【試合結果】7・8 HEAT-UP名古屋大会 ノリ・ダ・ファンキーシビレサス&石田慎也&伊東優作&ゼヴィウスvs田村和宏&ガッツ石島&飯塚優&井土徹也 ヒデ久保田&ヤス久保田vs兼平大介&近藤“ド根性”洋史
『経営者の野望2~東京名古屋大戦~』
日時:2018年7月8日(日)
開始:12:30
会場:愛知・枇杷島スポーツセンター
観衆:121名
▼第1試合 GOING-UP vs 名古屋~GOINに推して参る~
シングルマッチ 15分1本勝負
○柴山貴哉(フリー)
10分26秒 4869Ⅱ
●室田渓人
▼第2試合 GOING-UP vs 名古屋~肉弾衝撃波~
タッグマッチ 20分1本勝負
○マスクドミステリー/大谷譲二
10分27秒 チョークスラム→体固め
小杉研太(DEP)/●801健一(YWC)
▼第3試合 HEAT-UP vs 名古屋~技巧派妖怪の宴~
シングルマッチ 30分1本勝負
○渡辺宏志
9分52秒 丸め込みの応酬から→エビ固め
●小仲=ペールワン(666/プロレス実験団GUYZ!)
▼第4試合 HEAT-UP vs 名古屋~義兄弟と兄弟の絆~
タッグマッチ 30分1本勝負
○ヒデ久保田(フリー)/ヤス久保田(スポルティーバ)
14分15秒 直下式758i→片エビ固め
兼平大介/●近藤“ド根性”洋史
▼第5試合 川崎連合軍対水プロ名古屋軍大戦~枇杷島に降る金の雨~ 8人タッグマッチ 桶狭間ランブル 時間無制限
ノリ・ダ・ファンキーシビレサス(今池)/石田慎也(スポルティーバ)/○伊東優作(DEP)/ゼヴィウス(スポルティーバ)
15分42秒 鬼丸→エビ固め
田村和宏/ガッツ石島/飯塚優/●井土徹也
※一人残りで名古屋軍の勝利。両軍の強い要望によりノーロープにて行われる。
<入場順>
HEAT-UP軍→①飯塚&井土、③石島、⑤田村
名古屋軍→①石田&優作、②ゼヴィウス、④ノリ
<退場順>
○ノリ(8分33秒 ドロップキック→場外転落)●飯塚
○田村(9分58秒 ドロップキック→場外転落)●石田
○石島(10分38秒 コーナースロー→場外転落)●ゼヴィウス
※石島も勢いで場外転落(10分43秒)
○井土(12分56秒 タックル→場外転落)●ノリ
○優作(13分5秒 ドロップキック→場外転落)●田村
ノーロープの“桶狭間ランブル”を勝ち抜いた伊東優作がユニバーサル王座挑戦を宣言!引退する近藤にヒデ久保田が「俺を倒してから辞めろ」と檄!
尾張綱引き対決
HEAT-UPの名古屋では初となる企画だったが、子供たちの参加が残念ながらなかったため来場した観客有志と吉田統彦参議院議員が対戦相手としてリング上に。
HEAT-UPからは田村和宏、ガッツ石島、飯塚優、井土徹也が迎え撃つ。
余裕を見せていたHEAT-UP軍だが、石島&井土、石島&飯塚、石島&飯塚&井土と次々に敗退していく。実はリング下からこっそりプロレスショップMACKY店長児玉万喜雄氏がその巨体を利して観客有志の手助けをしていたのである。
最後は田村が女性二人と対戦、児玉氏の助力もあり泣きの再戦も秒殺される。
田村「まあね。あの~…女性に華を持たせるという事で。いい社長でしょ?(館内拍手)ね?また(名古屋に)来た時には是非綱引きやりましょう!僕らも鍛えてきますんで、皆さんも身体鍛えて来てくださいね!」
オープニング
弥武リングアナによるインフォメーションから選手入場式。吉田統彦参議院議員の挨拶を経て田村が選手代表挨拶。
田村「本日はご来場誠にありがとうございます!(館内拍手)東京対名古屋…」
と、何故か小仲=ペールワンが田村の横からしゃしゃり出てくる。
田村「おいっ!(小仲を諌める)東京対名古屋ということでね、あの~今日は名古屋を熱くして、そして東京が勝って…」
次の瞬間ペールワンはガッツ石島に襲いかかる。リング上は二人を止めようと混乱する。
田村「ちょっと待って!まだ俺の挨拶が終わってないです!」
