【試合詳細】6・19 THE MATCH東京ドーム大会 那須川天心vs武尊 那須川龍心vs大久保琉唯 安保瑠輝也vs山田洸誓 YA-MANvs芦澤竜誠
詳細
『THE MATCH 2022』
日程:2022年6月19日(日)
開始:13:00
会場:東京都・東京ドーム
観衆:56,399人(超満員札止め)
▼オープニングファイト THE MATCHスペシャルルール 53.0kg契約 3分3R(延長1R)
[RISE]●那須川龍心(TEAM TEPPEN)
3R 判定0-3
[K-1]○大久保琉唯(K-1ジムウルフ TEAM ASTER)
▼THE MATCHスペシャルルール 55.0kg契約 3分3R(延長1R)
[RISE]○鈴木真彦(山口道場)
3R 判定2-0
[K-1]●金子晃大(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)
▼THE MATCHスペシャルルール 55.0kg契約 3分3R(延長1R)
[RISE]●志朗(Be WELLキックボクシングジム)
3R 判定0-3
[K-1]○玖村将史(K-1ジム五反田チームキングス)
▼THE MATCHスペシャルルール 55.0kg契約 3分3R(延長1R)
[新日本キック]○江幡睦(伊原道場)
延長 判定2-1
[K-1]●璃明武(K-1ジム総本部チームペガサス)
▼THE MATCHスペシャルルール 53.0kg契約 3分3R(延長1R)
[RISE]○風音(TEAM TEPPEN)
延長 判定2-1
[K-1]●黒田斗真(K-1心斎橋チームレパード)
▼THE MATCHスペシャルルール 60.0kg契約 3分3R(延長1R)
[SHOOTBOXING]○笠原友希(シーザージム)
3R 判定3-0
[K-1]●中島千博(POWER OF DREAM)
▼THE MATCHスペシャルルール 100.0kg以下契約 3分3R(延長1R)
●内田雄大(フリー)
1R 1分18秒 TKO(左フック→レフェリーストップ)
[K-1]○マハムード・サッタリ(TEAM OTA/ICF)
▼THE MATCHスペシャルルール 100.0kg契約 3分3R(延長1R)
[MA日本キック]●山下力也(同真会館)
3R 判定0-3
[K-1]○シナ・カリミアン(POWER OF DREAM)
▼THE MATCHスペシャルルール 71.0kg契約 3分3R(延長1R)
[RISE]●“ブラックパンサー”ベイノア(極真会館)
3R 判定0-3
[K-1]○和島大海(月心会チーム侍)
▼THE MATCHスペシャルルール 62.0kg契約 3分3R(延長1R)
[RISE]○YA-MAN(TARGET SHIBUYA)
1R 1分49秒 TKO(レフェリーストップ)
[K-1]●芦澤竜誠(DRAGON FISH)
※両選手オープンフィンガーグローブにて実施
▼THE MATCHスペシャルルール 62.0kg契約 3分3R(延長1R)
[RISE]○中村寛(BK GYM)
3R 判定2-0
[K-1]●レオナ・ペタス(THE SPIRIT GYM TEAM TOP ZEROS/LARA TOKYO)
▼THE MATCHスペシャルルール 63.0kg契約 3分3R(延長1R)
[RISE]●白鳥大珠(TEAM TEPPEN)
1R 2分47秒 TKO(レフェリーストップ)
[K-1]○ゴンナパー・ウィラサクレック(ウィラサクレック・フェアテックスジム)
▼THE MATCHスペシャルルール 67.0kg契約 3分3R(延長1R)
[RISE]●山田洸誓(正道会館KCIEL)
3R 判定0-3
[K-1]○安保瑠輝也(CLUB es/team ALL-WIN)
▼THE MATCHスペシャルルール 65.0kg契約 3分3R(延長1R)
[RISE]○原口健飛(FASCINATE FIGHT TEAM)
2R 33秒 TKO(レフェリーストップ)
[K-1]●山崎秀晃(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)
▼THE MATCHスペシャルルール 68.5kg契約 3分3R(延長1R)
[SHOOTBOXING]○海人(Team F.O.D)
延長 判定3-0
[K-1]●野杁正明(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)
▼THE MATCH 2022スペシャルルール 58.0kg契約 3分3R(延長1R)
[RISE]○那須川天心(TARGET/Cygames)
3R 判定3-0
[K-1]●武尊(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)
那須川天心が武尊を倒しキックボクシング引退!K-1vsRISEの対抗戦はRISEの勝ち越し!YA-MANが芦澤竜誠を1RKO!天心の弟・龍心は初黒星
オープニングマッチ
那須川天心の弟・龍心がオープニングマッチに参戦。
大久保がミドルで牽制し距離を見るが、龍心は距離を崩さずローの打ち合いから大久保がジャブ。
龍心がローからワンツーを避けてのワンツー。ハイキックの撃ち合いになると龍心がスリップ。
龍心が右フックに左フックのカウンターを合わせ、大久保が下がるとリングを回りながらローで牽制。
ストレートで前に出るが、龍心はワンツーで返して前に出るとクリンチに。これはブレイク。
龍心がワンツーに合わせて前に出てクリンチ。これもブレイク。
龍心がローから前に出ようとするが大久保がローを合わせ、ワンツーがお互い交差すると大久保が前蹴りから膝蹴り。大久保はストレートから前に出るが、龍心のパンチをものともせず大久保はヒザからクリンチ。
大久保のハイキックからミドルを龍心がキャッチしストレートも、これは反則になるためレフェリーがすぐに離すよう要求。
大久保がミドルから膝蹴り。右ストレートから前に出るが、お互い浅い。
大久保が前蹴りから大ぶりのパンチが交差していくもここで1R終了。
2R、大久保がミドルを中心に組み立てるが、龍心が左右のローから前に出るも大久保は距離を詰めてクリンチ。
龍心が前に出るが大久保がジャブをあわせていき、龍心がワンツーも大久保がストレートから前に出る。龍心のパンチに大久保がカウンターを狙いながらのクリンチが続き、龍心がミドルをキャッチしてのワンツー。これはレフェリーが軽く注意。
大久保が前に出て膝からワンツーをあてていき、龍心は大きくのけぞって距離を開けていくも、大久保が距離を詰めてクリンチ。離れ際に後頭部をこづくが、これは龍心も抗議しレフェリーも軽く注意。
大久保のソバットがボディにヒットし龍心が膝を突くが、龍心もすぐに立ち上がると胴回し回転蹴り。
大久保のローに龍心がパンチを合わせようとするが、大久保が距離を詰めて膝。離れ際にもワンツーをあわせ、龍心が前に出ると膝とハイをあわせていく。龍心はワンツーで前に出ようとするが、大久保がリーチを生かしてパンチを当てていき2R終了。
3R、ジャブが交差し、大久保がミドルから飛び込んで膝。龍心は距離を詰めると大久保がクリンチしブレイク。
龍心が前に出ると大久保がワンツーから膝をわせクリンチになるとブレイク。
お互い前に出てクリンチになる場面になるが、龍心がミドルを放つと大久保もミドル。龍心はキャッチするとストレートを打ち込む。
大久保が前蹴りで牽制し、龍心が詰めると膝。龍心はミドルをキャッチしストレートを放っていくが浅い。
大久保がミドルの膝からクリンチにして膝。フックから距離を詰めてのクリンチからワンツーを物ともせずに前に出て膝。龍心のパンチの距離の外から大久保は膝を打ち込んでいき、龍心が前に出ようとするとひたすらボディに膝。龍心は懐に潜り込めず、大久保の膝とミドルをボディに喰らい続け、そのまま3R終了。
<試合後コメント>
大久保琉唯
――試合を終えた率直な感想をお願いします。
「東京ドームでこんなに大きな大会に出られたことがまず嬉しくて、そこで勝てたことが、自分のやってきたことが報われて良かったんですけど、正直、今回の試合、全く自分のいいところが出せなかったので、次に向けて頑張りたいと思います」
――ドームの雰囲気はいかがでしたか。
「入場した時に、歓声がオオ!っていうのが、今まで味わったことのなかった感覚だったので、とても不思議っていうか、すごいなと思いました」
――対戦相手の印象は?
「もともと、那須川天心選手の弟で強いのもわかっていたんですけど、いざ拳を交えてみて、やっぱりカウンターの取り合いでなかなか入れなかったりとか、上手いところはたくさんありました」
――今後の展望は?
「これからはK-1でどんな選手が来ても必ず倒して、K-1のチャンピオンのなりたいです」
――いつものK-1ルールとちょっと違うところがあって、そこで敢えて組みが多くなったというところはありましたか?
「そうですね。練習で、正直、自分はヒザが得意なので、ヒザを練習してきて、組みも1発までだったら有効というのを聞いていたので、入ってきたら那須川選手も接近戦がうまいので、ルールに則ってそういう対策もしてきました」
――でも、離れた攻撃の方が有効ということだったのでしょうか。
「そうですね。そっちの方が、意外と自分のリーチもそうですけど、そっちの方が良かったかも知れないですね」
――ミドルの軌道でヒザが当たっているような場面もありましたが、あれはああいう技ですか?
「多分、この間のK-1の1回目も、それでダウンを奪ってるんですけど、あれは使い分けているんです。たとえば遠い距離だったらミドルでたたんで打って、近かったらそのままヒザで行くという感じです」
――今日の勝利はキャリアの上で大きなものになりそうですか。
「そうですね。まず、プロデビューしてから2戦目でこんなに大きな舞台に立てること自体が本当にすごいことだと思うんで、今後の経験に繋がればと思います」
那須川龍心
――率直な感想をお願いします。
「アップの時も調子良かったですし、やっぱりここで勝ちたかったんですけど……そうですね。悔しいですね」
――相手の印象は試合の前後で違う部分はあったでしょうか。
「いや、結構強いと思っていたので、予想通りかな、予想通りでした」
――ドームの印象は?
「スクリーンに自分が映って、お客さんのみんなも盛り上がってくれたんで、すごいテンション上がりましたし、勝たないとなと思いました」
――今後の展望は?
「この負けを最後にしたいですし、次からもっと強くなった僕を見せられればなと思います」
――対戦相手と身長差がありましたが、身長差やリーチ差をどのように克服しようと思いましたか。
「そうですね、結構テッペンジムには背の高い選手がいるので、そこに対してのあれ(苦手意識)はなかったんですけど。ジムにいる大きいプロ選手とか(白鳥)大珠くんとか、そこらへんと(練習を)やってましたね」
――では、練習では対策はうまくいっていた?
「そうですね、上手くできてましたし。だからなおさら、それが試合で出なくて悔しいです」
――試合中、お兄さんからのゲキは聞こえていましたか。
「はい、聞こえました」
――一番印象に残ったゲキはどんなものですか。
「『くっついてボディ!』とか、そういうのは聞こえましたけど、やっぱしどうしても、相手の、上から押されたりとか、それがやっぱり、ちょっとやりづらさがありましたね」
――K-1ルールともRISEルールとも違うというところで、例えば蹴り足キャッチもなかったりで、調子が狂ったり、意識をしてそこがちょっと違ったりというところはありましたか。
「そうですね、やっぱり、アマチュアの頃からRISEルールでやってきたので、やっぱりそこでちょっと面食らう部分もありました。でも、そういうのは言い訳なんで。勝てばいい話なので」
――この敗北を、これからどんな風に生かしていきたいですか。
「そうですね、さっきも言いましたけど、この負けを最後にして、やりたいこともできないで終わる試合はしたくないですね」
――2ラウンドにスピンキックをもらって、ダウンにはならなかったんですけど、倒れるシーンがありました。あれはダメージはどのくらいあったんでしょうか。
「いや、ダメージは全くなくて、足を上げた時にタイミングよく入っちゃって。やっぱりそこは印象が悪かったですね」
――相手の攻撃で一番効いたのはどんなものだったのでしょうか。
「効いたのはなかったんですけど、やっぱりこの試合の敗因の一つとしては、バックスピンキックで印象が悪かったですね。それでタイミングよく転んでしまったりとか、組まれた時に押されたりとか、そういうのは印象が悪かったですね」
――お兄さんの試合はどんな試合になってほしいですか。また、どんな思いで見られるのでしょうか。
「そうですね。やはり天心が最後(メイン)なので、KOしてほしいですし、どんな形でもいいから勝ってほしいです」
第1試合
鈴木が距離を詰めていくが金子がローで牽制。鈴木がワンツーローも金子は膝で牽制。鈴木がワンツーのボディへのフックからストレートを打ち込んでいくが、金子はガードを上げて左フック。鈴木はガードの上からワンツーローも、鈴木は距離を一定に保ち、ガードを固めて打ち終わりにワンツー。さらにガードを抜いてのストレートからローやミドルを打ち込んでいき、鈴木の足が止まってくるとストレートを打ち込んでいくが、鈴木は前に出てボディへのラッシュを仕掛ける。
金子が上げたガードを鈴木が手数で押し込んでいくが、金子は左ストレートを打ち込みワンツー。鈴木は受けきるとパンチを散らして手数を緩めずに1R終了。
2R、お互いローから金子がジャブを打ち込むと、鈴木がワンツーを連打。金子が距離を詰めてクリンチ。
金子がボディに打ち込んだストレートで金子の動きがにぶるが、鈴木はボディへのストレートとロー。金子もボディへのフックから右ストレートを狙っていくが、鈴木がガードするとワンツーからボディへとパンチを散らしていく。
金子もボディとストレートを混ぜていき、左フックが顔面を捕らえるが鈴木は両手を広げて挑発し、お返しとばかりに前に出てボディブローからボディへの膝。
金子のストレートが顔面を捕らえていくが、鈴木は動じずにパンチを散らして前に出てボディを狙いを続ける。金子は前蹴りで距離をとりながらジャブを打ち込んでいくが、鈴木は前に出てワンツーを散らしていく。鈴木はワンツーからミドルを打ち込みクリンチしたところで2R終了。
3R、お互いローとミドルで牽制し、ジャブの打ち合いから金子が前蹴りで距離をとりストレートをガードの上から打ち込みボディへ。さらに飛び膝も、ガードした鈴木がワンツーボディ。お互い手を止めずにパンチの打ち合いから金子が膝を打ち込んでいくが、決め手にならずパンチの打ち合いへ。手数が多い鈴木のパンチで金子が鼻から出血するが、立ち止まらずにパンチの応酬に。鈴木はボディブローとローキックも散らしていくが、金子が前蹴りからボディブロー。さらに膝を狙うが、鈴木は殴る手を緩めずに時間切れまで手を出し続けた。
判定2-0で鈴木の勝利となった。
<試合後コメント>
鈴木真彦
――試合を終えた率直な感想は?
「全然、納得いってない試合というか、悔いの残る試合になったなという感じです」
――相手の印象は、試合前と後で違う部分はありましたか。
「やっぱり、相手のK-1王者なので、そこは想定内というか、やっぱり上手かったなという印象です」
――東京ドームの印象は?
「正直、会場の広さとかお客さんの数とか見て、ちょっと会場に呑まれた部分があって。やっぱりすごいなと思いましたね、改めて」
――今後の展望を教えてください。
「今日のメインイベントで、格闘技界を引っ張ってきたスター2人が戦う、これほど盛り上がる試合はないし、こういう試合が今後もないといけないんで、僕がそういう立ち位置になって格闘技界を引っ張っていきたいな、というのを倒して言いたかったんですけど。ま、ちょっと頑張ろうと思いますね」
――第1試合に出場するというプレッシャーは?
「なんでこの第1試合か、なんで僕が組まれたかはメチャクチャ分かっていたので、意識しないようにしてたけど、無意識に身体が力み過ぎていたというか、思い通りにいかなかったですね」
――うまくいった部分といかなかった部分は?
「正直、1試合目ってなかなかプロのキャリアの中でなくて、準備からバタバタしちゃって、試合に行くために入り込めていなかったというか、そういう意識の問題もあるのかなと思います」
――いつものような爆発力が出なかったのは、相手以上に会場とか場面のプレッシャーがあったのでしょうか。
「もちろん、相手の金子選手も上手くて行けなかったっていうのもあるんですけど、自分の中で出しきれてない部分もあるんで。(相手も会場も)どっちもですね」
――勝った瞬間、対抗戦の重みを感じましたか?
「やっぱり対抗戦の重みを感じてましたけど、唯一の現役王者対決ということで、はっきりした形で終わらせたかったなという思いで悔しいですね」
――その中でもポイント差がついた要因は何だったと思いますか。
「それはちょっと、自分でも正直分かってなくて、ホンマの反省しかない試合だなという感じですね」
――戦ってみて、K-1選手とRISEの選手で戦い方やリズムに違いはありましたか?
「僕って、どちらかというとK-1寄りのスタイルやと言われたりするんですけど、やっぱりトップレベルの選手はどのルールでも強いし、そういうのは肌で感じましたね。違いというか、そのルールのアジャストしてきてるんで違和感もなかったですし。やっぱり強い選手はどんなルールでも強いなっていうのが分かりましたね」
――金子選手のパンチの威力は?
「そうですね。特別めちゃくちゃパンチが効いたとかはないんですけど、警戒していた部分もあったんで、想定内というか。そんな感じです」
――対抗戦という形は、続けたいと思いますか?
「この結果に満足してないんで、対抗戦続けたいですけど、もっとみんなが盛り上がるような選手にならないといけないと思うので、『対抗戦が見たい』と思われるぐらいの選手になりたいと思いますね。まずはRISEを引っ張っていきたいです」
――2試合目は見ましたか?
「いや、見られてないです」
――もともと志朗選手を破った上でRISEのナンバーワンとして、とおっしゃていたと思うんですが、今回、志朗選手が敗れてしまったことで、今後の目標というものはどうなるでしょうか。
「でも、自分としては志朗選手に負けているので、その事実は変わらないので、今後はRISEで志朗選手にしっかりリベンジして、もしそういう対抗戦があるなら、第2試合の勝者と僕がやっても面白いんじゃないかと思いますけど。僕は全然、いつでもやります、誰とでも」
――玖村選手がちょっと意識する選手になったということですか?
「まあそうですね。この階級で、K-1で活躍している選手の1人なので。以前から試合とかも見ていますし」
金子晃大
――試合を終えての率直な感想をお願いします。
「まあ、負けたということで、すごい悔しいなというのと、申し訳ないなという気持ちですね」
――対戦前と相手の印象が違ったところはありましたか。
「来ると分かっていたパターンで来て、まあ何となくっていうのはあったんですけど、(自分の)力不足だなと」
――初の東京ドームでの試合、印象はいかがでしたか。
「東京ドームでやるというより、相手をしっかり見ていて、そこに対してやったんですけど、っていう感じじゃないですかね」
――今後の展望を教えてください。
「自分がまだまだだというのも分かったし、そこにもっと向き合ってやっていくしかないです」
――RISEの選手とやってみて、K-1選手のリズムや戦い方の違いはありましたか。
「蹴りだったりとか、そういうのは上手いなと思いました」
――かなりの接戦でしたが、自分ではどこが悪かったと思いますか?
「出したい攻撃をしっかり出せなかったということと、単純に今日の自分の力不足だなと思いましたね」
――鈴木選手のパンチの力や技術はどう感じましたか。
「パンチ自体はコンパクトでいいパンチでしたけど、そこに対して自分がうまく当てた時とかに、決めきれなかったですね」
――実力不足とおっしゃいましたが、逆に通用した部分は?
「ところどころしっかり当てたり、いいのを当てたのかなと思うんですけど、そこで効かせきれなかったというところですね」
――ジャブはよく当たっていたように見えましたが、そこから2発、3発と出せなかったのは、相手の圧力が大きかったですか?
