掛けるが途中で組み止められ、逆さ吊りになったところを山村から顔面にドロップキックを被弾してしまう。
救出に入った河野も蹴りを受け止められ、ヒザに一撃被弾。場外に連れ出され、客席にぶん投げられてしまう。リング上ではアレハンドロがT-Hawkの強烈な逆水平チョップの餌食にされ、ロホで固められる。
代わった山村にはドロップキックをかわされ、PKで打たれたアレハンドロ。T-Hawkもネックハンギングボム、山村のPK、さらに山村のリバースバイパーホールドを食らって反撃の糸口が見えない。
それでもチョップを放っていくアレハンドロだが、T-Hawkの逆水平チョップを連続で食らって悶絶だ。しかし、セカンドロープの反動を利用したドロップキックでようやく河野にタッチ。河野は山村にニーリフトの連打からドラゴンスクリューをお見舞いする。足4の字固めは未遂に終わったが、山村をヒザ蹴りで追い込んでいく河野。しかし、カサドーラを仕掛けてきた山村の動きが止まり、レフェリーがゴングを要請。レフェリーストップで河野&アレハンドロ組が防衛に成功した。
試合後、山村は意識はしっかりしているものの、救急隊が駆けつけ担架で運ばれたのだった。
<試合後コメント>
河野真幸&アレハンドロ
アレハンドロ「悔しいと思います。特に山村! 山村、もう一回挑戦してこい! またリングに戻って来い!」
河野「俺たちは待っています。チャンピオンのまま待っています」
第7試合
序盤から羆嵐が丸め込みで仕掛ける。これを近藤が返すと場外戦へ。羆嵐が近藤を場外でいたぶっていく。そしてリングに上がる階段をリング下から取り出すと、近藤目がけて一撃だ。リングに戻した羆嵐は近藤をコケにするように頭を叩く。
これに対して近藤も起き上がり、逆水平チョップで反撃だ。羆嵐も逆水平チョップで反撃。両者一歩も引かずにリング中央でチョップを打ち合う。しかし、近藤がロープに走ったところを羆嵐はニーリフトで迎撃。近藤がいためている脇腹にダメージを与えると、コーナーでロープに乗っけて上から圧殺。さらにロープ際で踏みつけ攻撃だ。
だが、近藤も続けてキッチンシンクを食らいながらも立ち上がり、エルボーで反撃。場外に逃げた羆嵐を追いかける。だが、羆嵐はこれを迎撃すると、エプロンの角に近藤をぶつける。そして、背後からボディスプラッシュだ。
勢いに乗る羆嵐は倒れた近藤にエプロンからセントーンを投下。これに文句をつけてきた練習生の藤村にもセントーンでお仕置きだ。リングに戻ればベアハッグを繰り出す羆嵐。一度近藤が離れても再びキャッチしていためつけていく。
近藤もエルボーで反撃。しかし、羆嵐のエルボーを食らってダウンだ。それでも立ち上がってきた近藤はもう一度エルボー。羆嵐も返してきて、両者エルボー合戦だ。ここを競り勝った近藤はコーナーに羆嵐を押し込んでエルボーを連打。羆嵐が返してくると、今度はショートレンジのラリアットを連発する。
しかし、コーナーに振られた羆嵐はその反動で返ってきてフライングソーセージ。さらに近藤を捕まえてバックブリーカー、バックフリップ、セントーンを連続で繰り出していく。続けて羆嵐はアルゼンチンバックブリーカー。
近藤はこれをスリーパーを仕掛けることによって逃れると、羆嵐にバックを奪われながらもKUBINAGE。さらにランサルセをで羆嵐をリングに叩きつける。攻撃の手を緩めない近藤は串刺し式ラリアットで追撃。そして羆嵐をコーナーに上げると、雪崩式ブレーンバスターだ。
羆嵐も反撃してくるが、近藤はバックドロップ。羆嵐もバックドロップでお返しするが、近藤もバックドロップを再び放ってやり返す。ならばと羆嵐はカウンターのラリアットだ。両者ダウン状態となるが、同時に立ち上がるとリング中央でラリアットの打ち合い。ここは羆嵐が競り勝つ。
近藤をなぎ倒した羆嵐はパワーボム。近藤がこれを返すとボディプレス2発からセントーンだ。だが、近藤も沈まない。ならばと羆嵐はトドメのダイビングセントーンへ。しかし、近藤も足首を掴んで羆嵐をコーナーに上がらせない。
ならばと羆嵐が仕掛けてきたパワーボムを近藤はリバースして切り返し、ショートレンジのラリアットを炸裂させる。両者ダウンした状態からエルボー合戦を開始。一度ヒザをついた近藤だったが再び立ち上がりエルボーを連打。羆嵐をコーナーに追い込み、無理やり持ち上げてからパワーボムだ。
これを羆嵐が返すと、低空のキングコングラリアットを放った近藤。しかし、続く一発は羆嵐がバックフリップで切り返す。近藤もラリアットを放つが、再び羆嵐のラリアットが炸裂。両者ラリアットを打ち合い、近藤の一撃が羆嵐に炸裂。最後は棒立ちになった羆嵐をキングコングラリアットでなぎ倒し、近藤が3カウントを奪取。T-Hawkへの次期挑戦権を手にしたのだった。
試合後、マイクを握った近藤。「おい、チャンピオン、出てこいよ」と呼びかけるとT-Hawkがリングに上がる。「おい、次期挑戦者決定戦に勝ったぞ。次挑戦するのはこの俺だ」と改めて宣戦布告。
T-Hawkも「近藤、今の試合、しっかり見させてもらったよ。次のチャレンジャー、相手にとって不足なしだ。おい、それとよ、俺正直動揺しているよ。だけどよ、見てみろ。誰もいないよな? そんな時こそ俺がしっかりやらないといけないんだよ」と気持ちを奮い立たせる。
これに対して近藤は、「俺とやる前から同情を買ってんのか? プロレスラーはみんな命張ってやってんだよ。ここにいる奴らも裏にいる奴らも命懸けてやってんだ。忘れるんじゃねえぞ。あと一言、山村がんばれ」と言い残してリングをあとにした。
一方、T-Hawkは「#STRONGHEARTSの勲章は俺が守りきります。俺はチームの山村の分まで背負って、必ず防衛する。応援してくれとは言わない。僕の覚悟を見に来てください」とファンに防衛を約束したのだった。
<試合後コメント>
近藤修司
「キャリアも重ねてきたけど、その分年齢もいっている。もう毎試合、毎試合が自分自身との闘い。相手が誰だ? 相手のキャリアが何々だ? そんなことは関係ない。とにかく1試合1試合が自分との闘い。誰かの言葉じゃないけど、昨日の俺を今日超えていくんだ。まあ、山村、CIMA、#STRONGHEARTS、リング上で言った通り、いろんな意味込めて、お前らがんばれよ」
T-Hawk
「見ての通りです。山村が今の状況でこういう時こそ強い心で俺がこのチームを必ず守らなきゃいけない。このベルトは今までの歴史もあるよ、だけど、俺だってな、チームの気持ち、あいつらの気持ちを背負ってんだ。それを全て近藤修司にぶつけて、その上で俺が必ず勝つ」