史上初のプロレス×パワーリフティングコラボ大会を姫路市が後援!「テレビ中継がなくなったプロレスには別のアプローチが必要」
28日。兵庫県・姫路市アクリエひめじにてパワーリフティング日本グランプリと、ランズエンドプロレスがタッグを組んだ異色の合同興行が行なわれた。
パワーリフティング競技の合間の14時を過ぎたところでプロレスが開幕。試合に先立って姫路市より姫路市長がリングインし挨拶が行われた。
第1試合はランズエンドを束ねる崔領二がFGマスク&ホラちゃんを引き連れ、ボディガー&ディラン・ジェイムス&アズールドラゴンを迎え撃つ6人タッグ。
リストの取り合いからFGマスクがアズールをヘッドロック。切って再度リストを取るアズール。切り返したFGマスクがハイキックの足を取る。ハイフライヤー同士の素早い攻防で観衆を魅了。アームホイップからドロップキックを同時発射で、見得を切っていったん交代。
うって変わってディランと崔。筋肉美を鼓舞し合ったあとのショルダー合戦はディランに軍配。逃げ場失ったホラちゃんがボディガーに決死の闘いを挑むが完全に力負けして青コーナーに捕らわれの身となる。
ディランとボディガーの最強パワーコンビ+アズールドラゴン3人の息ピッタリ連携プレイに突破口見いだせないかに思われた崔ホラFGトリオだったが、崔がディランに垂直落下式ブレーンバスター、ホラちゃんもボディガーに一矢報いて、最後はFGがアズールにコーナーポスト最上段からムーンサルトプレス、450°スプラッシュと畳みかけ3カウント奪取。
試合終了直後の汗引かぬ崔にコメントを求めた。
――まずはパワーリフティングとプロレスのコラボレーションというどこも成しえなかった偉業の達成おめでとうございます。ランズエンドといえば、世界遺産プロレスを始め、他団体と一味違ったアプローチで展開されていますが、今回の興行の意図を教えてください。
崔「プロレスが一番流行ったのってどこまでいっても50年前・・・一番流行ったのが1970年代、街頭テレビから始まって50年経ってそれからテレビ中継なくなった。その意味を考えたときに、いまと違うアプローチじゃないとダメなんじゃないか。いまのプロレスの方向性も間違いじゃないと思いますがほかに攻め方があるんじゃないかと。地域にリンクしていろんな競技とリンクして人間の持ってるポテンシャルとか夢とかとリンクしていったときに、競技とコラボしていくのは有効ではないかと思いました。
――それが今回のパワールリフティングとプロレスをミックスした興行開催に繋がる接点になったわけですね。きょうは一般のお客様とあわせ日頃体を鍛えて競技大会でしのぎを削るアスリートのみなさんが見守るなかで闘われたわけですが、なにか普段と違いは感じられましたか。
崔「ありましたね。アスリート同士のリスペクトを感じました。」
――今回姫路市の後援を受けた開催となりましたが、これを機に今後も姫路市での興行開催を継続したいとの展望はございますか。
崔「もちろんです。こういう大会を行うことこそ、大事だと思います。僕らを知ってもらうことは大きいと思うんで。」
かつて街頭テレビによってプロレスは民衆の目に触れ広く浸透し力道山の名と共に知られるところとなった。街頭テレビに替わる戦略として自治体とタイアップ、競技大会とコラボしてプロレスを見せようとの崔の新たなる挑戦が、姫路で始まった。