「と言うよりも、そこまでいけなかったのが自分のあれですね」
――今回、対抗戦という形でリングの臨む気持ちというのは、普段、団体の中でやっている時と違うものはありましたか。
「やはり、そこに対してもありましたし、しっかりしたところをK-1以外にも見せたいというのもありました」
第2試合
志朗がジャブからローで牽制していくが、玖村がじわじわプレッシャーを掛けてローからミドル。志朗がリングを周りながらローを打ち込み、ミドルの打ち終わりにワンツーで牽制。玖村はパンチの打ち終わりにミドルやフックを打ち込んでいき、志朗がワンツーローも玖村がボディへフック。
ワンツーの打ち合いからお互いボディ狙いへ。玖村の膝に志朗がフックを合わせていき、玖村がボディブローを打ち込んでいくと志朗はワンツー。玖村のハイキックが浅く顔面を捕らえ、ローの打ち合いから志朗がワンツー。玖村は膝を打ち込むが志朗はワンツーで下がらせ、玖村が二段式の飛び膝も志朗がストレートで押し返しスリップさせる。
お互いワンツーの打ち合いで1R終了。
2R、玖村がプレッシャーをかけながらガードを上げて前に出てミドル。志朗は左ストレートを連打で距離を保とうとするが、玖村が前に出てくるとワンツー。
玖村がローも、志朗がローからワンツー。さらにワンツーボディと手を緩めずに連打するが、玖村の左フックが軽く捕らえる。
玖村のミドルに志朗がワンツーミドル。さらにワンツーのボディからフックを打ち込むが、玖村がガードを上げていきハイキックから膝。さらにワンツーでロープを背負わせるが、志朗はジャブで牽制し大ぶりフックもこれは空を切る。
玖村がボディブローから志朗もワンツーボディからストレート。志朗のスピードがじわじわ落ちてくると、玖村がガードを上げながら前に出てミドルとローを打ち込んでいく。さらに左ストレートにカウンターの右フックを打ち込み、これで志朗がダウン。試合再開直後に2R終了。
3R、玖村が前に出てロープを背負わせながらロー。志朗はワンツーを散らしてミドルも、玖村が右ストレートをカウンターで合わせ、リングを周る志朗にローからストレート。さらにジャブにカウンターを狙ったフックやストレートを打ち込んでいく。
玖村が膝蹴りを打ち込むが、志朗はジャブで距離を保つ。志朗がガードを上下させながらワンツーも、玖村はガードし膝蹴り。
志朗が手数を緩めずに攻めていくが、玖村はガードを上げながらハイキックから二段式の膝蹴りを打ち込んでいき、志朗のワンツーに玖村がストレートにカウンターの右ハイ。
志朗のストレートも軽く顔面を捕らえてくが、玖村はハイキックを打ち込むもここで3R終了。
判定3-0で玖村の勝利となった。
<試合後コメント>
玖村将史
――試合を終えたばかりですが、感想をお願いします。
「そうですね、まず勝てたことは良かったかなと。ダウン取って勝てたのは良かったんですけど、それよりも課題の見つかる試合になったかなと反省するところもいっぱいあったんで。でも、まあとりあえず良かったかなっていう感じです」
――戦ってみて、相手の印象が違う部分はあったでしょうか。
「うーん、そうですね、やっぱり上手かったですね。思ったより距離がというか、ジャブとかポイントを取る戦い方がうまいなっていう感じは試合前よりあったんですけど、パワーとかは思ったよりなかったですね」
――初めての東京ドームの印象は?
「東京ドームは子供の頃から見ていた舞台なんで、そこで試合ができて、今日1日、試合までめちゃくちゃいい日でした。自分で実感しながら夢を叶えていく感覚があったので、めっちゃ良い日になりました」
――今後の展望は?
「日本で一番強いと思っていた志朗選手に勝ったんで、実質、僕が一番強いと思っているし、そうですね、今年中にK-1のベルトを。ま、2月に金子選手の負けてるんで、すぐやり返しに行きたいなと。僕が一番強いんで」
――試合前にテクニシャン対決と言っていましたが、志朗選手のテクニックを味わってみていかがでしたか。
「うーんまあ、テクニックはありましたね。でも、強さっていう部分では、試合のトータル的な強さっていう部分では僕の方がうまいなっていうか。そういう技のうまさだけじゃなくて、試合の運び方とかは僕の方がテクニックはあったかなと思います。でも、(相手も)攻撃とかのディフェンスのテクニックとかは上手かったです」
――ダウンを取るまでは志朗選手のペースで進んでいたかと思うのですが、ご自分ではどういう感覚だったのでしょうか。
「うーんそうですね。まあ見ながら、ローキックとかも全部ヒザでカットしたり、自分的には全然大丈夫でしたけど、ポイント的には取られてるかなと思ったんですけど、ダウンを取れる自信もあったし、最後には勝てる、ポイントを取れると思っていたので。初めの部分は志朗選手の方が上手でした」
――ダウンを取った右のクロスなんですけど、あれは狙っていた?
「うーんそうですね、左ジャブを結構出してきてたので、そのあと狙えるなっていうのがあったので、あのタイミングでドンピシャに当たったっていう感じです」
――戦ってみて、RISEのファイターとK-1ファイターのリズムや戦い方が違うと感じた部分はありますか?
「やっぱりK-1ファイターの方がガツガツ打ち合いに強いなっていうのは思いましたね。キックボクサーとしての強さは、RISEファイターもあるなって思いました。やっぱりキックボキシングが上手でした」
――相手のジャブはタイミングを待っていた感じがありますか。
「そうですね、ジャブを出してきたタイミングに右クロス以外の攻撃もあったんですけど、まあ右クロスが一番当てやすいかなと思って。あのタイミングで右クロスが当たるタイミングだったんで狙ったって感じです。左のジャブに攻撃を合わせようとは思っていました」
――リングに上がるとき、1つ前の試合の結果というのは意識するものはありましたか。
「そうですね、やっぱりK-1の代表選手、僕たち代表の選手が負けることは悔しいっていうか、全勝でいきたかったというのは正直あるんですけど、その分、余計、K-1の今の55kgのチャンピオンが負けたってことで、余計負けられないと。今、ツートップって言われてると思うんですけど、僕が負けたら完全にRISEの方が上って思われてしまうので、絶対に負けられないと思って気合いは入りました」
志朗
――試合を終えた感想をお願いします。
「そうですね、2Rにダウンを取られて、相手の方が作戦的に上を行かれたというか。ああいう作戦で来ると思わなかったので、上を行かれたなっていう感じですかね」
――対戦を終えて、相手の印象は変わりましたか?
「そうですね、もっとジャブとか多かったり、技術的なものは多いと思っていたんですけど、本当に前に来てっていう感じだったので、パワーで負けたというか印象で負けたんじゃないかなっていうのがありますね」
――東京ドームの印象はいかがだったでしょうか。
「そうですね、こうして多いところで試合ができるっていうのはなかなかないので、自分的には良かったですけど、勝てなかったので、そこは残念ですね」
――試合を終えたばかりですが、今後の展望を教えてください。
「またやるかは分かりませんけど、格闘技が盛り上がれば、自然とK-1対RISEもあると思いますし。その時また、やるときに、自分の価値を下げないでトップにいないとダメっていうのがあるので、もっともっと強くなりたいというのは思いましたね」
――2Rのダウンによるダメージは?
「ダメージはないですけど、1Rでアウトボクシングで行こうと思っていて、もっと遠い距離で来たりするのかなと思ってたんですけど、距離を潰して。あれでちょっと距離を潰されたなって。で、近い距離に右を合わされた感じだと思うんで、ダメージはないですね。でも、そこを狙われたなっていうのはありますね」
――初めての大観衆の中での試合ということで、見えない重圧のようなものは感じましたか?
「いえ、そういうのはなかったですね。特にプレッシャーというのはなかったですけど、ワンキャッチなしっていうルールにちょっと苦戦したなっていうか。やはりちょっと考えちゃう部分があったんで、そこでもっと慣れておけばなというのがありますね」
――判定に関してはいかがですか。ダウン以外がポイントになってない。
「うーん、そうなんです。自分もまだ映像を見てないので何とも言えないんですけど、1R、13Rを取って、もしかしたら延長なのかなっていう思いもあったので、今回はプレッシャーをかける人を取る方向性なんだなっていうのは思ったので、そういう意味を含めて、玖村選手は作戦勝ちだなっていうのは思いました」
――戦ってみてRISEファイターとK-1ファイターの違いを感じましたか。
「もう別種目です。種目が違う。競技が違うなって。何て言うんですかね、RISEだとディフェンスと攻撃が5-5だとするじゃないですか。で、K-1だと7-3か8-2で攻撃が主体なんだなって言うのは思いましたね。それがK-1なのか、今日のジャッジがそう言う方向性なのかは分からないですけど、アウトボクシングはジャッジからしたらポイント取りづらいんだなと思いましたね」
――それを含めて計算違いでしたか。
「そうですね。セコンドは『もしかしたら延長あるかも知れない』と言ってて、それで30-28で、30ってフルマークじゃないですか。別にそれに不満もないですし、そういう、今日の雰囲気もそうなんだなって、試合後に思いましたね」
――ジャブだったりとか、試合を支配しているようなシーンも多かったと思うんですが、こうしておけば良かったなと、今思う部分はありますか。
「うーん、まだ映像を見返していないので何とも言えないんですが。自分の中で3Rは取ったんじゃないかなと思っていたんですけど、ジャッジは取ってないことになっているので。映像を見返してみて、下がり過ぎたのかなっていうか、下がりながらの攻撃はあまり評価されないんじゃないかな、今日は、と。そういった意味で、もっと下がるだけじゃなくて、自分で前に行っていれば良かったなと、もしかしたら思うかもしれないですね」
――こういうシチュエーションで、ルールやジャッジも含めて、やってみて初めて分かったことも多かったのでしょうか。
「試合前はキャッチなしっていうのを結構意識してスパートかもやってたんですけど、どうしても前蹴りとかキャッチしたいなとどこかで思っちゃってるので。そういった意味ではルールは難しいですけど、やってみてルールの難しさを痛感しましたね」
――そういう採点の傾向があるとすると、もしかしたら今日のメインにも影響しそうですか。
「こういうのはあまり言いたくはないですけど、前に行くのだったら、多分武尊選手が有利な判定になるんじゃないかなって。武尊選手は4kg戻しでどれぐらい動けるのか分からないですけど。流れで言うと、武尊選手が有利な判定になるんじゃないかなって、ちょっと思いましたね」
第3試合
お互い距離を見合い、璃明武が変則的なジャブで前に詰めていく。江幡がミドルを撃ち落とすが璃明武がすぐさまワンツー。江幡が組もうとすうるも、璃明武が前蹴りで距離を取るが江幡がミドル連打からのワンツー。璃明武もフックを狙っていくが、江幡はガードしてワンツーで下がらせる。
璃明武が飛び込んで膝からクリンチしブレイク。
璃明武がローとミドルを打ち込むが、江幡がラッシュを仕掛けハイキックを狙ったところで1R終了。
2R、江幡がローで牽制し、璃明武はフックから前蹴り。
江幡が前蹴りにワンツーフックを合わせていき、距離を詰めようとするるが璃明武は前蹴りで詰めさせない。
江幡がミドルから璃明武が膝。璃明武のミドルに江幡がワンツーからストレートで押し込もうとするが、璃明武はクリンチを狙うも江幡は距離を取る。
璃明武のハイを避けた江幡がローを打ち込み、ジャブの打ち合いから江幡がワンツーハイ。
璃明武がプレッシャーをかけてコーナーに押し込もうとするが、ボディから前に出たところで江幡はリングを周り距離を保つ。
江幡はミドルからお互いワンツーで牽制したところで2R終了。
3R、璃明武がミドルとローを散らしていき、江幡もミドルを返していくが璃明武が前に出て膝。江幡もワンツーやミドルで距離を取り、璃明武のバックスピンキックが空を切ると江幡が前に出てミドルを打ち込んでいくが、お互い決め手がないまま残り1分。
お互いワンツーから首相撲になるがブレイク。
江幡がラッシュを仕掛けるが、ガードした璃明武がガードを上げてミドル。残り10秒で打ち合いになるが、決め手なく試合終了。
1(江幡)-0でドローとなり延長へ。
延長になり、江幡が前に出てラッシュを仕掛けるが璃明武がガードし膝からクリンチ。
ブレイクし、江幡のミドルに璃明武がワンツー。江幡がボデイと顔面にパンチを散らしていくが、動じずに前に出た璃明武が左ストレートも江幡もカウンター気味のストレート。首相撲からブレイクに。
璃明武が打ち合いに応じようと前に出るが、江幡も前に出てクリンチに。
撃ち合いになるが決めてないまま試合終了。
判定2-1で江幡の勝利となった。
<試合後コメント>
江幡睦
――試合を終えた率直な感想をお願いします。
「そうですね、この東京ドームという大舞台で戦えたっていうことを、まずは1つ嬉しく思っています。しっかり勝利という形で迎えることができて良かったです。記者会見でも言ったんですが、今回、歴史が変わる試合になる、というような発言をしたので、僕自身がしっかり勝たないとなと思っていたので」
――東京ドームの印象はいかがでしたか。
「そうですね、本当に素晴らしい景色でした。僕は中学3年生の頃に、夢を持って、親友と弟の塁と一緒に茨城から東京に来たんですけど、いつかこの大きな舞台で戦って、みんなに勇気と希望を与えられるような選手になりたいよねって、そういう夢を持って東京に来て。そして、この舞台に立ってこの景色を見た瞬間に、ああ、1つの夢が叶ったんじゃないかなというふうに思いました。塁と、僕の親友も一緒に会場に来てくれたと思いますし、あそこの舞台で手を挙げて、皆さんの拍手をもらったことは、本当に嬉しく思います」
――対戦の前後で、相手の印象は変わりましたか?
「はい、ものすごくパンチがいい選手だなという風には思っていたんですけど、本当にジャブからの入りがとても良い選手だなと思いました」
――今後の展望を教えてください。
「東京ドームという1つの舞台が終わって、まだまだここから大晦日まで走って行きたいなとは思っています」
――延長戦、勝負の分かれ目となったのはどんなところだと思いますか?
「そうですね。1つは、自分自身が左ミドルでしっかり距離を取れていたなというのがあったので、安定して戦えたのかなという風には思います」
――この、東京ドームという、今までにないシチュエーションで戦ったことはいかがでしたか。
「そうですね、とっても嬉しく思います。もともとは僕も新日本キックボクシングでずっと戦っていて、団体が交わることが本当になかったので。僕がムエタイのチャンピオンを目指したのも、トップになれば、いずれ(今回の天心と)武尊くん(のように)こういう風に交わることができると僕も思っていたので、それを那須川天心くん、そして武尊くんが実現してくれて、それがトリガーになって僕たちがこういう風に戦えているので。そして僕たちや、ここに出ている選手みんなが歴史を変えるような戦いができることに喜びを感じていますね」
――判定を取り切れたという部分では、5Rをやってきたキックボクシングの総合力を感じたような気がしますが、その辺はいかがですか。
「そうですね、もともとキックボキシングは5Rでやっていたので、そこの中で3R以上の戦いというのは僕自身慣れているので、3R終わってからの4R目というのも、全然迷いなく進めたというのもあると思います」
――他団体の選手も何か違いを感じましたか?
「そうですね、あんまり感じなかったですかね」
――3R終わった時に、かなり早い段階で手を挙げていたと思うんですが、あの時は勝ったと思ったのでしょうか。
「そうですね。僕の中ではそうかなと思ったんですけど、ドローだったので、もう1回気持ちを引き締めて戦いました」
――歴史を変えるということをずっと言ってらっしゃいますがそれは、団体交流をずっと続けたいという思いなのでしょうか。
「そうですね、こういうふうな舞台がまたできることを僕は願っています。やはり僕も、選手として強い人と戦いたいというのはずっと思っていることです。また、格闘技を好きな皆さんたちもきっと、こういう試合を待ち望んでいると思いますし、これっきりではなくて、また、こういう試合が組まれることを僕は願っています」
――それは、璃明武選手がまた再戦を望んでくることもあり得ますね。
「そうですね。もちろんその可能性もあると思っています」
璃明武
――試合を終えた感想は?
「K-1の代表として選んでもらったので勝たないといけなかったんですけど、負けてしまったんで。実力不足で情けないなと思います」
――対戦を終えて、対戦相手の印象は試合前と後で違いはありましたか。
「まあ、もともと戦績とかキャリアはすごいある選手だったんで、うまいのはもちろん分かっていたんですけど、3分4Rの中で対応しきれなくて負けちゃったのかなと思います」
――初の東京ドームの印象はいかがでしたか。
「会場入りからファンの人の数もすごくて、オープニングの時とかもすごいなと思ったんですけど、勝たないと意味がないので、結果が出せなかったので。これから頑張らないとなと思います」
――試合を終えたばかりですが、今後の展望を教えてください。
「自分の目標はずっとK-1の世界チャンピオンなんで、今回勝ってそれに近づきたかったんですけど、負けてしまったんでまたしっかり勝って行って、K-1チャンピオン目指してやって行きたいなという感じですね」
――右手の状態はどんな状態ですか?
「途中でちょっと痛めた感じがしたので。先生に診てもらったら、ちょっと痛めていると。折れているかどうかは、まだ病院に行かないと分からないですけど。(痛めたのは)まだ延長の前だと思います。3Rとかだと思います。試合中は痛かったんですけど、怪我とかするのも想定しているので」
――日本で戦ったことのないような相手だったと思うんですが、やりづらさはありましたか。
「やりづらさはあったんですけど、向こうも一緒じゃないですか、K-1とは戦ってないと思うので。そこは言い訳にはできないかなと思います」
――K-1で戦っている選手と、他の団体の選手では、戦い方の違いなどはあるのでしょうか。
「うーん、K-1だとスピードっていうか、もうちょいガツガツ(行く)。撃ち合う展開もあったと思うんですけど、ちょっと何かタイプが違う感じはしましたね。やっぱりK-1で慣れてるんで。江幡選手はムエタイ出身で、って感じなんで、リズム感とかは違ったかなっていう感じですね」
――判定でしたが、自分ではどこが足りなかったと思いますか。
「2-1でも勝ちと負けで違うんで。僅差とはいえ負けは負けなんで。勝ち切らないといけないところ。全体的にダメだったのかなと思います」
――僅差だったと思いますが、4Rまでやってみて、もっとK-1ファイターらしくガツガツ行った方がよかったのか、それとも、相手に合わせてじゃないですけど、もっといろんな戦い方を知る必要があるなと思ったのか、何か感じたところはありますか。
「最後はもうガチャガチャになって、撃ち合う感じになったと思うんですけど、向こうのセコンドでも狙ってる感じで言ってたので、行き過ぎても合わせられる感じはしたんですけど、でもポイントを取らないと意味がないので、行くべきだったのか、距離を取ってでもしっかりとポイントっていうか、当てて行って、の方がよかったのかなと思います。まだ試合映像はこれから見ようと思っていますけど、まだ見られてないので」
第4試合
風音がローも黒田がワンツー。黒田がハイから前に出るが、風音が不規則にローを出して牽制。
黒田はミドルをガードし前に出ようとするが、風音がワンツーから前に出てクリンチ。
風音はボディをガードし、ワンツーをフェイントにボディにストレート。
黒田はこれを受けながらも膝。すぐに風音がラッシュを仕掛けるが黒田がコーナーを背負うとクリンチしブレイク。
風音がボディにワンツーからロー連打。黒田はワンツーもクリンチになりブレイク。
風音が左ジャブから前に出ていき右ストレート。ガードした黒田が前に出ようとするも風音が軸足にローを打ち込み制する。
お互いラッシュを仕掛けるが決め手なく1R終了。
2R、お互いワンツーから風音がラッシュを仕掛けるが、黒田がガードし膝。風音がガードすると前に出ていき右ストレートでガードを破っていくが、黒田もストレートが顔面を捕らえていく。黒田がローもこれがローブローとなりタイムストップ。
再開し、黒田のワンツーが顔面をとらえていき、ハイからワンツーと繋げていくが、風音はボディにストレート。風音のローに黒田がストレートを合わせていき、風音が前に出るとボディと顔面にパンチを散らしていく。さらにボディを狙うが黒田は膝を合わせようとし、これを抜けた風音がコーナーぎわでラッシュを仕掛ける。黒田はクリンチして逃れ、風音はローからミドル。黒田はミドルからクリンチし、ワンツーもここで2R終了。
3R、お互いローで牽制し、風音がハイキックも黒田が打ち終わりにワンツー。両者パンチの手数を多くしながら前に出て、黒田が膝。風音が頭を下げながらワンツーで前に出ようとするが黒田は膝で牽制し、ワンツーが顔面を捕らえるが浅い。黒田はミドルも風音が前に出てクリンチ。
風音は前蹴りも黒田がワンツー。ストレートの応酬から黒田が膝を打ち込み、そのままラッシュを仕掛けるが風音のストレートが顔面を捕らえるも、黒田は膝とストレートを散らしていく。
風音のワンツーミドルに黒田がストレートと膝。風音がラッシュを仕掛けるが黒田はクリンチして逃れる。
風音がラッシュからアッパーも、黒田は距離を取る。ここで試合終了。
判定が1-1となり延長へ。
延長になり、風音がワンツーから前に出て行くが、黒田がクリンチしようとするも弾いた風音がパンチをラッシュ。黒田は左ストレートで動きを止め、距離を取ろうとするが風音がボディにストレート。黒田がくの字になりダウンかと思われたが、レフェリーはダウンを取らずにそのまま試合が継続。風音はボディにストレートを狙うが、黒田が下がるとミドルとハイで牽制していく。
リングを周る黒田に風音が前蹴りから顔面にアッパー気味の右フックを叩き込み、前に出るが黒田はクリンチ。
黒田が左ストレートで牽制しリングを周るとハイキックも、風音はラッシュを仕掛けようとするが黒田は逆にワンツーから膝。
クリンチからブレイクとなり、黒田がワンツーのボディから膝。風音もラッシュをしかけ左フックが顔面を捕らえるが黒田も手数を増やす。お互い殴り合いながら試合終了。
判定2-1で風音の勝利となった。
<試合後コメント>
風音
――試合を終えた感想をお願いします。
「はい。一番は、すごいホッとしているっていう感じですね」
――対戦を終えて、相手の印象は戦う前と後で違うところはありましたか?
