女優業専念のためプロレスを卒業する235が涙の15人がけをチャド共和国で勝利
31日、アイスリボン道場マッチで女優レスラー235(ふみこ)が卒業マッチを行った。
現在放送中のAKB48グループ主演ドラマ『豆腐プロレス』でも舞台となっているアイスリボン道場だが、かつて仮面女子なども出演した女子プロレスと地下アイドルを題材とした映画『太陽からプランチャ』でも使用されていた。この映画出演をきっかけにした新人プロジェクトに参加し2012年に女子プロレスラーとなった235は、撮影終了後も女優業と女子プロレスラー業を兼任し続けていた。
しかし同プロジェクトでデビューした3人のうち、山口ルツコは女優業に専念するため2016年にアイスリボンを卒業。世羅りさはプロレスラーとしての才能を発揮し、舞台女優や声優としての活動を行いながらも同団体の王者として団体を牽引するまでに成長している。
同期の活躍を横目に235は勝ち星に恵まれず、女優としてはファイティングミュージカル魔界などでの活躍が目立っている中、4月に30歳を迎えた235は女優業への専念を決めアイスリボン卒業を発表。同期の世羅りさとタッグを組み、自分の試合をきっかけにアイスリボンに入団したというトトロさつきと精神的に支えてくれた宮城もちを相手に卒業試合を行った。
リングに立った選手たちは涙を堪えきれずに試合は開始。各々235への思いをぶつけていき、235も持てる技をすべて出しねばりを見せる。しかし最後はもちがトトロをファンタスティックフリップで235に叩きつけ、さらにトトロがフォーリング・トトロ(=ダイビングセントーン)を投下し3カウント。
試合を終え涙ながらに立ち上がった235は「トトロに先輩らしい所見せたかったけど、まさか一本取られるとは思わなかったです。悔しいけど、すごい自分を慕ってくれる後輩が自分から勝利を、しかも初勝利を掴んでくれてすごく嬉しいです。ただ私みんなと試合したかったです。1分だけ!今日出場した選手とやらせてください。お願いします!」と1分×15人がけの試合が急遽決定。
235との最後の試合ということで各選手必殺技を容赦なく繰り出し、後半は立ち上がるだけでも大変そうな235だったが、最後の相手である代表の藤本つかさから全選手のサポートのすえ必殺のチャド共和国(=変形オクラホマロール)でフォール勝ち。
涙ながらに笑顔を見せた235は「4年5ヶ月、長いようですごい短くて、本当に楽しくて濃くて、プロレスラーとしてリングに立てて本当に幸せでした」と挨拶し10カウントゴング。プロレスラー235は引退し、女優への道を本格的に歩み始めた。