全日本1.3後楽園大会 Evolutionプロデュース興行/諏訪魔&光留&ギリーマンvs.宮原&ゼウス&石川のイリミ戦、中島vs.野村のGAORA TV戦
2016 ニューイヤーウォーズ 2Days
Evolution1 -始動- in 後楽園
〜Evolution First Produce Event〜
日時:2016年1月3日(日)
開始:12:00
会場:東京・後楽園ホール
観衆:830人
▼第1試合 Evolutionオープニングバウト 20分1本勝負
○ウルティモ・ドラゴン
6分55秒 横回転エビ固め
●佐藤恵一
▼第2試合 青木篤志produce「今日は君らが武装化しなさい!!」30分1本勝負
大森隆男/●青柳優馬
6分44秒 アルゼンチン式背骨折り
福田洋/○星誕期
▼第3試合 諏訪魔produce「謎の美女」からのお年玉争奪6人タッグマッチ 30分1本勝負
渕正信/●SUSHI/SUSHI☆小僧
11分50秒 ビーストスプラッシュ→片エビ固め
○入江茂弘/石井慧介/高尾蒼馬
▼第4試合「今風を見せてみろ!!」シングルマッチ 30分1本勝負
○秋山準
9分16秒 ランニングニー→体固め
●ジェイク・リー
▼第5試合 佐藤光留produce ハードヒットルール「隊長vs組長」15分1本勝負
△青木篤志
15分00秒 時間切れ引き分け
△藤原喜明
▼第6試合「がんばれ野村くん!!」GAORA TVチャンピオンシップ 60分1本勝負
[王 者]○中島洋平
12分22秒 バックスピンキック→エビ固め
[挑戦者]●野村直矢
※第7代王者・中島が初防衛に成功。
▼第7試合 スペシャル6人タッグイルミネーションマッチ「全員やっつけるぞ!オイッ!!」60分1本勝負
諏訪魔/佐藤光留/ギリーマン
0-3
宮原健斗/ゼウス/石川修司
①○ゼウス(16分37秒 後頭部ラリアット→体固め)ギリーマン●
②○石川修司(20分42秒 スプラッシュマウンテン→エビ固め)佐藤光留●
③○宮原健斗(23分59秒 シャットダウン式ジャーマンスープレックスホールド)諏訪魔●
※3人残りで宮原&ゼウス&石川の勝利
Evolutionプロデュース興行で諏訪魔が宮原に敗れ、2.12後楽園での三冠戦決定!
野村はベルトに届かず!青木と藤原のグラップリング対決で光留がリングアナに
オープニング
今大会は諏訪魔率いるEvolution、初のプロデュース興行。オープニングでは諏訪魔、青木、野村と共に光留が暴れるギリーマンを抑えながら連れて登場。
マイクを持った諏訪魔が「新年あけましておめでとうございます。Evolutionの諏訪魔です。今日はEvolutionファーストプロデュースイベントということで、ご来場いただきありがとうございます。ちょっと怪しい奴もいるんですが(苦笑)、どんな大会になるか想像がつかないと思っているんですが、俺ら普段は暴力集団として全国各地で暴利を振るっているつもりなんですが、今日は楽しくもあり、また野村もタイトルマッチがあることだし、メインもガツガツやりたいと思うし、楽しく、そして激しくですね、Evolutionの色を全体的に出して皆さんを楽しませていきたいと思います! 楽しんでいってください。よろしくお願いします!」と挨拶。
さらに対戦カード紹介VTRでは諏訪魔が各試合の見どころを紹介。
第1試合
登場したウルティモはリングサイドで観戦していた山田邦子さんにソンブレロをプレゼントし、一緒に入場ポーズ。ロックアップからロープに押し込んだ佐藤だが、体勢を入れ替えたウルティモ。まずはクリーンブレイクするとヘッドロックに捉えていく。そこからスリーパーにスイッチしたウルティモだが、ハンマーロックで切り返した佐藤。
だが、再びヘッドロックに捉えたウルティモはギリギリと絞め上げる。ロープに飛ばそうとしても離さないウルティモだが、佐藤はどうにかロープに足を伸ばす。しかしウルティモはカウンターエルボーで倒すと、変形の腕決め袈裟固めで佐藤の首を再び絞りげる。
続いて変形のグラウンド卍に捉えるが、佐藤は悶絶しながらもロープに脱出。ならばとスタンディングクラッチからフォールしたウルティモだが、カウントは2。「来い!」と挑発するウルティモにエルボーで向かっていった佐藤だが、ウルティモは張り手を叩き込むと、ダブルチョップから串刺し攻撃を狙う。
これを蹴りで止めた佐藤はコーナー二段目からのミサイルキック。さらにドロップキックを放っていくが、2発目を自爆させたウルティモは逆にドロップキック。佐藤も再び串刺し攻撃をかわしてドロップキックを出すが、相打ちに持ち込んだウルティモはショルダースルー。そして蹴りのコンビネーションからラ・マヒストラルを決めて3カウント。
<試合後コメント>
佐藤恵一
ーーデビューしてすぐにウルティモ・ドラゴン選手とシングルで対戦できるというのは素晴らしい経験になったのではと思いますが?
「デビューした時は所属の選手とばかりでしたが、ウルティモ・ドラゴン選手は僕が産まれた時からプロレスやってて、そこからずーっと一番上でやり続けた選手ですから。今日は勉強させていただいた、それだけですね」
ーー今日はドラゴン選手もいつもの華麗な動きではなく、若手に指導するかのような戦いぶりでしたが?
