女子プロレスマガジン リレーコラムSEASON2 『#20 米山香織~デビュー24周年のゴキゲンレスラー~』
- 2023-11-16
- コラム, 女子プロレスマガジン リレーコラムSEASON2
- YMZ, 米山香織
でーすでーす米山でーす。
ゴキゲンレスラー米山香織です!
今月、11月29日いい肉の日にデビュー24周年を迎えます。
その記念大会を11月22日いい夫婦の日に新木場1st RINGで開催します!
覚えやすいでしょ?
こちらはまたあとでお知らせするねー!
まずはプロレスとの出会いから遡ってみたいと思います!
初めてプロレスを見たのは高校2年生の夏休み。
レジ横に置いてあった全女の割引券にTVに出まくっていたアジャコング選手が載っているのを見て「近所に有名人来るよ!見に行こうー!」というのがキッカケでした。
どこかの駐車場だったかな。屋外での大会で大盛り上がり。
ルールもよくわからないのに他のお客さん達と一緒に「とよたー!とべー!……!!!?」とか叫んで盛り上がっていました。あんな高揚感味わったことなかった。
そのときに「私もコレやりたい!」って強く思ったの。
プロレスやるにはどうしたらいいんだろ?
部活や習い事ではできないし……プロレスやるにはプロレスラーになるしかないのか。
じゃあなろう!
ということで、当時、近所にできたばかりの総合格闘技ジムRODEO STYLEにすぐ通いはじめました。
今みたいにプロレス教室とかあったらそれに通って満足していた可能性もあるのかな?
進路を決めなきゃいけない時期だったからちょうどよかった。
プロレスラーになると決めてから勉強はしませんでした。
でも、学校にはちゃんと通っていましたよ!
高校は卒業しておいた方がいいのかなと思って。
今は海外遠征や外国人選手と接する機会も多いので、英語は頑張っておけばよかったなー。
柔道もやっておけば柔道マッチできたし、数学でグッズの計算、国語力でSNSとかマイクで喋るの得意になっていたかもしれないし勉強って大事だったのね。
高校3年生の冬休みにいくつかの団体に履歴書を送りました。
書類で落とされることを考慮して。
未成年は親の同意書が必要なんだけど、お父さんはお前の人生なんだから好きなことをやりなさいと言ってくれて、お母さんは落ちると思っていたみたい。
とある団体のオーディションに落ちたりしつつ、JWP女子プロレスの新人オーディションに合格。
高校卒業の3日後ぐらいには入寮しました。
心変わりしないうちにと思って。
練習生時代は辛かったですね。本当に。人生で1、2番を争う辛さ。
練習はキツイし同期もいないし先輩はこわいし。
あ、イジメとかはなかったですよ。先輩は優しくてもコワイ存在なのですっ。
練習が終わってクタクタで、寝るときにはもう翌日の練習がおそろしくて……その繰り返し。
疲れすぎて洗濯できず、数日後に汗だらけのTシャツからカビが生えて捨てたこともありました!
もうあの時には戻りたくないしきっと耐えられない。
でも、あの時間があったからこそ心身共に強くなれたと思っています。
多少のことでは折れない。挫けない。
でも、アレを今は強要したくないしあんな経験しないで良いと思いますが、あの時代を生きた人たちにはなんか特別な感情がありますね。
同志というか。
練習中の怪我などもありつつプロテストに合格。
エキシビジョンマッチを経てデビューへ。
JWP女子プロレス
1999年11月29日後楽園ホール
vs春山香代子戦でデビュー
今は試合で緊張しなくなりましたが、このときは毎試合、なんなら起きている間はずっと緊張しっぱなしのような生活でした。
後楽園ホールでデビューと聞いた時はもっと小さな人の少ない会場で……と思っていましたが、聖地でデビューさせてもらえてありがたいですね。
18歳の私は自分のことしか考えられなかった。
いや、今もあんまり変わらないかなー!
デビューして10日目の4戦目はデビル雅美選手とのシングルマッチでした。
意気込んでいました。
試合は思い切りいけていたと思うのですが、この試合で怪我をしてしまいます。
右腕の橈骨と尺骨の2本を同時に骨折。
救急車からの入院手術、長期欠場に入ります。
よく、デビルさんにへし折られたの?って聞かれるのですが、自分の受け身失敗です。
コーナーから飛んで避けられたときに「コワイ!」と思って手を着いてしまったんです。
ボキーン!!!!
ものすごい痛みの中で「これがウワサの骨が折れる音か!」と思ったのを覚えています。
これが記憶の中では人生で1番の痛みです。
デビュー4戦目でものすごく痛い思いをしたので、大抵の痛みには耐えられるようになりました。
だから、良くないけどよかったのかなー!
