【試合詳細】9・21 プロレスリング紫焔 岡山大会 キアイリュウケンエッちゃん&松山勘十郎vsALLマイティ井上&ブルアーマーTAKUYA 谷口弘晃&タイガーハート&大久保寛人vsTORU&ライパチ磯部&西山星哉 ドングリー藤江&政岡純vs後藤哲也&ボンバー奥野

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プロレスリング紫焔『おかやま未来ホール大会』
日程:2024年9月21日(土)
開始:13:00
会場:岡山県・おかやま未来ホール
観衆:268人(満員)

▼ダークマッチ 学生プロレス提供試合 タッグマッチ15分1本勝負
○フェリス・ジェリコ女学院/パチ子
10分12秒 オスカッター→片エビ固め
●"ビンビン53cm"ヒワイエット・ストームッツリ/腰振り明星粗チンな

▼オープニングマッチ タッグマッチ20分1本勝負
●トモ榎並/山田元気
6分33秒 垂直落下式ブレーンバスター→片エビ固め
○滝井洋介/小川悠太

▼第2試合 6人タッグマッチ20分1本勝負
マロ栗山/●尾久頼明/ダディロコ
15分22秒 ローリングスター→片エビ固め
駿之介/○ジェリーK/西江悠

▼第3試合 タッグマッチ30分1本勝負
ドングリー藤江/○政岡純
17分54秒 Ambitions→片エビ固め
後藤哲也/●ボンバー奥野

▼セミファイナル 6人タッグマッチ30分1本勝負
○谷口弘晃/タイガーハート/大久保寛人
15分37秒 スクリューパワースラム→体固め
TORU/ライパチ磯部/●西山星哉

▼メインイベント タッグマッチ30分1本勝負
○キアイリュウケンエッちゃん/松山勘十郎
16分59秒 バーニングラリアット→片エビ固め
ALLマイティ井上/●ブルアーマーTAKUYA

関西インディーの雄・紫焔が久々の岡山上陸!キアイリュウケンエッちゃんが5年ぶりに地元凱旋を果たし故郷へ恩返し

ダークマッチ


 今回本興行において初の学生プロレス提供試合がダークマッチとして組まれた。
 エッちゃんをリスペクトする祖チンなはこの日岡山大会から発売されたエッちゃんのTシャツを着用して入場。フェリスジェリコは岡山県出身で、就職が内定したタイミングで地元凱旋試合となった。

 コンプライアンスぎりぎりのリングネームとは裏腹にプロレスをこよなく愛しリスペクト惜しまぬ大学生ならではの研究心と勤勉さが伺えるハイレベルな展開に、満員の観客が引き込まれていった。4人ががっちりと握手をかわして試合開始。
 開始早々紅一点のパチ子がドロップキックをムッツリに連続発射し、ロープ渡りを披露、会場をおおいに湧かせる。地元凱旋と就職内定に勢いづくジェリコが軽量を活かしたスピーディーな動きで敵をかく乱。粗チンなにスワンダイブ式ブランチャ。ジェリコに代わってはいったパチ子に粗チンながみちのくドライバーⅡを見舞う。調子づく粗チンなとムッツリが合体技でパチ子をダウンさせ粗チンながリスペクトするエッちゃんの技であるブラックホールを発動させてパチ子、ジェリコをきりきり舞いさせる。オスカッターを狙ってスワンダイブしたジェリコをムッツリがキャッチしてマットに沈めそのままフォール。カウント2.99で返したジェリコが奮起。パチ子のアシストを受けたジェリコがムッツリに619からオスカッターをリベンジ。今度こそムッツリに決まって、3カウント。

第1試合


 オープニングマッチに相応しい賑々しい入場。観客の紙テープが選手のリングインを彩る。トモと小川から。ロックアップ。トモが押し負けロープを背負わされる。小川がクリーンブレイクして再度組む。今度はトモが押し勝ってリストの取り合いへ。小川のヘッドシザーズをトモが倒立して切り抜ける。
 山田と小川。小川のドロップキックが山田にヒット。
 トモと滝井。滝井の打点高めのドロップキックがトモに直撃。再びトモと小川。トモがデンジャラスドライバーで小川をマットに沈めてフォールする。カウントは2。
 滝井がトモに足を持たせてキャッチ式の延髄斬りからバックドロップでフォール。返されるとロープにセットして背後からランニングニー。最後の仕上げに垂直落下式ブレーンバスターを決めて3カウント奪取。

第2試合


 地元の社会人プロレス団体OPG(俺たちプロレス軍団)から3選手が参戦。
 試合前から尾久は我こそがOPG(尾久プロレス軍団)のエースと名乗りOPGを挑発していた。