そんなのお構いなし、とペールワンは側転から再び石島に襲いかかる。応戦する周囲の選手、打ち鳴らされるゴング、会場内から聞こえる笑い声、カオスな空間。
田村「じゃあ本日も応援宜しくお願いします!」
逃げる小仲を追う石島、結局田村の挨拶はうやむやになってオープニング終了。
第1試合
名古屋のリングではお馴染みである「しばやま!」「うっせえオラっ!」という観客とのやり取り。目のあたりにするのは当然初めてである室田。ゴングがなってからでも応える柴山、そうする事により武骨に攻めようとする室田のペースを狂わせる。よくよく見れば身体の厚みも体格も室田を凌駕する柴山、タックルを平然と受け流しもっと来いと挑発するのも当然か。それでも余裕を消さなければ意味がないとばかりに、バックエルボーからタックルで倒していく室田。が、すぐに立ち上がり柴山タックル、ストンピングを入れる時も涼しい顔。室田も下からチョップで押し返そうとするが、打ち込まれても前に出てプレッシャーをかける柴山。逆水平一発で室田を倒していく。ボディスラムからエルボードロップ、コーナーに叩きつけナックル。その間も声援に「うっせぇオラ!」と返すのを忘れない柴山。
5分経過、柴山はもう決めちゃうぞとばかりにリング中央でボディスラムから逆片エビ固め、いつの間にか口の中を切っている室田は必死にロープを求める。すると柴山はSTFにスイッチし逃さない。終わったかと思われたが室田はエスケープ。頬を張る柴山、エルボーから右腕を突き上げロープに走る。ここで室田がドロップキック、ようやく反撃の狼煙を上げる。「投げるぞオラ!」と叫んだ室田はリング中央でボディスラム3連発から逆エビ固め。さすがに苦しい表情になった柴山、ロープに手を伸ばす。バックドロップを狙う室田、首筋へのエルボーで引き剥がす柴山。リング中央でエルボーとチョップが交錯、まだできるじゃねえかと柴山は重いエルボーで室田を弾き飛ばす。食い下がる室田はロープに走るが、柴山はカウンターで高速ニールキック。館内から「ああ~」と感嘆が漏れる程スパン!と決まった一撃。ここから一気呵成に攻め込む柴山。串刺しバックエルボーからショートレンジラリアット、ダイビング・ボディプレスからもう一発ラリアット、クロスフェース、両腕を極める4869Ⅱ(シバロックⅡ)と繋いで柴山が完勝。両者のキャリアの差が如実に出た試合であった。
第2試合
なにげに大型レスラーの多い名古屋マット界、先に入場したDEPの小杉研太とYWC801健一は見るからに分厚く重い。HEAT-UP内でも大きい方であるミステリーが若干細く見えてしまう程。先発で出てきたミステリーと801、リング中央で額を付けて睨み合い、お互いにロープに走りタックル合戦。ラリアットをかわした801がタックルで倒すとすかさずミステリーはボディスラム。両軍交代、4人の中で一番小柄な譲二は小杉の誘いからチョップ、乾いた音が場内に響き渡る。だが返す小杉のチョップは体重がある分譲二にはキツい。倒される譲二、ロープに飛んでタックルを放つも小杉に弾き飛ばされる。串刺しを止め縦横無尽にロープ間を走りエルボー、だがもう一発は小杉のラリアットでお返しされる。801はふてぶてしく自軍コーナーで譲二にチョーク攻撃、コーナー踏みつけ。大型選手による集中攻撃の前に防戦一方な譲二、小杉と801はクイックタッチで攻め立てる。801のスリーパーからキャメルクラッチで窮地に追い込まれる譲二。
5分経過、ツープラトン攻撃を逆手に取った譲二、801を蹴飛ばし小杉にスイングDDTを見舞ってミステリーにタッチ。クロスチョップからボディスラムで巨漢コンビを攻撃するミステリー、小杉に串刺しバックエルボーからトペ・アトミコ。ラリアットの相打ちから小杉が延髄斬り、ラリアットでミステリーを倒す。しかし上手くタッチしたミステリー、譲二のミサイルキックに繋ぐ。801が出てくるとボディへのエルボーからボディスラム、踏ん張った801は逆に抱え上げるが譲二背後に降り立ちエルボー、ボディスラム。串刺しエルボーを放つが801ベイダーアタックから801リフト3連発。