“アイドルをクビになった女子レスラー”伊藤麻希がプロレスファンに「脇役は主役に影響を与えるもの。名脇役になってお前らの人生変えてやるよ!」とメッセージ!
25日、後楽園ホールにて東京女子プロレス『BRANDNEW WRESTLING 3~誰よりも最強!~』が開催。第5試合では『伊藤リスペクト軍団』の伊藤麻希と瑞希がシングルマッチで激突した。
伊藤は2013年にアイドルユニットLinQに二期生として加入し、“顔がでかいアイドル”としてバラエティー番組などに出演。DDTプロレスとアイドルとしてコラボした結果プロレスに興味を持ち、色々あった結果2016年に東京女子プロレスでプロレスラーデビュー。2017年8月にLinQをクビになり、“闘うクビドル”として悩める人々の心に響く反骨精神を体現した試合を展開している。
そんな中、伊藤に共感する同志が集う団体『伊藤リスペクト軍団』が結成され、会員番号001番として瑞希が加入。アイドル活動を行いながら着々とメンバーを増やしていったが、瑞希が東京女子内で主役になるにつれてリスペクト軍団としてタッグを組むことがほとんどなくなり、伊藤は「もうおまえは立派なライバル!」とこの日の大会で一騎打ちを行うこととなった。
瑞希は伊藤をリスペクトしていただけあり、伊藤の動きを先読みし攻撃を切り替えしていく。だが伊藤もダイビングクロスボディを自爆させると飛びつきDDTからヘッドバットを叩き込み流れを引き込む。エルボーの打ち合いから丸め込みの切りかえしあいと一進一退の攻防が繰り広げられるが、瑞希がダイビングフットスタンプを投下し伊藤の動きを止めると、必死に中指を立てた伊藤をキューティースペシャルで叩きつけて3カウントを奪った。
勝利した瑞希は「色んな人とシングルをしたけど、伊藤さんとやるのが一番なんか表しきれない感情になって、今日が来るのがホントはすごく嫌だったんですけど、伊藤さんはずっと真っ直ぐ前を見て主役の座を取るって言ってたから、全部ぶつけて全部終わらせようと思って戦ったから寂しくなったけど、これで伊藤さんのいいところを吸収できたのでタイトルマッチに臨めます」と、伊藤リスペクト軍団にケジメを付けて9月1日のシングル王座戦に気持ちを切り替えた。
伊藤は泣きながら「この夏の主役を伊藤が倒して主役になりたかった。脇役でも、主役になれるっていうところを証明したかったけど、伊藤リスペクト軍団として隣に居た頃の瑞希の姿はどこにもないことがわかってちょっとスッキリした。でも、色んな人からの影響受けてあいつも変わったんだろうから、主役は影響を受けるものだとするなら、脇役は影響を与えるものなのかなということがこの試合でとてもわかった。だとするなら伊藤は!脇役じゃ無くて、名脇役になってやろうと思う!瑞希だけじゃね―よ!お前ら全員!影響与えてやるよ!人生ぐらい変えてやるよ!伊藤リスペクト軍団は、伊藤とお前らだけのカルトだよ!ついてきたいやつは伊藤について来い。Tシャツ3000円で入会できっから!」と、プロレスを見て勇気をもらっているプロレスファンたちへリングから熱いエールを送り、プロレスファンも声援でそれに応えた。
・・・しかしバックステージに戻った伊藤は「伊藤リスペクト軍団っていうのは作られるべくして作られたものなんだなって実感できて私はとても幸せです。伊藤がやっぱり一番になりたい。名脇役になりたいって言ったけど、名脇役が主役になる物語だから。だからやっぱり主役になりたいかな。いずれ伊藤がベルトを巻くから、9月1日誰が勝ってもいい」と、主役の座を諦めない伊藤らしさを見せニヤリと笑った。