新日本1.4東京ドーム大会 棚橋vs.オカダのIWGP戦、中邑vs.飯伏のIC戦、鈴木vs.桜庭
WRESTLE KINGDOM 9 in 東京ドーム
日時:2015年1月4日(日)
開始:16:00
会場:東京・東京ドーム
観衆:36,000人(満員)
▼第0試合 1分時間差バトルロイヤル〜ニュージャパンランボー〜 ※15:15開始予定
○永田裕志
26分09秒 バックドロップホールド
●YOSHI-HASHI
※永田が優勝
【退場順】キャプテン・ニュージャパン(11分28秒)→獣神サンダー・ライガー(12分12秒)→エル・デスペラード(12分13秒)→ザ・グレート・カブキ(20分15秒)→TAKAみちのく(20分15秒)→藤原嘉明→タイチ(21分10秒)→ヒロ斉藤(20分40秒)→タイガーマスク(22分20秒)→田中翔(23分11秒)→中西学(23分38秒)→小松洋平(24分05秒)→タマ・トンガ(24分30秒)→YOSHI-HASHI(26分09秒)
▼第1試合 IWGPジュニアタッグ選手権試合4WAYマッチ 60分1本勝負
[王者組]○カイル・オライリー(ROH)/ボビー・フィッシュ(ROH)
13分01秒 チェイシング・ザ・ドラゴン→片エビ固め
[挑戦者組]ロッキー・ロメロ/●アレックス・コズロフ
※あとの2組は[挑戦者組]マット・ジャクソン/ニック・ジャクソン、[挑戦者組]KUSHIDA/アレックス・シェリー
※第39代王者組reDragonが初防衛に成功。
▼第2試合 スペシャル6人タッグマッチ 30分1本勝負
天山広吉/小島聡/○本間朋晃
5分35秒 こけし→片エビ固め
ジェフ・ジャレット/バッドラック・ファレ/●高橋裕二郎
▼第3試合 スペシャル8人タッグマッチ 30分1本勝負
矢野通/○丸藤正道(NOAH)/マイキー・ニコルス(NOAH)/シェイン・ヘイスト(NOAH)
5分05秒 虎王→片エビ固め
●飯塚高史/シェルトン・X・ベンジャミン/ランス・アーチャー/デイビーボーイ・スミスJr.
▼第4試合 スペシャルシングルマッチ〜完全決着ルール〜 時間無制限1本勝負
●桜庭和志(フリー)
9分21秒 レフェリーストップ
○鈴木みのる(パンクラスMISSION)
▼第5試合 NEVER無差別級選手権試合 60分1本勝負
[王 者]●石井智宏
12分23秒 キングコングニードロップ→片エビ固め
[挑戦者]○真壁刀義
※第5代王者・石井の2度目の防衛に失敗。真壁が第6代王者となる
▼第6試合 IWGPジュニアヘビー級選手権試合 60分1本勝負
[王 者]●田口隆祐
13分20秒 片翼の天使→片エビ固め
[挑戦者]○ケニー・オメガ
※第69代王者・田口の3度目の防衛に失敗。ケニーが第70代王者となる
▼第7試合 IWGPタッグ選手権試合 60分1本勝負
[王者組]“ザ・マシンガン”カール・アンダーソン/●ドク・ギャローズ
9分00秒 PK→片エビ固め
[挑戦者組]後藤洋央紀/○柴田勝頼
※第64代王者組アンダーソン&ギャローズの7度目の防衛に失敗。後藤&柴田が第65代王者組となる
▼第8試合 スペシャルシングルマッチ 30分1本勝負
●内藤哲也
14分25秒 雪崩式スタイルズクラッシュ→エビ固め
○AJスタイルズ
▼第9試合 ダブルメインイベントI IWGPインターコンチネンタル選手権試合 60分1本勝負
[王 者]○中邑真輔
20分12秒 ボマイェ→片エビ固め
[挑戦者]●飯伏幸太
※第10代王者・中邑の2度目の防衛に成功
▼第10試合 ダブルメインイベントII IWGPヘビー級選手権試合 60分1本勝負
[王 者]○棚橋弘至
30分57秒 ハイフライフロー→片エビ固め
[挑戦者]●オカダ・カズチカ
※第61代王者・棚橋が初防衛に成功
「IWGPは遠いぞ」棚橋が“立ちはだかり”オカダは号泣!中邑と飯伏は互いに滾る!
真壁、後藤&柴田、ケニーが王座奪取!鈴木と桜庭が握手をして流れたUのテーマ
第0試合
第0試合はシングルマッチからスタートして1分毎に1選手が登場してくる時間差バトルロイヤル。出場選手と順番はテーマ曲が鳴った時点で分かるようになっており、まずはタイガーマスクが登場。その対戦相手として登場したのは永田。お互い蹴りが得意だけに蹴りの構えからタイガーがソバット、そしてローを連打。
腕の取り合いをしていると3番手のタイチが、4番手のTAKA、5番手のデスペラードを引き連れて登場。鈴木軍は一斉にリングインすると永田にトレイン攻撃をお見舞い。さらにタイガーをオーバー・ザ・トップロープ(以下OTR)にしようとしているところに6番手のライガーが登場。掌底で鈴木軍を蹴散らしていったライガーは因縁のデスペラードにケブラドーラ・コンヒーロからのロメロスペシャル。
7番手の田中翔はダッシュでリングに飛び込むとタイチにエルボーで向かって行く。8番手としてドラディションのヒロ斉藤が登場。いきなりライガーにセントーンを落としていったヒロは、タイガーをアラバマスラムで叩き付けてからセントーン。
9番手は小松洋平。ヒロに向かっていった小松はエルボーを連打。10番手のキャプテン・ニュージャパンはグリーンの迷彩コスチュームで登場すると、地獄突き無双。次々に地獄突きでほかの選手を蹴散らしていると、11番手のトンガが入ってきてあっさりキャプテンをOTRで場外に突き落とす。
ライガーはデスペラードをコーナーに乗せるがデスペラードは急所攻撃。お互い揉み合いながらエプロンに出ると、タイガーがデスペにタイチがライガーに蹴りを見舞ってOTRで
失格にさせる。12番手として登場したYOSHI-HASHIはなかなかリングに上がらない省エネ作戦。
そこに13番手の中西が登場。のど輪でトンガを捕まえた中西はショートレンジラリアット。すると14番手として『ワルキューレの騎行』が流れ、藤原嘉明が登場。タイガーに張り手から一本足頭突きをお見舞いした藤原は、TAKA、タイチにも一本足頭突き。
最後の15番手として『ヤンキーステイション』が流れ、ザ・グレート・カブキが登場。外野でヌンチャクパフォーマンスを披露してからリングインしたカブキは、襲いかかってきたTAKAとタイチにアッパーカット。さらにTAKAに毒霧を噴射したカブキだが、反則負けとなってしまう。TAKAもフォールされて失格となると、藤原も失格。小松と田中がタイチを合体攻撃で抑え込んで3カウント奪うと、小松にヒロがダイビング・セントーン。
だが、かわされて自爆したところを抑え込まれて3カウント。タイガーをコーナーに乗せた小松がドロップキックで場外に蹴落として失格にさせると、田中と共に永田&中西に向かっていく。
中西に対して合体ブレーンバスターを狙ったヤングライオンだが、逆に投げていった中西は田中をアルゼンチン・バックブリーカーで担いでギブアップを奪うと、続いてトンガにもアルゼンチン。だが、そこを首固めで丸め込まれて3カウント。小松がジャンピングエルボーをトンガに見舞っていくが、トンガはヴェレノ(=ナカユビ)で3カウントを奪う。
残ったのは永田、YOSHI-HASHI、トンガ。トンガはYOSHI-HASHIに旋回式ガン・スタン(=ハワイアンスマッシャー)から串刺し攻撃を狙ったが、YOSHI-HASHIはショルダースルーでOTRにしていく。YOSHI-HASHIは永田を首固めで丸め込むと、続けてラリアット。
しかし永田はYOSHI-HASHIの腕を取ると白目式腕固めから腕十字へ。辛くもロープに逃れたYOSHI-HASHIだが、永田はショルダーアームブリーカー。YOSHI-HASHIはスリーパーで切り返すが、ここで永田はバックドロップ・ホールドで投げていって3カウント。ニュージャパンランボーは永田が制した。
<試合後コメント>
永田裕志
――闘いを終えてどんなお気持ちでしょう?
「そうですね、まあダークマッチなのに沢山のお客様が着席してね、やっぱり見ていただけたというのは本当にありがたいことだなと試合を終えてしみじみと感じています」
――永田選手のスタート、今年は第0試合からスタートですがこの一年はどんな一年にしますか?
「そうっすね、まあゼロからのスタートはよく言ったもので、一からのスタートは過去何度もやって来ましたけど、ゼロからのスタートは今の僕には本当に前向きに捉えればそこからスタートするのがいいんじゃないかなと、新日本プロレスのリングで。ここ3,4年、新日本プロレス以外のメジャーと呼ばれる団体に行って、色々勲章なりベルトなりをとって暴れて、ところどころ活性化させて潤わして来ましたけど、自分の現役生活の事を考えるとやっぱり最後は新日本でガッチリと結果を出していきたいなという思いが、やっぱり今日の試合にあったと思います」
――その言葉にもあったように新日本のファンの皆さんは輝く永田選手を見たいと思っていると思います
「いやもうほんとに、そのファンの方々の思いっていうのはね、今日第0試合ですけども、これだけのファンの方々が着席して声援を送ってくださって感じましたしね。まだ僕自身を応援してくださるファンが多数いるんだなとほんとに力にして今年一年頑張っていきたいと思います。新春の挨拶なのでこれぐらいまじめにいきたいと思いますので、これから楽しんでください。第1試合から始まる東京ドームのファイトを。以上です」
YOSHI-HASHI
――あと一つというところでした
「今終わった感じでは、全然納得いってないからね。あいつと、最後永田裕志と残って、あいつとちょっと、いきなりバックドロップ持ってかれて返せなかったけど、まだ全然足んないからね。あいつとシングルやりたいよね。明日でもいいよ。いつでも、いつでもやってやるよ」
――第0試合で始まりましたが今年一年はどんな一年に?
