DDT若手主体興行『D GENERATIONS』が始動も、DG軍は1勝5敗の惨敗! 翔太らの若手通信世代が乗っ取り宣言で全面抗争勃発!

DDTプロレスの若手主体興行第1弾『D GENERATIONS 1』が4月8日、東京・上野恩賜公園野外ステージで開催された。主役となるべきD GENERATIONS(DG)軍が惨敗を喫し、若手通信世代との抗争が勃発した。
DGの面々はここのところ、躍進ぶりが目覚ましく、2月に開催されたシングルリーグ戦「D GENERATIOS CUP」が大いに盛り上がったこともあり、若手主体興行が始動するに至った。
今大会では全6試合が組まれ、第1試合では夢虹が天龍プロジェクトなどのリングでファイトする椎葉おうじとの一騎打ちに臨むも、雲外蒼天で惜敗。第2試合では、この日、4月末をもって無期限海外修行へ旅立つことが発表された中村圭吾が、風戸大智(BASARA)と対戦も、風戸の独特なペースに飲み込まれロケットパンチで3カウントを許した。第3試合は若手同士のタッグマッチとなり、正田壮史&石田有輝か中村宗達&名島アリと激突し、正田が正田のチカラKOBUムキムキで宗達を破り、DG軍が初の白星。
第4試合では、高鹿佑也&須見和馬が高尾蒼馬&翔太の復活ROMANCE DAWNと対戦。高鹿組はROMANCE DAWNの巧みなタッチワークの前に翻弄され、次第に劣勢に。須見が必殺のスク~ルボ~イで一発逆転を狙うも、切り返した高尾がジントニックを決め3カウントを奪い、若手通信世代が勝利。
第5試合(セミファイナル)では、DDT所属2戦目となった現役高校生レスラー佐藤大地が入江茂弘に挑んだ。重量級同士の壮絶な肉弾戦になり、佐藤も果敢に攻めていくも、入江のビーストボンバーで轟沈した。
メインではTo-yと石井慧介が一騎打ち。序盤、To-yが一騎果敢に攻め込むも、石井がエプロンでのファルコンアローという荒技を決めると、大ダメージを負ったTo-yの動きがストップ。石井によるTo-yの腰への猛攻が続く。これを耐えきったTo-yは変型の不思議の国の小嶋~コジマワンダーランド~、正調の不思議の国の小嶋~コジマワンダーランド~を決めるがカウント2で石井はクリア。エルボーの打ち合いから、To-yが強烈なチョップを打ち込み、フランケンシュタイナーを見舞うもフォールは奪えず。石井は両腕極めドライバーで反撃すると、胴回し回転ボムで3カウントを奪取した。石井がメインを勝利で飾り、主役であるはずのDG軍はこの日、1勝5敗と惨敗。ことに若手通信世代との対戦では3戦全敗に終わった。
試合後マイクを持った石井は「若手たちにDDTは期待しているということはわかった。でも俺ら世代も意地がある。その意地で俺の完勝だ。気持ちは感じたんで、いつでもまたこのリングに帰って来たいし、このリングでこいつらと闘いたいと思うんで、いつでも待ってるぞ!」と大会を締めようとした。
そこで、石井のセコンドに就いていた翔太が「石井さん含め、我々世代、やさしすぎると思います。かつて(DDTに)若手通信という興行がありました。当時インディー界の最低賃金は5,000円。そんなご時世に他団体の俺のギャラは3,000円だよ!」と言うと、高尾がマイクを奪い取り「俺は所属だから100円だよ!」と叫ぶ。翔太はさらに「デビューしたばっかりの新人だった高尾が100円はわかるよ。若手通信のメインで引っ張ってたのは石井慧介だよ! 石井さん、何回メインだったんすか?」と聞くと、石井は「19大会中、11大会で俺はメインで試合してるんだよ!(ギャラは)100円だ!」とギャランティを暴露。