 先発はダディロコと駿之介、ほがらかにダディに近づき友好ムードで握手を求めた駿之介だったが三味線。いきなりダディに攻撃を仕掛けるが怒ったダディがショルダータックル一撃で駿之介を吹き飛ばす。
 続いてOPGの尾久とOPGのジェリーKによるエース対決。
 互いに観客に声援を煽る。尾久がジェリーKにヘッドロック。ぐいぐい締め上げるが切ったジェリーKがやり返す。辛くも逃れてジェリーKをショルダータックルで飛ばしてマッスルポーズを決めた尾九をジェリーKが倒して痛み分け。
 マロと西江。マロのハードコアファイトに手も足も出ない西江。ダディも加わりダブルで踏みつけ。ダディが西江をコーナーポストに詰め上からボコ殴り。フォールを返した西江をうつぶせにして背中を踏みつけ。代わった尾九がボディスラムで投げエルボードロップを投下。再びマロ。ダディがレフェリーの気を引いている間に西江にラフプレー。地獄が続く中ダディにドロップキックを発射しなんとか自力で切り抜けて駿之介に交代。駿之介が西江の仇討ち。青コーナーへ押し込んで3人がかりで攻撃も逃れたダディがリング中央で駿之介をファイヤーマンズキャリーで捕らえてバックフリップ。ダメージ激しく自力でコーナーへたどり着けぬ駿之介の背面にマロがオイシスの製パン用コンテナでしたたかに打ち据える。背中に網目がついて痛々しい駿之介が力を振り絞りマロにミサイルキックを発射してジェリーKに繋ぐ。
 フィニッシュを狙うジェリーKの頭にポリ袋を被せ視界を遮断。形勢を戻してジェリーKにトレイン攻撃。
 勝敗は尾久とジェリーKのエース対決に委ねられた。コーナーポストに詰めたジェリーKに逆水平を浴びせDDT。気持ち良く技を決め油断した尾九がジェリーKに足を取られテキサスクローバーホールドで悶絶。マロが竹刀でカットしてジェリーKを尾九に捕まえさせるまでは良かったがマロがジェリーKに振るった竹刀が尾九に誤爆。場外へ落下したマロ、ダディに駿之介がノータッチ・トぺ・コンヒーロ。孤立した尾久にジェリーKの必殺技のローリングスターが決まって3カウント入るとマロは怒り心頭。尾久を置き去りにひとりで引き揚げていった。
 尾久はこの日のうちに自らのOPGの解散を発表した。
 

第3試合


 奥野と政岡。血気にはやり前に出た奥野を政岡が待ち受けて顎先にフロントハイをヒット。怒りに任せた奥野のラリアットをかわした政岡が目潰し。レフェリーがふたりを引き離す。奥野がショルダータックルで政岡を飛ばす。それぞれのパートナーとチェンジ。
 スピーディーな攻防を後藤が制し奥野とダブルのショルダータックルで藤江を倒す。エプロンから後藤の足を引っ張ってリング下へ落とす政岡。場外戦へ。政岡が後藤の背面を凶器で殴打。藤江は奥野にサッカーボールキック。
 リング上に試合が戻るが藤江のペースを崩せない奥野に藤江がコーナートップからムーンサルト。コーナーポストに奥野をセットしてスペースローリングエルボー。政岡も続く。
 藤江が場外の後藤へラ・ケブラーダを発射。
 チームを分断し政岡が奥野の首を狙ってトラースキックでフォールもカウント2。ならばとAmbitionsで奥野を脳天からマットに突き刺してフィニッシュ。