「それがひしひしと伝わってきて、ついていくのが正直やっとでした」
ーー次の対戦につながるような……
「近いうちもう一度やりたいですね」
第2試合
この試合は青木のプロデュースマッチ。Evolutionが普段使っている武器に+αしたものが入ってるバケツの中に入っている“武器”を使って試合をするというもの。4選手が登場したところで、青木が武器が入ったバケツをリング内に持ち込む。
そして「よろしく!」と言って青木が立ち去ると、4選手は一斉に封印を解いてバケツを開封。まずは大森と青柳がバケツの蓋で福田を殴打。その間に誕期がバケツの中からヘルメットを取りだし、大森は兵隊帽とピコピコハンマーを取り出す。しかし誕期を殴ってもヘルメットが防御。ピコピコハンマーを奪った誕期が逆に大森を殴打。
福田はグリーンのズボンを履き、防弾チョッキを装着してコーナーに登るが、青柳がバズーカを構えて「降りろ!」と要求。誕期がその背後から襲いかかって福田を救出。福田が空になったバケツを大森の頭から被せると、誕期がコーナースプラッシュ。さらに誕期と福田は青柳を攻撃。青柳がエルボーで反撃しても福田は防弾チョッキを着ているためまったく効かない。
すかさず前方回転ネックブリーカーを決めた福田は誕期にタッチ。その間に福田は「暑い」とチョッキとズボンを脱ぐ。そして誕期とダブルのクローズラインを狙ったが、青柳がかわして福田を誕期に叩き付けると、大森がビッグブーツ。
福田はその間に青柳にパーフェクトプレックスを狙ったが、大森がバズーカを発射してカット(中身はクラッカー)。鏡餅を持ち出した大森と青柳は、誕期に“お供え”して何だか演技が良さそうな感じになったが、怒った誕期が反撃。さらに福田もアックスボンバーを狙った大森に向かって美声を発していく。
動きが止まった大森にショルダータックルを見舞った福田だが、そこに青柳がミサイルキック。しかし誕期が「ハッピーニューイヤー!」と叫びながらコーナースプラッシュを決めるとブレーンバスターで投げてからアルゼンチン・バックブリーカーで担ぎ上げる。福田が場外で大森を抑え付けていたため、青柳はギブアップ。
<試合後コメント>
大森隆男、青柳優馬
大森「Evolutionだかなんだか知らねぇけどよ、なんだあのアイテムは。使えないものばっかりだろう!どこが武装化なんだよ。それがお前らのユニットと同じくブレてるんだよ」
青柳「本当ですよ。武装化って言いますが武器じゃないでしょう?意味わからないし、説明もしてくれないし」
第3試合
この試合は諏訪魔プロデュース。「謎の美女」からのお年玉を争って全日本とチームドリフが激突。諏訪魔が連れてきた謎の美女・カレンさんがセクシーなバスローブ姿で登場。カレンさんから「今日は素晴らしい筋肉に触れたいと思います」と言われたところにSUSHIとSUSHI☆小僧が入場。
そして渕が鼻の下を伸ばしながらカレンさんのほうをチラリ。入江もカレンさんのほうを満面の笑みで見つめる。するとカレンさんがバスローブを脱いでEvolutionカラーのビキニ姿を披露。すかさず持参したスマホで写真を撮る入江。
何とカレンさんからのお年玉は勝った選手への暑いキスだという。俄然やる気になったSUSHIと入江だが、双方のパートナーが場外に落とす。渕が入江に蹴りを入れると思わず「ジジイ、この野郎」とつぶやいた入江。怒った渕は場外に出てなおも蹴って行く。
その間に試合が始まったリング上では石井が小僧にサマーソルトドロップ。さらに小僧をエプロンに座らせると、場外に出た石井と高尾がサンドイッチ・ドロップキック。入江もエルボーを打っていくが、そこにSUSHIが襲いかかる。
両者はまるでカレンさんにアピールするように本部席の目の前でエルボー合戦。リング上では石井が小僧にボディスラム。さらに高尾がドロップキックを叩き込むと、入江がタッチを要求するが、高尾は無視して石井にタッチ。ニードロップを落としていった石井は高尾にタッチ。
レッグドロップを落とした高尾はなおも入江を無視して石井にタッチ。ドロップキックを叩き込んだ石井は王ハンドバックブリーカーから逆片エビ固め。入江は試合が終わってしまうと判断して味方の攻撃なのにカットしようとするが、高尾が止める。その間に渕がカットすると、小僧は石井を投げて渕にタッチ。
ボディスラムで石井を叩き付けた渕は、高尾にもサミングからボディスラム。そこに入江が入ってきて「投げてみろ!」と言わんばかりのアピール。熟考した末に渕はトーキック、サミングから入江の巨体をボディスラムで叩き付ける。さらに石井を滞空時間の長いボディスラムで叩き付けていった渕は、タッチをアピールするSUSHIを無視して小僧にタッチ。
投球フォームチョップを叩き込んだ石井は裏投げで投げて高尾にタッチ。小僧の背中にフットスタンプを落とした高尾は、側頭部に低空ドロップキック。入江が入ってきて小僧を羽交い締めにすると、高尾がまとめて回転エビ固めを狙う。
石井が小僧にエルボーを狙ったが、かわされて入江に誤爆すると、入江はそのまま高尾にテディベア(=ヒップドロップ)。すかさず小僧が高尾にオールドスクール(=ロープ歩きからの手刀)を決めると、背後から勝手にSUSHIがタッチ。エプロンから高尾にショルダーとエルボーを叩き込んだSUSHIはスワンダイブ式ミサイルキック。さらに低空ブレーンバスターで投げたSUSHIはカレンさんにアピールしてからダイビング・ヘッドバットを投下。
案の定、高尾がカットしたが、小僧がタッチを阻止して高尾を羽交い締め。そこにSUSHIがラリアットを放っていくが、かわして小僧に誤爆させた高尾はSUSHIにトラースキック。すると高尾は「いってこい!」と入江にタッチ。ドリフはトレイン攻撃を決めてから上から入江。
しかしSUSHIも地獄突き、チンクラッシャー、トラースキック2連発を入江に決めてからロープに飛ぶ。しかしカウンターのラリアットを叩き込んだ入江は、ダメ押しにフライング・ソーセージを投下して3カウント。小僧は「兄貴なんか知るか、バカ!」と捨て台詞を吐きながら退場。
渾身のガッツポーズをする入江に謎の美女からお年玉が与えられることに。ビキニ姿でエプロンに上がったカレンさんに入江はデレデレ。そんな入江の頬にキスしたカレンさんだが、入江は口にしてほしいとお願い。石井と高尾が止めると、入江はカレンさんの手を握って「一緒に帰ろう!」と言いながら胸をガン見。さらにお姫様抱っこをして退場していった。
<試合後コメント>
チームドリフ、“謎の美女”カレンさん
入江「美女ゲットしましたよ。今日のお年玉。いやぁ全日本プロレスに参戦して今日ほどよかったという日はないですね」
ーー素晴らしい2016年のスタートですね。
入江「そうですね。昨日もたくさんの声援をいただいて。去年は個人では結果に恵まれなかったんですけど、全日本に出ていたのは間違っていなかったと証明できたと思います!」
ーー石井選手たちも入江選手の強い気持ちに勝ちを譲ってしまったという感じですか?