エルボーで返す譲二、801大振りをかわしてベリィ・トゥ・バック、譲二は意地の投げ捨てジャーマン。タッチを受けたミステリーは小杉に突進、801をかち上げエルボーで攻める。だが小杉のフォローを受けた801、ボディスラムから小杉のジャンピング・エルボードロップ、801のフライング・ソーセージに繋ぐ。フォールは譲二がカット、801に勝負を託した小杉は譲二と場外へ。しかしミステリーは起死回生のスクープサーモンからダイビング・エルボードロップへ。小杉カット、譲二がフォローする中右手を掲げるミステリー。予告付きチョークスラムが炸裂、カウント3。HEAT-UPマットでミステリーがこの技を使って勝利するのは初めてとなる嬉しいおまけがついた。
第3試合
いつものようにコーナー上で逆立ちをして待っているペールワン、試合前の握手にきちんと応えると拍手が…と思われたその時、掴んだ渡辺の腕にアームブリーカーを放つ奇襲を見せる。「そう来たか!」と観客はこれにも大きな拍手を送る。村杉レフェリーに諭され今度はちゃんと握手を交わす両雄。ロックアップからロープに押し込むペールワン、離れ際に再びアームブリーカー。さしもの渡辺宏志も場外にエスケープ、観客席に座って一休み。カウント9でリングに戻った渡辺、手四つからペールワンに押し込まれるとブリッジで耐える。押し戻すと小気味よく打撃を与えレッグブリーカー。怪奇派でありながらオーソドックスな腕の取り合いでも観せられるのがペールワンの強い所。あの渡辺宏志と互角に渡り合う姿に館内からも声援が飛ぶ。グラウンドのヘッドロックを渡辺がクロック・ヘッドシザースで返すと、体勢を反転させ後転し脱出、ダブルレッグロックで切り返すペールワン。再びクラウン土のヘッドロック、足を極めて切り返す渡辺、レッグロックで足殺し。
5分経過、渡辺の髪を掴もうとするペールワンだが生憎渡辺はスキンヘッド。と、ずれた手が偶然渡辺の眉毛を掴む。見たこともないような方法でレッグロックから脱出したペールワン。渡辺ロープスローから逆水平、コーナーに登ってブレーンチョップ。そしれリング中央でスリーパーへ、ここでペールワンは座禅を組み瞑想にふける。絞めても効果がないのでおかしいなと思っている渡辺、組んだ足の下から右手を出し誘うペールワン、何故かその手を掴みに行く渡辺、そこから腕を極めて脱出、逆にスリーパーを繰り出すペールワン。今度は渡辺が瞑想にふけり右手を差し出すが、そうはいくかとグラウンドのコブラクラッチで更に絞め込んでいくペールワン。ボディシザースも加えて決まるかと思われたが渡辺何とかロープに足を伸ばす。続いてペールワンは最初に戻って腕殺し、だが不用意にヘッドロックに捕らえると渡辺のワンハンド・バックブリーカーの餌食に。腰を狙う渡辺、逆エビの体勢。ペールワンネックツイストで渡辺を放り投げ、後転からヘッドシザースホイップ。馬跳びで攻撃を避け、頸動脈クローから逆さ押さえ込みにいくという流れを披露。コーナースロー、渡辺振り返すがコーナーにひょいと乗ったペールワン、すぐに降りて渡辺の股間を潜る。背中越しの馬跳びから猫騙しの要領で渡辺を誘う。手を掴んだ渡辺、ペールワン上手く股の下から渡辺の手を取ってヨーロピアン・レッグロール・クラッチへ。流れるような丸め込みを連発するがどちらもカウント2。ペールワンがロープスローから担ぎ上げてエアプレン・スピン、空中で体勢を切り返した渡辺回転エビ、カウント2。ペールワン上から丸めるがカウント2、エビ固めが応酬される中、最後は渡辺がしっかりと丸め込んでピンフォール。
潔く渡辺の勝利を称えるペールワン、最後はちゃんと握手…ではなくまたもやアームブリーカー。油断大敵をリング上から教えているようなペールワンであった。