続けて翔太が「当時所属じゃなかったけど名古屋から通って、闘って、評価されて来た入江さんはある日、こう言われたんだ」と入江に振ると、入江は「“おまえはこれから所属扱いでいいよな?”と。僕はその言葉がうれしくて、DDTのファミリーに迎え入れられたと思ったら、ギャラが100円になったぞ!」とこちらも裏事情を激白。
改めて翔太がマイクを取り「こんな話は過去、DDTが頑張って自分たちで興行をやっていた頃の話だ。このD GENERATIONSという興行に対して、君たちはどれだけ熱量を上げて取り組んでいる? DDTのスケジュール、月に10試合はあるよね。後楽園大会も両国も、地方の大きい試合もある。米国大会だってある。黙って座ってれば、君たちは試合が組まれるんだよ。正直甘い、やさしい環境で育ってると私は思います。もし何かあって、この会社から一歩外に出たら、5年、10年経って、まだこの業界で生き残っていけるか? このD GENERATIONSの興行、君たちがどのくらい熱量かけてるかわからない。今日は俺たち全勝だ! 完勝だ! 来月もまだあるんだったら、次からD GENERATIONSの興行は『若手 GENERATIONS興行』として、俺たちが主役を張る興行にしていくからな!」と高らかに宣言。
DG軍の面々がリングに入り、翔太に詰め寄る。翔太は「今日までは、おまえたちの興行だ。次回は違う。俺たちが真ん中に立って、客呼んでやるよ。今日はおまえ(To-y)がメインイベンター、おまえが主役らしく締めてみろ!」と叫ぶと、To-yにマイクを渡し、若手通信世代のメンバーは退場。
しかし、マイクを持ったのは中村で「舐めんなよ! 俺らには関係ねぇ。おまえら主役じゃねぇ。主役は俺らだ! 俺らがDDTを引っ張る。だからこの興行があるんでしょ! だけど僕は海外に行って離れてしまう。でもユニット関係なく、心はつながってるから、僕は海外で応援してる。俺もあの世代を絶対越えて、DDTに戻って来ますよ!」とキッパリ。
最後にTo-yは「あいつら、俺らのD GENERATIONSの興行をトークショーだと思いやがって。カネの話なんか誰が聞きたいんだよ! 何なら、俺らが一人ずつ、あいつらに10円でもくれてやるよ! ギャラをな! だから次のD GENERATIONSもおまえら絶対出て来いよ! そんなにカネが欲しいならな! でもそんな100円だとか、500円だとか知らねぇけど、俺らはカネよりも夢を見せてやるよ! 夢と同時に、そこら辺(空席の客席を指差しながら)の空いてるところも、全部パンパンにして、夢プラス……ちょっと大儲けしようよ。だから次のD GENERATIONSも全員カモーン!」と大会を締めくくった。
バックステージで翔太は「俺たちの世代が頑張って積み上げて来たのになぜか崖っぷちなんだよ! 一試合一試合に命かけてんだよ! あいつら座ってるだけで10試合くらい入りやがって。俺たちがこのD GENERATIONSを乗っ取りましょう! 我々世代が乗っ取って、メイン張って、俺たちが主役の興行に。2025年にもう一回ぶち上げてやるからな! 若手通信がここを満員にしてやる」と「D GENERATIONS」乗っ取り宣言。
一方、DG世代は全員揃ってコメント。To-yはリング上と同様「カネよりも夢を見せてやる! そして、ちょっとだけ全員で大儲けしてやる! 次もD GENERATIONSはもっともっとお客さん呼んで、ちょっとだけ大儲けしよう」とキッパリ。海外修行に出る中村は各の選手に声をかけ、「全員に任せた! 僕も海外で頑張って来ます! 僕もD GENERATIONSとして一緒に闘いますよ!」とエールを送った。この結果、第2弾興行(5・14上野)での正田&高鹿vs入江&翔太、石田vs石井のDG軍と若手通信世代の全面対抗戦が決定した。