「去年からね、もう色々俺の物事変わってきてるから。去年同様、更に色々変えていきます」
――改めて今年の抱負を
「もちろん、去年から言ってるように、IWGPのタッグのベルト、NEVER、今年中に必ず巻いて、G1クライマックス、絶対俺が出てみせます。第三世代ももう俺ら次の世代がドンドン伸びてきてるからね、もう、ところてん方式であいつらどんどん排除してやるから。いいか?ネームバリューだけで残れると思うな?どんどん排除してやるからな、覚悟しておけよ」
ヒロ斎藤
――久しぶりに新日本に上がった感想を
「楽しかったですね。やっぱ若い人がいっぱいいるでしょ?そういうのがガンガン来てやっぱ楽しかったですね。こういうの新日本じゃないとできないんで、楽しかったですほんと、またやりたいです」
――セントーン一つに大きな歓声がわきました
「自分でもね、普通1回か2回しかやらないんですけど、今日なんかわからないけど声援が多すぎて何発やったか自分でもわからなかったですね。それだけ雰囲気が良かったんですかね」
――今の新日本の雰囲気を肌で感じました?
「やっぱスゴイなと思いました。これからどんどん伸びるんじゃないですかね? すごいです。またこういう機会あったら是非やってみたいですね」
――ヒロさんは1989年4月24日初めての東京ドームの第1試合に出てますが、ある意味ヒロさんの試合で日本のプロレス界の東京ドーム大会が始まったと言ってもいいが
「そんなことないです(苦笑)。どうだったんですかね?」
――当時はファンの方がどう見ていいか判んなかったんじゃないですかね?
「今日はどうでしたかね? 辞めた人間があがるの」
――湧いていましたよ
「それは嬉しいですね。また是非」
――やっぱり新日本のリングはいいものですか?
「こっから育った人間ですからね。十代から入って、新日本は最高ですねやっぱ」
ザ・グレート・カブキ
――ドームで試合を終えていかがですか?
「何十年かぶりですね。十何年ぶりかな?あれ以来だからほんと懐かしかったですね」
――新日本のマットの上で大観衆に包まれての試合でした
「いいですね(笑)。ホッとします」
――今日は平成維震軍の道着を着ていましたが
「やっぱり新日で試合してる時は平成維震軍でしたからね。そういうので他の連中も一緒に上がったつもりでね、そういう思いで来てました」
――リング上では毒霧も出ました
「反則取られるとは思わなかったですよ(苦笑)。もっとやりたかったのに。すぐに終わっちゃったんですよ、レフェリーから反則と言われて」
――もう少しやりたかったと
「そうですね。もう少しやりたかったです」
――今の新日本はどう感じました?
「やっぱり若さですね。レスラーは若くなくちゃダメですね。そういうのヒシヒシと感じましたね」
――その中でもカブキ選手が上がった時は歓声が沸きました
「全然耳に入らなかったです(笑)」
――改めてファンにメッセージを
「これからも新日本プロレスをよろしくお願いします」
――今日のレフェリーは昔フロリダに一緒に行っていた人間だが
「そうなんですよね。あれが反則取られるとは思わなかったですけどね(苦笑)。まあしょうがないかなと思います」
――色んな団体の東京ドームに上がってきましたが、新日本は違う意味合いがありました?
「そうですね、それぞれの新日本は新日本のドームのやり方、SWSがあった時はSのやり方とか色々ありましたけどね。でもドームでやるってことは素晴らしいことですよ」
――若い時代にこれだけ大きな会場で試合はありました?
「アメリカで、12、3万入ったのダラスのフットボール場でやった時があれが最高でしたね。そのぐらい大きくなるとね、どうやっていいかわからないですね試合やって。あまりに大きすぎちゃって」
藤原喜明
――リングの上で闘ってみていかがでした?
「ドーム(どうも)ありがとうございました」
――コールされた時には大歓声に包まれました
「お客さんがこんなにいっぱい居てくれて、すごく気持ちいいですね。東京ドームでやるの何年ぶりかな? 何十年ぶりかもしれないですね。とても気持ちよかったです」
――今の新日本のリングの感想は?
「いやリングはどこ行っても一緒ですけど。お客さんがいっぱい入ってるとね、うん。リングよりもお客さんですね」
――今のヤングライオンと肌を合わせた感想は
「あっという間に消されちゃいましたからね(苦笑)。そこまで感じるまでいかなかったですけど、はい」
――もう少し闘いを楽しみたかった部分はありますか?
「もうちょっとね。あまり長いとね、スタミナにちょっと自信がないのであれですけどね、もうちょっと居たかったなと思います」
――ファンへのメッセージを
「どうも、ご来場まことにありがとうございました」
オープニング
オープニングVTRは『スコアー』に乗せて2014年の名場面がダイジェストで流れる。スクリーンで1分前からカウントダウンが始まり、3秒前で暗転。対戦カード紹介VTRは5面あるすべてのビジョンをフルに使って流された。
第1試合
4チームが同時に通常のタッグマッチを行い、いずれかの1チームが勝利した時点で決着となるIWGPジュニアタッグの4WAYマッチ。
ボビーvs.KUSHIDAで試合が始まると、まずはグラウンドでの攻防からドロップキックは相打ちに。ボビーが後ろからKUSHIDAに襲いかかるが、シェリーが救出に入る。ヤングバックスが襲いかかるが、TIME SPLITTERSはうまく返り討ちにしていく。
コズロフがカイルをコルバタで投げてからコサックダンスキック。さらに顔面へのフットスタンプを落とす。しかし、背後からコズロフを捕まえたカイルはスライディングニーからサッカーボールキック。コズロフがエルボーを返すと、ヤングバックスがタッチしてシェリーにダブルの倒立キック。
だが、場外でコズロフを捕まえたヤングバックスの合体攻撃はコズロフがかわして同意須知。コズロフもニックにスクリューキックを返すと、ロメロにタッチ。次々とラリアットを乱れ打ちしてreDragonとヤングバックスをなぎ倒していったロメロ。
フーリガンズは抜群のコンビネーションを見せるが、ヤングバックスも連係攻撃で応戦。そこにKUSHIDAが入ってきてロメロを場外に落とすと、エプロンからシェリーがジャンピングニー。さらにマットがスワンダイブで飛び込んできたのをかわしてサンドイッチロー。
だが、KUSHIDAのトペをシェリーに誤爆させると、reDragonも場外ダイブ。続いてヤングバックスがフェイントからのきりもみ式プランチャを投下。KUSHIDAもプランチャを投下すると、TIME SPLITTERSはマットに連係攻撃。続いてニックにはサンドイッチの串刺し攻撃からI-94(=KUSHIDAのパワーボムとシェリーのスライス・ブレッド♯2の合体技)を狙う。
これをカットしたコズロフだが、マットがトラースキックの乱れ打ち。10分が経過し、シェリーがマットに延髄斬りを叩き込むと、ボビーと一緒にヤングバックスを肩車。そこにカイルがダブルインパクトを放っていくが、着地したヤングバックスは同時トラースキックからハイジャック・パイルドライバーを決めていく。
辛くもカットしてからKUSHIDAがハンドスプリングエルボー。さらにヤングバックスはボビーにMORE BANG FOR YOUR BUCK!!(=マットのカミカゼからニックが450°スプラッシュ→マットがムーンサルトプレス)を狙ったが、カイルがカット。逆にreDragonがアックス・アンド・スマッシュなどの合体攻撃を決めると、最後はチェイシング・ザ・ドラゴンでコズロフを沈めて王座防衛に成功した。
<試合後コメント>
reDragon
ボビー「二つだけ質問に答えてやろう」
――4WAYということで三組の挑戦者が居たわけだが
カイル「世界でもっとも優れた4つのチームが集まって試合をした。今日はっきりしたのはreDragonが世界最高のチームだということだ」
ボビー「今日他にこの会社からオファーを受けて今日対戦した3つのチームと対戦して、自分たちが一番であると証明してほしいとオファーを会社から受けてそれを受けた。最高のパートナーとオファーを受けて、我々が世界最高峰のものを奪い取った、それを証明した」
――次に見据える挑戦者は
カイル「世界中のどの選手でも構わない。自分たちはチャンピオンとして誰だって挑戦を受ける。ジュニアヘビーに居る選手ならだれでもいい」
ボビー「自分たちが本当に明確に証明してみせる。タッグチームとして自分たちが最高だと証明するのでどんなに強い相手でも自分たちが最強だとジュニアヘビーであろうとなかろうと自分たちが最強だと証明するためのパズルを一つづつ完成させていく」
第2試合
ディーバを帯同して入場したファレ、裕二郎、そしてジェフ・ジャレットのBULLET CLUB&GFW連合軍。ジャレットが帯同したカレン夫人が本間を突き飛ばして試合開始。ファレがテンコジに襲いかかるが、合体ブレーンバスターで投げていくと、小島が裕二郎にマシンガンチョップから串刺しジャンピングエルボー。だが、行っちゃうぞエルボーはファレが阻止。
ジャレットが小島をラリアットで倒すと、裕二郎がサミング。しかしコジコジカッターを返した小島が本間にタッチすると、本間は逆水平チョップから串刺しジャンピングエルボー、フェースクラッシャー。
しかし小コケシをかわした裕二郎はフィッシャーマンバスター。裕二郎のマイアミ・シャイン(=肩口に抱え上げた相手を捻りを加えながら落とす変型デスバレーボム)をかわした本間はコケシロケットを発射。そこにジャレットがギターショットを狙うが、本間はギターをキャッチ。
背後から裕二郎が羽交い締めにしてジャレットがもう一度ギターショットを狙ったが、本間がかわして裕二郎に誤爆。ジャレットとファレをテンコジが蹴散らし、裕二郎にテンコジカッターを決めると、本間がコケシ(=頭を斜めにして前のめりに落下するダイビング・ヘッドバット)を投下して3カウント! 新年早々、完璧に決まったコケシを見たファンは大喜びだった。
<試合後コメント>
天山広吉&小島聡&本間朋晃
――素晴らしい一勝でした
本間「いやもう、最高の2015年幸先いいですありがとうございました」
小島「なんて言ってるの?」
本間「何もかも、天山さん、小島さんのおかげだと思ってます」
――天山さん、そう言ってますけど
天山「いやいやほんとにね、自分の出番がないぐらいこけしが最後決まってもうて、最高やね。こけしって、あんな強かったんや。やっとこけしが決まってお客さんも喜んでたし、2015年一発目がね、しっかりと、テンコジ、テンコケって言われたけども、コケずにしっかりとこけし決まってよかったな」
――BULLET CLUB相手で2015年一発目
小島「これがほんとのお年玉っていうかね、本間にすごくいいもの見させてもらったんでね、ジェラシーもあるし、嬉しさもあるし、本間みたいに苦労してきた男がこうやって活躍するってとこがドームのいいところだと思いますし。色んな思いがありますけど、自分も頑張らないといけないなと思いました」
――改めて小島さんから2015年の抱負を
小島「怪我しないようにというのは当たり前なんですけど、プロレスラーで居る以上は、少しでも上を目指して行きたい。チャンピオンベルトもそうだけど、タイトルもそうだけど、こうやって本間みたいに頑張れば結果を出せる人間がそばにいるということは今年一番の励みになったことだと思ってます」
天山「去年も自分としてはまだまだ物足りなかった。2015年今年はしっかりと、テンコジも大事やし、シングルの道もちょっと欲出してみようかなと思ってやります」
――テンコジという意味ではまた頂へという思いもあるのではないか
天山「そうですね、それはコジに聞いて欲しいですね」
小島「やっぱりね、テンコジってただ居るだけのタッグじゃないから。そこはね、勘違いしてほしくないのは俺達別に仲良いから組んでるとかじゃなく、やっぱり上目指すためにタッグチーム、プロレスラーだからそれはずっと持っていたいと思います」
――本間さん、昔から憧れに憧れた、自分で見に来ていた東京ドーム
本間「山形から見に来ました。初出場」
天山「初出場!? 初勝利!? おめでとう!」
本間「ありがとうございます!2015年最高のスタート切れたんですけど、僕は、去年も嬉しかったんですけどまだ悔しさ残ってるんです。ここにいる全レスラー誰よりも早く宣言したいのは、今年のG1CLIMAX絶対出場したいと思います」
――まずはしっかりそこで一勝上げるということに
本間「いやいや出るからには、優勝目指しますし、それまでも実績作って出てもおかしくない選手になってみせます」
――本間さん大こけしコールが起きましたが、コーナーに登った時どんな気持ちでした?