石井「そうですね。悔しいです。ゲットしたかったです」
高尾「自分も今日は入江くんにはわざと譲らないって決めてたんですけど、あの頑張りに負けちゃいましたね」
入江「やっぱり2016年もチームドリフ、3人の友情が深まったなと僕は思っています」
ーーカレンさんは試合前、たくましい筋肉に抱かれたいとおっしゃっていましたが?
カレン「もう素晴らしかったです。最後抱かれたとき、すごく気持ちよかったです」
ーー6人の中では入江選手が勝ってよかったですね
カレン「もちろん、よかったです」
入江「じゃあこの後、ごはん食べに行きましょうか?あと電話番号を教えてもらっていいですか。僕のは090-XXXX-XXXXで……。木原さん、この後どうすればいいですか?」
木原リングアナ「もう一回キスしてもらって……」
入江「はい、じゃあそういう写真を……。あと一緒に写真撮ってもらっていいですか?携帯取ってきますんで……」
第4試合
宮原とのNEXTREAMを結成したジェイクに対し、Evolutionが対戦相手に指名したのは前三冠王者にして社長の秋山。ローからタックルを狙ったジェイクだが、秋山はバックステップでかわす。ロープに押し込んだジェイクは離れ際にエルボー。すると今度は秋山がロープに押し込んでエルボー。
エルボーを打ってくるジェイクに顔を突き出した秋山。ジェイクは逆水平チョップからミドルキックにスイッチしたが、蹴り脚をキャッチした秋山はヒジを落とす。そのままジェイクを場外に放り出した秋山は四方の鉄柵に叩き付ける。
ジェイクもエルボーと逆水平チョップを返すが、「来い、オラ!」と挑発した秋山。ミドルキックを放つジェイクだが、またも蹴り脚をキャッチした秋山は鉄柵の上にジェイクの足を乗せて下から蹴り上げると、そこからパイルドライバー。リングに戻ったジェイクはエルボーで向かっていくが、秋山はヘッドバットからニーリフトを返すと、ハーフダウンのジェイクの胸板にニー。
倒れても引き起こしてニーを叩き込んでいった秋山は、助走をつけてのランニングニー。カウント2で返したジェイクになおもニーリフトを叩き込んだ秋山はエルボーからロープへ。これをニーリフトで迎撃したジェイクはDDTで叩き付けると、串刺しエルボーからミドルキックを連打。
サイドスープレックスで投げたジェイクは、ミドルキックからロープに飛ぶが、秋山はジャンピングニーで迎撃。さらに串刺しジャンピングニーからエクスプロイダーを狙ったが、ジェイクはフロントネックロックで切り返す。グイグイと絞め上げていったジャイクは、片膝をついた秋山を蹴り倒す。
さらにレッグラリアットでカウント2まで追い込んだジェイクはバックドロップを狙うが、秋山はニーリフトで防御。ジェイクもニーリフトを返してロープに飛ぶが、ラリアットで迎撃した秋山はランニングニー。カウント2で返したジェイクだが、髪の毛を掴んだ状態でアゴにヒザを何発も叩き込んだ秋山はランニングニー。
朦朧としながらも返したジェイクに「来い!」と挑発した秋山。ジェイクはエルボーから蹴りで向かっていくが、ヒザで迎撃した秋山は座り込んだジェイクにランニングニー。カウンター2で返したジェイクをエクスプロイダーで投げるが、これもカウントは2。ならばとヒザのサポーターを下げた秋山は剥き出しになったヒザでランニングニーを叩き込んで3カウント。
試合後、秋山は憮然とした表情で「オイ、今風じゃなくて悪かったな? 今風だよな? みんなどうだ?(※観客は大歓声)嘘でも嬉しいよ!」と、NEXTREAMを結成した際に宮原が「割と今風の二人なんで」と言ったことに対して怒りをぶつけた。
<試合後コメント>
秋山準
ーージェイク選手相手に圧倒的な強さを見せた試合でした
「もっともっと覚えないといけないことがたくさんあるし、みんな優しいからいろんなことやらすんだよ。ジェイクもそうだし、佐藤もそうだし、青柳もそう。そうはいかないよ。やらしたってそこ(で盛り上がる)だけでお客さん、なんの感情移入もできない、それじゃあ。やっぱりやられる時はガンガンやられる。俺はやる元気あるんだったら、またあいつらとガンガンやってやるし。そこから悔しいってまた這い上がってくればいい。そうじゃないとただ単にやることだけやって、できましたで終わりでなにもお客さんも感情移入できない。俺らもガンガンやられたし、いま俺がこの歳までできているのはあの時やられて、でもクソ!ってやってきたのが今につながってる。俺はそれしかできない。今の若いヤツらは根性折れるかもわかんないけど、俺はそれしかできないし、俺はそれが正解だと思っているから。俺はそれでやる。ジェイクだろうが横についてる青柳だろうがみんなそう、みんな同じ。そこから悔しくて這い上がってくればいい」
ーー秋山選手はデビュー当初はエリート的扱いで早いうちから上の方に組み込まれていたので、言葉にすごく重みを感じます。