第4試合


 ヒールユニットのノートリアス(西山・磯部)とTORUが谷口、タイガーと大久保を急襲。タイガーと大久保がリング下に落とされリング上でTORUと谷口がショルダータックルでぶつかり合う。TORUが目潰し。ひるまず谷口がTORUをショルダータックルで倒す。その間リング下を暗躍の磯部が大久保の足を掬って闘いは何崩し的に場外戦へ。南側で西山はタイガーを鉄柱に飛ばしてマスク剥ぎにかかる。一方北側のTORUは大久保を観客席にぶん投げる。磯部と谷口はバチバチ。磯部が谷口の顔面に紙テープをグルグル巻きつけるが谷口が「うばあーっ」と奇声を発し怪力を発揮し破り捨てる。磯部は口をアングリ。その傍らで西山はタイガーの胸ぐら目掛けミドルを連打。
 リング上ではTORUが大久保を踏みつけ。コーナーに押し込んで上からペットボトルの水を浴びせかける。大久保の受難は続き、青コーナーに捕まり股間にパイプ椅子をセットされそこへ磯部がスライディング。エルボーバット、エルボードロップとやりたい放題。足を広げて股間に膝。情け容赦なく逆片エビ固めでどっかりと腰を落とす。大久保が悶絶しつつロープエスケープに成功。攻める手を休まぬ磯部がコーナーポストに迫ってきたところを大久保がドロップキックで飛ばして辛くも脱出。代わってリングに飛び込んだ谷口が壊れたダンプカーの如く突進しまず磯部、続いて西山を倒す。磯部、西山がふたりががりで挑むがふたりまとめてエルボーで倒される。
 谷口が磯部をコーナーへ振り、磯部のからだが半回転する強烈な串刺しエルボーを見舞ったあと間髪入れずブロックバスターでぶん投げる。ダウンの磯部にボディプレス。フォールもカウント2で磯部が返して立ち上がるとみるや、ロックボトムを狙うがさせじと磯部が谷口の背後へまわりこむ。谷口がすかさず逆水平を放つが磯部がカウンターのDDTで谷口の動きを止める。
 TORUが谷口をコーナーへセットして串刺しドロップキック。フォールを返した谷口がTORUをブレーンバスターで投げてタイガーハートと交代。タイガーがTORUをボディスラムで投げ、ニードロップ、セントーンからフィストドロップを見舞っていく。コーナートップに上がったタイガーを西山が掴んで足止め。TORUがタイガーをデッドリードライブで投げ落とす。タイガーが起き上がるのを待ち受けたTORUが延髄斬りを放つがタイガーが強靭なパワーで堪えてすぐさまドロップキックをお返しして双方交代する。
 西山と大久保。大久保が猛然と西山目掛けてドロップキックを放ってジャーマンで投げる。西山の蹴り足を掴んでフィッシャーマンズスープレックス。更にジャーマンを狙うが西山がこれを切って、大久保をコーナーへ振って串刺しニーハイ。リング中央に大久保を座らせ3人同時に蹴りを見舞う。グロッキー気味の尾大久保だったが西山をジャーマンで投げ谷口に繋ぐ。谷口が西山にネックハンギングツリーボムを決めてフォールもカウント2で西山が返す。磯部がエプロンから谷口の背中にパイプ椅子攻撃も谷口の勢いは止まらず西山をスクリューパワースラムでマットに沈めて3カウント。

第5試合


 地元のヒーローキアイリュウケンエッちゃんの登場に観客の興奮は最高潮に。大エッちゃんコールの渦中を悠然と練り歩きながら、目をつけたお客さんの前に立ちはだかりガウンをガバッと広げて御開帳。エッちゃんの背後にこの日発売のTシャツを掲げた選手が付き従う。
 選手全員がリング中央で握手を交わして試合開始。
 勘十郎と井上。ロックアップから井上に圧されジリジリ後退しロープ背負わされる勘十郎。井上はクリーンブレイク。リング中央で勘十郎が井上に張っていくがビクともせずバックを奪われるがグルンと体を回して無理に相対し井上をヘッドロックに捕らえるが井上も強引にねじ切ってショルダータックル合戦から井上が勘十郎の胸元へ重いチョップを打ち込む。
 勘十郎が井上をロープ際へ誘い歌舞伎の「三人吉三」の一節を口ずさみロープ渡りから見栄を切る。
 満を持してエッちゃんがリングイン。TAKUYAと井上にローリング袈裟斬りチョップを見舞ったあとで、両手で大き輪を作りブラックホールを発生させ、ステップを踏むと、リング内外の選手、レフェリーが抗いながら次々とエッちゃんの腕の中へと吸い込まれていく。
 最後にひとりTAKUYAだけが微動だにせず青コーナーに立って醒めた目でエッちゃんを眺めている。
 TAKUYAはステップを踏み続けるエッちゃんににじり寄る。「お前45歳にもなってまだこんなことやってるのか?いまさら引っかかるわけな・・・うわあーっ!」と叫びながらブラックホールに吸い込まれ場外へと放り出されるTAKUYA。
 場外に降りたエッちゃんが会場の子どもたちに加勢を呼びかけると大勢の子どもたちが寄ってたかって井上とTAKUYAに襲い掛かる。
 勘十郎にTAKUYAをセットさせエッちゃんと子どもたちがTAKUYAにゴムパッチン。
 スタミナもメンタルも消耗したTAKUYAにエッちゃんがコーナーからダイブしてのローリング袈裟斬りチョップを浴びせて勘十郎に繋ぐ。
 勘十郎がTAKUYAに張り扇攻撃もすぐさまTAKUYAにハリ扇を奪われバチバチに打たれまくる。TAKUYAがブレーンバスターの態勢も堪えた勘十郎が逆にTAKUYAを投げてハリ扇の恨みを晴らす。
 エッちゃんと井上がバチバチのチョップ合戦を展開。ジリジリとコーナーへ追い込まれたエッちゃんに井上の容赦のない拳と逆水平が打ち込まれ、更に串刺しショルダー・アタックが浴びせられる。思わず片膝をついてしまうエッちゃんだが奮起して気合の逆襲。井上の胸元へ逆水平ラッシュ。しかし井上も負けじと再び体勢を入れ替えエッちゃんに逆水平。
 井上はエッちゃんにバックドロップでハイダメージを与えTAKUYAに託す。TAKUYAはリバーススプラッシュ、ボディプレスと畳みかけかつてのタッグパートナーを容赦なく追い込んでいく。TAKUYAとエッちゃんは逆水平の打ち合いからラリアット合戦へ。双方譲らぬ攻防。勘十郎が絶妙のタイミングでTAKUYAにラリアットを叩き込んでエッちゃんに勝機を掴ませ、エッちゃんのバーニングラリアットが決まってようやくTAKUYAが倒れて3カウント。激闘に終止符が打たれた。

