パンクラス274福岡大会 冨樫vs.チョープ、古賀vs.清水、濱田vs.下牧瀬

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PANCRASE 274
日時:2015年12月20日(日)
開場:12:00 開始:13:00
会場:福岡・西日本展示場 本館 中展示場
観衆:1234人(満員)

本戦1部

▼第1試合 ライトフライ級 3分3R
●松尾 剛(ハイブリッドレスリング鹿児島)
3R終了 判定3-0
○MAGISA(ゼロ戦クラブ水島支部)

▼第2試合 フライ級 3分3R
○若松佑弥(TRIBE TOKYO M.M.A)
1R 0分40秒 TKO
浜松定司(ERUPT)

▼第3試合 バンタム級 3分3R
○結城大樹(9’s MMA)
3R終了 判定3-0
●山口カケル(チームバナナ)

▼第4試合 フェザー級 3分3R
○渡辺紘司(緒方道場)
2R 1分33秒 チョークスリーパー
●藤崎航太(パンクラス大阪稲垣組)

▼第5試合 フェザー級 3分3R
○BG(ERUPT)
1R 1分36秒 KO(スタンドのパンチ)
●林 太陽(CAVE)

▼第6試合 ライト級 3分3R
●三苫“キングコング”亮人(パラエストラ八王子)
1R 1分44秒 TKO(グラウンドのパンチ→レフェリーストップ)
○屋宮大亮(MMA Rangers GYM)

▼第7試合 ウェルター級 3分3R
○上原広誉(ハイブリッドレスリング鹿児島)
3R終了 判定3-0
●Ike“The Beast”Chris(reversal Gym OKINAWA CROSS×LINE)

本戦2部

▼IMMAFアマチュアMMAルール アトム級 3分3R
○濱田リカ(パンクラス ヴィーナス)
2R 2分11秒 チョークスリーパー
●下牧瀬菜月(Personal Styles)

▼第1試合 バンタム級 3分3R
●井関 遼(GRABAKA)
3R終了 判定0-3
○TSUNE(リバーサルジム新宿Me,We)

▼第2試合 ウェルター級 3分3R
●丸山数馬(nico mma dojo)
3R終了 判定0-3
○高鍋明大(GUTSMAN)

▼第3試合 ストロー級 3分3R
○ヤックル真吾(T-REX JUJITSU ACADEMY)
3R終了 判定3-0
●植木 新(宇留野道場)

▼第4試合 フライ級 3分3R
○上田将竜(緒方道場)
3R終了 判定3-0
●宮城友一(フィット&キックボクシングDrop!!)

▼第5試合 ウェルター級 3分3R
○三浦広光(SAMURAI SWORD/RINGS)
2R 0分39秒 KO(スタンドのパンチ)
●中村勇太(T-REX JUJITSU ACADEMY)

▼第6試合 セミファイナル フライ級 5分3R
○古賀靖隆(Lotus世田谷)
3R 0分11秒 判定2-1
●清水俊一(宇留野道場/ハイブリッドファイター)
※清水がローブローにより試合続行不可能、規定によりその時点での判定。

▼第7試合 メインイベント ライト級 5分3R
○冨樫健一郎(パラエストラ広島)
3R終了 判定2-1
●WILL“THE KILL”CHOPE(JUGGERNAUT FIGHT CLUB)

パンクラスが18年ぶりに福岡へ帰ってきた! 以前の博多スターレーンではなく小倉での開催だが、地元出身選手らの参戦に加え、セミに古賀靖隆vs.清水俊一、メインに冨樫健一郎vs.ウィル・チョープという好カードをひっさげての凱旋興行。会場は満員の熱気に包まれた。