「俺なんか何もできない兄ちゃんが最高峰のところにポンと入れられて、何もわからないまま本当に人形のようにやられて。やってもらったこともたくさんあるけど、それでいいのよ。そんな一年や二年で今まで何十年もやってきている人にできるわけない。でも(今はやりたいように)やらす、みんな優しいから。俺はそうじゃない。俺は今までやってきてもらったことをちゃんと下の世代に伝える。それは俺の役目。俺は(やりたいようには)やらせない。やるべき時があいつらにもやってくるから、必ず。できるようになるから。だけど無理にやらせようとしない。あいつらが自分でしっかり考えて練習して、自分の足で立って、自分が考えて力で俺に技をかけてきた時は、それはもう受けざるを得ない。やられるだろう、俺も。でも今は俺は簡単にはやられない。昨日も三冠戦終わって体も痛いけど、あいつらの前で痛い顔見せられないから」
ーー三冠を失ってしまいましたが、今年はどのような戦いを見せていきたいですか?
「いやもう変わらず。またチャンスがあれば狙っていくだろうし、まぁ今日みたいにジェイクもそうだし、若いやつらもいるからそこら辺のやつに俺のやってきたもの、先輩からやってきてもらったものを下につなげる。こいつを上げてやらなきゃいけないから受けてどうのこうのというのは俺は一切しない。でも下のやつには言わない。俺はまだ社長だけど、俺と同じようにやれとは言わない。できない!俺と同じようには誰もできない。俺がやる。できる限りは俺がやる」
ーー11月に両国国技館大会の開催が発表されましたが、大きい目標を設定してそこに向かって一丸となるという……
「そうですね。今日もそう。ジェイクも今日ここまで俺にやられた。じゃあ11月の両国まで俺にどこまで近づけるのか。もしかしたら俺も抜かれるかもしれない。スピードが絶対的に違うから。俺はもう老いていくだけだから。あいつは今から上がっていく。それをどういう風に両国までつないでいくか。大きい目標の意味もあるから」
ーーひとつの小さいゴールとして……
「そうですね。今まで淡々としていてすごいゴールというか、近場のゴールがなかったから。そのゴールをとりあえず見せてあげられればなって。今の状況だったらみんなもどうかなと思うところもあるだろうけど、これはもう俺ひとりの力じゃなく、選手ひとりひとり、やっぱり一丸となっていかないと成功できないと思うから。でもそういう気持ちで俺も今日。昨日 負けたばっかりだけど、奮い立たせて今日はリングに上がったつもりだし、その気持ちはジェイクもしっかり感じ取れていると思います」
第5試合
光留のプロデュースマッチは自身が主宰している現在進行形のUであるハードヒットルールで、Evolutionの隊長である青木に対する「お年玉兼イジメ」として、藤原組長とのフリーエスケープルールによる打撃なしのグラップリングマッチをマッチメーク。
スーツ姿でリングに上がった光留自ら「両者の強い要望により、この試合は一切の打撃を禁止としてグラップリングルールで行います!」とソレっぽくアナウンス。
青木はヒザのサポーターをせずにハーフタイツとショート丈のリングシューズで登場。リングアナを終えた光留が満足そうな表情で引き上げていくと、藤原から握手を求め、青木が応じてから試合開始。青木がタックルを仕掛けるが、藤原が潰すと青木はバックに回る。しかし下になった藤原はいきなりアームロック。
すぐに脱出した青木だが、足を取った藤原はアキレス腱固め。ヒールホールドにスイッチしたところでロープエスケープした青木は脇を差していくが、体勢を入れ替えてコーナーに押し込んだ藤原はクリーンブレイク。
そこで握手を求めた藤原。青木が応じた瞬間にワキ固めに捉える。慌ててロープに逃れた青木に藤原は張り手を見舞っていき、青木が殴り返そうとしたところでまたも電光石火のワキ固め。エスケープした青木は藤原のバックに回るとスリーパーへ。さらに腕十字にスイッチした青木だが、クラッチした藤原はヒザを青木の足に乗せて足首固め。
悲鳴をあげながらもスイープした青木はもう一度腕十字を狙うが、藤原はヒザ十字固めで切り返す。だが、これはロープブレイク。手四つの力比べから禁止されている打撃のヘッドバットを見舞った藤原。
青木も四つで組むと思わせておいてヘッドバットをお返し。するとエプロンに出た藤原は鉄柱の金具に自ら頭を打ち付けて、屁でもないとアピール。それを見た青木もエプロンに出て鉄柱に頭をぶつけてアピールするが、意外と効いていそう。すると藤原が青木の頭を掴んで金具に叩き付けていき、朦朧としている青木に一本足頭突き。
青木もすぐにリングに戻ると一本足頭突きからのヘッドバットを連打。藤原は一本足頭突きで青木をダウンさせると一気にスリーパー。そこから腕十字にスイッチした藤原だが、青木はテキサス・クローバー・ホールドで切り返そうとする。だが、藤原はそれを許さずクラッチを切って腕十字。
すぐにロープに逃れた青木だが、場外に出た藤原は青木の上半身をエプロンに出すと、ハンマーブローを振り下ろす。リングに戻ってきた藤原に組み付いた青木は、アームロックの体勢でグラウンドに持ち込むと、腕十字の体勢に。藤原がクラッチしたため青木はアキレス腱固めにスイッチしたが、藤原も本家・アキレス腱固めで対抗。
残り時間3分となり、アキレス腱固めの応酬となったが、先に悲鳴をあげて離したのは青木。藤原はそのまま青木の腕も取ろうとしたが、逆に青木はうまく脱出。スリーパーで絞め上げていった青木は肩固めにスイッチ。しかしスイープした藤原が逆に肩固め。これをクルックヘッドシザースで切り返した青木。