「毎回ですけど、今回もですけど、やっぱり強いなと。イメージしている部分もあったんですけど、それを上回る部分もすごいあって、さすがK-1で現在一番強いって言われてるのは(分かると)やってて思いましたね」
――初の東京ドーム、印象はいかがでしたか。
「やる前からもう楽しみで仕方なかったんですよ。ホンマに、ここで勝って両手を挙げられるイメージだけで生きて来られたので、すごい楽しかったですね、全てが」
――今回勝利されました。今後の展望は?
「今後の展開というか、僕がやってるのは世界で一番強くなるためにやってるんで、相手が誰で場所がどこであろうが、組まれた試合、強いと言われている人全員、僕の階級の人を全員倒して、僕が世界一になろうかなって、そういう感じですね」
――本戦のジャッジが三者三様で割れた時にはどんな心境になりましたか。
「でも僕は、そうなるかなと。3R終わった後、まああるやろなとは思ってたんで、全然予想はしてましたね。これで多分、勝負はつかへんやろうなっていうのはあったんで。セコンド(のところへ)帰ってきて、3Rのジャッジを聞く前に、岡本さんと会長が『東京ドームでもうあと3分も動けんねんぞ』みたいな。『楽しみでしかないやろ』って言われたんで。その通りだなと思いましたね。だから、すごく楽しかったです」
――スタミナとかの部分は全然問題なかった?
「全然、全然大丈夫です、はい。全く問題ないですね」
――本戦と延長で作戦とか変えた部分はあったんですか。
「まあ。ちょっと3R熱くなりすぎたのを取りに行かなあかんというので、ちょっと雑になった部分があったので、もう1回気持ちを入れ直して、ディフェンスとオフェンスをしっかり、何やろ、頭の中で整理しながらやったっていう感じです。あとはもう、身体が勝手に動くくらい練習したんで、そこはもう大丈夫ですね」
――4R戦って、相手のK-1の見方って変わりましたか?
「K-1の見方というか黒田選手の見方ですけど、やっぱ強いなっていうのは
あった)。思ってるよりも強いなっていう。やりながらって言うか、やってみて思いましたね。やってるときはもう夢中だったんですけど」
――実際やってみて、黒田選手の左ストレートっていうのはたいかどうでしたか。
「いや、強かったですよ。タイミングと打つ場所が的確やなと思いましたね。僕、自分が思ってるよりもガード締めてたんですけど、締めてて良かったなと思いました。これでみんな倒されてるのがよお分かるなっていう感じですね。ちょっと開いたらスボッて差し込まれるから、練習とイメージをしてきて良かったなと」
――左対策は、完全にガードして、という?
「まあガードだけじゃないですけど、まあ簡単に言えばディフェンスをしっかりするという。基礎ですけど。そこはしこたまやったんで」
――やってみて、RISEファイターとK-1ファイターの違いのようなものは何か感じましたか。
「これを言ったら怒られるかも知れないですけど、そこに関しては、RISE、K-1別にあんまり関係ないかと。個人的な考えやから。でも、1人の選手として黒田選手すごい強くてね、ラウンド始まる時とかもお互い笑っちゃったりしてたんですけど。気持ちの強い選手だなっていう。やっててすごく楽しかったですね。そこはRISE、K-1関係なくて、ただ1人の選手として彼と試合できたことを良かったと思いますね。すごい、自分にとってデカいです」
――通じ合うものがあった?
「通じ合うっていうか、やってる中で自然とそういう風になった感じですね。いまいち言葉にできんけど、楽しかったですね」
――ずっと前に出るとか、手数を止めないとか、本領が出た試合かなと思ったんですけど、ご自身ではもっとこうすればというところってありましたか。
「それね、結構言われるんですけど、僕、前に出てるだけと違いますからね、っていうのはずっとあったんで。だからホンマ、今回倒したかったんですけど、なかなかそうはさせてもらえなくて。ホンマ、色々言われるんですけど『前に出てるだけ』とか『手数出してるだけや』とか。そんなんだけで勝てるわけないから、そこを見せたかったんですけど。まあでも、まだまだ改良の余地はあるなと。あ、質問なんでしたっけ(笑)」
――前に出てるだけとは言ってなくて、前に出る手数があるっていうのは、良さが出たっていうところで、
「それは僕の良さですね」
――逆にドームとか対抗戦ととかの緊張感とかで良さが出ないみたいなところは……
「あ、それはないですね。それはなくて、僕はRISEが選んでくれた53kgが僕やったんで、そこのプライドは一応あるんで、53kgで一番強いと思って選んでくれたん僕やから、その覚悟とプライドはすごく前向きに持てたなと思いますね。それが僕のパワーになったですね」
黒田斗真
――試合を終えての感想をお願いします。
「はい。まあ、KOで倒して『見たかボケ!』って僕が言いたかったんですけど、まあ、頭が痛いです、はい」
――相手の印象は、試合の前後で違うところはありましたか。
「そうですね、強いのはもちろん分かってたんですけど、うーん……想像してた通りの気持ちが強い選手やなっていうのはあったんですけど、まあそれよりも、戦っててメッチャクチャ楽しかったなって思います」
――東京ドームの印象はいかがでしたか。
「うーん、まあ僕からしたら、後楽園ホールで試合をするのも東京ドームで試合するのも、あまり変わりなかったかなって思います」
――試合が終わったばかりですが、今後の展望というのを教えていただけますか。
「勝って言いたかったんですけど、K-1の53kgはベルトがないので、それを、コロナも治ってきて海外の選手も(日本に)入れるってことで、世界トーナメントを開いてほしいなとは思います」
――試合中、具体的にどんなところが楽しかった?
「うーん、ラウンドを重ねるごとにしんどくはなってきてたんですけど、それよりも、何か風音選手も戦いながら笑ってたし、それを見て僕も楽しくなっちゃって、気持ち良い選手やなっていうのは思いましたね」
――勝敗を分けたのはどこだと思いますか?
「戦っている時は僕も必死だったんで分からないんですけど、試合を終わって動画とか見直さないと分からないところもあるので、しっかり見直して、反省点だったり課題をこれから埋めていこうかなと思います」
――左ストレートはかなり警戒されていたという。
「そうですね、バチバチに警戒されてましたね。でも、それは逆に想定内だったんですけど、他の攻撃で効かして、最後ストレートで倒せたらいいなとは思ってたんですけど、別にストレートが当たらなくても、僕はバンバン、ストレートを出していこうと思っていたので、それはできたかなと思っています」
――戦ってみて、RISEとK-1の違いってありましたか。
「違いは特になかったです」
――左ストレートと共に、左の顔面ヒザも結構印象的だったんですけど、ワンアタックだけとはいえ、掴んでいいというのは大きかったですか?
「そうですね。大きかったですね」
――そこで、もうちょっと出せてたらなというところでしょうか。
「うーん、1R目は顔面ヒザとかあまり出していくつもりがなかったんですけど、2R、3Rにかけてはヒザも出していこうというプランでやってたんですけど、なかなか当たらなかったですね」
――『楽しかった』というのは、対抗意識よりも、2人の戦いに良い意味でのめりこめたというところはありますか?
「そうですね。なんか、何ですかね、とにかく楽しかったですね。もちろん負けて悔しくないわけもないんで、悔しさもあるんですけど、それより楽しかったし、良い経験ができて、また強くなれるかなと思います」
第5試合
笠原がローで牽制し、前に出ると左フック。中島が下がって避けると、ローからミドルで牽制。お互いミドルが相打ちになると中島がスリップ。リングを周ると中島が何かを踏んだようにスリップし、レフェリーが何かを場外に投げ捨てる。
ミドルの打ち合いから中島が前蹴り。笠原がボディにストレートを狙うが、下がった中島がミドルも笠原がワンツーハイ。
前に出てくる中島に笠原がワンツーから膝。中島がハイから回し蹴りを打ち込んだところで1R終了。
2R、中島が顔面への前蹴り。再度顔面への前蹴りから後ろ回し蹴りも空を切る。
ミドルの相打ちから笠原がミドルを打ち込むと中島が前に出てクリンチ。
中島が前蹴りも笠原がハイキック。中島がボディへのワンツーも笠原もワンツーで返し、中島がパンチにミドルを合わせていくと笠原もミドルからワンツー膝。
中島がストレートも、笠原がハイキックからワンツー。中島もワンツーから前蹴りを狙うが、笠原が足へミドルを叩き込む。
中島がストレートから前に出るが笠原がワンツーハイ。
中島のミドルに笠原が前に出て膝。
中島のボディに笠原がミドルを合わせていき、前に出ると中島の大ぶりフックが捕らえるが浅い。
中島が前に出たところを笠原がハイキックで捕らえるがこれは浅く、ここで2R終了。
3R、中島の鼻が曲がっており開始直後に鼻血が見られる。笠原がワンツーで顔面を狙っていき、ハイキックも中島はボディへのストレートから前に出ていく。笠原はミドルからワンツーロー。笠原はミドルから中島はワンツーミドル。足を止めての殴り合いになると、笠原が右フックでダウンを奪う。
笠原がハイからワンツーでロープを背負わせ、ボディへのストレートから飛び膝蹴り。中島はガードしてミドルから前蹴りで距離を取るが、笠原はアッパー気味の右フックもスリップして倒れる。
前蹴りの打ち合いからフックの打ち合い。笠原がワンツーローから飛び膝からストレートを打ち込み、ワンツーから前に出ようとするが、中島はソバットで迎撃し右ハイ。笠原はワンツーからロー。さらにクリンチから後ろ回し蹴り。お互い前に出ようとするがここで時間切れに。
判定3-0で笠原の勝利となった。
<試合後コメント>
笠原友希
――試合を終えた率直な感想をお願いします。
「とりあえず勝利できてホッとしました」
――対戦を終えて、相手の印象は戦う前と後では違いましたか。
「そうですね、どの動画を見てもすごい強い選手で、すごいアグレッシブだし、技の1つ1つも強い、やっぱりチャンピオンだなって感じ。レベルが高い選手だったんですけど、やっぱりやってみて、1R目でもう行けるなっていうか、そういう思いがありました。
――東京ドームの印象はいかがでしたか。
「花道も最高だし、お客さんもいっぱい入っていて、広くて、すごい最高でしたね」
――今回、試合に勝利しました。今後の展望をお聞かせください。
「僕もSBを盛り上げるために、こういう団体に出させていただいているんで、しっかりSBも盛り上げつつ、強い選手とやって、やっぱり年末だったりとかそういう大きい舞台にまた出させていただきたいと思います」
――空手とキックボクサーということで、やりにくさはありましたか?
「蹴りが変則的で見えづらかった部分はあるんですけど、やりづらさは全然なかったですね」
――1Rで勝てると思ったとおっしゃっていましたが、どういう感覚だったのでしょうか。
「どういう感覚……やってみて、全局面で僕の方が強いなというのは思いましたね。あとは変則的な蹴り技だけ気をつけようって感じでした」
――ハイキックは当たると思いましたか?
「あ、あれも狙ってたんで。当たるというか、当てようっていう感じで練習してました」
――ダウンを奪ったパンチなんですけど、どういうタイミングでうったか覚えていますか?
「そうですね、なんか今はあんまり覚えてないですね(笑)」
――でも、しっかり勝てたというのが良かった。
「そうですね。ダウンを取っても、やっぱり最後まで倒しきれないのが僕の弱みっていうか、ずっと課題なんで、まあ、あそこもっと行かないとっていうか、こういう大舞台でもリスクを背負ってもっと倒しに行かないとなとは反省しています」
――今日はSB2選手の先陣を切るという形でしたが、そういうプレッシャーはありましたか?
「こういう大きい舞台に出させていただくというプレッシャーはあったんですけど、先に出るとかそういうプレッシャーは全然なかったです」
――終わってから、周りにはどう褒められた?
「どうだろう。まだセコンドしか会ってないんで。さっき会長に会ったんですけど、褒められたっていうよりか、やっぱり最後倒しに行けなかったな、あそこは倒さないと、という感じで言われました」
――SB内の戦いと、こういう大きな対抗戦では意識は変わってきますか?
「でも、SBでも他団体の強いチャンピオンとやるので、チャンピオン対決とか変な意識はなく、ちょっとルールが違うだけかなとは思いました」
――今大会から「天心が認めた男」というキャッチコピーが付いたのを後人事ですか。
「そうですね、前回のRIZINからですよね」
――それを踏まえて、今後、格闘技回でどんな選手になっていきたいですか。
「すごいありがたいキャッチコピーだなと思ったんですけど、もうちょい違うのにしてほしいなっていうのは思ってますね。次は変えてほしいかなって思ってます。でも、那須川選手にもああやって言っていただけて、強くなるよとか教えていただいたりして、そういうキャッチコピーもつけていただいて、自分もまだまだもっと上に行けるなっていうか、スターのところまで上り詰められるなっていう思いがあるので、しっかり勝っていって、年末に向けて出たいと思いますし、自分の団体のSBも背負って盛り上げたいと思っています」
――そのキャッチコピーを変えてもらうにあたって、自分をこう見てほしい、ここをアピールしたいっていうのはどんなところですか。
「そうですね、まず、僕も他の選手より華があると思いますし、そこと、技も僕もなんでもできるので、そういう面だったり、しっかり相手も倒せますし、そういう面もしっかり見て決めていただきたいなと思います」
――K-1やKrushって打ち合い上等みたいなところがあるんですけど、自分は幅が広かったみたいなところは感じましたか?
「そうですね、Krushの選手とかはパンチが多いんですけど、僕はけっこう蹴り主体で戦っているんで、そこの部分でちょっと戦い方が違ったかなと。でも、なんでもできるので、どの局面でも対応できるなと思いました」
中島千博
――試合を終えた率直な感想をお願いします。
「このような大きな舞台に立たせていただいたのに負けてしまって、応援してくれた方やジムのみんなに恩返しをしたかったんですけど、またしっかりやり直します」
――試合の前と後で、相手の印象が違ったところはありますか。
「そうですね、うまいっていうのはやる前から思っていて、自分の戦いがうまく行かないのをしっかり練習して、自分の戦いをするっていう目標を持ってやったんですけど、やっぱり実際に戦って、とても上手くて。自分の技術のなさを痛感しました」
――東京ドームの印象はいかがでしたか。
「もう本当に素晴らしくて。自分は緊張しちゃったりするんですけど、なるべく緊張しないように、冷静になるっていうのが自分の目標でもあるんですけど、ちょっと、そうですね、呑み込まれてはないですけど、ちょっと圧倒されましたね、すごい!って」
――試合を終えたばかりですが、今後の展望を教えてください。
「はい、Krushのチャンピオンでありながら負けてしまったので、今まで戦ってくれた方に申し訳ないっていう気持ちと、ここからしっかり練習し直してやっていかなきゃなと思いました」
――ハイキックを鼻にもらうまでは、動けていたと思うのですが、義自分絵はいかがでしたか。
「そうですね。まあ、自分の中ではちょっとずつ当たってきたなというところで。もらうまでは、ちょっとずつ自分の動きができてきたなと思ってたんですけど、多分ちょっと攻めようとなった時に、ちょうどカウンターでもらっちゃって。で、すぐゴングが鳴ったんですけど、そこから鼻呼吸ができなくなってしまい、ヤバイなとなって。ちょっとそこで自分の気持ちが乱れてしまって。で、3R目、行かなきゃってなったところでパンチをもらってしまいました」
――焦ったっていうところで、キャリアも関係あるのでしょうか。
「いや、もう、すごい選手たちと僕は戦ってきたので、キャリアがどうとかもないですね」
――実際に戦ってみて、普段戦っているKrushのファイターと、リズムや戦い方に違いはありましたか。
「そうですね。まず距離感がすごく遠く感じました。Krushの選手などはパンチとかガンガン攻めてくるっていうイメージなんですけど、笠原選手は逆に、自分が攻めた時に攻撃してきたりとか、すごい攻防が上手かったですね、距離感とか技の出すタイミングとか、技術がすごく高いなと思いました」
――鼻は折れてる状態ですか?
「僕、最初から曲がってたんですけど、多分ガッツリ鼻に当たっちゃって、まだ鼻血が止まらないんで、多分折れてるかなと思います」
――試合をやってみて、普段戦っている選手にはないタイプの選手だったということで、これからも今までのスタイルを突き詰めていくのか、幅広い戦い方も必要と思ったのか、いかがでしょうか。
「そうですね、負けて勉強、ではないですけど、自分にないものを得られたので、そこをカバーして行って、伸ばしていくことがより向上していくんなったないかなと思ったんで、僕は技術を吸収してやっていきたいと思います」
第6試合
内田がローで牽制しパンチを振り回していくが、サッタリはワンツーを打ち込むと内田が左ストレートで牽制。サッタリがハイキックを打ち込むと内田がガードしサッタリはスリップ。
サッタリがワンツーの左フックを打ち込み、これで内田が大の字に倒れるとレフェリーが試合を止めた。
<試合後コメント>
マハムード・サッタリ
――試合を終えた率直な感想をお願いします。
「今日はすごく良い試合だったと思っていますし、すごく良い気分です。内田選手もとても強い選手でしたし、今回、試合を受けてくれてありがたいと思っています。今日は、自分を応援してくれている人に、自分はどれだけのことができるか、どれだけ強いか証明できる良いチャンスだったので、それを今回実現できたことを本当に嬉しく思っています」
――相手のイメージは、試合の前後で違いましたか?