そして、いかなる状況でも恐れず受け身を取れるようにならなければいけないと強く感じました。
それまでも疲れていてもきちんと受け身を取って自分の身を守るよう教えられていましたが、こういうことだ、と。
セコンド中に再骨折などありつつ10ヶ月の欠場期間を経て復帰。
その後もたまに大怪我欠場などもありましたが、ベルトをいくつも巻いたりと充実したプロレス生活を送ることができました。
10年を迎える頃にそろそろ引退を考えます。
18歳で入門して28歳になり、なんとなく30歳までには結婚して子供を産んで幸せな家庭を築くもんなんだろうなぁというのが頭にありました。
あと、プロレスである程度のことはやりつくしたかなとも思って。
反対もされましたが、引退を決めて発表。
そこから引退ロードが開始。
普段は対戦できない相手やカード、初めてのドランクマッチや初めてのアメリカ遠征。
今まで知らなかったプロレスの楽しさ面白さを知りました。
プロレスが楽しくて楽しくて仕方なかった。
まだまだ私の知らないプロレスあるんじゃない?
前よりプロレスが好きになっちゃった!
辞めたくないな……
これは引退前だからとみんながお膳立てして特別な試合を組んでもらえているからだとはわかっているつもりでしたが、それでも楽しすぎて。
結婚前のマリッジブルーのようなかんじかなと思っていました。
引退前に引退したくないなーって思ってても、引退試合が終われば心は決まるんだろうな、と。
引退試合が終わりました。
3カウントを取られて、デビュー戦と同じ後楽園ホールの天井を見ながら「やっぱり辞めたくない。まだまだプロレス続けたい」と思い、涙が溢れてきました。
引退セレモニーのことはあまり覚えていませんし思い出したくはないのですが、最後の挨拶のときに「やっぱりプロレス辞めるの辞めます!」って言おうかなと思いました。
ですが、そんなこと言えるはずもなく、引退の10カウントゴングを聞くことになります。
ゴングがいくつ鳴ったかわかりません。
でも、これが鳴り終わってしまったら私はもうプロレスできないんだ……
「ちょっと待ってください!」
ゴングを止めてしまいました。
引退を撤回して、ここからも本当に色々あったのですが、今月11月29日でデビュー24周年を迎えます。
あのとき辞めていたら出会えなかった人たちもたくさん!
今はフリーとして活動しながら、YMZ(ワイエムズィー)ゴキゲンなプロレスを定期的に開催しています。
プロレスってたくさんの大会や試合があって選手がいて、対戦カードやルール、場所、組み合わせも色々あって無限の面白さ!
YMZでは激しいのも楽しいのも色々なプロレス見たいし見てほしいし、お客さんはもちろん選手やスタッフ、大会に関わる全てのみんながプロレスでゴキゲンになれたらいいなと思っています!
プロレス以外のことも毎回しちゃうけどっ!
椅子取りゲームやだるまさんが転んだ、お絵描き対決や早口言葉……たくさんある!
とにかくみんなの笑顔が大好物なの。うふふふふ!
長くなったけど最後まで読んでくれてありがとー!
もうこれでアナタもゴキゲンな仲間だよっ!
YMZに遊びに来てねー( 'Θ' )/
YMZ『米山香織デビュー24周年記念大会☆』
日程:2023年11月22日(水)
開始:19:00
会場:東京・新木場1st RING
▼米山香織デビュー24周年記念☆コスプレマッチ(任意)
米山香織(YMZ)/アジャコング(超花火)/真霜拳號(2AW)
vs
佐藤光留/世羅りさ(プロミネンス)/X
▼米山香織デビュー24周年慶賀(めでたい事柄を祝うこと)試合
Leon(PURE-J)
vs
新納刃(MAKAI)
▼ゴキゲンタッグマッチ
倉垣翼(フリー)/大空ちえ(PURE-J)
vs
真琴(フリー)/田中きずな(WAVE)
▼花園桃花バースデー記念試合 24分1本勝負
花園桃花(フリー)
vs
梅咲遥(Diana)
▼11月デビューvs11月生まれシングルマッチ
ヤス・ウラノ(フリー)
vs
花見達也(2AW)
※11っぽいルール(当日発表)
▼ゴキゲンシングルマッチ
高瀬みゆき(フリー)
vs
松澤さん(YMZ)
『ゴキゲンなかわさき☆57~米山香織引退撤回から丸12年』
日程:2023年12月23日(土)
開始:18:00
会場:神奈川・川崎POST DI AMISTAD
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