【インタビュー】灼熱王リーグ戦を王者として見守る田村がリーグ戦への見解と『永遠エース』ダイスケとのラストマッチへの意気込みを語る!

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 11月5日、神奈川県を中心に活動するプロレス団体・HEAT-UPが行う東京・新木場1stRING大会で、シングルマッチ最強の選手を決める『灼熱王バトルリーグ☆2017』の決勝戦が行われる。
 『灼熱王バトルリーグ☆2017』とは、田村和宏率いるHEAT-UPが初めて敢行したシングルマッチ最強の“灼熱王”を決めるリーグ戦であり、9月2日より予選リーグが行われていた。

 田村和宏は、第2次UWF、UWFインターナショナル等で活躍した田村潔司が立ち上げた格闘技ジム・U-FILE CAMPにかつて所属し、同ジムが主催するプロレス団体・STYLE-Eで頭角を現した選手。UWF直系の遺伝子を継ぐ選手だ。
 STYLE-Eの活動休止に伴い、2013年に自らのプロレス団体・プロレスリングHEAT-UPを旗揚げ。同団体はプロレスの興行だけでなく、神奈川県川崎市の地域密着団体として、障害者支援・福祉活動・警備活動・子供達への支援など社会貢献活動をプロレスを通じて行っている。

 シングルマッチ最強の証であるHEAT-UPユニバーサル初代王者として6度の防衛を果たしている田村和宏だが、今回の『灼熱王バトルリーグ☆2017』ではまさかの予選リーグ敗退。優勝者が次期王座挑戦の資格を得られる同リーグの決勝戦を見守る立場となった。
 そして、同リーグの決勝戦が行われる11月5日には、10年以上ライバルとして高めあってきた、ガッツワールド所属のダイスケとのシングルマッチも控えている。
 9月に突然の引退発表をしたダイスケとは最後の一騎打ち。様々な思いが渦巻く11月5日のHEAT-UP新木場大会について、田村和宏が率直な気持ちを語った。

10月17日(火)に行われたガッツワールド新木場大会にて、vs大谷譲二戦後にセコンドに付いていたダイスケを挑発する田村和宏

――まず、11月5日に行われる最後のダイスケ戦に向けてのお話を聞きたいのですが、まず、なぜダイスケ選手に対してあそこまで敵意を剥き出しにしているのでしょうか
「初めてシングルやったのは、何年前だかは忘れちゃったんですけど、STYLE-EのE-1 CLIMAXというのがあって、そこで初めてシングルマッチをやったときに、すごく手が合ったんですね。その前から実は、ガッツとSTYLE-Eというのが、なにか対照的というか、ファンの人の間で比べられるように見られていた感じがあるんですね」

――そこからライバル意識が芽生えた?
「その時は、西調布STYLE-Eを盛り上げるので必死だったんでアレですけど、耳にはしていたというか、比べられているという情報は知ってたんですけど、そこから『じゃあちょっとガッツワールド呼んでみようか』みたいな感じで、ダイスケと対戦したんです。そこですごく手が合って、対戦して『なかなかいい選手がいるな』というのを感じました。

――そのときのダイスケ選手は、デビューして間もない頃ですか?それとも、現在の『永遠エース』と言われているダイスケ選手の片鱗が見え始めている頃ですか?
「多分、次期エースみたいな感じだったんだと思います」

――今のお話を聞いていると、『ライバル団体ですごく手が合う選手』という爽やかなライバル関係のように思えるのですが、なぜ今はダイスケ選手は田村選手を『ちっちゃいおじさん』と挑発したり、田村選手はダイスケ選手を『スケベ面』などと呼んでいたりするのでしょう
「なんですかねー(笑)やっぱどうしても比べられる感はありましたし、自分もそこからダイスケを意識するようになったし、何回かシングルやりましたけど、どれも印象に残ってて……。正直、決着は付けたくないなとは思うんですよね、彼との戦いは。その中で、なんか引退とか言い出して……。自分は、最後のシングルで負けてるんですよね。ガッツさんの初の後楽園で、ダイスケが自分を指名してくれて。なんか、あと、引退発表するのも知らされてなかったし、『勝ち逃げすんのか!』みたいな(笑)『まだまだ出来るだろ』と自分の中では思うので、そこが悔しいというか……。なんか、『いい思いだけして辞めるんじゃねーよ!』みたいな感じですね。まだまだ、まだまだ田村vsダイスケというのは、もっと歴史を重ねていけるものだと思っているし、確か、後楽園やる前にHEAT-UPでシングルやったんですけど、そのときに、『後楽園ホールで、東京ドームでこの試合をやっても俺は恥ずかしくない』って自分はマイクで言ったんです。今でもそう思っているので、そこに到達する前になんで辞めちゃうんだ、って想いがダイスケにはありますね」

