初詣は巌流島で!菊野克紀がUFCでKO負けした相手と再戦

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 11月14日(月)、巌流島実行委員会が都内・大崎で記者会見し、来年1月3日(火)、千葉・舞浜アンフィシアターで『世界武術団体対抗戦・日本代表VS世界選抜』5試合を行うことを発表。そのうちの4カードが明らかにされた。

 10月の巌流島『全アジア武術選手権』代々木第二大会でトーナメントを制した菊野克紀は、昨年3月のUFCで91秒でKO負けした、ブラジルのケビン・ソウザと大将戦で対戦。オクタゴンから場所を闘技場へと移しての再戦となる。

 菊野は「(会見資料の)ソウザの目を見ていたらバリバリ緊張してきました。本当に高揚しています」と語り、「巌流島に感謝ですね。去年の弱かった自分を超えたい。練習して調子も良かったけど、勝ちたいが故に相手を見てしまい、攻められずプレッシャーをかけられて負けてしまったので。その自分を超えたい。己に勝ちたいです」と、自分との闘いでもあることを告白。

 戦略については「ソウザ選手は寝技よりも打撃が得意ですし、むしろ彼にとって(巌流島ルールは)有利かもしれません。押し出して勝とうとか、寝技は15秒だから粘ろうとか考えていると負けてしまいます。ソウザ選手は身長183センチ、リーチは長い。前後のステップを踏むので、距離が読みにくく、懐が深い。中途半端に前に出ると、ちょっと下がってバーッと仕留められる怖さがあり、なかなか行けないと思っていたらコントロールされて、狙いすまされたようにカウンターを合わせれたので、天敵みたいな相手ですね。心も引いてしまったんで、そんな自分を超えたいです」と語る。

 そして「ちょうど新年の試合なので、心の部分を発信したい。できれば子供達に見てもらいたいですし、選手たちが挑戦する姿から何か感じて欲しい。新しい一年を元気に迎えてもらえるような大会にしたいです」と、正月決戦をアピールした。

 他には中堅戦・瀬戸信介(蟷螂拳)vsマーカス・レロ・アウレリオ(ブラジル/カポエイラ)、次鋒戦・町田光(キックボクシング)vsアディチャ・カトカデ(インド/コシティ)、先鋒戦・渡辺一久(ボクシング)vsミン・ヨンジン(韓国/テコンドー)が決定。

 瀬戸の相手は巌流島で脚光を浴びている外国人選手だが、瀬戸は「前大会の菊野vs小見川戦のように、お互いのいいところが出て、そのうえで決着をつけて勝つ試合を」と理想を語った。でも相手のアウレリオの打撃は、決まれば一撃でKOする威力はある。瀬戸は体力向上について語り、「UFC選手でも力を入れているが、その方法論は自分が学んできた中国武術の中にもあった」と言い、自信を見せた。

 町田は、居合抜きのポーズからパンチを繰り出す異色のファイター。対戦相手のカトカデは、10月のトーナメント(70kgがリミット)のリザーブファイトで毛利昭彦に敗れているが、今回の62kg契約は本来の体重なので、道着を掴んでのコントロールを研究してこられると、難しい相手になるかもしれない。

 なお大会は2部制で、第2部でプロの5試合や演武を。第1部では「巌流島駅伝」と題した大学生によるトーナメントを予定。様々な競技の選手が参加できるよう、顔面パンチなどを制限した、安全面に配慮したルールになる模様だ。

 また、三が日の興行なので、巌流島のシンボルである鳥居に賽銭箱をつけたり、餅つき大会や、巫女姿のラウンドガールとの撮影会を設けたりと、主催者側は初詣感覚で来場できる大会にする意向。

 10月大会のトーナメントで活躍した小見川は、自身が主催する柔道大会が近く、欠場するが、開運祈願の巴投げを希望者にかけるような企画も考慮中だとか。

 大会会場の舞浜アンフィシアターは東京ディズニーランドの敷地にあるホールで、せり上がった円形舞台が特徴。格闘技の会場としては「バーリ・トゥード・ジャパン」がすでに使用している。舞台近くより少し後ろの席が見やすいので、SRS席6000円、S席が10000円。A席、自由席は6000円。中高生は3000円、小学生以下は1000円で見られる席もある。

 なお同大会はCS・フジテレビONEで生中継される。

(写真・文/フリーライター安西伸一)

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