本間「いやー、もう最高です! こりゃもう、本当に、レスラーいっぱいいる中で、ほんとに数えられた人間しか上がれないこのコーナー。それに上がってこけしを決めた!最高です!」
小島「こけしが決まって、多分ファンの人も我々も皆ビックリしたと思うんですけど、一番びっくりしたのはこの人です多分。本人が一番ビビってました」
本間「あたった瞬間アッーってなって! カバーカバーって! いやいやいや」
小島「カバーするの忘れてね、そういうのしたことないからわかんないんだよね。こけしが決まったあとどうすればいいのか知らなかったという」
――忘れたんですか?
本間「あまりの衝撃にですね! はいもう、興奮と、嬉しさと、ほんと」
天山「これからこけしがブレイクしますよ。頑張ろう」
第3試合
飯塚が矢野に襲いかかって試合開始。矢野が光の速さで外したコーナーポストを投げつけた飯塚。さらにスミスJr.がベアハッグで矢野を使えると、アーチャーがジャンピングラリアット。矢野はアーチャーの突進をかわして金具剥き出しのコーナーに激突させると、シェインにタッチ。シェインがアーチャーにドロップキックを見舞っていくと、マイキーがスミスJr.にオクラホマスタンピート。
TMDKはアーチャーを2人でリフトアップするが、スミスJr.がカット。アーチャーをシェインをハイアングルのチョークスラムで叩き付けると、飯塚が丸藤に襲いかかるが、丸藤は変化意地剤の蹴り技で反撃。
しかし不知火を狙った丸藤をコーナーの乗せた飯塚。そこにベンジャミンが飛び乗って雪崩式フロントスープレックスで投げていくと、飯塚はアイアンフィンガー・フロムヘル(=鉄製グローブ)を装着。地獄突きをかわした丸藤はトラースキック。
さらに虎王(=二段蹴りのモーションからのヒザ蹴り)を叩き込むと、TMDKがサンダーバレー(=マイキーボム+ボムバレーデスの合体技)を決めてから飯塚を抑え付け、そこに丸藤が狙い澄ました虎王を叩き込んで3カウント。矢野&ノア勢の圧勝に終わった。
<試合後コメント>
矢野通&丸藤正道&TMDK
矢野「やっぱりあいつらバカだね。手応えなかったんじゃないのあんまり!」(矢野は先に控室へ)
――丸藤選手、1.4ドームで闘って今はどんな気持ちでしょう?
丸藤「ほんとに久々の東京ドームに、矢野選手に呼んでいただいて、短い時間だったけど楽しませてもらいました」
――直前にKESが怒りを露わにし鈴木軍を怒らせたらどうなるかわかるかという言葉を残していきましたが
丸藤「ん〜そうですね、でも、矢野通TMDKそして俺の化学反応が起きれば、まあこんなもんでしょう。鈴木軍、なんかたいしたことなかったです」
シェイン「KESであろうと相手を怒らせるのはよくある。思いのまま、思った通りのことをしているだけ」
――新日本のタッグチームへの興味は
マイキー「自分たちとしては新日本であろうとどこであろうとタッグチームとして興味があるというよりも闘いたい奴と闘うだけだ」
――丸藤選手は小島選手との闘いも迫っています
丸藤「そうですね、1月10日にNOAHの後楽園ホールで対小島聡でGHCがあるんで、今日は非常に良い準備運動になったかなと。ガッチリ10日は小島選手を倒したいと思います」
K.E.S with タイチ&TAKAみちのく
アーチャー「(暴れながら)お前たちは俺達の殺意に火をつけた! TMDK、丸藤、リング上で絶対に退治してやる。NOAHでもどこでも進出してやる。絶対に殺してやる!」
スミスJr.「TMDKじゃKES我々を本気で怒らせた。TMDKであろうとキラーボムで叩き潰すのみだ覚悟しておけ! 病院送りだ! すぐにでもカードを組め!」
TAKA「そのとおりだ」
タイチ「丸藤、NOHA、お前ら鈴木軍に喧嘩売ったな」
TAKA「火付けたなお前らよ。火つけちゃいけねー所に火つけたなわかってんのか!」
タイチ「覚悟しとけよ。鈴木軍に喧嘩売ったな、これで終わると思うんじゃねーぞ」
TAKA「後悔すんぞ」
第4試合
ピンフォール及び場外カウントなしの完全決着ルール。決着はKO、TKO、ギブアップ、レフェリーストップのみとする。鈴木は久しぶりに大一番用の白装束(タイツとシューズが真っ白)で登場。頭から被っていたタオルを外すと髪の毛も脱色して真っ白に。
一方、桜庭は花道の途中でSAKU面を客席に投げて入場。緊張感のある立ち上がりからスピーディーなバックの取り合いに。グラウンドに雪崩れ込むが、どちらも相手にバックを取らせない。
流れるようなグラウンドの攻防から猪木-アリになると、桜庭はフットスタンプ・パスガード。さらに鈴木が下から足に絡みつくと、UWFインター時代に得意にしていたサソリ固めを狙う桜庭。だが、鈴木はステップオーバーさせない。エプロンに出た鈴木にハイキックを売っていった桜庭はさらに左右の掌底。
これをかわして腕を掴んだ鈴木はぶら下がり式腕十字。そのまま桜庭が場外に転落すると、鈴木は花道に連れ出していきフライングメイヤーから花道ダッシュを狙ったが、桜庭はローリングソバットで迎撃。さらに花道でサクラバロックを決めていく。
レフェリーが離すように指示すると桜庭は渋々リングに戻るが、鈴木は左腕を抑えたまま苦悶の表情。どうにかリングサイドまで戻ってきた鈴木をリングに戻した桜庭は、鈴木の左腕にミドルキックを連打。崩れ落ちた鈴木はダウンを取られる。カウント8で立ち上がった鈴木をなおも蹴っていった桜庭に対し、鈴木は右手で張り手を返す。
カウンターでもらってしまった桜庭はダウン。しかしすぐに立ちあがっていく。鈴木は「来いよ、桜庭! 来い!」と挑発。組み付いた桜庭はサクラバロックの体勢から腕十字へ。そのまま立ち上がった鈴木だが、腕を伸ばされてしまう。
それでも何とかロープに逃れた鈴木。桜庭が左腕にストンピングを落としていくと、またも鈴木はダウン。カウント9で立ち上がった鈴木は鬼の形相で桜庭の蹴りを耐えると、右手で張り手を返す。「来い、来い」と挑発する鈴木は蹴り脚をキャッチして張り手。さらに倒れた桜庭にジェットブーツ。
そこからスリーパーに捉えた鈴木は逆落としで投げてから、もう一度スリーパーで絞め上げる。ガッチリ決まってはいるが、桜庭は腕を振ってギブアップを拒否。だが、その直後“落ちた”桜庭を見てレフェリーが試合をストップ。
左腕をアイシングしながら勝ち名乗りを受けた鈴木はじっと桜庭を見つめる。すると桜庭から握手を求める。これに鈴木が応じて抱き合うと『UWFメインテーマ』が流れる。何か語った両者。スクリーンには放送席の山崎一夫さんも映し出される。鈴木と桜庭の合体は新日本プロレス内に再びUWFが作られるのか?
<試合後コメント>
鈴木みのる
――今の率直な感想を
「感想? 俺のがつえーぞ、バカ野郎」
――この闘いを前に白装束のスタイルで臨んだ覚悟は
「何を今更。俺はよ、あいつがよ、このプロレスのよ、新日本のリングまたいだ時からよ、何年だ? 3年か? 最初からよ、こんなこと言ったらなんだけどよ、最初からあいつのこと嫌いなわけじゃねーし、最初から認めてねーわけじゃねー。多分今、今日ここに来てるレスラーの中で多分俺が一番良く知ってるはずだ。だから待ってたんだよ。俺の舞台にあいつの足で来れるの待ってたんだよ」
――桜庭選手と手を合わせて今の桜庭選手への気持ちは
「だから言ったじゃねーかよ、俺のほうがつえーだろって」
――桜庭選手から試合後握手を求められましたがどんな気持ちだったんでしょう?
