【インタビュー】IWGP女子王者が主演女優へ!朱里が挑む新境地とブレない夢「舞台の熱量はプロレスに通じるものがある」

女子プロレスラーとしてトップを走り続ける朱里が、舞台で主演女優を務める事となった。
STARDOMに所属し現IWGP女子王者として君臨する朱里は、格闘家としてPANCRASEのストロー級王者、Krushの女子フライ級王者にも君臨した過去があり、UFCでは日本人女子選手として初の勝利をあげた世界で活躍する“モノが違う女”だ。
しかし元々は芸能志望で女優を目指しており、19歳の時にオーディションを突破し当時地上波でも放送されていた『ハッスル』でプロレスデビュー。ドラマや映画に出たいという夢を持って活動を続け、定期的に舞台などにも出演をしている。
朱里「プロレス17年、当時はこんなに長くやってると思っていなかったし、自分の元々夢だったところに近づいていってると思います。ちっちゃい頃は有名な女優さんになりたかった。プロレスももちろんチャンピオンとして頑張るし、今はプロレスラー朱里っていう存在が大きいと思うんですけど、プロレスラーと並行して俳優・朱里っていう部分も注目されるような存在になりたいです」
今回10月30日~11月6日にシアター・アルファ東京で公演される舞台『人を殺して何が悪い?』は、朱里の主演承諾から本企画が動き出したと脚本・演出の浦川公仁氏は語る。
浦川「この舞台は言葉のやり取り、掛け合いが格闘技のようなやり合いになっている。僕はアクションより会話劇が好きで、今回朱里さんは長セリフがとても多い。セリフの熱量はプロレスファンにも伝わる作品になっています」
今回の舞台にアクションシーンはない。90分の舞台で長セリフを喋り続けるのは朱里にとっては試練でもある。
朱里「セリフ量がすごく多くて、こんなにバーっと喋る役をやったことがない。結構難しい役どころで、皆さんに助けていただきながら一生懸命今取り組んでいます。会話でどう表現するかをやっぱり見てほしいですね。プロレスをやっている姿を見てる方が多いと思うんですけど、やっぱり俳優も本気でやりたいっていう気持ちを見せれたらいいなって感じてます」

現役のIWGP女子王者が主演女優を務める事はもちろん初めてのことだ。そこに朱里はプレッシャーを感じているのだろうか?
朱里「全部本気でやるって決めているので。昔から格闘技とプロレスを両立して、格闘技も結果を出して、プロレスも結果を出すっていう気持ちでやってました。その格闘技の部分が今は女優さんに変わりました。両方本気なので大変ですけど、自分のやりたいことなのでしっかりと頑張りたいです」
舞台は10月30日~11月6日までの8日間で10公演。その中で11月3日は休演日だが、朱里はその日も休まずスターダム大田区総合体育館大会に出場する。それは“どちらも手を抜かない”という覚悟の現れでもある。
それをやり遂げる自信は欠場中の手術の成功も大きい。
朱里「今年の6月にSareeeに負けてベルトを落として、この機会にMRIを撮ってみようと思って病院に行ったら急遽手術になりました。治療のためIWGPを再度挑戦しに行けなくなってしまいすごく悔しく思ってました。でも『スーパーサイヤ人になって戻ってくる』って約束した通り、めっちゃ回復させて戻ってきたっていう感じです。全然伸びなかった腕が伸びるし曲げれるしで、17年やってるのでダメージの蓄積はありますけどコンディションはばっちりです!」
今回の会場は200人キャパ。プロレスで言うと新木場1stRINGを同内容で10公演連続でやることになる。
朱里「自分は自主興行もやったことあるのでヤバイ・デカいと思ってます。スターダムの選手の自主興行は皆さんパンパンに入りますけど、プロレスの興行全てが満員じゃない。主演という責任もありますし、やっぱりたくさんの人に見てほしいので頑張ります。熱量とかの部分はプロレスに通じるものがあると思うんです。でも全然違う面白さもある。舞台上で演じることでまた違う感情が芽生えたり、見え方も変わってくるし、本番での気づきも沢山あるんです。日々どんどんどんどん変わっていくのが楽しみの一つだなと思っていますので、1公演だけでなく繰り返し見ていただいても舞台は楽しめるんです。きっと初日と千秋楽では見え方は違うものになっていると思います」

上谷沙弥の『千鳥の鬼レンチャン』や『ラヴィット!』出演で今女子プロレスはプロレスを知らなかった老若男女から注目を浴びている。朱里はそこにチャンスを感じている。
朱里「上谷のおかげでスターダムや女子プロレスを知ってくれた人がたくさんいるんです。それは上谷だからこそできたことだと思う。ありがとうっていう気持ちがでかいですね。上谷は上谷の方法で広げていって、自分は自分のやり方で広げていきたい。女子プロレスの面白さをもっともっといろんな方に知ってもらいたいし、自分のやりたいことの俳優としての朱里も並行してどんどんどんどん出していきたいです。地上波ドラマにも映画にも出たいですし、自分の存在で世界に広めていけたらと思ってます」
朱里に白羽の矢が立ったのは、『3年B組金八先生』や『池袋ウエストゲートパーク』などに出演していた俳優の須藤公一さんの推薦もあるという。先日のIWGP女子戦も須藤さんをはじめ舞台の共演者は会場に見に来ており、朱里の王座戴冠には大きな反響があった。
今後朱里は王者としてどのように歩んでいくのか?
朱里「やっぱり1.4は絶対にIWGP女子チャンピオンとして東京ドームに出たいとすごい思ってます。一度目にIWGP取った時に言ってたんですけど、やっぱりIWGPはグローバルスタンダードだと思うので海外のすごい選手とやりたい。IWGPとともに女子プロレスはすごいっていうのを世の中に、プロレスを見たことない人にも届けられると思うので。IWGPの力はやっぱりでかいと思うんです。だから、自分がこのタイミングで主演をいただけた舞台も含めて、プロレス界にも舞台の楽しさを、外の業界にプロレスの楽しさをどんどんどんどん広げていきたいですね。私をキッカケにプロレスファンも今回の舞台に足を運んでいただいて、舞台の楽しさを知ってもらえたら嬉しいのでご来場お待ちしております!」
開演までもうまもなくと迫った舞台『人を殺して何が悪い?』。リング上とは違う俳優・朱里の演技を是非体感してほしい。
舞台『人を殺して何が悪い?』
日程:2025年10月30日 (木)~2025年11月6日 (木)(11月3日は休演日)
会場:シアター・アルファ東京(JR恵比寿駅徒歩3分)
チケット:S席8000円/A席6000円
https://www.confetti-web.com/events/11248
公式X:https://x.com/hito_waru
<スケジュール>
10/30(木) 19:00
10/31(金) 19:00
11/1(土) 13:00/18:00
11/2(日) 13:00/18:00
11/4(火) 19:00
11/5(水) 14:00/19:00
11/6(木) 14:00
※ロビー開場は開演の45分前、場内開場は30分前を予定
※上演時間:約90分
