残り1分となり、青木は再び腕十字を狙うが、藤原はクラッチしながら青木の足にヒザを載せて脱出。ガブっていた青木だが、腹固めで切り返した藤原はそこからワキ固め。だが、ここで15分時間切れを告げるゴング。見応えのある攻防に場内は拍手に包まれた。
藤原は青木と抱き合うと、腕をあげてそのグラップリング技術を称えた。
<試合後コメント>
藤原喜明
「いや、今日の相手は実に良いプロレスラーでした。なんて言ったっけ名前?」
――青木選手です。
「青木さん?良いレスラーでした。しばらくっぷりにカッカしました。歳忘れてたね」
――青木選手も藤原選手と同じく関節技を得意にした選手で……
「そうなの?良い選手だよ。ただ、十字固めが得意だけど、十字固めばっかりだとバレちゃうんだよね。だから色んなやつ覚えた方がいいと思う。でも良いレスラーでした。ありがとうございました」
青木篤志
ーー恐るべき60代でしたね。
「いやぁ本当に。やっぱりさぁ。申し訳ないけど俺たちがいくら練習したってあの人のキャリアや練習量にはかなわないかもしれないし。やっぱりまだまだ俺も足りないものがいっぱいあるなというのがわかった試合だったなと思いますね」
ーー青木選手がプロになってから学んだ関節技と藤原選手の関節技とでは技術体系が違いましたか?
「違うね、やっぱり。自分が自分なりに勉強してきたものと、あの人の中で培ってきたものとでは。違うものは違うと思うし、でもいろんなものを知らないと自分自身も進化していかないからね」
ーー10年欠場しないで闘ってきた青木選手からすると、今でも戦えるコンディションを作ってきている藤原選手はひとつの目標となりますか?
「やっぱり俺もどうやったら本当に長くレスラーをやっていけるか、いろいろと考えた結果、それを目指した結果こうなっているわけじゃないけれど。まぁ俺もこれから変えるつもりもないし、むしろ今日藤原選手とやれてすごく刺激になったしね。まぁ向こうはどう思うかわからないけれど、俺はすごくくやしかった。やれてうれしかったは今思えばあまりないし、勝てなかったのがくやしい。それだけだね」
ーー学んだものというか、今後につながるものはありましたか?
「もちろんつながるものはいっぱいありますよ。あの人の場合は極めるだけじゃなくてそれ以外もすごかったし。俺ら(の中だけで)やってると自分より秀でている人は少ないから、やっぱり。全日本見ても佐藤光留選手くらいでしょう。そういう意味ではまた違う人とやって、自分がこれはってところでうまく取らせてくれない。くれないだけじゃなくて、そこからカウンター取られるというところが多々あったんでね。まぁいい勉強だし、勉強がなければ試合やっても意味ないし、満足するつもりはないんで。まだまだやっていきますよ」
第6試合
昨年末、Evolutionに加入した野村がかねてから狙いを定めていた中島の持つGAORA TV王座に挑戦。野村はタックルからロープに押し込むが、中島が体勢を入れ替える。突き放すように逃れた野村は腕を取ってひねりあげるが、中島がロープに押し込んでブレイク。
ヘッドロックに捉えた中島はグイグイと絞め上げると、ロープに振った野村にショルダータックル。しかし野村もボディスラムからショルダータックルで中島を場外に吹っ飛ばす。逆に野村を鉄柵に投げた中島だが、野村は返す刀でランニングエルボー。
中島も場外で逆水平チョップを打っていくと、ニーリフトからボディスラムで叩き付ける。野村を蹴り飛ばしていった中島だが、蹴り脚をキャッチした野村は張り手を叩き込むとボディスラムで叩き付ける。中島をリングに戻した野村だが、中島は逆水平チョップを連打。だが、体勢を入れ替えた野村はエルボーを連打。
中島は野村をコーナー下に座らせると、串刺し低空ドロップキック。キャメルクラッチに捉えた中島だが、野村はロープに脱出。中島の串刺し攻撃を蹴りで止めた野村だが、逆水平チョップを叩き込んだ中島はもう一度串刺し攻撃を狙う。これをダッシュしてのドロップキックで迎撃した野村は串刺しジャンピングエルボー。
中島もミドルキックを返すが、蹴り脚をキャッチした野村は張り手からノーザンライト・スープレックス。カウント2で返した中島だが、野村はミサイルキックを発射。これを下からのドロップキックで撃墜した中島は、場外にエスケープした野村にトペを発射。野村をリングに戻した中島はミドルキックから串刺しドロップキック。
そこから執拗にカバーしていった中島は、ブレーンバスターの体勢に。だが、踏ん張った野村が逆に投げようとする。背後に着地した中島は卍固め。どうにかロープに逃れた野村だが、中島はダイビング・フットスタンプを投下。かわした野村は着地した中島にスピアー。
野村は中島のミドルキックを耐えるとエルボー。しかし中島もトラースキックからカカト落とし。ロープに飛んだ中島を追走してエルボーを叩き込んだ野村は、ジャンピングエルボーからスピアーをブチ込むとガッチリ押さえ込むがカウントは2。ならばとダイビング・ボディプレスを投下したが、剣山で迎撃した中島はダイビング・フットスタンプを投下。