久保田ブラザーズがHEAT-UPリングで揃い踏みするのは1年2ヶ月ぶり、兼平と近藤がタッグを結成するのは1年4ヶ月ぶり。デビューの地枇杷島に初めてユニバーサルのベルトを腰に巻いて入場する兼平大介。例によってクボブラに握手を求めに行く近藤だが当然無視され試合開始。近藤が観客を煽ると「やってられっか」とばかりにリングを降り並んで観客席に座るクボブラ。仕方なくリングに戻るがヒデは「うるさいんだよ、アイツ(=近藤)」と村杉レフェリーにクレーム。地元名古屋ではさすがに人気の高いヤス、場内からのコールに表情を引き締める。チョップ合戦で近藤が打ち勝つとヤスのガウディング、ロープに走るが近藤かわしてタックル、ヤスをぶっ倒す。兼平にタッチ、ヤスをロープに振ってWドロップキック、ヒデにはWフェースクラッシャーと久々でも息の合った所を見せる兼平&近藤組。ヒデを攻める兼平、しかしカウンターの低空ドロップキックを左膝に受けると攻守一転。場外で待ち受けるヤス、椅子を使ったニークラッシャーはパイプ椅子が木っ端微塵になるほどの威力。リングに兼平を戻しヒデのレッグブリーカー、ヤスは場外で鉄柱を使った膝殺しと極悪双子の片鱗を見せる。それでも館内からはやんやの声援が飛ぶ。
5分経過、セカンドロープに固定した兼平の膝にヤスがドロップキック。続けてグラウンドでの膝固め、ヒデがコーナーからWフットスタンプ。チョップで返す兼平、ヒデのインローで文字通り膝砕けに。自軍コーナー付近でヒデが逆片エビ、苦しむ兼平だが何とかロープへ。ヤスのブレーンバスターを堪え、ロープスローを振り返しショルダースルー、しかし読まれて蹴りを食らう兼平。それでもコーナースローからの串刺しを避け、エクスプロイダーを決めて近藤にタッチ。近藤はヤス、ヒデの順にドロップキック、ヤスには串刺しバックエルボー2発から投げっぱなしバックフリップ、スライディングヒップアタックと繋ぐ。ド根性デスロックは防がれるが、ロープワークからスピアを打ち込む近藤、逆水平からロープに走るがヤスはカウンターのドロップキック。両軍交代、ヒデがソバットからロープに走るが兼平カウンターでパワースラム。コーナースローを振り返されるが、突っ込んできたヒデを担ぎ上げコーナー上に固定、ボディに虎王を叩き込む。片足を担いでトルネードボム、カウント2。ロープに振ってヒップトス腕十字、カットに入るヤスには近藤がド根性デスロック。勝ったかと思われたがヒデの足がロープへ。この間に10分が経過。
「近藤さん!」兼平が近藤と交代、串刺し連携からジャンピング・ヒップアタックと虎王のサンドイッチ攻撃、近藤が担ぎ上げたヒデに兼平の虎王、近藤のダイヤモンドカッターと合体や連携攻撃でヒデを追い込んでいく。フォールはヤスがカット、立ち上がりを待って近藤がヒデにスピア。フォールを返されるとティルトスラムからコーナーに登ってボディプレスを連発する近藤。とどめのピョン吉スプラッシュを狙うが、ヤスが入ってきて雪崩式ブレーンバスターでカット。フォローに入る兼平をヒデがサイドキックでカット、今度は最凶双子の連携。串刺し連携から合体ギロチンドロップ、満を持してヤ・スワントーンへ。兼平カット、ヤスは兼平と場外へ。ヒデが意識を刈り取ろうと側頭部へのトラースキックを連発、ド根性で耐える近藤に気合を入れて3発目、カウント2。これでも返してくる近藤に対し、ヒデは758iへ、両膝を突き近藤の脳天を鋭角に落とす直下型。これでカウント3。
ヤスは兼平に対しベルトへの挑戦をアピール、そんな中ヒデがマイクを握る。
ヒデ「近藤、近藤…お前、引退するんだってな。10月まで、10月まで、俺はてめえの前に立ち続けるぞ。1回でもな、俺を倒して!そして、辞めていけよ。最後にひとこと、近藤…最後の名古屋、お疲れさん。」
去っていくクボブラ、続けて近藤がマイクを握る。