「わかんない。特に無い。ねーよ。お前のそのしゃべり方が嫌いだからお前になんて喋りたくねーよ。どうせお前らもよ、他のマスコミもよ、どうせ桜庭なんてってお前ら口揃えて言ったろ? プロレスファンも。俺はだからハナからあいつのことナメちゃいねーよ? 今日だって、世界の桜庭とやるっていうつもりで練習積んできたし、その覚悟持ってリング上がったし。テメーらみたいにな、後から出た答えを見てな、七色にな、答え変えてな、質問だなんだ言ってな、体の良い言葉並べてるのと違うんだよ。最初っから俺はそのつもりでリング上がってんだ」
――色んな思いが胸の中に迫ってきたことだと思いますけど、最後の最後にUWFのテーマが東京ドーム流れた気持ちは
「いや懐かしいなって。別に俺が仕込んだもんじゃねーから、しらねーよそんなの。お前じゃないの仕込んだの? 誰かが仕込んだんだよしらねーよそんなの。俺ができるのは、リングの中で殴りあうこと。俺ができるのは、相手をぶちのめすこと。俺ができるのは相手に勝つことだ。照明が何色だとか、音響がどうだとか、歌がなんだとか、俺が用意するもんじゃねーだろ。俺が命かけてんのは殴りあうことだ。相手をぶっ飛ばすことだ。だからしらねーよそんなの」
――最後に一つだけ、もし教えてくださるのであれば、最後抱擁交わした時どんな言葉をかわされたんでしょう?
「教えてほしい?」
――はい
「お前になんか教えねーよ。知りたかったら命かけてリング上って闘ってみればいいんだ。そしたら何を喋ったのかわかるよ。…ざまーみろ」
第5試合
ゴングと同時にラリアットで突っ込んでいった石井はエルボー合戦からロープに飛んだ真壁に追走してジャンピングエルボー。さらにパワースラムで叩き付けるが、真壁もパワースラムを返すとラリアットの相打ちでも打ち勝ってみせる。
石井は強烈な逆水平チョップを叩き込んでいくと、挑発しながらヘッドバットを叩き込む。さらに顔面を足蹴にしていくと、表情が一変した真壁が串刺しラリアットからコーナーで馬乗りナックル。
石井が張り手を叩き込むと、真壁も張り手で応戦。両者、殺宇の張り手からハンマーで殴り合うと、真壁がダブルリストアームサルトで投げていく。真壁のエルボーをくらっても敢えて前に出ていった石井はジリジリ後退していき、コーナーまで下がった真壁に串刺しラリアット。
真壁をコーナーに乗せた石井は雪崩式ブレーンバスターで投げると、パワーボムで叩き付けるがカウントは2。真壁のラリアットをことごとハンマーで迎撃した石井だが、真壁はレフトハンド・ラリアットから両ヒザをつくパワーボム。続けてジャーマンで投げた真壁。
石井をコーナーの上に乗せた真壁はスパイダージャーマンを狙うが、踏ん張った石井はヘッドバット。逆さ吊り状態になった真壁だが、腹筋の力で体勢を戻すと石井をファイアーマンキャリーで担ぎ上げ、雪崩式デスバレーボム。カウント2で返した石井は真壁のラリアットを食らっても倒れずに踏ん張る。
だが、右ヒザを傷めている石井はガクと体勢を崩す。そこにラリアットを叩き込んでなぎ倒した真壁だが、石井はカウント2で返す。バックを取った石井はジャーマンで投げ捨てるが、意地ですぐに立ち上がった真壁。しかし石井はそこにラリアット。
両者ショートレンジラリアットを打ち合うが倒れない。走り込んできた石井に真壁は袈裟斬りチョップ。だが、石井も返す刀でノータッチヘッドバットで真壁を倒すと、スライディング・ラリアット。さらにブレーンバスターを狙うが、真壁が逆に投げようとする。石井は背後に着地すると延髄斬り。
後頭部ラリアットに続いて正面からのラリアット。真壁は相打ちに持ち込むが、石井はショートレンジラリアット。しかし真壁もドラゴンスープレックスを返す。両者マットにヒザをついたままエルボーを打ち合うと、立ち上がった石井はワンツーエルボーからノータッチヘッドバット。
真壁もノータッチヘッドバットを返すとダブルハンマーで殴り倒してからラリアット。これをカウント1で返した石井に真壁は渾身のラリアット。真壁は倒れた石井の後頭部にダメ押しのキングコング・ニードロップを投下して3カウント。
真壁はNEVER無差別級王座を奪取。王座から陥落したとはいえ、その身を削るような全力ファイトでボロボロになって引き上げていく石井には惜しみない拍手が送られた。
<試合後コメント>
真壁刀義
「おいNEVER獲ったの見たなこのやろう。なげー。なげー沈黙生活。でもよ、リングでここぞとばかりに存在感出してきただろ今まで! それがよ、こんな大舞台だよ。こんな大舞台で石井の野郎とやれること? これが全てだ。IWGPとも異質な、インターコンチとも異質な、このNEVERだから見せれる試合ってあるだろ。素晴らしいよ。正直よ、きれいなプロレスを期待してやつには残念無念またどうぞって感じだよ。俺達の試合、この俺様の試合こんな試合だよ。石井の試合もしかりだな。いいじゃねーかよ。なんかあるかい?」
――真壁選手は石井選手との対戦にこだわってましたが
「その通りだよ。どっちが勝ってもおかしくねーって言ったらそれはおかしいんだよ俺が勝つに決まってんだよバカ野郎。だけどよ、そんだけの一進一退の試合?それがプロレスだ。血なまぐさい匂いもしかり、ガツガツとよ、ゴツゴツと当たる試合? 欲望丸出しの試合だろ。それが、今回のタイトルマッチだ。チャンピオンシップだ。それはよ、俺がIWGP巻いた時もそうだ。それも全て同じだ。チャンピオンはこうじゃなきゃいけねーと俺は思ってるからよ、あっぱれじゃねーの?」
――真壁選手がNEVERの王者としてどんな闘い見せてくれるんでしょう?
「まあ言うことはかわらねーよ。本物のプロレスを見せてやる。それだけだろ。色んなよ、スタイルのプロレスラーが居てそれでいいと思うんだ。だけどよ、今回の俺と石井の試合、ちょっと血なまぐせーかもしんねーけどよ、ああいうよ、男と男の意地の試合?ああいうの見てーだろ? だからこそ、俺はよ、野郎とタイトルマッチやる意味があると思ってるんだ。まあよ、しみったれた話になればよ、俺の若かりし頃の師匠は長州力だよ。そして今のチャンピオンだった石井の師匠、それも長州だった。長州力だからこそ、見せれる試合があるだろう。そういう試合を俺と石井が今見せた気すんじゃねーの? それ狙ってるわけじゃねーよ。お前らに見せてるわけでもねー。ただそういうもんが感じ取れんじゃねーのかなって俺は思うんだよな。そういう時代だ。色んなスタイルのプロレスがあっていいと思う。ただ、新日本プロレスのプロレス、この流れはよ、消えやしねーんだ。そういうもんだ。野郎だって黙ってねーだろうし、俺だってよ、取ったからって黙っちゃいねーよ。黙っちゃいねー。これこそがよ、ほんとのチャンピオンシップだと俺は思ってるんだ。こういうよ、見てくれは俺と石井みてーによ、そんなに美男子じゃねーかもしんねーよな。オメーが言ったんか今? オメーじゃねーよな。そうじゃねーかもしんねー。だけどよ、こういう心に響くよ、イテッっていうような、ぶっ潰してやるってそういうプロレスがあってもいいだろう。今日はそれを証明しただけだ。東京ドームの客に言っとけよ。NEVERのチャンピオンシップが見れてよかったねって。ましてこの俺が取ったんだ、お前ら万々歳だなこのやろうって言っとけよ」
――久しぶりにベルトを手にしたことで真壁選手のプロレスが広がっていくと思うが
「俺が巻くってことはどういうことかよ、今のIWGP、今のインターコンチ、胡座
かいてる暇あると思うなよ。俺がどういうことうたってるかわかるだろ?それが実現するかしねーかこの俺様の腕次第だよ。楽しみに待ってろよ。それだけだ。後もうひとつ言わせろ。オイ、テレビ見てる女性ファンの皆さん。宛先はここに真壁刀義のファンレター送ってこいよ。な? ふざけたファンレターやめろ? いらねから、そういうの! 本気のやつ。ちゃんと写真送ってな。そういうの送ってこいよ。な? テメー、何言わせんだよ。今日上機嫌だよ。ベルト取れたしな。まして石井の野郎潰したのが、叩き潰したのが褒美だろ。それだけだ」
2015年上半期ビッグマッチ日程
「行くぜネクストステージへ!」というナレーションから2015年の主なビッグマッチ日程を2.11大阪BODY MAKERコロシアム、2.14仙台サンプラザホール、3.5大田区総合体育館、3.15広島サンプラザホール、4.5両国国技館、4.29グランメッセ熊本、5.3福岡国際センター、6.7代々木第二体育館、7.5大阪城ホールと発表された。
“真夏の祭典”G1 CLIMAXは7.20北海道立総合体育センター きたえーるで開幕し、8.14両国、8.15両国、8.16両国(最終戦)と両国国技館3連戦が復活する。なお、5月にはアメリカROHのビッグマッチに新日本の選手が参戦することも決定。
第6試合
DDTから新日本へと主戦場を移し、BULLET CLUB入りした黒いケニーこと“ザ・クリーナー”ケニー・オメガが満を持して本格始動。爪楊枝を加えて太々しい態度のケニーは、ロックアップからロープに押し込むと離れ際、バカにしたように軽く張り手をしてから69王者ポーズ。
今度は田口がロープに押し込んでいき、クリーンブレイクしてから本家69王者ポーズ。ツバを吐きかけていったケニーをロープに飛ばしてスピーディーなロープワークを展開した田口はカウンターのヒップアタック。
さらにヒップバットから串刺し攻撃を狙うが、かわしたケニーはウラカンを狙う。これをオーマイ&ガーアンクルホールド(=アンクルホールド)で切り返した田口だが、ケニーはすぐに脱出。田口はドロップキックでケニーを場外に追いやると、エプロンに出ていくが、ケニーはコールドスプレーを顔面に向かって噴射。
リングに戻ったケニーは逆水平チョップから串刺しジャンピングエルボー。さらにサミングから前蹴りで田口をコーナーまで吹っ飛ばして踏みつける。ブレーンバスターを狙ったケニーに対し、田口は踏ん張った上にヒザも落としていくが、ケニーはそれでもパワーで田口を投げていく。
ケニーは腕を田口の顔面に擦りつけていくと、串刺し攻撃を狙う。これをかわした田口だが、セコンドのヤングバックスが田口の足を場外から使う。しかし田口は走り込んできたケニーをショルダースルーで投げて場外のヤングバックスと激突させると、そこにノータッチトペコンを発射。リングに戻った田口はスリーアミーゴ(=3連続高速ブレーンバスター)。
3発目を後方に着地してチョップを叩き込んだケニーはヒザへのスライディングキックからコタロー・クラッシャー(=馬跳び式フェースクラッシャー)。フルネルソンの体勢に入ったケニーは、暴れる田口の背中に張り手。
そこからランニング・パワーボムを狙ったが、田口はウラカンで切り返してケニーをコーナーに激突させると、オデレータバスター(=フェースバスター式ファルコンアロー)からコーナーに登っていく。追いかけていったケニーを叩き落とした田口だが、ケニーはもう一度追いかける。それでも叩き落としてミサイルキックを発射した田口だが、ケニーは下からのドロップキックで迎撃。
ケニーはドクターボムで叩き付けるがカウントは2。肩車していったケニーだが、背後に逃れた田口はどどんを狙う。これをエビ固めで切り返したケニーだが、田口は延髄斬りからどどんで叩き付けると、オーマイ&ガーアンクルホールドへ。
またもヤングバックスがエプロンに上がってくると、田口はエルボーで叩き落とし、さらにケニーのジャンピングニーを誤爆させて蹴散らす。田口はどどんスズ・スロウン(=どどんの体勢からマットに叩き付ける相手にプリンスズ・スロウン)から両手を広げるとアルゼンチン・バックブリーカーで担ごうとする。
どうにか防御したケニーはヒップアタックを狙った田口をキャッチして高速ジャーマンで投げ捨てると、ジャンピングニーアタックから片翼の天使(=エレクトリックチェア式ドリラー)で叩き付けて3カウント。
ザ・クリーナーとしての初戦でいきなりIWGPジュニア王座を獲得したケニーは、ヤングバックスとウルフパックを合わせて喜びを分かち合った。
<試合後コメント>
ケニー・オメガ
――新チャンピオン誕生ですね。今どんな気持ちですか?