――では、最近のダイスケ選手への罵倒は愛の裏返しと言うか、『まだやれる!』というエールのようなものということでしょうか
「正直言って嫌いではないですけど、ただね、アイツの顔を思い浮かべると燃え上がるものがあるのは間違いないですね(笑)」

――改めて、11月5日の最後のダイスケ戦に向けての思いを
「久しぶりなんで……3年ぶりかな? なので、僕もこの3年というのはHEAT-UPでぐんと伸びて、いろいろな経験をしてきた三年間だと思うので、『その差を見せてやる!』という想いですね。その中には、『どうだ!付いてこいよ!』という想いを込めた戦いにしていきたいですね。悔しい想いをさせて……そうすれば、アイツも引退なんて二度と口にしないと思うんです」

――ダイスケ選手の引退は、とても悲しいです
「僕もそう思いますよホントに(笑)やっぱり、同じ世代が辞めていくというのは寂しいですよね。HEAT-UPをやってるのも、僕らだけがいい思いをしたいわけじゃなくて、プロレス界全体でいい思いをしていきたいという想いがあってやっているので、同じ世代で頑張ってきた選手もいい思いをしてもらいたいなというのがありますね。……寂しいですよね、正直」 

――30代半ばという、レスラーとして一番脂が乗ってくる時期での引退発表になってしまいました
「また、下の世代も出てきているので、壁の高さを見せ付けるのも若い子たちの成長にも繋がるので、そういう選手がどんどん辞めていくのも、僕ら世代としては寂しいですね」

――自分だけいい思いをして引退するというのが許せない? 
「そうですそうです。壁としての役割を果たさないままプロレス界を去るのかって。……本当に寂しいですね。『まだやろうぜ!』っていうか、まだやりたいです。本当は、カルッツかわさきとかでシングルをやりたいと思っていたんです。後楽園でガッツワールドさんが1000人入れて、自分はそこでも負けてるんです。じゃあ、1000人を超えるカルッツとかでやって勝ったら『どうだ!』って言えるじゃないですか。そしたら、またガッツワールドさんも1000人以上の規模でやったときに自分を呼んでもらってアレしたら、またWin-Win-Winになっていくじゃないですか。……ホントちょっと考えてたんですよ。その中で、辞めると言われたのが……『はぁ、そっかー……』って感じで……」

――田村vsダイスケ戦は大注目のカードですが、メインにはノリvs兼平戦も控えています。現ユニバーサル王者として、この決勝戦はどう見ますか
「このリーグ戦は、15分1本勝負というのは、それぞれの勝負観がすごく出たと思います。だらだら探り合わずに勝ちに行く面白さがすごく出て、良いリーグ戦になったのではないかと自分では思っています。自分の得意技をいかにどんなタイミングで出すかというのと、自分の大切にしている技をいかに破壊力がある内に出すかというのが、勝負論として出たリーグ戦になったと思います。お客さんも、『どっちが勝つんだ?!』という想いを感じることが出来たと思うので。これは恒例化していきたいと思いますね。秋の風物詩みたいな。この15分1本勝負というのが面白くて、ノリさんがなぜ決勝に行ったかって、負けなかったからのが一番大きいと思うんですよ。ノリさんが『勝って決勝に行った』と言うよりは、『負けなかったから決勝に行った』。そこが面白いところであって、自分も1敗しちゃいましたけど、星取りについても頭を使わなきゃいけないんだなと。僕は王者として構えてしまって、点数が取れなかったのが敗因かなというところがありますね」

