【インタビュー】W-1 GPの準決勝で闘う前年度覇者・征矢学と芦野祥太郎がお互いを語る!

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 7月1日(金)東京・後楽園ホール大会にて「WRESTLE-1 GRAND PRIX 2016」準決勝進出が決定している前年度覇者・征矢学選手に今までのトーナメントの振り返り、そしてこの先の展望について話を聞いた。

――7月1日のトーナメント準決勝に進出が決定致しましたが、まずは1回戦のKAZMA SAKAMOTO戦を振り返っていかがでしたか?
征矢「トーナメントっていう部分でリーグ戦とは別の形なので。1回負けたら終わりっていうところでは、いつも戦っている以上のものを対戦相手から感じたというか。KAZMA SAKAMOTOに関してはデスペラード、NOSAWA論外が司令官みたいなポジションでいてそこに火野裕士というボス的なキャラがいるわけですよ。今まではぶっちゃけリアルデスペラード=火野裕士という、僕の中でのそういう見方をしていたんです。でもこの間のシングルマッチを通して、デスペラード、火野裕士だけではないと。KAZMA SAKAMOTO、要注意人物がいるということが確認できたというね。まぁ今後またトーナメント終わった後、俺に獲られているわけですから悔しい気持ちもあるだろうし、逆にその気持ちがないんであればそこまででしょうし。とにかくまた何らかの形で対戦する時にまた厄介な相手が増えるなと思いましたね。良くも悪くも」

――では2回戦での稲葉大樹戦はいかがでしょう?
征矢「そうですね、まぁさっき言った通りトーナメントですからね。ただまぁケガする前、なんていうか…倒れても倒れても立ち上がっていく姿でね。ZERO-1との対抗戦での大谷さんとのシングルマッチっていうのは凄く心を打たれるものがあったんで。まぁケガをして復帰してからなかなかそういうのもなくて。それだけのブランクとかもあったしケガもあったから楽勝かなって。でもそれでも稲葉なりの意地というか。奴は奴なりに自分の体格に合ったストレッチ技というのを身につけて、それを磨いていこうって思いもあると思うんです。だからそういう部分では違った稲葉大樹を見せてもらった。やってもやっても立ち上がる部分も変わっていなかった。そういう人間って周りにもなかなかいないので。これからもそういう稲葉らしさを追及してくれればいいなって思います。まぁ一つ言えるのは、アイツにもワイルドさを感じました。稲葉大樹に。アイツ、一時期いろんなところからスカウト受けてましたよね?どこに入る、どこに入る?みたいに、野球のドラフトじゃないですけど。そういう部分じゃワイルドに入ってもいいんじゃないかと。後はあいつ次第ですね」

――では現在勝ち残っている、反対側の4選手では気になる選手はいますか?
征矢「ぶっちゃけ正直に、包み隠さずいうのであれば火野裕士と河野真幸ですよ。大きいし一発も持っているし。実際火野裕士に関していえば負けていますし。河野に関しても勝ったり負けたりで、今までのWRESTLE-1でも勝ち越しはしていないと思うんで。その二人は僕の中で要注意かと。中之上かも今ベルトを持って、やらなきゃいけないっていう自分の自我ですよ。そういう物に目覚めたのかと。何もない時が長くていろいろ苦労したと思うんですけど。そういう後がないっていう気持ちがすごく見えてるんで。中之上も末恐ろしいですよ。ハヤシさんはハヤシさんでテクニックというか、武藤敬司に勝っている男ですからね。ジュニアのタイトルマッチで。そういう大きい相手に対する戦い方っていうのは、あの人のプロレス頭は凄いんで。たぶん僕なんかはハヤシさんにとってすごくやりやすいタイプなんじゃないかな。パワーで行くタイプの人間だとね。次、河野とですよね?総合の技術とかも持っているデカい人なので、面白い試合になると思いますよ。とにかく僕の中では火野、河野に上がってきてもらいたいって気持ちはあります。上がってきてもらいたくないんだけど、自分の中ではそことやりたいって意思はあります」

――その反対側で上がってきた選手と戦うためには、準決勝の芦野選手を倒さなくてはなりません。
征矢「あのキャリアであれだけの技術を持っているのは凄いと思いますよ。ポテンシャルとしても。バックボーンがレスリングだし、若いしスタミナもあるし。あれだけの動きを見せられるっていうのは正直…まぁ対戦相手を褒めるっているのあんまり好きじゃないんですけど、スゴイなと。自分が同じキャリアの時のことを思うと、あんなことできなかったですから。立派だな、とは思います。でもただそれだけです。プロレス人生ってのは長いですから。どこでどう何があるかはわからないですから」

――なるほど。勝つイメージはもう出来上がっているということでしょうか?
征矢「ぶっちゃけやってみないとわからない。何事もそうだと思うんですけど、イメージと本番とは違いますから。でも自分の中で昔から持っているジェラシーとか意地とか、そういう気持ちですよね。当時で言ったらKAIとか真田。同期でちょっと上にいかれて、置いていかれてた時があったので。その時のジェラシーというか。あの時はどうにか自分の場所を見つけてやろうと色々苦労してましたから。今までそういうプロレス人生だったので。次は後輩には絶対に負けたくないという思いですね。あとおそらく奴らの壁になってやらなきゃいけないのかと。芦野然りイケメン然り稲葉然り。他の奴ら全部に対して。あいつらの壁になれるように全力で叩き潰してやりたいと思います」

――では最後に連覇に向けて意気込みをお願いいたします。
征矢「そうですね、まぁ連覇…連覇っていうより前回は前回。今回は今回なんで。今回だって一度負けたらチャンスはないですから。優勝まで突っ走る。優勝して文体のメインで。対戦相手はKAIですけど、KAIからベルトを獲る。そこがゴールですから。これは僕にとってあくまで中継地点ですから。あとトーナメントに関しては自分に対するチャレンジでもあります。向こうは誰が上がってくるかわかりませんが、超えていかなきゃいけない相手を全て超えて自分を高めていきたいです」

 前年度覇者であるだけにその優勝までの道のりの過酷さを知る征矢。だが“前回は前回、今回は今回”という言葉にある通り、連覇という言葉に固執は全くない。いつものワイルド節もほぼなく、淡々と語る姿には改めてこのトーナメントに賭ける想いと意思の強さを感じた。目指すのは文体でのKAIからのベルト奪取。征矢の強い意思はWRESTLE-1の頂点に届くのだろうか。

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