11.1パンクラス271で“修斗のレジェンド”川口健次と対戦する有己空、40歳となりテーマは挑戦!「見合ったりしている暇はない」

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11月1日に東京・ディファ有明で開催される『PANCRASE 271』で川口健次(シューティングジム横浜)と対戦する有己空(パンクラスism)が、10月19日午後、神奈川県横浜市のパンクラス横浜道場で公開練習をおこなった。
有己空は伊藤崇文をパートナーに2分1ラウンドのミット打ちを披露。サウスポーからオーソドックスに変え、取材陣を驚かせた。
本人は「なんか、サウスポーって憧れません?左利きに憧れたり、野球だったら左打ちに憧れたり。そんな感じでサウスポーに憧れがあってやって来ましたけど、もともとは右利きなんですよね。動きづらさは特にないです」と涼しい顔。これまでサウスポーで打撃の強さを見せて来たが、40代に入り「自分の持っている、あるがままでいいかなと思って」と心境の変化があったようだ。

この試合が決まったときは、川口が誰かすぐにわからなかったという。「もともと選手の名前とかあまり知らない方なので、そういう人がいるんだなと思ったんですけど、写真を見たらあの川口選手でした(笑)。まさか闘う日が来るなんて思いもしませんでした。こういう縁もあるんですね。闘えるのが嬉しいです。以前も金原(弘光)さんや成瀬(昌由)、もちろん船木(誠勝)さんや鈴木(みのる)さんら、レジェンドと言われる人たちと組んでいただいた。そういう、自分にいただいた縁を本当にありがたく思います」と驚きと喜びを語った。

有己空の中では、シューティングと言えば川口と山田学だという。「僕がパンクラスに入った頃、一番教えてもらったのが山田さん。山田さんの強さや怖さはよく知っていますが、その山田さんが勝てなかった相手。まず力が強いですし、相当強いと思います。以前の映像も見ましたが、その中にシューティングジムのシゴキの映像とか出て来るんですよ。もうすごい練習で、絶対強いと思います。あのキツイ練習を乗り越えて来たのは本当にすごい」と感嘆した。
パンクラスの練習も厳しいことで有名だが、有己空はさらに山田からシューティング仕込みの指導も受けている。有己空は「いろいろ経験させてもらいました。山田さんは足を取ってくるのが巧かったんですけど、今ってそういう展開がなかなかない。みんな忘れている感じなので、もしああいう風に来られたら、かえって怖い」と新人時代を振り返った。

パンクラス271で川口健次と対戦する有己空レジェンド対戦と言えるこの試合。果たしてどんな一戦となるのだろうか。有己空は「熱い試合になると思います。見合うということはないと思う。3分3R=9分って、今までやってきた試合で一番短いんですよ。最低でも10分1本勝負でしたから。なので、見合ったりしている暇はないし、最初から全開で、凝縮された試合をワッと出来ると思います」と笑う。
川口が、有己空だから受けた、対戦を楽しみにしていると伝えると「本当ですか!ありがたいです。頑張ります!」とさらにモチベーションが上がったようだ。

今年40歳の節目を迎えた有己空。「子どもの頃、親父が40歳の誕生日に“40まで生きてるとは思わなかった”と言ったんです。それを聞いて、子どもの僕は、人間は普通40歳になったら死ぬんだなって思ったんですよ(笑)」と子ども時代のエピソードを話した。40歳で人生は終わると思っていたのに、なってみたら違った。「こんなに楽しくて、こんなにありのままいられるなんて」。リングネームしかり、構えしかり。「こうでなければいけない」という手枷足枷から自由になれた。「今までで一番充実しています。オレ、(格闘技を)好きでやってるんだな。生きてるのっていいなと思います」と話す有己空の表情は、この上なく爽やかだった。
この試合のテーマは、両者ともに「挑戦」。「不惑」の言葉通り、迷わず、あるがままで新しい一歩を踏み出す。
【写真・文/佐佐木 澪】

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