【インタビュー】ディック東郷が平成海援隊&海援隊☆DX時代の同志カズ・ハヤシの25周年を祝福!「平成海援隊の頃、朝から晩までずっとプロレスのことを語っていたのが青春だった」
1月8日(月・祝)の後楽園ホール大会でデビュー25周年記念試合を行なうカズ・ハヤシのパートナーとして参戦することになったディック東郷。カズとは若き日にみちのくプロレスで一世を風靡した平成海援隊&海援隊☆DXを組み、共に海外へと飛び出すなど、同じような考えを持った同志的な存在であった。その東郷にカズとの思い出を語ってもらった。
──東郷選手はカズ選手とは長い付き合いだと思うんですけど、会った頃の印象を憶えていますか?
「初めて会ったのはユニバーサル・プロレスリング時代に道場で会ったんじゃないかなと思いますけどね。ただ、カズだけじゃなくて、同じ時期に何人か入ってきたので、特別存在感があるっていう感じでもなかったんですよ。でも、あの当時は全日本女子プロレスの目黒の道場を借りて練習していたんですけど、練習を一緒にやっていくうちに「こいつルチャが好きなんだな」って思っていて、方向性も似てるなと思いながら練習していた記憶がありますね。とにかく練習に対する意欲っていうのは感じました」
──のちにみちのくプロレス時代に平成海援隊、海援隊☆DXというユニットを一緒にやられていたのは、方向性が同じだったからという部分もあるんですかね?
「そうですね。ハヤシ的にもビデオとかいろいろ見て研究して、「こういうのをやりませんか?」とか提案してきたり、それを道場で一緒に試したりとか、受け身の練習をしたりとか、あの当時は常に一緒に試行錯誤していましたよね」
──レスラーとしての印象はどんなものがありましたか?
「運動神経は当時の若い選手の中でも際立っていたと思いますよ。なんでもできたし、独特の感性も持っていたので、突然おもしろいことをやったりとか、そういう未知なる部分を持っていた印象はありますね。普段は見せないけど、突然パッと出すみたいな」
──インスピレーションでパッと出てきてしまうというか。
「そうですね。それも頭の中で描いたものをすぐにできるんでしょうね」
──組んでいた時はやりやすい選手だったんですか?
「やっぱりスタイルで似た部分があったし、ちょっと言えばだいたいわかってくれるし、こっちも彼のやりたいこともなんとなくわかったし、やりやすい選手でしたね」
──そうやって一緒にやりながらも、お互いに海外に行って、道が分かれていきましたね。
「やっぱりプロレスを長くやっていくとお互いにやりたいことも出てくると思うんですよね。プロレスラーとしての分岐点だったんでしょうね。カズは自分の新しい方向性を見つけて行ったと思うし、僕は僕で自由人なんで(笑)。お互い海外に出て行ってしまったんですけけど、そういうところは彼も好きだったんでしょうね。ただ、同じ業界にいますからね。いつかは遭遇するだろうななんて思いながらやっていたし、たびたび会場で会ったりもできるし、今でもTwitterとかで情報を見ながら、がんばってるんだなって思ったりもしますしね」
──当時、一番思い出に残っていることってありますか?
「海援隊☆DXの前の平成海援隊の頃って、なかなかみちのくのリングで支持されなかったんですよね。そういう中、俺とハヤシとテイオーは3人でバンで移動してたんで、朝から晩までずっとプロレスのことを語っていたのが青春だったなっていうのはありますね」
──試合だけではなくて、ずっと一緒に行動していたんですね。
「本当に試行錯誤しながらやってたんで。試合が終わって反省して、ああしようこうしようかっていうのをずっと3人で考えていたような気がしますね。試合前も試合後も、ずっとプロレスのことを考えていましたよ」
──青春時代って感じですね。でも、同じような考えを持って、海外に飛び出しながらも、東郷選手は今でも自由に活動されているし、カズ選手は社長になるしで、それぞれ立場が変わったりするのも時の流れを感じますね。
「TAKAにしても社長やってるし、みんな出世しちゃってね(笑)」
──そう考えると当時のユニバーサル、みちのくって凄い人材が揃っていたんですね。
「いや、みんな凄いですよ」
──そして、カズ選手のデビュー25周年記念試合のカードとして東郷選手はカズ選手と近藤選手と組んで、武藤&ウルティモ&サスケ組と対戦することになりましたけど、どのような印象を受けられましたか?
