今井絵理子議員の長男・聾レスラーの今井礼夢が後楽園ホール初メインで玉砕!自団体を捨てた先輩たちに対抗心むき出しで「次は絶対勝ちます」
14日、東京都・後楽園ホールにて『HEAT-UP後楽園ホール大会~伏竜鳳雛の陣~』が開催。HEAT-UPvsGLEATの団体対抗戦が行われた。
今井礼夢(いまいらいむ)は、元『SPEED』のメンバーで参議院議員である今井絵理子氏の長男であり先天性高度感音性難聴という聴覚障がいを持つ聾レスラー。幼い頃から「プロレスラーになってWWEに行きたい」という夢を持っており、母である今井議員もこの夢を全力応援。
礼夢は中学生時代から障がい者支援活動を精力的に行っているHEAT-UPのプロレス教室に通って訓練を積み“RAIMMAN”の名でエキシビジョンマッチを行ってきた。そして、2020年に東京都立立川ろう学校卒業を機に高校へは進学せずHEAT-UPに入門してプロレスラーの道へ。2020年12月に16歳でプロレスラーデビューを果たし、ハンディキャップを抱えながらもプロレスラーとしてのキャリアを重ねてHEAT-UP若手の中での期待株に成長していった。
今大会では、HEAT-UPvsGLEATの団体対抗戦が実施。
メインイベントでは、今井礼夢&秦野友貴vs井土徹也&飯塚優のタッグマッチが行われた。
井土も飯塚も2016年にHEAT-UPでデビューしており、ともに団体の未来を嘱望されてきた選手。しかし、2人共GLEATへと移籍していきHEAT-UPを背負うことは無くなってしまった。
秦野&礼夢は、井土&飯塚の退団後に台頭して団体を背負ってきた選手。この試合は、単なる団体対抗戦ではなく「HEAT-UPを捨てた2人と守ってきた2人」という意味も持つ試合だ。
礼夢はニューコスチューム&ガウンで現れるも、笑顔は無く井土に敵意を剥き出しにして試合前から突っかかっていく。井土は子どもをあやすかのようになだめて挑発すると、これに怒った礼夢がビンタを叩き込み、ドロップキックを見舞って闘いの火蓋を切る。
礼夢は井土に狙いを定めて気迫のエルボーを連打していき、初公開のプランチャなどの大技で畳み掛けていく。しかし、井土は余裕たっぷりに礼夢を翻弄。飯塚が秦野をしっかり抑えていたために礼夢はローンバトルを強いられる展開が続く。
しかし、終盤には全体重を浴びせかけながらのランニングエルボーで井土を吹き飛ばすガッツを見せ、秦野のフェイスバスター+礼夢のRKOという合体攻撃も炸裂。さらに伊藤薫直伝のダイビング・フットスタンプまで決めてみせるが、反撃はここまで。
耐えきった井土が強烈なビンタを叩き込み、礼夢がふらついたところに飯塚が顔面へのレッグラリアート。さらに井土はジャーマン・スープレックス・ホールドから顔面へのトラースキック。最後はバズソーキックを叩き込んで3カウントを奪った。
マイクを取った秦野は、「今日は負けちゃいけなかった試合だと思ってます。だって、これじゃあ誰がどう見たってGLEATに行けなかった2人と、GLEATに行けた2人みたいに思われちゃう。実力がなくて、他に行くとこがなくてHEAT-UPにいるんじゃないんだよ!HEAT-UPが大好きだからいるんだよ俺たちは!」と魂の叫び。HEAT-UP総動員で上を目指していくことを宣言。
号泣していた礼夢だったが、この言葉を受けて「次は絶対、井土くんに勝ちます」と決意の言葉を絞り出した。
バックステージに戻った礼夢は、「後楽園で初めてメインに立って、すごく緊張した。だけど、次は絶対に勝ちたい。次にホームのメインに立てる機会があったなら、次は絶対に勝ちたいと思います。とにかく身体を鍛えて、たくさんの技を身に着けること。それが自分には足りないと思います」と悔しさを噛み締めながらも強くなっていく覚悟を口にした。