カウント2で返した野村だが、中島は渾身のトラースキックからジャーマン。カウント2で返した野村だが、中島は側頭部にジャンピング・スピンキックを叩き込んで3カウント。苦しみながらも中島の先輩の意地で勝利して王座防衛。野村はしばらく大の字に倒れたまま。
そこに青柳優馬が入ってきて「中島選手、僕もそのベルトが欲しくてしょうがないんですよ! どうか次、僕に挑戦させてください!」とGAORA TV王座への挑戦を表明。それを聞いた中島が「青柳、お前チャンピオンに向かってまだ敬語でしゃべってるけど、そんな思いでかかってこれるのか?」と言うと、青柳は敢えて「挑戦させてください! やります!」と敬語のまま意思表示。
中島が「よーし、やってやる青柳!」と受けて立つ構えを見せると、青柳は「そのベルト磨いておいてください。お願いします」と言って退場。最後に中島は「いま青柳“君”が言った通りに、このベルトを挑戦のときまでしっかり磨いて…そして! そのあとしっかり防衛して、磨いたベルトを僕自身が持って帰りたいと思います! 2016年、僕がこのGAORA(TV王座)守り通すぞー!」と高らかに宣言した。
<試合後コメント>
中島洋平
ーータイトル防衛おめでとうございます。今回はセミファイナルを任されたという意味でも特別な思いがあったのではと思いますが?
「それはそうですね。でも1センチでも上、1ミリでも上にこのGAORAのベルト、自分のポジションを上げていかないといけなんで、そんなプレッシャーなんかにつぶされてる場合じゃないんで。野村も金髪にして、眉毛剃って、見た目だけかなと思ったんですけど、何か心のタガが外れていたというか。いい意味で、もちろん。だからこそ余計、今日もそうだしこれからももちろん負けられない。僕のこの赤いベルトを別の男のところに元にやりたくないと思いました」
ーー中島選手が持つことで若い選手の目標というか、競い合いのひとつの象徴になってきたのではないかと思いますが?
「競い合いというのは若い部分でやってもらって、しっかり僕は壁にならないといけないんで。壁というか山にならないといけないですね。富士山じゃない、エベレストくらいの高さにならないといけないですね」
ーー登ってきたらその高さを見せてやるぞと?
「まぁ登らせないですけどね」
ーー次の挑戦は青柳選手ですが?
「青柳もおとなしい性格なのはわかっているんですけど、試合後まで、リングに上がってきてまで挑戦してきたっていうのはそれだけこのベルトに恋しているんだろうし、だったら拒む理由はないかなと。野村と青柳、タイプは違うけどしっかり2人とも違う部分で2人とも急成長してる気がするんで、しっかりまた次も防衛していきたいですね」
第7試合
昨日の後楽園大会で秋山を破って三冠王座を奪取した諏訪魔。すると宮原、ゼウス、石川の3人が登場して挑戦表明。そこで諏訪魔がこの6人タッグマッチで対戦した上で、自分で挑戦者を決めてやると言い放った。相手チームを全員倒すまで勝負が終わらないイルミネーションマッチだが、まず石川、ゼウス、宮原の順に入場。
続いて小型スコップを持ったギリーマンを連れて武器の入ったバケツを持った光留が入場。最後に三冠ベルトを腰に巻いた諏訪魔が入場。
和田京平レフェリーがギリーマンから小型スコップを奪おうとするが、執拗に抵抗するギリーマン。相手チームも宮原と石川を突き飛ばしたゼウスが「(先発で)行くゆうとるやろうがー!」と半ば強引に先発を買って出る。諏訪魔とロックアップしたゼウスはロープに押し込むと、まずはクリーンブレイク。
すると諏訪魔は力比べを要求。しかしゼウスは筋肉ポーズをしてから両手をあげて力比べを逆要求。諏訪魔が応じていくが、ゼウスがパワーで押し込んでいく。トーキックを見舞った諏訪魔はエルボー。ゼウスもエルボーで応戦すると、ショルダータックルでなぎ倒す。
ここでゼウスが宮原にタッチすると、諏訪魔は光留にタッチ。観客の「建斗〜」という声援が気になる様子の光留だが、片足タックルを仕掛け、ガブってきた宮原の腕を取る。しかし宮原はロープに飛んでショルダータックル。ミドルキックを返した光留はロープに飛ぶが、宮原はフロントキックで迎撃。
ここでタッチを受けたギリーマンがリングインすると、宮原は手に持った小型スコップを見て石川にタッチ。京平レフェリーが小型スコップを取り上げると、光留がバケツの中から取りだしたピコピコハンマーをギリーマンに渡す。しかし石川が呼吸をする口元を手で押さえて悶絶させると、ギリーマンはほふく前進で自軍のコーナーに帰還。
タッチを受けた光留だが、宮原が場外に連れ出して鉄柵に叩き付ける。諏訪魔とゼウスが西側の客席でお互いを壁に叩き付け合うと、石川もギリーマンを東側の壁に叩き付けていく。光留をリングに戻した宮原はカウンターエルボー。さらにゼウスも戻ってきて逆水平チョップ。そして宮原が光留をボディスラムで叩き付けてから控えの諏訪魔にエルボー。怒った諏訪魔がイスをリング内に投げるが、これが光留の左足に誤爆してしまう。
すかさずその左足に乗っかっていく石川。その姿を見て「佐藤、しっかりしろ!」と自分のことを棚に上げて檄を飛ばす諏訪魔。暴走っぷりが戻ってきた諏訪魔だが、その分ローンバトルを強いられた光留はゼウスの逆水平チョップを食らってダウン。光留もチョップを返すが、ゼウスにはまったく効いていない。