第4試合

2015-12-20パンクラス274福岡_第4試合上田は地元・福岡出身。東京に比べて練習環境も良くない中「福岡からプロ格闘家を」をスローガンに闘ってきた。しかし、古賀靖隆、リルデシ・リマ・ディアスと難敵との対戦が続き、現在2連敗中。待ち望んでいた地元での大会で勝ち星を挙げ、来年に繋げたいところだ。
1R、ミドルキック、ジャブと打撃で出る上田。宮城はローで応戦するものの、中に入るタイミングをつかめない。上田が組みに行き金網に押し込むが、展開なくブレイク。終盤、上田がテイクダウンするがゴング。上田は少々緊張があるか。
2Rも打撃で出る上田に対し、宮城は組んで金網へ。上田は膝を連打。入れ替えるが展開なくブレイク。上田が倒すと、宮城はすぐに立ち金網へ押す。膝を打ち合い終了。攻め気はあるが、攻め手がない上田、受ける一方の印象の宮城。
3R、上田は下がりながら回る。ハイキック。宮城は上田のパンチで一瞬グラつく。宮城が金網へ押すと、上田は膝を打ち込み、倒そうとするがブレイク。その後も展開なく、組んだところで終了。判定は3-0で上田が勝利。
試合後、マイクを持った上田が「応援ありがとうございました。気合いを入れましたが、しょっぱい試合をしてしまってすみません。3年前からずっと東京で闘って来て、いつか地元でやりたいと思っていた。福岡で皆さんにパンクラスを見せられて嬉しい。自分は福岡からプロ格闘家になるのを目標にしていたが、今はパンクラスのチャンピオンになるのが夢になった。来年は福岡にベルトを持って帰って来ます」と挨拶。
<試合後コメント>
上田将竜
「石渡(伸太郎)さんに“12点”と言われた。確かに今日はそのくらいの内容だと思う。今年3月(古賀靖隆戦)、5月(リルデシ・リマ・ディアス戦)と連敗しているので、今日は何としてでも勝ちたかった。
でも、地元開催でたくさんの人が見に来てくれて、勝ちたいと気負い過ぎて固くなってしまった。1本を狙っていたのでテイクダウンにもこだわり過ぎたと思う。来年に向けて、イチから作り直して、しっかり勝って、またベルトを狙えるところまでいきたい。パンクラスは選手層が厚くなってきているので、強い選手と闘えるのが楽しみで仕方ない」

第5試合

2015-12-20パンクラス274福岡_第5試合三浦は柔道をバックボーンとし、2004年、総合格闘技に転向。パンクラス、DEEP、HERO’Sに参戦した後、2009年〜2012年はプロボクサーとして活動。その後、格闘技からは離れていたが、前田日明から「まだやれる、もったいない」と声をかけられ、総合格闘技復帰を決意。今年11月、11年ぶりにパンクラスで総合格闘技に復帰、若手のホープKAZZをTKOで破った。得意の打撃に加え、グラウンドの練習も怠らない。復帰2戦目はどんな試合を見せるか。
中村は3年弱ぶりのパンクラス復帰。近藤有己、村山暁洋、一慶、佐藤豪則ら強豪相手に闘ってきた。今回もいきなり強敵とぶつかる、どのような闘いぶりを見せてくれるのか。

1R、お互いジャブでの滑り出し。元ボクサーの三浦はパンチを上下とも的確にヒットさせる。一方の中村はフェイントをかけながら重いパンチを当てる。ボディブローからパンチを打つ三浦を捉え、中村が首相撲から膝を打つ。離れると、三浦はプレッシャーをかけながらコンビネーションで攻める。
2Rもパンチを出し合う両者。緊張感が漂う。中村がタックルから金網へ押すと、三浦がパンチ一閃! 中村が大きく崩れ落ちた。
試合後、マイクを持った三浦は「3月か4月にウェルター級挑戦者の決定戦を、誰でもいいので組んでください」とアピール。

第6試合

2015-12-20パンクラス274福岡_第6試合①地元・福岡出身の古賀。ここ7戦負けなしだったが、今年10月、神酒龍一に判定負けを喫した。応援が多く駆けつける地元で勝ち、今年を白星でしめくくりたいところだ。一方の清水は、10月に荻窪祐輔との対戦がノーコンテストとなり、スッキリとしたい。

1R、お互い見て、ローキックからパンチで先に前に出たのは古賀だ。清水は組んで金網へ押す。投げて倒そうとするが、古賀が体を入れ替えて離れる。古賀が飛び込んでパンチ連打! 組んで金網へ押す。さらに立って殴り、かぶさってボディブロー。古賀に力強さが戻って来た。清水が立つと、古賀は大きくパンチを振っていく。清水がタックルに入るが、古賀が上となって鉄槌。さらにサイドポジションに移行し、ガッチリ抑え込んで清水を逃がさない。清水は腕をかかえているが、古賀が抜いてパンチを落としたところでゴング。
前回よりも力強さが感じられる古賀は、インターバル中も座らず立ったままセコンドのアドバイスに集中する。ジャッジは三者とも10-9で古賀を支持。このペースを保てるか。