近藤「ヒデ久保田、いやヒデさん。俺はアンタに何回も挑んで、タッグチャンピオンのベルトで新井さんとぶつかって、その度に悔しい思いして、今日も思い入れのある兼平君と組んで何とか一矢報いたかったけど、やっぱり実力はそう簡単に埋められないです。だけど!僕は常に言ってるけど、毎大会!とどろきだろうがカルッツだろうが、名古屋だろうがゲリラ(プロレス)だろうが、本気でここに来ているお客さん全員に楽しく、そして全力で競るって今日も言ってきました。それはアンタの気持ちよりも上回ってるって今でも自負してます(館内拍手)。名古屋の方も東京に来てくれたりとか、東京の方が名古屋に来てくれたりとか、本当にありがたくて。今日、(自分が)HEAT-UPとして最後の(名古屋での)リングだと思うんですけど、名古屋大会、僕は全力で競りました!(館内拍手)ただ、これで満足するわけでもなく、まだ10月まであるので、ド根性で全力で頑張ります。皆さん、引き続き(応援を)お願いします。そしてヒデさん!ヤスさん、機会がありましたら、いや、またどこかでリベンジする機会をください!皆さん今日は負けてしまいましたけど、応援ありがとうございました!(館内拍手)」
そう告げると礼、去っていった近藤と兼平。10月31日までに近藤がリベンジする機会は生まれるのだろうか。
第5試合
休憩時間に全てのロープが取り外される。"両軍の強い要望により"ノーロープマッチとなった桶狭間ランブル。まず石田慎也&伊東優作、飯塚優&井土徹也が入場、飯塚は前夜佐藤光留との壮絶な闘いで受けた跡が残っている。リング上の全員が参加するスタイル、なおかつノーロープで場外に落ちたらその場で失格というルールのため全選手に緊張が走る。飯塚に右手を差し出す優作、「クリーンファイト!」と叫んで握手するがすかさずコーナースロー。飯塚鉄柱を支点に反転して難を逃れる。石田が井土を落とそうとしている裏で飯塚が優作に飛びつき腕十字、ロープがないためブレークもできない状態と気づいた石田がカットする。その石田に今度は飯塚の飛びつきアキレス腱固め、優作は井土を落とそうとカットせず。制限が多いせいか、場外に落とす事を優先に考えてしまう名古屋勢。それに反してあくまでもリング内での決着を主と考える飯塚&井土、何度も落とされそうになりながらギリギリでマットにしがみつき失格を免れている。飯塚のスタンドアキレス腱が石田に、優作が井土を落とそうとする状態で5分経過。
名古屋勢2番手ゼヴィウス入場、いきなりマントを使って飯塚にチョーク攻撃。井土に対し優作のソバットからゼヴィウスがシャイニング延髄、3対2となって名古屋勢が俄然有利に。失格してなるものかと飯塚&井土も必死に食い下がる。1分が経過しガッツ石島が入場、名古屋勢3人をタックルで吹っ飛ばし、代わる代わるボディスラムで投げ捨て石田にはスタンピート。石島が来た事で勢いづくHEAT-UP勢、このままいくかと思われたその時ノリが入場。優作にコブラクラッチを極めている飯塚をバックドロップでぶっこ抜き、反撃する飯塚のキックをキャッチしエプロン際までトス、ドロップキックを放って飯塚を最初の失格者に。次に田村が入場、これで全員がリング上に上がったがHEAT-UP勢は飯塚が抜け3対4の厳しい状況。
石田が田村を捕らえ、ゼヴィウスのフォローを受けスイングDDT。そしてゼヴィウスの背中に石田が乗り合体攻撃を仕掛けようとするが…背後から石島の「反則タックル!」がゼヴィウスの膝裏に突き刺さる。直後に田村が石田をドロップキックで場外へ、石田が失格。リング中央で揉める石島とゼヴィウス、ラリアットをかわしたゼヴィウスはソバットからアサイDDT、フォールを田村がカットし立ち上がってすぐに石島ラリアット。石島コーナースロー、ゼヴィウスは鉄柱を支点にして反転しようとするが足を滑らせたのかそのまま場外転落。石島も勢いに加えゼヴィウスが足を引っ張ったため腰から場外転落。石島は人目も憚らずかなり痛がっていた。残るは4人、中心となるのはタイトルマッチ以来の対戦となる田村とノリ。リング中央でチョップの打ち合い、ノリ打ち勝つと場外へスロー、スライディングでかわした田村はソバットコンビネーションからミノルスペシャル、こらえたノリに田村アックスボンバー、そのまま斧爆弾とラリアットの相打ちがリング中央で繰り広げられる。井土は優作をスリーパーで捕らえている。田村居合抜きアックスボンバーからPKへ、蹴り足をキャッチしたノリはジャンピング・ネックブリーカー。対角線を突っ込むノリ、かわした田村はキックを放つがノリがかわしたため鉄柱に直撃。そのまま場外に落とそうとするノリ、田村踏ん張ってノリのバックを取ると「井土ー!『俺ごと場外』!!」と場外心中を狙う。井土は悩みつつもタックル、当たる寸前に田村が避けた為ノリだけが場外に転落。勝ち誇る田村の背後から優作がドロップキック、田村も場外転落。これで井土と優作の一騎打ちに。