「試合前に、彼の試合をいくつか見たんですけど、試合のビデオを見てうけた印象よりも今日はレベルが強かったように感じました。パンチ一つとっても強いですし、パワーもあるなという印象を感じました」
――東京ドームの印象は?
「やはり大勢のファンの人が見てくれている中で試合ができたことを本当に嬉しく思っていますし、その中で自分の良いパフォーマンスができたと思っています。応援してくれている皆さんが今日の試合うのが楽しんでくれていたらいいなと思います」
――今後の展望を教えてください。
「今後、世界のトップランカー、王者たちとこの日本で試合をしたいと思っていますし、そして、この日本でみんなが見たいと思っていただいているような試合をトップランカーの選手とともに見せたいと思います」
――ファンがサッタリ選手は世界のトップ選手だと言っていますけど、それについてどのように思いますか。
「自分の中で、最大の敵は自分自身だと思います。どの試合でもそうですが、フィジカルをするときも、ランニングをするときもそうですが、一番の最大の敵は自分だと思っていて、ハードなトレーニングをしています。その中で、自分が常に上に進んで聞けるように常に意識しているのが今回の結果につながっていると思います」
――ソーシャルメディアの中で朝倉海選手とトレーニングしているところを出していましたが、朝倉海選手とこういう関係を持つことをどう思いますか。また、朝倉選手はおめでとうと言ってくれましたが、それについてはどうですか。
「もちろん、リングに入れば朝倉選手であろうと誰であろうと対戦相手になりますが、リングの外では友人ですし、仲間だと思っています。朝倉選手は人間的にもとても良い人間ですし、自分も大好きです。次に朝倉選手も試合を控えているので、自分も朝倉選手の試合に向けてトレーニングパートナーとなって行きたいと思っています。彼はもともとチャンピオンでしたけど、ベルトを持っていることだけがチャンピオンなのではなくて、チャンピオンというのは人の心の中、気持ちの中でチャンピオンであるべき、そこが一番重要であると思っています。今後も彼と付き合いを持ちながら、お互いに切磋琢磨していきたいと思っています」
――旧体制のK-1で重量級選手が活躍していましたが、今後サッタリ選手は、どのような選手になって行きたいと思っていますか。
「自分はヘビー級ではなくクルーザー級の選手で85kgですけども、90kgの中で戦っております。そのんかで、やはり世界のチップランカーと試合をして行きたいと思っていますし、皆さんは強い2人の選手がリングの中で戦う、そういう試合を求めていると思っています。そのファンの思いに応えるために、自分は日々、厳しい練習をしていますし、自分のより良いパフォーマンスを見せるために自分のベストを尽くして常に練習しています。その中で、世界中のトップランカーの選手を呼んで日本で皆さんが望んでいる試合ができるようにしたいと思います。そして、世界の中でナンバーワンになること、それが私の夢です」
内田雄大
――試合を終えた感想をお願いします。
「そうですね、作戦もあってそれを遂行した上でやられたので、向こうの方がスター性もあるし、向こうの方が強かったなと素直に思うしかないです」
――対戦の前後で、相手の印象は違っていましたか。
「あ、それは予想通りでしたけど、あれだけ綺麗に倒されているんで、パワーは思った以上にあったなあと。打ち方もうまいし、狙ったところもうまかったです」
――東京ドームの印象はいかがでしたか。
「やっぱり楽しかったですね、雰囲気も含めて。僕の格闘技人生の中で東京ドームでできたことは、すごい良い経験になったかなと思います」
――試合を終えたばかりですが、今後の展望は?
「ちょっと久々にKO負けをしたので、1回ニュートラルに帰ってよく考えたいと思います」
――具体的に、どんな作戦を立てていたのでしょうか。
「とりあえず、サッタリ選手の相手選手は過去の試合を見ると、みんな下がって間合いをうまく見ようとして、サッタリ選手に動かされている。とりあえず、今日は僕の方から仕掛けて、相手のタイミングをずらして、っていう作戦を考えていました。自分も普段やらないような近い間合いでやるし、相手が最も嫌な距離でやろうっていう作戦でした。まあ、その結果……」
――東京ドームは、かつてK-1が行われていた会場ですが、そういった感慨深さはありますか。
「どうですかね。はるか前のことなので、そういうイメージよりも今の格闘技でも東京ドームでできるんだなっていうのは感慨深いところがありました」
第7試合
カリミアンがミドルから飛び膝。クリンチから膝を連打しようとしたが、これは反則なためレフェリーがブレイクさせる。
カリミアンがローから前蹴り連発。さらに左右のフックを連打し膝。さらに前蹴りから前に出た山下を抱きとめる。
一度ブレイクし、再度出てきた山下を捕らえて膝。
カリミアンはワンツーロー。大ぶりフックを連打し、山下はガードを上げるとローを打ち混んでいく。カリミアンはアッパー気味のジャブから、山下はミドルを打ち込むもローブローとなり、一瞬試合が止まるがすぐに再会。
カリミアンがバックブローから前蹴りを打ち込みつつストレート。山下はガードを上げながらローを打ち込み前に前に出て行くが、カリミアンは左右のストレートやアッパー気味のジャブを連打。さらに膝蹴り。バックブローを打ち込むと、一瞬動かなくなった山下に飛び膝も、山下は構わず前に前に出ていく。
カリミアンは距離をとり、ここで1R終了。
2R、山下がローを打ち込んでいき前に出るが、カリミアンは首相撲から膝。
カリミアンは前蹴りで距離を保ち、構わず前に出てローを打ち込んで行く山下に組み合っていく。山下は大外刈りのような体勢になるが、足をかけずにブレイク。
山下はローからハイキックを打ち込み前に出るが、カリミアンはパンチで牽制。山下はローも、ロープに足がひっかかりスリップ。
山下はローを打ち込み前に前に出ていき、カリミアンは抱きとめて動きを止めてブレイク。
カリミアンはワンツーロー。再度ワンツーローも、山下はかまわず前に出てローからジャブを打ち込んでいくとカリミアンはソバット。
カリミアンは前に出ようとする山下にストレートを打ち込んでいくが、カリミアンはローを背負って前蹴り。必死に山下が前に出てパンチを振り回すがここで2R終了。
3R、カリミアンはローを打ち込んでいき、山下はかまわず前に出てジワジワと距離を詰める。カリミアンは前蹴りとローで牽制していき、ハイキックも顔面にあたるが山下は動じない。山下はローから前に出ていき、ストレートを打ち込んでいくがカリミアンはワンツー。
カリミアンはミドルとローで牽制するも、山下はじわじわ前に出るとカリミアンはバックブロー。だがこれが肘打ちになりレフェリーは口頭注意。
カリミアンはワンツーを打ち込むが山下はハイ。
カリミアンは首相撲からラッシュを仕掛け膝。
さらにバックブローから膝も、山下は構わず前に出てパンチを振るが、カリミアンは回転蹴りのミドル。
ローの打ち合いからカリミアンが飛び膝も、山下は受けきったところで時間切れ引き分けに。
判定3-0でカリミアンの勝利となった。
<試合後コメント>
シナ・カリミアン
――試合を終えた感想を聞かせてください。
「まずは今回、自分のオファーをいただいた関係者に感謝を述べたいと思います。今回のオファーを受けたのが三週間前で、準備期間は短かったのですが、約4〜5年ぶり、久しぶりに母国に帰って、地元でやるべきことをしてきたんですけれども、今回、言い訳をしたいわけではないんですけど、自分のファンの皆さんに100%の状態ではなかった、準備できなかったということを知っておいていただきたいということがありました。結果は勝ちだったんですけど、試合内容には本当に満足していないので、そこはこれからの修正点です」
――戦ってみて、相手の印象は変わりましたか?
「いいえ、彼に対しては何も変わっていません。むしろ、彼自身、いつも「より良いパフォーマンスをしたんじゃないかというふうには思っています。一番はやはり自分自身が満足のいくパフォーマンスができていなかった、それが自分の中で一番印象的なことです」
――東京ドームの印象は?
「ただただアメージング、すごい大会、すごい会場だと思いました。日本の興行団体というのはレベルっていうのは非常に素晴らしい。世界中でも日本はこのレベルで大会ができるのでないかと思いました」
――今後のビジョンは?
「これからのことは、これから改めて考えたいと思っていますが、まずはチームで分析して、修正点があるか、どう言ったところが悪かったか分析して、今後に活かして行きたいと思っています」
――対戦相手の後ろ足への下段蹴りはどう感じましたか。
「特にパワーも感じなかったし、試合前にも自分の頭にハイキックを食らわすと言っていましたが、それも特に食らうこともありませんでしたし、特に感じることはありませんでした」
――かつてのK-1レジェンドファイターたちが上がったこと東京ドームという舞台で試合をしたということに対して感慨はありますか?
「自分が2018年に初めて日本のトーナメントに参加するために来日したときもそうでしたけど、自分も若い頃、昔のK-1のDVDを見たり、ゲームをしたりと、ピーター・アーツなどレジェンドをずっと見てきました。最初に日本に来た時に、そういったレジェンドが戦ったさいたまスーパーアリーナや、この場所のそうですし、そういったところに立てることが、なんと言葉にしたらいいか分からない気分でした。今回も同じような形で、どうやって言葉に表したらいいか分からない気分です」
――サッタリ選手の対戦要求に対してどう思う?
「他の質問にしてもらっていいでしょうか」
――先ほどレジェンドたちの話をしていましたが、今回の試合を受けて、もしまた彼らが日本に戻ってきて試合をしたいというような状況になった場合どう思いますか。
「現在、彼らは違う団体で試合をしています。K-1自体、以前に比べるとヘビー級のレベルは下がってきてはいますけれども、イベントとしてのクオリティはやはりすごいものがあると思いますし、もちろんバダ・ハリ選手だったりとかいろんな選手が日本に戻ってきてこの状況を見れば、また試合をしたいという風に思ってくれると思います。そういう気持ちはあるので、もし彼らがまた日本に再びやってきて、一緒に試合ができるという風になれば、それは素晴らしいと思います」
――母国のイランに戻っていたという話がありましたが、コロナなどの状況や、地元の宗教など大変な環境があると思いますが、それに対してどういう気持ちですか?
「私はどんな時でも母国から、神様からパワーをいただいていると思っています。今日のパフォーマンスは自分で満足のいくものではありませんでしたが、その中でもやはり自分は神様にパワーをいただいていると常に思っています」
山下力也
――まず、試合を終えての率直な感想からお聞かせください。
「やっぱ、強かったです、巧かったです、負けました、押忍」
――対戦相手の印象は、試合の前と後で違うところはありましたでしょうか。
「印象……そうですね、試合を終わった後、良い人でした」
――東京ドームの印象はいかがでしたか。
「そうですね、やっぱ、今までやった試合の中で一番観客の多い試合だったんで、ちょっと緊張はしましたけど、自分の中で気持ちが熱くできました、押忍」
――試合を終えたばかりですが、今後の展望を教えてください。
「押忍。負けてしまったんですけど、また強い選手とたくさん試合をして、こんな気は勝てなかったんですけど、また勝ちまくっていきたいと思います、押忍」
――事前にハイキックを予告していましたけど、ローキックが有効だったと思うんですが、どんな作戦だったのでしょうか。
「普段のスタイルが、ローキックを効かせて効かせてハイキックを蹴るっていうスタイルなので、それで行こうとしてたんですけど、思ったよりも懐が広かって、ローももうちょっと入りきれん勝ったですね」
――奥足のローキックはそこまでということはなかったんですか?
「奥足のローキックをもっと効かせる予定やったんですけど、思ったより懐が広かったんで、思ったより効かせれんかって、もうちょっと効かせられたらハイキックも行けたと思うんですけど、そこまで効かすほどの蹴りがまだできてなかったですね」
――K-1のチャンピオンと戦って、自分の可能性というのはどういう風に感じたでしょうか。
「うーん、そうですね、巧さで抑え込まれた感じなので、もうちょっとパンチも練習して、もうちょっと上手い試合運びができたら、これからはもうちょっと勝ちも増えていけるかなと思います」
――序盤からいろんな攻撃を受けていたと思うんですけど、それでも前に出られたのは、自分ではどんなところでしたか。
「横からの攻撃は、ほぼほぼガードしてたんで、前からの攻撃は、まあ唐竹なんでタフなんで、ダメージは気にせずに、とにかく中に入って蹴って蹴って蹴りまくろうと思ってたんで、その感じでいきました」
――ローとかも、空手では慣れているっていう感じですか。
「そうですね、空手ではいつもあの感じで、ローを蹴ってローを蹴ってローを蹴って、効いたらハイって感じなんで」
――そういう意味では、手応えとか自信につながるような試合だったんでしょうか。
「いや、多少効かせた感じではあったんですけど、もうちょっとうまくやったら、もっとやれてたかなとは思うんですけど、そこは相手選手が巧かったですね」
第8試合
ベイノアがローで牽制し和島がミドルもベイノアがローから前に出てミドル。和島のミドルにベイノアがフックを合わせ、前に出ようとするが和島もミドルで牽制。
和島がミドルで牽制すると、ベイノアも前蹴りで牽制し前に出ようとするが和島がハイキック。
ベイノアのハイの打ち終わりに和島がワンツーから膝。ベイノアも距離を詰めてローから前に出ようとするが、和島がボディブローから前に出ようとするもベイノアはバックブローで牽制しロー。
和島のワンツーを耐えたベイノアがローから前でようとするが和島がワンツーからコーナーに押し込むもベイノアはリングを周るが和島はローで動きを止めてワンツー。避けたベイノアが組み付いてロープに押し込みブレイク。
和島はワンツーも、ベイノアが大ぶりフックを狙うが和島は距離を詰めてハイキック。ベイノアもガードしながらリングを周るが、ロープ際で右ストレートを避けたベイノアに左フック2連発でダウンを奪う。ここで1R終了。
2R、ベイノアがローで牽制していくが、和島がローからストレート。さらに左ストレートを打ち込むとベイノアがたたらを踏み、和島が飛び膝もこれはベイノアがキャッチしてロープを背負いブレイクに。
和島が左ストレートから前に出て行くが、ベイノアも右ストレートで顔面をとらえていき、和島は打ち合いに応じていくが、これはもつれてブレイク。
和島はプレッシャーを仕掛けるが、ベイノアは前に出てパンチを振り回していくが、和島は前に出て膝。ベイノアは左右のフックで牽制していくが、和島はワンツーロー。さらにカウンターのストレートからラッシュを仕掛けて膝蹴りも、ベイノアは耐えると一度距離を取る。和島は左ストレートを打ち込み、リングを回ったベイノアに振りかぶって左ストレートを連打。ガードを固めるベイノアのボディに膝蹴り連発。これでレフェリーがスタンディングダウンを取る。
和島は左ストレート連打から膝蹴り。さらに前に出て行くが、ベイノアは胴回し回転蹴り。
和島は左ストレートもここで2R終了。
3R、和島は前に出ていき左ストレートから前蹴りでロープを背負わせるが、ベイノアはワンツーで距離を取るも和島は前蹴りから膝蹴り。さらにワンツーもベイノアはロープを背負いながらワンツー。和島は膝蹴りも、ベイノアはミドル連打からソバット。打ち終わりに和島がストレートからアッパー気味の右。ふらついたベイノアにハイキック。再度ハイキックからアッパーを打ち込み、ふらつくベイノアを追ってミドルも、ベイノアはロープを背負ってワンツー。和島はパンチから膝。ベイノアはパンチをガムシャラに振り回していき、和島はがガードしきれずふらつくとクリンチから膝。
和島はハイキックから左ストレート。クリンチしての膝。
ベイノアががむしゃらパンチも、和島の左フックでくの字に倒れダウン。
輪島が飛び込んで膝蹴りから左ストレート。だがベイノアは倒れずにストレートを打ち返していき、和島は前蹴りでコーナーを背負わせるがベイノアはソバットからガムシャラにパンチ。和島は左ストレートから右フック。さらにボディブローから膝蹴りを打ち込むが、倒れないベイノアが必死に腕を振り回し時間切れに。
判定3-0で和島の勝利となった。
<試合後コメント>
和島大海
――試合を終えた率直な感想をお願いします。
「そうですね、率直な感想で言うと、倒しきれずで悔しかったなという感じです」
――試合をしてみて、試合前後で相手の印象は違いましたか。
「いや、戦う前も戦った後も押忍っていう感じですね」
――東京ドームでの試合はいかがでしたか。
「本当に最高でしたね。はい。最高でした。押忍です」
――今回、勝利しました。試合を終えたばかりですが、今後の展望を教えてください。
「今後はですね、K-1のチャンピオンとして、70kgなで海外勢がすごく強いんですけど、コロナも落ち着いてきた頃なんで、海外の強い選手と戦っていきたいなという風に思います」
――試合を振り返ってみて、どの辺が良くて3回ダウンを取るまで行けたのか、自分で手応えがあったのはどの辺ですか?
「手応えですか。最近ちょっとダウンを取るのも蹴りが多かったんですけど、今回パンチをすごく練習してきたんですよ。なので、手応えというか、パンチが出たのは良かったかなと思います」
――逆に、倒しきれなかったというのは、相手の気合いがすごかったのか、それとも自分に原因があったのか、加賀ですか。
「そうですね、3回ダウンを取ってるんで、相手もすごい頑張ってたなと思うんですけど、自分の技術がちょっとなかったのかなと思います」
――最近の試合で、倒し方と言うか、倒し方のコツみたいなものを掴めて点はあった?
「そうですね、当たれば倒れるっていうのは自信はもともとあって、いつでも倒せるなと思ってたんですけど、ちょっと今回パンチを練習してきたのもあって、蹴りがちょっと出なかったのかなっていう感じですね。もっと蹴って蹴ってしてたら、倒せてたのかなっていう感じです」
“ブラックパンサー”ベイノア
――試合を終えて率直な感想をお願いします。
「いやあ、悔しいですね。ドームの中心で押忍を叫びたかったんですけど、悔しいですね」
――対戦してみて、試合前と後で相手の印象は違いましたか。
「一緒でした。強かったですね、Kのチャンオピンということで、最高の相手と最高の舞台でできたんで。まあ、勝ちたかったですけどね、良かったです、押忍」
――初めてのキックでの東京ドームの印象はいかがでしょうか。
「ナステンと僕だけドーム慣れしてると言ったんですけど、そんなわけもなく。全然、ちょうど1年前ですけど。まあ、そうですね、そこはあんまり関係なかったですね。でも、前回よりはドームを堪能できたかなっていう感じはありますね、押忍」
――試合を終えたばかりですが、今後の展望を教えてください。
「そうですね、また大きい舞台で、ちゃんと押忍を見せられるように、しっかり修行を積みたいなと思います。押忍、押忍」
――今、右目は塞がってるんですか?
「右目、そうですね、ちょっと重たいというか。よくわからないんですけど」
――それは何ラウンドにもらったパンチですか?
「や、あんまり覚えてないですね、何か、あんまり覚えてないです」
――過去、3度もダウンを奪われた試合ってありましたか?
「1試合で3度はないですかね。3回ダウンした記憶もなくて、最後終わった時、1回ダウンしたのかなみたいな感じだったんで。3回してたんだ、みたいな感じで。押忍」
――それだけ和島選手の攻撃が強かった?
「強かったと思います、強かったです。押忍」
――敗因を敢えて挙げるとすれば、なんだったと思いますか?