 試合後マイクを握ったTAKUYAが体調不良からリングを離れていたことを明かしつつ「またプロレスがしたくなった。体調を治して膝を治したらまた試合してくれる?」と語ると観客から「良く言った!」との声援と拍手が起こる。
 マイクを受け取ったエッちゃんが「シロクロはっきりしたいなあ!」井上を挑発すると井上が「やったろやないか!」と呼応。エッちゃんは「ネクスト、来年もここでやるかもな!やるならシングルでどうや!そうしたらまた松江から来いやあっ!」
 井上は「また来るわ」と言い残してリングを降りた。

 あまりにハイテンションでシャウトをし過ぎたからか言葉が途切れるエッちゃん。
 少しあって気を取り直し再びマイクで観客に向けて感謝を述べた。
 「5年ぶりでした。5年ぶり、これがどういうことか。待ち焦がれたあーっ!そして大阪から来てくれた人には申し訳ないんですが、岡山に生まれて良かったあーっ!きょう当日を迎えるにあたって感謝したいです。ありがとうございましたーっ!」
 最後は観客と共に「1、2、3、紫焔、晴れの国岡山!バーニング!」で締めた。

 <試合後コメント>
キアイリュウケンエッちゃん
――本日は5年ぶり岡山大会開催ありがとうございました。地元民のひとりとしてお礼申し上げます。今回のメインイベントはエッちゃんの夢でもありファンの夢でもあったまさにドリームマッチだったと思います。闘いを終えての率直な感想をお願いします。
「僕は45歳なんですけど、プロレスって人生みたいなもんですね。プロレス道というか・・・僕もいまになって感謝というか・・・応援してくれる人、対戦してくれる人、構ってくれる人、そういう人たちに対して感謝をしたいと思います。」

――紫焔さんは大阪上本町ハイハイタウンでの無料興行開催を始めとして長年に渡り草の根的なプロレスの普及活動に尽力をなさってきました。大阪では紫焔さんが蒔いた種が芽吹き枝葉を広げていっていると思われます。ここ岡山でも手ごたえはお感じになられていますか?
「プロレスってそもそも岡山にあまり来ないんで、まずプロレスを知ってもらうのと、プロレスは未知の可能性があると思うので。やっぱり僕は岡山にいる以上何か岡山に恩返しをしたいなというのがあるので、きょう興行をさせてもらいました。」

――今回エッちゃんの念願叶って肌を合わせることが叶ったALLマイティ井上選手については闘ってみていかがでしたか?
「やっぱり熱い男ですね。人生をプロレスに賭けているというか。熱い男だなって。気持ちも伝わったし、またやりたいなと思います。」

――少し先になりますが紫焔さんは来年2025年3月23日に15周年記念興行を梅田ステラホールで開催することが決定しております。梅田ステラホールというのは最寄り駅からルートがわかりやすくお手洗いの数も多く、どの位置からも見やすい設備が整った良い会場でして、紫焔さんのお客様思いの姿勢が会場選びからも伝わってきて感銘を受けた次第です。今後のビジョンも含めてどのような周年興行にしたいかを教えてください。
「僕らは体が資本なんで鍛えながら体で何かお客さんに伝えたいなと。僕らのプロレスを紹介したいというのもありますしみなさんに元気を出して貰えるように、僕らもそれで元気を頂いているんで頑張っていきたいと思います。」

――15周年記念イヤーの岡山大会もサプライズなカードを期待してよろしいのですね?
「そうですね!」

――最後にきょうこの会場に応援に駆けつけてくれたファンの皆様へメッセージをお願いします。
「きょう来てくれてありがとうございます。来年もやるので来てください。もっともっと面白いことをやるんで応援してください。」

――お疲れさまでした。ありがとうございました。
「ありがとうございました!」

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