リング中央で優作のナックルと井土のエルボーの打ち合い、優作ソバットからハイキック、かわした井土スリーパーへ。腰を落とした優作にスライディングD、かわした優作逆にスリーパーへ。立たせて振り回し、後頭部へのソバットから「終わり!」と叫んで鬼丸(ニーリフト)、かわした井土投げっぱなしジャーマンからスライディングD。エビに丸めて押さえ込むがカウント2。続けて井土フィッシャーマン・バスター、カウント2。とどめのジャーマンを狙う井土、優作バックエルボーで振り切るが井土エルボー、ローリング式を繰り出すが優作カウンターでナックル。首を抱えて串刺しDDT、井土カウント2で肩を上げる。優作座らせてバズソー、カウント2。立ち上がってくる井土にトラースキックを2発打ち込み、顎にヒットさせる鬼丸を決めた優作がカウント3を奪い勝ち残り。名古屋勢が桶狭間ランブルに勝利した。
エンディング
座り込んだまま勝ち名乗りを受ける優作、喜ぶ名古屋勢。優作がマイクを握る。
優作「HEAT-UPファンの皆様、残念な結果に終わりましたね~。名古屋対HEAT-UP全面戦争、最後は、最後は僕が勝ちましたよ!(館内拍手)ガッツさん負け田村さんも負け、最後は若いのひとりでしたね。」
石島「うるせえこの野郎お前!」
優作「ぜんっぜん余裕でしたわ!(ダメージのせいか横たわる)田村さん!そろそろいいんじゃないっすか?え?もう1回ユニバーサル、競らせてもらってもいいんじゃないっすか?その前に!査定試合させてもらっていいですか?兼平の前に田村和宏、アンタと一騎打ちして、ドタマかち割って、完勝して、勝ったら競らせてくださいよ。」
井土「(田村からマイクを奪い取り)優作、こんなよお、クソみたいな、クソみたいなルールでなあ、勝ってもなあ、俺は納得してねえんだ(館内爆笑、「俺が考えたルールだぞ」と田村)こんなクソみたいな試合で…」
優作「どんなルールだって?どんなルールだって?」
井土「こんな『クソ』みたいなルールで…勝っても…この俺と、シングルで正々堂々競ってくれ。」
優作「断る!(突っかかる井土)」
田村「おい、確かになあ、こんな『クソ』みたいなルールでなあ!勝って意気がってるんじゃねえぞこの野郎!おい!お前が俺の相手に相応しいかどうか、7月の28、板橋で当たるよなあ。お前の相手に俺が相応しいのか、井土が相応しいのか、査定してやるよ。おい、もう1回言うぞ。こんななあ、クッソみたいなルールでなあ、勝って意気がってるんじゃねえぞこの野郎!!(額を突き合わせて睨み合う田村と優作)」
優作「じゃあ、次の板橋でどっちが相応しいか査定してくださいよ。今度は!今度は今度は、クソみたいな試合しないでくださいよ。今日は撤退しますわ。」
意気揚々と去っていく名古屋勢、またしても伊東優作に敗れたHEAT-UP。
田村「おい井土!こんなもんじゃないよな。井土!18歳、こんなもんじゃないよな。今日はルールに負けたんだよな(館内笑い)。確かに若いお前にはちょっと複雑だったルールだ。な!もっと、板橋でやり返して、シングル!優作と競って、次も勝てば、な!」
井土「次の7月28日板橋、今日みたいな、クソみたいな(館内笑い)ルールじゃなくて、正々堂々としっかりと!3カウント、ギブアップ、色々な使えるプロレスで、正々堂々と!優作、ぶっ倒してやるよ(館内拍手)。」
最後は井土が名古屋大会初めての締めを担当した。果たしてHEAT-UPは名古屋の借りを板橋で返せるのか。そして伊東優作の前に立つのは田村和宏か、井土徹也か。