「敗因……何ですかねえ。(記者に向かい)なんだと思います?」
――非常に難しい逆質問だと思います。
「そうですね。しっかり研究したいなと思いますね、自分の試合映像を。押忍」
――今、MMAとキックを並行してやられてると思うんですけど、MMAのいいところを訊かれると思うんですけど、逆にMMAをやったことによってキックで何か衰えた部分とか、マイナス面はなかったですか。
「マイナス面。うーん、いや、長い目で見たらなかったんですけど、けっこう前回の試合とかはキックボクシングのルールにシフトしきれてなかったところもあったんで。今回は早い段階でこのルールでやるって言うのが決まっていたので、しっかり準備できたので、言い訳できない状況でリングに立ってたので。そこは全く、自分の100%でキックを持ってこられたかなと。長い目で見たら距離感とかは違ってくるかなって言うのはありますね、押忍」
――和島選手の方が少し大きく見えたのですが、どうでしょう、体重というのは。
「大海さん、デカイですよね、結構。最初に向かい合った時も思ったんですけど、デカイなって思ったんで。まあ、それはそれかなと思いますけど、押忍」
――戦ってみて、和島選手の何が強いなと感じましたか?
「攻撃が重かったですね、押忍。攻撃は全部重かったですし、押忍の魂は感じましたね、やっぱり、押忍。そこは、戦いながら感じるものはあったんで。また、ドームで戦うと何かあるのかも知れないすね。ないかも知れないですけどね。感じるものはありました、押忍」
――ベイノア選手、今回もヨギボーがお預けになってしまって。
「いやー、そうなんですよ!」
――ちょっと、ヨギボーへの思いを。
「東京ドームでっていうか、勝っても負けてもここでヨギボーに座れるって聞いてるんですけど、もう3連チャンで座れてないですもんね。結構座れる率が圧倒的に低い。これ、何かあるんですか?」
――足がちょっと……
「あ、痛そうだからっていうことですか。あ、気遣い……すいません。ヨギボーになかなか座れないんで。ヨギボーさんもう1回お願いします、押忍」
那須川天心&武尊公開計量
2人の今までの軌跡が映像で流された後、公開計量へ。
天心が61.95kg、武尊が61.75kgで計量をパスした。
第9試合
芦澤が突撃し飛び蹴りからお互いパンチのラッシュ。これで芦澤がダウン。
再開し、芦澤がローから突撃するが、YA-MANがカウンターのパンチをあわせて芦澤がスリップ。
芦澤がローからYA-MANもローで牽制。YA-MANがワンツーからローでコケさせる
芦澤がミドルから左ストレートを軽く当てていくが、YA-MANも左ストレートを当てて、さらに飛び込んできた所に右フック。ガムシャラにパンチを振り回す芦澤の足をローで刈ってYA-MANはスリップさせていき、組み付いて来た芦澤を首相撲で倒す。
YA-MANがローからおおぶりパンチにカウンターをあわせていき、左右のストレートでダウンを奪うと芦澤が立てずにKO勝利となった。
YA-MAN「YA-MANです。まずね、相手のアッシー、マジで男だと思う。62kgで、オープンフィンガーって、まあ俺の土俵で上がってきてもらってほんと気合と根性スゲーなと思って、マジで男として認めてるから。なんか、タッキー(瀧山あかねアナ)とデートでも3人でどうかな?まああの、多分1年前とか、誰も俺の事知らなかったと思うんですけど、なんだろう?那須川天心て神童じゃないですか?武尊選手って、天才じゃないですか?まあアッシーも歌上手いし、でも、そこ笑うとこじゃないから。でも、なんだろう?YA-MANて、特に何も持ってないと思うんですよみんな。ほんと、凡人が、この格闘技最高峰の舞台に立てるっていう事を、気合と根性だけあれば、この格闘技の最高峰の舞台に立てるって事を、俺とアッシーが証明したのかなって思うんで。なんだろう?自分、見てる方々で、俺って才能ないなとか、俺なんてただの凡人だよとか思ってるひと、居ると思うんすけど、でも俺も凡人なんで!YA-MANなら、みんななれそうな気がするでしょ?なりたくないかもしれないけど(苦笑)なのね、ほんと、努力すればここまで来れるんで。みなさんがんばってください。このあと、うちの那須川天心がやってくれると思うんで、武尊選手もやってくれると思うんで、皆さん、最高のエンターテイメントをご覧ください。以上です!」
<試合後コメント>
▼YA-MAN
――試合を終えての感想をお願いします。
「最高の一言じゃないですか。格闘技の最高峰の舞台で、最高の勝ち方ができて。最高の相手がいて。最高の一言ですね。これ以外、言葉が見当たらないっすね」
――戦う前と後で、相手のイメージは違いましたか。
「そうですね、もっとアウトボクシングをしてくると思ってたんですよ。でも意外と、意外とって言うか、会場を盛り上げようっていう気持ちが多分お互いにあって、打ち合ってきましたし、自分も元から打ち合う予定だったんで。そこの違いはありましたね。もっとアウトボクシングをしてくると思ってました」
――入場からかなり派手なパフォーマンスをしていましたが、東京ドームの印象はいかがだったでしょうか。
「東京ドーム。入場に関しては、相手の芦澤選手も力を入れてくるんで。芦澤選手が先に入場して、そのあと自分が入場で。ショボイ入場だったら絶対にシーンてなりそうだったんで。入場から試合まで負けねぇぞと思ってたんで。そういった意味で、いつもと入場を変えてみたんですけど。東京ドームというより、最高のパフォーマーと一緒に入場できたことが良かったですね。一生残ると思うんで、この世紀の一戦は。一生残るパフォーマンスを最高のパフォーマーと一緒に残せ他っていうのは良かったなと思いました」
――ファンからかなり注目されていた試合に勝利しました。今後の展望は?
「自分の挑戦するところを応援してくださる方に見てもらいたいなと思ってて、やっぱり、新しいことに挑戦したいなと思っていて。で、今年中にMMAに挑戦したいなと思ってます」
――入場ゲートから出てきた時に見えた景色はどうでしたか。
「そうっすね、これが最高峰の景色か、みたいな。これ以上の景色が、今後見られるのかな、という、『最高』っていうのと、『これからこの景色を見られるのかな』っていう、両方の感情がありましたね」
――KO勝利して、控え室に戻った時の周りの反響はいかがでしたか。
「今回KOが少ないんで、面白かったという声が多かったですね。ツイッターもなんかまたトレンド入りしてるみたいで。自分の試合があったら、Twitterの日本のトレンドに入るっていうのが恒例になってきたんで。トレンド男として頑張っていきます、これからも」
――今、相手に対する感情はどんな感じですか。
「本当に『ありがとう』ですね。相手が芦沢選手じゃなかったら、こんなに
試合が盛り上がらなかったと思いますし。まあ試合前は色々ありましたけど、試合が終わって、こう拳を合わせて。自分は、芦澤選手は勝ちに徹してくると思ってたんですよ。でも、打ち合いに来た。そこはもう男として認めるしかないっすよね。こんなこと言ったら批判とかあるかも知れませんけど、やっぱ今回、自分の土俵なんで。62kg、オープンフィンガー。自分の土俵に来て、相手からしたら相手の土俵で戦っているわけで。そこで相手の作戦の中に入ってきて戦うって、やっぱ普通の選手だったらできないと思うんですよ。自分の得意なのは打ち合い、それはもうわかってるんで、そこに入ってきてやってるんで、やっぱもう男として認めるしかないですよね。気合いすげぇな、みたいな。そういう印象ですね」
――先ほど、芦澤選手が、リングで『次やったら勝つ』っていう話をしたといっていたのですが、実際どんな話をしたのですか
「『次やったら絶対勝つ』って? そうですね。こっちの土俵でやってくれてありがとうということを伝えて。自分は試合が終わったらノーサイドだと思ってるんで、感謝の言葉を伝えたって感じですね」
――入場時のパフォーマーは、どういった方々なんですか。
「バーレスク東京っていう六本木にあるお店の方々で、東京のショーでトップの方々です。いろいろ演出も考えてもらって」
――ネット上では埼玉のキャバ嬢かっていう声があったんですけど。
「(吹き出して)いや本当に、バーレスク東京っていう、日本のトップパフォーマーの方々ですね」
――それはずっと練ってたんですか?
「試合が決まって、相手が芦澤選手ってなって。絶対パフォーマンスしてくるよね、こっちがしなかったら盛り上がらないよね、みたいな感じで、1ヶ月くらい前から練ってました」
――入場パフォーマンスなんですけど、総額おいくらぐらいかかったんですか。
「バーレスク東京さんのご好意で、全部タダでやってもらってます」
――勝敗を分けたのは、オープンフィンガーグローブに慣れている、慣れていないっていうのは大きかったんでしょうか。
「大きかったですね、そこはやっぱり。でも、そこは大きいと思いますけど、多分普通のグローブでやっても結果は変わんなかったと思います。作戦通りで倒したんで。試合前の『これで倒そう』っていうそれ通りでやって、それ通りに動いただけなんで。だから、グローブでもオープンフィンガーでも結果は変わんなかったかなって感じですよね」
――その作戦とは?
「けっこう芦澤選手って、打ってくるときに前手のガードが下がるんですよ。なので、それまでの西本戦もそうですし、その前の試合も全部、最初左フックでダウンもらってるんですよね。でも、すぐ立つというか。なので、左フックで1回効かして、でもこれは倒す左フックじゃなくて、当てる左フック。で、最後は右フックで倒そうっていうので。で、この右フックも、この間のドネアと井上の試合あったじゃないですか。井上尚弥選手。あの試合からちょっとインスピレーションをもらって。左をチョンと出してガードを下げさせて、そこに右フックを合わせるっていう練習をずっとやってたんですよ。で、今回も、左をチョンと出して右フックで倒したんで。もう本当に練習通りです。練習でやったことしかやってないです。という作戦ですね。倒すのはもう絶対右フックっていうのは決めていたので」
――冷静ですね。
「今回、一番冷静でしたね、今までの試合の中で」
――MMAに挑戦されるということですが、MMAに専念するのか二刀流かどちらですか。
「二刀流でやろうと思ってます。MMAもやりますし、RISEの大会も出ます」
芦澤竜成
――試合を終えた率直な感想をお願いします。
「普通に、俺の負けっすね。だけど別に、またやるよ普通に。こんなんで俺下りないし。なんかこう、普通に完敗。アイツ強かった、それだけ」
――相手のイメージは、戦う前と後で変わりましたか?
「いや、ないですね。一緒ですね。一緒っすけど、もっと打ち合ってくるかと思ったら、あっちの方が冷静だったっすね。俺より。はい。あいつ練習してきたんですよ」
――入場もすごいパフォーマンスをされていましたが、東京ドームの感想は?
「いや、最高だね、最高。俺がやるだけの大会。俺はファイターとしてね、アンチも多いし、ファンも多いけど、俺がやられるところを見たい
いい仕事したわって感じ」
――試合が終わったばかりですが、今後の展望を教えてください。
「色々考えてることがあるんで、楽しみにしてください。勝っても負けても考えてることがあったんで。楽しみにしててください」
――もっとバチバチにくるつもりが、相手は落ち着いていたっていう感じ?
「だし、先にあいつの攻撃が俺に当たっちゃっただけだと思うんでね。俺のやりたいプランにハマれば俺が勝ってたし、まあ、先に当てられちゃったなって感じ。まあ俺はね、やられても行くからね。芦澤竜誠見せるから。ルールでは負けたけど、別に負けてないしって感じ」
――オープンフィンガーも打ちごたえはどうでしたか。
「いやあ、覚えてないです。でも最高でしたよ。最高だったっすね」
――終わってみて、今相手へどんな感情がありました。
「普通にお前強かったね、くらいの感じですね。真面目じゃないですか、あいつ。格闘家として真面目にやってきたじゃないですか。俺の方が真面目じゃなかったのかって感じです。まああと、あいつの方が単純に頑張ったんですよ。今回死ぬ気で練習したんですよ。俺、ちょっとそれ違かったなって思って。でも必ずやるっす。普通に練習とかじゃなくて、あいつの方が強かっただけの話ですね。ただ、次やったら次勝てるしって思ってるんで。今回の試合は負けたけど、別に終わりじゃないし、これからもやるんで。大丈夫です、俺は。余裕です」
――リング上で言葉を交わしていましたが。
「お前強かったよ、って。お前の勝ちだよって話ですよね。ただし、次やったら俺が勝つよ、って」
――憎しみとか怒りとかはない?
「ないっすね。ファイターじゃないっすか、あいつも。俺もファイターなんで、ファイターとしてやられるのも仕事だし、勝つのも仕事なんで。俺が一番東京ドームブチ上げたんじゃないですか」
第10試合
お互いローで牽制しあうとペタスがスリップ。中村がローからコーナーに押し込み大振りフック。これをペタスが前に出てコブラツイストのように巻き込みクリンチすると、これは一度ブレイク。
中村が突き飛ばしてロープの反動で戻ってきたペタスにストレートを打ち込むとペタスがスリップしてしまう。
中村がローからスイッチしながら前に出ようとするが、中村がローからミドルを打ちこんで行く。
ペタスがローから膝蹴り。さらに飛び膝も、中村が下がって避けると大ぶりフック。さらにフェイントをしかけてローから飛び込むもペタスはクリンチ。ブレイクしたところで1R終了。
2R、ペタスが左右のストレートを打ち込むと中村は受けきりローで牽制しミドル。中村はストレートを打ち込むと、ペタスがリーチの外からストレート。飛び膝からフロントネックの体勢になるが、これはレフェリーがブレイク。
ペタスがミドルも中村がミドルで返しペタスが左右の膝蹴りから中村もミドル。さらに左右のストレートから大ぶりフックも、ペタスは下がってスカすとミドルで牽制。
ペタスがラッシュを仕掛けるが、中村はリングを回って逃れると飛び込むがペタスがジャブを合わせて動きを止める。
ペタスがワンツーから左ストレート。避けた中村とパンチの打ち合いになり、ペタスのジャブが顔面を捕らえるとミドルから左のアッパー気味のフック。中村は受けながらも前に出て左右のフックを連打していき、ペタスがクリンチしブレイク。
お互い前蹴りを打ち合い、ペタスが前に出てクリンチ。ここで2R終了。
3R、お互いローで牽制し、中村はハイキック。ペタスがワンツーから前に出ていくが、中村はローで牽制しミドルから前に出ようとするが、避けたペタスがラッシュを仕掛け膝蹴り。避けた中村がクリンチしブレイク。
ペタスを前蹴りでコーナーに押し込んだ中村が大ぶりフックを連打していくが、ペタスが左ストレートで押し返しロー。中村がワンツーでコーナーに押し込み左ストレート。大ぶりフックもこれがクリンチになりブレイク。
中村のフックが顔面を捕らえていき、ペタスも打ち合いに応じるがここで3R終了。
判定2-0で中村の勝利となった。
<試合後コメント>
中村寛
――試合を終えた率直な感想をいただけますか。
「悔しいです。情けないなと思ってます」
――対戦を終えて、相手の印象は戦う前と違いましたでしょうか。
「まあ、一緒やった部分が多かったですけど、僕が思っているよりタフやったなっていうので。僕の手が先に壊れたんで。やっぱり打たれ強さはあるんで、そこも踏まえて強さなんやなっていうのは印象と違いましたね、良い意味で」
――東京ドームの印象はいかがでしたでしょうか。
「ああ、大きいなあっていうぐらいで。東京ドームとか僕、緊張しなくて。リングの大きさが東京ドームやったら緊張しますけど、リングの大きさは変わらないんで、僕はあんま、どこでもいいかなあっていう感じです」
――悔しいというお話もありましたが、勝利しました。今後の展望を押し当てください。
「ほんまに1Rでサクッと勝って、俺に勝てると思ってるやつ出てこい!っていうビジネストークをしよう思とったんですけど、素直に言うとそう言う感じでもなかったんで、怪我を治して、イチから出直してKOできるように。今回、ちょっと東京ドームでたくさんの人の期待を裏切ったという気持ちなんで。少なからずKOを見たかったと思うんで。それをもう一回イチから勉強し直して、残りの半年、本気で格闘技頑張ろうと思うんで、皆さんよろしくお願いします」
――左右の拳はいつ頃やっちゃった感じですか。
「一発目ですね」
――1R目で。
「1R目で。(セコンドに向かい)1R目ですよね? 1R目です」
――鼓膜の方はいかがですか。
「鼓膜はあんまり覚えてないです。途中でセコンドの声がパァンが聞こえんようになって。上手いんですよ、レオナ君も。ジャブって見せかけて、チョンってふくらんだジャブ打ってきて、たまたま耳に当たってもうて。多分倒すパンチとかじゃなかったんですけど、それがたまたま当たりどころが悪くて、どっちかの……こっちか、右が今多分あんまり聞こえてないですね」
――以前にも鼓膜が破れたことはありますか。
「小さい頃にケンカでなってます(笑)。でも治ってるんかな。両耳は聞こえてますね」
――対抗戦ならでの緊張感や空気感は感じましたか?
「対抗戦は、うーん、あんまり僕は気にしてないです。控え室が楽しい雰囲気やったなっていうぐらい。RISE勝ったらイェーイ! みたいな、ぐらいしか(笑)、あんまり違った部分はなかったと思います。
――今の感覚で、拳は全治どれくらいになりそうですか。
「いやー、あんまり考えたくないですね(笑)、結構やってると思うんで。でも、できるところからやって、ホンマにすぐ復帰するんで。もうホンマに思ってるより早く復帰します。治療に専念します」
――試合に納得行ってないというのは、倒さないとダメっていう感じですか。
「いやあ、そのために呼ばれてるでしょ、僕は。多分、視聴者はみんな、俺が豪快にKOするところを期待してる、みんな待ってると思うから。そういう、なんかね、昔の格闘技が盛り上がったときのファン層っていうのを僕は取りたいなと思ってるんで。KOじゃな勝ったらダメですよね」
――終盤、拳の影響はいかがでしたか・
「終盤は、なんかめっちゃイキナリ急に知的になっていいですか。1R目帰って『ポイント取ってます?』ってセコンドに聞いて。『ポイントは多分取ってると思う。でも油断するな』って言われたんで、とりあえず2R目からポイントを取ることと、タイミングが合えば握らんでも倒せるところを狙ってやってたんですけど、やっぱ物足りひんなって。でも、何がなんでも勝って帰りたいという気持ちがあったから、勝ちには徹したかなっていうのは、自分のメンタルよかは成長してるなと思いました」
――控え室の雰囲気が良かったということでしたが、戻った時もそうでしたか?
「いや、控え室は一瞬しか戻ってなくて、僕、耳が聞こえてなかったんで。あんまり何も」
――記者会見でもパフォーマンスは封印するとおっしゃってましたけど、昨日はやっちゃってましたね。
「ああ、キャラはわざわざは作らんっていう話。もうなんか、出てまう分にはあれ多分、僕の本心なんで。だから、キャラクターを作って、わざわざ挑発したり、注目を浴びるためにはやらんすね。でも、昨日はレオナくんより俺の方が絶対強いよと思って。で、立ち位置的に真ん中に立たれたのもちょっとムカついて。ほんで、シンプルに、その前の試合がやかましかったから、自分の計量の時までゴチャゴチャ外ですんなよと思って、イライラして、こっち向けと思ってやりましたね」
――テクニック偏重主義みたいなのが気に入らないとおっしゃてったじゃないですか。テクニック=強さになってるみたいな。人間的な強さが見せたいとおっしゃっていましたが、それはできましたか。
「できてないです。相手が倒れてないですもん。ダウンすらもないですもん。だから、だから悔しいんです。なんか、生物的に微妙やったでしょう。なんか。悔しいですね」
レオナ・ペタス
※コメントなし
第11試合
ゴンナパーがローを打ち込むと白鳥は右ジャブ連打。お互いローから白鳥がワンツーロー。ゴンナパーも右ジャブを打ち込むと、前蹴りの打ち合いからゴンナパーがワンツーから前に出ようとするが、白鳥がリーチの外からワンツーで動きを止める。
白鳥がワンツーローから前蹴りで距離をとり、ゴンナパーはローから白鳥はワンツーローもゴンナパーは組み付いて投げ捨てる。
白鳥はジャブで牽制し、ゴンナパーはミドルにボディブローを合わせる。
ゴンナパーはガードを上げてローから前に出るが、白鳥がワンツーを打ち込んでいくも白鳥が前蹴りからボディブロー。
ゴンナパーがロープに押し込むとワンツーフックでダウンを奪い、これで白鳥は立てずにレフェリーが試合を止めた。
ゴンナパー「今日はこの試合に参加できて勝利をおさめることができてとても嬉しく思ってるしとても誇りに思ってる。ほんとに皆さんありがとうございました。ムエタイNO.1!」
<試合後コメント>
ゴンナパー・ウィラサクレック
――試合を終えた率直な感想をお聞かせくださいますか。
「こんばんは、ゴンナパー・ウィラサクレッジムクです。試合を終えてとても嬉しく思っています。練習している上で予定通りの試合運びができました」
――試合の前と後で、対戦相手の印象は違いましたか。
「特に変わりません。特に感想はありません」
――東京ドームの印象はいかがでしたでしょうか。
「自分がこれまでさまざまな経験を積んできた中でも、最も大きな会場でした、今日は。そして、そこで勝てて嬉しいですし、自分にとってもすごく誇りに思います」
――見事なKO勝利でした。今後の展望をお願いします。
「もう一度K-1のチャンピオンに返り咲きたいと思っています。階級としては今の階級でも構わないですけど、65kgにも挑戦したいと思っています」
――今日の試合は、いつもより蹴りの数がだいぶ少なかったようですが、それはなぜでしょうか?