「ここに来るまで4年もかかった! 闘って改めて思った、田口は、あいつはバカだ! デヴィットは最高のジュニアチャンピオンだった。尊敬していたデヴィットはもう居ない。だがこれが今のBULLET CLUBだ。俺がジュニアのチャンピオンをBULLET CLUBに持ってきて、これから俺達が未来を見せる」
――新日本参戦で最初の試合で王者になったわけだが
「いや俺は最初じゃないよ。何を言ってるんだお前は? ベルトも獲るべくしてとったんだ。これで伝説を作っていく。自分はかつて無いほどのスターだ」
――BULLET CLUBにベルトをもたらしたわけだがチャンピオンロードをどう考えている?
「自分が欲しいのはベルトだけじゃ無い。新日本を、そして宇宙を凌駕することが目的だ。ベルトを取ることが目的じゃない。ベルトが来るべきところに来ただけだ。今日でわかっただろう。田口、KUSHIDA、そして飯伏幸太より優れている、俺が王者だ。誰が最強だ? 俺が最強だ!」
――以前参戦していたベビーの頃と今のバッドガイになってから何が変わった?
「黒いコスチュームを履いて髪の毛も伸ばしている。見るからにバッドガイだ! だがBULLET CLUBに入りヒールになったが、皆を愛しているし、新日本のお金も愛している! 田口であろうが誰も新日本にお金をもたらさなかった。俺なら新日本に大量の金を生み出すことができる!」
――クリーナーを何故名乗っているのか?
「BULLET CLUBは暗殺者だ。実弾を持って銃を構えている戦士だ。殺戮をしたあとはどうなる? クリーナーはすべてを破壊尽くしてそこに何も無くしてやるからだ」
田口隆祐
「オーマイ&ガーファンクルな結果に終わりましたけど、69チャンピオンではなくなりましたけど、元69チャンピオンということでね、これからは真面目にやっていきたいと思います。絶対に真面目に、本当に真面目にやっていきたいと思いますので、これから真面目なコメントをしていきたいと思います。よろしくお願いします」
――ほんとに生死をかけた闘いに臨みたいと
「セイシはね、かけちゃダメ。セイシはかけちゃダメ。失礼に当たる。失礼。セイシをかけると昨日言いましたけど、やっぱりセイシはかけちゃダメ。そしたら負けちゃいました。そしたらやっぱりセイシはかけたほうがよかったのかな? セイシをね、かけるかけるって言って途中でセイシされちゃいましたんで。それがね、敗因ですかね。セイシされたのが敗因。やっぱ悔しいからもっと、もう一回ヤラせてもらいたいな。もっかいヤりたい。お願いだからもう1回ヤラせてほしい。本当に1回だけでいいからヤラして欲しい。1回だけでいいの。1回でいいのほんとに。1回やりたいの、もう1回、1回ヤラせてもらいたい」
――1回やらせてもらったら一発で獲れますか?
「一発で。一発で本当にいいの。1回の一発でいいから本当にヤラせてほしいの。一発で、一発やったらまたオメガもヤりたいと言うと思うんで。だから2回かな。2回はヤりたい。ヤりたいって言ったら来るものは拒まないでね、ヤりたいって言われたらヤルだけです。ヤラれたらヤリ返す。ヤラれたらヤリ返すは違うから。ナメられたらナメ返すとか。ほんとになんなんですかね? どうしてくれるんですか? 僕は、どこに行ったらいいんですか?この道を行けばどうなるんですかね? 危ぶむんですかね僕は? 危ぶみますよほんとに、危ぶむなかれと言われても。多分行ってもわからないですよ。イッたらわかるのかも知れないですけど、イッたら気持ちよかったって感じじゃないですか? まあイケるところまでイクということで、イッてかけてかけてかけまくる。イッてイッてイキまくる。イキ過ぎてしおれないようにします。オメガは強かったです。ほんとに1回だけヤラしてほしい。1回だけ」
――2015年目指していく方向は
「ほんとに真面目にやっていきます。2015年は真面目にやって! …いや、やっぱりやめます。もっかいふざけます。でも71代になってもしょうがないんで、71代になっても何も面白いことはないんで、71代になっても元69で、元69チャンピオンの相手を募集します。ヤリたい人はこちらまで。お願いします。試合ですよ?試合、ほんとに皆さんが、ほんとにふざけたいんだなってよくわかりました。マスコミの皆さんも、僕を使ってフザケてください」
――最後に一つだけ、これからは真面目にやっていくのか、それともフザケてやっていくのか
「真面目にフザケてやっていきます! よろしくお願いします。悔しいです! 悔しいです! …一曲歌ったらいいですか? 頭クラクラするんでもう帰ります。ただもう1回ヤラせてください。ほんとにヤリたいです一発でいいっす」
第7試合
後藤&柴田にとってこれまで何度もチャンスを手にしながらなかなか奪取できなかったIWGPタッグ王座。WORLD TAG LEAGUEに優勝することでもう一度挑戦できる権利を得た同級生タッグが、1年前にタッグを組むキッカケとなったシングルマッチを行ったこの東京ドームで王座に挑戦する。
アンダーソンと後藤の先発で試合開始。エルボースマッシュを売っていったアンダーソンがロープに飛ばすと、エプロンからギャローズが蹴っていく。しかし柴田がエプロンからアンダーソンを捕まえると、後藤がラリアット。
しかし、これはアンダーソンがかわして後藤に誤爆。またも同級生タッグに嫌な雰囲気が漂う。その後、後藤が捕まってしまうが、ギャローズとラリアットの相打ちになると、そこから後藤は時間差式ラリアットを返して柴田にタッチ。エルボーの連打でコーナーに釘付けにして、対角線上まで距離を取った柴田はダッシュするが、ギャローズはラリアットで迎撃。
そこにアンダーソンが入ってくると、柴田はコブラツイストで捕まえる。その間に後藤がエルボーの連打でギャローズをコーナーに押し込むと、柴田がダッシュして串刺し低空ドロップキック。後藤はアンダーソンに串刺し式村正(=ニールキック)。
だが、アンダーソン&ギャローズも連係攻撃で反撃すると、柴田にバックブリーカーとエルボードロップの合体攻撃からバックドロップとネックブリーカーの合体攻撃。カウント2で返した柴田にマジックキラーを狙うが、これは後藤がカット。
ギャローズをラリアットで場外に追いやった後藤に、アンダーソンがガンスタンを狙うが、後藤は牛殺しで切り返す。そこに柴田がPKを叩き込むが、ギャローズが戻ってきてダブルラリアット。さらに柴田をパワーボムで叩き付けてコーナーへ。
後藤が足止めすると、柴田も立ち上がって合体での雪崩式牛殺し。さらに柴田がギャローズを羽交い締めにすると、今度こそ後藤がラリアット。そして後藤がファイアーマンキャリーで持ち上げると、柴田に向かってギャローズを放り投げてのgo2sleep。
そこから柴田が走り込んでPKを叩き込み3カウント。ついに同級生コンビが悲願のIWGPタッグ王座を奪取。柴田は新日本に再び参戦するようになって初のベルト戴冠。共にパートナーの腰にベルトを巻いてやると、ガッチリと握手。そしてWORLD TAG LEAGUEで優勝したとこと同様、リング上であぐらをかいて腕組みしてみせた。
<試合後コメント>
後藤洋央紀&柴田勝頼
――お互いでお互いの腰にベルトを巻きあっていました。あの時の感情は
柴田「まずはあけましておめでとうございます! 2015年、とてもいいスタートが切れました。まずは記録、形にしました。有限実行。ここからです、俺達」
後藤「去年、一年間のこの集大成をね、今日のドームで見せれたと思います。この結果に満足してるわけじゃないんで、この次もありますし、このベルトを手に入れたからには簡単には手放したくないですね」
――去年は向かい合ったドームで、今年は共に戦って形というものを手にしました。この一年振り返っていかがですか?
