“猛毒隊”シャーク土屋が右足切断と右胸の全摘を告白し、11月後楽園ホールにて引退セレモニーを開催

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 旧FMW1期生で、かつて“最凶ヒールユニット”猛毒隊のリーダーとして活躍したシャーク土屋(46)が、超戦闘プロレスFMW11・24後楽園ホール大会で引退式を行うことが決定した。

 同団体は11月8日、東京・飯田橋の事務所で記者会見を開き、土屋と恩師である大仁田厚が出席。
 冒頭、大仁田は「工藤(めぐみ)やコンバット豊田とともに、FMW女子を支えてくれた生え抜きのレスラーが土屋です。9・26後楽園に訪ねて来てくれて、FMWのリングで引退したいと・・・。人づてに聞いてはいましたけど、体のことを聞いてビックリしました。初期FMWで、豊田や土屋が女子プロレスを変えたと思ってます。11・24後楽園で引退式をして、全選手で送ってあげたい」とコメント。
 土屋は「後楽園で引退セレモニーができるということで喜んでいます。右足はヒザから下がなく義足です。右胸は全摘してありません。病気だらけ。ここ5年くらい頭がモヤモヤしていたんですけど、最近やっと人間らしくスッキリして、大仁田さんにお願いして引退式をやってもらうことになりました。みんなに来てもらいたい。初めて父や母も呼びたい。工藤めぐみのファンだった人は、『テメエ、このヤロー! 土屋』と思っている人もいるかもしれないけど、そういう人にも来てほしい。FMWが好きだった人には全員来てほしい」と話した。

 土屋によると、5年ほど前から発熱があり体調不良が続いていたが、昨夏に倒れて、埼玉・越谷市内の病院に、同期生の里美和さん(引退)が運んでくれたという。診断の結果、膵臓機能障害による第1型糖尿病で、壊疽(えそ)のため、右足の指3本を切断。それでも、毒素が体に回ったため、右ヒザから下を切断した。さらに、乳がんが判明し、乳房の下で形成がむずかしいとのことで、今年5月、全摘手術を受けた。現在のところ、がんの転移はなく、抗がん剤も服用しておらず、50キロまで落ちた体重も65キロまで戻った。
「この5年、発熱が続いて、記憶がほとんどない。それでもやっていけたのは,男子のリングで育った強い体があったからだと思う。ヘッドハンターズと組んで、男子のタッグマッチに普通に入って試合したりしたし、硬いロープやマットで育った。だから、どこのリングでも通用できたんだと思う。(引退式で)リングに上がる以上、やわな体で上がりたくない」(土屋)として、引退式に向け、トレーニングを続けているという。

 土屋は89年10月6日、名古屋での旧FMW旗揚げ戦でデビュー。豊田が率いるコンバット・アーミーで活躍した後、パートナーのクラッシャー前泊らと猛毒隊を結成。正規軍の工藤、豊田らを相手に猛威を振るった。“極悪大王”ミスター・ポーゴから火炎噴射や鎖ガマ攻撃を伝授され、悪のかぎりを尽くした。97年4月29日、横浜アリーナで行われた工藤の引退試合では、ノーロープ有刺鉄線電流爆破地雷デスマッチに臨んだが、この一戦は、いまなお伝説に残っている。98年にFMWを離れてからはフリーとして、LLPWなどでファイトしていたが、近年ではリングから遠ざかっていた。
 引退式を行うにあたり、土屋はかつてのトレードマークであった鎖ガマを持参する意向で、そうなれば前代未聞の引退セレモニーになりそうだ。

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