「少なかったというよりも、1Rで終わってしまったので、蹴りを出す前に終わってしまったということだと思います」
――では、特にパンチ重視というわけではなかった?
「はい。対戦相手がとてもパンチの強い選手ですので、パンチを強化してきたということは確かです」
――白鳥選手の左のガードが下がっているところに右フックが入っていましたけど、それは研究してきたというか、知っていたのでしょうか。
「それはちょうど白鳥選手の右のガードが下がったところで、ちょうどタイミングが合ったということだと思います」
――リーチの差というのは、この試合で全く影響はなかった?
「はい。体重が同じでしたら全く問題ないです」
白鳥大珠
――試合を終えての感想をお願いします。
「うーん、そうですね。今は正直、今日の記憶が、試合前後の記憶が全然なくて。負けという事実は本当に悔しいんですけど、あまり分かってない状況なので、今は何も言えない気持ちですね」
――戦ってみて、相手の印象は試合の前戯で変わりましたか?
「本当に試合も……そうですね。あんまり覚えてなくて。映像を見返してみないとなんとも言えないかなっていう感じです」
――あまり覚えていないということですが、オープニングや入場など、東京ドームの印象はいかがだったでしょうか。
「さっき控え室に戻った時に、ここどこだっけ、ていう状態だったので。そうですね……なんとも言えない気持ちです」
――今後の展望をお聞かせください。
「また後で試合を見返して、今、正直、記憶がないんで。負けたっていう事実は本当に今悔しくて、何やってんだと思うんですけど、内容とかが全く分からないんで、後で見返してみて。もちろん、負けて言うのもなんなんですけど、こんな記憶ない試合で終わることは自分の中では絶対あり得ないんで。しっかり試合を見返して絶対に復活したいと思うし。本当は、今回完全復活してスター街道を突っ走っていくって自分の中で決めてたんですけど、うまくいかないですね」
――試合後、珍しく涙を流されていましたが、これも自然と出てきた感じですか。
「KO負けしたっていう事実と、これで終わりか、っていう……思うと……自分の中で、格闘技人生、最近、本当にうまくいってなくて、今回まず楽しもう。自分が楽しめば、周りで見てくれてる人も楽しめるかなと、まずそこを考えて。絶対に勝ってやるっていう気持ちはもちろんあったんですけど、まず自分が楽しんでやろうって気持ちだったんですけど。それがまさか、ああいう形で終わるとは全く考えてなかったんで。正直、泣いたこともあんまり覚えてないんですけど。そんな感じです」
――K-1というものを味わう前に終わってしまったっていう感じですかね。
「全くそういうわけではないんですけど、K-1を味わうというか、そうですね……相手のゴンナパー選手がどのぐらい強かったのかも正直わからない状況で。身体も別にどこも痛くないし、……うーん、何とも言えないですね、今は」
第12試合
安保がミドルから左ストレート。さらにローで牽制していき、山田もローで牽制すると安保が二段蹴りから左ハイ。ワンツーからローで牽制し、山田が動かないのを見るとミドルからワンツー。山田もワンツーで返し、安保はボディにもワンツーを散らすとミドルの相打ち。
安保がハイで牽制しワンツー。前に出ると山田がワンツーミドルで牽制。
ローの打ち合いから安保が前蹴りからワンツーも山田が前に出てクリンチ。
安保がミドルに山田がロー。お互いパンチが交差し、安保が飛び込むと山田がショートフックから離れる。
安保がワンツーフックからローにワンツーをあわせていくが、山田がこれに前蹴りをあわせ距離を取る。
山田のソバットに安保が二段蹴りで返したところで1R終了。
2R、山田がローからハイで牽制。安保がワンツーのストレートからパンチの応酬。山田がクリンチしブレイク。
安保はジャブも山田がボディにストレート。安保はスーパーマンパンチから右ストレート。山田が下がっていくが、安保がワンツーボディから距離を詰めるとクリンチ。ブレイクし、お互いローからミドルの打ち合い。
山田がコーナーに押し込むが、安保がワンツージャブから前蹴り。さらに膝蹴りを顔面に打ち込み、リズムが崩れた山田にストレートからハイで牽制し、前に出て右アッパーから攻めようとするが2R終了。
3R、安保がジャブで牽制するが、山田がワンツーからミドル。パンチの打ち合いから山田が前に出て行くが、安保がミドルからアッパー気味のジャブを連打。だが山田のフックが軽く当たると安保が前に出てクリンチ。
ローの相打ちで安保がスリップ。
山田がボディにフックからローを打ち込んでいき、安保もボディから首相撲になるもこれはブレイク。
安保が前蹴りで距離を取り、山田がショートアッパーを打ち込むが安保がワンツー。さらにミドルを打ち込んで後ろ回し蹴りも、下がって避けた山田に安保はワンツーから顔面に膝。
安保は膝も山田がワンツー。安保のワンツーフックに山田は前蹴りで距離をとり、安保はハイから左右のストレート。
山田のバックブローを距離を詰めてガードした安保がストレートも当たらず、山田はローも安保は前蹴りでふっ飛ばしワンツー。
ミドルの打ち合いから二段蹴り。さらにお互いフックの打ち合いから安保がクリンチ。お互い前蹴りからロー。最後はストレートの打ち合いで試合終了。
判定3-0で安保の勝利となった。
<試合後コメント>
安保瑠輝也
――まず、試合を終えた率直な感想をお聞かせ願えますか。
「そうですね。終わった瞬間は勝ちって言われたんですけど、自分は圧勝するって言っていたので、3-0で勝ちかもしれないですけど、正直KOで倒したかったっていう印象が強かったので、率直な感想としては悔しいなっていう気持ちが強いです」
――対戦相手の印象は、試合の前と後で違いましたか。
「違いましたね。1階級下のチャンピオンなんですけど、本当に頑丈でしたし。僕。ウェルター級に上げてから6戦してて、全てKO決着できてて。かなり久しぶりの判定決着になってしまったんですけど、まあそれぐらい、パンチの手応えとかあったんですけど、それを最後まで決めてまでいけない頑強さとか圧、圧って言うんですかね、巧さ的な部分はありましたね」
――今回、東京ドームでの試合でしたが、会場の印象はいかがでしたか。
「デカいの一言に尽きるかなっていう。1R終わって笑顔になっちゃうくらい、試合自体は楽しかったです、すごく」
――今回、勝利を収めました。今後の展望というのを教えてください。
「さっき山﨑選手がやってた原口選手とかやったら面白いんじゃないかなと僕は思いましたね。今後こういったことがあるのであれば、次の武尊VS天心に安保瑠輝也がなれるように、もっと選手として成長して行ければなと思っています」
――自分の中でうまく行かなかった部分、こういうところがあってねじ伏せるようにできなかったというのは、どんなところですか?
「やっぱり技術的な部分ですよね。巧かったです、すごく。ストレートにこっちの三日月を合わせるのとかすごい巧かったですし。それで効いて止まったとかじゃないですけど、やっぱり合わされるとどうしてもマインド的に行きにくくなるみたいな。そういう細かいテクニックとかやっぱりチャンピオンで。戦績とかもすごく良い戦績したし、そういうのを感じましたね」
――原口選手の名前を挙げていましたが、格闘技界のことを考えて、今日生まれたものをまた続けたいっていう意識も強いですか。
「もちろんです。やっぱり天心選手は今回で終えてキックを引退しますし、武尊選手の展望は僕は分からないですけど、多分そんなに長くないと思うんですよ。ここでこうして、他団体同士が初めて戦った『THE MATCH』をここで終わらせるんじゃなくて、僕はいつも言ってるんですけど、『次の格闘技界の顔になるのは自分だ』って言ってるので、それを有言実行していけるような選手になりたいなと思ってますね」
――1Rの爆発力だけで勝つんじゃなくて、3R通してちゃんと勝利を収めるっていう部分は、安保選手の新たな実力が見えたっていう感じがしたんですけど、
「(頷いて)うーん、確かに」
――で、ご自分ではどう思っていますか。
「終わった時はやっぱり悔しかったですよ。こういう舞台で、舞台は関係ないですけど、やっぱりKOして見せたいわけじゃないですか、選手としては。ただまあ、自分の弱点的な部分でもあったんですよ。やっぱり3Rを通して前半良くて、後半にかけて下がっていく、落ちていくという部分があったんで、そこを、山田選手もチャンピオンクラスじゃないですか、そこを最後まで削り勝ったというか、そういうところに関してはセコンド陣も『これは100%僕が見せたかった結果じゃないかもしれないけど、そういうところで競り勝ったことに関しては、今後の成長において良かった』と言ってもらえたので、そこは自分でもそう納得するようにしてますね」
――勝利はしましたが、納豆が食べていただけますか。
「さっきツイートしたんですけど、あれで納豆を食べてもらうのはちょっと申し訳ないなっていう感じなんで、YouTubeもしコラボしてもらえるんであれば、僕が目の前で食べてやろうかなと、そう思ってます」
山田洸誓
――試合を終えた率直な感想をお願いします。
「うーん、そうですね、一言で言えば悔しいですね。やる前の下馬評とか、安保君の方があったんかなあとは。ファンの人もそうやし、(安保が勝つと)思ってた人が多かったと思うんですけど、自分の中ではもう勝つ気でいてたし、倒す気でいてたんで、はい。まあ結果が全てなんで。悔しいですね」
――試合をする前と後で、相手に対する印象は変わりましたか。
「うーん、ないですね。そんなに言うほどないかな」
――試合前にイメージしていた通りだった?
「そうですね。でも、戦いに関しては、しっかり研究してるんかなあというのは感じましたね」
――今回は東京ドームでの試合でしたけど、ドームの印象はいかがでしたか。
「試合前も言ってたんですけど、昔自分がテレビで見ていた舞台やったし、この大歓声の中で試合ができるのは人生の中で何回あるかっていう感じだと思うんで、いい経験をさせていただきました」
――試合を終えたばかりですが、今後の展望というのを教えていただけますでしょうか。
「うーん、自分の中では展望とかそういうのは考えてなかったんですけど、今回のこの一戦に向けて一所懸命やって結果を出すっていうことしか考えてなかったんで。怪我もそんなにないし、次また何かチャンスをくれるなら、という思いはありますね」
――体のサイズの違いっていうのは、どのように克服しようと思っていたのですか。
「それはもう、やる前からみんなに言われていたし、正直、今終わった段階で言いますけど、自分のチームの人らも『え?やるの?』みたいな感じだったんで(笑)。それは会見でも言ったし、リングに上がると決めた以上は戦え、なんで。向こうもしっかり、67.5kgじゃなくて67kgまで落としてやるって決めて落としてきてたし、そこはプロとして言い訳したくないし、何も言うことないですね」
K-1・RISE・RIZINからの告知
まずはK-1の告知に、女子フライ級王者のKANA、フェザー級王者の軍司泰斗、スーパーライト級王者の大和哲也がリングへ。
KANA「会場にご来場の皆さん、AbemaTVのPPVでご覧の皆さん、こんにちは。K-1女子フライ級チャンピオンのKANAです。この、リングでこの後ほんとに武尊選手と天心選手が拳をあわせるってほんとなんか、まだ実感が沸かないですね。すごい熱い試合が続いて、めちゃくちゃ会場もいいエネルギーで、どんどんどんどんあったまって、最後にメインイベント、大爆発してほしいと思います。自分は6日後、K-1女子の初の女子大会が、代々木第2体育館で開催されます。それのメインイベントで、このベルトをかけて戦います。しっかりK-1のメインイベント、チャンピオンとしてKOでしめて、K-1の勢いをもっとつけて、女子の、日本格闘技の女子の熱ももっともっと上げていけるように頑張っていきます。皆さん最後まで楽しんでいってください。ありがとうございました」
軍司「こんにちは。K-1フェザー級の王者の軍司泰斗です。えー、ここに上がれると思ってなかったんですけど、こうやって上がらせてもらって、ほんとに光栄だと思ってます。僕は、K-1でやってるので、僕の次の試合は8月11日にK-1福岡大会初のトーナメントに出場します。そこで、僕の階級であるフェザー級の世界最強トーナメントに出場して、3試合、KO勝ちでバシッと勝って、絶対王者と言うところを見せるので、是非ここにいる皆様も、AbemaTVで見ている皆様も、是非K-1見てください。応援よろしくお願いします」
大和「皆さんこんにちは。愛を知る県、愛知県の、宇宙を元気にするK-1チャンピオン大和哲也です。えー、今日はですね、選手としてもRISE対K-1の、対抗戦が行われる日が来るとは夢にも思ってなかったので、ほんとにリングサイドで楽しませてもらっています。自分は、2010年に魔裟斗さんの下の階級の53kg級で、K-1のトーナメント全て左フックでKO勝ちしたのが12年前で、12年経って、つい先日4月ですね、チャンピオンに、1R50秒で同じやり方でKO勝ちしてチャンピオンになりました。次戦は、チャンピオンとしての初陣は、9月11日の横浜大会ですね、K-1の。はい。あの、誰が相手でも同じ左フックで一撃で倒しますので、是非会場に足を運んでK-1見に来てください。そして本日は最後まで世紀の一戦楽しんでいてください」
入れ替わりでRISEの告知に、QUEENフライ級王者の小林愛三、安本晴翔、スーパーフェザー級暫定王者の一馬がリングへ。
小林「皆さんこんにちは。NEXT LEVEL渋谷ジム所属の、RISE QUEENの小林愛三です。こんにちは。えっと、次戦の告知をして終わろうと思ったんですけど、ちょっとここまで来たらやっぱ言いたいことがあって、いま会場にいる女子選手は、ABEMAで見てる女子選手や、リングサイドに居るKANA選手も思うと思うんですけど、やっぱり、女子の試合がないのがすごい悔しいです。だから、この、同じ東京ドーム、ちょっと、足が震えるぐらいすごい会場ですけど、ここでも女子の試合がしたいです。皆さんどうですか?夢は大きく、目標も大きくあったら良いと思います。私は絶対できると思うんで、皆さん期待していてください。ちなみに、7月のRISEで韓国のチャンピオンと試合します。なんか相手選手すごく勝てると、今の、再戦なんですけど、今の私に勝てると思って挑んでくるそうなので、全局面で圧倒して勝ちたいと思います。最後まで聞いてくださりありがとうございます。この後も楽しんでください。ありがとうございました」
安本「えーはじめまして、RISEのベルトもK-1のベルトも持ってないんですけど、上がらせていただきありがとうございます。安本晴翔です。えー、今度から、RISEのリングに上がることになったので、フェザー級、RISEのフェザー級盛り上がって無いと思うんで、僕が盛り上げますので応援よろしくお願いします。押忍」
一馬「こんにちは!RISEスーパーフェザー級暫定王者の一馬です。なんで暫定王者かというと、コロナでですね、ずっと外国人選手が来れなくて、チャンピオンのチャンヒョン・リーが来れなかったんですよ。それで、ずっと王者決定戦できなかったんすけど、7月29日、ついに、正規チャンピオンのチャンヒョン・リーが来ることになりました。必ず、倒して勝ちます。2年間ずっとできなくて苦しい思いしてきたんで、必ずKO決着てぶっ倒してやろうと思ってます。押忍。あっ、あとひとつ要望なんですけど、来年、THE MATCH 2、是非やってください。K-1もRIZEもまだまだ強い選手残ってるし、出たい選手いるでしょ?まだ。直樹選手とか、まあ僕もそうだし、まだまだRISE強い選手いるんで。是非開催してください。今日は楽しんでください。押忍」
RISE勢がリングを降りると、会場スクリーンにTMTの文字が踊り、9月に対戦が決まったメイウェザーvs朝倉未来のPVが流される。PVが終わると未来がリングへ。
未来「今発表された通り、9月にフロイド・メイウェザーと闘います。応援お願いします。えー、コロナが始まって、2年何ヶ月ですかね?つらい時期を経て、今こうして東京ドーム満員の景色を見れることは、とても感慨深いです。今日行われる武尊天心戦は、日本の格闘技の5,6年の集大成だと思ってます。ただ、今日で終わりではなくて、始まりの、試合になるんじゃないかなと思ってます。今日、この試合を見てる若い世代から、5年10年後、リングに立つ者が現れて、日本の格闘技の歴史を紡いでいってくれるんじゃないかなと思います。そんな歴史的な一戦を、皆さんと一緒に楽しみましょう。僕自信も残りの格闘技人生で皆さんがワクワクするような試合をやっていくと約束します。ありがとうございました」
第13試合
お互い前蹴りからローで牽制。山崎の回し蹴りに原口が飛び膝も山崎は下がって避け、原口が前に出ると原口が前蹴りでふっ飛ばし、山崎がハイキックもこれを原口が避けるとロープに足がかかりブレイク。
原口がカカト落としからワンツー。山崎の顎に原口のワンツーが入り、ふらついたところにラッシュを仕掛けるとダウンに。
再開し、原口がラッシュを仕掛け、左ハイから再度ラッシュ。これで山崎がダウン。
再開するがここで1R終了。
2R、原口がローから前蹴りでコーナーを背負わせ、アッパーから右ミドル。さらにラッシュを仕掛け右ハイからアッパー。山崎は倒れないが、ここでレフェリーが試合を止めた。
原口「こういう機会を作ってくれた関係者様、そして戦ってくれた山崎選手、本当にありがとうございました!そうですね、試合は終わったし、ずっと憧れているぞ山崎秀晃。試合には勝ちましたけど、ずっと僕は、憧れ続けます。山崎秀晃という男が居たから、僕も完璧に仕上げる事ができました。ほんとに山崎選手、僕と戦ってくれてありがとうございました。僕はRISEのチャンピオンで、THE MATCHっていうのは今日は特別な試合だったですけど、これからも僕は世界の興行を、そして日本をもっともっと盛り上げていきます。これからもRISEの原口健飛の応援よろしくお願いします。ありがとうございました」
<試合後コメント>
原口健飛
――試合を終えた率直な感想をお聞かせください。
「そうですね。2試合がRISE勢が負けちゃったんで、結構プレッシャーもあったんですけど、とりあえず勝てて今はホッとしているっていう感じですね」
――対戦してみて、試合の前と後で相手の印象は違いましたか。
「そうですね。意外に警戒してくれたなっていうのが印象で。もっとガツガツ僕のこの目の良さを潰してくるのかなと思ったら、意外に慎重に戦ってくれたんで、僕も勝ったって感じなんですけど。だからそうですね、もっともっと狂って予想してたんですけど、ちょっと違ったかなって言う感じです」
――東京ドームの印象はいかがでしたか。
「いやあ、もう最高っすね。僕、関西に住んでるし、東京ドームって見たこともないし入ったこともないし、映像でも見たことがなかったんで、とりあえずミーハーみたいな感じでめちゃくちゃテンション上がりましたね」
――今回、見事なKO勝利でした。今後の展望を教えてください。
「これで他団体の65kgの、まあチャンピオンではないですけど、絶対的不動の山崎秀晃を倒したんで、日本にはもうそろそろ敵もいないのかなって感じで。まあもう一回、僕が世界に向けて再出発しようかなと言う感じですね」
――実際に戦った山崎選手はいかがでしたか。
「いやあ、まあでもやっぱり圧力はありましたね。でもそれ以上に、僕のイメージの圧力の方が大きかったんで、うわぁ、でけぇ、とは思わなかったですね。もっともっと大きく見えた映像とか見て、もっともっとデカいだろうなとイメージをしてたから、(実際は)それ以下やったから、結構やりやすかったですね。
――実際に戦っているうちに、どんどんどんどん等身大の山崎選手になっていったと言う感じでしょうか。
「そうですね。やっぱり山崎選手も前回の負けがあるし、ファイトスタイルは変えへんと言いつつもムチャクチャ警戒してたから。僕も自分の中で警戒し合ったら絶対に負けへんっていうのがあるんで。それだけが怖かったんで、僕の勢いを潰すような、さらに勢いで来るって言うのが山崎秀晃なんで、けっこう慎重に戦ってくれたから僕が勝てたっていう感じですかね」
――どの辺でこの試合行けるって言うのがありましたか。
「もう一発目の踏み込みを見切れたところですね。正直、僕は勝ちに徹しようと思っていたので。なんて言うんですかね、ここ最近、タップロンからペット、ロンペット、正直、力んじゃう部分が、背負うのが大きくなってきて、倒さなきゃいけないっていう思いが試合に出過ぎて。今日は何がなんでもRISEに勝ちを持ってきたかったから、倒す気は正直あんまりなくて、昔のチャン・ヒョンリー戦を思い出して防御に徹して勝とうかなっていうイメージやったから、これがまんまとハマって良かったですね」
――先ほど、安保選手が、もしこういうTHE MATCH2があるならば、原口選手と自分はどうかっていう話をしていたんですけど、いかがですか。
「無理です。体重が無理です。65kgまで落とせるんやったらいいですけど、嫌です(笑)」
――体重を合わせるっていうのもない?
