キャリア33年で初のシングル王座挑戦の新崎人生が拝み渡りにこだわり戴冠ならず!
- 2025-6-17
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- リアルジャパンプロレス

12日、東京都・後楽園ホールにて『初代タイガーマスク ストロングスタイルプロレスVol.34 THE 20th ANNIVERSARY―“過激な仕掛人”新間 寿 追悼興行―』が開催。新崎人生が33年のキャリアの中で初めてシングル王座に挑戦した。
ストロングスタイルプロレスの至宝・レジェンド王座は、今年3月13日に船木誠勝が戴冠。
今年は船木のデビュー40周年のメモリアルイヤーであり、3月13日は船木の56度目の誕生日。「今回は最後のタイトルマッチだと思い、自分の方から立候補しました」と不退転の決意を語っていた船木が見事結果を出した形だ。
一方、人生は言わずとしれたプロレス界の重鎮であり、WWFでは白使の名で活躍したリビング・レジェンド。みちのくプロレス創業者のザ・グレート・サスケから社長の座を引き継いでセンダイガールズプロレスリングを設立させるなどプロレス界の発展に努め、誰からも尊敬される選手の1人だ。
そんな人生だが、シングル王座の戴冠歴が無いどころか、意外なことに33年のキャリアの中でシングル王座に挑戦したことが1度もないという。今回のオファーを受けた人生は「33年目にしてやっとシングルベルトの挑戦に値するレスラーだと認めていただけた」と謙虚な姿勢を示しつつも、初の王座戴冠に向けて闘志を燃やしていた。

船木のセコンドには山田学と高橋義生、人生のセコンドにはザ・グレート・サスケとディック東郷がつく。図らずも、同じく1993年に旗揚げしたパンクラスとみちのくプロレスの対抗戦のような構図となり、オールドファンは大いに沸く。

序盤はじっくりとしたグラウンドの攻防が展開されていき、人生が拝み渡りを狙うも船木は手を離して距離を取る。
船木が足に狙いを定めてアキレス腱固めやローキックで攻め込んでいくが、人生がジャンプでかわしてドロップキックやリバーススプラッシュ式フットスタンプを見舞うなど意表を突く。さらに船木の蹴りをキャッチして曼荼羅捻りで切り返して極楽固めで捕らえ、2度目の拝み渡りチャレンジも、船木が腕を引っ張ってリング内に戻してスリーパーホールド。
人生はなおも拝み渡りを狙うが、船木は左右の掌底&ミドルキックを連打。人生は再び曼荼羅捻りから念仏パワーボムを2連発。満を持して拝み渡りを成功させるが、ブレーンチョップに行ったところを船木がキャッチ。そのまま三角絞めに捕らえ、ロープに向けて伸ばした人生の手も腕固めに捕らえて封殺。万事休すの人生がギブアップした。

試合後、船木と人生は笑顔で握手を交わして健闘を称え合い、船木は「新間さん、自分は死ぬまでストロングスタイルです」と思いを叫ぶ。
バックステージでは「これ(拝み渡り)も登らせないで、最後はわざと登らせました。で、降りてくるところを狙ってました。どうしてもやりたいんですね(笑)3回くらいチャレンジしてたんで。向こうもみちのく勢がいて、こっちもパンクラスがいて。全く違う色で、この時代に交差するっていうのはすごく意味があるんじゃないかなと思いますね」と死闘を振り返る。
そして「やっぱり、託されたんじゃないかなと思います。自分はストロングスタイルしかやってきてないんで、そういう意味では自分を、デカく言えば、みんな自分を目指してきてくれれば、自分もしっかりストロングスタイルで受け止めますね。若い選手、どんどん来てほしいと思ってます。それが自分の使命だと思ってます」と亡き新間寿さんの思いを背負っていく覚悟を語った。
一方、人生はノーコメントで会場を後に。最後まで人生らしさを貫いた。