2R。清水がタックルからテイクダウン。古賀は回って上になり、鉄槌を落とす。腕十字か? これは極まらず、離れて立つ。低い姿勢で古賀のパンチをかわした清水が足を取るが、古賀は戻してパンチで金網際へ追っていく。清水はタックルからバックを取るが、首は狙えず。顔にパンチ連打、さらにサイドポジションを取る。古賀はヒジ、鉄槌を落とす。清水は古賀を立たせない。ジャッジは三者10-9で清水。

五分五分で迎えた3R。開始直後、古賀のローキックがローブローとなり試合が中断される。規定の5分を超えても清水が回復しないため、ここまでの裁定となる。判定は2-1で古賀が勝利したが、古賀はケージ上で土下座し清水に謝罪。いい試合だっただけに残念だ。ぜひ再戦を望みたい。

2015-12-20パンクラス274福岡_第6試合②

<試合後コメント>
古賀靖隆
「残念な感じになってしまった。今日は、応援に来てくれた人たちの入場チケットを東京に忘れてきてしまったが、北岡(悟)さんに教わった闘う心だけは持ってきた。北岡さんにずっと面倒を見ていただいて、いつも一緒に練習していただいて、その中で強い気持ちが出来てきた。技術だけでなく、気持ちの部分でも“しんどい時こそ弱気になるな”と教わった。
チケットのことがあったので、せめて試合だけは魅せられるように頑張ろうと思ったが、こういう結果になって申し訳ない」

第7試合

2015-12-20パンクラス274福岡_第7試合①冨樫は2001年プロ修斗でデビュー。柔道をバックボーンとし、ボクシングテクニックと柔術黒帯の腕前を持つオールラウンダーだ。パンクラスには2012年に初参戦、ISAOと対戦し(TKO負け)、2015年には高橋“Bancho”良明を三角絞めで破っている。今回はパンクラス3戦目、身長差約20cmのチョープが相手だ。
ウィル・チョープは今年からパンクラスに参戦。初戦は2月、稲葉聡をチョークスリーパーで破り、ファンを驚かせた。2戦目は8月のISAO戦で、負けはしたものの、ISAO相手に判定まで持ち込んだ。恵まれた体格で、3戦目をどう闘うか。

1R、まずチョープがローキック、ボディブローと攻めてくるが、ペースはゆっくり。冨樫はパンチを返す。パンチを打ち合うと冨樫が金網へ押し込み、持ち上げてテイクダウン! 肩固めか? しかし極まらず、チョープは頭にヒジを連打。冨樫は相手を立たせずパンチを落とす。さらに両足パス、再度ポジションへ。抑え込んで首を取り、チョープに何もさせない。チョープは荒い息遣い。苦しむがゴングまで凌ぎ切る。ジャッジは三者10-9で冨樫。

2R、チョープが既に消耗しているのがわかる。ローキックやパンチなど手数は出しているが、明らかにパワーが落ちている。冨樫は冷静に、近づき過ぎずチャンスを狙う。残り10秒で冨樫がフロントチョーク! これもチョープは耐える。ジャッジが二者10-9冨樫、1人が10-9チョープ。

2015-12-20パンクラス274福岡_第7試合②最終ラウンド。チョープのパンチをかわし、冨樫が金網へ押し込む。いったん離れ、パンチを打ち合う。チョープは組んで金網へ押し込むと、膝を打ち込み大きく投げる。しかし、冨樫はすぐに立つ。チョープはおぶさろうとするも、展開を作れない。チョープのパンチが当たっていない。冨樫は手数は少ないが当てている。チョープが前蹴りから組んで金網へ押したところで終了。判定は2-1で冨樫が勝利。

<試合後コメント>
冨樫健一郎
「スッキリ決められなかったが、メインなので勝ててよかった。相手は大きいけど、厚みがないなという感じで、身長が高くてもそれほど気にならなかった。頭にヒジを入れられたりして、効くまではいかないが、ちょっと痛い。楽勝ではなかった。ISAO選手がチョープ選手と闘う(今年8月)前、パラエストラ大阪に出稽古に来て、そのとき一緒に練習した。ISAO選手もテイクダウンをよく練習していたし、自分もテイクダウンを意識してやってきた。
来年は、まだどうなるかわからない。パンクラスに上がる可能性もあると思う。タイミングですね。そして、できたら広島でも開催してほしいです」

【写真・文/佐佐木 澪】

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