武藤敬司から巣立った大和ヒロシがリング上で熱唱しビッグマッチへの出場を勝ち取る!
2日、東京都・高島平区民館ホールにて『HEAT-UPジャッジメント vol.3』が行われ、大和ヒロシがリング上で熱唱した結果HEAT-UPカルッツかわさき大会(旧・川崎市体育館)への出場を勝ち取った。
大和ヒロシは2006年の『武藤塾』の新人オーディションを経て全日本プロレスでデビューし、世界ジュニアやアジアタッグ選手権などを獲得。その後はWRESTLE-1の旗揚げに参加しクルーザーディビジョン王座を獲得するなどの活躍をするが、現役クルーザー王者でありながら首を負傷し緊急入院。頚椎損傷の疑いで欠場となり王座を返上したが、5ヶ月後に復帰戦を行うも同月に再負傷。頚椎症性脊髄症と診断され、手術を伴う長期欠場となっていた。
今年3月にWRESTLE-1で復帰戦を行ったものの、4月からフリー転向を発表。その後、大和の地元・神奈川県川崎市多摩区で活動しているHEAT-UPに突如現れ飛び入り参戦。その後はそのまま継続参戦していた。
大和は、代表の田村和宏との対戦やタッグ王座戦への挑戦を猛アピールしていたが、その熱意は届かず歯がゆい思いをすることが続いていた。
しかし、この日はメインイベントで現HEAT-UPユニバーサル王者の兼平大介とのシングルマッチの相手に抜擢。10分1本勝負で時間切れ引き分けの場合には両選手に向けられた観衆の拍手の大きさで勝敗を決める“ジャッジメントルール”という変則ルールではあるが、大和は気合を漲らせて試合に臨んだ。
ヘビー級の兼平に対し、大和はスピードで上回りスライディングX(スライディング・クロスチョップ)、串刺しスピアーからそのまま兼平をコーナーに乗せてスパイダー式フロント・スープレックスと攻め立てる。
しかし兼平は中盤、カウンターのパワースラムで持ち直し、エクスプロイダー、ランニングニーと続けていく。大和も起死回生のフライング・クロスボディを狙うが、兼平は下からヒザでカウンター。兼平がバックドロップで叩きつけ、大和が食らいついて首固めに捕らえたところで時間切れとなった。
試合終了後、ホームでの試合で多くの拍手を得た兼平が勝者となるが、これに大和は噛み付き「時間切れ引き分けなんて納得いかねえんだよ!今月カルッツかわさき大会あるだろ。俺カード入ってなかったけどさ、入りたいんだよ。もっとヒートアップしたいんだよ俺は!」とビッグマッチへの参戦を直訴。
田村がこれを渋っていると、大和は「もし参戦させてくれるなら入場曲を生歌で入場してやるよ!むしろ生歌で入場させてください!」と再び直訴し、リング上で『進み続ける限り』を熱唱。これに観衆がOKの“ジャッジメント”を下したため、大和ヒロシのカルッツかわさき大会出場が決まった。
田村は、生歌で入場するという大和に、“紅白歌手レスラー”nobodyKnows+のノリ・ダ・ファンキーシビレサスとのタッグを提案。これを大和も快諾し、“紅白タッグ”の結成を宣言した。
ここ数年は怪我に悩まされ、臥薪嘗胆の日々を過ごしていた大和だが、3000人規模の会場でのビッグマッチに出場を決めるなど、新たなスタートを切った。怪我を克服し復帰した大和の今後の活躍に期待したい。