日本初のジェンダーレスプロレスラーが女子プロレス王座を戴冠!

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 19日、東京都・後楽園ホールにてプロレスリングWAVE『Anivarsario WAVE』が行われ、朱崇花が悲願のRegina(WAVE認定認定シングル王座)戴冠を果たした。

 朱崇花は、性同一性障害という性自認と身体のギャップを抱えながら幼い頃から“女子プロレスラー”になることを目指してきた選手。性同一性障害の診断を受けてからもその夢を捨てきれず、憧れの浜田文子が所属していたWAVEに入団して16歳でデビューを果たした。
 その後は卓越した身体能力とセンスを武器に頭角を現し、VOODOO-MURDERSに加入するなどその活躍の幅を広げていた。

 6月に大畠美咲を破ってReginaを戴冠したMarvelousの若きエース・彩羽匠は、戴冠直後に過去2回のシングル戦でいずれも引き分けに終わっていた朱崇花を次期挑戦者に指名。朱崇花は他団体に流出したベルトを取り戻す覚悟を背負い「そのベルト必ずWAVEに戻します。自分、ちょうど3周年なんですよ。そして、19歳のうちにそのベルト巻きたいので覚悟しとけば」と彩羽と額を突き合わせての睨み合いを展開していた。

 試合は、多彩な蹴り技を持つ彩羽が先制して朱崇花のヒザを集中攻撃するが、朱崇花も敢えて蹴り技で返していく意地を見せ、場外にエスケープした彩羽に豊田真奈美から譲り受けたという場外ミサイルキックをお見舞いする。
 さらにリング内でミサイルキック、その場飛びシューティングスタープレス、ライオンサルトと畳み掛けていくが、彩羽は剣山で迎撃しジャーマンスープレックス、ランニング・ライガーボムと豪快に叩きつけていき、フロッグスプラッシュ、スワントーンボムと猛攻。トドメのランニングスリーを狙う。
 しかし朱崇花はこれをチョークスラムで切り返し、ムーンサルトプレス、シューティングスタープレスと畳み掛け、カウント3。

 ジェンダーレスレスラーとして初のタイトル奪取となった朱崇花は喜びを爆発させ、彩羽に握手を求めるも彩羽はこれを拒否し、肩を叩いてリングを後にした。朱崇花はその背中に「朱崇花を指名してくれてありがとうございました。今度は朱崇花が王者として、アナタが挑戦者としてまた闘いましょう。これからもライバルでいてください」とメッセージを送った。

 試合後、朱崇花は「女子プロに入門して3年経って、入門してからもなんですけど、入門する前もやっぱりジェンダーレスっていうものでいろいろ、自分で言うのもなんですけど苦労した部分もあって、ちょっとくじけそうになったときとかあったんですけど、やっぱり努力し続けると夢って叶うのかなって思います」と王座初戴冠の喜びを噛みしめる。
 王者としての今後を聞かれると、「本当に日本初のジェンダーレス・レスラーとして、結構、前人未踏のことを。女子のシングルのベルトを巻いてるってことで、それにふさわしいいままでにないものをWAVEで見せていきたいなと思います。やっぱり女子プロレスってゴツゴツした、その全女みたいなイメージがあるんですけど、華やかで軽やかでみたいな、ちょっといままでにない新しさを自分のなかで意識していきたいと思っていて、WAVEに女性ファンが少ないという印象があるので、取り入れていきたいなという目標はあります」と、女子プロレスを変革していく抱負を語った。

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