「いや、無理ですね。来年? 1年後、2年後とかやったらね、体も作ってるし、それやったら分からんけど。それまでに、お互いがトップでいられ続けるかっていうのも分からないんで。体重が僕が合わせられたら全然やってもいいのかなと思いますけど、今のところは100%無理です」
――勝ちに徹したっていう部分から行くと、1Rでダウンを取った後からも落ち着いて行けましたか。
「そうですね。全部見えてたし、ホンマ一発ももらってないんで。多少かすった部分とかはあるんですけど。ロンペットみたいなブン回しよりも的確に空いてるところ打って打ってという感じがしっかり見えてたんで。あれも防御があったからこその攻撃なんで、作戦通りって感じですね」
――ここのところ苦しんでいる状況がありましたけど、そこから一歩抜け出すきっかけになる試合だったっていう。
「山崎秀晃という脅威的な圧力があったから、こういう昔の初心に戻れたというか、あれが逆に待ちの人やったら、また僕が行かなアカンってなったと思うし。だから、これから先これに戻れるかはわかりませんけど、今回は初心に戻ってやろうと思っていたんで」
――試合前に、山崎選手に憧れていた、ファンだったという話をされていましたけど、その存在を乗り越えたていうのはどういう気持ちですか。
「世代交代っていうのもあるし、でも、越えたけど、やっぱり僕はまだまだ人間的に山崎秀晃選手みたいな、男としての人間的な部分ではまだまだ向こうの方が優っているので、これからも僕は、試合には、あくまでもキックボクシングという試合には勝ちましたけど、これからも(山崎の)生き様とか考え方とか憧れ続けているので、こう……乗り越えたけど、まだまだ僕は追い続けたいと思いますね」
――一発効いた後のラッシュがすごかったんですけど、あの時はどういう気持ちでしたか。
「正直、レフェリーが止めるの遅いなという部分もありましたし、山崎選手、ずっと上を向いてて全部飛んでるのに、もう嫌やったですね、殴るのが、正直。僕はそれぐらい見えてたし。もうホンマ複雑というか、こんな殴りたくないのになと思いながらやってました」
――山崎選手が倒れてもまだ攻撃をしていたじゃないですか。あれはもう絶対とどめを刺そうみたいな感じだったんですか。
「レフェリーが止めるの遅いから、倒さないとダウン取ってくれへんと思ったから。スタンディングダウンないなと思ったんですよ、もうあれで。だから、行くしかないなと思ったんです。もうイヤイヤです、イヤイヤ」
山崎秀晃
――試合を終えての感想をお願いします。
「原口選手とまたこうして、対戦の後でしたけど、原口選手と戦えて本当に良かったです。気持ちよかったです。楽しかったです」
――戦う前と後で、相手のイメージは違うところはありましたか。
「ありません」
――東京ドームの印象はいかがだったでしょうか。
「場所どうこうではなくて、原口選手と戦えるということ自体が非常にテンションが高めで、いいトレーニングもできましたし、万全の状態で臨めたと思います」
――試合を終えたばかりですが、今後の展望は?
「今後についてはゆっくり考えて、代表とも話してしっかり話していきたいと思っています」
――作戦的にはどんな感じだったのたいかしょうか。
「そうですね、しっかり相手の攻撃を見つつ、自分の攻撃を当てつつ。結構サウスポー対策してたんですけど、オーソドックスで来て。でも、オーソドックスは不得意ではないんで、今までやってきた組み立てでオーソドックススタイルに対して勝負していこうと思いましたね。でも、やっぱりパンチも上手でしたね」
――原口選手は、自分の目の良さを潰すような、ゴリゴリ手を出されたら嫌だった、見てくれて逆に良かったと言っていたんですが、それを聞いていかがでしょう。
「まあ、戦前の作戦では、相手の攻撃をしっかりガードを固めて、中に入ってゴリゴリ行こうと思ったんですけどね。まあ、長年やってきた戦い方というか、そこにも自信があったのでそういう戦い方になりましたけど。まあ、そうですね、結果が全てですね」
――特にどの辺に強さを感じましたか?
「うーんそうですね、やっぱり自分の打ち終わりというか、狙われてたのも戦いの中で感じましたし、攻撃を受けてからの返しの点でやっぱり、畳み掛けとか、素晴らしい選手だなと改めて思いました」
――腕に付けているのは? 入場式でもつけていましたが。
「あ、すいません(笑)、父の日にお守りをもらいました」
第14試合
海人がジャブで牽制し、お互いローを打ち合うと野杁がミドル。海人が前蹴りで距離を測っていき、野杁がハイとローで牽制。海人がワンツーロー。野杁がローとミドルを散らしていき、海人がボディからワンツーをガードに打ち込んでいく。
お互い近距離でボディの打ち合いからフックの打ち合い。海人のフックが効いていくと足を刈って倒す。
野杁がローからジャブで牽制して近づいていき、近距離でボディに膝。海人はフックからローキックを打ち込むと、野杁はバランスを崩す。野杁がボディブローも海人は前蹴りから野杁のストレートがガードを貫くとワンツーも、海人はロープを背負いブレイク。
野杁がジャブから足への膝蹴りを打ち込んでいくがここで1R終了。
2R、海人がローでコカせようとするが、バランスを崩した野杁がクリンチ。
海人は左右のローから左右のストレートを放っていき、海人がボディへのフックを打ち込むと海人が顔面にフックを打ち込んでいく。
お互いボディブローから近距離でジャブのワンツー。野杁が左右のローからジャブを打ち込んでいき、足への膝。海人はフックを打ち込むが野杁は後ろ回し蹴り。
野杁が近距離でボディブローも海人がワンツー。再度ワンツーからガードをおろした野杁にワンツーを打ち込んでいくが野杁はクリンチしてブレイクに。
野杁はクリンチしながらコーナーに押し込むがブレイク。
ローの打ち合いから野杁が前蹴り。ジャブの相打ちから野杁が左ハイキック。海人がミドルキックを打ち込むと、野杁が右フックからハイキック。さらに左フックから左ハイも、海人のボディブローからジャブを畳んでいき、野杁もソバットを返していく。ここで2R終了。
3R、お互いローから海人がコーナーに押し込みラッシュも海人がスマッシュから膝蹴り。これはブレイク。
海人がローからボディに膝蹴り。野杁はボディに打ちこんでいくが海人はカウンターのフック。野杁はアッパーのコンビネーションを打ち込んでいくが、クリンチしたままのパンチに見えるためレフェリーが引き剥がす。
海人のローに野杁がボディ。野杁の右ジャブと前蹴りから左右のコンビネーション。海人もワンツーで返していき、ミドルの打ち合いから野杁が左右のロー。海人が右ストレートを連打するが、野杁がクリンチしヒザ蹴り。これはブレイク。
お互いフックの打ち合いから野杁が膝。
海人が左右のフックから野杁がアッパー。海人の膝にボディの打ち合いから、海人がコンビネーションパンチを打ち込んでいくがこれはクリンチしブレイク。
海人が膝を打ち込むが、ガードした野杁がワンツーもきめきれず。
お互いジャブから海人がワンツー。野杁が飛び膝を打ち込むがここで時間切れに。
判定ドローで延長戦へ。
野杁がローからハイ。海人が前蹴りで距離を離し、ワンツーも野杁はローから前に出てハイ。海人がワンツーからロー。さらにワンツーからアッパー気味にパンチを放ち、海人もボディとジャブのコンビネーション。お互い近距離でパンチの打ち合いから、クリンチになりブレイク。
野杁の右フックとコンビネーション。海人のストレートが入るが浅い。
海人が膝蹴りに野杁はボディブロー連打。さらに飛び膝。海人は左右のストレートからボディにフック。お互い近距離でパンチの打ち合いとなり、クリンチしての膝がコンビネーションパンチの打ち合い。手数は多いがお互い決め手なく試合終了。
判定3-0で海人の勝利となった。
海人「こんばんはシュートボクサーの海人です。これで日本に相手いなくなりました。もう次は世界。世界に行きます。世界と戦って、世界一に次はなります。そのためにはここにいる皆さん、PPVで見てくれてる皆さんの力が僕には必要です。なので皆さん、これからシュートボクサーの海人に力をください。一緒に世界一になってください。よろしくお願いします」
<試合後コメント>
海人
――試合を終えての感想をお願いします。
「とりあえず、どうですかね、ほんとインタビューでも言った通り通過点やと思ってるので、次に向けて準備をしていきたいなと思ってます。世界に向けて世界一になるための準備をしていきたいなと思います」
――戦う前と後で、相手のイメージは違いましたか。
「うーん、純粋に本当強かったです。まあ、自分の次に世界に通用して行くのはやっぱり野杁さんやと改めて思ったので、またどこかで、世界一になる時でもいいですし、またどこかで対戦したいなと思いました」
――東京ドームの印象はいかがだったでしょうか。
「いやあ、大きいですよね、大きかったです。思ったよりテンションも上がったし、満員やし、すごく気持ちよかったです、戦っていて」
――今回、勝利しました。今後に向けての展望は?
「何回も言うようですけど、世界に向けて戦って行って、次は世界一になって、リングの上でシュートボクサーの海人が世界一になったと胸を張って言いたいです」
――野杁選手に勝ったことで人生変わったと思いますか?
「どうですかね? もう今んとこはそんな実感は全然ないし。ただ、今は日本一、相手は日本にいてないというのは胸を張って言えるし、世界に一番近いのは自分やと思います。改めてそれが確信に変わったなという感じです」
――今日の作戦を改めて教えていただけますか。
「もう意地でも下がらんといたろうという。自分がプレスをかけて、野杁さんがやりにくい、野杁さんのリズムじゃない戦い方をしようというので、もう意地でも下がらんとこうというイメージでした」
――野杁選手の攻撃に対して、細かいカウンターがすごく目立っていたように思うんですが、そのあたりはいかがでしたか。
「いつもやったら多分、逆のパターンやと思うんですよね。野杁さんが攻撃を受けて細かいのを合わせて行って倒していくっていう。今回は相手の土俵でその場で打ち合ってしっかり倒したろうと思っていたので、判定も行ったし、延長まで行ってしまったんですけど、その土俵でしっかり戦い抜いて勝ったのはよかったかなと思います」
――途中で疲れたところはありましたか。
「いや! スタミナはまだずっと続けられる状態やったので、もっと戦いたかったです。しっかり倒したかったので」
――途中で攻撃を効かしたなというような手応えがあったところは、どういう攻撃でしたか。
「パンチは効いたんじゃないかなと。一瞬引いたんで。ちょっとフラつきもしたんで、分からないですけどパンチは効いたんじゃないかなと思います」
――公開採点で2R、3Rと差がつかなかった。でも、海人選手の中ではちょっと自分が上回っていたという手応えはあったのではないかと思うのですが、それでも10-10を付けられるのかというところは、どういう気持ちでしたか。
「どうですかね、まあ、自分だけの正直な気持ちで言えば『よかったな』と。白黒ハッキリつけて倒したろうと思ってたんで、延長まで行って『よかった、倒せる』っていうのが一番最初に思ったことですけど。まあ本戦で勝ってたっていうのはいろんな人に言われるので、それはそれで良かったことは良かったと思うんですけど、倒したかったんで、僕自身は延長まで行って良かったなと思いました」
――海人選手が世界を目指すというところで、やはり70kgですね。今回は68.5kgだったんですけど、体重調整はどうでしたか?
「自分は普段から71kgとか72kgぐらいしかないので、減量とかも全然なかったですし、今回もそうですけど、70kgでやってる時もほとんど減量がないので、今の状態のままもっとレベルを上げないとダメやなとは思うんですけど、しっかり70kgで世界一になれるように、もっとレベルアップしたいと思います」
――戦前予想でファンの方が『野杁が勝つんじゃね?』みたいな雰囲気がかなりあったと思うんですけど、それをひっくり返してやろうという気持ちはありましたか? どういう気持ちでこの試合に臨んだのでしょうか。
「そうですね、見てくれている人に自分が強いことを証明したいというのが今回一番大きかったので、今回それが証明できたかな、みんなにハッキリ分からせたんじゃないかなとは思います。まあ、倒せなかっんで、た倒してそれを言いたかったんですけど、今後にそれはつなげて行きたいと思います」
野杁正明
――まず、試合を終えての感想をお願いします。
「はい。まあそうですね、さんざんデカイこと言った割には情けない結果になったんで、悔しいの一言ですね」
――戦う前と後で、相手のイメージは違いましたか。
「うーん、変わりはなかったですけど、やっぱり体の強さは戦っていて感じたのと、僕の対策をしっかり練っているなあっていう印象は戦っていてありましたね」
――東京ドームの印象はいかがだったでしょうか。
「僕は東京ドームだろうが後楽園ホールだろうが、そんな変わりはないんで。大きい舞台で試合ができたのは嬉しかったですけど、格闘技の世界、勝たないと意味がないんで、って感じですかね」
――試合を終えたばかりですが、今後の展望を教えていただいても「よろしいでしょうか。
「そうですね、本当にたくさんのファンの人を失望させてしまったと思うんで、それでも信じてくれるファンの人たちだったりトレーナーだったりチームメイトだったり家族だったりを喜ばせるには、やっぱりさらに強くなって復活することしかないんで、またマイナスからにはなってしまうんですけど、しっかり強くなって帰ってきたいと思います」
――試合をしてみて、誤算だったところはどこですか?
「うーん、誤算というか、戦いづらかったというか、何て言うのかな、それがたぶん海人の巧さだったと思うんですけど、何か思っていた通りに戦えなかったというのが素直な印象ですね」
――解説では魔裟斗さんが、野杁選手の得意の左のボディに対して、海人選手がうまくショートカウンターを合わせてきて、それで結局、野杁選手が一番得意なパンチが打てなくなってきて、そこが勝敗を分けたと話されていたのですが、野杁選手自身は打ちづらいなという感じでしたか。
「そうですね、僕が得意としている攻撃に対するリターンはすごく対策しているなっていう印象がありましたし、僕が攻撃を出すと、向こうの海人選手陣営のセコンドの声も『それ練習でやってたやつだよ』っていうのも聞こえてきたので、対策はしっかり練って来てるなという印象はありましたね」
――右の拳を痛めた感じですか?
「はい、折れましたね」
――それはいつ?
「1Rですね」
――では、もう右は強く打てない感じ?
「でも、そんなのもう言い訳になっちゃうので。試合前に怪我してようが、試合中に怪我しようが、勝つ奴は勝つんで、それは関係ないですね」
――両腕ブロックを合わされた時に、相手が下がらなかった。野杁選手のあれで下がらない選手は珍しいと思うんですけど、それは想定外でしたか?
