歌舞伎町生まれ歌舞伎町育ちのヤンキーレスラーが王道プロレスに喧嘩上等!真っ向勝負で王座防衛!
20日、東京都・後楽園ホールにて全日本プロレス『エキサイトシリーズ2024』が開催。立花誠吾が井上凌を下してGAORA TV王座の初防衛に成功した。
立花はWRESTLE-1が創設したプロレス総合学院の一期生として2016年にデビュー。フレッシュな新人として経験を積んできたが、二十歳となった2017年8月に“歌舞伎町生まれ歌舞伎町育ちのヤンキー”として突然の覚醒。悪ぶっている外見や言動では隠しきれずに溢れ出る人の良さや、盟友の黒潮TOKYOジャパンに振り回されて酷い目に遭う姿が人気を呼び、ファンからは“アニキ”の愛称で親しまれている。
WRESTLE-1の活動休止後はフリーとなり、全日本プロレスを中心に参戦。怪我に泣かされながらも児玉裕輔とのアジアタッグ王座戴冠、2度の6人タッグ王座戴冠など結果を残してきた。
シングル戦線では結果を出せずにいたが、今年1月にはブラックめんそーれを下してGAORA TV王座を戴冠。2017年8月のWRESTLE-1リザルト王座戴冠以来6年半ぶりのシングル王座戴冠を果たした。
今回、立花の初防衛戦の相手として立ちはだかったのは、全日本生え抜きの若手である井上凌。
同期の安齊勇馬がプロレス界全体から注目を集める中、貪欲に結果を求め続ける井上は立花のGAORA王座に狙いを定めて挑戦表明を行っていた。
新コスチュームに髪色も変えて覚悟がキマった様子の井上は、初公開と思われる背中越しにトップロープを飛び越えていく飛び技を披露したり、以前よりもキレが増した蹴撃でガンガン攻め立てて行く。
防戦一方の立花は「痛くもかゆくもねーよコノヤロー!」とメンチを切って強気の姿勢を見せ、得意のノータッチ・トペ・コンヒーロで逆転の狼煙。粘りに粘る井上をイケメン落としで突き刺し、ケンカキックの連打からCTB。最後は必殺のヤンキーハンマー(※後頭部へのランニング・エルボースタンプ)を叩き込んで3カウントを奪った。
バックステージに戻った立花は、当然の権利のように一緒に現れて喋りまくる黒潮を押しのけてから真面目なコメントを開始。
「このベルトの意味は若手活性化。とりあえず井上とやったけど、その意味が成せた……なんてことは俺は思わねえぞ!その意味以上のものを俺が見せてやるからよ!次防衛戦決まってねえけど、『誰とでもやってやる!』とは言わねえでおこう。とんでもねー奴が来たら困るからな。でも、それでも、どんな奴相手でも勝つ自信が芽生えてきてるぞ。オイ、俺から目ェ離すんじゃねーぞコノヤロー!」と未来を見据えた。
昨今の立花の体つきや試合ぶりは和田京平レフェリーが手放しに絶賛しており、全日本の若手世代を立花が牽引していく可能性も大いに有り得る。
苦労人のヤンキーが王道マットでツッパり続ける姿をこれからも見守っていきたい。