柴田「一年間というよりは、高校の時から」
後藤「20年ですよ。ちょうど20年の年」
柴田「20年だ(笑)。20年で、高校で、部員の少ないレスリング部で、夢を見たプロレス少年が、こうやってこういうベルトを手に入れる。こんなことってあるんですね。なんか不思議な感じです。そして、なんかベルトって今までピンとこなかったんですけど、悪く無いです」
――20年分の思いが詰まった試合の中で終わった後に二人で胡座をかいて並んでいる姿を見て今日一番の盛り上がりを見せたと思います
後藤「ほんと20年、でもこれがね、これただの偶然じゃないと思ってますんで。なるべくして俺らは出会ったと。その結果が今日出たと思ってます。これはまだ終わりじゃ無いし、これからも続いていくんで、見ててください」
――2015年、今年どんな一年にしたいですか?
柴田「いい一年にしたいですね。とても! 去年は色々あって、そこそこ良い一年だったんですけど、今年はいいスタートも切れて、めちゃくちゃいい年にしたいです」
後藤「全く同じです」
――柴田選手ははじめてのベルトですよね?
柴田「ベルトを手にしたの初めてですね。意外とずっしり重くて、去年一年間、結構このベルトに振り回されたんで、手に入れて今度はこっちが引っかきまわしてやろうかなと思ってます」
――いち時期はIWGPに背を向けた時もありました
柴田「背を向けたかどうかはわかんないですけど(苦笑)。ぶっちゃけのぶっちゃけ、あんまり興味はなかったんですよ。ただ、新日本に3年前か、上がるようになって、再び上がるようになって、ベルトって結構力あんだなって。ベルト持ってる奴って結構力あるんだなって思いましたね。このベルトシステムで、俺達の年にしたいね」
後藤「俺らが舵をとっていきますんで。タッグはまかしてください」
柴田「タッグにかぎらず! まずはタッグを取ることが絶対条件でしたね今年の。取れて良かったです。皆の! 二人でっていうのあれなんですけど、皆の応援してくれてる人、巡業回って応援してくれてる、見てくれる応援してくれる皆の形にできたかなと思います」
――後藤選手はこれで革命は終わりじゃないですよね
後藤「もちろんですよ。革命継続中」
――どれぐらい進んでますか?
後藤「そうですね、俺の中では一つベルトを手にいれたっていうことで、これは俺だけの力じゃないんですけどね。俺の言ってる革命っていうのは。俺一人ではなんにもできないです。ここに柴田というパートナーがいたからできたことですし、継続して見ていってもらえば大丈夫です」
第8試合
AJがステージ上に登場すると花火が打ち上がる。一方レーザー光線とカクテルライトで照らされる中を内藤が入場。内藤がリングインするなり奇襲攻撃を仕掛けていったAJは、いきなりスタイルズクラッシュの体勢に。
だが、内藤はAJをエプロンに追いやる。AJも内藤をショルダースルーで場外に落とすとケブラーダ。内藤がかわすとチャ靴したAJ。すると内藤はエプロンからミサイルキックを発射。
リングに戻ってスワンダイブ式ミサイルキックからコーナーでの振り子式串刺しドロップキックを狙った内藤だが、AJは防御して内藤の左ヒザを攻撃。ニークラッシャーや蹴りで徹底的に痛めつけると、動けなくなった内藤の左ヒザにニードロップを落とす。さらにリバースのインディアンデスロックに捉えるが、内藤はロープに脱出。
何とかエルボー合戦に持ち込んだ内藤は、AJの首を抱え込むとロープを駆け上がってのスイングDDT。アームホイップから低空ドロップキックを後頭部に叩き込んだ内藤は、ランニングサンセットフリップ。さらにAJの両足をセカンドロープに乗せてのネックブリーカー。
AJをコーナーに乗せた内藤だが、殴って叩き落としたAJはエプロンからスワンダイブ式エルボーアタック。ブレーンバスターを狙ったAJだが、内藤が着地した瞬間にネックブリーカー。バックを取ったAJはジャーマンからロコモーション式でもう一度投げようとする。
これをサムソンクラッチで切り返した内藤は、カウント2で返したAJをジャーマンで投げる。さらに延髄斬りからジャンピングエルボーアタック。勝負に出た内藤はスターダストプレスを狙ってコーナーへ。だが、立ち上がったAJは内藤の左ヒザにエルボーを叩き込むと、コーナー上に追いかけていって雪崩式バックドロップ。
着地した内藤だが、左ヒザにさらなるダメージが。するとAJは内藤の左足に絡みつきながら回転し、カーフキラー(=変型回転足4の字固め)に捉える。内藤はこれもロープに逃れると、執拗に足を取りに来るAJに延髄斬り。さらに裏投げで投げてからドラゴンスープレックス。
カウント2で返したAJにグロリア(=リストクラッチ式変型エメラルドフロウジョン)を狙った内藤だが、振り切ったAJはオーバーヘッドキック。さらにブラディサンデー(=垂直落下式インプラントDDT)で叩き付けるとバレットポーズでロックオンしてからスタイルズクラッシュの体勢。
しかし内藤はAJを持ち上げてそのまま場外に投げ落とす。朦朧としながらカウント19で辛くもリングに戻ったAJだが、近づいてきた内藤のタイツを引っ張ってエプロンに出す。しかし内藤はエプロンから振り子式の串刺しドロップキック。さらにAJをコーナーに乗せて雪崩式フランケンを狙ったが、回転を止めたAJは何とそこから雪崩式スタイルズクラッシュで叩き付けて3カウント。
<試合後コメント>
AJスタイルズ
「AJスタイルズは今日の彼を踏み台にしてIWGPチャンピオンに返り咲いてみせる。自分はヨシタツを欠場させて葬り去った。スタイルズクラッシュに誇りを持って今後も使って相手を倒していく。今日もあったようにスタイルズクラッシュを避けようとしているが、最終的にはこの技で粉砕できる。BULLET CLUBにリーダーはいない。我々はユニットだ。だが俺が最強であることに変わりはない。俺達が最強のユニットであることに変わりはない。新日本の内藤もそうだがベターかもしれない。新日本の選手はベターだ。自分がベストだ。ベストなのは俺だけだ。俺の背中を追っかけてくるしか彼らにはできない」
――スタイルズクラッシュでヨシタツを負傷させた時に後悔の気持ちなどはあった?
「確かに怪我をさせてしまったのは事実だ。だがそれは我々はレスラーだ。怪我をすることは当然あることだ。それで自分に落ち度なんてあるわけがない。レスラーはその覚悟を持ってリングに上がっている」
第9試合
ヘビー級に転向してベルト獲りを狙う飯伏。しかも中邑が持つインターコンチのベルトに挑戦となれば、飯伏にとって“リミッター解除”は必至だ。中邑も手持ちのカードがなくなっており、ジョーカーを求めていたが、そのジョーカーに名乗りをあげたのが飯伏だ。
煽りVでは飯伏が中邑のことを「キ○ガイ」と言い、中邑が飯伏に求めているものはヨシヒコ戦の延長線上ではなく飯伏が本来もっているナチュラルなヤバさだと語った。
ステージ上にジャンプして下から登場した飯伏。気合い充分の表情で、早くも滾りながらリングイン。一方、王冠を被りマントを羽織って登場した中邑は火柱があがる中を、まさしく“王の凱旋”のような雰囲気で入場した。
ローを飛ばしていった飯伏に対し、中邑もガードしながらプレッシャーをかけていく。そしてタックルを仕掛けた中邑はロープまで押し込むと、両腕ブラリと脱力ブレイク。そこから飯伏が仕掛けていくと、中邑もすぐに反応して寝かせた飯伏を踏みつけようとするが、間一髪でかわした飯伏。
握手をお求めた中邑に対してその手を払った飯伏。中邑が怒って襲いかかるが、ドロップキックで迎撃した飯伏は中邑をコーナーに追い詰めると、踏みつけバイブレーション。しかし中邑もニーリフトを叩き込んでから飯伏をコーナーに叩き付けると、本家・踏みつけバイブレーションから飯伏をコーナーの上に寝かせての串刺しニーリフト。
さらにエプロンに寝かせて場外からニーリフトでカチ上げると、エプロンから後頭部にニードロップを落とす。これが飯伏のセコンドにつくのも最後になる中澤マイケルからの激を受けてリングに戻った飯伏だが、中邑はニードロップを投下。
スリーパーに捉えていった中邑は、そこからグラウンドコブラにスイッチ。ロープに逃れた飯伏はエルボーを叩き込むが、中邑は打たれた部分を手で払って余裕を見せると、飯伏の頭をペチペチ叩いて挑発。飯伏は張り手からフルスイングの掌底を放っていくが、かわした中邑はバッククラッカーからリバースパワースラム。
着地した飯伏はフランケンで投げてから中邑を場外に追いやると、三角跳びケブラーダを発射。中邑をリングに戻した飯伏はスワンダイブ式ミサイルキック。さらに蹴りと掌底のコンビネーションからソバット、ミドルで倒すとその場飛びシューティングスター。
中邑は飯伏をエプロンに追いやるとロープ越しのブレーンバスターを狙うが、防御した飯伏はスワンダイブ。これを中邑は下からのカンフーキックで迎撃。スピンキックからフロントブレーンバスターで叩き付けた中邑はニースタンプを打ち込むと、ボマイェを発射するが、飯伏がかわしてコーナーに激突させる。
中邑をコーナーに乗せた飯伏だが、中邑も飯伏をエプロンに叩き落とす。しかしスワンダイブ式の雪崩式フランケンで投げていった飯伏は、高速ドラゴンスープレックスで投げてからその場飛びツイスタープレス。
シットダウン・ラストライドを狙う飯伏だが、中邑はリバースで切り返すが、さらに回転を加えてエビ固めで丸め込んでいった飯伏。さらにキックアウトした中邑にカウンターのハイキック。前のめりにダウンした中邑を引き起こした飯伏は盤石のシットダウン・ラストライドで叩き付けるがカウントは2。ならばと飯伏は必殺のフェニックス・スプラッシュを投下するが、かわして自爆させた中邑は飯伏の後頭部にボマイェを発射。