「いや、別に想定外ではなかったですね。やっぱり向こうは70kgとかでもやってますし、僕よりリーチとかもありますし、そこは結構、想定内というか。それでも僕は全然勝てる自信があったので、そこに驚きはなかったですね」
――海人選手のテクニックの中で、ここが勝敗を分けたんだろうと思うところは何でしょうか。
「なんて言うんですかね、その……1、2発で終わらないというか、しっかりブロックした上で3発4発しっかり返して来てたんで、そこが印象点じゃないですけど、ちょっとそれは僕にはなかったかなって思ってますね」
――自分を超える若い選手が出てきたことに関してどう思いますか。
「うーん、相手どうこうじゃなくて、もう本当に自分自身に失望してますし、今は。やっぱり僕自身まだまだこんなもんじゃないと思いますし、まだまだ進化できると思ってるんで。敗者に口無しなんで何も言えないですけど、またさらに強くなった野杁正明を次回必ずお見せするので、それを楽しみにしといてほしいなと思いますね」
第15試合
グローブを合わせ試合開始。天心がリングを周り、左のジャブで牽制。武尊がミドルを打つと天心もミドルからハイ。武尊のミドルをキャッチしワンツーからヒットアンドアウェイでボディへのストレート。お互いミドルの打ち合いから天心がジャブで牽制するが、武尊が前蹴りを出すと天心が左ハイ。天心は左のスーパーマンパンチから武尊が前に出ようとすると天心がジャブで牽制。さらに左フックもこれは浅い。
天心がジャブから左ハイ。ガードした武尊にワンツージャブから飛び膝蹴りを放ち打ち終わりにストレートも、武尊は下がってからジャブで牽制。
天心はジャブから膝。さらにワンツーで武尊にロープを背負わせると、武尊がリングを周り前に出るが、天心がストレートを打ち込んでいく。
天心はガードを貫いてのジャブから顔面への前蹴り。さらにローからジャブで距離を見ていき、左フックも武尊がガード。天心のジャブがガードを貫いていき、武尊がミドルも天心がワンツーのアッパーからストレート。さらにワンツーが顔面を捕らえていき、前蹴りを打ち込むと武尊は前に出ようとするが、天心はローからバックブロー。武尊は打ち終わりにミドルを打ち込むが、天心は飛び膝からお互いジャブが交差。
武尊が前に出ると天心が右フックで牽制し、武尊が前に出ようとしたところに天心が左フックを打ち込み武尊がダウン。
再開するがここで1R終了。
天心はボディブローからミドルをキャッチしミドル。さらにバックブローも避けた武尊に距離を見合いながらミドル。天心がジャブを打ち込んでいき、武尊がローを連打も天心がローから前蹴り。さらに胴回し回転蹴りもこれは浅い。
お互いストレートの打ち合いから武尊が前蹴りも天心がボディブロー。さらにワンツーを顔面とボディに散らすが、武尊が前に出た時に天心の右目にバッティング。
ドクターチェックから試合再開。
天心がローから前蹴り。リングを周りながらワンツーで牽制し、武尊が前蹴りもスリップ。
天心がジャブで牽制しローも、武尊もワンツーを当てていき、武尊のワンツーラッシュを天心が避けると距離を詰めてクリンチ。
武尊のワンツーに天心がカウンターを合わせていき、天心は下がりながらパンチの応酬。天心のローをキャッチした武尊が首相撲で投げる。
これには武尊にレフェリーから口頭注意。
武尊はローを打ち込み、天心はミドルから膝。右ストレートが顔面を捕らえるが、武尊がワンツーを打ち込んでいくが天心はボディブローからバックを取る。これはブレイク。
天心が右ストレートを打ち込み、武尊のハイキックを避けた天心がバックを取る。
天心が前蹴りも武尊が前に出てクリンチ。これはブレイク。
天心が下がりながらカウンターを狙っていくがここで2R終了。
3R、天心がガードを上げると武尊がジャブから前に出て行くが、武尊は右ジャブをフェイントに左フック。ガードした武尊が前に出るがこれはブレイク。
天心は左フックを当ててから前に出て組み付くがブレイク。
武尊がミドルから組み付きヒジを押しつけて倒す。
武尊はミドルから前に出ようとするが、天心がジャブからワンツー。天心は下がりながらパンチを打っていくが、武尊は膝蹴りからハイ。天心はボディブローからワンツー。武尊がフックから前に出ようとするが天心がジャブで牽制しフック。
天心はアッパーから右ハイキック。さらに右ストレートも、武尊もフックを打ち込んでいく
武尊は打ってこいと挑発し、天心もフックを打ち込んでいくが距離が近くなりもつれるとブレイク。
天心が左右のフックから組み付くが、武尊がフロントネックの状態。ブレイクし、武尊が前蹴りから前に出るが天心が膝蹴りからクリンチ。
足を止めての殴り合いを武尊は要求するが、天心は的確に避けていき、ワンツーから膝。そのままもつれるがブレイク。
武尊が走り込みフックも、天心が膝蹴りもガードし左右のフックも避けていきここで試合終了。
判定5-0で天心の勝利となった。
お互い泣きながら健闘を称え合い、天心は解説席の伊藤孝代表に抱きつきに走った。
天心「やったぞ~~~!!!俺勝っちゃったよ。今日は、皆さん、お集まりいただきほんとにありがとうございます。えー、あの、僕の、最後の試合、そして僕と武尊選手の試合、こんなに長い間待ち続けたファンの皆さん、そして叶えてくれた武尊選手、本当に本当にありがとうございます!あの、ずっと、武尊選手とこうやってずっと試合したかったし、でもなんか実現しなくて、ホント恋人みたいな感じで、ほんとに好きになって訳じゃないし、振られたり人生色いろあるんですけど、こうやって最後、武尊選手と東京ドームという舞台、満員の舞台で応援して頂いてる皆さん、それを見てくれて戦えて幸せです。歴史の証人になってくれて本当にありがとうございました。武尊選手がいたからここまで強くなれたし、ここまでキックボクシング続けられたし、ぶっちゃけコロナになった時に戦う機会ないかと、戦いたくても戦えない。大人の事情だったりでここまで実現しなかったんですけど、皆さんが動いてくれたおかげで、こうして一つになろうとしてくれたおかげで、僕たちファイターは幸せです。ありがとうございます。
俺、今日でキックボクシング終わりだ。キックボクシング終わりだ俺。どうでしたか今日の興行?最高に楽しかったですか?こうやって長い間みんなで一つになってこうやって一個の興行ができて俺すげー幸せだったっす。こんなこともう無いと思うし、俺、今日勝って初めて俺自分が強いって思えました。今までほんとに最強って思いがあったんですけど、今日は俺スゲー嬉しいです。ほんとに幸せです。皆さんありがとうございます。俺今日でキックボクシング終わりなんですけど、これからもこうやっていろんな団体一つになって、日本だったり世界だったり、国内に色々あるんですけど、その中でも格闘技ってすげーパワー与えられる競技だと思うんで、是非興味を持って、そして団体の皆さん、僕はここでいなくなっちゃうんですけど、皆さんこれからも協力していただけたら嬉しです。こうやってまた、またTHE MATCH2やろう。絶対やろう。もう大人の事情なんて俺知らないですわかんないんで、皆さんともう一度、何度も何度もこういう大会やって、キックボクシング盛り上げましょう。格闘技を盛り上げましょう。俺格闘技大好きっす。今日ここに上がれて本当に幸せでした。皆さん本当に本当に、ずっとありがとうございました。そして最後!最後、今日何の日だ?父の日だ!父親!今日はありがとう。俺色々あったけど、最高のプレゼント渡せたと思う。最高の親孝行できたと思う。最高の息子だろ俺?な?(父親に抱きつく)これで終わります。ありがとうございました。格闘技最高!」
<試合後コメント>
那須川天心
――試合を終えての率直な感想をお願いします。
「率直な感想ですか。いやーもう何か解放されました。何か全て終わったなっていう感じです」
――戦う前と後で、相手のイメージは違いましたか。
「いや、印象は、そうですね、何だろう、印象はそうですね、ずっと同じでしたね。本当に気持ちの入ったファイターで、マジで出会えて良かったなと感謝しかないですね。ありがとうございます」
――天心選手はRIZINで東京ドームを経験していますが、今回、武尊選手との対戦を東京ドームで行った印象はいかがだったでしょうか。
「いや、めっちゃ気分良かったですね。格闘技、日本のエンタメの中でも一番盛り上げた大会だと思うんで、格闘技も捨てたもんじゃないと、格闘技最高だろうと、日本中に伝えられたと思います」
――試合後のマイクでも、改右手キック最後とおっしゃっていました。今後の展望を教えていただけますか?
「そうですね、1回休みたいです。もう全てから解放されて、ちょっと、1ヶ月2ヶ月、3ヶ月4ヶ月5ヶ月くらい(笑)、休みたいです、ちょっと」
――ちなみに、休んでやりたいことはありますか?
「なんだろうなあ? 格闘技のことを考えない日々を、1回送りたい」
――入場のゴンドラの上から見たドームの風景は?
「めっちゃキラキラしてて、星みたいでした。逆夜空みたいな。いつも上を見ると星じゃないですか。それを空から見てるみたいな感じでした。俺が地球になったかなみたいな、そんな感じでしたね」
――そこも、自分が主人公になったって感じだったですね。
「そうですね、そんな感じがしましたね」
――1Rから右のリードジャブがものすごく冴えていて、試合の主導権を握りました。あれは作戦通りだったのでしょうか。
「そうですね、何パターンか用意していて、右が当たんなかったらどうしようとか色々考えてたんですけど、ジャブからしっかり組み立てることができたんで、右のジャブが本当に自分の中のキーポイントだったんで。それで本当にそこから組み立てることができて、いつもより落ち着いて戦えたっすね」
――右のジャブに対する武尊選手の対応はどうでしたか。
「は、僕、相手のセコンド(の声)がよく聞こえて、『右のジャブは捨てろ』っていう風に言ってたんで、相手。『ジャブは捨てろ!』とずっと言ってたから、だから、敢えてジャブを踏み込もうと思って、思い切り打ちましたね。それで、ジャブで止めることができたんで。本当はジャブでもっとポンポンって感じで打とうと思ってたんですけど、相手の声が聞こえたんで、踏み込んで強く打とうと思って打った感じですね」
――1R終盤、ダウンを奪った左っていうのはどんな感触だったんですか。
「いやー、会心の左でしたね。カウンターというか、コンパクトに狙う、大きくならないで刀のように、刹那というか。それを意識していた、最後に確認していたパンチでダウン取れましたね」
――2Rではバッティングを受けて、試合の流れが少々変わってしまいましたね。
「そうですね。そこでちょっと集中力が、切れてはないんですけど、ちょっとヤベェみたいな感じになって。まあ偶然のバッティングなので仕方ないんですけど、ちょっと視界がぼやけて。こっち(左側)は見えるんですけど、こっち(右)側はもうダブっちゃったから、ちょっと落ち着かないとというのはあったんですけど、そういう中でもしっかりと対応できてよかったですね」
――3Rは、視界は戻ったんですか?
「(首を横に振って)戻らなかったですね」
――今は?
「今はだいぶ良くはなったですけど。こっち(右側)はずっとぼやけてたから。しっかりと冷静になって行かないとなと」
――3R、冷静になって展開的にはどんな感じでしたか?
「展開的には、相手は絶対来るから、そこにもう全部合わせる、そういったイメージでやってましたね」
――戦っている中で、武尊選手の強さを感じた部分はありましたか。
「一番感じた部分としては、こう、何だろうな、やっぱプレッシャーっていうのをすごい感じたっすね。今までやった選手の中でも一番強かったんじゃないかなという。本当に僕と真逆のファイターというか逆のスタイルだったですけど、そこの中でしっかりと戦えた、そこで勝ち切れたのは大きいですね」
――ジャブも含めて天心選手が支配した試合かなと思ったんですけど、余裕が生まれるような場面はありましたか。
「そうですね、ダウン取った時、本当にゆっくり見えたから。そこでスコーン! っていう。ホントに力入れなかったんですよ、斬るっていうイメージで。それで良かったですね」
――最後のマイクの途中に、キックボクシング最後なんですよって言ってましたけど、逆にいうと、そこまでは、そこを意識せずに試合をしてたっていう感じでしたか?
「そうですね、もう最後とかじゃなくて、武尊選手と戦うっていう、それだけを意識してやってましたね」
――終わってみて最後という感慨は出てきた?
「どうだろう!? まだちょっと、しばらくないんじゃないですかね。でも、終わりだもんねぇ。悲しくなりますね」
――最後、武尊選手と向き合ってどんな言葉を交わしましたか。
「天心くんがいなかったら、俺はここまで続けられなかったし、本当にありがとうっていう気持ち、話。まだいっぱい話したんですけど、そういう感じの話。まあ、そこは2人の男話ということで」
――しばらく格闘技のことを考えたくないくらいの日々、ここまでどんな気持ちで過ごして来たんでしょう。
「どんな気持ち……俺マジで、本当に負けたらマジで死のうと思ってたんですよ。ホントに思ってて。僕、動画録って、『もうこれ遺書です』みたいなのやってたんですよ。そういう気持ちでした、ずっと。だから、次の日をやっと迎えられると思って。今ホントに、ホントに、心の底から良かったと思ってます。だから俺もうずっと『今日は人生最後の日だ』と思ってたです」
――武尊選手が『死んでもいい気持ちで』と言っていましたが、同じような気持ちだったんですね。
「そうですね。俺は『死んでもいい気持ち』どころじゃなくて、『死んでもいい』と思ってたから。終わるんだと思ってたんで。良かったです、生きられたから」
――今日のお客さんの期待感がものすごかったと思いますが、リング上でも感じられましたか。
「なんか不思議な感覚だったんですよね。パンチを当てます、で、歓声がおお! じゃなくて、パンチを当てて何かの動きをしたらオオ! みたいな。だから何だろう、反響してるというか……」
――時差みたいな感じ?
「そうそう、時差がすごくて。当てて、(一呼吸あって)ウォー! みたいな。だから、不思議な感覚でしたね。反響してるのか、俺がそっちの次元に行ってるのか、ちょっと分かんないぐらいな」
――何か無重力な感じ?
「無重力って言うか、遅い感じ、時間がゆっくりな感じになってるのか、っていう感じでしたね。パンチとかも、中で戦ったりとかもしたんですけど、見えたりもしましたし、ガードを高く上げたりもできましたし、スゲー不思議な感覚でしたね」
――最後の試合で、矢沢さんの曲がフルで流れましたね。
「そうですね。いや、こう言うのはおこがましいかも知れないんですけど、今日は矢沢さんに近づけたんじゃないかなと思いました」
――菅田将暉さんから花束を贈呈されましたが、何か言葉はありましたか。
「そうですね、連絡したら、花束贈呈してくれるって言ってくれて。上でも会って『期待してるよ』って心強い言葉を言ってくれたんで、すげーパワーになったっすね」
――坊主頭は初公開だそうですね。
「やっぱりいいですよね、イケメンって。何でも似合うじゃないですか。爽やかでしたね」
――今後、このようなビッグマッチが開催されることも含めて、今後、格闘技界にどのようになっていって欲しいのか、言い残すこととしてメッセージがあればお願いします。
「うーん、どうだろうなあ。今回、こうやって日本のエンタメの中で一番大きいことができたんで、これを見て格闘技を目指そうと思ってくれた子供とか、次の世代、俺もテレビを見て、K−1を見て格闘技を始めた、キックボクシングを始めた訳であって、そういった存在にやっとなれたかなって思うんで、こっからすぐにまた、こういう大きい大会ができるかっていったらそうではないとは思うんですけど、できるようになって欲しいなと。選手たちの思いはみんな一緒だし、みんな一番目指してるし、最強を目指してるし、みんな本当に純粋だと思うんで、その気持ちを踏み躙って欲しくない、ただそれだけ思ってます」
――記者会見で、ちょくちょく「人生最後の日」と言っていて、僕らはキックボクシング最後の日って言う意味で言ってると思ってたんですけど、先ほどのお話を聞くと、負けたら本当にここで死のうと思ったと。
「はい」
ーーどうしてというか、天心選手にはこれからボクシングという新たな道があるわけじゃないですか。それでも、そこでそう考えたのは、何か理由があったんですか。
「いや、理由というか、だからもう、ボクシングというものも1回何も考えなかったですね。これに全部を賭けるしかないと思ったんで。そうじゃないと勝てないし、そうじゃないと戦えないし。だから、常にないとずっと思ってたから、この日のために毎日生きて、また次の日生きられるかなと。だから今、マジでハッピーですよ」
――それは対戦が決まった時から思ってたんですか?
「思ってましたね。思ってました」
――武尊選手の弱点や癖は研究して見抜けていた?
「そうですね、何個か。というか、どんなものが来てもいいように対応してたし、そういう練習をしていたので問題なかったですね」
――3R、相手がノーガードで来た時はどんな気持ちでしたか。
「ここで乗ったらいけないなっていう風に思いました」
――来た来た、という感じですか。
「そうですね。全部研究して、笑ったらこのパンチが来るとか、そういう対策もしてたんで」
――笑ったら、というのは、相手が笑ったらですか?
「はい。笑ったらこのパンチが来るっていう癖とか、笑ったらこういう動きをするとかっていう癖とか全部やって来てたんで、だから落ち着いてできたと思います」
――リング上で、これまで最強と思ったことはなかった、ここまで1つも負けてなくて、どういう心境?
「何だろう。ずっと何かこう…ずっと寂しかったですね。何かこう……ずっと試合あるんですけど、ワクワク感があんまりなくて。でもやっとここであった買えたというか、やっと出会えたというか、ああ、俺、この人に勝てば強いと認めてもらえるというか。やっぱり世間から色々言われたりもお互いしてたし、やりたいのにできないというのがずっとあったので。この人に勝てば、俺は強いってことでいいのかな、という風にずっと思ってたから。正直、戦わないで引退するのってマジで心残りすごいあったから、こういう風に戦うべくして運命的な出会いだったんじゃないかなっていう風に、うん。そういう言葉で片付けるのは、あんまり良くないとは思うんですけど。そういう感覚ですね」
――1人目の判定が出るか出ないくらいから涙ぐんでいましたが、その涙の理由っていうのは、やっとこう強さを証明できたと実感したからですか?
「リング上、あんまり覚えてなくて。俺そんなに泣いてましたかね」
――最終結果を聞く前に泣いていました。
「マジですか。やっぱり出た感情じゃないですか。スゲェ感情が出ちゃったんだと思います。でも、あんまり記憶がないですね」
――負けたら死ぬ決意の中、リングに上がる恐怖やプレッシャーに打ち勝てたものは何ですか。
「打ち勝てたものは、チームを信じた、チームを信じきって戦えたことじゃないですか。やっぱり、今までやってきた最後、最後しっかり戻してカウンター狙って、那須川天心の強さを見せるっていうところを、自分を最終的に信じ切れたところが勝因じゃないなかと思います」
――そのチームには当然、お父さん……
「そうです。父親だったり、傷を治してくれるトレーナーだったり。チーム天心、本当に最強の仲間なので。本当にみんなに感謝しています」
――試合のイメージができているとおっしゃっていましたが、そのイメージと、武尊さんの合ってたところと、違っていたところを教えてください。
「合ってた、違うとかじゃなくて、すげぇ、何だろうな、ずっと戦うとか戦わないとか言われてて、画面でしか見たことなかったから『うわ、武尊だ!』っていう感じだったんですよ。だから、ずっと大きく想像していたんですよね。でも、対峙してみたら、思っていたより骨格とか体とかデカイですけど、思ってたのより小さく感じたんですよ。そこを思えたっていうことが勝てた原因かなと思いましたね。何倍も何倍も強い武尊選手をイメージしていたから、そのイメージの範囲内で戦えたというか。っていうのはありましたね」
――今言える範囲で、今後ボクシングにおいて、どういうところを目指していくのでしょうか。
「そうですね、まだちょっと、いったん休んでから考えようと思います。ちょっとまだ……分かんないです」
――今日が那須川会長の最後のセコンドだと思うんですけど、何か感じることはありますか。
「そうですね、今率直に思うのは、本当に感謝の気持ちしかないですよね。感謝の気持ちしかないですし、もう出来過ぎですよね、父の日だし。なんだろうな、ね。こんなことってある? っていう。ロッタンに勝った日も父の日だったんですよ。いいですよね。いい話」
――ボクシング界において、武尊選手に匹敵するような好敵手は見つかりそうですか。また、具体的にライバルになりそうな人はいますか。
「まだ次は、とりあえず考えてないです」
――今後武尊選手に期待することは?
「どうなんですかね。これはリング上で2人で話したことだから、あんま言えないですけど、武尊選手の思いがあったみたいなので、期待することとかではなく、うん……ちょっと、これはナイショですね」
――これまでキックボクサー・那須川天心を支えてくれたファンだったり、キック界、格闘技界へメッセージを。
「本当に、最後の最後にこうして武尊選手と戦えて、こういう舞台を用意してくれて、関係者の方だったり、そして本当に武尊選手には感謝しかないです。僕の前に立ちはだかってくれてありがとう、戦ってくれてありがとう、本当に感謝の気持ちしかないんで。僕をここまで成長させてくれたキックボクシング界に感謝したいです。そして、RISE、R I Z I N、K−1、どの舞台も最高だと思うんで、またこうやって交わることができたら僕は嬉しいし、選手も嬉しいし。格闘技って、一般の人から見たら、殴り合って蹴り合って野蛮なスポーツだなと思うかも知れないですけど、それでもやっぱり、人の心を動かすことができるものですから、キックボクシングに出会わせてくれて、最高の舞台で戦わせてくれて、ありがとうございました」
――この日を待ち侘びた、また見届けたファンに言葉をお願いします。
「そうですね、これで那須川天心のキックボクシングは終わりですけども、今後もキックボクシング、格闘技をよろしくお願いします。すげぇ楽しかったっす」
武尊
――試合を終えての感想をお願いします。
「そうですね……。本当に、あの(涙ぐむ)、この試合を実現できたことと、実現するために動いてくれた人たちと、支えてくれた人たちと、対戦相手の天心選手に本当に心から感謝しています。僕を信じてついてきてくれたファンの人たちだったり、K-1ファイターだったり、チームだったり、そういう人たちには本当に心から申し訳ないなと思っています。以上です。ありがとうございました」