ならばとミドルキックを打っていくが、これも効いていないゼウスは強烈な逆水平チョップから串刺しラリアット、コーナースプラッシュ、ベアハッグからのフロントスープレックス。ここでまたも宮原が控えの諏訪魔を攻撃。だが、ゼウスの串刺し攻撃をかわした光留は延髄斬りを叩き込んでギリーマンにタッチ。パンチとキックからヘッドロックパンチを見舞ったギリーマンは、「グーじゃなくパーだ」と、どこかで見たことのあるアピール。
正体はまさか王道の重鎮かと思われたが、ゼウスは容赦なくリフトアップスラム。ギリーマンが場外に出ると、リング下からもう一人のギリーマンが出てくる。二人のギリーマンが回転してから一人がリングイン。
足元のレガースを見れば正体は一目瞭然だが、ギリーマンはニールキックから「俺がギリーマンだ!」と叫びながら串刺し攻撃。さらに水車落としから三角絞め。ここで京平レフェリーが「お前、佐藤だろ!」と指摘するが、ゼウスはお構いなしに持ち上げてバスターで叩き付ける。それでも下からゼウスの足に絡みついた光留ギリーマンはアンクルホールド。
ゼウスがロープに逃れると光留ギリーマンは場外に降りて、元々のギリーマンと回転。今度は元々のギリーマンがリングインするが、ゼウスがラリアットを叩き込んで3カウント。これでギリーマンが退場になると、光留がリングインしてミドルキック。しかしキャッチしたゼウスはブロックバスターで投げていく。
ここでゼウスの背中を思いきり叩いてタッチした石川が光留にエルボー。光留も「全然痛くありませんっ!」と強がりながらミドルキックを返していくが、石川は串刺しラリアットから串刺し低空ドロップキック。さらにコーナー二段目からダイビング・フットスタンプを落とすと、スプラッシュ・マウンテン(=BTボム)の体勢。
背後から丸め込んでいった光留だが石川はロープ。ならばと飛び付き腕十字からアームロックに捉えた光留だが、そのまま持ち上げた石川はファイアーサンダー。諏訪魔がカウント2でカットしたが、石川は光留にラリアットからスプラッシュ・マウンテンを決めて3カウント。
これで諏訪魔vs.挑戦表明している宮原、ゼウス、石川という超ハンディキャップ状態に。宮原が飛び込んでいきフロントキックを叩き込むが、諏訪魔もカウンターのレフトハンド・ラリアットからバックドロップ。宮原はフロントキックを返そうとするが、かわした諏訪魔は万力スリーパーホールド。ゼウスと石川がカットするが、諏訪魔はなおも宮原に万力スリーパーホールド。すると、光留とギリーマンが石川とゼウスを抑え付ける。
だが、光留を振り切った石川が諏訪魔にラリアット。諏訪魔は石川とゼウスにダブルチョップを叩き込み、ゼウスをショートレンジラリアットで吹っ飛ばすと、石川とエルボー合戦。石川がヘッドバットからロープに飛ぶが、ここで宮原が飛びヒザで場外に追いやり、諏訪魔に串刺しニーからブレーンバスター。さらに飛びヒザから超滞空ジャーマンスープレックスホールド。
カウント2で返した諏訪魔だが、宮原はシャットダウン式ジャーマンスープレックスホールド(=パッケージジャーマン)で投げて3カウント。
エンディング
結局、Evolutionが3タテされてしまったわけだが、マイクを持った宮原が「オイ、ギリーマン! 俺らの闘い邪魔してんじゃねぇよ。邪魔だよ。俺が言いたいこと分かりますよね? 次、三冠ベルトに挑戦させてくれ。俺がこの全日本プロレスの新時代の先頭に立つ準備は出来ているんで。快い返事を聞かせてくれ!」と言うと、諏訪魔は「オイ、宮原。お前と三冠やってやるよ! 早く帰れ、クソガキ」と返答。
すると諏訪魔がVTRを流せと要求。スクリーンでは次期シリーズ開幕戦となる2.12後楽園大会で諏訪魔vs.宮原の三冠戦、野村vs.ジェイク、Jr.リーグの公式戦として青木vs.南野、SUSHIvs.高尾、光留vs.丸山、和樹vs.土方が行われることが発表された。さらに最終戦2.21大阪戦で開催される世界タッグ戦に向け、2.13調子大会で諏訪魔&野村vs.宮原&ジェイクの次期挑戦者決定戦を行うことも発表された。
VTRが終わると諏訪魔が「2月、三冠宮原とやって、しっかりと熱い試合して全日本プロレスを盛り上げていきたいと思います。青木、寝てるんじゃねぇ佐藤、野村はどこいった? ギリーマンも上がってこいよ。最後だからしっかりしろよ!」とEvolutionのメンバーをリング上に呼び込む。ギリーマンは姿を消してしまったが、諏訪魔は「いいか? 野村、次は勝てよ。ガンバレよ。皆さん、今日はEvolution興行、ファーストプロデュースということでご来場ありがとうございます! 次はもっともっと皆さんに楽しんでいただけるようクオリティをあげるために、また全国でEvolutionの興行を仕掛けていって、またひとつのブランドとして全日本プロレスを盛り上げていくと、そういう形でやっていきたいと思います。次、後楽園もっともっと面白い興行にしたいと思います! それまでまたよろしくお願いします。今日はありがとうございました!」と挨拶して締めくくった。
<試合後コメント>
石川修司