「凄いカードですよね。ウルティモさんやサスケさんとは何度も試合をさせてもらったことがあるんですけど、僕は武藤さんと試合するのは初めてなんですよ。凄い光栄だなと思って」
──これはカズ選手も東郷選手と武藤選手が交わったことがないのでおもしろそうだと思って、この組み合わせにしたそうです。
「そうなんですね。武藤さんとは本当にないんで、おもしろそうですよね。ただ、相手の3人はずっと時代を築いてきた人たちだし、今でもレジェンドとして君臨しているんで、どう闘ったらいいのかなと(笑)。普段若い子とやっている闘いと全然変わってくるし、自然体で闘えばいいと思うんですけど、楽しみ半分、尻込み半分って感じですね。どうしたらいいのかなという戸惑いも若干ありますね」
──東郷選手もレジェンド的な立場だし、普段は若い選手たちが挑んでくるという感じじゃないですか?
「僕のさらに上ですからね(笑)。特に武藤さんなんて子供の頃に見ていた人だし、海外に行くとその偉大さはわかりますよね。みんな武藤さんのことを言いますし、本当に天才だなあと思いますよ」
──でも、この豪華メンバーの中で存在感を見せたいという気持ちもあると思うんですけど。
「そうですね。存在感を出さないとダメですね。ただ、試合はまったく想像がつかないですね。だから、下手に考えるよりも行き当たりばったりで会場の雰囲気とかを掴んでやりたいですね。6人タッグだし、常に目の前に武藤さんがいるとは限らないし、相手によって自分の経験を巧く使って変えていこうかなと思ってます。まあ、ちょっと楽しみたいですね」
──見るほうはもっと楽しみですよ。あと、近藤選手と組むのも珍しいと思うんですけど。
「エルドラドの時に組んだりしていたんですよね、近藤くんとは。まあ、カズとは昔の連携もあるし、組むほうも楽しみですね」
──わかりました。では、最後にカズ選手に25周年のメッセージをいただければと思うんですけど。
「25周年おめでとうございます。やっぱり今は立場上、責任とかいろいろあると思うんだけども、今までのように研究して、もっともっとおもしろいプロレスを続けていってほしいなと思います。見ていたらコンディションも良さそうだし、あと10年、20年やれそうだと思うんでね。まあがんばってください(笑)」
『WRESTLE-1 TOUR 2018 SUNRISE』
日時:2018年1月8日(月・祝)
開始:19:00
会場:東京・後楽園ホール
▼第1試合 シングルマッチ 20分1本勝負
佐藤嗣崇
vs
立花誠吾
▼第2試合 6人タッグマッチ 20分1本勝負
頓所隼(ACE)/一(ACE)/馬場拓海(ACE)
vs
三富政行(フリー)/大谷譲二(ガッツワールド)/竹田光珠(666)
▼第3試合 6人タッグマッチ 30分1本勝負
芦野祥太郎/児玉裕輔/ドランク・アンディ
vs
吉岡世起/アンディ・ウー/土方隆司(フリー)
▼第4試合 3WAYマッチ 30分1本勝負
黒潮“イケメン”二郎
vs
河野真幸
vs
MAZADA(東京愚連隊)
▼第5試合 タッグマッチ 30分1本勝負
征矢学/NOSAWA論外(東京愚連隊)
vs
タナカ岩石(ACE)/AKIRA(魔界)
▼第6試合 WRESTLE-1タッグチャンピオンシップ 60分1本勝負
【第12代王者組】土肥孝司/熊ゴロー
vs
【挑戦者組】稲葉大樹/伊藤貴則
※第12代王者組、2度目の防衛戦。
▼メインイベント カズ・ハヤシ デビュー25周年記念試合 6人タッグマッチ 60分1本勝負
カズ・ハヤシ/近藤修司/ディック東郷(フリー)
vs
武藤敬司/ウルティモ・ドラゴン(フリー)/ザ・グレート・サスケ(みちのくプロレス)