立ち上がろうとする飯伏を蹴って上半身をロープに外に出すと、上から何度も踏みつけて蹴っていった中邑。これで飯伏の表情が一変。“覚醒”した飯伏は渾身のストレート掌底を打ち込んでいくが、中邑もレフェリーを突き飛ばして飯伏にストレートパンチ。
飯伏もパンチを返そうとしたが、中邑は飛び付き腕十字。しかし、そのまま立ち上がった飯伏は中邑の顔面を踏みつけて脱出すると、中邑の頭を足蹴にしてから掟破りのリバースパワースラム。そして滾った飯伏は大きく仰け反ってから掟破りのボマイェを発射。中邑も意地で返すが、飯伏はなおも中邑の頭を足蹴にしていく。
今度は中邑の表情が一変。前蹴りで飯伏を吹っ飛ばすと、ボコボコに蹴ってから飯伏の顔を踏みつける。こちらも“覚醒”し、飯伏の掌底に対し、相打ちに持ち込んだ中邑は振りかぶってのエルボーからスライディング式ボマイェ。しかしジャンプしてかわした飯伏はそのままフットスタンプを落とす。
拳を握った飯伏はエプロンに出た中邑のバックを取ると、トップロープに飛び乗ってからぶっこ抜きジャーマンでリング内に投げていく。辛くもカウント2で返した中邑だが、飯伏は奥の手のフェニックス・プレックス・ホールド(=パワーボムの体勢から相手の頭も抱え込んで後方に投げるスープレックス)を狙ったが、エルボーの連打で脱出した中邑は、飯伏の背後からダイビング・ボマイェ。
さらにボマイェを狙ったが、これは飯伏がボマイェの相打ちに持ち込む。そこから飯伏が向かっていくが、カウンターで飯伏を抱え上げた中邑は奥の手ランドスライドで叩き付けると、至近距離からボマイェを叩き込んで3カウント。
試合後、白ベルトをマットに置いた中邑は飯伏に近づいていって何やら言葉をかけると拳を合わせて健闘を称えた。白ベルトを再び腰に巻いた中邑はニヤリと笑うと、「ヤッバ〜イ! ヤバイ! 真っ白だ。真っ白な灰に……ウッソー! もう少し、もう少しで真っ白な灰になるところだった。飯伏! 最高だよ。東京ドーム! いいか? いいか? いいかぁ? ……イヤァオ!」と滾りまくってみせた。
<試合後コメント>
中邑真輔
「ヤヴァかった、ふぅ。なんだ? 負けるかも、そんなの飛んだね途中で。死ぬかもだ。なにこれヤバイって、試合の中で感じるくらい気持ちいいものでした」
――14枚目のジョーカーとしてふさわしい相手だったと思います。飯伏幸太はどんな相手でした?
「紛れも無い、自分が思うところの、中邑真輔が思うところのプロフェッショナルだと思います。褒めようと思えばいくらでも、貶そうと思えばいくらでも。ただね、あんな、あんななんて言うんだろうな? ヤバイ? エモい? 自分にとって特別な相手はそうはいねーですね。まあ、そういう感触、水が合う? なんて言うんだろう? 自分がものすごい高揚するんです、お世辞抜きで。そんな相手はね、今までのプロレス人生の中でも、そうと言い切れるのはあいつだけでしょう」
――ファンもまた非常に欲深い生き物で、またこの二人の闘いを見たいと思っている人も沢山いると思います
「マジ!? 真っ白な灰になるんで当分置いといてください。終わっちゃうだろ。終わっちゃうよあんなの。なんだろうね? 手段は違うし、辿ってきた道のりももちろん違う。なんだろうな? でも変な親近感みたいな、友情じゃないな、なんつうかこう群雄割拠? 十人十色、百人百色? 色んなレスラーがいる中で、なんつうかこう、親近感というか、ある種、遊園地だの山手線だの工場だの、そのようなのすっ飛ばして、なんだろう?難しいな、仲間? ちょっと言葉が足りなくてすいません、そんな相手ですね」
――通算14度目の防衛でジョーカーだったと思うが、ここからそのベルトをどうしていくのか非常に楽しみだが
「誰か教えてよ(苦笑)。ネタ切れとは言いませんが、いいよ、トランプじゃなくても。かるたでもいいよ、いいの出てきてくんない? とりあえず今夜は、やっぱり2014年の集大成。消耗しましたよ。後はこいつ(=ベルト)に、こいつと決めようじゃないですか」
――この中で聞くのも野暮ですが、2015年の豊富は?
「それは常々、刺激、変化、やっぱり中邑真輔自体が、新しい中邑真輔に変身したい。まだまだ、プロレスのキャリアも人生のキャリアもこんな(ちっちゃい)もんですよ。もっと深く、濃くしたいですね。今日は消耗が激しくて」
飯伏幸太
「悔しいですね…今日は勝ちたかったです」
――その表情、その言葉に集約されているのかなと思うところもありますが
「はい」
――中邑真輔はどのような相手でしたか?
「これは、生放送ですか?(※違うと分かると)滾って狂ってました。キ●ガイでした。いや、キ●ガイでした」
――飯伏選手もプロレスの常識全てを飛び越えるような試合を見せたと思いますが振り返っていかがでした?
「本当に、本当に全部出し切ったというか、本当に勝てると思ったんで、本当に、本当に全部出しきりました。でもダメでした。でも、今日負けたことで、まだまだ自分のヘビー級は、逆に可能性があると思いました。中澤(マイケル)さんありがとう、ラストセコンドありがとうございます」
――2015年が激しい、ものすごい闘いでスタートしました。今年一年どんな一年にしたいですか?
「また、もちろん中邑さんと闘いたいし、前以上にリスペクトしてます。他のヘビー級の選手もどんどん闘っていきたいです」
――ベルトとしてのこだわりはインターコンチに傾くんでしょうか?
「それもありますけど、全部のベルトがほしいです」
――中澤さんがラストセコンドということでしたが、いなくなることで自分の中で変化や影響ありますか?
「ありません! 大丈夫です!」
第10試合
メインイベントはオカダからAJに移ったIWGPヘビー級王座を奪取したのが、一度はIWGPに別れを告げた棚橋弘至。その棚橋を「くすんだ太陽」と言い放ったのが、G1 CLIMAX 2014優勝者のオカダ。逸材vs.本物によるIWGPヘビー級選手権。
レインメーカードル改めバンク・オブ・レインメーカーポンドがドームのアリーナ全体に降り注ぐ中を挑戦権の権利書が入ったアタッシュケースを持った外道と共にオカダが入場。続いて人差し指を天に向かって掲げた棚橋がステージ上に登場すると、火柱があがる。
両者へのコールがドームを包む中、まずはロックアップ。リストロックにの応酬からカニ挟みで倒した棚橋はヘッドロック。ヘッドロックで切り返したオカダはグイグイと絞め上げる。ロープに振って逃れた棚橋にオカダはショルダータックル。しかしすぐに棚橋が再びヘッドロックに捉える。
ロープに振って逃れたオカダだが、今度は棚橋がショルダータックルでなぎ倒す。ロックアップからコーナーに押し込んだオカダだが、体勢を入れ替えた棚橋。コロコロと体勢が入れ替わった末に、棚橋をコーナーに押し込んだオカダはクリーンブレイクと思わせてエルボー。棚橋もすぐにエルボーを返していくが、オカダはエルボースマッシュ。ならばと棚橋もエルボースマッシュ。
コーナー二段目に登った棚橋だが、オカダは下からエルボースマッシュでカチ上げて棚橋を場外まで吹っ飛ばす。場外に出たオカダは鉄柵攻撃からフロントキックで棚橋を鉄柵の外に出すと、両足を鉄柵に乗せておいてのDDTで叩き付ける。
さらに花道でツームストンパイルドライバーを狙ったオカダだが、これは棚橋も踏ん張りチンクラッシャー。距離を取った棚橋は花道ダッシュするが、カウンターで肩口まで担いだオカダは花道でヘビーレイン(=ファイアーマンキャリーからの変型エメラルド・フロウジョン)を決めていく。
そこからリングに棚橋を戻したオカダは側頭部にベースボール・スライド(=スライディング式ドロップキック)。10分が経過し、オカダは串刺しエルボーを狙ったがかわした棚橋。続くセントーンもかわした棚橋はエルボーと太陽ブローからフライング・フォアアーム。
セカンドコーナーからローリングセントーンを落とした棚橋は、ロープに飛んだがオカダはフラップジャックで叩き付ける。棚橋のコーナーに飛び乗ってのクロスボディーをかわしたオカダはDID(DEEP IN DEBT=腕決めネックロック)に捉える。ロープに逃れた棚橋だが、オカダはスリングショット式アトミコを落とすと、棚橋の頭を足蹴にしてから顔を突き出して挑発。
エルボーを打っていく棚橋だが、オカダはより強力なエルボーを返す。エルボー合戦からお互いに「来いや!」と言いながら相手の髪の毛を掴んでいく。オカダはエルボースマッシュの連打からジョン・ウーで吹っ飛ばす。
ヘビーレインを空中でスリングブレイドに切り返した棚橋だが、オカダは棚橋をコーナーに乗せると下からのドロップキックを狙う。これを蹴りで迎撃した棚橋はハイフライフロー。これをかわしたオカダはジャンピングバックエルボーからリバース・ネックブリーカー(=こうもり吊りの体勢から相手の後頭部にヒザに叩き付ける)。
オカダはダイビング・エルボードロップを投下するとレインメーカーポーズ。レインメーカー(=相手の腕を掴んで引き込むように決めるアックスボンバー)をサムソンクラッチで切り返した棚橋はオカダの蹴り脚をキャッチしたドラゴンスクリュー。
串刺し攻撃を狙ったオカダのヒザに低空ドロップキックで迎撃した棚橋は、場外に出ていくとオカダを鉄柵に叩き付けて外に出す。そこからリングに戻った棚橋はコーナー最上段に立つと、何と鉄柵の外にいるオカダにプランチャ式ハイフライフロー。見事届いてみせると、棚橋はオカダをリングに戻してハイフライフロー。これをかわしたオカダだが、棚橋はスリングブレイド。
さらにクロスボディー式ハイフライフローを決めたが、オカダはそこから棚橋を抱えてツームストンパイルドライバーを狙う。だが、反転した棚橋が逆にツームストンパイルドライバーで叩き付けると、オカダの背中にハイフライフロー。間髪入れずトドメのハイフライフローを投下したが、オカダは棚橋の必勝パターンを何とカウント2で返す!
