WWEネットワークの散歩道 12回目

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今回のレッスルマニアはセス・ロリンズの直前のケガ、ひそかに進行していたビッグマッチのビッグ・ショー対NBAレジェンドのシャキール・オニールが中止ということもあり、例年通りの盛り上がりには少し及ばないかな・・・とも感じています。とは言え”地上最大のショー”とも呼ばれるレッスルマニアですから、当日までにはプロレス業界最大のイベントとしての爆発ぶりをみせてくれるでしょう。

連載再開となったWWEネットワークの散歩道の2回目は、おそらくはこれがメインイベントとなるであろう、ゴールドバーグ対ブロック・レスナーのユニバーサル王座戦を。WCWが唯一生み出した生え抜きのスーパースター、ゴールドバーグと、WWE王座とUFC王座を戴冠するという、空前絶後の偉業を成し遂げたブロック・レスナーの対決ですが、このコラムを読んでくれている方の多くはWCWそのものをリアルタイムでは見ていないでしょうし、ブロック・レスナーについても強烈なパートタイマーという印象の方が強いかもしれませんね。

そこで紹介したいのが、2人が初めて世界王座を獲得した試合です。まずはハルク・ホーガン対ビル・ゴールドバーグ。デビュー以来連勝を続けるゴールドバーグのWCW王座への挑戦を受ける条件としてホーガンが出したのが、まずはスコット・ホール相手にUS王座の防衛を成功させること。これを軽々とクリアしたその夜にホーガンの王座に挑戦し、見事に王座獲得と連勝記録の更新に成功するのでした。最終的にこの連勝記録は173連勝となり、この記録には今、アスカ選手がかなり接近しているようです。
キャリアの短さをその圧倒的な身体能力と短時間決着の戦法で補っていたゴールドバーグですが、技のひとつひとつに細かい工夫が加えられており、決して作られたスターというだけの存在ではありません。

マンデー・ナイトロ227:1998年7月6日

http://network.wwe.com/video/v767671283?contextType=wwe-collection&contextId=181740324&contentId=181801490&watchlistAltButtonContext=collection

そしてブロック・レスナーの初戴冠の試合がサマースラムでのザ・ロック戦。ゴールドバーグとレスナーのそれぞれの初戴冠の相手が80年代、90年代最高のスーパースターだったというのも面白いはなしですね。この試合は破竹の勢いでタイトル挑戦までこぎつけたレスナーをロックが迎え撃つシチュエーションでありながら、この試合後に映画の撮影のために長期休暇に入ることが決まっていたロックに対してファンからの強烈なブーイングが浴びせられるという珍しいシーンが見られます。
アメリカのファンの方がクールに楽しんでいるようでいて、やはりプロレスへの愛情が感じられない場面に対してはピュアに反応するというのも興味深いですね。
またこの試合前にロック、レスナーの特訓風景があおり映像として流されるのですが、ロックはサーキット・トレーニングを中心に行い、レスナーは闘魂棒でのトレーニングと氷水風呂と猪木ゲノムあふれるシーンがあるのが、この試合の数年後にIGF旗揚げ戦に登場する前振りのようで面白いです。

サマースラム2002:2002年8月25日(2時間20分から)
http://network.wwe.com/video/v31352065?contextType=wwe-show&contextId=summerslam&contentId=67737034&watchlistAltButtonContext=series&start=0

そしてWCW、WWEが創り上げたメガモンスター2人の対決はレッスルマニア20という大舞台で用意されたのです。ところがゴールドバーグは契約条件更新の合意に至らず、レスナーは少年時代からの夢であるプロ・フットボールへの挑戦から2人ともこの試合を最後にWWEマットを離れることになっていたのです。そのことを事前に知っていたファンはロック対レスナーの時と同様、シビアな反応を見せてしまい期待ほどの対戦にはならなかったのでした。

レッスルマニア20:2004年3月14日(2時間07分くらいから)
http://network.wwe.com/video/v31362293?contextType=wwe-show&contextId=wrestlemania&contentId=68031410&watchlistAltButtonContext=series&start=0

そしてこの2人が再びリング上で対戦したのが昨年のサバイバー・シリーズ。WWEのゲームにゴールドバーグがキャラクターとして登場することをきっかけに実現にこぎつけたのでした。当時のレスナーは一夜限りのUFC復帰戦も勝利でクリア(後日ノーコンテストに変更)し、負ける要素はないと思われていたもののまさかの敗退。明らかな油断負けということもあり、今回のレッスルマニアで決着戦(これまでゴールドバーグの2連勝ですけど)となったのです。
これまでのゴールドバーグの試合はユニバーサル王座獲得のケビン・オーエンズ戦も含め、すべて短時間決着となったところから、かなりスタミナに不安があるのではと推測されていますが、今回はレッスルマニアでの決着戦というシチュエーションのため、双方の死力を尽くした試合が期待されています。
とはいえゴールドバーグももう50歳。全日本プロレスやハッスルなどで何試合かは行っていたものの、本格的な復帰は約12年ぶりとなるのです。レッスルマニアのメインにふさわしい試合をしてくれるのか?それともメインを任されるには至らないのか?それらも含めてレッスルマニア当日を楽しみにしたいと思います。

サバイバーシリーズ2016:2016年11月20日(3時間11分くらいから)
http://network.wwe.com/video/v1212971383?contextType=wwe-show&contextId=survivor_series&contentId=209159256&watchlistAltButtonContext=series

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