OZAWAをKOした拳王はまさかの半日天下！新王者となったKENTAが丸藤正道とNOAHの歴史を体現するGHCヘビー級戦へ

　20日、後楽園ホールで『LINEヤフー presentsプロレスリング・ノア25周年記念大会 NEW DEPARTURE day2』が開催。メインイベントでは拳王の持つGHCヘビー級王座にKENTAが挑戦した。

　今年の1月1日に清宮海斗を倒してGHCヘビー級王者となったOZAWA。その後に後楽園ホールの超満員札止めが続き、OZAWAショックと呼ばれるNOAHの大復活となった。
　着実に防衛を続けるOZAWAだったが、前日19日に挑戦した拳王が超卍蹴りを叩き込みOZAWAをKO。
　新王者となった拳王は「テメーらクソ野郎どもに感謝してる。そしてOZAWAにもすこ～しは感謝してる。だがまだまだ俺の中で感謝する人間がいるんだ。それはKENTA！俺がこのプロレスリングNOAHにやってきたのも、テメーの首を狩るためだ。そしてプロレスリングNOAHが大好きになった、愛してる。俺がNOAHに来た時は、NOAHイコールKENTAだ。そして25周年記念イヤー、KENTA帰ってきてくれて本当にありがとう。感謝の気持ちはあるけど、俺はまだお前の首を狩れてない。このベルトをかけて、25周年記念イヤー、俺と闘ってくれ」と挑戦者に指名し、約12時間後に開催されるこの興行での防衛戦を電撃決定した。

　試合はエルボーの打ち合いからの蹴りあい、サッカーボールキックの耐えあいとバチバチのスタート。
　場外戦でもお互い一歩も引かず、リングに戻るとエルボー合戦からミドルキックの打ち合い。これに拳王が超卍蹴りを叩き込み、動きの止まったKENTAへドラゴンスープレックスから蹴暴と猛攻。さらにP.F.Sを投下するが、避けたKENTAがgo2sleepを狙うも拳王は着地してハイキックからドラゴンスープレックスホールドと攻撃の手を緩めない。
　トドメの炎輪を放とうとコーナーに登ったところをKENTAが逆さ吊りにし、串刺し低空ドロップキックからgo2sleepと反撃。カウント2.9で返した拳王がGAME OVERを切り返して拳王スペシャルで捕らえ、P.F.Sを投下する。さらに炎輪を投下するが、避けたKENTAがブサイクへの膝蹴りを突き刺しダメージをイーブンに戻す。張り手の打ち合いで打ち勝ったKENTAが左右のバズソーキック連発から、go2sleepを叩き込み3カウント。
　KENTAが11年ぶりの戴冠、拳王は半日天下となった。

　マイクを持ったKENTAは「拳王、まず俺はお前にありがとうが言いたいよ。昨日あんだけ激しい試合して、どう考えたってお前のほうが不利な状況なのに、こうやって俺との対戦を受けてくれてどうもありがとう。そして今日闘ってみて、俺達は組んでいくよりも闘っていったほうが面白いんじゃないか？今日みたいな激しいぶつかり合い、プロレスリングNOAHの闘い見せれるんじゃないかと思うんだよ。闘うことでNOAH盛り上げていこう」と提案。
　放心しながらも拳王は「まず初めに、俺が思ってた通りの、めちゃくちゃ強いKENTAで今日来てくれてどうもありがとう。そして！今お前が言った事も納得した。このプロレスリングNOAHを、日本で一番刺激のある団体、いや世界で一番刺激のある団体、そういう団体にしようぜ！Kそれが俺とKENTAが戦っていく、俺達の約束だ」とガッチリと握手してグータッチで思いを通じ合わせた。

　そこへ現れたのは丸藤正道。丸藤は「このプロレスリングNOAH、25年、お前とはタッグで歴史を作って何度も闘ってきた。そんな中、お前は突然いなくなった。それでも俺は、応援していたし、正直悲しくて残念な部分もあった。俺が25年ここに居続ける理由の一つはKENTA、お前だ。俺とお前の歴史、そしてそこに俺はプライドを持ってる。KENTAと皆さんが良ければ、是非とも俺に挑戦させてくれ」と挑戦要求。これにKENTAは「丸藤さん、やりましょうよ。でも、このベルトとりにきてくださいよ。最近の丸藤さんみたいになんか後輩上げて後ろに回ってみたいなそんな丸藤さん見たくないんですよ」と茶化すが、丸藤は「安心しろ、まだ結構つえーよ」と笑顔で圧をかけた。

　KENTAはデビューから2014年までNOAH旗揚げから丸藤正道とともに団体を支えたエースだった。その後WWWに移籍し、帰国後は新日本プロレスを主戦場に。今年2月にNOAHへと帰還したが、その間丸藤はNOAH一本で団体を守り続けた。
　2006年のGHCジュニアヘビー級戦、2008年のGHCジュニア＆世界ジュニアダブルタイトルマッチ60分ドローなどNOAHを体現する黄金時代を作り上げた2人が、今の若手による黄金時代でどのような闘いを見せるのか注目だ。