棚橋はテキサス・クローバー・ホールドを狙うが、オカダは蹴り上げて決めさせない。「オカダ」コールが起こる中、オカダはエルボースマッシュ。しかし棚橋もエルボースマッシュからスリングブレイド。すると棚橋が掟破りのレインメーカーポーズからレインメーカーを狙うが、かわしたオカダがレインメーカーを叩き込む。
棚橋は辛くもカウント2で返すが、ダブルダウン状態に。カウント8で起き上がった両者はマットに両ヒザをついたままエルボーを打ち合う。そのまま立ち上がると、オカダはツームストンパイルドライバーを狙うが、棚橋はエビ固めで丸め込む。カウント2で返したオカダのヒザに低空ドロップキック。
さらに張り手を叩き込んでいった棚橋だが、オカダは拳を握って耐える。何発も張り手を叩き込み、ついにヒザをついたオカダだが、張り手をかわして逆さ押さえ込み。さらにクイックのG1決勝で見せたレインメーカーを狙ったが、かわした棚橋はダルマ式ジャーマン。オカダも高角度ジャーマンで投げると、そのままレインメーカーを狙ったが、棚橋はこれもドラゴンスープレックスで切り返す。
さらにロープに飛んだ棚橋だが、オカダはここでカウンターのドロッププキック。続いてレインメーカーを狙ったが、棚橋はかわしてオカダをロープに押し込んでドラゴンスクリューを決めると、エプロンからロープ越しのドラゴンスクリュー。さらにクロスボディーを浴びせてからグラウンド・ドラゴンスクリューを決めると、起き上がろうとするオカダにハイフライフロー。さらにダメ押しの正調ハイフライフローを投下して3カウント。
エンディング
大の字に倒れたオカダを見下ろした棚橋。敗れた岡田は外道の肩を借り、号泣しながら退場。場内から「オカダ」コールが起こる中、マイクを持った棚橋は「オカダ、オカダー! どうだ? 悔しいか? ひと言いっといてやる。よく聞けよ。IWGPは遠いぞ!」。
悔しさいっぱいの様子で引き上げていくオカダを見送った棚橋は「皆さんは今日は最後まで観戦ありがとうございました! 2015年も新日本プロレスは進化を続けます。そしてさらに盛り上げます! 俺がいるし、そして今日会場に来てくれたファンの皆さんがいるから、これからも新日本ますます盛り上げます。今日はありがとうございました!」と挨拶して引き上げようとする。
だが、リングに戻った棚橋は田中翔からエアでギターを受け取ると、エアギターを2連続で披露してギターを破壊。しかし観客からおニューのエアなギターを受け取った棚橋は、昨年末に披露した新曲でエアギターを披露すると、「改めて皆さん、ありがとうございました!」と挨拶してリングを降りると、花道を歩いていく。
花道でファンから投げられるタオルで汗を拭いてから投げ返しながらステージまで戻ってきた棚橋は、火柱があがる中階段を上がって頂上まで行くと「2015年もよろしくお願いします! じゃあ、最後に東京ドームの皆さん、愛してま〜す!」でイッテンヨンを締めくくった。
<試合後コメント>
棚橋弘至
※キャプテン、KUSHIDA、シェリーとビールで乾杯してから
――(乾杯をして)ドームで浴びるビールの味は格別ですか?
「ありがとうございます。最高です!」
――時代の中心は棚橋選手でしたね
「結果的に立ちはだかりました。そういう表現が相応しいんじゃないかなと。オカダの涙を見て思いました」
――リング上から見たオカダの涙はどのように感じましたか?
「どんな相手とやってもポーカーフェイスを崩さなかったオカダが、初めてね、感情を露わにしたと。そういう試合だったんでしょうね」
――リング上からあえてIWGPは遠いという言葉をおくりましたが
「あれは、俺自身のケジメです。東京ドームで、2011年ね、『遠いいぞ』って言って、次、負けちゃったんで。これから結果を残していって、証明しますよ」
――今日の試合は史上最大の闘いという言葉にふさわしい試合だったが振り返っていかがですか?
「オカダのね、打撃に対しての打たれ弱さが見えたかなというのがあって、まだね、攻略するすべがあったなと思いましたね。まああの、あらゆる相手に対応してきてますけど、張り手がちょっと効いたかなと。細かい分析ですけど」
――20分を超えたあたりで張りてがありました。それは今まで闘ってきて見出したウィークポイントと
「僕は闘いの中でね、競ったほうが面白いかなという自然とそういう感情が働いてしまうんですけど、今日はちょっと心を鬼にして、見た人から見て勝者と敗者、そういうのがくっきり別れるそういう闘いを心がけたというか、難しい、自分の感情をコントロールするのはすごい難しいんですけど、そこはあえてやってやりました」
――鉄柵を越えての場外ハイフライフローですとか、これまでと違った闘いも見えたと思うが
「くすんだ太陽、進化止まってるんじゃないですかと戦前言われましたんで。たしかにね、俺自身も進化の速度、オカダの角度に比べたらね、緩やかになってきてるかもしれないけど、俺はね、進化する気持ちがあって、とまる気持ちはないんでね。必ず進化してみせます。そして俺の進化が止まらない限り、新日本プロレスの進化は止まりません」
――5年連続ドームのメインでしたが、今年のメインからの景色はいかがですか?
「メインイベンターっていうのは、やっぱり責任があって、5年連続任されてるって事は、新日本プロレスを託されているんですね。それは集客であったり、試合内容であったり、ただね、その責任がプレッシャーにはならないんですよね。期待されてるっていう喜びになるから。プレシャーっていうものは、2009年のね、武藤戦に置いてきました。緊張の極限状態を乗り越えたんで、俺は今その向こう側に居ます」
――こうしてベルトが戻ってきて、この一年は棚橋選手はどのように
「最高のスタートがきれたんで、今日もね、本当に日本全国から東京ドームに集まって来てくれたんで、日本全国の皆さん、その場所場所でね、会いましょう。そんな気持ちですね」
――今年もビッグマッチが続いていきます
「任してください。俺のこの双肩に任せてください」
――今日の模様は英語でも実況があり、海外のユーザーのTwitterなどの実況も多く海外に棚橋選手の試合が新たに届いたと思うが
「そうですね、そういうね、状況にあるっていうことをすごく嬉しく思います。そういうものを提供してくれた新日本プロレスを誇りに思います」
――セミファイナルの中邑対飯伏に刺激された部分はありますか?
「また意地悪な質問を。控室にちゃんとモニターがあるんで見ていたんですけど、自然と見入ってしまったというか、見なきゃよかったなって」
――そこをまた超えてやると
「いつも言ってますけどね、メインイベンターというのはセミファイナルまでどんな試合があっても必ずメインイベントに意味を持たせてね、しっかりプロレスを楽しんでもらって帰ってもらうのがメインイベンターの役目なんで。その気持ちは変わりません」
――去年の1.4でインターコンチでベルトをとってMVPまで行ったが、今年は防衛して一年間どのように闘っていきますか?
「上半期の8月のG1までのスケジュール出ましたけど、楽しみで仕方がないですね。その中でね、どういう役目を果たしていくか。エースとして。去年に引き続き、スタートダッシュは切れたんで、エースとして、コスチュームにエースって入ってますけど、ついに自分で言い始めましたけど、日本全国に見せびらかしてきます」
――観客動員が3万6千人で去年より1000人増えましたが
「もっとね、色んなところでね、プロレスを知ってもらうと。その努力はやめないし、そうしてね今日まで来たんで。やれるだけのことは全部やって、これからもプロモーションであったりプロレスをね、丁寧に説明して参ります。最近ね、色々話すお仕事も来て説法みたいになってますけど、ほんとにね、プロレスの喜びっていうものを僕は知って人生楽しくなったんで、一人でも多くの方に知ってほしいし、これから俺の向かう先は、もっとね、プロレス今流行ってるんでしょ? 盛り上がってるんでしょ? 今度連れて行ってよって日常の皆さんの会話の中に出てくる、プロレスを落としこむ日常会話というか、そしたらね、僕もプロレス好きだったんで思うんですけど、プロレスラーがプロレス以外の番組に出ていたりとか、全然プロレス関係ない話でプロレスの話してきたりとかすっごい嬉しいんですね。『ようやくわかったか!』『(そう)でしょ?』って言いたい。なんかそういうプロレスをイメージしてます」
――新日本が上昇気流に乗って何年にもなるが、5年連続でメインイベントをしめる棚橋弘至は他の選手と何が違うんでしょう?
「それを言い始めるとキリがないんですけど、皆さんで判断してください」
――ライブ配信で海外もしていて、実際生で見ているファンは観客数以上だと思いますが、実際に会場に足を運ばせるには
「そうですね、丁寧にやっていくしかないっすよ。一歩一歩ね。もう俺ね、一人でも多くの人が来てくれるんだったらケツでも出しますから」
――棚橋選手にとっても初めての舞台が7月にあります
「21年ぶりの大阪城ホールありますんでね。やりますよ、全力。期待してください」
――もちろんそこでもメインイベントをやりたい?
「そうですね。そういうとこ、やりてーな!」