ーー最後に宮原選手に裏切られて挑戦権を逃すかたちになりました。
「まぁちょっと、諏訪魔と1対1になっていい気持ちになった部分があって。ちょっと見過ごしてたね。もともと同じチームとは言え敵なわけだから。せっかくの自分が挑戦したいという気持ちをちゃかされたような気がして。腹立ちますね」
ーーただ石川選手と諏訪魔選手のカードが魅力的というのは間違いないので、このまま終わらずに……
「もちろん。俺、宮原健斗には王道トーナメントで勝ってるから。諏訪魔には勝ってもらって俺がその次に行きますよ」
宮原健斗
「とにかく俺が今日試合で考えていたのは、三冠挑戦権を奪うことだけだから。外野はいたけれど、俺には関係ないんだ。もう俺には全日本プロレスの新しい道の先頭に立つ準備はできているから。あとは三冠というかたちがほしい。俺の夢でもあるし。とにかくもう俺は挑戦するだけで終わるつもりはないから。あいつは三冠獲ったばっかりだから、宮原次どうせ負けるだろうという人の期待は確実に裏切ると思うんで。全日本プロレスの新時代は2月12日、後楽園ホールから始まります!」
Evolution、“謎の美女”カレンさん
諏訪魔「まあね、あの……(苦笑)第1回のEvolutionのプロデュース興行、後楽園からスタートできたって事はすごい意味があるんでね、やっぱしここが原点だから。ここで今この現状、こっからどんどんどんどんクオリティを上げていく、全国も旅してさ、またね、全日本の本体の興行に入っちゃったらまた面白いよね。そんぐらいのね、野心をもって俺ら、やっていきたいと思うし、今日は素晴らしい第一歩を俺は飾れたと思います。まあでもね、やっぱ企画とかさ、目新しいことどんどんチャレンジしていきたいね。じゃなきゃね、若い奴に響いていかないよ。そう思うよ俺は。どうだ野村…なんか一言言ってよ」
野村「今日、GAORA負けて悔しいけど、絶対、ベルトかけなくても今度一対一で今度こそぶっ潰して、俺のほうが強いって皆に証明してやります」
諏訪魔「おい(カレンさんの胸に釘付けになっている佐藤に)どこ見てんだ」
光留「いや、ご褒美っすよ。ご褒美。ギリーマンを連れてきたご褒美」
諏訪魔「(カレンさんが)ギリーマンの中身かもしれないよ(冷たい声で)」
光留「そうだった…ちょっと反省会、今日2人でちょっと」
諏訪魔「ふざけんなよお前」
光留「いや、ギリーマン、なんで最後入れてくれなかったんですか?」
諏訪魔「ん?」
光留「なんで最後、皆でEvolutionでって言ったのに」
諏訪魔「青木がいらねーって言ったんだよ。青木怒っちゃったよお前。怒って帰っちゃったよあいつ」
光留「ひとのプロデュースマッチ好き勝手やってて」
諏訪魔「自分だけ好き勝手やってあいつだけ去っていくっていう」
光留「あぁじゃあわかりました僕も好き勝手やるよ。もう知らないよ。何が若手だこの野郎。おい、俺ら、佐藤光留35歳、今年36だよ。青木篤志は、38?39?若くもないし、かといっていい歳でもねーんだよ。中間管理職だ。中年リーグ、盛り上げるからね。そんなお前あれだよ、ほんとに今日は、お疲れ様でした」
野村「ありがとうございました」
光留「おい調子のんなこの野郎」
諏訪魔「いやー、Evolutionいいとこないね。全く無い(苦笑)。お前(=野村)負けただろ?」
野村「はい」
諏訪魔「佐藤こんなじゃん。俺もやられたと。こっからスタートすりゃいいんじゃないの?いつも俺もそうだよ。失敗した所から這い上がるからさ。またこっからするよ。ね?な、そうだろ?カレンさんもEvolutionの新メンバー。野村、ちょっと(佐藤から守って)エスコートして」
光留「おうなんだなんだ、なんでなんで?」
諏訪魔「新メンバーだから(中央に寄せて集合写真)。じゃあ野村気をつけて連れて行ってくれ(野村が控室にカレンさんを連れて行く)」
光留「あれ野村?野村(野村とカレンさんを追っていく)」
――次期挑戦者が宮原選手に決まりましたが。
諏訪魔「いややっぱね、2日……昨日2試合してね、今日こういうプロデュース興行っていうのはね、してみてね、最後の最後でスタミナ切れたのかなっていうのもあるし、そこであんだけ争っていた中でね、宮原がなえ、這い上がってきたっていうのは掴みとってきたんだなと。それは俺も思うよ、受けて立つしかない」
――ゼウス選手と石川選手もいずれは挑戦と。
諏訪魔「もう今年は、向かい立つ3人が色々邪魔して来るのかなと。勝手に想像したんだけど、まあ石川にしたって昨日の大日本見てて当たりが厳しい選手だし、ゼウスなんて喧嘩ばっか売ってくるしさ、どんどんどんどんケリつけていかなきゃいけないよね。今年両国もあるし、この三冠のベルトをね、なんとしても守ってね、スペシャルな舞台に立ちたいよね。まあ厳しい闘いが待ってる」
――両国というとりあえずのゴールがあって、全員で一丸になって向かっていくと。
諏訪魔「そうだね。もうほんと今はユニット別だけどさ、やっぱ一つのものにたいしてこう、一丸となってやるっていうのかな、そういうの今の全日本に必要なんじゃないのかなと思うよね。と思いつつも、一人飛び抜けて暴れてやろうなんて考えてる自分もいるしね。まあそこは勝負なんでね。流れみてやりますわ好きに。以上です」