――『王者として構えてしまった』という言葉がありましたが、逆に『シングルのチャンピオンだから』という慢心はありましたか?
「灼熱王というのも、自分が灼熱王を名乗りたいがために付けたので、自分がなるものとばかり思っていました(笑)そこに油断がありましたね」 

――今回、田村選手は決勝戦を見守る側になったわけですが、改めてノリ選手、兼平選手への評価と、どういう試合になるかの予想は
「ノリさんについては、負けなかったというのもあるし、石田(慎也)が今回出てないので、名古屋を背負って来ているんだなというのはすごく感じられたました。ノリさんに関して、アーティストというイメージは全然無いんですよね。やっぱ、今回HEAT-UPに参戦しているのも、名古屋を背負って来ているイメージがあるので、それがノリさんを強くしているんじゃないかなと僕は思いますね。何かを背負うというのは強いなって思いましたね。
 兼平に関しては、後楽園でやってからまたさらに勢いがついていると思いますね。新日本さんに呼ばれたりとか、今回もあのメンバーの中で勝ち上がるというのは相当なことだと思うので。新井健一郎や藤田峰雄に勝っているのは、勢いがついている証拠だと思うので。どちらが来ても、二人ともデカいので、僕はそれなりの作戦を立てて勝負をしたいと思います。HEAT-UPとして、デカい二人がメインを張ってくれるというのは僕的にはすごく嬉しいですね。期待ができると思います」

――ノリ選手について『名古屋を背負う想いの強さ』という言葉がありました。それに対して、兼平選手は所属選手としてHEAT-UPという団体を背負っての戦いとなります。その背負う想いはどちらが強いと思いますか?
「どっちも強いと思いますよ。ホントにどっちが勝つかわからないですね。どっちも勝って欲しいですね。ノリさんとはリーグ戦で引き分けているので決着を付けたいという気持ちもありますし、HEAT-UPとしては兼平に上がってきて欲しいというのもありますし」

――どちらが上がってきても勝つ自信はある?
「もちろん!それは万全の体制で僕は作戦を練っております!」

――今後のHEAT-UPの活動に向けての意気込みをお願いします
「HEAT-UPとして、今度の新木場大会で一つ大きな発表があります。来年は確実に今年以上のHEAT-UPになると思うので、僕も気を引き締めていきたいと思います。リング上でもリング外でも」

『灼熱王バトルリーグ☆2017決勝戦』
日程:2017年11月5日(日)
会場:東京・新木場1stRING
開始:18:00

▼第1試合 HEAT-UP対ガッツワールド・1~ヤングフレッシュWAR~ シングルマッチ 15分1本勝負
井土徹也
vs
大谷譲二(ガッツワールド)

▼第2試合 煙に巻くX タッグマッチ 20分1本勝負
渡辺宏志/伊東優作(DEP)
vs
梅沢菊次郎(アライヴ)/政宗(フリー)

▼第3試合 HEAT-UP対ガッツワールド・2~皮肉な師弟対決~ タッグマッチ 20分1本勝負
藤田峰雄(チンコ)/磐城利樹(フリー)
vs
ミスター雁之助(ガッツワールド)/ガッツ石島(ガッツワールド)

▼第4試合 さよならスライディングD~その魂燃え尽きるまで~ シングルマッチ 15分1本勝負
田村和宏
vs
ダイスケ(ガッツワールド)

▼セミファイナル 灼熱王特別試合~Aブロック対Bブロック~ 6人タッグマッチ 60分1本勝負
ヒデ久保田(フリー)/近藤“ド根性”洋史/CHANGO(フリー)
vs
新井健一郎(DRAGON GATE)/SUSHI(フリー)/阿部史典(スポルティーバ)

▼メインイベント 灼熱王バトルリーグ☆2017 決勝戦 シングルマッチ 時間無制限1本勝負
[Aブロック代表]ノリ・ダ・ファンキーシビレサス(今池プロレス)
vs
[Bブロック代表]兼平大介

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