引退を控えた中西学が最後の全日本プロレス参戦で秋山準らと第三世代タッグ結成!「新日本も見習った方がいいかもしれない」

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 11日、東京都・後楽園ホールにて全日本プロレス『2020 EXCITE SERIES【開幕戦】』が行われ、引退を控えた中西学が最後の全日本プロレス参戦を果たした。

 中西学は大学時代に全日本レスリング選手権大会4連覇という華々しい実績を持ち、闘魂クラブに入団。バルセロナオリンピック出場を果たしてから1992年に新日本プロレスデビューした“和製ヘラクレス”の異名を取るレスリングエリート。後に“第三世代”と呼ばれる天山広吉、小島聡、永田裕志らとともに活躍し、その隆々とした筋肉に裏打ちされた豪快なパワーファイトを持ち味に長年新日本で戦ってきた。
 ヤングライオン杯優勝、IWGPタッグ王座戴冠、G1 CLIMAX優勝など若手時代から結果を残していったが、その優しすぎる人柄や総合格闘技ブームの波に呑まれたこともあり次第に実績面で他の第三世代に遅れを取っていき、2009年には42歳にして初のIWGPヘビー級王座を戴冠も2ヶ月弱の短命政権に終わってしまう。そして2011年には自身が引退の理由であると語る首の負傷もあり最前線から遠ざかっていたが、今年1月に引退を表明。

 今月22日に引退することが発表されている中西にとって、この日は最後の全日本プロレス参戦。中西学と秋山準は専修大学レスリング部の先輩・後輩の間柄で親交があり、中西は近年では2018年3月の全日本プロレスさいたまスーパーアリーナ大会で大森隆男とのタッグ“ワイルド・チャイルド”で秋山準&永田裕志が保持していたアジアタッグ王座に挑戦するなどの勇姿を見せていた。


 秋山準&中西学&西村修&吉江豊vsヨシタツ&崔領二&TAJIRI&田村男児という8人タッグマッチが行われ、中西は同世代の懐かしい面々とともに入場。試合前にはパートナーの3人から花束が贈呈され、記念撮影が行われる。
 ヨシタツらが中西に照準を定めて袋叩きにしていくも、中西は野人ハンマーで全員を蹴散らし、秋山と連携しての上からドン!、野人ラリアットなど大暴れ。そんな中、あすなろ戦士の男児が気を吐き、大先輩の中西に真っ向から勝負を挑む。
 男児は中西へのリスペクトから野人ダンスを見せて突っ込んでいくが、中西は喉輪でこれを受け止めるとショートレンジラリアットでなぎ倒し、アルゼンチン・バックブリーカーで痛めつけてギブアップを奪った。

 試合後にマイクを取った中西が「全日本プロレスのお客様!こんにちは!新日本プロレスの中西学です!温かい応援、ありがとうございました!同じこの後楽園ホールで、19日から22日まで4日間新日本の試合させていただきます。……ごめんな!秋山!宣伝させてもろうて(笑)完全燃焼しますので、今日の試合に負けなくらい燃えます!ぜひ皆さん応援してください!それと、全日本プロレス、めっちゃ熱いです!これで最後になるのがホンマ惜しいんですけど、せやけど、この戦い、これからも応援していきましょう!ありがとうございました!」と叫ぶと、全日本ファンは中西へ惜しみのない大歓声を贈った。

 試合後、バックステージに戻った中西は「全日本最後の試合って銘打たれていて『あぁホンマ全日本にはお世話になったからな』って思いつつ。それとこの形で、この4人で組めたというのもすごい意味のあることだし。秋山選手とこうやって組むのは二回目なんですけどね。機会は少なかったけれど、それだけレアだったので面白い戦いができたと思います。もうこのふたり(西村、吉江)とは嫌っていうほど組んでますけど(笑)面白いものも出せるし、出さなくてもいろんなものが見えてくると思うし。今日はホンマ楽しい戦いでした」と笑顔で試合を振り返る。

 そして中西は「新日本育ちで新日本は好きですけど、せやけどなんとも言えない雰囲気がありますね、全日本には。その雰囲気はすごいですね。やさしさばかりじゃなくて厳しさもあって。その中で精いっぱいやったやつに対してはすごい声援が来るし。それはなんとも言えないですね。ええ感じの。新日本も見習った方がいいかもしれないですね」と語ると、ハッとした表情となり秋山に「……ヤバい?」と不安げに問いかけるが、秋山は「大丈夫です大丈夫です(笑)」と破顔。最後は皆で思い出話に花を咲かせながら楽しそうに去っていった。

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